JPH05178642A - 高耐熱性ガラス繊維およびその製造法 - Google Patents
高耐熱性ガラス繊維およびその製造法Info
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- JPH05178642A JPH05178642A JP4129704A JP12970492A JPH05178642A JP H05178642 A JPH05178642 A JP H05178642A JP 4129704 A JP4129704 A JP 4129704A JP 12970492 A JP12970492 A JP 12970492A JP H05178642 A JPH05178642 A JP H05178642A
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- JP
- Japan
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- weight
- glass fiber
- resistant glass
- metal oxides
- sio2
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-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C03—GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
- C03C—CHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
- C03C3/00—Glass compositions
- C03C3/04—Glass compositions containing silica
- C03C3/076—Glass compositions containing silica with 40% to 90% silica, by weight
- C03C3/083—Glass compositions containing silica with 40% to 90% silica, by weight containing aluminium oxide or an iron compound
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C03—GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
- C03C—CHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
- C03C13/00—Fibre or filament compositions
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- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
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- Geochemistry & Mineralogy (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Glass Melting And Manufacturing (AREA)
- Glass Compositions (AREA)
- Inorganic Fibers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】高温での繊維どうしの融着、繊維の収縮、強度
の劣化の極めて低い高耐熱性ガラス繊維を得る。 【構成】Al2 O3 0. 1〜2.0重量%、TiO2
0. 1〜2.0重量%、SiO2 96〜99. 8重量
%、かつアルカリ金属酸化物とアルカリ土類金属酸化物
があわせて0.03重量%以下であるガラス繊維、なら
びにそれからなる製品。
の劣化の極めて低い高耐熱性ガラス繊維を得る。 【構成】Al2 O3 0. 1〜2.0重量%、TiO2
