JPH05172694A - 光コネクタ反射減衰量測定方法及び装置 - Google Patents

光コネクタ反射減衰量測定方法及び装置

Info

Publication number
JPH05172694A
JPH05172694A JP3340805A JP34080591A JPH05172694A JP H05172694 A JPH05172694 A JP H05172694A JP 3340805 A JP3340805 A JP 3340805A JP 34080591 A JP34080591 A JP 34080591A JP H05172694 A JPH05172694 A JP H05172694A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
optical
light
optical connector
connector
master
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP3340805A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2657018B2 (ja
Inventor
Masaru Kobayashi
勝 小林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Telegraph and Telephone Corp filed Critical Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority to JP34080591A priority Critical patent/JP2657018B2/ja
Publication of JPH05172694A publication Critical patent/JPH05172694A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2657018B2 publication Critical patent/JP2657018B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Testing Of Optical Devices Or Fibers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 被測定光コネクタ端面のみの反射減衰量を他
の反射点部分からの影響を受けずに高い測定限界で測定
できるようにする。 【構成】 光源1からの出射光を光ファイバカプラ2で
分岐し、一方の測定光を被測定光コネクタ4が接合され
たマスタ光コネクタ3に送り、また他方の参照光を可動
ミラー8で反射し、光コネクタ接合部での反射光と可動
ミラー8で反射した参照光とを光ファイバカプラ2で結
合する。そして、可動ミラー8を移動しながら結合した
光強度を光波形モニタ5で観測し、電力計6で干渉電力
を測定することにより、光コネクタ接合部での反射減衰
量を求める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光通信用部品の評価技
術として、特に高精度、高感度の光コネクタの反射減衰
量を測定する光コネクタ反射減衰量測定方法及び装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来における光コネクタ反射減衰量測定
方法を図14に示す。同図中、01は光源、02は光フ
ァイバカプラ、03はマスタ光コネクタ、04は被測定
光コネクタ、05は光パワーメータである。光源01は
光ファイバカプラ02の第1の光ファイバ02Aに接続
されており、その出射光は第2の光ファイバ02Bと第
3の光ファイバ02Cとに分岐される。測定光が出射さ
れる第3の光ファイバ02Cにはマスタ光コネクタ03
が接続され、このマスタ光コネクタ03には被測定光コ
ネクタ04が接合されている。さらに、被測定光コネク
タ04は光ファイバコード07の一端に接合されてお
り、他端には測定対象ではない非測定光コネクタ08が
存在するため、この非測定コネクタ08の端面には屈折
率整合剤06が塗布されている。また、参照光が出射さ
れる第2の光ファイバ02Bの端面にも屈折率整合剤0
6が塗布されている。なお、光パワーメータ05は光フ
ァイバコネクタ02の残りの第4の光ファイバ02Dに
接続されており、光ファイバ02Cからの反射光が光パ
ワーメータ05に入射するようになっている。
【0003】図14に示した方法では、光源01の出射
光を光ファイバカプラ02に入射し、一方の分岐光を被
