JPH05174302A - 回転磁気ヘッド装置を備えた映像信号記録装置 - Google Patents

回転磁気ヘッド装置を備えた映像信号記録装置

Info

Publication number
JPH05174302A
JPH05174302A JP33721691A JP33721691A JPH05174302A JP H05174302 A JPH05174302 A JP H05174302A JP 33721691 A JP33721691 A JP 33721691A JP 33721691 A JP33721691 A JP 33721691A JP H05174302 A JPH05174302 A JP H05174302A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic head
signal
rotary magnetic
tape
recording
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP33721691A
Other languages
English (en)
Inventor
Shuichi Ota
太田修一
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP33721691A priority Critical patent/JPH05174302A/ja
Publication of JPH05174302A publication Critical patent/JPH05174302A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Recording Or Reproducing By Magnetic Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 標準VTRと互換性を有する新らたVTRに
おいて、磁気テープの走行速度が互いに異なるモードに
おける標準VTRの回転磁気ヘッドによる磁気テープ上
のトラックパターンとの相違に基づく再生時の画質劣化
が共に小さく成るVTRの提供。 【構成】 標準VTRと互換性のある新たな小型VTR
において、標準VTRの回転ヘッドに供給すべき映像信
号を所定の時間圧縮率を以て時間軸圧縮して、新たなV
TRの回転ヘッドに供給してテープに記録し、且つ、標
準VTR及び新たなVTRの回転ヘッドの互いに異なる
第1及び第2の速度で走行するテープに対する第1及び
第2の走査軸跡(S0,S2;L0,L2)の夫々が、
最も少ないトラックずれを以ってそれぞれ接近するよう
に、テープに対する新たなヘッドの走査方向(リード
角)を選定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、回転磁気ヘッド装置を
備えた映像信号記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】現行のVTR(ビデオテープレコーダ)
は回転磁気ヘッド装置を備えている。この回転磁気ヘッ
ド装置は、同軸心で同径の回転ドラム及び固定ドラムが
上下に積み重ねられる如く配されたテープ案内ドラムを
有し、その回転ドラムに1個又は複数個の磁気ヘッド
(回転磁気ヘッド)が、固定ドラム及び回転ドラム間に
設けられた間隙内において外部に臨む如く取り付けられ
ている。そして、磁気テープが、所定の巻付角を以てテ
ープ案ドラムの外周表面に対し斜めに巻き付けられて案
内走行せしめられ、回転磁気ヘッドによって磁気テープ
上にその長手方向に対し斜めのトラック、即ち、傾斜ト
ラックが形成される如く映像信号が記録される。
【0003】このようなVTRについては、機構に関す
る仕様、信号記録及び信号再生動作に関する仕様、動作
制御に関する仕様等を異にする多数の方式のものが提案
されているが、それらのうちの一つに準拠された標準V
TRとして、図7(A)に示す如く、180度の角度割
りの2個の回転磁気ヘッドを有し、テープ案内ドラムの
径が、例えば40mmとされ、テープ案内ドラムの外周
表面に対する磁気テープの巻付角(以下、テープ巻付角
という)が、例えば、180度とされ、テープ案内ドラ
ムにおける回転ドラムの回転数(以下、ドラム回転数と
言う)、即ち、回転磁気ヘッドの回転数が略29.97
rpsとされたものがある(8ミリVTR)、斯かる標
準的VTRは、そのテープ案内ドラムの径が比較的小と
されたものの部類(その他に、VHS−C型VTRがあ
る)に属するものであるが、ここでは、それに採用され
たテープ案内ドラム及び回転磁気ヘッドを、夫々、標準
テープ案内ドラム及び標準回転磁気ヘッドと称すること
にする。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述の如く標準VTR
に対して、一層小型・軽量化を進めるべく、テープ案内
ドラムの径を、標準テープ案内ドラムの径より一層小さ
く、しかも、標準VTRとの互換性を有する小型VTR
が提案されている。斯かる小型VTRについては、標準
VTRとの互換性の観点から、(1) 磁気テープ上に形成
される記録トラック(傾斜トラック)の長さが、標準的
VTRにより磁気テープ上に形成される記録トラック
(傾斜トラック)の長さと等しくなること、(2) 磁気テ
ープ上に記録される映像信号の1フィールド期間分の時
間が、標準的VTRにより磁気テープ上に記録される映
像信号の1フィールド期間分の時間と等しくなること、
の2条件を満たすものとされることが要求される。
【0005】それゆえ、小型VTRについての、標準V
TRに対する、テープ案内ドラムの径(外径)の比を
a、テープ巻付角の比をb、回転ドラムの回転数の比を
cとすると、上記(1) 及び(2) の条件を満たすために
は、 a×b=1 b/c=1 という関係が成立し、かつ、回転磁気ヘッドの個数が4
以上の偶数であることが必要とされる。そこで、図7
(B)に示す如く、a=2/3,b=c=3/2に選定
されるとともに、回転磁気ヘッドの数が4に選定され、
これにより、テープ案内ドラムの径を40mm×(2/
3)≒26.67mm、テープ巻付角を270°、回転
ドラムの回転数を44.955rpsとし、回転磁気ヘ
ッドの個数を4とする小型VTRが提案されている。
【0006】しかしながら、このようにして構成された
小型VTRは、回転磁気ヘッドの個数が4と、標準的V
TRのそれに比し2個も多くなっており、上述の如くに
