JPH05172084A - 立軸ポンプ - Google Patents

立軸ポンプ

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JPH05172084A
JPH05172084A JP33814391A JP33814391A JPH05172084A JP H05172084 A JPH05172084 A JP H05172084A JP 33814391 A JP33814391 A JP 33814391A JP 33814391 A JP33814391 A JP 33814391A JP H05172084 A JPH05172084 A JP H05172084A
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JP
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intake
water level
water
pump
holes
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JP33814391A
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English (en)
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Sumio Sudo
純男 須藤
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Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】吸気により従来最低水位レベル以下での排水運
転を行う立軸ポンプで、吸気量を吸水槽の渦発生防止に
必要十分な量に調整可能にして吸気運転中の振動増大を
防止すると共に、吸気運転時の吸気量を減少させても所
定の下限水位で確実に落水させること。 【構成】吸気開始水位の異なる複数の吸気孔として取付
高さの異なる吸気孔7a,7bを羽根車1の下方のケー
シング4に取付け、各吸気孔に一端が吸水槽水位以上で
大気に開放する吸気管8a,8bを接続し、少なくとも
吸気開始水位の高い方の吸気孔7aと接続する吸気管8
aに調整弁9aを設けた立軸ポンプ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は吸水槽内に設置される立
軸ポンプに係り、特に吸水槽内の水位低下時においても
揚水運転を可能とし例えば降雨時の出水を排水するため
に設けられて先行待機運転を実施するポンプとして好適
であると共に平常時におけるポンプの管理運転にも利用
できる立軸ポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の立軸ポンプは例えば特開
昭63−90697 号公報に記載のように、ポンプ没水時の水
位がこれ以下では空気を吸込んでしまう最低水位レベル
に相当するポンプ固有のポンプ特定部位より僅かに上方
位置に羽根車を設け、この羽根車下方の上記最低水位レ
ベル近傍のポンプケーシングに真空破壊用の孔部を設け
ることにより、上記最低水位レベルに相当する水位より
低い水位になった時に真空破壊により空転状態とし落水
させて排水ができないようにしたものがある。また従来
の他の立軸ポンプとしては実開昭63−150097号公報に記
載のように吸水槽の水位より低いところに羽根車を位置
させ、その羽根車の入口付近に外部に通じる貫通穴を設
け、その貫通穴は管と接続させると共に、その管の他端
は吸水槽内の上記羽根車が水没するレベル付近に開口部
を設けたものが知られている。また上記管の開口部を吸
水槽内の最高水位よりも高い位置に設けて、大気に開放
したものも知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術は通常に
降雨情報などに基づいてポンプの先行待機運転を行うに
は、勤水槽や管渠の貯留効果が増大することから出来る
限り低い水位で排水運転ができることが望ましく、かつ
吸水槽の水位に応じて適切な流量とすることが渦防止や
吸水槽のサージ減少に有効でポンプの安定な運転を可能
にする。しかし従来の立軸ポンプは上記最低水位レベル