測定光コネクタ04が接合したマスタ光コネクタ03に
入射してその光コネクタ接合面からの反射光を光パワー
メータ05に入射するようにする。なお、被測定光コネ
クタ04には光ファイバコード07を介して非測定光コ
ネクタ08が接続されているため、その端面に屈折率整
合剤06を塗布すると共に、第2のファイバ02Bの端
面に屈折率整合剤06を塗布し、他の反射光をできるだ
け低減するようにする。
【0004】このようにすると、理想的には光パワーメ
ータ05にはマスタ光コネクタ03と被測定光コネクタ
04との光コネクタ接合部からの反射光のみが入射する
ようになる。したがって、光パワーメータ05で反射光
パワーPs を測定することにより、下記数1に示す式に
基づいてマスタ光コネクタ03への入射光パワーPin
対しての反射減衰量Γ(dB)が求められる。
【0005】
【数1】
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
測定方法では測定毎に非測定光コネクタ08端面からの
反射を除去するための作業が必要であり、特に非測定光
コネクタ08が遠隔地に存在する場合は作業量が増加す
るという問題がある。また、屈折率整合剤06として最
適な整合剤を選択してもその端面からの反射減衰量が5
0〜60dB程度存在するため、反射減衰量測定限界が
これに支配されることになる。また、整合剤と端面の屈
折率の整合が完全である場合においても、直接検波方式
のために、60dB以上の測定が困難である。さらに、
非測定光コネクタ08からの反射を除去できない場合あ
るいは光ファイバコード07の途中に他の反射点が存在
する場合に反射減衰量が測定できないという問題もあ
る。
【0007】本発明はこのような従来技術に鑑みてなさ
れたものであり、被測定光コネクタ端面のみの反射減衰
量を他の反射点部分からの影響を受けずに高い測定限界
で測定可能な方法および装置を提供することを目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成する本発
明に係る光コネクタ反射減衰量測定方法は、被測定光コ
ネクタとマスタ光コネクタとの光コネクタ接続部での反
射減衰量を測定する方法であって、光源出射光を測定光
と参照光とに分岐して該測定光を前記マスタ光コネクタ
に接続された被測定光コネクタに導き、当該光コネクタ
接続部での反射光と前記参照光とを結合すると共にこれ
ら反射光と参照光との伝搬光路長を調整して両者を干渉
させ、その干渉信号の強度から前記光コネクタ接続部で
の反射減衰量を測定することを特徴とする。
【0009】また、本発明に係る光コネクタ反射減衰量
測定装置は、マスタ光コネクタと被測定光コネクタとの
光コネクタ接続部での反射減衰量を測定する方法であっ
て、光源と、該光源に接続されて光源出射光を測定光及
び参照光に分岐する光分岐器と、該光分岐器の測定光出
射側に接続されると共に被測定光コネクタと接合される
マスタ光コネクタと、該マスタ光コネクタと被測定光コ
ネクタとの光コネクタ接合部での反射光と前記参照光と
を結合する光結合器と、該反射光と参照光との伝搬光路
長差を調整する調整機構と、前記光結合器で結合された
反射光と参照光との干渉信号を検出する光波形モニタと
を備えたことを特徴とする。
【0010】また、本発明に係る他の光コネクタ反射減
衰量測定方法は、マスタ光コネクタと被測定光コネクタ
との光コネクタ接続部での反射減衰量を測定する方法で
あって、光源出射光を参照光とN個の測定光とに分岐
し、この光分岐部から各端面までの光路長を光源の可干
渉距離程度ずつ変化させた地点に配置されると共に被測
定光コネクタに接続されたN個のマスタ光コネクタに前
記N個の測定光を導き、当該N個の光コネクタ接続部で
の反射光と前記参照光とを結合すると共に各反射光と参
照光との伝搬光路長差を調整して順次干渉させ、各干渉
信号の強度から各光コネクタ接続部での反射減衰量を測
定することを特徴とする。
【0011】さらに、本発明に係る他の光コネクタ反射
減衰量測定装置は、マスタ光コネクタと被測定光コネク
タとの光コネクタ接続部での反射減衰量を測定する装置
であって、光源と、該光源に接続されて光源出射光を参
照光とN個の測定光とに分岐する光分岐器と、該光分岐
器の測定光出射側に接続されて当該光分岐部から各端面
までの光路長を光源の可干渉距離程度ずつ変化させた地
点に配置されると共に被測定コネクタと接続されるN個
のマスタ光コネクタと、該マスタ光コネクタと被測定光
コネクタとの光コネクタ接続部でのN個の反射光と前記
参照光とを結合する光結合器と、該反射光と前記参照光
との伝搬光路長差を調整する調整機構と、前記光結合器
で結合された各反射光と参照光との干渉信号を検出する
