JPH05179557A - 積層不織布の製造方法 - Google Patents

積層不織布の製造方法

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JPH05179557A
JPH05179557A JP3299722A JP29972291A JPH05179557A JP H05179557 A JPH05179557 A JP H05179557A JP 3299722 A JP3299722 A JP 3299722A JP 29972291 A JP29972291 A JP 29972291A JP H05179557 A JPH05179557 A JP H05179557A
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JP
Japan
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sheet layer
fusion
long fibers
laminated
nonwoven
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JP3299722A
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English (en)
Inventor
Fumio Niwa
文雄 丹羽
Yosuke Kudo
洋輔 工藤
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New Oji Paper Co Ltd
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Oji Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 嵩高で、冷温感に優れ且つ柔軟な積層不織布
の製造方法を提供する。 【構成】 まず、第一不織シート層及び第二不織シート
層を準備する。第一不織シート層は、繊度1.5〜3デニー
ルの長繊維が集積されてなるものである。第一不織シー
ト層には、長繊維相互間の自己融着によって形成された
第一融着区域が、間隔を置いて配置されている。一方、
第二不織シート層も、第一不織シート層と同様の構成を
持つものである。第一不織シート層と第二不織シート層
とを積層して積層シートとする。そして、この積層シー
トを、間隔を置いて配置されてなる多数の凸部を持つ凹
凸ロールと超音波発振ホーンの間隙に導入する。これに
より、凸部と超音波発振ホーンの間に位置する積層シー
トの区域が、繊維の摩擦熱を受ける。この結果、第一不
織シート層を構成する長繊維と第二不織シート層を構成
する長繊維とが融着して、間隔を置いて配置されてなる
第三融着区域が形成されるのである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、嵩高で、冷温感に優れ
且つ柔軟性に優れた積層不織布の製造方法に関し、特に
使い捨ておむつや生理用ナプキン等の衛生材料の表面
材、手術用着衣、掛け布、ハップ材基布等の素材として
好適に使用しうる積層不織布の製造方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】長繊維を構成繊維とするスパンボンド不
織布は、短繊維を構成繊維とする短繊維不織布に比べ
て、高強度で且つ比較的安価であるため、種々の用途に
使用されている。しかし、短繊維不織布に比べて、嵩高
さや冷温感の点で劣っている。ここで、冷温感とは、不
織布を手で触れたときの温かさの感覚を言い、体温を速
やかに吸収する場合は冷たく感じ、冷温感に劣ると言
い、逆に体温を吸収しにくい場合は温かく感じ、冷温感
に優れると言う。
【0003】不織布の嵩高さや冷温感は、構成繊維間に
存在する空気量によって決定されることは、従来より良
く知られている。従って、スパンボンド不織布が嵩高さ
や冷温感に劣っている理由は、構成繊維である長繊維間
に存在する空気量が、短繊維不織布の場合に比べて少な
いからである。このため、長繊維間に存在する空気量を
増大させるため、以下の如き方法が従来より行なわれて
いる。即ち、長繊維として捲縮繊維を使用し、長繊維が
密に配置されないようにして、長繊維間に存在する空気
量を増大させる方法、或いは異形断面の長繊維を使用
し、長繊維間が密着しないように配置して、長繊維間に
存在する空気量を増大させる方法が用いられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は、前記二
つの方法とは異なる方法で構成繊維間に存在する空気量
を増大させることを試みた。即ち、前記二つの方法は、
構成繊維である長繊維自体を工夫することにより、構成
繊維間に存在する空気量を増大させる方法であるが、本
発明者等は不織布の層構造を工夫することにより、構成
繊維間に存在する空気量を増大させようとした。そし
て、種々検討の結果、不織布をある特殊な積層構造とす
ることによって、構成繊維間に存在する空気量を増大さ
せることに成功し、特願平3-191024号に係る発明(以
下、「先願発明」と言う。)を提案した。
【0005】この先願発明は、繊度1.5〜3デニールの長
繊維が集積されてなる目付5〜100g/m2の、第一不織
シート層と第二不織シート層とが積層されてなる積層不
織布であって、該積層不織布には、下記三種の融着区域
が間隔を置いて配置されていることを特徴とする積層不
織布に関するものである。 記 (1)第一不織シート層を構成する長繊維相互間の自己融
着による、第一融着区域。 (2)第二不織シート層を構成する長繊維相互間の自己融
着による、第二融着区域。 (3)第一不織シート層を構成する長繊維と、第二不織シ
ート層を構成する長繊維との融着による第三融着区域。
【0006】そして、本発明者等は、先願発明に係る積
層不織布の製造方法に関して、更に研究を重ねた。その
結果、先願発明に係る積層不織布の融着区域、特に第三
融着区域を、ある特定の方法で形成することによって、
より柔軟性に優れた積層不織布を得ることに成功したの
である。
【0007】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、繊度1.
