JPH05168951A - モリブデンの沈殿方法 - Google Patents

モリブデンの沈殿方法

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JPH05168951A
JPH05168951A JP4150118A JP15011892A JPH05168951A JP H05168951 A JPH05168951 A JP H05168951A JP 4150118 A JP4150118 A JP 4150118A JP 15011892 A JP15011892 A JP 15011892A JP H05168951 A JPH05168951 A JP H05168951A
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molybdenum
tert
butyl alcohol
fraction
precipitate
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JP4150118A
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William A Smith
ウィリアム・アラン・スミス
Robert A Meyer
ロバート・アレン・メイヤー
Edward Thomas Marquis
エドワード・トーマス・マーキス
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Original Assignee
Texaco Chemical Co
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D301/00Preparation of oxiranes
    • C07D301/02Synthesis of the oxirane ring
    • C07D301/03Synthesis of the oxirane ring by oxidation of unsaturated compounds, or of mixtures of unsaturated and saturated compounds
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D301/00Preparation of oxiranes
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 可溶性モリブデン触媒を用いて、プロピレン
とtert−ブチルヒドロペルオキシドよりプロピレンオキ
シド及びtert−ブチルアルコールを合成する間に形成さ
れるモリブデン含有留分を処理して、モリブデンを除去
する方法を提供する。 【構成】 可溶性モリブデン触媒の存在下に、プロピレ
ンオキシド及びtert−ブチルアルコールを合成する反応
プロセスの間に形成する溶解モリブデン触媒を含有する
蒸留留分より、モリブデンを回収する方法において、上
記の蒸留留分に、その中に懸濁したモリブデン沈澱を含
む液体生成物を形成するのに十分な量の水素を加えるこ
とを特徴とする方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プロピレンをtert−ブ
チルアルコールの溶液中、可溶性モリブデン触媒の存在
下に、tert−ヒドロペルオキシドと反応させて、プロピ
レンオキシド及びtert−ブチルアルコールを合成して形
成される反応混合物を分離する方法の改良に関する。よ
り詳細には、本発明は、反応生成物からモリブデンを実
質的に除去する方法を目指すものである。
【0002】
【従来の技術】モリブデン化合物は家畜類にいくらかの
毒性があり、それゆえ、モリブデンを含有する溶液は注
意して取扱わねばならない。液体副生物中のモリブデン
の存在もまた、モリブデンの家畜類への限られた毒性の
故に、廃棄の問題が存在する。
【0003】プロピレンをtert−ブチルアルコールの溶
液中、可溶性モリブデン化合物であるエポキシ化触媒の
存在下に、tert−ブチルヒドロペルオキシドと反応させ
るときに形成されるエポキシ化反応混合物は、通常、未