光波形モニタとを備えたことを特徴とする。
【0012】
【作用】本発明では、測定光の光コネクタ接合部での反
射光と参照光とを伝搬光路長差を調整して結合し、光コ
ネクタ接合部での反射光と参照光とを干渉させる。この
ときの干渉信号電力は反射光強度に比例するので、干渉
信号強度から反射減衰量を測定することができる。かか
る場合、光源出射光の可干渉距離内に光コネクタ接合部
以外の反射点が存在しなければ、その反射点での反射光
に影響されることなく、光コネクタ接合部での反射減衰
量を測定することができる。また、本発明では反射光と
参照光とを干渉させるコヒーレント検波方式によるの
で、従来の直接検波方式よりも測定限界が高い。
【0013】さらに、マスタ光コネクタをN個配した場
合、N個を可干渉距離程度ずつ変化させた地点に配置
し、各光コネクタ接合部からの反射光と参照光とを結合
すると、参照光と各反射光とを順次干渉させることによ
り各干渉信号からN個の被測定光コネクタの反射減衰量
を別個に測定することができる。
【0014】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて説明する。
【0015】図1には第1の実施例を示す。図中、1は
光源、2は2×2の光ファイバカプラ、3はマスタ光コ
ネクタ、4は被測定光コネクタ、5は光波形モニタ、6
は電力計、7はレンズ、8は可動ミラーである。光源1
は光ファイバカプラ2の第1の光ファイバ2Aに接続さ
れており、その出射光は第2の光ファイバ2Bへの参照
光と第3の光ファイバ2Cへの測定光とに分岐されるよ
うになっている。ここで、第3の光ファイバ2Cにはマ
スタ光コネクタ3が接続されており、このマスタ光コネ
クタ3には被測定光コネクタ4が接合されている。一
方、第2の光ファイバ2Bの端面にはレンズ7を介して
光軸方向に移動自在の可動ミラー8が光学的に結合され
ており、第2の光ファイバ2Bの端面から出射した参照
光は可動ミラー8で反射されて再び第2の光ファイバ2
Bの端面から入射するようになっている。そして、この
反射した参照光と、マスタ光コネクタ3と被測定光コネ
クタ4との光コネクタ接合部での反射光とは光ファイバ
カプラ2で結合されて第4の光ファイバ2Dに出射する
ようになっており、また、この光ファイバ2Dには光波
形モニタ5及び電力計6が接続されている。
【0016】図1に示す装置を用いて光コネクタ接合部
の反射減衰量を測定するには、光源1からの出射光を光
ファイバカプラ2で分岐し、マスタ光コネクタ3と被測
定光コネクタ4との光コネクタ接合部での反射光と可動
ミラー8で反射した参照光とを光ファイバカプラ2で結
合して光波形モニタ5に入射させる。そして、可動ミラ
ー8を移動させながら光強度を光波形モニタ5で観測
し、電力計6で干渉信号の電力を測定する。
【0017】このときの光波形モニタ5及び電力計6の
出力を図2及び図3に示す。両図に示すように、その出
力は、光ファイバカプラ2の光分岐点と可動ミラー8の
距離が光ファイバカプラ2の光分岐点からマスタ光コネ
クタ3の端面までの距離と一致した地点で最大値を示
し、光源1の可干渉距離Lc 程度の幅をもつ。なお、可
干渉距離Lc はファブリペロー型レーザダイオードで1
cm程度、発光ダイオードで0.1mm程度である。
【0018】ここで、参照光の電界振幅をE0 、マスタ
光コネクタ3と被測定光コネクタ4との接続部への入射
光の電界振幅をE1 、接続部での反射率をRとすると、
反射光の電界振幅は√R・E1 となり、波形モニタ5の
出力の干渉信号強度Iは√R・E0 ・E1 に比例し、干
渉信号電力PはRE0 21 2に比例し且つ接合部の反射率
Rに比例する。したがって、干渉信号の最大値Pmax
測定し、100%反射率のときの信号電力Pmax (10
0%)に対しての反射減衰量Γ(dB)は次の数2に示
す式で求められる。
【0019】
【数2】
【0020】図1の装置によると、このようにして反射
減衰量を求めることができるが、コヒーレント検波であ
るので、光コネクタ接合部以外の反射点があっても可干
渉距離外にあるようにすれば影響を受けることはない。
例えば被測定光コネクタ4以降に反射点があっても可干
渉距離外であれば問題はなく、また、第2の光ファイバ
2Bの端面で反射する参照光も可干渉距離外とすれば問
題はない。
【0021】また、従来例の直接検波方式では測定信号
が光源出射パワーの一乗に比例するのに対して、コヒー
レント検波では測定信号が反射光パワーE1 2と参照光パ
ワーE0 2との積、つまり、光源出射光パワーの二乗に比
例する。したがって、この理由から本発明では高い測定
感度で反射減衰量を測定できる。
【0022】さらに、コヒーレント検波では原理的にシ