5〜3デニールの長繊維が集積されてなり、該長繊維相互
間の自己融着による第一融着区域が間隔を置いて配置さ
れてなる第一不織シート層と、繊度1.5〜3デニールの長
繊維が集積されてなり、該長繊維相互間の自己融着によ
る第二融着区域が間隔を置いて配置されてなる第二不織
シート層とを積層した積層シートを、間隔を置いて配置
されてなる多数の凸部を持つ凹凸ロールと超音波発振ホ
ーンの間隙に導入することにより、該凸部に対応する該
積層シートの区域において、第一不織シート層を構成す
る長繊維と第二不織シート層を構成する長繊維とを融着
して、間隔を置いて配置されてなる第三融着区域を設け
ることを特徴とする積層不織布の製造方法に関するもの
である。
【0008】まず、本発明においては、第一不織シート
層1と第二不織シート層2とを準備する。第一不織シー
ト層1は、繊度1.5〜3デニールの長繊維が集積されてな
るものである。長繊維の繊度が3デニールを超えると、
第一不織シート層1の柔軟性が低下し、得られる積層不
織布を衛生材料の表面材等の用途に使用しにくくなるの
で、好ましくない。また、長繊維の繊度を1.5デニール
未満にすると、第一不織シート層1を高速度で製造しに
くくなるため、好ましくない。また、第一不織シート層
1の目付は、5〜100g/m2であるのが、好ましい。第
一不織シート層1の目付が100g/m2を超えると、第一
不織シート層1の柔軟性が低下し、得られる積層不織布
を衛生材料の表面材等の用途に使用しにくくなる傾向が
生じる。また、第一不織シート層1の目付を5g/m2
満とすると、薄すぎて取り扱いにくくなる傾向が生じ
る。
【0009】この第一不織シート層1には、第一融着区
域3が間隔を置いて配置されている。この第一融着区域
3は、第一不織シート層1を構成する長繊維相互間の自
己融着によって形成されている。即ち、長繊維を溶融固
化することにより、長繊維相互間の接触点で融着させる
のである。この第一融着区域3は、一定の間隔を置いて
配置されている。例えば、第一融着区域3を点融着区域
とし、これを散点状に配置させたり、或いは第一融着区
域3を線融着区域とし、格子状に配置させればよい。
【0010】この第一融着区域3の形成方法としては、
繊度1.5〜3デニールの長繊維が集積されてなる長繊維ウ
ェブを、例えば、間隔を置いて配置されてなる多数の凸
部を持つ凹凸ロールと平滑ロールで構成されるエンボス
ロールの間に導入して、或いは間隔を置いて配置されて
なる多数の凸部を持つ一対の凹凸ロールで構成されたエ
ンボスロールの間に導入して、長繊維ウェブに加熱及び
加圧を施せば良い。また、この長繊維ウェブを、間隔を
置いて配置されてなる多数の凸部を持つ凹凸ロールと超
音波発振ホーンの間隙に導入して、誘電加熱を施せば良
い。このような方法により、凹凸ロールの凸部に対応す
る長繊維ウェブの区域が、溶融固化して第一融着区域3
となるのである。本発明においては、特に長繊維ウェブ
を凹凸ロールと超音波発振ホーンの間隙に導入するの
が、好ましい。この方法は誘電加熱によるものであるた
め、加圧を伴うエンボスロールを使用する場合に比べ
て、長繊維ウェブ全体に押圧力を与える必要がなく、非
融着区域が柔軟に仕上がるという長所があるからであ
る。
【0011】第二不織シート層2も、繊度1.5〜3デニー
ルの長繊維が集積されてなるものである。繊度を1.5〜3
デニールとしたのは、第一不織シート層1の場合と同様
である。第二不織シート層2の目付も、5〜100g/m2
であるのが好ましい。好ましい目付が5〜100g/m2
あるのも、第一不織シート層1の場合と同様である。こ
の第二不織シート層2には、第一不織シート層1の第一
融着区域3と同様の第二融着区域4が間隔を置いて配置
されている。この第二融着区域4は、第二不織シート層
2を構成する長繊維相互間の自己融着によって形成され
ている。そして、この第二融着区域4も間隔を置いて配
置されている。この第二融着区域4も、第一融着区域3
と同様の方法で形成することができる。そして、形成方
法としては、第一融着区域3の場合と同様の理由で、長
繊維ウェブを、間隔を置いて配置されてなる多数の凸部
を持つ凹凸ロールと超音波発振ホーンの間隙に導入する
のが、好ましい。
【0012】第一不織シート層1や第二不織シート層2
を構成する長繊維としては、従来公知の長繊維を使用す
ることができ、例えばポリオレフィン系長繊維,ポリエ
