JPH0517991B2 - - Google Patents

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JPH0517991B2
JPH0517991B2 JP18481183A JP18481183A JPH0517991B2 JP H0517991 B2 JPH0517991 B2 JP H0517991B2 JP 18481183 A JP18481183 A JP 18481183A JP 18481183 A JP18481183 A JP 18481183A JP H0517991 B2 JPH0517991 B2 JP H0517991B2
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JP
Japan
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metal
piston pin
axis
core
cylindrical
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Tadashi Donomoto
Atsuo Tanaka
Futao Akai
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Toyota Motor Corp
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Toyota Motor Corp
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22DCASTING OF METALS; CASTING OF OTHER SUBSTANCES BY THE SAME PROCESSES OR DEVICES
    • B22D19/00Casting in, on, or around objects which form part of the product
    • B22D19/14Casting in, on, or around objects which form part of the product the objects being filamentary or particulate in form
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16JPISTONS; CYLINDERS; SEALINGS
    • F16J1/00Pistons; Trunk pistons; Plungers
    • F16J1/10Connection to driving members
    • F16J1/14Connection to driving members with connecting-rods, i.e. pivotal connections
    • F16J1/16Connection to driving members with connecting-rods, i.e. pivotal connections with gudgeon-pin; Gudgeon-pins
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F05INDEXING SCHEMES RELATING TO ENGINES OR PUMPS IN VARIOUS SUBCLASSES OF CLASSES F01-F04
    • F05CINDEXING SCHEME RELATING TO MATERIALS, MATERIAL PROPERTIES OR MATERIAL CHARACTERISTICS FOR MACHINES, ENGINES OR PUMPS OTHER THAN NON-POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES OR ENGINES
    • F05C2253/00Other material characteristics; Treatment of material
    • F05C2253/16Fibres

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Manufacture Of Alloys Or Alloy Compounds (AREA)
  • Pistons, Piston Rings, And Cylinders (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、ピストンピンに係り、更に詳細には
強化繊維にて複合強化された軽金属にて構成され