ョットノイズ限界までの測定感度向上が可能であり、反
射率に換算したショットノイズレベルΓshot(dB)は
次の数3に示す式で表される。なお、式中、hはプラン
ク定数、νは光周波数、Bは受信器の帯域、ηは光検出
器の変換効率、Pは100%反射光パワーを示す。
【0023】
【数3】
【0024】ここで、ν=230THz(波長λ=1.
3μm)、B=100Hz、η=0.75、P=0.1
mWのとき、Γshot=127dBであり、130dB程
度の反射減衰量を測定可能であることがわかる。
【0025】図4は第2の実施例を示すものであり、図
1と同一部材には同一符号を付してある。同図に示すよ
うに、本実施例は光ファイバカプラ2の第2の光ファイ
バ2Bを円筒型ピエゾ電歪素子(以下、ピエゾ素子とい
う)9に巻き付け、その端面を開放状態としている以外
は図1と同一の構成を有する。
【0026】本実施例では、参照光の反射を第2の光フ
ァイバ2Bの端面で行うようにし、また、参照光の光路
長をピエゾ素子9により行うようにしている。すなわ
ち、ピエゾ素子9は電圧を印加すると半径方向に膨張す
るものであり、この膨張により光ファイバ2Bを長手方
向に伸ばすことにより、光路長を調整するものである。
本実施例ではピエゾ素子9、当該ピエゾ素子9の直径、
光ファイバ2Bの巻数、印加電圧の設定によりΔL=
0.1mm程度の光ファイバ長の調整が可能であり、石
英系光ファイバの屈折率nは約1.5なので、nΔL=
1.5×ΔL程度の光路長調整が可能である。したがっ
て、光源1として可干渉距離0.1mm以下の発光ダイ
オードを選択し、光ファイバカプラ2の分岐点から第2
の光ファイバ2Bの端面まで、及びマスタ光コネクタ3
の端面までの光ファイバ長を0.1mm以下の精度で揃
えておくことにより、第1の実施例と同様に、図2、図
3で説明した結果が得られる。
【0027】図5は第3の実施例を示すものであり、図
1と同一部材には同一符号を付してある。同図に示すよ
うに、本実施例は光ファイバカプラ2の第2の光ファイ
バ2Bを温度コントローラ10内に配置し、その端面を
開放状態としている以外は図1と同一の構成を有してい
る。
【0028】本実施例では、参照光の反射を第2の光フ
ァイバ2Bの端面で行うようにし、また、参照光の光路
長を温度コントローラ10により行うようにしている。
すなわち、温度コントローラ10で光ファイバ2Bの温
度を変化することにより、その屈折率を変化させて光路
長を調整するものである。
【0029】石英系光ファイバの屈折率温度依存性(1
/L)・(dn/dT)は10-5程度であり、ガラスの
線膨張係数(1/L)・(dL/dT)は10-6程度で
あるので、屈折率温度依存性が光路長温度依存性をほぼ
支配する。したがって、光ファイバ2BのうちL=1m
の温度をΔT=10℃変化させることにより、次の数4
で示すように0.15mm程度の光路長調整が可能であ
り、これにより第1の実施例と同様に、図2、図3で説
明したような結果が得られる。
【0030】
【数4】
【0031】図6は第4の実施例を示すものであり、図
4,5と同一部材には同一符号を付してある。同図に示
すように、本実施例は第2又は第3の実施例において、
光路長調整精度に余裕をとるための例であり、光ファイ
バ2Bの端面に厚さtの多重反射用光学薄膜11を張り
付けてある以外は第2又は第3の実施例と同一である。
なお、図中のピエゾ素子9及び温度コントローラ10は
何れか一方を採用するようにする。
【0032】本実施例において、薄膜11と光ファイバ
2Bの端面との接合面、及び薄膜11が空気に接する面
での反射率をそれぞれ50%,100%とすると、参照
光は2つの面で多重反射し、図7に示すように光路長が
2ntずつ異なる点と干渉を起こすことが可能である。
したがって、第2又は第3の実施例で調整可能な光路長
調整距離0.15mm毎に参照光が存在するように、薄
膜11の厚さtを2nt=0.15mmとなるように選
択すれば、調整可能な光路長を拡大することができる。
なお、N番目の参照光は入射光の(0.5)N の電力と
なるが、元来、測定限界が130dBと高いので、10
番目の反射光を参照光として測定結果が、(0.5)10
=1/1000=−30dBとなったとしても、100
dBの反射減衰量測定が可能である。
【0033】したがって、本実施例では、光ファイバカ
プラ2の分岐点からマスタ光コネクタ3の端面まで、及
び光ファイバ2Bの路面までのそれぞれ光ファイバ長を
1mm以内の精度で調整すれば、ピエゾ素子9又は温度
コントローラ10による光路長調整により、マスタ光コ
ネクタ3端面での反射光を10番目以内の多重反射した
参照光と干渉させることができ、反射減衰量を測定でき
る。