径を略26.67mmとする極めて小径なテープ案内ド
ラムの回転ドラムに4個の回転磁気ヘッドを組み込むこ
とは、少なからぬ困難性を伴うことになり、しかも、4
個の回転磁気ヘッドの取付精度が低下する虞がある。さ
らに、キュー(Cue )再生モード時、リビュウー(Revi
ew) 再生モード時、スティル(Still)再生モード時等に
おいて使用されるべき変速再生用回転磁気ヘッドの付加
が著しく困難とされて、所謂、ノイズレスキュー再生、
ノイズレスリビュー再生、あるいは、ノイズレススティ
ル再生ができないことになってしまう。
【0007】そこで、図7(C)に示す如く、例えば、
テープ案内ドラムの径が40mm、テープ巻付角が18
0度、回転ドラムの回転数が約29.97rpsとさ
れ、回転磁気ヘッドの個数が2とされた標準的VTRに
比し、テープ案内ドラムの径がさらに小とされ、しか
も、回転磁気ヘッドの個数の増加を招くことなく、標準
的VTRとの互換性を具えたものとされた小型VTRが
提案された。
【0008】この小型VTR(先行例)は、映像信号を
所定の時間圧縮率をもって時間軸圧縮する映像信号時間
軸処理回路と、映像信号時間軸処理回路から得られる時
間軸圧縮された映像信号に基いて記録用映像信号を形成
する記録信号形成回路と、テープ案内ドラムと、その回
転ドラムに設けられたM個の回転磁気ヘッド部と、記録
信号形成部から得られる記録用映像信号をM個の回転磁
気ヘッド部に供給する記録信号供給回路とを備え、時間
軸圧縮が施されない映像信号に基づく記録用映像信号を
標準回転磁気ヘッドにより標準テープ案内ドラムの外周
表面部分に案内されて走行する磁気テープに記録する標
準VTRにおける標準テープ案内ドラムの径をDo、標
準テープ案内ドラムについてのテープ巻付角をUo、標
準回転磁気ヘッドの回転数をRo、及び、標準回転磁気
ヘッドの個数をMoとするとき、テープ案内ドラムの径
Dがx・Do(但し、xは1未満の正の数値)に、テー
プ巻付角UがUo/xに、回転磁気ヘッドの回転数Rが
2Roまたは3Roに、及び、回転磁気ヘッドの個数M
がMoに等しく選定されて、構成される。
【0009】このように構成された小型VTRは、テー
プ案内ドラムの径Dが標準テープ案内ドラムの径Doよ
り小とされるにもかかわらず、回転磁気ヘッドの個数の
増加を招かず、標準のVTRとの互換性が確保される。
【0010】次に、図1を参照して、かかる小型VTR
のLPモード及びSPモードのトラックずれについて検
討する。図1において、Tは上述の標準VTR及び小型
VTR並びに後述する改良された小型VTR(実施例)
において共通に使用さている磁気テープを示し、Wはそ
のテープ幅を示す。Qは小型VTRの回転ドラムの1回
転分の仮想的幅を示し、qはテープの一方の側縁と仮想
幅Qの一方の側縁を一致させた場合の仮想幅Qの他方の
側縁を示す。次に、この図1で用いられている符合を説
明する。但し、小型VTR及び改良された小型VTRに
ついては、映像信号の時間時圧縮を行わない状態の記録
走査軌跡等を示している。尚、後述する各走査軌跡の中
心線の一端は、便宜上テープの一方の側縁上の一点S上
に位置するようにしている。
【0011】 (標準VTR) (小型VTR) Z0 テープ停止時の回転磁気ヘ Z1 テープ停止時の回転磁気ヘ ッドの記録走査軌跡の中心線 ッドの記録走査軌跡の中心線 θ0 その中心線Z0のテープの θ1 その中心線Z1のテープの 長手方向に対する角度(リー 長手方向に対する角度(リー ド角) ド角) πD0 /2 πD その中心線Z1の長さ(但 その中心線Z0の長さ(但 し、Dはテープ案内ドラムの し、D0 はテープ案内ドラム 外径) の外径) L0 LP(ロングプレイ)モー L1 LP(ロングプレイ)モー ド時の回転磁気ヘッドの記録 ド時の回転磁気ヘッドの記録 走査軌跡の中心線 走査軌跡の中心線 α0 その中心線L0のテープの α1 その中心線L1のテープの 長手方向に対する角度 長手方向に対する角度 λ0 その中心線L0の長さ λ1 その中心線L1の長さ S0 SP(標準プレイ)モード S1 SP(標準プレイ)モード (テープ速度はLPモードの (テープ速度はLPモードの テープ速度の2倍)時の回転 テープ速度の2倍)時の回転 磁気ヘッドの記録走査軌跡の 磁気ヘッドの記録走査軌跡の 中心線 中心線 β0 その中心線S0のテープの β1 その中心線S1のテープの 長手方向に対する角度 長手方向に対する角度 VLP/Fv VLP/Fv 中心線Z0及びL0の各他端 中心線Z1及びL1の各他端 のテープの他方の側縁上の距離 の絶縁q上の距離(但し、VLP (但し、VLPはLPモード時の はLPモード時のテープ速度、 テープ速度、Fvはフィールド Fvはフィールド周波数) 周波数) VSP/Fv VSP/Fv 中心線Z0及びS0の各他端 中心線Z1及びS1の各他端 のテープの他方の側縁上の距離 の側縁q上の距離(但し、VSP (但し、VSPはSPモード時の はSPモード時のテープ速度) テープ速度) 尚、その他の符合は、後述する実施例の説明のときに述べる。
【0012】図1において、明らかなように、小型VT
Rにおいては、LPモード時の回転磁気ヘッドの記録走
査軌跡の中心線L1が、標準VTRにおけるLPモード
時の回転磁気ヘッドの記録走査軌跡の中心線L0と、磁
気テープ上で一致していることが分かる。従って、この
場合は標準VTR及び小型VTRの一方で記録したテー
プを他方で再生しても、再生信号の画質劣下は生じな
い。ところが、同様に、図1において、明らかなよう
に、小型VTRにおいては、SPモード時の回転磁気ヘ
ッドの記録走査軌跡の中心線S1が、標準VTRにおけ
るSPモード時の回転磁気ヘッドの記録走査軌跡の中心
線S0と、磁気テープ上で一致せず、磁気テープの他方
の側縁付近で、εだけのトラックずれがあることが分か
る。従って、この場合は標準VTR及び小型VTRの一
方で記録したテープを他方で再生した場合、再生信号に
画質劣下が生じる。
【0013】尚、上述の標準VTRの回転磁気ヘッドに
供給すべき映像信号を時間軸圧縮して、小型VTRの回
転磁気ヘッドに供給するようにしていたが、その時間圧
縮率は図1の符合を用いれば、λ0/λ1で表すことが
できる。
【0014】かかる点に鑑み、本発明は、回転磁気ヘッ
ド装置を備える標準映像信号記録装置と互換性を有し、
標準映像信号記録装置の回転磁気ヘッド装置のテープ案
内ドラムの外径より小さい外径のテープ案内ドラム及び
同じ個数の回転磁気ヘッドからなる回転磁気ヘッドを備
