JPH05172618A - 重量測定精度改良のための装置および方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】計量器２２上に完全に載置されない可能性のあ
る目的物を正確に重量測定するための改良された装置２
０および方法を与える 【構成】本システムは、第一回重量計測オペレーション
を行い、当該目的物が計量されている計量器をわずかに
運動させ、第二回重量計測を行い、これら二つの結果を
比較し、もしも二つの結果が同一でないとオペレータに
指示を与える。オペレータは次いで目的物が完全に計量
器２２上に載るように目的物を再配置することができ、
さらに重量計測オペレーションを行うことができる。重
量計測の間の計量器の運動は水平又は鉛直方向でも、あ
るいはこれら二つの組み合わせでもよい。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は目的物の重量測定の精度
を改善する装置および方法に関し、とくに計量面が或る
構造体の表面開口内に配置されているため計量する目的
物が不適切な位置に載置される結果、その全体が計量器
上に支持されないことがあり得る場合の重量測定に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】小売りスーパーマーケットの会計カウン
ターで行われる食品の重量測定に見られるように、場合
によっては目的物の重量測定に使用される計量器は、会
計係又は会計オペレータのいる位置を通過する製品の流
れの中に置かれる。そうした計量器は会計カウンター内
の開口中に配置され、カウンターと実質上面一にされ
る。計量器には会計処理すべき製品のバーコードラベル
を走査するための走査装置が接続される。

【０００３】このような構成では重量測定される物品が
計量器の計量台の縁を超えて延び、隣接カウンター表面
により部分的に支持されることがある。そうなれば計量
器は誤った重量を与えることになる。特に会計ステーシ
ョンに並んでいる顧客の待ち時間を最小限にするために
普通、会計処理は高速度で行われるので、計量器上に物
品が不適切に載置されたことがオペレータに気づかれな
い可能性が高い。従って計量器は実際の重量よりも小さ
な不正確な重量測定値を与えることになる。

【０００４】それゆえ計量器上に不適切に載置された目
的物の存在をオペレータに通報し、正しい重量が得られ
るよう当該目的物の再配置を可能にする、重量測定精度
を高める装置とそのための方法は大変有益である。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】したがって本発明は計
量器上に適切に載置されない可能性のある目的物を正確
に重量測定するためのシステムを与えることを課題とす
る。

【０００６】

【課題を解決するための手段】そのため本発明は、重量
測定すべき目的物が完全に計量器上に載置されない可能
性があるとき、第一回重量測定を行い、当該目的物が計
量されている計量器をわずかに運動させ、第二回重量測
定を行い、これら二つの結果を比較し、もしも二つの結
果が同一でないとオペレータに指示を与えることによ
り、計量器を使用した重量測定の精度を改善する装置と
方法を与える。

【０００７】本発明の一実施例で与えるシステムは、計
量器上に適切に載置されない可能性のある目的物の正確
な重量を得るシステムであって、目的物の重量を測定す
る計量器と、該計量器を支持する支持手段と、該支持手
段に対し相対的に該計量器を運動させる運動手段と、制
御手段にして該計量器上に載置された目的物の第一回重
量測定を行わせ、該運動手段に該計量器を漸増的に運動
させ、該目的物の第二回重量測定を行わせ、該第二回重
量測定値を比較して二つの重量測定値の比較結果を表す
信号を発生する制御手段とを含むシステムである。

【０００８】本発明の第二実施例で与える方法は、計量
器上に載置された目的物の重量を測定する方法であっ
て、（ａ）該計量器により該目的物について第一回重量
測定を行うステップと、（ｂ）該目的物が該計量器上に
一部的にのみ載置されているときは該計量器を漸増的に
運動させて該計量器上にある目的物の全重量の比率を変
化させるステップと、（ｃ）該計量器により該目的物に
ついて第二回重量測定を行うステップと、（ｄ）これら
二回の重量測定結果を比較するステップと、（ｅ）もし
もこれら二回の結果が同一でないときは信号を発生する
ステップとを含む重量測定方法である。

【０００９】本発明は、上記の課題および以下の説明か
ら明らかにするその他の課題を達成するための新規な構
成を含む。以下に添付の図面を参照してその好ましい実
施例を説明する。