反応プロピレン、プロピレンオキシド、tert−ブチルア
ルコール、未反応tert−ブチルヒドロペルオキシド、可
溶性モリブデン触媒ならびにC1 〜C4 低級脂肪族カル
ボン酸などの不純物を含む。反応混合物は、通常、蒸留
によって、再循環プロピレン留分;プロピレンオキシド
生成物留分;tert−ブチルアルコール生成物留分;なら
びにtert−ブチルアルコール、未反応tert−ブチルヒド
ロペルオキシド及び実質的にすべての溶解モリブデン触
媒と一部の低級脂肪族カルボン酸不純物を包含する不純
物という、複数の留分に分離される。
【0004】可溶性モリブデン触媒の存在下に、プロピ
レンオキシド及びtert−ブチルアルコールを含む反応生
成物を与える、プロピレンとtert−ブチルヒドロペルオ
キシドの反応は文献に知られている。たとえば、Kollar
の米国特許第3,550,422号、同第3,351,
635号明細書及びRussell の米国特許第3,418,
340号明細書を参照されたい。
【0005】Sorgentiの米国特許第3,573,226
号明細書は、エポキシ化反応生成物の蒸留塔底留分に金
属モリブデンを導入し、ついで、結果として得られた混
合物を、エポキシ化反応の触媒に用いることのできる可
溶性モリブデン含有反応生成物を形成するために加熱す
ることによって、モリブデン含有触媒溶液が製造される
ことを開示している。
【0006】モリブデンの触媒作用によって、α−オレ
フィン又はα−置換オレフィンをtert−ブチルヒドロペ
ルオキシドよりも安定性の低いヒドロペルオキシドでエ
ポキシ化することが、Sheng への米国特許第3,86
2,961号明細書によって達成できる。
【0007】Maurinの米国特許第3,931,044号
明細書は、再循環のために、ペルオキシ化反応生成物よ
りモリブデン触媒を回収する方法を方向づけている。Ma
urinは3つの技術を開示している。第1の実施態様によ
ると、残留分をか焼して三酸化モリブデンを得て、つい
でそれをアンモニア水溶液と反応させて可溶性モリブデ
ン化合物を製造する。第2の実施態様では、モリブデン
含有留分をか焼せずにアンモニア水溶液で処理してモリ
ブデン酸アンモニウムを形成し、それを多価アルコール
で処理してモリブデン酸エステルとする。第3の実施態
様では、モリブデン含有留分をガス状アンモニアで処理
することによりモリブデン酸アンモニウムの沈殿を形成
し、それはろ過によって回収できる。
【0008】Levineの米国特許第3,819,663号
明細書は、エポキシ化反応帯域に調合触媒として再循環
するための濃縮残留分中にモリブデンを回収するため
の、この種の重質留分を処理する方法を指向している。
【0009】Levineは、触媒調合物として再循環するた
めの所望の残留分と、約85%又はそれ以上の高沸点留
分を含む蒸留留分とを得るための、約550〜650°
F(約273〜330℃)の温度と大気圧を包含する条件
下での薄膜蒸発プロセスを行っている。Levineは、この
ようにして得られた蒸留留分は、炉の燃料として用いる
ことができ、又はそこに含有される個々の成分の回収を
行うこともできると述べている。しかし、Levineらは、
該留分中の個々の成分をいかにして得るかについては、
なんらの教示も含んでいない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、可溶
性モリブデン触媒を用いてプロピレンオキシド及びtert
−ブチルアルコールを合成する間に形成されるモリブデ
ン含有留分を処理する方法を提供することである。な
お、本発明において、モリブデンとは金属モリブデン及
び/又はモリブデン化合物を指し、可溶性モリブデンと
は、たとえばモリブデンカルボン酸塩のように、上記の
反応の生成物ないしその留分に溶解するものをいう。ま
た、モリブデン含有量とは、上記の金属モリブデン及び
/又はモリブデン化合物の含有量を、モリブデン原子に
換算して表したものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】プロピレンがエポキシ化
反応帯域のtert−ブチルアルコール溶液中で、可溶性モ
リブデン触媒の存在下にtert−ブチルヒドロペルオキシ