より低い水位で排水運転する配慮がされておらず、例え
ば吸込レベルマウスの吸込口からこれの径の1.4から
1.6倍の上記最低水位レベルより低い水位では排水運
転ができない。また従来の他の立軸ポンプは吸水槽の水
位が上記管の開口部のレベルより低下すれば、上記開口
部より空気を吸込み、水位の低下と共にポンプの揚水作
用が徐々に低下するため、低い水位において揚水運転が
可能となり、かつ空転運転への推移が急激に起らないと
いう特徴があり、例えば吸水槽への急激な水の流入が生
じる前にポンプを空転・待機するいわゆる先行待機運転
を行うポンプに適したものと考えられる。しかしこの立
軸ポンプは吸水槽の水位が低い状態で吸気しながら排水
運転を行うため、吸気運転中のポンプの振動を増大させ
ないための配慮が更に必要である。
【0004】上記従来技術の配慮すべき問題点を図8に
より以下に説明する。図8は従来の待機運転を行う立軸
ポンプについて、吸気孔による吸気量と吸水槽の水位の
関係およびそれらに関係する吸水槽の渦発生領域とポン
プの振動発生領域を示す説明図である。図8において、
従来の立軸ポンプは吸水槽水位と吸気量の関係が特性曲
線Aで示すように変化し、水位が渦を発生しない最低水
位LWLまで低下した時にこのレベルに設けた吸気孔よ
り吸気し、羽根車下方のポンプケーシング内の水が落水
して待機運転状態に至るから、最低水位LWL以下での
運転ができない。また従来の他の立軸ポンプは吸水槽水
位と吸気量の関係が特性曲線Bで示すように変化し、水
位が渦を発生しない最低水位LWL以下に低下すると吸
気を開始し、水位の低下と共に吸気量が増大して上記の
ようにポンプの揚水作用が徐々に低下し、低い水位にお
いても吸水槽の渦の発生が防止でき、そして吸気孔を取
付けたレベルWL3付近まで水位が低下すると落水して
待機運転に至るから、最低水位LWLよりレベルWL3
まで運転できる。ところで図8における振動の発生につ
いては、吸気孔より吸気しながら揚水運転する場合は吸
気のない運転にくらべてポンプの振動が増大する傾向が
あり、これは吸気により羽根車付近の流れが非定常な気
液2相流となるため羽根車に加わる流体的加振力が増大
することによると考えられるが、一般に吸気量が多いほ
ど振動が増大する傾向があり、そしてポンプの剛性やポ
ンプの回転速度と危険速度の関係いかんによっては著し
い振動を生ずる場合があり、図8に示す例では特性曲線
Bの場合に水位WL5と水位WL3の間の水位において
その間の吸気量で上記のような振動を生ずる恐れがある
ことを示している。このポンプの振動をさけるためには
吸気管に弁を設けてこれを絞ることにより吸気量を減少
させればよく、例えば図8において水位低下時の吸気量
を吸水槽に渦が発生しない範囲で特性曲線Bから特性曲
線Cのように変えればよいが、しかしこうすると水位が
水位WL3まで低下しても上記弁の抵抗増大により吸気
量が落水に必要な量まで増大せず、待機運転状態にでき
ないという問題があった。
【0005】本発明は上記従来技術の問題点を解決し、
吸気により吸水槽に渦を発生しない最低水位LWLより
低い水位での排水運転を行う立軸ポンプにおいて、吸気
量を吸水量の渦発生防止に必要十分な量となるように容
易に調節できるようにして吸気運転中のポンプの振動増
大を防止すると共に、吸気運転時の吸気量を減少させて
も所定の下限水位において確実に落水させて待機運転状
態にできる立軸ポンプを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の立軸ポンプは吸気を開始する時の吸水槽の
水位が異なる複数の吸気孔を羽根車の下方のポンプケー
シングに取付け、かつその各々の吸気孔に一端が吸水槽
の水位以上で大気に開放する吸水管を別々に接続すると
共に、少なくとも吸気開始水位の高い方の吸気孔と接続
する吸気管に吸気量調整弁を設けるようにしたものであ
る。
【0007】また上記吸気を開始する時の吸水槽の水位
が異なる複数の吸気孔は吸気孔の取付高さが異なるよう
にしたものである。また上記複数の吸気孔は吸気孔のポ
ンプケーシング内に開口する方向が異なるようにしたも
のである。さらに該開口方向が異なる吸気孔の一方の吸
気孔の開口部は下方に向けるようにしたものである。
【0008】さらに該下方に向けた吸気孔の開口部の面
はポンプケーシング内壁面に近い側が下方になりポンプ