【0034】図8は第5の実施例を示すものであり、図
6と同一部材には同一符号を付してある。同図に示すよ
うに、本実施例は第4の実施例と同様に、第2又は第3
の実施例において、光路長調整に余裕をとるための例で
あり、第3の光ファイバ2Cの一部を複屈折光ファイバ
12で置き換えてある以外は第4の実施例と同一であ
る。
【0035】本実施例では、複屈折光ファイバ12の2
つの偏光軸で屈折率が異なることを利用し、光ファイバ
カプラ2の分岐点から光ファイバ2Bの端面まで、及び
マスタ光コネクタ3の端面までの光ファイバ長の調整精
度にさらに余裕をとっている。
【0036】複屈折光ファイバ12の複屈折率は2つの
偏光軸の屈折率差であり、B=n1 −n2 ≒10-4程度
で、長さLの複屈折光ファイバではn1 ・Lとn2 ・L
との2つの光路長が存在し、L=1mのとき2つの光路
長差はn1 ・L−n2 ・L=BL=100μmとなる。
例えば、長さL1 =1m、L2 =2mの複屈折光ファイ
バ12を2段接続した場合、光路長の組み合わせはn2
・L1 +n2 ・L2 、n1 ・L1 +n2 ・L2 =(n2
・L1 +n2 ・L2 )+100μm、n2 ・L 1 +n1
・L2 =(n2 ・L1 +n2 ・L2 )+200μm、n
1 ・L1 +n1 ・L2 =(n2 ・L1 +n2 ・L2 )+
300μmの100μm間隔の4つとなる。このように
長さを適当に選んだ複屈折光ファイバ12によりある間
隔でいくつかの光路長で干渉を起こす可能性がある。し
たがって、これにより光ファイバ長の調整精度に余裕を
とることができる。
【0037】図9は第6の実施例を示すものであり、図
6と同一部材には同一符号を付してある。同図に示すよ
うに、本実施例は第4の実施例と同様に、第2又は第3
の実施例において、光路長調整に余裕をとるための例で
あり、第3の光ファイバ2Cを途中で一旦切断すると共
に、V溝光ファイバ接続器13で接続し、2つの光ファ
イバ端面間の間隔を調整することにより、光ファイバカ
プラ2の分岐点から光ファイバ2Bの端面まで、及びマ
スタ光コネクタ3の端面までの光ファイバ長の調整精度
にさらに余裕をとるようにした以外は、第4の実施例と
同一である。
【0038】V溝光ファイバ接続器13の光ファイバ端
面間隔をdとすると、伝搬光の損失は下記数5に示す式
で表される。
【0039】
【数5】
【0040】これによると、d=1mmの長さ調整をし
た場合でも損失は約6dB、往復で12dBであり、反
射減衰量測定限界を12dB劣化させるだけで済む。な
お、接合部に屈折率整合剤を塗布すればさらに劣化を抑
えることができる。
【0041】第7の実施例として、第2又は第3の実施
例において、光ファイバカプラ2の分岐点から光ファイ
バ2Bの端面まで、及びマスタ光コネクタ3の端面まで
の光ファイバ長さ調整精度に余裕をとるための他の例を
説明する。
【0042】本実施例は光源1(図4,5参照)として
ファブリペロー型レーザダイオードを用いるものであ
る。ファブリペロ型レーザダイオードの光スペクトル
は、図10に示すようないくつかの縦モードを有するも
のであり、これを光源1として、図1に示す構成で可動
ミラー8を移動した場合、その位置に対して干渉信号電
力は図11に示すように、1cm程度にわたって数10
0μm間隔でピークを示す。したがって、本実施例では
光ファイバカプラ2の分岐点から光ファイバ2Bの端面
まで、及びマスタ光コネクタ3の端面までの光ファイバ
長をそれぞれ1cmの精度で調整すれば、第2又は第3
の実施例による光路長調整機構(ピエゾ素子9又は温度
コントローラ10)の調整可能範囲に必ず1つのピーク
が存在し、そのピーク値を用いて反射減衰量が測定可能
である。
【0043】以上、第1〜第7の実施例について説明し
たが、第2又は第3の実施例のピエゾ素子9及び温度コ
ントローラ10は参照光ではなく光コネクタ接合部の反
射光が伝搬する光ファイバ2C側に設けてもよく、ま
た、第4又は第5の実施例の複屈折光ファイバ11及び
V溝光ファイバ接続器12は反射光ではなく参照光が伝
搬する光ファイバ2B側に設けてもよい。さらに第1〜
第7の実施例は互いに組合せることも可能である。な
お、以上は被測定光コネクタ4が1つの例を示したが、
次に、N個の被測定光コネクタを同時に検査できる例を
示す。
【0044】図12は第8の実施例を示すものであり、
図1と同一部材には同一符号を付して重複する説明は省
略する。本実施例は測定光が出射する光ファイバカプラ
2の第3の光ファイバ2Cに1×N光分岐器14を接続
して測定光をN個に分岐し、各分岐光が出射するN本の
出射光ファイバ15に、それぞれ被測定光コネクタ4が
接合されるマスタ光コネクタ3を接続したものである。