え、磁気テープの走行速度が互いに異なるモードにおけ
る標準映像信号記録装置の回転磁気ヘッド装置の回転磁
気ヘッドによる磁気テープ上のトラックパターンとの相
違に基づく再生時の画質劣化が共に小さく成る映像信号
記録装置を提案しようとするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明による回
転磁気ヘッド装置を備えた映像信号記録装置は、テープ
案内ドラム43の回転ドラムに回転磁気ヘッド41、4
2が設けられた回転磁気ヘッド装置を備え、映像信号を
回転磁気ヘッド41、42に供給して、磁気テープ45
上に傾斜トラックを形成する如く映像信号を記録するよ
うにした映像信号記録装置において、標準の回転磁気ヘ
ッド装置のテープ案内ドラムの外径をD0 、そのテープ
案内ドラムに対する磁気テープの巻付角をU0 、回転磁
気ヘッドの回転数をR0 、その回転磁気ヘッドの個数を
0 と夫々したとき、新たな回転磁気ヘッド装置のテー
プ案内ドラム43の外径をD(=x×D0 )(但し、x
は1未満の正数)、そのテープ案内ドラム43に対する
磁気テープ45の巻付角をU(=U 0 /x)、回転磁気
ヘッド41、42の回転数をR(=2R0 又は3
0 )、その回転磁気ヘッドの個数をM(=M0 )に夫
々設定し、標準の回転磁気ヘッド装置の回転磁気ヘッド
に供給すべき映像信号を所定の時間圧縮率を以て時間軸
圧縮して、新たな回転磁気ヘッド装置の回転磁気ヘッド
41、42に供給して、時間軸圧縮された映像信号を磁
気テープ45に記録すると共に、新たな回転磁気ヘッド
装置の回転磁気ヘッド40、41の互いに異なる第1及
び第2の速度で走行する磁気テープ45に対する第1及
び第2の走査軌跡と、標準の回転磁気ヘッド装置の回転
磁気ヘッドの第1及び第2の速度で走行する磁気テープ
に対する第1及び第2の走査軌跡とが共に最も小さいト
ラックずれを以ってそれぞれ接近するように、磁気テー
プ45に対する新たな回転磁気ヘッド装置の回転磁気ヘ
ッド40の走査方向、即ち、リード角を選定したにした
ものである。
【0016】
【実施例】図2は、本発明を適用したVTR(改良され
た小型VTRと称する)の一例の記録系を示し、この例
は、NTSC方式に準拠したカラーテレビジョン信号を
磁気テープに記録する場合である。
【0017】図2において、映像信号入力端子11及び
12には、NTSC方式に準拠したカラーテレビジョン
信号における映像信号を構成する輝度信号Y及び搬送色
信号Cが夫々供給される。また、音声信号入力端子13
には、NTSC方式に準拠したカラーテレビジョン信号
における音声信号AUが供給される。
【0018】そして、映像信号入力端子11からの輝度
信号YがA/D変換器14においてディジタル化され、
A/D変換器14からディジタル輝度信号DYが得られ
てフィールドメモリ15に供給される。また、映像信号
入力端子12からの搬送色信号CがA/D変換器16に
おいてディジタル化され、A/D変換器16からディジ
タル搬送色信号DCが得られて、デコーダ17に供給さ
れる。デコーダ17においては、ディジタル搬送色信号
DCからディジタル赤色差信号DRとディジタル青色差
信号DBとが個別に取り出され、デコーダ17から得ら
れるディジタル赤色差信号DR及びディジタル青色差信
号DBが夫々フィールドメモリ18及び19に供給され
る。さらに、音声信号入力端子13からの音声信号AU
がA/D変換器20においてディジタル化され、A/D
変換器20からディジタル音声信号DAが得られてフィ
ールドメモリ21に供給される。
【0019】フィールドメモリ15,18,19及び2
1の夫々には、LPモードとSPモードとでクロックパ
ルスの周波数が切換えられるタイミングパルス発生器2
2から送出される所定の周波数ftを有した書込用クロ
ックパルスPW及び周波数ft・(λ2/λ0)(LP
モード時)を有した読出用クロックパルスPRが供給さ
れる。ここで、λ2/λ0はLPモード時の映像信号の
時間圧縮率の逆数を示し、λ2については後述する。
尚、SPモード時の時間圧縮率は、LPモード時のそれ
と異なるが、これについても後述する。フィールドメモ
リ15においては、書込用クロックパルスPWに従っ
て、ディジタル輝度信号DYが、図3(A)に示される
如く、1フィールド分F(n),F(n+1),F(n
+2),‥‥毎に区分されて書き込まれると共に、書き
込まれた1フィールド分F(n),F(n+1),F
(n+2),‥‥の夫々が、読出用クロックパルスPR
に従って読み出される。このとき、読出用クロックパル
スPRの周波数ft・(λ2/λ0)が書込用クロック
パルスPWの周波数ftのλ2/λ0倍とされているの
で、フィールドメモリ15からは、図3(B)に示され
る如くに、書き込まれた1フィールド分F(n),F
(n+1),F(n+2),‥‥の夫々が、その時間軸
がλ0/λ2の圧縮率をもって圧縮されて得られるディ
ジタル区分時間軸圧縮輝度信号F(n−1)′,F
(n)′,F(n+1)′,F(n+2)′,‥‥とさ
れて順次間歇的に送出され、全体としてディジタル時間
圧縮輝度信号DY′を形成するものとしてD/A変換器
23に供給される。
【0020】また、フィールドメモリ18及び19にお
いては、書込用クロックパルスPWに従って、ディジタ
ル赤色差信号DR及びディジタル青色差信号DBが夫々
1フィールド期間分毎に区分されて書き込まれると共
に、書き込まれたディジタル赤色差信号DR及びディジ
タル青色差信号DBの各々の1フィールド分の夫々が、
読出用クロックパルスPRに従って読み出される。この
際も、読出用クロックパルスPRの周波数ft・(λ2
/λ0)(LPモード時)が書込用クロックパルスPW
の周波数ftのλ2/λ0倍とされているので、フィー
ルドメモリ18からは、書き込まれたディジタル赤色差
信号DRの1フィールド分の夫々がその時間軸がλ0/
λ2の圧縮率をもって圧縮されて得られるディジタル区
分時間軸圧縮色差信号DR′とされて間歇的に送出され
るとともに、フィールドメモリ19からは、書き込まれ
たディジタル青色差信号DBの1フィールド分の夫々が
その時間軸がλ0/λ2の圧縮率をもって圧縮されて得
られるディジタル区分時間軸圧縮色差信号DB′とされ
て間歇的に送出される。そして、ディジタル区分時間軸
圧縮色差信号DR′及びDB′の両者がエンコーダ24
に供給され、エンコーダ24においては、ディジタル区
分時間軸圧縮色差信号DR′及びDB′の両者が合成さ
れて間歇的に得られるディジタル時間軸圧縮搬送色信号