ドと反応して、プロピレンオキシド及び追加のtert−ブ
チルアルコールを生成する際に、未反応の供給成分なら
びに目的のプロピレンオキシド及びtert−ブチルアルコ
ールばかりでなく、溶解したモリブデン触媒;ジ−tert
−ブチルペルオキシド;ギ酸、酢酸及びイソ酪酸のよう
な脂肪族C1 〜C4 カルボン酸類;メタノール、エタノ
ール、イソプロピルアルコール及びtert−ブチルアルコ
ールのようなアルコール類;ギ酸メチル、酢酸メチル及
びイソ酪酸メチルのようなエステル類;アセトンのよう
なケトン類;イソブチルアルデヒドのようなアルデヒド
類などの酸素含有不純物;ならびにプロピレンの好まし
くない副反応の結果として生じた6個又はそれ以上の炭
素原子を含有する炭化水素のような炭化水素不純物をも
含有する。
【0012】ほとんどの不純物が最初からエポキシ化反
応混合物に痕跡量存在するとはいえ、エポキシ化反応混
合物は蒸留によってプロピレン再循環留分、プロピレン
オキシド生成物留分及びtert−ブチルアルコール生成物
留分に分離され、不純物は、一般的には表Iに示す組成
を有する高沸点留分中に濃縮される。
【0013】
【表1】
【0014】本発明によって、エポキシ化反応生成物よ
りプロピレン、プロピレンオキシド及びtert−ブチルア
ルコールを除去して得られた、tert−ブチルヒドロペル
オキシド、tert−ブチルアルコールならびに約0.4〜
約0.8重量%の溶解モリブデン触媒及び脂肪族低級カ
ルボン酸を包含する不純物を含む高沸点留分を、好適に
は、撹拌手段(たとえば回転機)、たとえばそこを通し
て液体熱交換媒体を循環できるジャケット又はコイルの
ような温度制御手段を備えたオートクレーブが好都合で
ある反応器;高沸点留分のため及び水素のための供給管
路ならびに処理生成物を取出すための排出管路を含む沈
殿帯域に供給する。沈殿帯域で、水素は高沸点留分中に
存在するモリブデン化合物と反応して、モリブデン含有
沈殿を含む反応生成物を形成し、それらは沈殿帯域から
抜出される。沈殿物は沈殿除去帯域で、所望の手段によ
って(たとえば、ろ過又は遠心分離による)除去され
る。沈殿物は、たとえばモリブデン回収のための金属再
生工場で処理するといった、環境に受入れられるなんら
かの適切な方法によって処理するために、回収すること
ができる。
【0015】該高沸点留分がわずか約0.8重量%又は
それ以下(たとえば0.4〜0.8重量%)のモリブデ
ンを含有しているときは、沈殿帯域に供給されたモリブ
デンの実質的にすべてを沈殿物が含有するように、モリ
ブデン化合物を沈殿させることが本質的に完全であるこ
とが、本発明によって見出された。より多量のモリブデ
ンを含有する高沸点留分を用いたときには、処理された
高沸点留分に高い百分率のモリブデンが残留しているこ
とが見出された。したがって、本発明によって、沈殿帯
域に供給される高沸点留分中のモリブデンの濃度は、も
し高すぎるならば、該高沸点留分の他の成分(たとえば
tert−ブチルアルコール)の適当な量を添加することに
よって、調節してもよい。
【0016】水素は好ましくは高沸点留分中のモリブデ
ンの量に比べて過剰に用いるべきで、たとえばモリブデ
ンの1グラム原子あたり水素を5〜200モルという過
剰量、そして好ましくはモリブデンの1グラム原子あた
り水素を約10〜約100モルという過剰量用いる。
【0017】沈殿反応は高温、たとえば約100〜25
0℃の範囲で、そしてゲージ圧約3,450〜20,6
90kPa(500〜3,000psig)の範囲の圧力で行わ
れる。接触時間は沈殿反応が完全に進むことを保証する
のに十分でなければならない(たとえば0.2〜2時
間)。
【0018】沈殿反応が完了した後、沈殿物と処理され
た高沸点留分との混合物を、沈殿物を除去するために反
応帯域より抜出す。沈殿物は、ろ過、遠心分離又は蒸発
のような、いかなる所望の方法で除去することもでき
る。沈殿物は、沈殿物と処理された高沸点留分との混合
物との小量部分を構成するにすぎないので、ろ過が好ま
しい。
【0019】本発明の実施によって得られたろ液は、わ
ずかに残存量のモリブデン(たとえば10〜100ppm)
しか含有しないであろう。たとえば、これを燃料として
ボイラーに供給することができ、又はさらに、そこに含