ここで、N個の各マスタ光コネクタ3は、光ファイバカ
プラ2の分岐点から測長して光源1の可干渉距離Lc
度であるΔLずつ光路長を変化させてある。因みに、可
干渉距離は上述したように、ファブリペロー型レーザダ
イオードで1cm程度、発光ダイオードで0.1mm程
度である。
【0045】図9の装置で光コネクタ反射減衰量を測定
するには、光源1の出射光を光ファイバカプラ2で参照
光と測定光に分岐し、参照光は光ファイバ2Bの端面か
らレンズ7を介して可動ミラー8で反射させ、測定光は
1×N光分岐器14でN分割してN個のマスタ光コネク
タ3と被測定光コネクタ4との接合部に入射するように
する。これにより、N個の光コネクタ接合部の反射光は
屈折率をnとすると伝搬光路長の差2nΔLずつの遅延
をもって1×N光分岐器14を逆行して光ファイバカプ
ラ2で参照光と結合される。そして、可動ミラー8によ
り参照光の伝搬光路長を変化させてゆくと、参照光は光
ファイバカプラ2の光分岐部からの光路長が一致した反
射光と順次干渉し、光波形モニタ5の後段に設けられた
電力計6の出力は図13に示すような結果となる。
【0046】ここで参照光の電界振幅をE0 、N番目の
マスタ光コネクタと被測定光コネクタ接続部への入射光
の電界振幅をEN 、接続部の反射率をRN とすると、反
射光の電界振幅は√RN ・EN となり、波形モニタの干
渉信号強度IN は√RN ・E 0 ・EN に比例し、干渉信
号電力PがRN 0 2N 2 に比例し接合部の反射率R N
に比例する。したがって、各干渉信号の最大値PNmax
測定すると、各マスタ光コネクタ3で100%反射率の
ときの信号電力PNmax(100%)に対して反射減衰量
ΓN (dB)は次の数6に示す式で求められる。
【0047】
【数6】
【0048】コヒーレント検波では上述したように13
0dB程度の反射減衰量を測定可能であるが、N個の光
コネクタの測定では反射光は往復でパワーがN2 分の1
に低下する。しかし、例えばN=128のときの信号は
N=1の場合と比較して(1/1282 )=6×10-5
=−42dBとなり、依然として90dB程度の反射減
衰測定が可能であり、従来の測定限界である60dBを
はるかに上回る。なお、本実施例に上述した第2〜第7
の実施例を応用すれば光ファイバ長さの調整精度に余裕
をとることができるようになることは言うまでもない。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように、光源出射光を測定
光と参照光とに分岐して測定光をマスタ光コネクタに送
ると共に、光コネクタ接合部での反射光と参照光とを結
合して干渉するようにし、且つ光源出射光の可干渉距離
内に被測定光コネクタ端面以外の反射点が存在しないよ
うにすれば、被測定光コネクタ端面の反射光と参照光の
伝搬光路長差を調整することにより、被測定光コネクタ
端面の反射光のみを参照光と干渉させることができ、干
渉信号電力は反射光強度に比例するので、干渉信号強度
から反射減衰量が他の反射点の影響を受けずに高い測定
限界で測定することができる。また、さらに、測定光を
N個に分岐してこの分岐光を、光源の可干渉距離ずつ変
化させた地点に配置したマスタ光コネクタに送ると共
に、各光コネクタ接合部での反射光と参照光とを結合す
るようにすれば、参照光とN個の反射光とを一度の伝搬
光路長差調整で順次干渉させ、干渉信号からN個の被測
定光コネクタの反射減衰量を別個に測定することによ
り、非測定コネクタ端面の処理なしで、且つ一度の測定
操作で多数の光コネクタの反射減衰量測定が可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例の構成図である。
【図2】光波形モニタの出力の一例を示す説明図であ
る。
【図3】電力計の出力の一例を示す説明図である。
【図4】第2の実施例を示す構成図である。
【図5】第3の実施例を示す構成図である。
【図6】第4の実施例を示す構成図である。
【図7】第4の実施例の作用を示す説明図である。
【図8】第5の実施例を示す構成図である。
【図9】第6の実施例を示す構成図である。
【図10】ファブリペロー型レーザダイオードの光スペ
クトルを示す図である。
【図11】第7の実施例の干渉信号電力を示す説明図で
ある。
【図12】第8の実施例を示す構成図である。
【図13】第8の実施例の干渉信号電力を示す説明図で
ある。
【図14】従来技術を示す構成図である。
【符号の説明】
1 光源 2 光ファイバカプラ 2A〜2D 光ファイバ 3 マスタ光コネクタ 4 被測定光コネクタ 5 光波形モニタ 6 電力計 7 レンズ 8 可動ミラー 9 円筒型ピエゾ電歪素子 10 温度コントローラ 11 多重反射用光学薄膜