ケーシング内壁面より遠い側が上方になるように傾斜さ
せたものである。また上記複数の吸気孔は吸気孔に隣接
して高さあるいは吸気孔に対する相対位置の異なる突出
部を設けるようにしたものである。
【0009】
【作用】上記立軸ポンプは吸気を開始する時の吸水槽の
水位が異なる複数の吸気孔を羽根車の下方のポンプケー
シングに取付け、かつその各々の吸気孔に一端が吸水槽
の水位以上で大気に開放する吸気管を別々に接続すると
共に、少なくとも吸気開始水位の高い方の吸気孔と接続
する吸気管に吸気量調整弁を設けることにより、吸気運
転時の吸気量を上記調整弁の開度により吸水槽の渦の発
生防止に必要十分な量に容易に調整できると共に、もし
上記調整弁の開度を著しく絞っても別に吸気開始水位の
低い吸気孔および吸気管が設けられているため水位が所
定の下限水位に達した時には確実に落水して待機運転状
態にできる。
【0010】また上記吸気を開始する時の吸水槽の水位
が異なる複数の吸気孔は吸気孔の取付高さが異なるよう
にすることにより、一般に吸気孔はその取付高さが高い
ほど高い水位で吸気を開始するので、取付高さの異なる
複数の吸気孔を設けることにより上記吸気開始水位の異
なる複数の吸気孔として機能する。また上記複数の吸気
孔は吸気孔のポンプケーシング内に開口する方向が異な
るようにすることにより、一般に吸気孔のポンプケーシ
ング内に開口する方向が流水の上流へ向く場合には開口
部で流水の動圧を受けるため吸気孔の吸気開始水位が低
くなり、逆に流水の下流へ向く場合には開口部の静圧が
低下するため吸気開始水位が高くなるから、したがって
開口部の方向が異なる複数の吸気孔を設けることにより
上記吸気開始水位の異なる複数の吸気孔として機能す
る。
【0011】さらに該開口方向の異なる吸気孔の一方の
吸気孔の開口部は下方に向けるようにすることにより、
吸気孔を下方すなわち流水の上流に向けた場合には開口
部が流水の動圧を受けることから吸気の開始は水位が該
吸気孔の取付位置の近傍に接近するまで生じないし、そ
して水位がさらに低下して吸気孔が水面上に露出すると
吸気量が急増するから、したがって上記複数の吸気孔の
うち吸気開始水位の低い方の吸気孔として該開口方向の
異なる吸気孔の一方の吸気孔の開口部が下方に向けたも
のを採用することにより、吸気運転中の吸気量を著しく
減少させても下限水位において確実に落水させて待機運
転状態にできる。さらに該下方に向けた吸気孔の開口部
の面はポンプケーシング内壁面に近い側が下方になりポ
ンプケーシング内壁面より遠い側が下方になるように傾
斜させたことにより、つまり該下方に向けた吸気孔の開
口部の面は流水に対しポンプケーシングの管壁側が上流
側になって管中心に近い側が下流側になるように傾斜さ
せることにより、流水の中の異物が該吸気孔の開口部に
引掛かって開口部を閉塞することを防ぐことができる。
【0012】また上記複数の吸気孔は吸気孔に隣接して
高さあるいは吸気孔に対する相対位置の異なる突出部を
設けたことにより、一般に吸気孔に隣接して流水の下流
側に突出部を設けると吸気孔開口部の静圧が流水の動圧
の一部を受けて高くなり、逆に流水の上流側に突出部を
設けると吸気孔開口部の静圧が低くなり、そしてこれら
の作用は突出部の高さが高いほど顕著に現われるから、
したがって上記複数の吸気孔に対し隣接して高さあるい
は吸気孔に対する相対位置の異なる突出部を設けること
により上記吸気開始水位の異なる複数の吸気孔として機
能する。
【0013】
【実施例】以下に本発明の実施例を図1から図7により
説明する。図1は本発明による立軸ポンプの第1の実施
例を示す全体側面図である。図1において、羽根車1を
収納したポンプケーシング4のケーシングライナ2の下
方向にポンプケーシング4の吸込ベルマウス3が接続さ
れ、かつ上方側にはポンプケーシング4の一部である揚
水管5および吐出エルボ6が接続されて立軸ポンプを構
成している。また羽根車1の下方近傍のポンプケーシン
グ4には第1の吸気孔7aが設けられ、かつこの第1の
吸気孔と連結して吸気管8aが設けられ、さらに吸気管
8aに吸気量調整弁9aが設けられ、吸気管8aの吸込
口10aが吸水槽11内の最高水位(HWL)より高い
位置に設置されている。そして第1の吸気孔7aより差
hだけ下方位置のポンプケーシング4に第2の吸気孔7
bが設けられ、かつこの第2の吸気孔7bと連結して上