有されているtert−ブチルアルコール及び/又はtert−
ブチルヒドロペルオキシドの少なくとも一部分を回収す
るために、処理する(たとえば減圧蒸留によって)こと
もできる。
【0020】通常、約40〜約58重量%のモリブデン
を含むであろう沈殿物は、環境に受入れられる方法で処
理することができる。たとえば、それは金属再生工場の
供給原料として用いることができ、又は追加量の新しい
モリブデン触媒溶液の調製のための原料物質として用い
ることができる。
【0021】図1は、本発明の実施に用いられる好まし
い反応と精製の順序の模式図である。
【0022】エポキシ化反応帯域10を備え、そこにプ
ロピレンを管路12によって、管路14によって供給さ
れる可溶性モリブデン触媒とともに供給する。tert−ブ
チルヒドロペルオキシドのtert−ブチルアルコール溶液
を管路16より供給する。
【0023】エポキシ化反応は、Kollarの米国特許第
3,351,653号明細書に開示され、さらに、たと
えば英国特許第1,298,253号公報に補足されて
いるような、プロピレンがtert−ブチルヒドロペルオキ
シドと反応するタイプのエポキシ化反応である。他の例
としては、プロピレンを可溶性モリブデンの存在下に、
tert−ブチルアルコール溶液中でtert−ヒドロペルオキ
シドでエポキシ化することが、Marquis らの米国特許第
4,891,437号明細書に開示されている。Marqui
s らの米国特許第4,845,251号明細書もまた参
照されたい。
【0024】管路14よりエポキシ化反応帯域に供給さ
れる可溶性モリブデン触媒は、前述のkollar特許明細書
もしくは英国特許公報、又はMarquis らの米国特許第
4,626,596号、同第4,650,886号、同
第4,654,427号、同4,703,027号又は
同4,758,681号明細書に開示されているよう
な、文献に公知のエポキシ化触媒であってよい。Marqui
s らの該特許は、高濃度のモリブデンを含有するモリブ
デン化合物のエチレングリコール溶液のようなモリブデ
ン/アルカノール錯体を指向し、エポキシ化反応にとく
に触媒として有用である。
【0025】管路16を通ってエポキシ化反応帯域10
に供給されるtert−ブチルヒドロペルオキシドは、好適
には、tert−ブチルアルコール中のtert−ブチルヒドロ
ペルオキシドの約40〜約75重量%の溶液である。触
媒は管路16を通ってエポキシ化反応帯域10に、供給
された反応体の合計を基準として約50〜約1,000
ppm 、そしてより好ましくは、約200〜600ppm に
なるような量である。反応は好ましくは大気圧を越える
圧力で行われる。
【0026】図1に示すように反応を連続法で実施する
とき、供給物質は管路12、14、16を通ってエポキ
シ化反応帯域10に、各反応体の所望の濃度、及び排出
路18を通ってエポキシ化反応帯域10から抜出される
エポキシ化反応混合物と等しい容量を保つのに十分な速
度で供給される。管路18より排出される反応混合物
は、通常、未反応プロピレン;少量の未反応tert−ブチ
ルヒドロペルオキシド;プロピレンオキシド;tert−ブ
チルヒドロペルオキシドのプロピレンとの反応で生成し
たtert−ブチルアルコールを包含するtert−ブチルアル
コール;モリブデン触媒;ならびにプロパン、プロピオ
ンアルデヒド、アセトン、メタノール、イソプロパノー
ル、水、アセトアルデヒド、ギ酸メチル、酢酸、ギ酸、
イソ酪酸、6個又はそれ以上の炭素原子を含有する炭化
水素及び高沸点残渣成分のような不純物を含む。
【0027】反応生成物18はエポキシ化反応生成物蒸
留帯域20に供給され、そこで蒸留によって所望の留分
に分離される。
【0028】帯域20で回収されるひとつの留出生成物
はプロピレン留分であり、バルブ24によって制御され
る管路22によって排出され、バルブ28によって制御
され、モリブデン供給管路12を経てエポキシ化反応帯
域10に未反応プロピレンを再循環させる支管26が備
えられる。
【0029】得られる他の留出生成物はプロピレンオキ
シド生成物留分であり、管路30によって排出される。
プロピレンオキシド留分は、さらにプロピレンオキシド
精製帯域で精製してもよい。
【0030】エポキシ化反応生成物蒸留帯域20から回
