JPH05170053A - 着雪氷防止構造体 - Google Patents

着雪氷防止構造体

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Publication number
JPH05170053A
JPH05170053A JP3343452A JP34345291A JPH05170053A JP H05170053 A JPH05170053 A JP H05170053A JP 3343452 A JP3343452 A JP 3343452A JP 34345291 A JP34345291 A JP 34345291A JP H05170053 A JPH05170053 A JP H05170053A
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JP
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snow
layer
ice
sheet
foam
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Application number
JP3343452A
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English (en)
Inventor
Hitoshi Murata
仁司 村田
Naoto Mifune
直人 御船
Heihachi Murase
平八 村瀬
Naoya Haruta
直哉 春田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kansai Paint Co Ltd
Railway Technical Research Institute
Original Assignee
Kansai Paint Co Ltd
Railway Technical Research Institute
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】ガラス転移温度が0℃以下の合成樹脂よりなる
厚さ1mm以上でかつ10mm未満の発泡体層(ア)上に、
ベースシート(イ)及び着雪氷防止コーティング層
(ウ)を順次有してなる着雪氷防止構造体及び上記発泡
体層(ア)上に、強化シート層(カ)、ベースシート
(イ)及び着雪氷防止コーティング層(ウ)を順次有し
てなる着雪氷防止構造体及び更にこれらの構造体を基体
表面上に形成する着雪氷防止方法。 【効果】着雪氷防止コーティング層を均一に形成できる
ので安定した着雪氷防止性能を有し、従来の比較的厚い
発泡体を用いる方法に比べ、軽量化、材料費の低減を達
成でき、施工作業性を良くできる。また着雪氷防止貼着
用シートを予め作成しておき、使用する際に、離型性シ
ートを剥離し基体表面上の発泡体層上に貼着することに
よって容易に着雪氷防止構造体を形成できるとともに貼
りかえも容易に行なうことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は鉄道車両等の所要個所表
面の着雪氷防止に有用な構造体及び着雪氷防止方法に関
し、詳しくは、低温に於て柔軟性を有する合成樹脂発泡
体層上にベースシート及び着雪氷防止コーティング層を
順次有する着雪氷防止構造体及び該構造体を着雪氷を防
止すべき基体表面上に有せしめることによって着雪氷を
防止する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】冬期、寒冷地を走行する車両には、しば
しば雪又は氷が固着し、正常な運行ができなくなるばか
りでなく、時には事故を生ずる危険性もある。
【0003】特に鉄道車両の場合、車両下面に付着成長
した雪氷層が、高速走行中に塊状となって剥落すると、
軌道上の砂利を跳ね上げ、線路側壁から跳ね返って窓ガ
ラスを破損したり機器に傷害を与え、あるいは沿線に被
害を及ぼす等の問題を生ずる。
【0004】従来このような着雪氷による問題対策とし
ては、所要部面を電熱によって昇温したり、塗装等によ
り着雪防止性表面を形成するなどの手段が試みられた
が、充分な効果が得られなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】高速で走行する車両で
は、冬期降雪、積雪時に、走行に伴って雪が車両下面に
巻き上げられ、例えば列車のスノーブラウの背面、台車
及びボデイマウント部に衝突し、走行風圧を受けて圧縮
される。この初期着雪氷の付着力は比較的弱いが、車内
暖房、機器発熱等の熱伝導により、付着面の雪氷が融解
し、これが外気温によって再氷結し、この過程が繰返さ
れるとその付着雪氷は次第に密度を増しつつ氷塊に成長
していく。
【0006】この氷塊が成長し、その自重が氷の接着力
の臨界状態に達したとき、僅かな外部要因例えば、ポイ
ント通過時の振動、トンネル通過時の外気温、風圧の変
動等によって、氷塊の剥落を生じる。
【0007】従来この着雪氷の剥離を、早期に行うた
め、所要部面にヒーターを設ける方法は有効であるが、
電気容量の制限から実用性に欠けまた、雪氷付着力を低
