JPH0517075B2 - - Google Patents

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JPH0517075B2
JPH0517075B2 JP59133866A JP13386684A JPH0517075B2 JP H0517075 B2 JPH0517075 B2 JP H0517075B2 JP 59133866 A JP59133866 A JP 59133866A JP 13386684 A JP13386684 A JP 13386684A JP H0517075 B2 JPH0517075 B2 JP H0517075B2
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control section
outboard motor
speed
drive mechanism
inclination angle
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Akira Shibata
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Suzuki Co Ltd
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Publication of JPH0517075B2 publication Critical patent/JPH0517075B2/ja
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B61/00Adaptations of engines for driving vehicles or for driving propellers; Combinations of engines with gearing
    • F02B61/04Adaptations of engines for driving vehicles or for driving propellers; Combinations of engines with gearing for driving propellers
    • F02B61/045Adaptations of engines for driving vehicles or for driving propellers; Combinations of engines with gearing for driving propellers for marine engines

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Ocean & Marine Engineering (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、船外機の傾斜角制御方法およびその
装置に係り、とくに、油圧駆動の動力傾斜駆動機
構を備えた船外機の傾斜角を最適値へ自動設定せ
しめる傾斜角制御方式およびその装置に関する。
〔従来の技術〕
一般に、船外機は、小型船舶等に好適な推進機
の一つとして運搬用、レジヤー用に多用されてい
る。
ところで、船外機を装備した船体は、その航走
時に生じる水面に対する船首の浮き上がり角すな
わちトリム角の大小によりその船速が著しく異な
ることがよく知られている。この場合、船体のト
リム角は、船体の速度と船外機の傾斜角等により
複雑に変化する。このことは、同一のエンジン出
力および外的環境(波、風等)にあつても、船体
速度が著しく異なることから、燃料消費および燃
費には極めて多大な影響を与えることを意味す
る。
これを、第9図1,2,3に基づいて更に詳述
する。ここで、エンジン出力および外的環境は同
一と仮定する。すなわち、通常の航走時の場合、
同図1に示す如く、船外機1の傾斜角(図中のY
線参照)が水面2に対しほぼ垂直のとき、船体3
は、その船首3Aが適度に浮き上がりながら最適
速度で航走して、最も効率のよい燃料消費とな
る。このときの、前記水面2と船体3との成すト
リム角θ1は、船底の形状、重心位置及び積荷の状
況、外的要因(波、風等)によりその都度変化
し、必ずしも一定値ではない。
次に、前記船外機1の傾斜角を、上記の最適値
Yより上げて(UP)Y1とすると、前記船体3は
同図2に示すように、前記船首3Aはより大きく
浮上し、傾斜角はθ2となる。この場合は、速度が
低下し燃料消費効率の悪化を招くとともに、ステ