収されるもうひとつの生成物は、tert−ブチルアルコー
ル留出生成物40であり、酸素化された不純物をそこか
ら除去するために、必要に応じてさらに、たとえばSand
erson らの米国特許第4,704,482号、同4,7
05,903号又は同4,742,149号明細書に開
示されたような触媒処理によって、精製してもよい。
【0031】一般には缶出画分である高沸点留分50も
また、エポキシ化反応帯域20から排出される。該高沸
点留分は、最初に管路14を通ってエポキシ化反応帯域
10に供給された実質的にすべてのモリブデン触媒を含
有するであろう。該高沸点留分50は、tert−ブチルヒ
ドロペルオキシド、tert−ブチルアルコールならびにア
セトアルデヒド、アセトン、イソプロピルアルコールの
ようなtert−ブチルアルコールより沸点の低い酸素化
物;tert−ブチルアルコールより沸点が高いがtert−ブ
チルヒドロペルオキシドより沸点が低い酸素化物;及び
プロピレングリコール−tert−ブチルエーテルのような
tert−ブチルヒドロペルオキシドより沸点の高い残渣成
分などの不純物など、他の成分を含有している。すでに
示されているように、該高沸点留分50はまたギ酸、酢
酸及びイソ酪酸のようなカルボン酸を含有している。
【0032】モリブデン触媒はエポキシ化反応帯域10
に約50〜1,000ppm の範囲、そして通常は200
〜600ppm 存在するが、それはエポキシ化反応生成物
蒸留帯域20で濃縮されて、通常、高沸点留分50中に
約0.4〜0.8重量%(約4,000〜8,000pp
m)の範囲で存在する。
【0033】モリブデンで汚染された高沸点留分50
は、本発明によって、適切な撹拌手段(たとえば回転
機)及び熱交換媒介がその中を循環しうる外部ジャケッ
トもしくは内部コイルのような適切な温度制御手段を備
えた反応槽を含む沈殿帯域60に供給される。沈殿帯域
60では、高沸点成分50は、水素供給管路52によっ
て、溶解したモリブデンに比べて過剰モル供給される水
素と接触させられる。適切には、溶解したモリブデン1
グラム原子あたり約5〜約200モルの水素、より好ま
しくは約10〜約100モルの水素が供給される。水素
は高沸点留分50と、100〜250℃の範囲の温度、
及びゲージ圧1,380〜20,690kPa(200〜
3,000psig)の圧力で接触する。接触時間は、水素
のモリブデンとの反応が相応に可能なほどに完了したこ
とを保証し、そして生成物が実質的に完全に沈殿するの
を保証するのに十分な時間でなければならず、たとえば
接触時間は約0.2〜2時間である。
【0034】このようにして、処理された高沸点留分5
0に形成された沈殿物のスラリーは、スラリー排出管路
62によって沈殿帯域60から排出され、ろ過帯域70
のような沈殿分離帯域に導入され、そこでスラリーは、
排出路72によって排出される沈殿物と、実質的にモリ
ブデンを含まないろ液に分離され、ろ液はバルブ76に
よって制御される排出管路74によって排出される。
【0035】もし、高沸点留分50のモリブデン含有率
が約0.8重量%を越えていると、バルブ79によって
制御されるろ液再循環管路78によって、沈殿帯域60
に再循環してもよい。
【0036】
【発明の効果】本発明によって、高沸点留分はモリブデ
ン沈殿反応器に供給され、そこで液相で過剰の水素(モ
リブデン含有量を基準にして)と接触させられる。その
結果、水素は実質的にすべてのモリブデンと反応してモ
リブデン酸塩の沈殿物を形成し、それはこのようにして
処理された高沸点留分より、沈殿分離帯域で分離するこ
とができる。分離された沈殿物は濃縮された固体モリブ
デン生成物を含み、モリブデンを回収するために処理さ
れる。沈殿物は反応混合物中に存在する実質的にすべて
のモリブデンを含有し、その結果、このように処理され
たモリブデン含有留分は、より少ない環境上の問題しか
示さず、より容易に処分できる。
【0037】
【実施例】本発明を、説明のために与えられて、本発明
の範囲を限定するものではない、以下の実施例によって
説明する。
【0038】実験は、表IIに示された条件で、1,00
0mlの撹拌式バッチ反応器中で行った。たとえば実験6
547−59では、0.56重量%のモリブデン触媒を