DC′が形成され、エンコーダ24から得られるディジ
タル時間軸圧縮搬送色信号DC′がD/A変換器25に
供給される。
【0021】さらに、フィールドメモリ21において
は、書込用クロックパルスPWに従って、ディジタル音
声信号DAが1フィールド期間分毎に区分されて書き込
まれると共に、書き込まれたディジタル音声信号DAの
1フィールド期間分の夫々が、読出用クロックパルスP
Rに従って読み出される。斯かる際にも、読出用クロッ
クパルスPRの周波数ft・(λ2/λ0)が書込用ク
ロックパルスPWの周波数ftのλ2/λ0倍とされて
いるので、フィールドメモリ21からは、書き込まれた
ディジタル音声信号DAの1フィールド期間分の夫々が
その時間軸がλ0/λ2の圧縮率をもって圧縮されて得
られるディジタル区分時間軸圧縮音声信号とされて間歇
的に送出され、それらが全体としてディジタル時間軸圧
縮音声信号DA′をなすものとされてD/A変換器26
に供給される。
【0022】D/A変換器23においては、ディジタル
時間軸圧縮輝度信号DY′がアナログ化されて時間軸圧
縮輝度信号Y′が得られ、輝度信号記録処理回路27に
供給される。輝度信号記録処理部27においては、時間
軸圧縮輝度信号Y′に基づく周波数変調(FM)処理が
行われ、時間軸圧縮輝度信号Y′に基づいて、例えば、
搬送波周波数偏移帯域が時間軸圧縮輝度信号Y′の同期
信号の先端が周波数5.7MHzとなり、ホワイト・ピ
ークが周波数7.7MHzとなるようにされた時間軸圧
縮FM輝度信号Yf′が形成される。そして、輝度信号
記録処理回路27からは、遮断周波数が、例えば、約2
MHzとされた高域通過フィルタ(HPF)28を通じ
て時間軸圧縮FM輝度信号Yf′が得られ、それが信号
合成器29に供給される。
【0023】D/A変換器25においては、ディジタル
時間軸圧縮搬送色信号DC′がアナログ化されて時間軸
圧縮搬送色信号C′が得られ、色信号記録処理部30に
供給される。色信号記録処理回路30においては、時間
軸圧縮搬送色信号C′に基づいて、例えば、色副搬送周
波数を約743KHzとするものとされた低域変換時間
軸圧縮色信号Cc′が形成され、色信号記録処理部30
から帯域通過フィルタ(BPF)31を通じて低域変換
時間軸圧縮色信号Cc′が得られ、信号合成部29に供
給される。
【0024】D/A変換器26においては、ディジタル
時間軸圧縮音声信号DA′がアナログ化されて時間軸圧
縮音声信号AU′が得られ、音声信号記録処理回路32
に供給される、音声信号記録処理回路33においては、
時間軸圧縮音声信号AU′に基づくFM処理が行われ、
時間軸圧縮音声信号AU′に基づいて、例えば、搬送波
周波数が1.5MHzで、周波数偏移幅が±100〜1
50KHz程度とされた時間軸圧縮FM音声信号Af′
が形成され、音声信号記録処理回路32からは、通過帯
域中心周波数が約1.5MHzとされたBPF33を通
じて時間軸圧縮FM音声信号Af′が得られ、それが信
号合成器29に供給される。
【0025】信号合成器29においては、HPF28か
らの時間軸圧縮FM輝度信号Yf′,BPF31からの
低域変換時間軸圧縮色信号Cc′、及び、BPF33か
らの時間軸圧縮FM音声信号Afが周波数多重合成され
て、合成記録信号Smが形成される。斯かる合成記録信
号Smは、時間軸圧縮FM輝度信号Yf′の1フィール
ド分、低域変換時間軸圧縮色信号Cc′の1フィールド
分及び時間軸圧縮FM音声信号Af′の1フィールド分
が周波数多重合成されて成る時間軸圧縮された1フィー
ルド分が間歇的に連なるものとされ、スイッチ34の可
動接点34aに供給される。スイッチ34は、制御端子
35から供給されるスイッチ制御信号SWによって制御
され、合成記録信号Smの時間軸圧縮された1フィール
ド期間分の夫々を含む期間毎に、可動接点34aが固定
接点34bに接続される状態と可動接点34aが固定接
点34cに接続される状態とを交互にとり、固定接点3
4b及び34cは記録増幅部36及び37に夫々供給さ
れている。従って、合成記録信号Smの時間軸圧縮され
た1フィールド分の夫々が、スイッチ34を通じて、記
録増幅器36と記録増幅器37とに交互に供給されるこ
とになる。
【0026】記録増幅器36に供給された合成記録信号
Smにおける一つおきの時間軸圧縮された1フィールド
分の夫々の2個の回転磁気ヘッド、即ち、ここではダブ
ルギャップ回転磁気ヘッド40における相互にギャップ
アジマスを異にした一対の磁気ヘッド部41及び42の
うちの一方である磁気ヘッド部41に供給され、また、
記録増幅器37に供給された合成記録信号Smにおける
他の一つおきの時間軸圧縮された1フィールド分の夫々
は、ダブルギャップ回転磁気ヘッド40における一対の
磁気ヘッド部41及び42のうちの他方である磁気ヘッ
ド部42に供給される。ダブルギャップ回転磁気ヘッド
40は、テープ案内ドラム43の回転ドラムに取り付け
られて、テープ案内ドラム43の回転ドラムと固定ドラ
ムとの間に配されており、テープ案内ドラム43におけ
る回転ドラムに伴って回転し、一対の磁気ヘッド部41
及び42の夫々をテープ案内ドラム43の外周表面部分
上を走行する磁気テープ45に当接させて、磁気テープ
45をその走行方向に対して所定の交差角をなす方向に
走査する。
【0027】磁気テープ45は、キャプスタン駆動モー
タ46によって回転駆動されるキャプスタン47とキャ
プスタン47に磁気テープ45を挟んで対接するピンチ
ローラ48とによって走行せしめられ、キャプスタン駆
動モータ46はキャプスタンサーボ制御回路49によっ
て制御されて、磁気テープ45に予め設定された所定の
走行速度をとらせる。また、ダブルギャップ回転磁気ヘ
ッド40が取り付けられたテープ案内ドラム43におけ
る回転ドラムは、ドラム駆動モータ50によって回転駆
動されて、ドラム駆動モータ50はドラムサーボ制御回
路51によって制御されて、テープ案内ドラム43にお
ける回転部、従って、ダブルギャップ回転磁気ヘッド4
0に予め設定された所定の回転速度をとらせる。
【0028】テープ案内ドラム43の外径Dが、標準テ
ープ案内ドラムの外径Do(40mm)の2/3、即
ち、略26.67mmに設定され、テープ案内ドラム4
3についてのテープ巻付角Uが、標準テープ案内シリン
ダについてのテープ巻付角Uo(180度)の3/2、
即ち、270度に設定され、さらに、ダブルギャップ回
転磁気ヘッド40の回転数Rが、標準回転磁気ヘッドの
回転数Ro(29.97rps)の2倍、即ち、59.