0. 1〜2.0重量%、SiO2 96〜99. 8重量
%、かつアルカリ金属酸化物とアルカリ土類金属酸化物
があわせて0.03重量%以下であるガラス繊維、なら
びにそれからなる製品。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高耐熱性ガラス繊維およ
びその製造法に関するものである。
びその製造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ガラス長繊維として最も一般に利用され
るEガラスの用途は電気絶縁材をはじめとして幅広い
が、組成からの制約上耐熱性は高くても800℃程度で
ある。そのため更に高温での使用の際には、ガラスの融
点が高い石英ガラス繊維が利用されている。この石英ガ
ラス繊維には大きく分けて二種類のガラスが知られてい
る。一つは天然の石英を溶融してガラス化する溶融法石
英ガラス繊維であり、他方はいわゆるリーチドシリカ繊
維である。両者を比べると溶融法石英ガラス繊維は9
9. 9〜99. 99重量%のシリカからなっているのに
対し、リーチドシリカ繊維はシリカ以外に不純物を含
み、シリカの純度は99%程度になっている。
るEガラスの用途は電気絶縁材をはじめとして幅広い
が、組成からの制約上耐熱性は高くても800℃程度で
ある。そのため更に高温での使用の際には、ガラスの融
点が高い石英ガラス繊維が利用されている。この石英ガ
ラス繊維には大きく分けて二種類のガラスが知られてい
る。一つは天然の石英を溶融してガラス化する溶融法石
英ガラス繊維であり、他方はいわゆるリーチドシリカ繊
維である。両者を比べると溶融法石英ガラス繊維は9
9. 9〜99. 99重量%のシリカからなっているのに
対し、リーチドシリカ繊維はシリカ以外に不純物を含
み、シリカの純度は99%程度になっている。
【0003】一方1000℃以上の熱に対する安定性は
リーチドシリカ繊維の方が優れ、リーチドシリカ繊維が
1000℃で480時間保持してもヤーンは初期強度の
約70%を保っているのに対して、溶融法石英ガラス繊
維は5%以下に低下してしまう。しかしながら1100
℃に保持するとリーチドシリカ繊維も48時間以内にク
リストバライトの析出が始まり、強度が低下することが
わかっている。
リーチドシリカ繊維の方が優れ、リーチドシリカ繊維が
1000℃で480時間保持してもヤーンは初期強度の
約70%を保っているのに対して、溶融法石英ガラス繊
維は5%以下に低下してしまう。しかしながら1100
℃に保持するとリーチドシリカ繊維も48時間以内にク
リストバライトの析出が始まり、強度が低下することが
わかっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来
技術が有していた前述の問題を解消しようとするもので
ある。
技術が有していた前述の問題を解消しようとするもので
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は前述の課題を解
決すべくなされたものであり、Al2 O3 を0. 1〜
2. 0重量%、TiO2 を0. 1〜2. 0重量%、Si
O2 を96〜99. 8重量%含有し、かつアルカリ金属
酸化物とアルカリ土類金属酸化物があわせて0.03重
量%以下であることを特徴とする高耐熱性ガラス繊維を
提供する。
決すべくなされたものであり、Al2 O3 を0. 1〜
2. 0重量%、TiO2 を0. 1〜2. 0重量%、Si
O2 を96〜99. 8重量%含有し、かつアルカリ金属
酸化物とアルカリ土類金属酸化物があわせて0.03重
量%以下であることを特徴とする高耐熱性ガラス繊維を
提供する。
【0006】また本発明は、Al2 O3 を0. 1〜0.
6重量%、TiO2 を0. 1〜0.8重量%、SiO2
を98. 6〜99. 8重量%含有し、かつアルカリ金属
酸化物とアルカリ土類金属酸化物があわせて0. 03重
量%以下であることを特徴とする高耐熱性ガラス繊維を
提供する。
6重量%、TiO2 を0. 1〜0.8重量%、SiO2
を98. 6〜99. 8重量%含有し、かつアルカリ金属
酸化物とアルカリ土類金属酸化物があわせて0. 03重
量%以下であることを特徴とする高耐熱性ガラス繊維を