記吸気管8aとは別に吸気管8bが設けられ、さらに吸
気管8bに吸気量調整弁9bが設けられるがこの吸気量
調整弁9bは必須ではなく、吸気管8bの吸込口10b
が吸水槽11内の最高水位(HWL)より高い位置に設
置されている。ここで第1の吸気孔7は従来の最低水位
レベル(LWL)すなわちこの水位以下では吸込ベルマウ
ス3の下端から空気を吸込んでしまうポンプ固有の最低
水位レベル(LWL)付近または最低水位レベル(LW
L)より若干低い水位WL1で吸気を開始するようにそ
の取付位置や吸気孔開口部の形状などが決定される。こ
れにより流量制御装置が構成されている。
【0014】上記構成で次にその動作を説明すると、い
まポンプが排水運転中に吸水槽11の水位が水位WL1
まで低下すると第1の吸気孔7aより吸気を開始し、こ
の吸気量は水位の低下と共に増大するが吸気量調整弁9
aの開度により変化する。さらに水位が水位WL2まで
低下すると第2の吸水孔7bからの吸気も開始する。し
たがって水位が水位WL2以下では吸気の総量は急激に
増大するため、水位WL1から水位WL2間での吸気運
転中の振動防止のために上記吸気量調整弁9aを絞って
も、第1の吸気孔7aの設置レベルLW3と第2の吸気
孔9bの設置レベルWL4の間の水位において確実に落
水させることができる。よってこのポンプをメーカの工
場試験設備に設置後あるいは現地に据付後に、ポンプの
運転状態を確認しながら上記吸気量調整弁9aの開度を
吸水槽11の水位WL1から水位WL2間での渦発生防
止をはかる上で必要十分な吸気量となるように調節する
ことが容易にできるから、この調節をしておいた上で水
位が水位WL2以下に低下すれば第2の吸気孔7bから
の吸気が開始するため、上記吸気量調整弁9aを著しく
絞っても水位低下時の落水および待機運転状態を安全確
実に実現できる。
【0015】なお上記第2の吸気孔7bの吸気開始水位
WL2と吸気孔設置レベルWL4の差l2 はできるだけ
小さい方が上記吸気量調整弁9aの開度により吸気運転
中の振動を防止する上で調整がやりやすい。ところで上
記差l2 の大きさはポンプケーシング4内の流水による
第2の吸気孔7bの開口部の静圧低下に関係し、その静
圧低下が大きいほど上記差l2 は大きくなる。ここで第
2の吸気孔7bの吸気開始水位WL2においてはすでに
第1の吸気孔7aにより吸気しているのでポンプ排水量
が減少して、ポンプケーシング4内の流水による静圧低
下が小さいので、上記l2 は差l1 にくらべて小さな値
となるため好都合である。なお上記の動作説明からも吸
気量調整弁9bは必須ではないことがわかる。
【0016】図2は本発明による立軸ポンプの第2の実
施例を示す要部詳細断面図である。なお以下の立軸ポン
プの全体側面図は図1と同様であり、図中の図1と同一
符号は同一または相当部分を示す。図2において、吸気
管8aに連結する第1の吸気孔7aは羽根車1の下方の
ポンプケーシング4の壁面に垂直に向けられているのに
対し、吸気管8bに連結する第2の吸気孔7bはその開
口部が斜め下方に向いている。上記構成で、第2の吸気
孔7bの圧力は吸込ベルマウス3からの吸込流れの動圧
の一部を受けるため第1の吸気孔7aの圧力より高くな
り、第2の吸気孔7bの吸気開始水位(WL2)を第1
の吸気孔7aの吸気開始水位(WL1)よりも低くでき
る。よって図1の立軸ポンプと同様に機能する。
【0017】図3は本発明による立軸ポンプの第3の実
施例を示す要部詳細断面図である。
【0018】図3において、軸流羽根車1の下方に整流
板12を介してボス13がポンプケーシング4に取付け
られており、吸気管8aより整流板12内に設けられた
通路14aを経てボス13の周囲に設けた第1の吸気孔
7aに連結し、一方の吸気管8bより整流板12内に設
けた別の通路14bを経てボス13の下部に設けた第2
の吸気孔7bに連結している。図中の矢印は吸気孔7
a,7bの開口部の吸気方向を示す。上記構成で、第2
の吸気孔7bは吸込ベルマウス3からの吸込流れの動圧
を受けるため上記l2≒0となり、その吸気開始水位
(WL2)を第1の吸気孔7aの吸気開始水位(WL
1)よりも低くでき、よって図1の立軸ポンプと同様に
機能する。なお図2および図3の第2の吸気孔7bの開
口部は下方に向けているが、これに限定されず一般に第
1の吸気孔7aと第2の吸気孔7bのポンプケーシング