たピストンピンに係る。
従来技術 従来の内燃機関用のピストンピンは鋼材にて構
成されているため、比較的重量が大きく内燃機関
の軽量化や高出力化を図ることが困難であること
に鑑み、アルミナ繊維の如き強化繊維にて複合強
化されたアルミニウム合金の如き軽金属にてピス
トンピンを構成する試みが行われており、またか
かるピストンピンに於てはその円筒状外周面の摺
動特性が悪く、ピストンピン自身又は相手部材と
してのコネクテイングロツドのピン孔壁面やピス
トンのピンボス壁面の摩耗が大きくなるため、強
化繊維にて複合強化された軽金属よりなる円柱体
又は円筒体の外側に金属スリーブを嵌込み、該金
属スリーブの円筒状外周面を硬質金属にて被覆す
ることが試みられている(特開昭56−131859号、
実開昭56−132347号)。
しかしかかる従来のピストンピンに於ては、強
化繊維は一般にピストンピンの軸線に沿つて一方
向に配向されるか、ピストンピンの軸線に対し0°
及び90°をなす強化繊維を含むプリプレグシート
をピストンピンの軸線の周りに円筒状に巻くこと
により配向されており、かかる強化繊維の配向に
よつてはピストンピンの剛性や熱膨張等が十分に
は制御されないため、繊維強化金属部と金属スリ
ーブとの間の変形モードの相違に起因してこれら
が剥離したり金属スリーブに亀裂が発生する等の
問題が発生する。このため金属スリーブを三分割
する等の対策が提案されている(特開昭56−
131859号)が、かかるピストンピンは高価であ
り、また長期間に亙り熱サイクルや応力負荷を受
けることに起因する剥離や亀裂の問題を完全に回
避し得る程金属スリーブと繊維強化金属部とを十
分に密着させることは不可能である。
発明の目的 本願発明者等は、繊維強化金属部の外側に金属
スリーブが嵌込まれた構造を有する従来のピスト
ンピンに於ける上述の如き問題に鑑み、種々のピ
ツチ角にて螺旋状に配向された強化繊維にて複合
強化された軽金属よりなる円筒体の外側に金属ス
リーブを嵌込み、該金属スリーブの円筒状外周面
に種々の硬質金属を被覆してピストンピンを製造
し、それらについて強度試験等を行つた結果、ピ
ツチ角を特定の範囲に設定すれば従来のピストン
ピンに於ける上述の如き種々の問題を解消し得る
ことを見出した。
本発明の目的は、本願発明者等が行つた実験的
研究の結果得られた知見に基づき、軽量且比較的
低廉であり耐久性に優れた繊維強化金属製のピス
トンピン及びかかるピストンピンを比較的低廉に
且生産性よく製造することのできる方法を提供す
ることである。
発明の構成 それらの目的は、本発明によれば、軸線の周り
にピツチ角±65°〜±70°にて螺旋状に配向された
強化繊維にて複合強化された軽金属よりなり前記
軸線に沿つて延在する芯部と、金属よりなり前記
芯部の周りにて前記軸線に沿つて延在する円筒状
の中間層と、該中間層の円筒状外周面を覆う硬質
金属の外層とよりなるピストンピン、及び軸線の
周りにピツチ角±65°〜±70°にて螺旋状に配向さ
れた強化繊維よりなる繊維成形体を形成し、該繊
維成形体を金属スリーブ内に配置し、これを予熱
した後鋳型内に配置し、該鋳型内に軽金属の溶湯
を注湯し、該溶湯を加圧しつつ凝固させ、得られ
た凝固体より実質的に前記軽金属のみよりなる部
分を除去し、前記金属スリーブの円筒状外周面を
硬質金属にて被覆するピストンピンの製造方法に
よつて達成される。
発明の作用及び効果 本発明によるピストンピンによれば、ピストン
ピンの芯部を構成する軽金属がピツチ角±65°〜
±70°にて螺旋状に配向された強化繊維にて複合
強化され、従つて芯部の剛性及び熱膨張率、特に
径方向の熱膨張率と金属スリーブの剛性及び熱膨
張率とが実質的に一致するので、芯部と金属スリ
ーブとが剥離したりすることがなく、またピスト
ンピン全体に作用する曲げ応力、ピストン及びコ
ネクテイングロツドに挿通された部分に作用する
圧縮応力、及びピストンに挿通された部分とコネ
クテイングロツドに挿通された部分との間の部分
に作用する剪断応力に耐える強度及び耐久性を有
する軽量で比較的低廉なピストンピンを得ること
ができる。
また本発明のピストンピンの製造方法によれ
ば、所定のピツチ角にて螺旋状に配向された強化
繊維よりなる繊維成形体が金属スリーブ内に配置
された状態にて強化繊維と軽金属との複合化が行
われるので、強化繊維と軽金属との複合化の過程
に於ても強化繊維の配向状態及び体積率が所定の
値に維持され、これにより強化繊維が所定の体積
率及び所定のピツチ角にて螺旋状に配向された芯
部を有するピストンピンを能率よく低廉に製造す
ることができ、また繊維成形体が金属スリーブ内
に配置された状態にて予熱され、軽金属の溶湯が
加圧されるので、繊維成形体の個々の強化繊維間
に軽金属の溶湯が確実に浸透し、また強化繊維と
軽金属とが良好に密着するだけでなく、金属スリ
ーブと芯部との間の界面に於て金属スリーブを構