提供する。
【0007】1000℃以上の熱を受けたときシリカを
主成分とするガラス繊維は収縮、繊維(モノフィラメン
ト)どうしの融着、クリストバライトの析出と云った現
象が現れ引張強度が低下する。1000〜1100℃で
はこの3つの現象は必ずしも同時に起こるのではなく、
繊維の種類によって現れかたが異なる。たとえば従来の
溶融法石英ガラス繊維ではおもに繊維どうしの融着が、
リーチドシリカ繊維は繊維の収縮とクリストバライトの
析出が起こり、その結果ヤーンの引張強度(破断荷重)
が低下していた。
主成分とするガラス繊維は収縮、繊維(モノフィラメン
ト)どうしの融着、クリストバライトの析出と云った現
象が現れ引張強度が低下する。1000〜1100℃で
はこの3つの現象は必ずしも同時に起こるのではなく、
繊維の種類によって現れかたが異なる。たとえば従来の
溶融法石英ガラス繊維ではおもに繊維どうしの融着が、
リーチドシリカ繊維は繊維の収縮とクリストバライトの
析出が起こり、その結果ヤーンの引張強度(破断荷重)
が低下していた。
【0008】本発明の高耐熱性ガラス繊維は上記3つの
熱劣化現象を抑制して耐熱性を向上する目的で開発され
たものである。その要点はSiO2 に対するAl2 O3
とTiO2 の含有量を限定し、かつアルカリ金属酸化
物、アルカリ土類金属酸化物の含有を抑えることであ
る。石英ガラスに対するAl2 O3 の添加効果はガラス
の高温粘度の増加にある。特に1000〜1100℃に
保持したときはAl2 O3を含まない石英ガラスに対し
て粘度が高いのでモノフィラメントどうしの融着を防ぐ
ことができる。このAl2 O3 の効果はガラス中にSi
O2 96〜99.8重量%に対して、0. 1〜2. 0重
量%含んだときに現れるが、特に0. 1〜0. 6重量%
含んだとき効果は著しい。
熱劣化現象を抑制して耐熱性を向上する目的で開発され
たものである。その要点はSiO2 に対するAl2 O3
とTiO2 の含有量を限定し、かつアルカリ金属酸化
物、アルカリ土類金属酸化物の含有を抑えることであ
る。石英ガラスに対するAl2 O3 の添加効果はガラス
の高温粘度の増加にある。特に1000〜1100℃に
保持したときはAl2 O3を含まない石英ガラスに対し
て粘度が高いのでモノフィラメントどうしの融着を防ぐ
ことができる。このAl2 O3 の効果はガラス中にSi
O2 96〜99.8重量%に対して、0. 1〜2. 0重
量%含んだときに現れるが、特に0. 1〜0. 6重量%
含んだとき効果は著しい。
【0009】一方Al2 O3 を0. 1〜2. 0重量%含
有した石英ガラスに対するTiO2の添加効果はクリス
トバライトの析出のコントロールにある。TiO2を添
加しないと、Al2 O3 の含有量が増加するにつれて1
000〜1100℃に保持したときクリストバライトの
析出の始まる時間が早くなりまた析出量が増える。ヤ−
ンの引張強度はクリストバライトの析出量が多くなるほ
ど低下するので、この析出を抑えることは強度劣化を防
止させる上で重要である。TiO2 の添加効果はガラス
中に0. 1〜2. 0重量%含有したときに現れるが、特
にSiO2 98.6〜99.8重量%、Al2 O3 が
0.1〜0.6重量%の場合に、0. 1〜0. 8重量%
含有したとき著しい。
有した石英ガラスに対するTiO2の添加効果はクリス
トバライトの析出のコントロールにある。TiO2を添
加しないと、Al2 O3 の含有量が増加するにつれて1
000〜1100℃に保持したときクリストバライトの
析出の始まる時間が早くなりまた析出量が増える。ヤ−
ンの引張強度はクリストバライトの析出量が多くなるほ
ど低下するので、この析出を抑えることは強度劣化を防
止させる上で重要である。TiO2 の添加効果はガラス
中に0. 1〜2. 0重量%含有したときに現れるが、特
にSiO2 98.6〜99.8重量%、Al2 O3 が
0.1〜0.6重量%の場合に、0. 1〜0. 8重量%
含有したとき著しい。
【0010】さらに本発明のガラス繊維において、アル
カリ金属、アルカリ土類金属がガラス中に存在するとT
iO2 とAl2 O3 の上記の効果は小さくなるので、ア
ルカリ金属酸化物とアルカリ土類金属酸化物はあわせて