94rpsに設定されている。
【0029】斯くして、ダブルギャップ回転磁気ヘッド
40における一対の磁気ヘッド部41及び42に交互に
供給される合成記録信号Smにおける時間軸圧縮された
1フィールド期間分の夫々は、磁気ヘッド部41及び4
2の各々が磁気テープ45を走査する毎に、磁気テープ
45上にその長手方向に対して所定の傾斜角をなして形
成される記録トラック(傾斜トラック)をもって記録さ
れる。
【0030】上述の如くの設定がなされたVTRにおい
ては、標準テープ案内ドラムの径Doに対するテープ案
内ドラム43の径Doの比をAA、標準テープ案内ドラ
ムについてのテープ巻付角Uoに対するテープ案内ドラ
ム43についてのテープ巻付角Uの比をBB,標準回転
磁気ヘッドの回転数Roに対するダブルギャップ回転磁
気へッド40の回転数Rの比をCC、合成記録信号Sm
の時間圧縮率をEEとすると、ダブルギャップ回転磁気
ヘッド40を備え、従って、回転磁気ヘッドにおける磁
気ヘッド部の数が2個である図2に示されるVTRにつ
いて、標準的VTRとの互換性を具えるべく、磁気テー
プ45上に形成される記録トラックの長さが、標準的V
TRによって磁気テープ上に形成される記録トラック
(傾斜トラック)の長さと等しく、かつ、磁気テープ4
5上に記録される合成記録信号Smの1フィールド分の
時間が、標準的VTRにより磁気テープ上に記録された
信号の1フィールド分についての時間と等しくなるため
の条件は、 AA・BB=1 ‥‥(a) BB/(CC・EE)≒1 ‥‥(b) という2つの関係が成立することである。
【0031】そこで、AA,BB,CC及びEEの夫々
の値をみると、AA=2/3,BB=3/2,CC=
2,EE≒3/4であるので、上記の式(a)及び式
(b)の関係は成立している。尚、時間軸圧縮率EEは
略3/4と成るが、LPモード時とSPモード時とでそ
の値は異なる。従って、図2に示される例は、標準的V
TRに比して小なる径を有したテープ案内ドラムを採用
し、回転磁気ヘッドにおける磁気ヘッド部の数を増加さ
せることなく、標準的VTRとの互換性が得られる状態
をもって、輝度信号及び搬送色信号を含んだ映像信号と
音声信号とから成るカラーテレビジョン信号を磁気テー
プに記録することができる。
【0032】図4は、図2に示した改良された小型VT
Rの一例の記録系に対応した再生系を示し、合成記録信
号Smの記録がなされた磁気テープ45から、カラーテ
レビジョン信号を形成する輝度信号、搬送色信号及び音
声信号を再生するためのものである。この例において
は、読取用の回転磁気ヘッドとして、図2の記録系にお
けるダブルギャップ回転磁気ヘッド40が兼用され、従
って、テープ案内ドラム43も兼用されている。
【0033】図4の再生系においては、テープ案内ドラ
ム43の回転ドラムが記録動作時と同様に回転駆動さ
れ、また、磁気テープ45が記録動作時と同様に走行せ
しめられ、ダブルギャップ回転磁気ヘッド40における
相互にギャップアジマスを異にした2個の磁気ヘッド部
41及び42により、磁気テープ45上の記録トラック
(傾斜トラック)のうちの記録時におけるギャップアジ
マスが対応するものから、合成記録信号Smがその時間
軸圧縮された1フィールド分ずつ交互に読み取られた合
成記録信号Smの時間軸圧縮された1フィールド分の夫
々が、再生増幅器61及び62を通じた後、スイッチ6
3における固定接点63b及び63cに供給される。ス
イッチ63は、制御端子64から供給されるスイッチ制
御信号SWによって制御され、読み取られた合成記録信
号Smの時間軸圧縮された1フィールド分の夫々を含む
期間毎に、可動接点63aが固定接点63bに接続され
る状態と可動接点63aが固定接点63cに接続される
状態とを交互にとる。それにより、再生増幅器61及び
62から交互に得られる読み取られた合成記録信号Sm
の時間軸圧縮された1フィールド分の夫々が一連の合成
記録信号Smを形成するものとされて、スイッチ63の
可動接点63aから導出される。
【0034】スイッチ63の可動接点63aから得られ
る合成記録信号Smは、時間軸圧縮FM輝度信号Yf′
に対応したHPF71、低域変換時間軸圧縮色信号C
c′に対応したBPF72及び時間軸圧縮FM音声信号
Af′に対応したBPF73に供給される。そして、H
PF71から合成記録信号Sm中の時間軸圧縮FM輝度
信号Yf′が得られて輝度信号再生処理回路74に供給
される。輝度信号再生処理回路74においては、時間軸
圧縮FM輝度信号Yf′についての復調処理を含む各種
の処理が行われ、輝度信号再生処理回路74からの時間
軸圧縮FM輝度信号Yf′に基づく時間軸圧縮輝度信号
Y′が得られて、A/D変換器75に供給される。A/
D変換器75においては、時間軸圧縮輝度信号Y′がデ
ィジタル化されてディジタル時間軸圧縮輝度信号DY′
が得られ、それがフィールドメモリ76に供給される。
【0035】また、BPF72から合成記録信号Sm中
の低域変換時間軸圧縮色信号Cc′が得られて色信号再
生処理器77に供給される。色信号再生処理器77にお
いては、低域変換時間軸圧縮色信号Cc′についての周
波数変換処理を含む各種の処理が行われ、色信号再生処
理部77から低域変換時間軸圧縮色信号Cc′に基づく
時間軸圧搬送色信号C′が得られて、A/D変換器78
に供給される。A/D変換器78においては、時間軸圧
縮搬送色信号C′がディジタル化されてディジタル時間
軸圧縮搬送色信号DC′が得られ、それがデコーダ79
に供給される。デコーダ79においては、ディジタル時
間軸圧縮搬送色信号DC′からディジタル区分時間軸圧
縮色差信号DR′が間歇的に連なって成る信号とディジ
タル区分時間軸圧縮色差信号DB′が間歇的に連なって
成る信号とが別個に取り出され、デコーダ79から得ら
れるディジタル区分時間軸圧縮色差信号DR′が間歇的
に連なって成る信号、及び、ディジタル区分時間軸圧縮
色差信号DB′が間歇的に連なって成る信号が夫々フィ
ールドメモリ80及びフィールドメモリ81に供給され
る。
【0036】さらに、BPF73から合成記録信号Sm
中の時間軸圧縮FM音声信号Af′が得られて音声信号
再生処理部82に供給される。音声信号再生処理部82
においては、時間軸圧縮FM音声信号Af′についての
復調処理を含む各種の処理が行われ、音声信号再生処理
部82から時間軸圧縮FM音声信号Af′に基づく時間
軸圧縮音声信号AU′が得られてA/D変換器83に供