アリングコントロールが不安定になり、また船体
3がバウンドする等の現象が起きて、危険な状態
になる。
これとは反対に、同図3の如く、前記船外機1
の傾斜角を最適値Yより下げて(DOWN)Y2
した場合は、水面の抵抗が大きくなること等から
前述同様、燃料消費効率が悪化し、操船不安定の
要因にもなる。
このように、船外機の傾斜角により船体のトリ
ム角は鋭敏に変化し、燃料消費効率および燃費が
大きく変わる。このため、最適のトリム角で経済
航走するために、航走中に運転者からの指示に基
づいて船外機の傾斜角を所定範囲内で連続可変せ
しめる動力傾斜駆動方式が近年富みに注目されて
いる。この方式では、バツテリ駆動の直流モータ
と油圧ユニツト等を装備し且つこれらを連動せし
め、これによつて船外機の傾斜角を連続可変させ
るという手法が採用されている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、前述した従来例にあつては、運
転者がスピードメータ等を目視し現時点の船体速
度を判断しながら、運転席近辺に装備した傾斜角
調整用スイツチを手動操作し、最適の傾斜角を見
出すという方式であるため、最適値を見つけるま
での手動操作に時間が掛かり、またアクセルの開
度を変えエンジン出力を変えるたびに前述の手動
操作を行う必要があること等から、的確で且つ迅
速な傾斜角制御を行うには多くの熟練を要すると
いう欠点があつた。更に、運転者は運転と傾斜角
の手動操作との両方を行う必要があるため操作が
煩雑になり、更には操作の未熟な場合は燃料消費
が多くなる等の不都合がしばしば生じていた。
本発明は、かかる従来方式の有する不都合を改
善し、より迅速に且つ最適な傾斜角を設定するこ
とのできる船外機の傾斜角制御方法およびその装
置を提供することを、その目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
そこで、本発明では、動力傾斜駆動機構を有す
る船外機を船体に装備し、この船体の航走時に、
前記船外機用エンジンのアクセル開度が一定値に
保持された場合に直ちに制御部にてこれを検知す
るとともに、当該制御部に予め組み込まれたプロ
グラムに従つて、前記船外機の傾斜角を所定間隔
で増減せしめ、この傾斜角の増減による船体速度
の増又は減を判断するという制御ループを必要に
応じて所定数繰り返し制御した後、前記制御部の
応答遅れ分を、この遅れ分に相当する傾斜角の増
減制御により補償し、これによつて当該船体速度
が前記一定のアクセル開度の場合の最高値に達す
るように、前記動力傾斜駆動機構を駆動制御する
等の手法を採り、これによつて前記目的を達成し
ようとするものである。
〔第1実施例〕 以下、本発明の第1実施例を第1図ないし第5
図に基づいて説明する。ここで、前述した従来例
と同一の構成要素については同一符号を付すもの
とする。
これらの図の内、第1図は船外機の概略を示
し、第2図は該船外機内の動力駆動機構を制御す
るための制御部を示す。この第2図に示す制御部
は、船体若しくは船外機の所定位置に装備されて
いる。
(第1実施例の具体的構成) まず、第1図において、1は船外機全体を示
し、3は水面2に浮かんだ状態の船体を示す。こ
の船体3の船尾の端縁位置には、略コ字状のクラ
ンプブラケツト10が着脱自在に止め具10Aで
固定されている。このクランプブラケツト10に
は、傾斜時回動軸12が設けられており、さら
に、該傾斜時回動軸12を介してスイベルブラケ
ツト14が所定範囲内で回動自在に軸支されてい
る。一方、このスイベルブラケツト14が、固着
板14Aを介して推進ユニツトを内蔵するケーシ
ング16に一体として固設されているため、該ケ
ーシング16は前記傾斜時回動軸12を中心に、
後述する動力傾斜駆動機構の上げ(UP)下げ
(DOWN)により、図示の如く、船体3に対し所
定範囲で回動するようになつている。
前記ケーシング16の上部には、燃料タンクや
エンジンユニツト等(図示せず)が搭載されてお
り、中間コラム位置には該エンジンの回転を伝達
する駆動軸等(図示せず)が組み込まれている。
そして、前記ケーシング16の下部のプロペラ1
8に前記エンジンの回転力が伝達されるように成
つている。ここで、16Aはスプラツシユ板を、
16Bはアンチ・キヤビテーシヨンプレートを、
また16Cはギアーケースを各々示す。
更に、前記クランプブラケツト10の所定位置
の側面には防水処理を施された動力傾斜駆動用モ
ータ20が、図示の如く、固着装備されている。
また、このクランプブラケツト10の背面側所定
位置には、前記動力傾斜駆動用モータ20に応動