0. 03重量%以下であることが望ましい。アルカリ金
属酸化物とアルカリ土類金属酸化物の合計量が0. 01
重量%以下である場合はさらに好ましい。
カリ金属、アルカリ土類金属がガラス中に存在するとT
iO2 とAl2 O3 の上記の効果は小さくなるので、ア
ルカリ金属酸化物とアルカリ土類金属酸化物はあわせて
0. 03重量%以下であることが望ましい。アルカリ金
属酸化物とアルカリ土類金属酸化物の合計量が0. 01
重量%以下である場合はさらに好ましい。
【0011】また、上記した組成をもつ高耐熱性ガラス
繊維からなるスリーブ、紐などの編組品、クロス、テー
プなどの織布、不織布、マット、ペーパー、チョップド
ストランド、ヤーンおよびステープルファイバー等の製
品は高耐熱性を要求される用途、使用環境に応じて選択
して使用されて格別の効果を挙げることができる。
繊維からなるスリーブ、紐などの編組品、クロス、テー
プなどの織布、不織布、マット、ペーパー、チョップド
ストランド、ヤーンおよびステープルファイバー等の製
品は高耐熱性を要求される用途、使用環境に応じて選択
して使用されて格別の効果を挙げることができる。
【0012】また、本発明の高耐熱性ガラス繊維からな
る断熱材、例えば上記編組品、マット、クロス、テー
プ、ペーパー、チョップドストランド、不織布などある
いはそれらの組合せによって形成される高耐熱性断熱材
は特に有用である。
る断熱材、例えば上記編組品、マット、クロス、テー
プ、ペーパー、チョップドストランド、不織布などある
いはそれらの組合せによって形成される高耐熱性断熱材
は特に有用である。
【0013】特に本発明の高耐熱性ガラス繊維からなる
半導体製造拡散炉用断熱カラー、例えば上記編組品、マ
ット、クロス、テープ、ペーパー、チョップドストラン
ド、不織布などあるいはそれらの組合せによって形成さ
れる半導体製造拡散炉用断熱カラーは高耐熱性に加え半
導体に有害な不純物を実質的に含まないという格別の特
徴を有する。
半導体製造拡散炉用断熱カラー、例えば上記編組品、マ
ット、クロス、テープ、ペーパー、チョップドストラン
ド、不織布などあるいはそれらの組合せによって形成さ
れる半導体製造拡散炉用断熱カラーは高耐熱性に加え半
導体に有害な不純物を実質的に含まないという格別の特
徴を有する。
【0014】また本発明は、シリコンアルコキシドの溶
液に、アルミニウムおよびチタンのキレート化合物を添
加し、粘度が10〜200ポアズ(25℃測定)になる
まで反応させた後、乾式紡糸を行ってゲルファイバーを
形成せしめ、該ゲルファイバーを800〜1100℃で
所定時間焼成する高耐熱性ガラス繊維の製造方法を提供
する。
液に、アルミニウムおよびチタンのキレート化合物を添
加し、粘度が10〜200ポアズ(25℃測定)になる
まで反応させた後、乾式紡糸を行ってゲルファイバーを
形成せしめ、該ゲルファイバーを800〜1100℃で
所定時間焼成する高耐熱性ガラス繊維の製造方法を提供
する。
【0015】シリコンアルコキシドとしては、特に限定
されないが、シリコンテトラエトキシド等が好適に用い
られる。これを、エタノール、メタノール等を溶媒とす
る溶液とし、加水分解して粘度を増大させて紡糸する。
アルミニウムおよびチタンのキレート化合物は、シリコ
ンアルコキシドをあらかじめ加水分解した溶液に添加す
るのが好ましい。
されないが、シリコンテトラエトキシド等が好適に用い
られる。これを、エタノール、メタノール等を溶媒とす
る溶液とし、加水分解して粘度を増大させて紡糸する。
アルミニウムおよびチタンのキレート化合物は、シリコ
ンアルコキシドをあらかじめ加水分解した溶液に添加す
るのが好ましい。
【0016】アルミニウムのキレート化合物としては、
例えば、アルミニウムエチルアセトアセテートジイソプ
ロポキシド、アルミニウムトリス(アセチルアセトナ
ト)、アルミニウムトリス(エチルアセトアセテート)
等を使用することができる。
例えば、アルミニウムエチルアセトアセテートジイソプ
ロポキシド、アルミニウムトリス(アセチルアセトナ
ト)、アルミニウムトリス(エチルアセトアセテート)
等を使用することができる。
【0017】アルミニウムアルコキシドにキレート化剤
を反応させキレート化したものも、好ましく用いること