減する塗装方法では、衝突してブリッジングした氷雪が
殆んど脱落しないなど、不充分な効果しか得られなかっ
た。
【0008】そこで、雪氷の物体面特に金属との付着並
びにその成長機構について検討が行なわれた結果、物体
面を被覆する材料の表面特性のみならず、その構造が大
きく関係することが知られ、基体表面を低温に於て柔軟
性を有する比較的厚い合成樹脂発泡体層にて被覆する方
法及び該発泡体層面に着雪氷防止コーティング層を設け
る着雪氷防止方法が提案された(特開昭62−7174
2号公報参照)。
【0009】しかしながら、この方法に於ては、発泡体
層の厚さが比較的厚いため、重くなる、材料費が嵩む、
施工作業性が悪い、施工後の車両の点検作業の際等に作
業がしにくくなる、更に発泡体シートを基体に貼着する
場合、基体表面が曲面であると貼着が難しいという問題
があった。また発泡体層の厚さを薄くすると、発泡体層
上に着雪氷防止コーティング層をスプレー、刷毛塗り等
によって形成した場合にも充分な着雪氷防止効果は得ら
れなかった。現場作業に於て着雪氷防止コーティング剤
を発泡体層上に塗装する場合、両者の密着性が悪く、適
切に塗装できなかったり、膜厚むらが大きかったり、塗
装できてもコーティング層が剥がれやすいという問題が
あり、充分な着雪氷防止効果が発揮できなかった。
【0010】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは、
上記の欠点がなく、着雪氷防止効果が良好で、軽く、安
価で、施工性がよく、更に施工後の作業に悪影響を与え
ない着雪氷防止方法について鋭意研究の結果、上記課題
を解決できる着雪氷防止方法及び着雪氷防止構造体を見
出し本発明を完成させるに至った。
【0011】即ち本発明は、ガラス転移温度が0℃以下
の合成樹脂よりなる厚さ1mm以上でかつ10mm未満の発
泡体層(ア)上に、ベースシート(イ)及び雪氷固着防
止コーティング層(ウ)を順次有してなる着雪氷防止構
造体を提供するものである。
【0012】また本発明は、上記発泡体層(ア)上に、
強化シート層(カ)、ベースシート(イ)及び着雪氷防
止コーティング層(ウ)を順次有してなる着雪氷防止構
造体を提供するものである。
【0013】また本発明は、ガラス転移温度が0℃以下
の合成樹脂よりなる厚さ1mm以上でかつ10mm未満の発
泡体シート上又は該発泡体シート上に更に形成した強化
シート層(カ)上に、ベースシート(イ)及び着雪氷防
止コーティング層(ウ)を予め順次形成してなる着雪氷
防止構造体を、着雪氷を防止すべき基体表面に被覆する
ことを特徴とする着雪氷防止方法を提供するものであ
る。
【0014】また本発明は、離型性シート(エ)上に、
粘着剤層(オ)、ベースシート(イ)及び着雪氷防止コ
ーティング層(ウ)を順次有してなる着雪氷防止貼着用
シートを予め作成しておき、使用に際し、離型性シート
(エ)を剥離し、該粘着剤層(オ)を介して、上記基体
表面を被覆してなる上記発泡体層(ア)上又は該発泡体
層(ア)上に更に形成した強化シート層(カ)上に貼着
することによって、該層(ア)上又は該層(カ)上にベ
ースシート(イ)及び着雪氷防止コーティング層(ウ)
を順次形成することを特徴とする着雪氷防止方法を提供
するものである。
【0015】また本発明は、ベースシート(イ)の片面
に着雪氷防止コーティング層(ウ)を形成してなる着雪
氷防止シートを、予め上記基体表面を被覆してなる上記
発泡体層(ア)上又は該発泡体層(ア)上に更に形成し
た強化シート層(カ)上に、ベースシート(イ)面が面
するように接着媒体を介して貼着することによって、該
層(ア)上又は該層(カ)上にベースシート(イ)及び
着雪氷防止コーティング層(ウ)を順次形成することを
特徴とする着雪氷防止方法を提供するものである。
【0016】本発明の着雪氷防止構造体が基体表面に形
成されると基体表面への着雪氷防止を行うことができ
る。
【0017】本発明の着雪氷防止構造体に於て、発泡体
層(ア)を形成する合成樹脂としては、発泡構造をとり
得るガラス転移温度が0℃以下の樹脂であることが必要
であり、例えば、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、ポ
リエチレン、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセテ
ート、ポリアクリルゴム、ポリウレタンゴム、オルガノ
ポリシロキサンゴム、フッ素系ゴム、クロロプレンゴム
等を挙げることができる。これらのうち、オルガノポリ
シロキサンゴム、フッ素系ゴム、クロロプレンゴムが難
燃性であることから好ましい。
【0018】ガラス転移温度が0℃以下であることは低
温での樹脂の分子運動の自由度が高く、その柔軟性が維
持され、着氷力を低下する。従って、該温度はより低い
ことが望ましいが、常温に於て粘着性を示さない温度範
囲のものが、取扱い上及び物理的強度の面から適当であ
る。
【0019】そして、これらの樹脂が発泡構造をとる
と、上記の性能が更に増大する。
【0020】樹脂の発泡方法はガス混入法、ガス発生法
等の常法によって行われ、気泡形態は独立気泡だけでな
く、連続気泡であってもよく、発泡倍率は1.5〜50
倍好ましくは3.0〜20倍である。倍率が1.5以下