給される。A/D変換器83においては、時間軸圧縮音
声信号AU′がディジタル化されてディジタル時間軸圧
縮音声信号DA′が得られ、それがフィールドメモリ8
4に供給される。
【0037】フィールドメモリ76,80,81及び8
4の夫々には、タイミングパルス発生部85から送出さ
れる周波数ft・(λ2/λ0)(LPモード時)を有
した書込用クロックパルスQW及び周波数ftを有した
読出用クロックパルスQRが供給される。それにより、
フィールドメモリ76においては、書込用クロックパル
スQWに従って、ディジタル時間軸圧縮輝度信号DY′
が、図3におけるCに示される如くの、1フィールド期
間分を形成するディジタル区分時間軸圧縮輝度信号F
(n−1)′,F(n)′,F(n+1)′,F(n+
2)′,‥‥毎に区分されて書き込まれるとともに、書
き込まれたディジタル区分時間軸圧縮輝度信号F(n−
1)′,F(n)′,F(n+1)′,F(n+
2)′,‥‥の夫々が、読出用クロックパルスQRに従
って読み出される。このとき、読出用クロックパルスQ
Rの周波数ftが書込用クロックパルスQWの周波数f
t・(λ2/λ0)のλ0/λ2倍とされているので、
フィールドメモリ76からは、図2におけるDに示され
る如くに、書き込まれたディジタル区分時間軸圧縮輝度
信号F(n−1)′,F(n)′,F(n+1)′,F
(n+2)′,‥‥の夫々が、その時間軸がλ2/λ0
の伸長率をもって伸長されて得られるディジタル区分輝
度信号F(n−1),F(n),F(n+1),F(n
+2)‥‥とされて順次連続的に送出され、全体として
ディジタル輝度信号DYを形成するものとしてD/A変
換器86に供給される。
【0038】D/A変換器86においては、ディジタル
輝度信号DYがアナログ化されて輝度信号Yが得られ、
それが再生された輝度信号Yとして映像信号出力端子8
7に導出される。
【0039】また、フィールドメモリ80においては、
書込用クロックパルスQWに従って、ディジタル区分時
間軸圧縮色差信号DR′の夫々が順次書き込まれるとと
もに、書き込まれたディジタル区分時間軸圧縮色差信号
DR′の夫々が読出用クロックパルスQRに従って順次
読み出され、それとともに、フィールドメモリ81にお
いて、書込用クロックパルスQWに従って、ディジタル
区分時間軸圧縮色差信号DB′の夫々が順次書き込まれ
るとともに、書き込まれたディジタル区分時間軸圧縮色
差信号DB′の夫々が読出用クロックパルスQRに従っ
て順次読み出される。斯かる際にも、読出用クロックパ
ルスQRの周波数ftが書込用クロックパルスQWの周
波数ft・(λ2/λ0)のλ0/λ2倍とされている
ので、フィールドメモリ80からは、書き込まれたディ
ジタル区分時間軸圧縮色差信号DR′の夫々がその時間
軸がλ2/λ0の伸長比をもって伸長されて得られるデ
ィジタル区分色差信号とされて連続的に送出され、それ
によりディジタル赤色差信号DRが得られるとともに、
フィールドメモリ81から、書き込まれたディジタル区
分時間軸圧縮色差信号DB′の夫々がその時間軸がλ2
/λ0の伸長比をもって伸長されて得られるディジタル
区分色差信号とされて間歇的に送出され、それによりデ
ィジタル青色差信号DBが得られる。そして、ディジタ
ル赤色差信号DR及びディジタル青色差信号DBの両者
がエンコーダ88に供給され、エンコーダ88において
は、ディジタル赤色差信号DR及びディジタル青色差信
号DBの両者が合成されてディジタル搬送色信号DCが
形成され、エンコーダ88から得られるディジタル搬送
色信号DCがD/A変換器89に供給される。
【0040】D/A変換器89においては、ディジタル
搬送色信号DCがアナログ化されて搬送色信号Cが得ら
れ、それが再生された搬送色信号Cとして映像信号出力
端子90に導出される。
【0041】さらに、フィールドメモリ84において
は、書込用クロックパルスQWに従って、ディジタル時
間軸圧縮音声信号DA′がその1フィールド期間分毎に
区分されて書き込まれるとともに、書き込まれたディジ
タル時間軸圧縮音声信号DA′の1フィールド期間分の
夫々が、読出用クロックパルスQRに従って読み出され
る。斯かる際にも、読出用クロックパルスQRの周波数
ftが書込用クロックパルスQWの周波数ft・(λ2
/λ0)のλ0/λ2倍とされているので、フィールド
メモリ84からは、書き込まれたディジタル時間軸圧縮
音声信号DA′の1フィールド分の夫々がその時間軸が
(λ2/λ0)の伸長比をもって伸長されて得られるデ
ィジタル区分音声信号とされて連続的に送出され、それ
らが全体としてディジタル音声信号DAをなすものとさ
れてD/A変換器91に供給される。
【0042】そして、D/A変換器91においては、デ
ィジタル音声信号DAがアナログ化されて音声信号AU
が得られ、それが再生された音声信号AUとして音声信
号出力端子92に導出される。
【0043】このようにして、磁気テープ45から映像
信号を形成する輝度信号Y及び搬送色信号Cと音声信号
AUとを再生する図4に示されるVTRの再生系は、前
述の標準VTRとの互換性を具えたものとされ、また、
標準テープ案内ドラムより小径とされたテープ案内ドラ
ム43を採用しているにもかかわらず、回転磁気ヘッド
についてはダブルギャップ回転磁気ヘッド40を1個備
えるだけで足りるものとされるので、ダブルギャップ回
転磁気ヘッド40に加えて、キュー再生モード時、リビ
ュウー再生モード時、スティル再生モード時等において
使用されるべき変速再生用回転磁気ヘッドを備えること
が容易とされ、従って、所謂、ノイズレスキュー再生、
ノイズレスリビュウー再生、ノイズレススティル再生等
を容易に行える。
【0044】なお、図2に示される例においては、テー
プ案内ドラム43の回転部にダブルギャップ回転磁気ヘ
ッド40が取り付けられているが、ダブルギャップ回転
磁気ヘッド40に代えて、独立した2個のシングルギャ
ップ回転磁気ヘッドを用い、それらを相互角度間隔を1
80度としてテープ案内ドラム43の回転部に取り付け
て構成することもできるものである。このように独立し
た2個のシングルギャップ回転磁気ヘッドが用いられる
場合には、シリンダ回転数、従って、2個のシングルギ
ャップ回転磁気ヘッドの夫々の回転数は、例えば、略2
9.97rpsとされる標準VTRにおける回転磁気ヘ
ッドの回転数の3倍、例えば、89.91rpsに選定
されるとともに、輝度信号、搬送色信号及び音声信号の