ができる。アルミニウムアルコキシドとしては特に限定
されないが、トリイソプロポキシアルミニウム、モノ−
secブトキシドイソプロポキシアルミニウム、トリエ
トキシアルミニウム等を用いることができる。
を反応させキレート化したものも、好ましく用いること
ができる。アルミニウムアルコキシドとしては特に限定
されないが、トリイソプロポキシアルミニウム、モノ−
secブトキシドイソプロポキシアルミニウム、トリエ
トキシアルミニウム等を用いることができる。
【0018】チタンのキレート化合物としては、例え
ば、ジ−n−ブトキシ・ビス(トリエタノールアミナ
ト)チタン、イソプロポキシ(2−エチルヘキサンジオ
ラト)チタン、ジ−イソプロポキシ・ビス(アセチルア
セトナト)チタン等を使用することができる。
ば、ジ−n−ブトキシ・ビス(トリエタノールアミナ
ト)チタン、イソプロポキシ(2−エチルヘキサンジオ
ラト)チタン、ジ−イソプロポキシ・ビス(アセチルア
セトナト)チタン等を使用することができる。
【0019】チタンアルコキシドにキレート化剤を反応
させキレート化したものも、好ましく用いることができ
る。チタンアルコキシドとしては特に限定されないが、
テトラ−nブトキシチタン、テトライソプロポキシチタ
ン、テトラキス−2−エチルヘキソキシチタン、テトラ
ステアロキシチタン等を用いることができる。
させキレート化したものも、好ましく用いることができ
る。チタンアルコキシドとしては特に限定されないが、
テトラ−nブトキシチタン、テトライソプロポキシチタ
ン、テトラキス−2−エチルヘキソキシチタン、テトラ
ステアロキシチタン等を用いることができる。
【0020】上記のキレート化剤としては、アセチルア
セトン、エチルアセトアセテートなどのような、β−ジ
ケトンあるいはβ−ケトン酸エステル等が好ましく用い
られる。
セトン、エチルアセトアセテートなどのような、β−ジ
ケトンあるいはβ−ケトン酸エステル等が好ましく用い
られる。
【0021】アルミニウムおよびチタンのキレート化合
物を添加する際に、ギ酸、酢酸等のカルボン酸を加える
と、キレート化合物を溶媒であるエタノール、メタノー
ル等に容易に溶解させることができるので好ましい。
物を添加する際に、ギ酸、酢酸等のカルボン酸を加える
と、キレート化合物を溶媒であるエタノール、メタノー
ル等に容易に溶解させることができるので好ましい。
【0022】
【実施例】本発明の詳細については以下に述べる実施例
を用いて説明する。ただし本発明はこれら実施例に限定
されるものではない。
を用いて説明する。ただし本発明はこれら実施例に限定
されるものではない。
【0023】[実施例1]エチルシリケート40(日本
コルコート社製品)640gをエタノール250gに溶
解したものに水56gを添加した後80℃に保持して加
水分解を行った。触媒として硝酸を利用した。この溶液
をSiO2 の含有率が46重量%になるように濃縮した
紡糸母液に、アルミニウムイソプロポキシド2.05
g、チタンブトキシド1.85g、アセチルアセトン
4.0g、ギ酸8.0g、メタノール40gを混合し透
明になったものを添加し撹拌した。上記の溶液の粘度が
60ポアズ(25℃測定)になった時点でタンクに充填
し、約100本のノズル(口径約100μm)をもつ口
金から大気中に押しだした。下方に設置した巻取りドラ
ムで100m/分の速度で巻取ったところ連続的にゲル
ファイバーにすることができた。得られたゲルファイバ
ーのモノフラメントの断面は楕円形でその長径は約20
μmだった。
コルコート社製品)640gをエタノール250gに溶
解したものに水56gを添加した後80℃に保持して加
水分解を行った。触媒として硝酸を利用した。この溶液
をSiO2 の含有率が46重量%になるように濃縮した
紡糸母液に、アルミニウムイソプロポキシド2.05
g、チタンブトキシド1.85g、アセチルアセトン
4.0g、ギ酸8.0g、メタノール40gを混合し透
明になったものを添加し撹拌した。上記の溶液の粘度が
60ポアズ(25℃測定)になった時点でタンクに充填
し、約100本のノズル(口径約100μm)をもつ口
金から大気中に押しだした。下方に設置した巻取りドラ
ムで100m/分の速度で巻取ったところ連続的にゲル