【００１０】

【実施例】図１を参照すると、全体として番号２０と記
した商品会計システムの斜視図が示されている。このシ
ステムは計量器２２を使用して購入物品を計量するもの
である。この計量器２２はは会計カウンター２４内に配
置されており、その蓋又は荷重板２６は可動であり、か
つカウンター２４の頂部面２８と面一である。荷重板２
６は開口３０を含み、この開口を通して、計量器の下に
装架されたスキャナ組立体３６（図２）からの走査ビー
ムが通過し、荷重板２６上に載置された商品上のバーコ
ードラベル（図示してなし）を公知方法で走査すべく投
射される。

【００１１】カウンター２４の頂部面２８上に、荷重板
２６に隣接してハウジング部材３１が設けられており、
この中に、走査した商品の価格と重量測定結果である当
該物品の重量とを表示する英数字液晶ディスプレー型式
の顧客ディスプレー３２が配置されている。ハウジング
部材３１内にあって顧客ディスプレー３２のいずれかの
側に隣接して、赤色と緑色の一対の信号光源９８、１０
０が配置されている。これらの光源は重量測定オペレー
ション又は走査オペレーションが成功したか否かを指示
するために作動される。カウンター２４の頂部面２８上
には、ハウジング部材３１の反対側に、ハウジング３８
が合って、この中に荷重板２６上の商品の出入りを検出
する一対の光電セル４０、４２が配置されている。ハウ
ジング部材３１内に配置された一対の発光ダイオード
が、公知の方法で光電セル４０、４２に光ビームを指向
する。カウンター２４に隣接して、キーボード４６およ
びディスプレー４８を含む、販売取引処理用のデータ端
末装置４４が設けられている。ディスプレー３２は自動
的に、又はキーボード４６のキーの手動操作によって作
動できる。

【００１２】図２を参照すると、会計システム２０（図
１）の構成が略線図で示されている。このシステムで計
量器２２は四つの荷重セル５０を含む。この荷重セル５
０は荷重板２６に固定され、計測物品を荷重板２６上に
載置したことに応答して線５２を介して増幅器５４に出
力アナログ信号を与える。増幅されたアナログ信号は次
いでアナログ-デジタル変換器５６へ送信され、アナロ
グ-デジタル変換器５６が線５８を介してマイクロプロ
セッサ６０にデジタル信号を出力する。マイクロプロセ
ッサ６０はＲＯＭメモリユニット６２およびデータが格
納されるＲＡＭメモリユニット６４を含む。マイクロプ
ロセッサ６０は計量値ゼロ合わせ兼メモリ較正スイッチ
（図示してなし）に、またバス７０を介してスキャナ組
立体３６に、またバス７２を介して端末装置４４に、さ
らにバス７６を介してディスプレー３２、信号光源９８
及び１００、並びにトーン発生器７４に接続される。ス
キャナが動作中は、マイクロプロセッサ６０は端末装置
４４から受信したデータに応答して当該価格および全販
売額を表示すべくディスプレー３２を制御する。マイク
ロプロセッサ６０はさらにスキャナおよび計量器の動作
に応答して信号光源９８、１００を制御し、オペレーシ
ョンの有効、無効を表示する。

【００１３】本発明に直接関係しない会計システム部分
の詳細な説明については、本願の譲受人に譲渡された１
９８７年１２月２９日付け発明者ジー．エル．アマチャ
ー他に対する米国特許Ｎｏ．４７１５４５７号および同
特許に記載の記事を参照されたい。

【００１４】図２に示すように、マイクロプロセッサ６
０には計量器運動装置１０２も結合される。この計量器
運動装置１０２は以下に詳述するが、計量器２２を運動
させるのに使用される。計量器運動装置１０２は例えば
ソレノイドあるいは電動機のような任意の適当なもので
よい。

【００１５】図３に示すように、計量器運動装置１０２
はカウンター２４に固定されたブラケット１０４上に装
架され、図３で見て水平方向右もしくは左に、要素１０
６により計量器２２を運動させるため、計量器２２に結
合される。計量器２２は図３では原位置に示されてお
り、ベアリング１０８上を滑動すべくカウンター２４内
に装架される。ベアリング１０８はカウンター２４の内
側に装着された部材１１０により支持される。カウンタ
ー２４の頂部面２８の開口１１２が計量器２２の荷重板
２６を受容する。開口１１２は荷重板２６よりも十分大
きく、計量器運動装置１０２による計量器２２にとって
望ましい左右運動を許容できる。