ステル系長繊維,ポリアミド系長繊維等を使用すること
ができる。また、この長繊維の形態としては、通常の直
線状のものであってもよいし、また捲縮性長繊維や異形
断面の長繊維であってもよい。また、長繊維を製造する
には、従来公知の溶融紡糸法で紡糸及び延伸すればよ
い。また、長繊維ウェブを製造するには、従来公知の溶
融紡糸法で紡糸及び延伸した長繊維を、捕集コンベア上
に集積すればよい。
【0013】次に、この第一不織シート層1と第二不織
シート層2とは、積層される。そして、積層された積層
シートを、間隔を置いて配置されてなる多数の凸部を持
つ凹凸ロールと超音波発振ホーンの間隙に導入する。こ
の結果、超音波発振ホーンと凹凸ロールの凸部の間に位
置する積層シートの区域は、超音波発振ホーンから放射
される超音波によって誘電加熱され、長繊維が溶融する
のである。従って、第一不織シート層1を構成する長繊
維と、第二不織シート層2を構成する長繊維とが溶融し
た後固化して、相互に融着された第三融着区域5が形成
されるのである。また、この第三融着区域5は、凹凸ロ
ールの凸部に対応する区域のみで生じるので、凸部に対
応する如く、間隔を置いて、散点状或いは格子状等の状
態で配置されている。この第三融着区域5においては、
第一不織シート層1を構成する長繊維と第二不織シート
層2を構成する長繊維とが融着されているが、その必然
の結果として、第一不織シート層1を構成する長繊維相
互間及び第二不織シート層2を構成する長繊維相互間も
自己融着されているものである。以上の方法によって得
られた本発明に係る積層不織布は、前記した各融着区域
3,4,5が、図1の如き状態で配置されてなるもので
ある。
【0014】
【実施例】
実施例 メルトフローレート40,Q値2.9のポリプロピレン樹脂
を温度230℃に加熱して溶融し、従来公知の溶融紡糸法
で長繊維を得た。この後直ちに、この長繊維を延伸し
て、繊度2デニールの長繊維にし、捕集コンベア上に集
積して長繊維ウェブを得た。この長繊維ウェブを、間隔
を置いて配置されてなる多数の点状の凸部を持つ凹凸ロ
ールと超音波発振ホーンとの間隙に導入して、散点状の
第一融着区域を設け、第一不織シート層を得た。この第
一不織シート層は、目付が11g/m2であり、第一融着
区域の総面積は、不織布面積に対して5%であった。ま
た、凹凸ロールに設けられている点状の凸部の先端は丸
形で直径が0.6mmであった。
【0015】第一不織シート層を得たのと同様にして、
第二融着区域を持つ第二不織シート層を得た。そして、
第一不織シート層と第二不織シート層を積層して、積層
シートを得た。この積層シートを、間隔を置いて配置さ
れてなる多数の線状の凸部を持つ凹凸ロールと超音波発
振ホーンとの間隙に導入し、第三融着区域を設け、積層
不織布を得た。第三融着区域の総面積は、積層不織布面
積に対して0.8%であった。また、凹凸ロールに設けら
れている線状の凸部は、凸部間隔10mmの格子模様状であ
った。
【0016】比較例 メルトフローレート40,Q値2.9のポリプロピレン樹脂
を温度230℃に加熱して溶融し、従来公知の溶融紡糸法
で長繊維を得た。この後直ちに、この長繊維を延伸し
て、繊度2デニールの長繊維にし、捕集コンベア上に集
積して長繊維ウェブを得た。この長繊維ウェブを、間隔
を置いて配置されてなる多数の点状の凸部を持つ加熱凹
凸ロールと平滑ロールとの間に導入して、散点状の融着
区域を設け、スパンボンド不織布を得た。このスパンボ
ンド不織布は、目付が22g/m2であり、融着区域の総
面積は、不織布面積に対して5%であった。また、凹凸
ロールに設けられている点状の凸部の先端は丸形で直径
が0.6mmであり、凹凸ロールの温度は130℃であった。更
に、加熱凹凸ロールと平滑ロール間の線圧は、80kg/cm
であった。
【0017】実施例に係る積層不織布、及び比較例に係
るスパンボンド不織布の厚み,見掛け密度,熱伝導率,
柔らかさを測定し、その結果を表1に示した。
【表1】 なお、表1中の厚み等の測定方法は、以下のとおりであ
る。 (1)厚み:カトーテック株式会社製圧縮試験機KES-FB3を
用いて、測定面積2cm2で不織布に0.5g/cm2の荷重を
与え、そのときの厚さを測定した。 (2)見掛け密度:(1)で測定したときの厚みをDmmとし、
この厚みの不織布の目付をMg/m2としたとき、M/
(D×1000)で算出されるものである。なお、単位は、