ファイバーにすることができた。得られたゲルファイバ
ーのモノフラメントの断面は楕円形でその長径は約20
μmだった。
【0024】このゲルファイバーを約900℃で焼成
し、長径約16μmの石英ガラス繊維を得た。この繊維
を組成分析したところ、SiO2 を99.63重量%、
Al2O3 を0.2重量%、TiO2 を0.17重量%
含み、アルカリ金属酸化物とアルカリ土類金属酸化物の
合量は0.01重量%以下であることがわかった。次に
この石英ガラス繊維の耐熱性を調べるため、この石英ガ
ラス繊維を176Tex番手にまとめたヤーンを110
0℃に保持し、室温に戻った後の破断荷重を測定した。
結果を熱処理時間と破断荷重の関係として図1に1とし
て示す。
し、長径約16μmの石英ガラス繊維を得た。この繊維
を組成分析したところ、SiO2 を99.63重量%、
Al2O3 を0.2重量%、TiO2 を0.17重量%
含み、アルカリ金属酸化物とアルカリ土類金属酸化物の
合量は0.01重量%以下であることがわかった。次に
この石英ガラス繊維の耐熱性を調べるため、この石英ガ
ラス繊維を176Tex番手にまとめたヤーンを110
0℃に保持し、室温に戻った後の破断荷重を測定した。
結果を熱処理時間と破断荷重の関係として図1に1とし
て示す。
【0025】[実施例2]実施例1と同様の方法で高耐
熱性ガラス繊維を合成した。アルミニウムイソプロポキ
シド3.89g、チタンブトキシド1.85g、アセチ
ルアセトン8.0g、ギ酸16.0gを紡糸母液に混合
した。得られたガラス繊維はSiO2 99.45重量
%、Al2 O3 0.38重量%、TiO2 0.17重量
%からなり、アルカリ金属酸化物とアルカリ土類金属酸
化物の合量は0.01重量%未満であった。実施例1と
同様にしてこの石英ガラス繊維の耐熱性を調べた結果を
図1に2として示す。
熱性ガラス繊維を合成した。アルミニウムイソプロポキ
シド3.89g、チタンブトキシド1.85g、アセチ
ルアセトン8.0g、ギ酸16.0gを紡糸母液に混合
した。得られたガラス繊維はSiO2 99.45重量
%、Al2 O3 0.38重量%、TiO2 0.17重量
%からなり、アルカリ金属酸化物とアルカリ土類金属酸
化物の合量は0.01重量%未満であった。実施例1と
同様にしてこの石英ガラス繊維の耐熱性を調べた結果を
図1に2として示す。
【0026】[実施例3]実施例1と同様の方法で高耐
熱性ガラス繊維を合成した。アルミニウムイソプロポキ
シド2.05g、チタンブトキシド7.28g、アセチ
ルアセトン4.0g、ギ酸8.0gを紡糸母液に混合し
た。得られたガラス繊維はSiO2 99.13重量%、
Al2 O3 0.2重量%、TiO2 0.67重量%から
なり、アルカリ金属酸化物とアルカリ土類金属酸化物の
合量は0.01重量%以下であった。実施例1と同様に
してこの石英ガラス繊維の耐熱性を調べた結果を図1に
3として示す。
熱性ガラス繊維を合成した。アルミニウムイソプロポキ
シド2.05g、チタンブトキシド7.28g、アセチ
ルアセトン4.0g、ギ酸8.0gを紡糸母液に混合し
た。得られたガラス繊維はSiO2 99.13重量%、
Al2 O3 0.2重量%、TiO2 0.67重量%から
なり、アルカリ金属酸化物とアルカリ土類金属酸化物の
合量は0.01重量%以下であった。実施例1と同様に
してこの石英ガラス繊維の耐熱性を調べた結果を図1に
3として示す。
【0027】[実施例4]実施例1と同様の方法で高耐
熱性ガラス繊維を合成した。アルミニウムイソプロポキ
シド16.4g、チタンブトキシド16.3g、アセチ
ルアセトン40.0g、ギ酸140.0gを紡糸母液に
混合した。得られたガラス繊維はSiO296.9重量
%、Al2 O3 1.6重量%、TiO2 1.5重量%か
らなり、アルカリ金属酸化物とアルカリ土類金属酸化物
の合量は0.01重量%未満であった。実施例1と同様
にしてこの石英ガラス繊維の耐熱性を調べた結果を図1
に4として示す。
熱性ガラス繊維を合成した。アルミニウムイソプロポキ
シド16.4g、チタンブトキシド16.3g、アセチ
ルアセトン40.0g、ギ酸140.0gを紡糸母液に
混合した。得られたガラス繊維はSiO296.9重量
%、Al2 O3 1.6重量%、TiO2 1.5重量%か