4内に開口する方向が適切に異なるようにして同様の機
能を得ることが可能である。
【0019】図4は本発明による立軸ポンプの第4の実
施例を示す要部詳細断面図である。
【0020】また図5は図4のY−Y矢視図である。図
4および図5において、第1の吸気孔7aは羽根車1の
下方のポンプケーシング4の内壁面に設けたテーパ状の
リブ15aに隣接してポンプケーシング4の壁面に垂直
に向けて設けているのに対し、第2の吸気孔7bの開口
部は吸込ベルマウス3からの吸込流れの上流すなわち下
方を向いており、かつ該開口部の面はポンプケーシング
4の内壁に近い側7cが下方になって該内壁に遠い側7
dが上方になるよう傾斜させている。上記構成で、図3
の立軸ポンプと同様に第2の吸気孔7bは吸込ベルマウ
ス3からの吸込流れの動圧を受けるため上記l2≒0と
なり、第2の吸気孔7bの吸気開始水位(WL2)を第
1の吸気孔7aの吸気開始水位(WL1)よりも低くで
き、よって図1の立軸ポンプと同様に機能する。さらに
本実施例によれば、第2の吸気孔7bの開口部の面を上
記のように傾斜させたことにより、流水中の異物が該開
口部に引掛からずに上方に通過するため該開口部が異物
により閉塞されない。
【0021】図6は本発明による立軸ポンプの第5の実
施例を示す要部詳細断面図である。また図7は図6のX
−X矢視図である。図6および図7において、羽根車1
の下方のポンプケーシング4の内壁面にテーパ状のリブ
15a,15bを設け、このリブ15a,15bに隣接
して第1の吸気孔7aおよび第2の吸気孔7bを夫々設
けており、またこの両吸気孔7a,7bの開口部の上側
に隣接して突出部16a,16bが夫々設けられ、かつ突
出部16aの突出高さHaに対して突出部16bの突出高
さHbを高くしてHa<Hbとなっている。上記構成
で、両吸気孔7a,7bの開口部の圧力は突出部16
a,16bの夫々の働きにより吸込ベルマウス3からの
吸込流れの動圧の一部が作用するが突出高さHa,Hb
が高い程その作用が強いから、したがって突出高さHa
<Hbのため第2の吸気孔7bの圧力は第1の吸気孔7
aの圧力より高くなり、これにより第2の吸気孔7bの
吸気開始水位(WL2)は第1の吸気孔7aの吸気開始
水位(WL1)より低くなり、よって図1の立軸ポンプ
と同様に機能する。なお本実施例では吸気孔7a,7b
に隣接した突出部16a,16bの高さを異にしている
が、あるいは突出部16a,16bの吸気孔7a,7bに
対する相対位置を異にしても吸気開始水位を異にするこ
とができ、よって同様のポンプの機能が得られる。なお
図1から図7の実施例は吸気を開始する時の吸水槽の水
位が異なる2個の吸気孔7a,7bを設けているが、こ
れに限定されず一般に複数個の吸気孔を設けてもよい。
また吸気開始水位の異なる複数の吸気孔を得る具体的手
段を備えた立軸ポンプは上記実施例に限定されない。
【0022】
【発明の効果】本発明によれば、立軸ポンプにおいて吸
気を開始する時の吸水槽の水位が異なる複数の吸気孔を
羽根車下方のポンプケーシングに取付け、かつその各々
の吸気孔に一端が吸水槽の水位以上で大気に開放する吸
気管を別々に接続すると共に、少なくとも吸気開始水位
の高い方の吸気孔と接続する吸気管に吸気量調整弁を設
けたので、ポンプを工場あるいは現地で据付後に運転状
況を見ながら吸水槽の渦発生を防止しかつ吸気運転中の
振動を小さくするように上記吸気量調整弁を開度調節で
き、かつこの吸気量調整弁を著しく絞っても水位低下に
併い他の吸気孔からも吸気されるため所定の下限水位に
おいて確実に落水して待機運転状態を得ることができる
効果がある。
【0023】また上記吸気開始水位の異なる複数の吸気
孔はポンプケーシングへの吸気孔の設置高さや、吸気孔
開口部の方向や、吸気孔開口部の周囲に隣接して設けた
突出部の位置または突出高さを異にすることにより容易
に得ることができ、また一方の吸気孔開口部を下方に向
けることにより該吸気孔が流水の動圧を受けるため吸気
開始水位が該吸気孔設置レベルにほぼ等しくなるから、
該吸気孔を吸水開始水位の低い方の吸気孔として用いる
ことにより吸水槽水位が落水する水位近くまで低下した
時に吸気量が急増するため吸気によるポンプの振動を防
止する上で有利となる効果がある。さらに上記下方に向
けた吸気孔開口部の面を流水に対してポンプケーシング
