JPH05168892A - 非イオン界面活性剤の製造法 - Google Patents

非イオン界面活性剤の製造法

Info

Publication number
JPH05168892A
JPH05168892A JP3357753A JP35775391A JPH05168892A JP H05168892 A JPH05168892 A JP H05168892A JP 3357753 A JP3357753 A JP 3357753A JP 35775391 A JP35775391 A JP 35775391A JP H05168892 A JPH05168892 A JP H05168892A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fatty acid
ester
alkylene oxide
reaction
mixture
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP3357753A
Other languages
English (en)
Inventor
Katsuichi Nishizaki
勝一 西崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
DKS Co Ltd
Original Assignee
Dai Ichi Kogyo Seiyaku Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Ichi Kogyo Seiyaku Co Ltd filed Critical Dai Ichi Kogyo Seiyaku Co Ltd
Priority to JP3357753A priority Critical patent/JPH05168892A/ja
Publication of JPH05168892A publication Critical patent/JPH05168892A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Detergent Compositions (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Polyethers (AREA)
  • Emulsifying, Dispersing, Foam-Producing Or Wetting Agents (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ポリオキシアルキレンアルキルエーテル脂肪
酸エステルを含有する非イオン界面活性剤を脂肪酸アル
キルエステルから一段階の反応工程により得る。 【構成】 脂肪酸アルキルエステルと活性水素を2個以
上有するアミン化合物と触媒の混合物にアルキレンオキ
シドを反応させる。 【効果】 従来の製造法に比べ、工程の煩雑さが解消で
き、更に得られた非イオン界面活性剤は副生成物が少な
く、界面活性性能に優れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は非イオン界面活性剤の製
造法に関するものであり、更に詳しくはポリオキシアル
キレンアルキルエーテル脂肪酸エステルと活性水素を2
個以上有するアミン化合物のアルキレンオキシド付加物
との混合物である非イオン界面活性剤の製造法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】本発明の非イオン界面活性剤中のポリオ
キシアルキレンアルキルエーテル脂肪酸エステルは、乳
化剤、分散剤、洗浄剤、染色助剤、繊維処理剤、潤滑
油、浸透剤、消泡剤、湿潤剤、帯電防止剤、防曇剤、浮
選剤、化粧品原料等に使われており、性能的に特徴ある
非イオン界面活性剤である。従来のポリオキシアルキレ
ンアルキルエーテル脂肪酸エステルの製造法としては、
脂肪酸アルキルエステルを出発物質として直接アルキレ
ンオキサイドを付加反応させることができないため、特
公昭56−20838号公報に見られる様に、1価アル
コールにアルキレンオキシドを付加反応させた後に高温
下で脂肪酸とエステル化脱水反応を行うという間接的な
製造法が通常的に採用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ここで得られ
るポリオキシアルキレンアルキルエーテル脂肪酸エステ
ルは1価アルコールにアルキレンオキシドを付加する1
段目の反応で、ポリオキシアルキレングリコールを副生
する事から、2段目の反応で行う、1価脂肪酸のエステ
ル化反応時に副生グリコールとのエステル化物が生じた
り、また、未反応脂肪酸が残りやすいという問題点があ
った。
【0004】一方天然のロウや合成油等の脂肪酸アルキ
ルエステルは活性水素を持たないので、直接アルキレン
オキシドを付加反応することが出来なかった。この為、
これらを原料とする場合は別の方法が必要となってい
る。例えば、特公昭35−4956号公報には抹香鯨油
の場合は鯨油のアルカリ僉化した加水分解物にアルキレ
ンオキシドを反応する方法が見られるが、反応生成物は