らなり、アルカリ金属酸化物とアルカリ土類金属酸化物
の合量は0.01重量%未満であった。実施例1と同様
にしてこの石英ガラス繊維の耐熱性を調べた結果を図1
に4として示す。
【0028】[比較例A]実施例1と同様の方法で高耐
熱性ガラス繊維を合成した。アルミニウムイソプロポキ
シド6.14g、アセチルアセトン12.0g、ギ酸2
4.0gを紡糸母液に混合した。得られたガラス繊維は
SiO2 99.4重量%、Al2 O3 0.6重量%から
なっていた。実施例1と同様にしてこの石英ガラス繊維
の耐熱性を調べた結果を図1にAとして示す。
熱性ガラス繊維を合成した。アルミニウムイソプロポキ
シド6.14g、アセチルアセトン12.0g、ギ酸2
4.0gを紡糸母液に混合した。得られたガラス繊維は
SiO2 99.4重量%、Al2 O3 0.6重量%から
なっていた。実施例1と同様にしてこの石英ガラス繊維
の耐熱性を調べた結果を図1にAとして示す。
【0029】[比較例B]実施例1と同様の方法で高耐
熱性ガラス繊維を合成した。アルミニウムイソプロポキ
シド3.08g、チタンブトキシド5.44g、カルシ
ウムブトキシド0.48重量g、アセチルアセトン6.
0g、ギ酸12.0gを紡糸母液に混合した。得られた
ガラス繊維はSiO2 99.16重量%、Al2 O3
0.3重量%、TiO2 0.5重量%、CaO 0.0
4重量%からなっていた。実施例1と同様にしてこの石
英ガラス繊維の耐熱性を調べた結果を図1にBとして示
す。
熱性ガラス繊維を合成した。アルミニウムイソプロポキ
シド3.08g、チタンブトキシド5.44g、カルシ
ウムブトキシド0.48重量g、アセチルアセトン6.
0g、ギ酸12.0gを紡糸母液に混合した。得られた
ガラス繊維はSiO2 99.16重量%、Al2 O3
0.3重量%、TiO2 0.5重量%、CaO 0.0
4重量%からなっていた。実施例1と同様にしてこの石
英ガラス繊維の耐熱性を調べた結果を図1にBとして示
す。
【0030】[比較例C]実施例1と同様の方法で高耐
熱性ガラス繊維を合成した。アルミニウムイソプロポキ
シド、チタンブトキシドは添加しなかった。得られたガ
ラス繊維はSiO2 99.999重量%からなってい
た。実施例1と同様にしてこの石英ガラス繊維の耐熱性
を調べた結果を図1にCとして示す。
熱性ガラス繊維を合成した。アルミニウムイソプロポキ
シド、チタンブトキシドは添加しなかった。得られたガ
ラス繊維はSiO2 99.999重量%からなってい
た。実施例1と同様にしてこの石英ガラス繊維の耐熱性
を調べた結果を図1にCとして示す。
【0031】図1に示す如く、本発明の高耐熱性ガラス
繊維の実施例1〜4は、比較例A,B,Cと比較して、
格段の耐熱性を示している。
繊維の実施例1〜4は、比較例A,B,Cと比較して、
格段の耐熱性を示している。
【0032】
【発明の効果】本発明の高耐熱性ガラス繊維は従来品に
比べて高温における粘度が高いので、1000〜110
0℃の高温でもモノフィラメントどうしが融着しない。
また高温での強度劣化も少ないなどの特徴を有する。従
って高温で使用する材料、例えば断熱材として優れた特
徴を有する。
比べて高温における粘度が高いので、1000〜110
0℃の高温でもモノフィラメントどうしが融着しない。
また高温での強度劣化も少ないなどの特徴を有する。従
って高温で使用する材料、例えば断熱材として優れた特
徴を有する。
【0033】またさらに、本発明の高耐熱性ガラス繊維
は半導体に有害な不純物を実質的に含まないので、本発
明の高耐熱性ガラス繊維からなる半導体製造拡散炉用断
熱カラーは高温でも融着硬化することなく弾力性、断熱
性を有するばかりでなく、実質的に半導体を汚染するお
それがない優れた特徴を有する。
は半導体に有害な不純物を実質的に含まないので、本発
明の高耐熱性ガラス繊維からなる半導体製造拡散炉用断
熱カラーは高温でも融着硬化することなく弾力性、断熱
性を有するばかりでなく、実質的に半導体を汚染するお
それがない優れた特徴を有する。
【図1】熱処理時間とヤーン破断荷重のグラフ
Claims (7)
- 【請求項1】Al2 O3 を0. 1〜2. 0重量%、Ti
O2 を0. 1〜2. 0重量%、SiO2 を96〜99.