では柔軟性が不充分であり、50倍以上では物理的強度
が低下するので実用的でない。
【0021】また、発泡体層(ア)の厚さは1mm以上で
10mm未満であることが必要であり、好ましくは3〜7
mmである。厚さが10mm以上では重くなる、材料費が嵩
む、施工性が悪くなるなどの問題が発生しやすく、一方
1mm未満では着雪氷防止効果が不充分となる。
【0022】本発明の着雪氷防止構造体に於て、発泡体
層(ア)は予め成形された発泡体シートであってもよい
し、また基体上において、あるいは基体面を被覆して設
けられたネット上において現場での発泡成形手段により
設けられたものであっても良い。また発泡体は単層であ
ってもよいし、弾性のコントロール等のため種類や発泡
倍率の異なる複層であってもよい。
【0023】発泡体層(ア)の表面は平滑スキン層であ
ってもなくてもよい。なお発泡体層(ア)はその層内に
繊維ネットを介在せしめて補強することが好ましい。
【0024】本発明構造体に於ては、発泡体層(ア)の
上にベースシート(イ)及び着雪氷防止コーティング層
(ウ)を順次有する。
【0025】ベースシート(イ)は、この上の層である
着雪氷防止コーティング層(ウ)を膜厚のムラを少なく
均一に形成させるとともに、層(ウ)の物理的性能を補
強し、支持するためのものであって、耐寒性、耐熱性、
耐収縮性、柔軟性、耐候性、耐薬品性等の優れているこ
とが好ましく、例えば、ポリウレタン、ポリイミド、ナ
イロン、ポリエチレン、ポリエステル、ポリカーボネー
ト、可塑化塩化ビニル樹脂、金属等が好ましい。
【0026】該ベースシート(イ)の膜厚は1〜100
0μm、好ましくは30〜120μmが適しており、透
明もしくは不透明のいずれでもよい。これらは、いずれ
も容易にカッティングできるものが好ましい。
【0027】着雪氷防止コーティング層(ウ)は、ベー
スシート(イ)上に形成されるものであり、雪や氷等が
付着もしくは固着するのを防止する機能を有しており、
着雪氷防止コーティング剤を塗布、乾燥させることによ
って形成できる。塗布手段としては、スプレー塗り、刷
毛塗り、ローラー塗り、ロールコート塗装、カーテンフ
ローコーター塗装等の公知の塗装手段を利用できる。乾
燥はコーティング剤の種類等によって適宜選択すればよ
く、常温乾燥、加熱乾燥のいずれであってもよい。
【0028】上記着雪氷防止コーティング剤としては、
ベースシート(イ)上に欠陥なく塗装できる着雪氷防止
コーティング剤であれば特に限定なく使用できる。この
代表例としては、例えば特開昭60−206888号公
報や特開平1−275674号公報に記載の着氷防止組
成物が挙げられる。
【0029】特開昭60−206888号公報に記載の
組成物は、下記の組成物である。
【0030】(1)下記平均組成単位式
【0031】
【化1】
【0032】〔式中Rは炭素−ケイ素結合によりケイ素
に結合する一価有機基、又は水素を示し、R′は水素、
1 〜C20のアルキル基、アシル基、アリール基又はオ
キシム残基を示す。上式中のn及びmはそれぞれ4未満
の値で、かつ0<n+m<4を満足する値である。〕で
表わされるオルガノポリシロキサン樹脂40〜99.6
重量% (2)下記式
【0033】
【化2】
【0034】〔式中MはLi、Na及びKから選ばれる
アルカリ金属、Xは無機酸根、水酸基又は有機酸根を示
す。また、aは1〜4の整数である。〕で表わされるア
ルカリ金属化合物0.2〜30重量%及び (3)流動パラフィン及び/又は固形パラフィン0.2
〜30重量% からなる組成物。
【0035】特開平1−275674号公報に記載の組
成物は、下記組成物(A)又は(B)である。
【0036】組成物(A): (a)フルオロオレフィン及び該フルオロオレフィンと
共重合可能な水酸基を有するビニル単量体を必須単量体
成分としてなる、水酸基及び必要に応じてその他の反応
性基を有する共重合体、 (b)一般式
【0037】
【化3】
【0038】〔式中、nは6〜300の整数を示す。k
は0〜6の整数を、lは0又は1を、mは0〜6の整数
を、jは1又は2を、それぞれ示す。また、Yはカルボ
キシル基、水酸基、エポキシ基、
【0039】
【化4】
【0040】基を示す。ここで、R1 、R2 及びR
3 は、同一または異なってイソシアネート残基を示
す。〕で表わされ、かつ上記(a)共重合体中の水酸基
もしくはその他の反応性基と反応性を有する基又は水酸
基を含有するシリコン化合物、並びに (c)ポリイソシアネート化合物を主成分としてなる組
成物。
【0041】組成物(B): (d)上記成分(a)と成分(b)とを反応させてなる
グラフト化物並びに(c)ポリイソシアネート化合物を
主成分としてなる組成物。
【0042】着雪氷防止コーティング層(ウ)の膜厚
は、5〜150μm程度、好ましくは10〜100μm
の範囲内が適している。
【0043】本発明の着氷防止構造体に於て、発泡体層
(ア)上に、ベースシート(イ)及び着雪氷防止コーテ
ィング層(ウ)を順次有せしめる方法としては下記のも
のを挙げることができる。
【0044】(1)ベースシート(イ)の片面に該コー
ティング層(ウ)を形成しておき、ベースシート(イ)
のもう一方の片面を発泡体層(ア)上に貼着する方法、