夫々の記録にあたっての時間圧縮率が略1/2に選定さ
れ、それによって、前述のAA,BB,CC及びEEの
夫々の値が、AA=2/3,BB=3/2,CC=3,
EE≒1/2とされて、 AA・BB=1 ‥‥(a) BB/(CC・EE)≒1 ‥‥(b) という2つの関係が成立せしめられる。
【0045】そして、改良された小型VTRの回転磁気
ヘッド装置の回転磁気ヘッド部40、41の第1及び第
2の速度で走行する磁気テープ45に対する第1及び第
2の走査軌跡と、標準の回転磁気ヘッド装置の回転磁気
ヘッドの第1及び第2の速度で走行する磁気テープに対
する第1及び第2の走査軌跡とが、共に最も小さいトラ
ックずれを以てそれぞれ接近するように、磁気テープ4
5に対する新たな回転磁気ヘッド装置の回転磁気ヘッド
40の走査方向を選定する。
【0046】次に、図1を参照して、かかる改良された
小型VTRのLPモード及びSPモードのトラックずれ
について検討する。次に、この図1で用いられている改
良された小型VTRのLPモード及びSPモードについ
ての符合を説明する。
【0047】(改良された小型VTR) Z2 テープ停止時の回転磁気ヘッドの記録走査軌跡
の中心線 θ2 その中心線Z1のテープの長手方向に対する角
度(リード角) L2 LP(ロングプレイ)モード時の回転磁気ヘッ
ドの記録走査軌跡の中心線 α2 その中心線L1のテープの長手方向に対する角
度 λ2 その中心線L1の長さ S2 SP(標準プレイ)モード(テープ速度はLP
モードのテープ速度の2倍)時の回転磁気ヘッドの記録
走査軌跡の中心線 β2 その中心線S2のテープの長手方向に対する角
【0048】図1において、明らかなように、改良され
た小型VTRにおいては、LPモード時及びSPモード
時の回転磁気ヘッドの記録走査軌跡の中心線L2、S2
が、夫々標準VTRにおけるLPモード時及びSPモー
ド時の回転磁気ヘッドの記録走査軌跡の中心線L0、S
0と、磁気テープ上で一致せず、磁気テープの他方の側
縁付近で、共にトラックずれがあるが、その量はいずれ
もεより小さいことが分かる。
【0049】尚、SPモード時の映像信号の圧縮率は、
中心線S0の長さを中心線S2の長さで割った値と成
る。
【0050】次に、図5及び図6を参照して、標準VT
RにおけるLPモード時及びSPモード時の回転磁気ヘ
ッドの記録走査軌跡(実線にて表す)に対する、改良さ
れた小型VTRのLPモード時及びSPモード時の回転
磁気ヘッドの記録走査軌跡(破線にて表す)のずれの具
体例を述べる。
【0051】先ず、図5について、記録するカラーテレ
ビジョン信号が上述したようにNTSC方式であるSP
モード及びLPモード共ガードバンドレス記録の場合の
SPモード及びLPモード時のトラックずれ〔夫々図5
(A)、(B)に示す)を説明する。上述した先に提案
した小型VTRにおいて、夫々図1に示すLPモード時
の回転磁気ヘッドの記録走査軌跡の中心線L1が、標準
VTRにおけるLPモード時の回転磁気ヘッドの記録走
査軌跡の中心線L0と、磁気テープ上で一致するように
した場合の、SPモード時の回転磁気ヘッドの記録走査
軌跡の中心線S1の、標準VTRにおけるLPモード時
の回転磁気ヘッドの記録走査軌跡の中心線S0に対する
磁気テープの他方の側縁付近でのトラックずれをε(図
1参照)、SPモード及びLPモード時のトラックピッ
チを夫々TP(LP)、TP(SP)と夫々したときの、それ
ぞれSPモード時の磁気テープの一方の側縁側のトラッ
クずれΔTP(SP)及びLPモード時の磁気テープの両方
の側縁側のトラックずれΔTP(LP)は夫々次式のように
表される。そして、これら式に、ε=3μm、TP(L
P)=10μm、TP(SP)=20μmを代入して得られ
たトラックずれΔTP(LP)及びΔTP(SP)の値を、図
5に示してある。回転磁気ヘッドの幅は25μmであ
る。 ΔTP(SP)=TP(SP)・ε/〔TP(LP)+TP(SP)〕 =20×3÷(10+20) =2(μm) ΔTP(LP)=TP(LP)・ε/〔TP(LP)+TP(SP)〕 =10×3÷(10+20) =1(μm)
【0052】次に、図6について、記録するカラーテレ
ビジョン信号がPAL方式である、SPモード時はガー
ドバンドあり記録、LPモード時はガードバンドレス記
録の場合のトラックずれ〔夫々図6(A)、(B)に示
す)を説明する。図1を援用して説明するに、上述した
先に提案した小型VTRに対応するPAL方式の小型V
TR(8ミリPALカムコーダ)において、PAL方式
のカラーテレビジョン信号を記録再生する場合におい
て、LPモード時の回転磁気ヘッドの記録走査軌跡の中
心線L1が、標準VTRにおけるLPモード時の回転磁
気ヘッドの記録走査軌跡の中心線L0と、磁気テープ上
で一致するようにした場合の、SPモード時の回転磁気
ヘッドの記録走査軌跡の中心線S1の、標準VTRにお
けるSPモード時の回転磁気ヘッドの記録走査軌跡の中
心線S0に対する磁気テープの他方の側縁付近でのトラ
ックずれをε、LPモード時のトラックピッチをTP
(LP)、SPモード時のトラック幅をTM(SP)と夫々し
たときの、それぞれSPモード時の磁気テープの一方の
側縁側のトラックずれΔTP(SP)及びLPモード時の磁
気テープの両方の側縁側のΔTP(LP)は夫々次式のよう
に表される。そして、これら式に、ε=5μm、TM(S
P)=27μm、TP(LP)=17μmを代入して得られ
たトラックずれΔTP(LP)及びΔTP(SP)の値を、図
5に示してある。回転磁気ヘッドの幅は25μmであ
る。 ΔTP(SP)=TM(SP)・ε/〔TP(LP)+TM(SP)〕 =27×5÷(27+17) =3.07(μm) ΔTP(LP)=TP(LP)・ε/〔TP(LP)+TP(SP)〕 =17×5÷(27+17) =1.93(μm)
【0053】
【発明の効果】上述せる本発明によれば、本発明は、回
転磁気ヘッド装置を備える標準映像信号記録装置との互
換性を有し、標準映像信号記録装置の回転磁気ヘッド装
置のテープ案内ドラムの外径より小さい外径のテープ案
内ドラム及び同じ個数の回転磁気ヘッドからなる回転磁
気ヘッドを備え、磁気テープの走行速度が互いに異なる
モードにおける標準映像信号記録装置の回転磁気ヘッド
装置の回転磁気ヘッドによる磁気テープ上のトラックパ
ターンとの相違に基づく再生時の画質劣化が共に小さく