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マスタ光コネクタと被測定光コネクタと
    の光コネクタ接続部での反射減衰量を測定する方法であ
    って、 光源出射光を測定光と参照光とに分岐して該測定光を前
    記被測定光コネクタに接続されたマスタ光コネクタに導
    き、当該光コネクタ接続部での反射光と前記参照光とを
    結合すると共にこれら反射光と参照光との伝搬光路長を
    調整して両者を干渉させ、 その干渉信号の強度から前記光コネクタ接続部での反射
    減衰量を測定することを特徴とする光コネクタ反射減衰
    量測定方法。
  2. 【請求項2】 マスタ光コネクタと被測定光コネクタと
    の光コネクタ接続部での反射減衰量を測定する装置であ
    って、 光源と、該光源に接続されて光源出射光を測定光及び参
    照光に分岐する光分岐器と、該光分岐器の測定光出射側
    に接続されると共に被測定光コネクタと接合されるマス
    タ光コネクタと、該マスタ光コネクタと被測定光コネク
    タとの光コネクタ接合部での反射光と前記参照光とを結
    合する光結合器と、該反射光と参照光との伝搬光路長差
    を調整する調整機構と、前記光結合器で結合された反射
    光と参照光との干渉信号を検出する光波形モニタとを備
    えたことを特徴とする光コネクタ反射減衰量測定装置。
  3. 【請求項3】 マスタ光コネクタと被測定光コネクタと
    の光コネクタ接続部での反射減衰量を測定する方法であ
    って、 光源出射光を参照光とN個の測定光とに分岐し、 この光分岐部から各端面までの光路長を光源の可干渉距
    離程度ずつ変化させた地点に配置されると共に被測定光
    コネクタに接続されたN個のマスタ光コネクタに前記N
    個の測定光を導き、 当該N個の光コネクタ接続部での反射光と前記参照光と
    を結合すると共に各反射光と参照光との伝搬光路長差を
    調整して順次干渉させ、 各干渉信号の強度から各光コネクタ接続部での反射減衰
    量を測定することを特徴とする光コネクタ反射減衰量測
    定方法。
  4. 【請求項4】 マスタ光コネクタと被測定光コネクタと
    の光コネクタ接続部での反射減衰量を測定する装置であ
    って、 光源と、該光源に接続されて光源出射光を参照光とN個
    の測定光とに分岐する光分岐器と、該光分岐器の測定光
    出射側に接続されて当該光分岐部から各端面までの光路
    長を光源の可干渉距離程度ずつ変化させた地点に配置さ
    れると共に被測定コネクタと接続されるN個のマスタ光
    コネクタと、該マスタ光コネクタと被測定光コネクタと
    の光コネクタ接続部でのN個の反射光と前記参照光とを
    結合する光結合器と、該反射光と前記参照光との伝搬光
    路長差を調整する調整機構と、前記光結合器で結合され
    た各反射光と参照光との干渉信号を検出する光波形モニ
    タとを備えたことを特徴とする光コネクタ反射減衰量測
    定装置。
JP34080591A 1991-12-24 1991-12-24 光コネクタ反射減衰量測定装置 Expired - Lifetime JP2657018B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34080591A JP2657018B2 (ja) 1991-12-24 1991-12-24 光コネクタ反射減衰量測定装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34080591A JP2657018B2 (ja) 1991-12-24 1991-12-24 光コネクタ反射減衰量測定装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05172694A true JPH05172694A (ja) 1993-07-09
JP2657018B2 JP2657018B2 (ja) 1997-09-24