8重量%含有し、かつアルカリ金属酸化物とアルカリ土
類金属酸化物があわせて0.03重量%以下であること
を特徴とする高耐熱性ガラス繊維。 - 【請求項2】Al2 O3 を0. 1〜0. 6重量%、Ti
O2 を0. 1〜0. 8重量%、SiO2 を98. 6〜9
9. 8重量%含有し、かつアルカリ金属酸化物とアルカ
リ土類金属酸化物があわせて0. 03重量%以下である
請求項1の高耐熱性ガラス繊維。 - 【請求項3】アルカリ金属酸化物とアルカリ土類金属酸
化物があわせて0.01重量%以下である請求項1また
は請求項2の高耐熱性ガラス繊維。 - 【請求項4】シリコンアルコキシドの溶液に、アルミニ
ウムおよびチタンのキレート化合物を加え、粘度が10
〜200ポアズ(25℃測定)になるまで反応させた
後、乾式紡糸を行ってゲルファイバーを形成せしめ、該
ゲルファイバーを800〜1100℃で所定時間焼成す
ることを特徴とする高耐熱性ガラス繊維の製造法。 - 【請求項5】請求項1の高耐熱性ガラス繊維からなる製
品。 - 【請求項6】請求項1の高耐熱性ガラス繊維からなる断
熱材。 - 【請求項7】請求項1の高耐熱性ガラス繊維からなる半
導体製造拡散炉用断熱カラー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4129704A JPH05178642A (ja) | 1991-04-24 | 1992-04-22 | 高耐熱性ガラス繊維およびその製造法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12227391 | 1991-04-24 | ||
JP3-122273 | 1991-04-24 | ||
JP4129704A JPH05178642A (ja) | 1991-04-24 | 1992-04-22 | 高耐熱性ガラス繊維およびその製造法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05178642A true JPH05178642A (ja) | 1993-07-20 |
Family
ID=26459425
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4129704A Withdrawn JPH05178642A (ja) | 1991-04-24 | 1992-04-22 | 高耐熱性ガラス繊維およびその製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05178642A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008001586A (ja) * | 2006-06-20 | 2008-01-10 | Momentive Performance Materials Inc | ガラス品およびその製法 |
CN110078486A (zh) * | 2019-04-29 | 2019-08-02 | 江苏辉迈粉体科技有限公司 | 一种石英纤维的制备方法 |
JPWO2021049581A1 (ja) * | 2019-09-10 | 2021-03-18 |
-
1992
- 1992-04-22 JP JP4129704A patent/JPH05178642A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008001586A (ja) * | 2006-06-20 | 2008-01-10 | Momentive Performance Materials Inc | ガラス品およびその製法 |
CN110078486A (zh) * | 2019-04-29 | 2019-08-02 | 江苏辉迈粉体科技有限公司 | 一种石英纤维的制备方法 |
JPWO2021049581A1 (ja) * | 2019-09-10 | 2021-03-18 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19990706 |