g/cm3である。 (3)熱伝導率:カトーテック株式会社製試験機KES-F7を
用いて測定した。熱伝導率は、W・D/A・ΔTで算出
されるものである。ここで、Wは熱流損失であり、Dは
不織布の厚みであり、Aは熱板面積であり、ΔTは不織
布の温度差を示すものである。なお、熱伝導率の単位
は、W/cm・℃である。 (4)柔らかさ:モニター20人による触感テストで柔らか
さを判定した。テストの方法は、実施例及び比較例に係
る不織布を手指で把持してもらい、いずれが柔らかいか
を判定し、柔らかいと判定された不織布に1点/人づつ
加点していった。
【0018】以上の結果より明らかなとおり、実施例に
係る方法で得られた積層不織布は、比較例に係る方法で
得られたスパンボンド不織布に比べて、同目付でありな
がら、厚みが厚く且つ見掛け密度が小さく、更に柔らか
さに優れている。従って、非常に嵩高さに富み、柔らか
いものである。また、実施例に係る方法で得られた積層
不織布は熱伝導率が小さく、手で触れたときに体温が吸
収されにくく、冷温感に優れるものである。
【0019】
【作用及び発明の効果】以上説明したように、本発明に
係る方法で得られた積層不織布は、第一不織シート層と
第二不織シート層とが積層されてなり、間隔を置いて配
置された第三融着区域によって両シート層が接合されて
いる。そして、第一不織シート層には間隔を置いて第一
融着区域が配置され、第二不織シート層には間隔を置い
て第二融着区域が配置されている。従って、第一不織シ
ート層と第二不織シート層との間、即ち第一不織シート
層の構成繊維と第二不織シート層の構成繊維との間に、
多くの空気が含有され、このため積層不織布は嵩高さに
優れ且つ冷温感にも優れたものである。また、本発明に
係る積層不織布の製造方法は、間隔を置いて配置されて
なる多数の凸部を持つ凹凸ロールと超音波発振ホーンの
間隙に積層シートが導入され、誘電加熱によって第三融
着区域が形成されるものである。即ち、第三融着区域の
形成方法は、誘電加熱方式によるものなので、積層シー
ト全体に圧力を与える必要がないのである。従って、積
層シートに過大な圧力が加わらず、特に第三融着区域以
外の区域に熱及び圧力が加わらず、第三融着区域以外の
区域が柔軟に仕上がる。依って、得られる積層不織布
が、全体に亙って、比較的柔軟であるという効果を奏す
るものである。本発明に係る方法で得られた積層不織布
は、以上の如き効果を奏するため、身体の肌に直接接触
する、衛生材料等の表面材の素材として特に好適に使用
しうるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る方法で得られた積層不織布の一例
の模式的横断面図を示したものである。
【符号の説明】
1 第一不織シート層 2 第二不織シート層 3 第一融着区域 4 第二融着区域 5 第三融着区域
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成3年10月28日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正内容】
【0010】この第一融着区域3の形成方法としては、
繊度1.5〜3デニールの長繊維が集積されてなる長繊維ウ
ェブを、例えば、間隔を置いて配置されてなる多数の凸
部を持つ凹凸ロールと平滑ロールで構成されるエンボス
ロールの間に導入して、或いは間隔を置いて配置されて
なる多数の凸部を持つ一対の凹凸ロールで構成されたエ
ンボスロールの間に導入して、長繊維ウェブに加熱及び
加圧を施せば良い。また、この長繊維ウェブを、間隔を
置いて配置されてなる多数の凸部を持つ凹凸ロールと超
音波発振ホーンの間隙に導入して、加熱を施せば良い。
このような方法により、凹凸ロールの凸部に対応する長
繊維ウェブの区域が、溶融固化して第一融着区域3とな
るのである。本発明においては、特に長繊維ウェブを凹
凸ロールと超音波発振ホーンの間隙に導入するのが、好
ましい。この方法は繊維の摩擦熱によるものであるた
め、加圧を伴うエンボスロールを使用する場合に比べ
て、長繊維ウェブ全体に押圧力を与える必要がなく、非
融着区域が柔軟に仕上がるという長所があるからであ
る。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正内容】
【0013】次に、この第一不織シート層1と第二不織
シート層2とは、積層される。そして、積層された積層