して作動する油圧ユニツト22が装着されてお
り、一方をケーシング16の所定位置に当着させ
たシリンダ22Aの伸縮機能(図中矢印C参照)
により、船外機1全体の傾斜角が連続的に可変せ
しめるように成つている。図中の二点鎖線Aは傾
斜角を上げ(UP)たときの最高アツプ位置を、
Bは下げ(DOWN)たときの最低ダウン位置を
示す。また、船体3の前進および後進は前記プロ
ペラ18の正回転および逆回転によりその推進力
を得るよう構成されている。
次に、動力傾斜駆動機構の制御部4の構成を第
2図に基づいて説明する。
前記船体3の後部船底に設けられた船速センサ
としてのピトー管30(第1図参照)及びエンジ
ン出力を調整するアクセルのアクセルセンサ32
(図示せず)からのセンサ信号は、マルチプレク
サ34およびA/D変換器36を介して主制御部
としての中央処理装置(以下、単に「CPU」と
いう)38に入力するように成つている。本実施
例では、このCPU38に所定のプログラム、メ
モリー等が一括内蔵されたワンチツプ型の集積回
路が採用され、これによつて全体の小型化を図つ
ている。
一方、該CPU38の出力側は、動力傾斜駆動
機構アツプ(UP)用およびダウン(DOWN)用
の二回路と成つており、各々バツフア40,42
を介してNPN形のスイツチング用トランジスタ
44,46のベース端子に接続されている。これ
らのトランジスタ44,46のコレクタ端子は、
リレー48,50およびこれらに並列に挿入され
た逆起電力防止用のダイオード52,54を介し
てVB電源に接続されているとともに、他方のエ
ミツタ端子は各々アースされている。更に、前記
リレー48,50は各々動力傾斜駆動用モータ2
0のアツプ若しくはダウン用のスイツチとしての
接点48A,50Aを有している。これにより、
前記トランジスタ44,46が導通すると、これ
に付勢されて前記リレー48,50が作動し、当
該アツプ若しくはダウン用接点48A若しくは5
0Aが閉じる。これにより動力傾斜駆動用モータ
20が所定方向へ回転し、油圧をコントロールし
て、シリンダ22Aを伸縮するように成つてい
る。
ここで、主制御部としての前記CPU38の内
部構成を第3図に基づいて説明する。このCPU
38は第1主制御部38A、第2主制御部38B
および第3主制御部38Cとから成る。前記A/
D変換器36の出力側は第1主制御部38Aに接
続されるとともに、前記マルチプレクサ34に接
続されてスキヤニングの同期がとられ、第2主制
御部38Bの出力側はそれぞれ動力傾斜駆動機構
のアツプおよびダウン回路に接続されている。
そして、前記第1主制御部38Aでは前記アク
セルセンサ32からの出力情報に基づきアクセル
開度が一定か否か又は零か、および前記船速セン
サ30からの出力情報に基づき船体速度が増か減
か等の判断をし、第2主制御部38Bへ所定信号
を送出する。この第2主制御部38Bではこれを
受けて前記動力傾斜駆動機構のアツプおよびダウ
ン回路へ制御信号を送る。更に、前記第1主制御
部38Aは、後述するように、所定ループの繰り
返し制御を終了すると、前記第3主制御部38C
へ指令を送り、後述する制御系全体の応答遅れ分
を補償するための指令信号を第2主制御図38B
に向けて送出させる。この補償は、傾斜角の増減
の形で行なわれ、これにより、前記第2主制御部
38Bは再度、制御信号を送出することができる
ように構成されている。
(第1実施例における制御系の動作例) 次に、第3図ないし第4図に基づいて、これを
説明する。この方式は以下に詳述するようにトラ
イ・アンド・エラー方式に基づく動作である。
まずエンジンを始動させ、アクセルの開度を増
し始めると、傾斜角制御が開始される(第4図6
0)。そして、前記マルチプレクサ34による一
定周期のスキヤニングによりアクセルセンサ32
からのアクセル開度信号が、前記A/D変換器3
6によりデジタル信号として前記CPU38に入
力される(同図62)。このCPU38では、アク
セル開度が現在一定に保持されているか否かの判
断(同図64)をする(アクセル開度判断ループ
100)。
この判断において、アクセル開度がまだ一定で
ないとされれば、更にもう一度アクセル開度が零
であるか否かの判断(同図66)が加えられる。
アクセル開度が零であれば、エンジンの回転は停
止していることになるから、動作手順としては係
る傾斜角制御を終了させる(同図68)。この場
合はエンジンを始動させたが一度も傾斜角を制御
しないで航走終了した場合に相当する(停止ルー
プ101)。第4図66の判断でアクセル開度が
零でないとなれば再度、前記アクセル開度判断ル