含有する前述の高沸点留分500g を反応器に仕込ん
だ。ついで水素を反応器に仕込んだ。反応器を200
℃、ゲージ圧14,350kPa(2,080psig)に3時
間保ち、ついで冷却した。反応器を開口し、内容物をろ
別した。乾燥した沈殿物が44重量%のモリブデンを含
有したのに対して、ろ液はわずかに23ppm のモリブデ
ンを含有していた。
【0039】
【表2】
【0040】実験6547−72及び6547−77
は、2段階の反応を続けて行う例を示した。第1段階で
モリブデン含有量が15,000ppm から1,100pp
m まで減少した。このろ液が第2の水素化を受けて、ろ
液のモリブデンの含有量は970ppm に減少した。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の反応と精製のフローチャートである。
【符号の説明】
10 エポキシ化反応帯域 12 プロピレン供給管路 14 モリブデン触媒溶液供給管路 16 tert−ブチルヒドロペルオキシドのtert−ブチル
アルコール溶液供給管路 18 エポキシ化反応生成物排出管路 20 エポキシ化反応生成物蒸留帯域 22 プロピレン排出管路 24 バルブ 26 プロピレン再循環管路 28 バルブ 30 プロピレンオキシド排出管路 40 tert−ブチルアルコール排出管路 50 高沸点留分排出管路 52 水素供給管路 60 沈殿帯域 62 スラリー排出路 70 ろ過帯域 72 沈殿物排出路 74 ろ液排出路 76 バルブ 78 ろ液再循環管路 79 バルブ
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年8月17日
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0038
【補正方法】変更
【補正内容】
【0038】実験は、表IIに示された条件で、1,00
0mlの撹拌式バッチ反応器中で行った。たとえば実験6
547−59では、モリブデン触媒による、プロピレン
とtert−ブチルヒドロペルオキシドからプロピレンオキ
シド及びtert−ブチルアルコールを生成する反応で得ら
れ、0.56重量%のモリブデンを含有する高沸点留分
500g を反応器に仕込んだ。ついで水素を反応器に仕
込んだ。反応器を200℃、ゲージ圧14,350kPa
(2,080psig)に3時間保ち、ついで冷却した。反
応器を開口し、内容物をろ別した。乾燥した沈殿物が4
4重量%のモリブデンを含有したのに対して、ろ液はわ
ずかに23ppm のモリブデンを含有していた。
フロントページの続き (72)発明者 ロバート・アレン・メイヤー アメリカ合衆国、ミズーリー 63021、バ ルウィン、アパートメント 113、リフレ クション・ドライブ 13940 (72)発明者 エドワード・トーマス・マーキス アメリカ合衆国、テキサス 78758、オー スチン、コリンフィールド・ドライブ 9004

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可溶性モリブデン触媒の存在下に、プロ
    ピレンオキシド及びtert−ブチルアルコールを合成する
    反応プロセスの間に形成する溶解モリブデン触媒を含有
    する蒸留留分より、モリブデンを回収する方法におい
    て、上記の蒸留留分に、その中に懸濁したモリブデン沈
    殿を含む液体生成物を形成するのに十分な量の水素を加
    えることを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 0.4〜0.8重量%のモリブデンを含
    有する高沸点液状留分に、50〜250℃の温度及びゲ
    ージ圧1,380〜20,690kPa(200〜3,00
    0psig)の圧力を包含する沈殿条件で水素を飽和させ、
    該水素を1グラム原子の溶解モリブデンあたり5〜20
    0モルの割合で沈殿帯域に供給し、生じた上記の沈殿を
    含む生成物を分離帯域に供給して、モリブデン沈殿を、
    該沈殿を含む生成物の液状部分より分離する請求項1記
    載の方法。
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