成する金属と芯部のマトリツクス金属とが合金化
反応し、これにより芯部と金属スリーブとの密着
性にも優れたピストンピンを低廉に且能率よく製
造することができる。
尚本発明によるピストンピン及びその製造方法
に於ける軽金属はアルミニウム合金、マグネシウ
ム及びそれらを主成分とする合金であつてよく、
強化繊維はこれらの軽金属との両立性に優れ且強
度向上効果等に優れた炭素繊維、アルミナ繊維、
炭化ケイ素繊維、アルミナ−シリカ繊維、ボロン
繊維等であつてよく、強化繊維の体積率は強化繊
維や軽金属の種類、強化繊維の繊維径等に応じて
50〜70%に設定されることが好ましい。また中間
層を構成する金属は芯部を構成するマトリツクス
金属としての軽金属と合金反応する任意の金属で
あつてよいが、特にステンレス鋼の如き鋼である
ことが好ましく、外層を構成する硬質金属はモリ
ブデン、クロムの如き単一金属、ステライトの如
き合金、炭化ケイ素の粒子が分散されたニツケル
の如き複合金属材料等であつてよく、これらの硬
質金属は溶射、めつき、蒸着等の手段により中間
層の円筒状外周面に被覆されてよい。
以下に添付の図を参照しつつ、本発明を実施例
について詳細に説明する。
実施例 1 第1図は本発明によるピストンピンの一つの実
施例を一部破断して示す解図的斜視図である。図
に於て、1は軸線2の周りにピツチ角±67.5°に
て螺旋状に配向された炭素繊維3(東レ株式会社
製「トレカ」(登録商標)M40)にて複合強化さ
れたアルミニウム合金4(JIS規格AC7A)より
なり軸線2に沿つて延在する中空孔5を有する円
筒状の芯部を示している。芯部1の外側にはステ
ンレス鋼(JIS規格SUS304)よりなり芯部1の
周りにて軸線2に沿つて延在する円筒状の中間層
6が芯部1と一体的に設けられている。中間層6
の円筒状外周面はモリブデンの被覆層7にて覆わ
れている。
上述の如く構成されたピストンピンは本発明の
製造方法に従つて以下の如く製造された。
先ず外径8mm、内径6mmのステンレス鋼(JIS
規格SUS304)製のパイプ8の周りに炭素繊維3
(東レ株式会社製「トレカ」(登録商標)M40、単
糸径7μm)のストランド(単糸数6000本)をフイ
ラメントワインデイングによつて巻き付けること
によりピツチ角θ=67.5°の円筒状の層とピツチ
角θ=−67.5°の円筒状の層とが径方向に交互に
積層された第2図に示されている如き外径21mm、
長さ1500mmの円筒状の繊維成形体9を形成した。
この繊維成形体9を85mmの長さに切断した後、第
3図に示されている如く、外径23mm、内径21mm、
長さ105mmのステンレス鋼(JIS規格SUS304)製
のパイプ10内の中央に挿入することにより、長
さ85mmの繊維成形体9′とパイプ10とよりなる
円筒体11を形成した。
次いで円筒体11を図には示されていないが
750に予熱した後、第4図に示されている如く、
高圧鋳造用の鋳型12内に配置し、該鋳型内に
740℃のアルミニウム合金(JIS規格AC7A)の溶
湯13を注湯し、該溶湯をプランジャ14により
1500Kg/cm2の圧力にて加圧し、その加圧状態を溶
湯13が完全に凝固するまで保持した。溶湯13
が完全に凝固した後、鋳型12よりノツクアウト
ピン15により凝固体を取り出し、該凝固体より
実質的にアルミニウム合金のみよりなる部分を機
械加工によつて除去することにより円柱体を取り
出し、該円柱体に対しドリルによる錘揉みを行つ
てパイプ8及び該パイプ内にて凝固したアルミニ
ウム合金を除去し、パイプ10の円筒状外周面を
0.5mm程度研削し、更にその両端を切断すること
により、第5図に示されている如き外径21.95mm、
内径8mm、長さ75mmの円筒状のピストンピン粗材
を得た。かくして得られた円筒体16のパイプ1
0の円筒状外周面をプラズマ溶射によつてモリブ
デンにて被覆し、該被覆層に対し最終研磨を行う
ことにより第1図に示されている如き外径22mm、
内径8mm、長さ75mmのピストンピンとした。尚こ
のピストンピンに於ける炭素繊維の体積率は65%
であり、モリブデンの外層の厚さは約30μmであ
つた。
また比較の目的で、炭素繊維がピツチ角θ=±
45°、±55°、±60°、±65°、±70°、±75°にて螺
旋状に
配向された点を除き上述の実施例1と同一の要領
及び同一の条件にて同一寸法のピストンピンを製
造した。
これらのピストンピンを用いて第6図に示され
ている如くピストン18とコネクテイングロツド
19とを連結し、コネクテイングロツド19をピ
ストン18の軸線20に沿つてピストンに対し荷
重Pにて押付け、荷重Pが3トンのときの荷重、
即ち実動荷重とそのときのA点、即ち最も大きい
変形が生じることが経験的に解つているピストン
に挿通された部分とコネクテイングロツドに挿通
された部分との間の中間の部分であつてピストン
ヘツド18aの側の外周面の位置に於けるピスト