Family

ID=18340456

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP34080591A Expired - Lifetime JP2657018B2 (ja) 1991-12-24 1991-12-24 光コネクタ反射減衰量測定装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2657018B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0650842A (ja) * 1992-01-31 1994-02-25 Hewlett Packard Co <Hp> 光反射率計の較正方法及び光コヒーレンス領域反射率計
US7346126B2 (en) 2001-11-28 2008-03-18 Telefonaktiebolaget L M Ericsson (Publ) Method and apparatus for channel estimation using plural channels
JP2010066523A (ja) * 2008-09-11 2010-03-25 Ojima Shisaku Kenkyusho:Kk 光路長の調節方法及び装置
JP2014194526A (ja) * 2013-01-18 2014-10-09 Boeing Co 広帯域幅の周波数範囲にわたる長期間における光路差(opd)でのファイバ安定化
US11016036B2 (en) * 2018-04-03 2021-05-25 Opt Gate Co., Ltd. Reflected light measurement device

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0650842A (ja) * 1992-01-31 1994-02-25 Hewlett Packard Co <Hp> 光反射率計の較正方法及び光コヒーレンス領域反射率計
US7346126B2 (en) 2001-11-28 2008-03-18 Telefonaktiebolaget L M Ericsson (Publ) Method and apparatus for channel estimation using plural channels
JP2010066523A (ja) * 2008-09-11 2010-03-25 Ojima Shisaku Kenkyusho:Kk 光路長の調節方法及び装置
JP2014194526A (ja) * 2013-01-18 2014-10-09 Boeing Co 広帯域幅の周波数範囲にわたる長期間における光路差(opd)でのファイバ安定化
US11016036B2 (en) * 2018-04-03 2021-05-25 Opt Gate Co., Ltd. Reflected light measurement device

Also Published As

Publication number Publication date
JP2657018B2 (ja) 1997-09-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5341205A (en) Method for characterization of optical waveguide devices using partial coherence interferometry
US7343094B2 (en) Transmission characteristics evaluation system and pseudo transmission path apparatus thereof
US8040523B2 (en) Measurement method of chromatic dispersion of optical beam waveguide using interference fringe measurement system
NL7908401A (nl) Moduulvervormer voor optische golfpijp.
JP2559248B2 (ja) 複屈折光学系における局在偏光結合の検出装置
JP2666827B2 (ja) 光測定方法
JP2657018B2 (ja) 光コネクタ反射減衰量測定装置
JP2023133433A (ja) 変位検出装置
US5189299A (en) Method and apparatus for sensing strain in a waveguide
RU2307318C1 (ru) Интерферометрическое измерительное устройство (варианты)
HUT57434A (en) Method for determining the optical loss in the reflected beam of optical fibres
KR100470933B1 (ko) 경사단면 광섬유 광원을 이용한 위상천이 점회절 간섭계
JP3317281B2 (ja) アレイ導波路回折格子の光路長測定装置
WO2019194188A1 (ja) 反射光測定装置
CN113375592B (zh) 一种基于光纤模式色散的弯曲测量装置
US5226102A (en) Light-reflection method for transmission-loss measurements in optical fiber lightguides
Wilhelm et al. Dimensional metrology for the fabrication of imaging optics using a high accuracy low coherence interferometer
JPS63196829A (ja) 光導波路障害点探索方法および装置
JPH06207883A (ja) 光コネクタ反射減衰量測定装置
GB2190187A (en) Optical fibre sensors
US4136960A (en) Test apparatus for optical waveguides
CN114543685B (zh) 一种干涉仪调制器、测量系统及测量方法
JP2880156B1 (ja) マイケルソン型光回路とこの光回路を用いた光反射減衰量測定器
JPH02140640A (ja) 後方散乱光測定装置
Ivanov et al. Remote gauging with fiber optic low-coherence tandem interferometry: new industrial applications

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 19970513

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090530

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090530

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100530

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100530

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110530

Year of fee payment: 14

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120530

Year of fee payment: 15

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120530

Year of fee payment: 15