シートを、間隔を置いて配置されてなる多数の凸部を持
つ凹凸ロールと超音波発振ホーンの間隙に導入する。こ
の結果、超音波発振ホーンと凹凸ロールの凸部の間に位
置する積層シートの区域は、超音波発振ホーンから放射
される超音波によって加熱され、長繊維が溶融するので
ある。従って、第一不織シート層1を構成する長繊維
と、第二不織シート層2を構成する長繊維とが溶融した
後固化して、相互に融着された第三融着区域5が形成さ
れるのである。また、この第三融着区域5は、凹凸ロー
ルの凸部に対応する区域のみで生じるので、凸部に対応
する如く、間隔を置いて、散点状或いは格子状等の状態
で配置されている。この第三融着区域5においては、第
一不織シート層1を構成する長繊維と第二不織シート層
2を構成する長繊維とが融着されているが、その必然の
結果として、第一不織シート層1を構成する長繊維相互
間及び第二不織シート層2を構成する長繊維相互間も自
己融着されているものである。以上の方法によって得ら
れた本発明に係る積層不織布は、前記した各融着区域
3,4,5が、図1の如き状態で配置されてなるもので
ある。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正内容】
【0019】
【作用及び発明の効果】以上説明したように、本発明に
係る方法で得られた積層不織布は、第一不織シート層と
第二不織シート層とが積層されてなり、間隔を置いて配
置された第三融着区域によって両シート層が接合されて
いる。そして、第一不織シート層には間隔を置いて第一
融着区域が配置され、第二不織シート層には間隔を置い
て第二融着区域が配置されている。従って、第一不織シ
ート層と第二不織シート層との間、即ち第一不織シート
層の構成繊維と第二不織シート層の構成繊維との間に、
多くの空気が含有され、このため積層不織布は嵩高さに
優れ且つ冷温感にも優れたものである。また、本発明に
係る積層不織布の製造方法は、間隔を置いて配置されて
なる多数の凸部を持つ凹凸ロールと超音波発振ホーンの
間隙に積層シートが導入され、繊維の摩擦熱によって第
三融着区域が形成されるものである。即ち、第三融着区
域の形成方法は、繊維の摩擦熱方式によるものなので、
積層シート全体に圧力を与える必要がないのである。従
って、積層シートに過大な圧力が加わらず、特に第三融
着区域以外の区域に熱及び圧力が加わらず、第三融着区
域以外の区域が柔軟に仕上がる。依って、得られる積層
不織布が、全体に亙って、比較的柔軟であるという効果
を奏するものである。本発明に係る方法で得られた積層
不織布は、以上の如き効果を奏するため、身体の肌に直
接接触する、衛生材料等の表面材の素材として特に好適
に使用しうるものである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 繊度1.5〜3デニールの長繊維が集積され
    てなり、該長繊維相互間の自己融着による第一融着区域
    が間隔を置いて配置されてなる第一不織シート層と、繊
    度1.5〜3デニールの長繊維が集積されてなり、該長繊維
    相互間の自己融着による第二融着区域が間隔を置いて配
    置されてなる第二不織シート層とを積層した積層シート
    を、間隔を置いて配置されてなる多数の凸部を持つ凹凸
    ロールと超音波発振ホーンの間隙に導入することによ
    り、該凸部に対応する該積層シートの区域において、第
    一不織シート層を構成する長繊維と第二不織シート層を
    構成する長繊維とを融着して、間隔を置いて配置されて
    なる第三融着区域を設けることを特徴とする積層不織布
    の製造方法。
  2. 【請求項2】 繊度1.5〜3デニールの長繊維が集積され
    てなる長繊維ウェブを、間隔を置いて配置されてなる多
    数の凸部を持つ凹凸ロールと超音波発振ホーンの間隙に
    導入することにより、第一不織シート層の第一融着区域
    が形成され、且つ繊度1.5〜3デニールの長繊維が集積さ
    れてなる長繊維ウェブを、間隔を置いて配置されてなる
    多数の凸部を持つ凹凸ロールと超音波発振ホーンの間隙
    に導入することにより、第二不織シート層の第二融着区
    域が形成される請求項1記載の積層不織布の製造方法。
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