JPH0517351A - 3−オキシゲルミルプロピオン酸を主成分とする白血球減少抑制剤 - Google Patents

3−オキシゲルミルプロピオン酸を主成分とする白血球減少抑制剤

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JPH0517351A
JPH0517351A JP3164238A JP16423891A JPH0517351A JP H0517351 A JPH0517351 A JP H0517351A JP 3164238 A JP3164238 A JP 3164238A JP 16423891 A JP16423891 A JP 16423891A JP H0517351 A JPH0517351 A JP H0517351A
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JP
Japan
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leukopenia
oxygermylpropionic acid
caused
drug
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Pending
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JP3164238A
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English (en)
Inventor
Kiichi Sawai
井 喜 一 澤
Masatsune Kurono
野 昌 庸 黒
Takahiko Mitani
谷 隆 彦 三
Shoji Yokochi
地 祥 司 横
Makoto Sato
藤 誠 佐
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanwa Kagaku Kenkyusho Co Ltd
Original Assignee
Sanwa Kagaku Kenkyusho Co Ltd
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  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 放射性物質、抗癌剤等の生体有害物質により
惹起される白血球減少症の防御並びに予防治療剤を提供
する。 【構成】 3−オキシゲルミルプロピオン酸(式
〔I〕)単独あるいは好ましくは該物質と低分子性物
質、特に白糖、ソルビトール、果糖を配合した組成物形
態を有し高活性でかつ容量依存活性を示す製剤型からな
る。 【効果】 3−オキシゲルミルプロピオン酸の白血球減
少抑制作用の発見に係り、毒物、抗癌剤の副作用、放射
線被爆等を原因とする白血球減少症状に対し著しい抑制
改善効果を有する。また多量の放射線被爆にあって増悪
期より回復期に移行する事なく短期間で死に至る重篤症
例に対しても救命効果を有する。 [(01/2GeCHCHCOOH]n
〔I〕 (式中nは1又はそれ以上の整数を意味する)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は 式 [(O1/2
eCHCHCOOH]n (式中nは1又はそれ以上の整数を意味する)にて示さ
る3−オキシゲルミルプロピオン酸からなる白血球減少
抑制剤に係り、特に有毒物質あるいは放射線障害例えば
放射線療法で惹起される白血球減少症の予防、治療剤に
係る。
【0002】
【従来技術】3−オキシゲルミルプロピオン酸は複雑な
重合性を有し、多用な用途を有するため薬理活性の面か
ら近年極めて注目されている化合物であり、抗ウイルス
作用など古くから注目されていた。(特公昭57-53800号
等)
【0003】白血球はヒトでは1mm3 あたり400〜
9000個存在しており、4000以下に低下した場合
を白血球減少症と呼んでいる。(特に好中球減少症)骨
髄における生成低下、末梢での消費、破壊の亢進による
と考えられているが発症原因の大部分は放射線や毒物の
摂取であり、医療行為上白血球減少症を誘発するものと
して、放射線や薬剤摂取の副作用があり、抗癌剤たとえ
ばアルキル化剤、代謝拮抗剤、抗癌性抗生物質の投与
や、薬物過敏症などで報告がある。
【0004】好中球を増加させる薬物としてアデニン、
レシチン、パロチン等の毒物に対する解毒剤的な薬剤が
使用されているものの、有効性については定かでなかっ
た。
【0005】また放射線による被爆の場合100 〜500 re
m では造血臓器の障害が、500 〜2000rem では消化管症
状がそれ以上の被爆では中枢神経系の症状が支配的とさ
れ、LD100/30日は約700 rem 、LD50/30
日は約400 rem である。
【0006】急性被爆では25rem 程度でも白血球減少が