(2)発泡体層(ア)上にベースシート(イ)を貼着
し、次いでベースシート(イ)上にコーティング層
(ウ)を形成する方法。
【0045】上記(1)の方法は、発泡体層(ア)が基
体上に既に形成されており、現場施工に於てコーティン
グ層(ウ)を有するベースシート(イ)を発泡体層
(ア)上に貼着して着雪氷防止構造体を形成する場合、
及び発泡体層(ア)が発泡体シートであり、工場に於て
コーティング層(ウ)を有するベースシート(イ)を発
泡体シートの片面に貼着して着雪氷防止構造体を作成す
る場合のいずれにも適用できる。
【0046】上記(2)の方法は工場に於て適用する場
合には(1)の方法のコーティング層の形成を後にした
ものであり、また現場施工に於ては現場で塗装してコー
ティング層(ウ)を形成するものである。現場施工に於
ては作業性、コーティング層の膜厚の均一性等の点から
(1)の方法が好ましい。
【0047】上記(1)の方法においてコーティング層
(ウ)を有するベースシート(イ)を発泡体層(ア)上
に貼着するには、接着媒体、例えばシアノアクリレート
系、変性アクリレート系、縮合型シリコン系等の接着剤
や天然ゴム、スチレン−ブタジエン共重合ゴム、ポリイ
ソブチレン、アクリル樹脂、ポリビニルエーテル、ポリ
ビニルイソブチルエーテル等を主成分とする粘着剤等を
介して両者を貼着することによって行うことができる。
また上記(2)の方法において発泡体層(ア)上にベー
スシート(イ)を貼着するには、上記と同様に、接着媒
体を介して両者を貼着することによって行うことができ
る。
【0048】またコーティング層(ウ)を有するベース
シート(イ)を発泡体層(ア)上に貼着するには、予
め、離型性シート(エ)上に粘着剤層(オ)、ベースシ
ート(イ)及び着雪氷防止コーティング層(ウ)を順次
形成してなる着雪氷防止貼着用シートを作成しておき、
現場施工又は工場に於て、着雪氷防止構造体を形成する
際に、離型性シート(エ)を剥離し、粘着剤層(オ)を
介して発泡体層(ア)上にコーティング層(ウ)を有す
るベースシート(イ)を貼着することによっても行うこ
とができる。
【0049】上記離型性シート(エ)は、粘着剤層
(オ)の片面に貼着するシートであって、粘着剤層
(オ)から容易に剥離できるものであり、例えばシリコ
ン、ワックス並びにフッ素樹脂等の離型剤を塗布もしく
は含浸した紙あるいはフィルム、それ自体離型性を有す
るポリプロピレン、ポリエチレン等の合成樹脂フィルム
等の従来公知の離型性シートが用いられる。
【0050】粘着剤層(オ)は、離型性シート(エ)と
ベースシート(イ)との間に介在するものであり、前記
粘着剤を塗布して得ることができる。前記粘着剤のう
ち、ポリブチルアクリレートやポリ−2−エチルヘキシ
ルアクリレート等のガラス転移温度が−10〜−60℃
のアクリル樹脂が好ましい。更に、粘着付与剤としてロ
ジン、ロジンエステル、クマロン樹脂、テルペン樹脂、
炭化水素樹脂、油溶性フェノール樹脂が、軟化剤として
脂肪酸エステル、動植物油脂、ワックス、石油重質留分
が、主成分の上記粘着剤との相溶性によって適宜必要に
応じて併用される。これ以外に充填剤、顔料、老化防止
剤、安定剤等も配合できる。
【0051】粘着剤を必須成分として、これらを有機溶
剤に溶解もしくは分散せしめ、ナイフコータ、ロールコ
ータもしくはグラビアコータ等を用いて、予めプライマ
ー塗装もしくは表面処理したベースシート(イ)の片面
に塗装し、有機溶剤等の揮発性物質を揮散させることに
よって粘着剤層(オ)が形成できる。該粘着剤層(オ)
の厚さは1〜500μm、特に20〜40μmが好まし
い。有機溶剤を用いないで、粘着剤等を溶融して塗装す
ることも差し支えない。
【0052】着雪氷防止貼着用シートの貼着時の環境温
度が低い時は、ガラス転移温度の低い粘着剤層(オ)に
調製することが望ましい。
【0053】また粘着剤層(オ)の発泡体層(ア)に対
する付着力が不充分な場合には、貼着用シートを貼着す
る際に接着媒体を塗布するなどして貼着することもでき
る。
【0054】本発明の着雪氷防止構造体は、発泡体層
(ア)上に、ベースシート(イ)及び着雪氷防止コーテ
ィング層(ウ)を順次有するものであるが、発泡体層
(ア)とベースシート(イ)との間に強化シート層
(カ)を有していてもよい。
【0055】強化シート層(カ)は着雪氷防止構造体に
機械的強度を付与するためのものであって、ガラス転移
温度0℃以下の樹脂のシートである。樹脂の種類として
は、例えば、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、ポリエ
チレン、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセテー
ト、ポリアクリルゴム、ポリウレタンゴム、オルガノポ
リシロキサンゴム、クロロプレンゴム、フッ素ゴム等を
挙げることができる。この強化シート層(カ)の厚さは
50〜2000μm程度であることが好ましい。
【0056】本発明の着雪氷防止方法としては下記のも
のが挙げられる。
【0057】[1]前記発泡体シート上又は該発泡体シ
ート上に更に形成した前記強化シート層(カ)上に、前
記ベースシート(イ)及び前記着雪氷防止コーティング
層(ウ)を予め順次形成してなる前記着雪氷防止構造体