ープ100に戻り、運転者の操作によるアクセル
開度が一定に保持されるまで上述の判断を繰り返
す。
第4図のアクセル開度判断64において、アク
セル開度が一定に保持されている(つまり、等加
速度航走になつた)と判断されると、前記動力傾
斜駆動機構アツプ側のバツフア40へ傾斜角アツ
プのための制御信号を出力する(同図70)。こ
の信号は該バツフア40により充分な駆動電流に
変換され、前記トランジスタ44がオンになり、
前記リレー48が作動する。このリレー48に応
動する動力傾斜駆動機構アツプ用接点48Aが閉
じて、VB電源より動力傾斜駆動用モータ20の
アツプ側コイルへ電流が流れ、前記接点48Aが
オンの間だけ該モータ20は予め特定された方向
へ回転する。この回転により前記油圧ユニツト2
2、シリンダ22Aが作動し動力傾斜駆動機構の
傾斜角が所定値だけアツプ(UP)する。従つて、
船体3の速度はこれにより増減どちらかに変化す
ることになる。
次に、上述と同様の回路動作により、前記船速
センサ30からの速度信号がCPU38に入力さ
れ(同図72)、同図70において行つた傾斜角
アツプの結果、船速が増したか否かの判断をする
(同図74)。速度が増したとすると、更に最適の
傾斜角を求めて傾斜角アツプ信号を送出し(同図
70)、速度信号を入力し(同図72)、増速か否
かの判断(同図74)をする(傾斜角アツプルー
プ102)。
そして、第4図74での増速か否かの判断で減
速になつたとすると、傾斜角は最適値を通り越し
たことになるから、前記CPU38により傾斜角
ダウン信号が送出される(同図76)。これによ
り、前述同様、動力傾斜駆動機構ダウン用の接点
50Aが所定時間だけ接となり、少しダウンした
位置に傾斜角が設定し直される。そして、再度速
度信号を入力し(同図78)、速度が増したか否
かの判断(同図80)を行う。もし、傾斜角をダ
ウンしたのに速度が増したとすれば、傾斜角の最
適値は、よりダウン方向内にあることになるの
で、減速と判断されるまで更に傾斜角をダウンし
て同様のループを繰り返す(傾斜角ダウンループ
103)。本実施例では、傾斜角をダウンさせる
場合は、アツプさせる場合より傾斜角制御の間隔
を充分細かくとるよう予め設定されたプログラム
で制御している。
次に、第4図80の増速か否かの判断で減速し
たと判断された場合は、傾斜角の最適値に極めて
近い場合であり、船速センサを含めた制御系の応
答遅れ分だけ最適値よりダウン方向に行き過ぎた
場合である。従つて、この行き過ぎを補償するた
めに、傾斜角アツプ信号を予め設定された前記応
答遅れ分(本実施例では0.1秒間)に相当する時
間だけ、再度傾斜角アツプ信号を送出(同図8
2)し、傾斜角を最適値へ略完全に設定する(傾
斜角設定104)。これによつて、船体3はエン
ジン出力が一定のもとで、最も早い速度で航走可
能になる。
上述のように、アクセル開度が一定になると、
ただちに最適の傾斜角が自動設定され、その新し
い速度で等加速度航走に入る。この後は、CPU
38により常にアクセル信号および速度信号を監
視し(第4図84,88)、アクセル開度が変わ
り新しいエンジン出力になつたか(同図86)お
よび外的要因(波、風)等で速度が変わつたか
(同図90)の判断を繰り返しながら航走を維持
する(定常航走ループ105)。従つて、これら
の内、どちらか一方の要素が変化すると、この定
常航走ループ105を外れて前述までの内のいず
れかのループで処理されるように成つている。
今、アクセル開度は一定に保持されているが、
速度のみが変わつたとすると、再度、アクセル開
度判断ループ100、傾斜角アツプループ10
2、傾斜角ダウンループ103、および傾斜角設
定104を経て、新しい環境のもとでの最適の傾
斜角に設定し直される。これは、速度が変化する
毎に何回でも実行され、傾斜角の微調整が行われ
る。
また、前記定常航走中において、運航者の操作
によりアクセル開度を変化させた場合は、一度停
止ループ101に入り、停止する意志があるかど
うか(同図66)を確認する。停止しないとき
は、前述と同様に、新しいアクセル開度のもとで
の最適値に設定し直される。定常航走から脱して
停止したいときは、アクセル開度を徐々に減らす
と、停止ループ101により傾斜角の自動設定も
終了するようになつている。
(第1実施例における傾斜角と船速との関係例) 次に、第4図ないし第5図に基づいて、これを
説明する。
第5図1は、傾斜角の変化を概略的に示すもの
で、設定前の初期値を水面2に対し垂直であつた
とした場合であり、12は前記動力傾斜駆動機構
の傾斜時回動軸を示す。また、第5図2は、時間