【００１６】図３において、重量測定すべき目的物１１
４が重量測定のため荷重板２６上に載置されている。し
かしながら、それは正しく載置されていないことが了解
されよう。なぜならば、目的物１１４の一部が荷重板２
６の縁を超えて延び、カウンター２４の頂部面２８上に
あるからである。また計量器２２および荷重板２６は計
量器運動装置１０２により左へ移動されていることを了
解されたい。所望であれば計量器２２は図４に示す左正
常位置に、あるいは図５に示す右正常位置に、あるいは
図３に示す中央位置に配置することができる。その後の
第二回目重量測定のための計量器の移動によって、計量
すべき目的物の別の部分が計量器上に配置される。従っ
て、もしもこの目的物が完全に計量器上に載置されてい
ないと、二つの異なる読み取り値が生ずる。図１５には
目的物１１４が正しく蓋２６上に載置されていることが
示されている。

【００１７】図４において計量器２２および荷重板２６
は計量器運動装置１０２により右へ移動されていること
がわかる。その結果目的物１１４の全重量よりは小さな
部分が頂部面２８上に残っている。従って小さ目の重量
読み取り値が生ずる。二つの読み取り値の比較からそれ
らが異なること、したがって目的物１１４は正しく荷重
板２６上に載置されていないことを示す。

【００１８】図３、４、５の実施例における実際の側方
運動量は、例えば正常の中央位置から約０．０４インチ
と非常に小さくてよい。運動は通常、正常中央位置から
見て二つある側方の一方のみへ向かう運動である。計量
器蓋と対応するカウンター縁との間の間隙は約０．１８
インチである。この間隙は計量器蓋とカウンターとの間
から小さな物が落下する可能性を最小限にするため、可
能なかぎり小さくする。間隙は小さいので、周囲カウン
ター２４の頂部面２８に目的物を接触させることなく目
的物を計量器２２上に適切に配置することには大きな困
難が伴う。

【００１９】図６は本発明の第二実施例を示す。この例
では計量器２２は水平方向でなく鉛直方向に運動され
る。計量器２２は要素１１８により計量器２２に接続さ
れる一対の計量器運動装置１１６により支持される。図
６に示す正常位置にあっては計量器２２は荷重板２６が
実質的にカウンター２４の頂部面２８と面一であるよう
な高さに支持される。荷重板２６の縁を一部越えて載置
される目的物１２０に対して異なる重量測定結果を生ず
るようにするため、計量器２２は計量器運動装置１１６
により（図７で見て）上下方向に運動される。本発明の
この実施例では、所望であればわずかに小さな開口１１
２をカウンター２４の頂部面２８に使用することができ
る。なぜならば計量器２２の荷重板２６の水平運動を許
容する隙間を与える必要が全くないからである。鉛直方
向における運動は通常約０．０４インチである。

【００２０】図８は本発明の第三実施例を示す。この例
では計量器２２は水平方向および鉛直方向の両方に運動
される。計量器２２は第一の傾斜平面部材１２６上に装
架され、傾斜平面部材１２６は第二傾斜面部材１２８上
に滑動可能に装架される。この第一傾斜面部材１２６は
要素１２４により計量器運動装置１２２に結合される。
計量器運動装置１２２の作動により、計量器２２および
荷重板２６を担持する傾斜平面部材１２６が図９等に示
すように傾斜平面部材１２８に対し相対的に運動する。
このような運動により、計量器２２および荷重板２６が
水平および鉛直方向の成分を持つ方向に運動される。も
しも目的物１３０が荷重板２６上に、荷重板２６の縁を
越えて延びるように載置されると、目的物の位置変化
（これは図８、９を比較するとわかろう）のため、全重
量比が異なる重量測定が計量器２２によりなされること
になる。従って図８、９の異なる位置における重量測定
から二つの異なり重量読み取りが発生する。計量器運動
装置１２２は図８および図９で見て右又は左のいずれに
も計量器２２を移動することができることがわかろう。
従って該計量器の上向き又は下向きにも運動が生ずる。
図示した傾斜面構造のものとは異なる手段を使用して所
望の多次元運動を起こすことも可能であることも了解で
きよう。この実施例における計量器２２の通常の運動は
水平および鉛直の各方向に約０．０４インチである。