を、着雪氷を防止すべき基体表面に被覆する方法、
[2]前記着雪氷防止貼着用シートから離型性シート
(エ)を剥離し、粘着剤層(オ)を介して、予め基体表
面を被覆してなる前記発泡体層(ア)上又は前記発泡体
層(ア)上に更に形成した強化シート層(カ)上に貼着
することによって、該層(ア)上又は該層(カ)上にベ
ースシート(イ)及び着雪氷防止コーティング層(ウ)
を順次形成する方法、[3]ベースシート(イ)の片面
に着雪氷防止コーティング層(ウ)を形成してなる着雪
氷防止シートを、予め基体表面を被覆してなる前記発泡
体層(ア)上又は該発泡体層(ア)上に更に形成した強
化シート層(カ)上に、ベースシート(イ)面が面する
ように前記接着媒体を介して貼着することによって、該
層(ア)上に又は該層(カ)上にベースシート(イ)及
び着雪氷防止コーティング層(ウ)を順次形成する方
法。
【0058】上記[1]の方法において着雪氷防止構造
体を基体表面に被覆する方法としては、着雪氷防止構造
体の発泡体シート面を基体表面に全面的に接着させても
よいが、着雪氷防止構造体が基体面に部分的な固着手段
によって保持され、固着個所以外の部分で、基体面から
離隔変形できるようにすると、着雪氷のブリッジング作
用を破壊する作用が増大し好ましい。
【0059】例えば、着雪氷防止構造体をその周縁の全
部又は一部に於て、基体面に接着剤又はビス等により固
着保持せしめるようにしてもよい。
【0060】上記[2]の方法は、予め基体表面を被覆
した発泡体層(ア)上又は該層(ア)上の強化シート層
(カ)上に、前記着雪氷防止貼着用シートを用いて現場
で貼着する方法であって、該貼着用シートから離型性シ
ート(エ)を剥がし貼着することによって容易に基体表
面上に着雪氷防止構造体を形成できる。
【0061】基体表面に発泡体層(ア)を予め形成する
方法としては、予め成形した発泡体シートを用いる方法
と、基体上において、あるいは基体面を被覆して設けら
れたネット上において現場での発泡成形手段により設け
る方法とが挙げられる。発泡体シートを用いる方法は、
前記[1]における着雪氷防止構造体を基体表面に被覆
する方法において、着雪氷防止構造体を発泡体シートに
置換えた方法によって行うことができる。また現場での
発泡成形手段により設ける方法は、基体面上にそのまま
発泡成形する方法や、基体面を被覆してネットを展設
し、その周縁の全部又は一部に於て基体に固定し、該ネ
ット上面において現場発泡成形して、ネットに発泡体を
層着する方法等によって行うことができる。
【0062】また発泡体層(ア)の上に強化シート層
(カ)を設ける場合には、予め成形した発泡体シートの
片面に前記接着媒体を介して、強化シート層(カ)を貼
着して設けておくとか、基体表面を被覆した発泡体層
(ア)上に、現場にて前記接着媒体を介して、強化シー
ト層(カ)を貼着して設ける方法を用いることができ
る。
【0063】上記[3]の方法は、上記[2]の方法に
おいて着雪氷防止貼着用シートの代わりに着雪氷防止コ
ーティング層(ウ)を有するベースシート(イ)を用
い、現場にて前記接着媒体を介して貼着する以外は
[2]の方法と同様に行うことによって基体表面上に着
雪氷防止構造体を形成するものである。
【0064】図1〜4は本発明方法によって基体表面上
に着雪氷防止構造体が形成された構造を例示する模式的
断面図である。図1は、基体(1)の下面に発泡体層
(3)が接着媒体層(2)を介して全面的に被着した場
合を示し、発泡体層の下面に粘着剤層(4)を介してベ
ースシート(5)が形成され、更にその下面に着雪氷防
止コーティング層(6)が形成されてなるものである。
粘着剤層(4)は接着媒体層(2)と同じであってもよ
い。図2は図1において発泡体層(3)と粘着剤層
(4)との間に接着媒体層(7)を介して強化シート層
(8)が形成されてなるものである。図3は予め成形さ
れた発泡体シートを発泡体層(3)とし、その周縁にお
いてビス(9)により基体(1)に固着する場合を示
し、この際、着雪氷防止構造体の中央部分に於て基体
(1)面との間に空隙(t)が形成されている。図4は
基体(1)面に予めネット(10)を展張し、その周縁
に於て接着剤層(11)によって固着し、そのネット
(10)の下面に、現場発泡成形により発泡体層(3)
を層着した場合を示し、この場合も図3の場合と同様の
空隙(t)が形成されている。
【0065】
【作用及び発明の効果】本発明方法により、基体表面上
に設けられた着雪氷防止構造体は表面に着雪氷防止コー
ティング層(ウ)を有しており、着雪氷の固着力が低く
なると共に、該構造体の発泡体層(ア)は内部に気泡を
有しているため基体面からの熱伝導を遮断し、着雪氷の
融解を防止し、その再氷結による氷塊成長を阻止する。
【0066】また、発泡体層の合成樹脂は、ガラス転移
温度が低いので、発泡構造と相俟って低温に於ても充分
な柔軟性を保持し、従って、基体の振動、風圧変動等に
より着雪氷防止構造体表面での微小変形を生じ、着雪氷
の剥落を容易にする。従って、着雪氷は大きな氷塊に成
長する以前の初期の段階で容易に剥落除去される。
【0067】また本発明の着雪氷防止構造体において
は、着雪氷防止コーティング層(ウ)がベースシート