ンピンの軸線2に平行な方向の変形歪を測定し、
また荷重Pを増大してピストンピンが破断すると
きの荷重、即ち破断荷重を測定する圧縮試験を行
つた。この圧縮試験の結果を第7図に示す。
この第7図より、炭素繊維のピツチ各θが±
65°〜±70°である場合にピストンピンの破断荷重
が最大となり、しかもA点に於ける変形歪が小さ
い値に維持されることが解る。
また上述の実施例1に於て製造されたピストン
ピンを4気筒2000ccのガソリン機関に組込み、機
関回転数5200rpm、全負荷にて200時間に亙る耐
久試験を行つたところ、上述の実施例1に於て製
造されたピストンピンには有害な変形や芯部と中
間層との間の界面の剥離や中間層の亀裂等の発生
は一切認められず、このピストンピンは十分な強
度及び耐久性を有するものであることが認められ
た。また上述の実施例1に於て製造されたピスト
ンピンを切断して中間層と芯部との間の界面を光
学顕微鏡にて観察したところ、第8図に示されて
いる如く、中間層を構成するステンレス鋼と芯部
のマトリツクス金属としてのアルミニウム合金と
が互に溶融混合することにより形成された合金層
が存在しており、中間層と芯部とが強固に密着し
ていることが認められた。
更に比較の目的で、ピストンピンの軸線に沿つ
て円筒状に一方向に配向された層とピストンピン
の軸線の周りに周方向に円筒状に配向された層と
が径方向に交互に積層された炭素繊維にて複合強
化されたアルミニウム合金にて芯部が構成されて
いる点を除き、上述の実施例1の場合と同一の要
領及び同一の条件にて製造されたピストンピンを
試作し、これを上述の耐久試験と同一の条件にて
行われた耐久試験に供したところ、試験開始後5
時間経過した時点に於て中間層と芯部との界面に
亀裂が発生していることが認められた。試験後両
者のピストンピンの芯部の径方向の熱膨張率を測
定したところ、実施例1の芯部の熱膨張率は12.5
×10-6であり、実質的に中間層の径方向の熱膨張
率と実質的に同一であることが認められたのに対
し、比較例のピストンピンの芯部の熱膨張率は実
質的に0であり、中間層の径方向の熱膨張率とは
大きく相違しており、このことが要因となつて亀
裂及び剥離が発生したものと推測される。
尚上述の如く製造されたピストンピンの重量は
86gであり、このピストンピンは従来の鋼鍛造製
のピストンピンよりも28%軽量なものであつた。
実施例 2 第9図は本発明によるピストンピンの他の一つ
の実施例を一部破断して示す解図的斜視図であ
る。図に於て、21は軸線22の周りにピツチ角
±70°にて螺旋状に配向された炭素繊維(東レ株
式会社製「トレカ」(登録商標)T300)にて複合
強化されたマグネシウム合金(JIS規格MC8)よ
りなり軸線22に沿つて延在する中空孔25を有
する円筒状の芯部を示している。芯部21の外側
にはステンレス鋼(JIS規格SUS304)よりなり
芯部21の周りにて軸線22に沿つて延在する円
筒状の中間層26が芯部21と一体的に設けられ
ている。中間層26の円筒状外周面、芯部21の
中空孔5の表面、芯部21及び中間層6の両端面
はNi−SiC(炭化ケイ素の粒子が分散されたニツ
ケル)のめつき層27にて覆われている。
上述の如く構成されたピストンピンは本発明の
製造方法に従つて上述の実施例1の場合と同様の
要領にて以下の如く製造された。
先ず図には示されていないが、外径8mm、内径
6mmのステンレス鋼(JIS規格SUS304)製のパ
イプの周りに炭素繊維(東レ株式会社製「トレ
カ」(登録商標)T300、単糸径7μm)のストラン
ド(単糸数6000本)をフイラメントワインデイン
グによつて巻き付けることによりピツチ角θ=
70°の円筒状の層とピツチ角θ=−70°の円筒状の
層とが径方向に交互に積層された外径21mm、長さ
1500mmの円筒状の繊維成形体を形成した。この円
筒体を85mmの長さに切断した後、外径23mm、内径
21mm、長さ105mmのステンレス鋼(JIS規格
SUS304)製のパイプ内に挿入することにより、
85mmの長さに切断された繊維成形体とステンレス
鋼製のパイプとよりなる円筒体を形成した。
次いで円筒体を700℃に予熱した後、高圧鋳造
用の鋳型内に配置し、該鋳型内に690℃のマグネ
シウム合金(JIS規格MC8)の溶湯を注湯し、該
溶湯をプランジヤにより1500Kg/cm2の圧力にて加
圧し、その加圧状態を溶湯が完全に凝固するまで
保持した。溶湯が完全に凝固した後、鋳型よりノ
ツクアウトピンにより凝固体を取り出し、該凝固
体より実質的にマグネシウム合金のみよりなる部
分を機械加工によつて除去することにより円柱体
を取り出し、該円柱体に対しドリルによる錘揉み
を行つて外径8mmのパイプ及び該パイプ内にて凝
固したマグネシウム合金を除去し、外径23mmのパ
イプの円筒状外周面を0.5mm程度研削し、更にそ