発生し増悪期より回復期を経ずに短時間の間に死亡する
例も報告されており、急性被爆に対する延命効果の高い
薬剤の出現が望まれていた。
【0007】
【発明が解決しようとする問題点】本発明は抗癌剤の投
与や癌の放射線療法等にあって、造血組織障害特に白血
球減少が高頻度で発生し、治療の妨となる事から安全性
が高く患者自身で継続的に実施できる簡便有効な防御方
法の確立と共に、多量の放射線被爆に対しても増悪期よ
り回復期を経ずに短時間の死亡を抑制する救命効果の高
い薬剤を提供するものである。
【0008】ところで有機ゲルマニウム化合物は、他の
化合物系には見られない多種多様の薬理活性を呈する事
が古くから報告され注目を集めて来たが、ロットごとに
作用が異なったり、作用効果に対する容量依存性を示さ
ない等、投与量や特異的活性効果を決定する上で致命的
な問題点があり(特公昭46-2964号特公昭58年44677 号
等)これまで医薬として上市されたものはない。
【0009】本願出願人等はこれまで3−オキシゲルミ
ルプロピオン酸の複雑な重合性を解明し、加圧、湿度、
熱、光等に対する重合度の変化を制御し、医薬品として
活性の高い化合物を提案したものの、固形製剤にあって
は強圧加工により物理化学的性質が微妙に変化する事を
知り、これらの問題点解決と、容量依存的薬理活性向上
のため各種検討を行った結果、本発明を完成するに至っ
た。
【0010】
【問題点を解決するための手段及び作用】本発明は安全
性の高い、比重(密度)2.23、溶解度(水)1.5
7(20°C)、融点約230°C(付近凝集)の物理
化学的性質を有する3−オキシゲルミルプロピオン酸重
合体を白血球減少症特に毒物や放射線の被爆に伴う白血
球減少の予防あるいは抑制剤として利用するものであ
る。
【0011】更には容量依存的活性を有する製剤加工の
確立により患者自身で継続的に服用できる簡便有効な防
御方法を提供するものでもある。
【0012】なお、実際の製剤加工にあっては水溶解性
の高い低分子性物質ことに白糖、ソルビトール、果糖、
ショ糖、ブドウ糖、乳糖、マンニトール、塩化ナトリウ
ムを3−オキシゲルミルプロピオン酸1〜10重量%に
対して80重量%以上配合する事により固形圧縮成型す
る事により達成される。
【0013】実際の処方にあたっては、白糖20に対し
てソルビトール5〜7果糖を1の割合で他に賦形剤、結
合剤、崩壊剤を少量添加し任意慣用の方法で強圧下圧縮
製剤化される。
【0014】
【剤型及び投与量】本発明による固形製剤の剤型として
は、通常は経口用に圧縮加工された錠剤形態で使用され
るが、トロ−チ剤、丸剤、坐剤等としても使用可能であ
る。
【0015】なお、3−オキシゲルミルプロピオン酸重
合体を人に投与する場合の投与量としては、剤型、患者
の年齢等に依存するが、一般に白血球減少作用を有する
毒性物質ことに抗癌剤と併用する場合は1〜1500mg
/kg 範囲内であり、成人(体重50kg)に対する経口投
与では150mg/日程度が好ましい。
【0016】以下には本発明の効果を、実施例(組成物
製造例、薬効薬理試験例)により更に詳細に説明する。
【0017】
【実施例】
製剤例1(錠 剤) 以下処方で圧縮錠剤を調整した。 3−オキシゲルミルプロピオン酸重合体 10.0 白 糖 125.3 ソルビトール 41.7 果 糖 1.2 PVP Kー30 2.7 ステアリン酸マグネシウム 1.8 180.0mg
【0018】製剤例2(錠 剤) 以下処方で圧縮錠剤を調整した。 3−オキシゲルミルプロピオン酸重合体 10.0 白 糖 125.3 ソルビトール 41.7 果 糖 1.2 HPCーL 3.0 ステアリン酸マグネシウム 1.8 180.0mg
【0019】薬効薬理試験例(製剤組成による作用活性
化効果)
【0020】1)免疫調節作用の増強 3−オキゲルミルプロピオン酸重合体及び易溶解性低分
子性物質による活性化効果を最も簡便な羊赤血球(SR
BC)を抗原とする遅延型過敏反応(DTH反応)によ
り検討した。
【0021】A)試験組成物 製造例1〜2記載の製剤
【0022】B)試験方法 試験動物としてICR系マウス(7週齢)を1群10匹
使用して、Sarcoma-180 細胞106 個を腹腔内に移植
後、抗原(SRBC)を尾静脈内に106 個投与して感
作させた。
【0023】感作から4日後にSRBC2×108 個を
右後肢足跛皮内に注射してDTH反応を惹起させ24時
間後に足跛の厚みを測定した。尚、被験薬物は感作の4
日前に餌に混ぜる形で投与した。
【0024】C)結 果 結果は以下表1に記載のごとく原体と比較して本発明組
成物投与群は正常値に近い値まで回復を示しており、容
量依存的に活性が極めて向上する事が判明した。
【0025】