(イ)上に形成されており、平滑なベースシート(イ)
を用いることによってコーティング層(ウ)の膜厚を均
一に形成できるため、着雪氷防止性能の部分的な欠陥が
生じにくく安定した着雪氷防止性能を示す。特にベース
シート(イ)上にコーティング層(ウ)を現場作業によ
ってではなく工場で塗布し形成する場合には、均一な膜
厚の管理をより安定して行うことができる。
【0068】また本発明においては、コーティング層
(ウ)を均一に形成できるため発泡体層(ア)の膜厚を
薄くできるので、従来の比較的厚い発泡体を用いる方法
に比べ、軽量化、材料費の低減を達成でき、施工作業性
を良くできるとともに、施工後の車両等の点検作業に悪
影響を与えることがなくなり、更に基体表面が曲面の場
合にも発泡体シートを容易に貼着できる。
【0069】また、本発明方法において、着雪氷防止貼
着用シートを予め作成しておき、現場で使用する際に、
離型性シートを剥離し、基体表面上の発泡体層(ア)上
又は該層(ア)上に更に形成した強化シート層(カ)上
に貼着することによって容易に着雪氷防止構造体を形成
できるとともに貼り替えも容易に行なうことができる。
【0070】
【実施例】以下、実施例をあげて本発明を更に具体的に
説明する。尚、「部」及び「%」は特に断らない限り
「重量部」及び「重量%」を示す。
【0071】
【実施例1〜5及び比較例1】厚さ2mmのアルミニウム
基板上に、下記表1に示す各種の厚さのクロロプレンゴ
ム発泡体シート(発泡倍率10倍、Tg点−35℃)を
スチレン−ブタジエンゴム系接着剤にて貼着した。比較
例1においては発泡体シートは貼着させなかった。次い
でこれらの各発泡体シート上に(比較例1においてはア
ルミニウム基板上に)、厚さ70μmの塩化ビニルベー
スシートの片面に下記の着雪氷防止コーティング剤1を
乾燥膜厚で20μmとなるように塗装し、80℃で20
分間加熱乾燥してなる着雪氷防止シートをベースシート
面が面するようにスチレン−ブタジエンゴム系接着剤に
て貼着してアルミニウム基板上に着雪氷防止構造体を形
成した。
【0072】これらについて後記の試験方法により−1
0℃に2時間凍結させた時の着氷剪断破壊強度を測定し
た。その結果を表1に示す。
【0073】着氷防止コーティング剤1 固形分約50%のフルオロオレフィン共重合樹脂[モノ
マー組成は、3−ヒドロキシプロピルビニルエーテル:
フッ化ビニリデン=20:80(重量比)]溶液100
部、下記のイソシアネート基を有するシリコン化合物3
2部及びヘキサメチレンジイソシアネート18部を配合
して着雪氷防止コーティング剤1を得た。
【0074】イソシアネート基を有するシリコン化合物
の製造 キシリレンジイソシアネート18.8部に「サイラプレ
ーン0421」(注1)を500部及びジブチル錫オキ
サイド0.05部を配合し、撹拌下80℃で3時間反応
を行なってフリーのイソシアネート基を平均1個有する
シリコン化合物を得た。
【0075】(注1)「サイラプレーンFMO42
1」:チッソ(株)製、水酸基含有反応性シリコン、商
品名、分子量約5000、式
【0076】
【化5】
【0077】(式中、nは平均約65を示す。)の構造
を有する。
【0078】
【表1】
【0079】着氷剪断破壊強度試験方法 図5に示すように、実施例1〜5及び比較例1で得た、
アルミニウム基板上の着雪氷防止構造体(13)(10
0×70mm)の上にステンレス製リング(14)(内面
積5cm2 )を置き、このものを−10℃の冷凍試験恒温
槽の中に入れ、90分間予備冷却する。次いで、5℃に
保たれた蒸留脱イオン水2mlをリング(14)中に注
ぎ氷結させることにより、被験体表面に接着した氷(1
5)が得られる。−10℃で2時間この状態に放置した
後、ロードセル(図省略)に連結され、動力によって駆
動する金属製作動棒(軸)(16)によってリング(1
4)に衝撃を与えて氷(15)を剥離させる剪断破壊強
度を測定した。
【0080】実施例6 実施例6を図面の図6を参照して説明する。
【0081】図6は、本発明方法を実施して、着雪氷防
止構造体を形成した鉄道車両の下面のマウント板部分の
断面図である。
【0082】マウント板(20)は水平下面(21)、
傾斜下面(22)をなし、その面を被覆して着雪氷防止
構造体(30)が帯金(23)を介してビス(24)に
よりその前後端及び中間部でマウント板(20)に固定
されている。
【0083】着雪氷防止構造体は、ポリエステル製ベー
スシート(35)上に着雪氷防止コーティング層(3
6)を設けた着雪氷防止シートを、クロロプレンゴム系
発泡体シート(33)上に、ポリ2−エチルヘキシルア
クリレートを主成分とする膜厚30ミクロンの粘着剤層
(34)(Tg点−50℃)を介して貼着したものであ
る。
【0084】発泡体シート(33)はそのシート内にポ
リエステル繊維糸(糸径0.5mm)のネット(マス目間
隙5mm)(10)が層状に埋設されて補強された発泡倍
率12倍、厚さ6mm、Tg点−35℃の独立気泡性多泡
体であり、その下表面は平滑スキン層となっている。
【0085】そして、水平下面(21)の長さは1m、
傾斜下面の長さは40cmであり、図示の取付け状態で、
水平下面(21)と発泡体シート(33)との間に最大
間隙20mm、傾斜下面(22)と発泡体シート(33)