【００２１】図１ないし図９に図示したシステムを使用
して精度を改良した重量測定を行うための計測方法１４
０が、図１０に示されている。方法１４０はブロック１
４２に表す第一回重量測定を行うことにより開始され
る。その後、ブロック１４４に示す計量器運動装置が計
量器２２および関連の荷重板２６を運動させる。これに
続いて、ブロック１４６で表す第二回重量測定が行われ
る。ブロック１４８で表すように二つの重量測定の結果
は比較される。もしも予定許容範囲内で結果が同一であ
れば、ブロック１５０で表すように取り引きは完全であ
ると見做され、その重量測定結果はディスプレー３２に
表示されると共に端末装置４４へ送信される。送信する
理由は、システムに予定されている別のオペレーション
においてこの結果が必要とされるかも知れないからであ
る。もしも二つの重量測定結果が予定許容範囲内で同一
でないと、ブロック１５２に示すようにオペレータは計
量する物品を再載置するよう、信号で警告される。もう
一度重量測定オペレーションが行われる。あるいはもし
も所望であれば二つの重量測定結果が許容範囲内で同一
である場合のみ信号が発生するように本システムを構成
することができる。従ってその場合は信号がないこと
が、計量される目的物を再載置する必要があることを示
す。 オペレータに物品を再載置することを警告する
（ブロック１５２）手段としては、点滅する電灯、可聴
信号、又は顧客ディスプレー上へのメッセージの表示等
の適当な型式を採用することができる。

【００２２】

【効果】以上説明したように、本発明の装置と方法は、
重量測定すべき目的物が完全に計量器上に載置されない
可能性があるとき、第一回重量測定オペレーションを行
い、当該目的物が計量されている計量器をわずかに運動
させ、第二回重量測定を行い、これら二つの結果を比較
し、もしも二つの結果が同一でないとオペレータに指示
を与える構成を有するので、計量器を使用した重量測定
の精度を改善することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】購入された物品の重量測定を行うための計量器
を含む会計システムの斜視図である。

【図２】図１の会計システムの略線構成図である。

【図３】図１の会計システムを一部分解したときの立面
図で、漸増的水平運動を行うべく装架され、作動される
計量器を示す。

【図４】図３と同様の図で、計量器が左へ運動された場
合の図である。

【図５】図３と同様の図で、計量器が右へ運動された場
合の図である。

【図６】図１の会計システムの別の実施例を一部分解し
たときの立面図で、漸増的鉛直運動を行うべく装架さ
れ、作動される計量器を示す。

【図７】図６と同様の図で、計量器が下へ運動された場
合の図である。

【図８】図１の会計システムの別の実施例を一部分解し
たときの立面図で、漸増的水平運動および鉛直運動の両
方を行うべく装架され、作動される計量器を示す。

【図９】図８と同様の図で、計量器が漸増的に水平方向
および下方の両方へ運動された場合の図である。

【図１０】目的物の重量測定の精度を改善するための方
法を例示する流れ図である。

【符号の説明】

１０ 商品会計システム ２２ 計量器 ２４ 会計カウンター ２６ 荷重板 ３０ 開口 ３６ スキャ
ナ組立体 ４０、４２ 光電セル ４６ キーボ
ード ４８ ディスプレー ９８、１００
一対の信号光源

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】計量器上に適切に載置されない可能性のあ
   る目的物の正確な重量を得るシステムであって、 目的物の重量を測定する計量器と、 該計量器を支持する支持手段と、 該支持手段に対し相対的に該計量器を運動させる運動手
   段と、 該計量器上に載置された目的物の第一回重量測定を行わ
   せ、該運動手段に該計量器を漸増的に運動させ、該目的
   物の第二回重量測定を行わせ、該第二回重量測定値を比
   較して二つの重量測定値の比較結果を表す信号を発生す
   る、制御手段とを含むシステム。
2. 【請求項２】計量器上に載置された目的物の重量を測定
   する方法であって、 （ａ）該計量器により該目的物について第一回重量測定
   を行うステップと、 （ｂ）該目的物が該計量器上に一部的にのみ載置されて
   いるときは該計量器を漸増的に運動させて該計量器上に
   ある目的物の全重量の比率を変化させるステップと、 （ｃ）該計量器により該目的物について第二回重量測定
   を行うステップと、 （ｄ）これら二回の重量測定結果を比較するステップと （ｅ）もしもこれら二回の結果が同一でないときは信号
   を発生するステップとを含む重量測定方法。