の両端を切断することにより、外径21.95mm、内
径8mm、長さ75mmの円筒状のピストンピン素材を
得た。かくして得られた円筒体をNi−SiCのめつ
き浴中に浸漬し、無電解めつきによつて円筒体の
表面をNi−SiCのめつき層にて被覆し、これによ
り第9図に示されている如き外径22mm、内径8
mm、長さ75mmのピストンピンとした。尚このピス
トンピンに於ける炭素繊維の体積率は65%であ
り、Ni−SiCのめつき層の厚さは約30μmであつ
た。
上述の如く製造されたピストンピンの重量は79
gであり、このピストンピンは従来の鋼鍛造製の
ピストンピンよりも34%軽量なものであつた。ま
た上述の如く製造されたピストンピンを4気筒
2000ccのガソリン機関に組込み、機関回転数
5200rpm、全負荷にて200時間に亙る耐久試験を
行つたところ、上述のピストンピンは十分な強度
及び耐久性を有するものであることが認められ
た。また上述のピストンピンはその全ての表面が
Ni−SiCのめつき層にて覆われているので、炭素
繊維を強化繊維としマグネシウム合金をマトリツ
クス金属とする複合材料に於て問題となるガルバ
ニツク腐食も発生しなかつた。
以上に於ては本発明を二つの実施例について詳
細に説明したが、本発明はこれらの実施例に限定
されるものではなく、本発明の範囲内にて種々の
実施例が可能であることは当業者にとつて明らか
であろう。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明によるピストンピンの一つの実
施例を一部破断して示す解図的斜視図、第2図は
繊維成形体を示す部分斜視図、第3図は繊維成形
体とステンレス鋼製のパイプとよりなる円筒体を
示す斜視図、第4図は鋳造工程を示す断面図、第
5図はピストンピン粗材を示す斜視図、第6図は
圧縮試験の態様を示す断面図、第7図は圧縮試験
の結果を示すグラフ、第8図は実施例1に於て製
造されたピストンピンの軸線を通る長手方向断面
の組織を示すべく該断面の一部を400倍にて示す
光学顕微鏡写真、第9図は本発明によるピストン
ピンの他の一つの実施例を一部破断して示す解図
的斜視図である。 1……芯部、2……軸線、3……炭素繊維、4
……アルミニウム合金、5……中空孔、6……中
間層、7……モリブデンの被覆層、8……パイ
プ、9……繊維成形体、10……パイプ、11…
…円筒体、12……鋳型、13……アルミニウム
合金の溶湯、14……プランジャ、15……ノツ
クアウトピン、16……ピストンピン粗材、18
……ピストン、18a……ピストンヘツド、19
……コネクテイングロツド、20……軸線、21
……芯部、22……軸線、23……炭素繊維、2
4……マグネシウム合金、25……中空孔、26
……中間層、27……Ni−SiCめつき層。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 軸線の周りにピツチ角±65°〜±70°にて螺旋
    状に配向された強化繊維にて複合強化された軽金
    属よりなり前記軸線に沿つて延在する芯部と、金
    属よりなり前記芯部の周りにて前記軸線に沿つて
    延在する円筒状の中間層と、該中間層の円筒状外
    周面を覆う硬質金属の外層とよりなるピストンピ
    ン。 2 軸線の周りにピツチ角±65〜±70°にて螺旋
    状に配向された強化繊維よりなる繊維成形体を形
    成し、該繊維成形体を金属スリーブ内に配置し、
    これを予熱した後鋳型内に配置し、該鋳型内に軽
    金属の溶湯を注湯し、該溶湯を加圧しつつ凝固さ
    せ、得られた凝固体より実質的に前記軽金属のみ
    よりなる部分を除去し、前記金属スリーブの円筒
    状外周面を硬質金属にて被覆するピストンピンの
    製造方法。
JP18481183A 1983-10-03 1983-10-03 繊維強化金属製ピストンピン及びその製造方法 Granted JPS6078164A (ja)

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GB2373562B (en) * 2001-03-23 2004-07-21 Alireza Veshagh Gudgeon pin comprising metallic core reinforced with ceramic and with fused hard outer metal coating
AT501474B8 (de) * 2005-04-20 2007-02-15 Arc Leichtmetallkompetenzzentrum Ranshofen Gmbh Bolzen für drehgelenke von kurbeltrieben

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