との間に最大間隙8mmを有するように固定される。
【0086】着雪氷防止コーティング層(36)はベー
スシート(35)表面に、前記実施例1で使用した着雪
氷防止コーティング剤1をスプレー塗装して乾燥膜厚4
0μmになるよう塗装し乾燥して得た。
【0087】実施例7 実施例7を図面の図7を参照して説明する。
【0088】実施例6と同様のマウント板下面に発泡体
シート(38)が縮合シリコン系接着剤(37)にて全
面的に接着されており、この上にスチレン−ブタジエン
ゴム系接着剤層(39)が設けられている。予めポリエ
ステル製ベースシート(35)上に着雪氷防止コーティ
ング層(36)を設けた着雪氷防止シートのベースシー
ト(35)面にポリ2−エチルヘキシルアクリレートを
主成分とする膜厚30μmの粘着剤層(34)(Tg点
−50℃)を設けておき、上記接着剤層(39)上に、
粘着剤層(34)を介して着雪氷防止シートを貼着し
た。
【0089】発泡体シート(38)は発泡倍率20倍、
厚さ6mm、Tg点−35℃のクロロプレンゴムの独立気
泡性多泡体であり、表面に平滑スキン層を有さないもの
である。
【0090】着雪氷防止コーティング層(36)はベー
スシート(35)表面に、前記実施例1で使用した着雪
氷防止コーティング剤1をスプレー塗装にて乾燥膜厚4
0μmになるよう塗装し乾燥して得た。
【0091】実施例8 実施例7において、着雪氷防止コーティング剤1の代わ
りに下記の着雪氷防止コーティング剤2を用いる以外は
実施例7と同様に行なった。
【0092】着雪氷防止コーティング剤2 付加重合型オルガノポリシロキサン樹脂(商品名:東レ
シリコーンSRX−211、不揮発分40%、数平均分
子量約30万以上)100部、塩化リチウム0.5部及
びCarnation(商品名:米国Witco Ch
emical社製流動パラフィン、流動点−7℃)10
部を混合分散させた。次いでこの分散物に白金系触媒S
RX−212Cat(東レシリコーン社製)を0.6部
添加してコーティング剤2を得た。
【0093】実施例9 実施例6と同様のマウント板下面に予めポリエステル繊
維糸(糸径0.5mm)のネット(マス目間隙5mm)を展
張し、その周縁においてシアノアクリレート系接着剤に
よって固着し、そのネットの下面に現場発泡成形により
クロロプレンゴム系の厚さ5mmのスキン層を有さない発
泡体層(発泡倍率20倍の独立気泡性多泡体)を形成し
た。次いで発泡体層上にクロロプレンゴム系接着剤を介
して厚さ1mmのクロロプレンゴム製強化シートを貼着し
た。
【0094】厚さ70μmの塩化ビニルベースシートの
片面に膜厚20μmの着雪氷防止コーティング剤1の硬
化層を設けてなる実施例1で使用されたものと同様の着
雪氷防止シートを、ポリ2−エチルヘキシルアクリレー
トを主成分とする膜厚30μmの粘着剤層(Tg点−5
0℃)を介して、シリコン樹脂を含浸した厚さ200μ
mの離型紙上に貼着し、図8に示す構造を有する着雪氷
防止貼着用シートを予め作成しておき、この貼着用シー
トから離型紙を剥離し、この貼着用シートの粘着剤層を
介して着雪氷防止シートを前記貼着された強化シート上
に形成し、着雪氷防止構造体を形成した。尚、着雪氷防
止貼着用シートを用いて行なう強化シート上への貼着は
容易に行なうことができた。
【0095】比較例2 実施例7においてマウント板に着雪氷防止構造体(3
0)の代わりにクロロプレンゴム系発泡体シート(3
8)のみをマウント板下面に接着させる以外、実施例7
と同様に行なった。発泡体シートは実施例7で用いたも
のと同様のものとした。
【0096】比較例3 実施例7において発泡体シート(38)の厚さが500
μmである点が異なる以外は実施例7と同様に行なっ
た。
【0097】比較例4 実施例8において、マウント板下面に発泡体層、強化シ
ート層を設けず、予め作成された着雪氷防止貼着用シー
トから離型紙を剥離し、粘着剤層を介して着雪氷防止シ
ートを直接マウント板下面に貼着した。
【0098】実施例6〜9及び比較例2〜4で得た着雪
氷防止処理を施したマウント板を設けた車両と無処理の
マウント板を設けた車両とを同一編成した新幹線試験列
車により、仙台−盛岡間の走行実験を行なったところ、
無処理のマウント板の傾斜面全面に厚さ10cmの着雪氷
層、水平下面には部分的に厚さ8cmの着雪氷層の固着が
みられたのに対し、実施例6〜8の処理を施したマウン
ト板は、部分的に厚さ0.5cm以下のシャーベット状の
着雪氷に止まり、極めて良好な着雪氷防止効果が得られ
た。
【0099】また比較例2の処理を施したマウント板に
おいては、マウント板の傾斜面全面に厚さ5cmの着雪氷
層、水平下面には部分的に厚さ4cmの着雪氷防止層の固
着がみられた。
【0100】また比較例3の処理を施したマウント板に
おいては、マウント板の傾斜面全面に厚さ4cmの着雪氷
層、水平下面には部分的に厚さ3cmの着雪氷層の固着が
みられた。
【0101】また比較例4の処理を施したマウント板に
おいては、マウント板の傾斜面全面に厚さ5cmの着雪氷
層、水平下面には部分的に厚さ4cmの着雪氷層の固着が
みられた。
【図面の簡単な説明】
【図1】基体の下面に形成された本発明着雪氷防止構造
体を例示する模式的断面図である。