(T)対船体3の速度(V)の関係を表しており、第5図
1と2は後述する傾斜角AないしGにより関連付
けられている。
まず、エンジン始動の元にアクセル開度を増し
ながら加速度運動(第5図2のOa間)をするが、
この間、制御部4はアクセル開度が一定になるの
を、周期的にアクセル開度を監視しながら待つて
いる状態にある。次に、アクセル開度がθ1一定
(a点)になると、前記制御部4はただちに自動
設定のための制御に入る。詳述すれば、まず傾斜
角をAからBにアツプする(第4図70)と、こ
れにより速度VはVaからVbに増加する。これに
より、もう一度CPU38は傾斜角をBからCへ
アツプさせ、その速度変化を監視する。速度は
VbからVcへと上昇したので、再度傾斜角をCか
らDへアツプするよう命令を行う。これらの傾斜
角CとDの間に最適傾斜角G(最高速度V1)があ
つたが、傾斜角が行き過ぎた(第5図1参照)た
めに、反対に速度はVdとなり少し低下する。こ
れにより、傾斜角ダウン信号を出力し(第4図7
6)、今度は傾斜角アツプのときと異なり、より
細かい制御間隔で、該傾斜角をEまでダウンさせ
る。このときの速度が仮にVeであつたとすれば
増速したことになるので、CPU38は再度傾斜
角ダウンを命令する。この傾斜角Fにより速度
Vfは少し低下して傾斜角ダウンループ103
(第4図)は終了する。最後に、前述の如く、予
め設定された制御系の応答遅れ分の補償、つまり
傾斜角をGまでアツプさせて(第4図82)、速
度をVg≒V1とする。これは、傾斜角のアツプ・
ダウンの間隔を極力細かく制御するように予めプ
ログラムを組んで前記CPU38のROMへ内蔵し
ておくことにより可能となる。
このようにして、船体速度がアクセル開度θ1
ときの最高速度V1(≒Vg)になるよう傾斜角が極
く短時間の内に設定された後、前記定常航走ルー
プ105(第4図)によりh点まで定常航走し
て、停止ループ101(第4図)により航走を終
了する。
従つて、第5図2に図示するように、初期速度
Va(アクセル開度θ1、傾斜角A)のまま航走した
場合と、本実施例に係る略最高速度Vg(≒V1
(アクセル開度θ1、傾斜角G)の場合を比較する
と、図中の斜線部分L1の分だけ後者の方が余計
に航走可能になる。換言すると、この距離相当分
L1の分だけ燃料消費の効率を上げ、燃費を節約
したことになる。
(他の実施例) 次に、本発明の他の実施例を第6図ないし第8
図に示す。ここで、前述の第1実施例と同一の構
成要素は同一符号を付す。
第6図の場合は、第1実施例(第2図)の制御
変数に更に、エンジン(図示せず)の回転数をも
考慮したものである。そして、エンジンが過回転
になつたときこれをエンジンの回転数センサ11
0が検出し、イグニツシヨン装置112内に装備
されたイグニツシヨンコイルの一次側ドライブ用
トランジスタ(図示せず)を制御し過回転を防止
するようにしたものである。また図示の如く、主
制御部としてのCPU38に船速センサ30から
のセンサ信号をD/Aコンバータ114により再
度アナログ信号に変換し、スピードメータ116
を振らせるようにした構成であり、その他の構成
は第1実施例と同様である。
このようにしても、該第1実施例と同様の効果
が得られるほか、エンジンの過回転を防止してい
るので、エンジンの耐久性が増し、無用の燃料消
費も抑えられる利点がある。
更に、第7図には、前述の第1実施例に自動
(AUTO)と手動(MANUAL)の操作切換機構
120および手動の動力傾斜駆動機構アツプ、ダ
ウン用の操作スイツチ122,124を、図示の
如く、付加したもので、他は第1実施例と同一の
構成になつている。手動制御を実施したいとき
は、前記操作切換機構120をMANUAL側へ
倒し、CPU38をリセツトし、前記動力傾斜駆
動機構アツプ、ダウン用スイツチ122,124
をスピードメータを見ながら操作する構成であ
り、その動作は第1実施例とほぼ同様である。
このように構成しても、その効果は第1実施例
と同様であるとともに、アクセル開度を変化させ
ている加速度航走時および前記プロペラ18の逆
回転による後進時にも傾斜角を手動制御可能とな
るため、より燃料を節約できる利点がある。
更に、第8図の場合は、上記各実施例と異な
り、船底に装備された船速センサとしてのピトー
管30のかわりに圧力センサ130(例えば半導
体圧力センサ、圧電セラミツク圧力センサ)を、
図示の如く、船外機1のギヤーケース16Cの前
面に装備したもので、他の構成は前述の第1実施
例と同様である。
この例のように、圧力センサの受ける速度によ
る圧力を電気信号に変えて速度信号出力を行うよ