【表 1】 投与量(mg/kg) 足蹠腫脹(×0.01mm 平均±標準誤差 n=10) 正常マウス群 115.5 ±10.4 *** 担癌マウス群 55.5 ±5.8 原 体 0.1 63.5 7.2 1 77.0 8.2 ** 10 73.2 5.1 * 処方例 1 0.1 95.5 7.3 *** 1 105.0 9.2 *** 10 109.2 7.1 ** 処方例 2 0.1 101.8 7.5 *** 1 113.3 8.9 *** 10 110.2 7.8 ** 担癌マウス群に対する有意差 *p<0.05 **p<0.01 ***p<0.001
【0026】薬効薬理試験例(毒物投与による白血球減
少抑制作用)
【0027】2)白血球減少抑制作用 (a)被験薬物 製造例1の薬剤
【0028】(b)試験方法 8週齢のIR系雄性マウス30匹を使用し毒物としてのサ
イクロホオスファミドを1匹あたり、200mg/kgを腹腔内
投与して、試験群と治療群として使用した。治療群には
被験薬物3−オキシゲルミルプロピオン酸として1mg/k
g を0.5 %ゼラチン溶液に溶解して1日1回連続経口投
与を行った。
【0029】2.4.7日目にマウスを無作為に選び、
採血して、ミクロセルカウンタ−にて白血球数をカウン
トすると共に、検体をギザム染色し顕微鏡にて白血球20
0個中の好中球の割合を測定した。
【0030】結果は以下表2に示すごとく白血球減少抑
制作用が認められた。
【0031】
【表 2】白血球数(好中球数)の変化 対象群 (cell/mm 3 ) 治療群 (cell/mm 3 ) 経過日数 白血球数 好中球数 白血球数 好中球数 投与前 7820±250 1060±120 7820±250 1060±120 2 2210±210 880±110 3830±630 2520±460 4 1600±180 70± 20 4010±150 1450±120 7 2090±270 240± 40 7010±180 1010±430 *1mm3 当たりの白血球数×白血球中の好中球の割合
=1mm3 の好中球数
【0032】薬効薬理試験例(放射線被爆救命作用)
【0033】3)放射線障害防護作用 (a)被験薬物 製造例2の薬剤
【0034】(b)試験方法 試験動物としてはddY系雄性マウス(5週齢)を一群
10匹で使用した。なお、すべてのマウスは腸内細菌の
感染を抑制するために抗生物質を投与した。軟X線照射
装置にて等電圧140kv、照射量650レントゲン
(R)をマウスに照射して30日後の生存率および平均
生存日数を調べた。
【0035】被験薬物は0.5%ゼラチン溶液に溶解し
て照射直後に単回経口投与、または照射直後から3日間
3回連続経口投与を行った。
【0036】(c)結果 結果は以下の表 3に記載のごとく、本発明組成物は非
投与群に比べて生存率および平均生存日数を有意に延長
し明らかな放射線障害防護並びに救命作用を示した。
【0037】
【表 3】 生存率および平均生存日数 群設定 生存率(%) 平均生存日数(日) 非投与 10 12.0 1 mg/Kg 単回 20 15.3 10 mg/Kg 単回 40 19.8 * 100 mg/Kg 単回 50 20.8 * 1 mg/Kg 3回 30 19.1 * 10 mg/Kg 3回 40 19.9 * 100 mg/Kg 3回 50 21.6 * *:有意水準p<0.05で非投与群と有意差あり
【0038】
【発明の効果】本発明は3−オキシゲルミルプロピオン
酸の白血球減少抑制作用の発見によるものであり毒物、
抗癌剤、放射線被爆等を原因とする白血球減少抑制効果
を有する。また放射線被爆に対して増悪期より回復期を
経ずに死に至る重篤症例に対する救命効果の高い薬剤を
提供するものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 横 地 祥 司 名古屋市東区東外堀町35番地 株式会社三 和化学研究所内 (72)発明者 佐 藤 誠 名古屋市東区東外堀町35番地 株式会社三 和化学研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式 [(O1/2 GeCHCHCO
    OH]n (式中nは1又はそれ以上の整数を意味する)にて示さ
    れ、白色針状結晶を有し融点が230°C(付近凝集)
    である有機ゲルマニウム化合物を主成分とする白血球減
    少抑制剤。
  2. 【請求項2】請求項1記載の化合物を主成分とする放射
    線被爆に伴う白血球減少抑制剤。
JP3164238A 1991-07-04 1991-07-04 3−オキシゲルミルプロピオン酸を主成分とする白血球減少抑制剤 Pending JPH0517351A (ja)

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JP3164238A JPH0517351A (ja) 1991-07-04 1991-07-04 3−オキシゲルミルプロピオン酸を主成分とする白血球減少抑制剤

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