成る映像信号記録装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例、先行例及び従来例のテープパ
ターンを示す線図
【図2】実施例の記録系を示すブロック線図
【図3】実施例の記録系の動作説明に供するタイミング
チャート
【図4】実施例の再生系を示すブロック線図
【図5】実施例のガードバンドレス記録の場合のトラッ
クパターンを示す線図
【図6】実施例のガードバンドレス記録及びガードバン
ド有り記録の場合のトラックパターンを示す線図
【図7】従来及び先行例のVTRの回転磁気ヘッド装置
を示す略線図
【符号の説明】
43 テープ案内ドラム 40 回転磁気ヘッド 41 回転磁気ヘッド部 42 回転磁気ヘッド部 45 磁気テープ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 テープ案内ドラムの回転ドラムに回転磁
    気ヘッドが設けられた回転磁気ヘッド装置を備え、映像
    信号を上記回転磁気ヘッドに供給して、磁気テープ上に
    傾斜トラックを形成する如く上記映像信号を記録するよ
    うにした映像信号記録装置において、 標準の回転磁気ヘッド装置のテープ案内ドラムの外径を
    0 、該テープ案内ドラムに対する磁気テープの巻付角
    をU0 、回転磁気ヘッドの回転数をR0 、該回転磁気ヘ
    ッドの個数をM0 と夫々したとき、 新たな回転磁気ヘッド装置のテープ案内ドラムの外径を
    D(=x×D0 )(但し、xは1未満の正数)、該テー
    プ案内ドラムに対する磁気テープの巻付角をU(=U0
    /x)、回転磁気ヘッドの回転数をR(=2R0 又は3
    0 )、該回転磁気ヘッドの個数をM(=M0 )に設定
    し、 上記標準の回転磁気ヘッド装置の回転磁気ヘッドに供給
    すべき映像信号を所定の時間圧縮率を以て時間軸圧縮し
    て、上記新たな回転磁気ヘッド装置の上記回転磁気ヘッ
    ドに供給して、該時間軸圧縮された映像信号を上記磁気
    テープに記録すると共に、 上記新たな回転磁気ヘッド装置の回転磁気ヘッドの互い
    に異なる第1及び第2の速度で走行する上記磁気テープ
    に対する第1及び第2の走査軌跡と、上記標準の回転磁
    気ヘッド装置の回転磁気ヘッドの第1及び第2の速度で
    走行する上記磁気テープに対する第1及び第2の走査軌
    跡とが、共に最も小さいトラックずれを以ってそれぞれ
    接近するように、上記磁気テープに対する上記新たな回
    転磁気ヘッド装置の回転磁気ヘッドの走査方向を選定し
    たことを特徴とする回転磁気ヘッド装置を備えた映像信
    号記録装置。
JP33721691A 1991-12-19 1991-12-19 回転磁気ヘッド装置を備えた映像信号記録装置 Pending JPH05174302A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33721691A JPH05174302A (ja) 1991-12-19 1991-12-19 回転磁気ヘッド装置を備えた映像信号記録装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33721691A JPH05174302A (ja) 1991-12-19 1991-12-19 回転磁気ヘッド装置を備えた映像信号記録装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05174302A true JPH05174302A (ja) 1993-07-13

Family

ID=18306535

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP33721691A Pending JPH05174302A (ja) 1991-12-19 1991-12-19 回転磁気ヘッド装置を備えた映像信号記録装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05174302A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0337650B1 (en) Magnetic recording and/or reproducing apparatus
US3925816A (en) Magnetic recording system with overlapping tracks of high and low frequency information
US6246830B1 (en) Apparatus for recording and reproducing video and audio signals in either analog or digital form
JP2524033B2 (ja) 映像信号磁気記録再生装置
JPH05174302A (ja) 回転磁気ヘッド装置を備えた映像信号記録装置
EP0509806B1 (en) A magnetic recording apparatus having a small rotary head drum
JPS6177104A (ja) 磁気記録再生方式
KR200195802Y1 (ko) 테이프 레코더의 헤드드럼
JP3312206B2 (ja) 磁気テープ記録装置
JPH04362883A (ja) 磁気テープ記録装置
JP4055096B2 (ja) 磁気再生装置及び方法
JPS59189788A (ja) 磁気記録再生装置
JP2595137B2 (ja) 磁気記録再生装置の回転ドラム装置
JP2615899B2 (ja) 記録再生装置
KR100210547B1 (ko) Vtr
JPS63263606A (ja) 磁気記録装置
JPH04321902A (ja) 磁気テープ記録装置
JPH0727608B2 (ja) ビデオテ−プレコ−ダ
JPH06309611A (ja) 磁気記録再生装置
JPS6256717B2 (ja)
JPH03108985A (ja) 高品位カラー映像信号磁気記録再生装置
JPS61148657A (ja) 情報信号再生装置
JPH0524581B2 (ja)
JPH06253252A (ja) ビデオテープレコーダ
JPH1153723A (ja) ディジタル信号記録再生装置