の管壁側が上流側つまり下側になって管中心に近い側が
下流つまり上側になるように傾斜させることにより、流
水の中の異物が開口部に引掛かって開口部を閉塞するの
を防止できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明による立軸ポンプの第1の実施例
を示す全体側面図。
【図2】図2は本発明による立軸ポンプの第2の実施例
を示す要部詳細断面図。
【図3】図3は本発明による立軸ポンプの第3の実施例
を示す要部詳細断面図。
【図4】図4は本発明による立軸ポンプの第4の実施例
を示す要部詳細断面図。
【図5】図5は図4のY−Y矢視図。
【図6】図6は本発明による立軸ポンプの第5の実施例
を示す要部詳細断面図。
【図7】図7は図6のX−X矢視図。
【図8】図8は従来の立軸ポンプの吸気孔吸気量と吸水
槽水位の関係を示す説明図。
【符号の説明】
1…羽根車、2…ケーシングライナ、3…吸込ベルマウ
ス、4…ポンプケーシング、5…揚水管、6…吐出エル
ボ、7a,7b…第1,第2の吸気孔、8a,8b…吸
気管、9a,9b…吸気量調整弁、10a,10b…吸
込口、11…吸水槽、12…整流板、13…ボス、14
a,14b…通気路、15a,15b…リブ、16a,
16b…突出部。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】吸気を開始する時の吸水槽の水位が異なる
    複数の吸気孔を羽根車の下方のポンプケーシングに取付
    け、かつその各々の吸気孔に一端が吸水槽の水位以上で
    大気に開放する吸気管を別々に接続すると共に、少なく
    とも吸気開始水位の高い方の吸気孔と接続する吸気管に
    吸気量調整弁を設けたことを特徴とする立軸ポンプ。
  2. 【請求項2】上記複数の吸気孔は取付高さが異なること
    を特徴とする請求項1記載の立軸ポンプ。
  3. 【請求項3】上記複数の吸気孔はポンプケーシング内に
    開口する方向が異なることを特徴とする請求項1記載の
    立軸ポンプ。
  4. 【請求項4】上記複数の吸気孔の一方の吸気孔の開口部
    は下方に向けたことを特徴とする請求項3記載の立軸ポ
    ンプ。
  5. 【請求項5】上記下方に向けた吸気孔の開口部の面はポ
    ンプケーシング内壁面に近い側が下方になりポンプケー
    シング内壁面より遠い側が上方になるように傾斜させた
    ことを特徴とする請求項4記載の立軸ポンプ。
  6. 【請求項6】上記複数の吸気孔にはその吸気孔に隣接し
    て高さあるいは吸気孔に対する相対位置の異なる突出部
    を設けたことを特徴とする請求項1記載の立軸ポンプ。
JP33814391A 1991-12-20 1991-12-20 立軸ポンプ Pending JPH05172084A (ja)

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JP (1) JPH05172084A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002213397A (ja) * 2001-01-19 2002-07-31 Mitsui Miike Mach Co Ltd 縦軸ポンプの空気吸入装置
JP2002213398A (ja) * 2001-01-19 2002-07-31 Mitsui Miike Mach Co Ltd 縦軸ポンプの空気吸入装置
JP2006291900A (ja) * 2005-04-13 2006-10-26 Torishima Pump Mfg Co Ltd 先行待機型立軸ポンプ
JP2009203806A (ja) * 2008-02-26 2009-09-10 Kubota Corp 先行待機運転ポンプ及びその運転方法
JP2015136874A (ja) * 2014-01-23 2015-07-30 株式会社Screenホールディングス 吸入部材および液体供給装置
JP2016160769A (ja) * 2015-02-26 2016-09-05 株式会社クボタ ポンプシステムの運転方法、ポンプシステム、およびポンプシステムのポンプ交換方法

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