うにすると、センサ装備可能範囲が拡大する。す
なわち、船外機1としての単体装置に全ての機能
を集中装備させることができるため、汎用化に対
応した好適な単体船外機を得ることができる。
尚、本発明にかかる制御方式(トライ・アン
ド・エラー方式)において、アクセル開度が一定
になつた後、まず動力傾斜駆動機構の傾斜角をア
ツプさせこれによる船速増減を判断しているが、
これを反対にして、該傾斜角をダウンさせてその
結果を判断する方式であつてもいつこうに差しつ
かえない。
〔発明の効果〕
以上のように、本発明によると、動力傾斜駆動
機構を有する船外機を船体に装備し、この船体の
航走時に、前記船外機用エンジンのアクセル開度
が一定値に保持された場合に直ちに制御部にてこ
れを検知するとともに、当該制御部に予め組み込
まれたプログラムに従つて、前記船外機の傾斜角
を所定間隔で増減せしめ、この傾斜角の増減によ
る船体速度の増又は減を判断するという制御ルー
プを必要に応じて所定数繰り返し制御した後、前
記制御部の応答遅れ分を、この遅れ分に相当する
傾斜角の増減制御により補償し、これによつて当
該船体速度が前記一定のアクセル開度の場合の最
高値に達するように、前記動力傾斜駆動機構を駆
動制御するという構成を採用したので、極めて短
時間の内に高精度の傾斜角制御が可能になり、定
常航走時にあつては外的環境が変化しても船体は
常に瞬時のうちに最適トリム角を保持し直される
ため燃料消費の効率および燃費が向上するととも
に、傾斜角制御の操作を著しく容易化ならしめる
ことができるという従来にない優れた船外機の傾
斜角制御方法およびその装置を提供することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第1実施例にかかる船外機の
全体を示す斜視図、第2図は第1実施例の制御部
の概略を示すブロツク図、第3図は制御部内の
CPU内部のブロツク構成図、第4図は第1実施
例の全体動作を示すフローチヤート、第5図1は
第1実施例の傾斜角と船速との関係例を示す内の
傾斜角の変化を示す動作説明図、第5図2は上記
関係例の内の傾斜角に対応した船速を対時間で表
した説明図、第6図ないし第7図は他の実施例に
かかる制御部のブロツク図、第8図は他の実施例
にかかる船速センサの位置を示す船外機の部分斜
視図、第9図1,2,3は航走中における船外機
の傾斜角と船体のトリム角との関係を示す説明図
である。 1……船外機、3……船体、4,5,6……制
御部、20……動力傾斜駆動用モータ、22……
動力傾斜駆動機構としての油圧ユニツト、22A
……動力傾斜駆動機構としてのシリンダ、38…
…主制御部、38A……第1主制御部、38B…
…第2主制御部、38C……第3主制御部。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 動力傾斜駆動機構を有する船外機を船体に装
    備し、この船体の航走時に、前記船外機用エンジ
    ンのアクセル開度が一定値に保持された場合に直
    ちに制御部にてこれを検知するとともに、当該制
    御部に予め組み込まれたプログラムに従つて、前
    記船外機の傾斜角を所定間隔で増減せしめ、この
    傾斜角の増減による船体速度の増又は減を判断す
    るという制御ループを必要に応じて所定数繰り返
    し制御した後、前記制御部の応答遅れ分を、この
    遅れ分に相当する傾斜角の増減制御により補償
    し、これによつて当該船体速度が前記一定のアク
    セル開度の場合の最高値に達するように、前記動
    力傾斜駆動機構を駆動制御することを特徴とした
    船外機の傾斜角制御方法。 2 動力傾斜駆動機構を備えた船外機本体と、こ
    の船外機本体の動力傾斜駆動機構を必要に応じて
    自動的に駆動制御する制御部とを設け、 前記制御部内の主制御部に、前記船外機本体が
    装備された船体のアクセル開度の状況を検知する
    ためのアクセルセンサと、該船体の船速を検知す
    るための船速センサとを連結し、 前記主制御部を、前記アクセルセンサおよび船
    速センサの出力に基づく情報信号を判断し監視す
    る第1主制御部と、この第1主制御部の出力に応
    じて前記動力傾斜駆動機構を傾斜角増又は減の方
    向に駆動制御する第2主制御部と、該制御部の応
    答遅れ分を傾斜角の増減によつて補償制御する第
    3主制御部とにより構成したことを特徴とする船
    外機装置。
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