【図2】基体の下面に形成された本発明着雪氷防止構造
体を例示する模式的断面図である。
【図3】基体の下面に形成された本発明着雪氷防止構造
体を例示する模式的断面図である。
【図4】基体の下面に形成された本発明着雪氷防止構造
体を例示する模式的断面図である。
【図5】着氷剪断破壊強度を試験する装置の模式的断面
図である。
【図6】実施例6によって得られた着雪氷防止構造体を
示す断面図である。
【図7】実施例7によって得られた着雪氷防止構造体を
示す断面図である。
【図8】実施例9で使用した着雪氷防止貼着用シートの
断面図である。
【符号の説明】
1 基体 2 接着媒体層 3 発泡体層 4 粘着剤層 5 ベースシート 6 着雪氷防止コーティング層 7 接着媒体層 8 強化シート層 9 ビス 10 ネット 11 接着剤層 12 離型紙 13 着雪氷防止構造体 14 ステンレス製リング 15 氷 16 作動棒 20 マウント板 21 マウント板水平下面 22 マウント板傾斜下面 23 帯金 24 ビス 30 着雪氷防止構造体 33 発泡体シート 34 粘着剤層 35 ベースシート 36 着雪氷防止コーティング層 37 接着剤層 38 発泡体層 39 接着剤層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09K 3/18 102 8318−4H 104 8318−4H (72)発明者 村瀬 平八 神奈川県平塚市東八幡4丁目17番1号 関 西ペイント株式会社内 (72)発明者 春田 直哉 神奈川県平塚市東八幡4丁目17番1号 関 西ペイント株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ガラス転移温度が0℃以下の合成樹脂より
    なる厚さ1mm以上でかつ10mm未満の発泡体層(ア)上
    に、ベースシート(イ)及び着雪氷防止コーティング層
    (ウ)を順次有してなる着雪氷防止構造体。
  2. 【請求項2】発泡体層(ア)が予め成形された発泡体シ
    ートである請求項1記載の構造体。
  3. 【請求項3】発泡体層(ア)が、着雪氷を防止すべき基
    体上において、あるいは該基体面を被覆して設けられた
    ネット上において、発泡成形手段により設けられたもの
    である請求項1記載の構造体。
  4. 【請求項4】ベースシート(イ)の片面に着雪氷防止コ
    ーティング層(ウ)を形成してなる着雪氷防止シートを
    発泡体層(ア)上に貼着してなる請求項1、2又は3記
    載の着雪氷防止構造体。
  5. 【請求項5】ガラス転移温度が0℃以下の合成樹脂より
    なる厚さ1mm以上でかつ10mm未満の発泡体層(ア)上
    に強化シート層(カ)、ベースシート(イ)及び着雪氷
    防止コーティング層(ウ)を順次有してなる着雪氷防止
    構造体。
  6. 【請求項6】ガラス転移温度が0℃以下の合成樹脂より
    なる厚さ1mm以上でかつ10mm未満の予め成形された発
    泡体シート上又は該発泡体シート上に更に形成した強化
    シート層(カ)上に、ベースシート(イ)及び着雪氷防
    止コーティング層(ウ)を予め順次形成してなる着雪氷
    防止構造体を、着雪氷を防止すべき基体表面に被覆する
    ことを特徴とする着雪氷防止方法。
  7. 【請求項7】離型性シート(エ)上に、粘着剤層
    (オ)、ベースシート(イ)及び着雪氷防止コーティン
    グ層(ウ)を順次有してなる着雪氷防止貼着用シートを
    予め作成しておき、使用に際し、離型性シート(エ)を
    剥離し、該粘着剤層(オ)を介して、着雪氷を防止すべ
    き基体表面を被覆してなるガラス転移温度が0℃以下の
    合成樹脂よりなる厚さ1mm以上でかつ10mm未満の発泡
    体層(ア)上又は該発泡体層(ア)上に更に形成した強
    化シート層(カ)上に貼着することによって、該層
    (ア)上又は該層(カ)上にベースシート(イ)及び着
    雪氷防止コーティング層(ウ)を順次形成することを特
    徴とする着雪氷防止方法。
  8. 【請求項8】ベースシート(イ)の片面に着雪氷防止コ
    ーティング層(ウ)を形成してなる着雪氷防止シート
    を、予め着雪氷を防止すべき基体表面を被覆してなるガ
    ラス転移温度が0℃以下の合成樹脂よりなる厚さ1mm以
    上でかつ10mm未満の発泡体層(ア)上又は該発泡体層
    (ア)上に更に形成した強化シート層(カ)上に、ベー
    スシート(イ)面が面するように接着媒体を介して貼着
    することによって、該層(ア)上又は該層(カ)上にベ
    ースシート(イ)及び着雪氷防止コーティング層(ウ)
    を順次形成することを特徴とする着雪氷防止方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP0720946A1 (en) * 1994-12-27 1996-07-10 The B.F. Goodrich Company self-adhering ice protector
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