一価アルコールと一価脂肪酸の加水分解物にアルキレン
オキシドが付加した混合物であり、天然のロウや合成油
の脂肪酸アルキルエステルに直接付加したものでなく、
ポリオキシアルキレンアルキルエーテル脂肪酸エステル
を一工程で製造する方法(直接合成)となり得ていない
という問題点があった。このようなことからポリオキシ
アルキレンアルキルエーテル脂肪酸エステルあるいはそ
れを含有する非イオン界面活性剤の製造において煩雑さ
のない、又純度の高い新規な製造方法が望まれていた。
【0005】本発明の目的は、従来活性水素を持たない
脂肪酸アルキルエステルに一工程で直接アルキレンオキ
シドを付加したポリオキシアルキレンアルキルエーテル
脂肪酸エステルを含有した非イオン界面活性剤の製造方
法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、以上の実情に
鑑み、種々研究した結果、ポリオキシアルキレンアルキ
ルエーテル脂肪酸エステルを脂肪酸アルキルエステルか
ら一段反応により直接アルキレンオキシド付加物を得る
ことに成功したものである。すなわち従来の反応方法を
とらずに脂肪酸アルキルエステルと活性水素を2個以上
有するアミン化合物と触媒の混合物にアルキレンオキシ
ドを直接反応させることによって、一工程で脂肪酸アル
キルエステルにアルキレンオキシドが付加されたポリオ
キシアルキレンアルキルエーテル脂肪酸エステルを含有
する非イオン界面活性剤の製造法である。
【0007】本発明に使用する脂肪酸アルキルエステル
とは、鯨ロウ、ホホバ脂、抹香鯨油、モンタンロウ、米
ぬかロウ等の天然ロウ、または脂肪酸メチルエステル、
精製ヤシ脂肪酸イソプロピルエステル等の油脂脂肪酸低
級アルコールエステル又は炭素数1〜33のアルキル基
もしくはアルケニル基を有した直鎖ないし分岐鎖状の脂
肪酸と炭素数1〜30のアルキル基もしくはアルケニル
基を有した直鎖ないし分岐鎖状のアルコールから成るエ
ステルの合成エステル油における蒸留品や未精製品が挙
げられ、具体的にはステアリン酸メチルエステル,ステ
アリン酸オクチルエステル、オレイン酸ブチルエステ
ル,ラウリン酸オレイルエステル,パルミチン酸ステア
リルエステル,ベヘニン酸ステアリルエステル,ミリス
チン酸ミリスチルエステル,アクリル酸ヘキシルエステ
ル、メタアクリル酸オクチルエステル、カプロン酸ビニ
ルエステル、オレイル酢酸エステル等である。
【0008】本発明に使用する活性水素を2個以上有す
るアミン化合物(以後アミン化合物という)とは、アン
モニア、炭素数2〜30のオキシアルキルアミン化合物
及び炭素数1〜20のアルキルアミン化合物が挙げられ
る。前記の化合物を具体的に示すと、オキシアルキルア
ミン化合物とは、アンモニアにエチレンオキシドを反応
して得たモノエタノールアミン、ジエタノールアミン、
トリエタノールアミン、アンモニアにプロピレンオキシ
ドを反応して得たモノイソプロパノールアミン、ジイソ
プロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン、ア
ンモニアにブチレンオキシドを反応して得たモノブタノ
ールアミン、ジブタノールアミン、トリブタノールアミ
ン、である。さらに、アンモニアにα−オレフィンオキ
シドを反応して得た、モノ、ジ、トリ、混合のドデカノ
ールアミン、オクタデカノールアミン、等のオキシアル
キルアミン化合物が挙げられる。又、アルキルアミン化
合物とはメチルアミン、エチルアミン、プロピルアミ
ン、オクチルアミン、ラウリルアミン、ヤシ脂肪アミ
ン、牛脂脂肪アミン、エチレンジアミン、プロピレンジ
アミン等が、さらに前記のアミン化合物の混合物等が挙
げられる。活性水素が1個のアミン化合物では脂肪酸ア
ルキルエステルへのアルキレンオキシドの付加反応が進
みにくく好ましくない。
【0009】本発明に使用するアルキレンオキシドはエ
チレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシ
ド等が挙げられ、単独でもよいが、2種以上のアルキレ
ンオキシドを使用してもよい。また使用する触媒は通常
アルキレンオキシドの付加反応において使われるアルカ
リ性物質、アルカリ金属の水酸化物、炭酸塩、及び有機
酸塩等でたとえば、ナトリウムメチラート、カリウムメ
チラート、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カ
リウム、酢酸ナトリウム、乳酸カリウム等が挙げられ
る。又その使用量は生成物に対して、0.01〜0.3
重量%程度使用するのが、アルキレンオキシドの反応性
を速める為好ましい。
【0010】本発明による非イオン界面活性剤は、脂肪
酸アルキルエステルのアルキレンオキシド付加物である
ポリオキシアルキレンアルキルエーテル脂肪酸エステル
と活性水素を2個以上有するアミン化合物のアルキレン
オキシド付加物との混合物からなるものである。界面活
性剤としての性能上アミン化合物のアルキレンオキシド
付加物の含有量は少ないほどよく、満足できる性能を示
すためには脂肪酸アルキルエステル(A)に対する活性
水素を2個以上有するアミン化合物(B)のモル比は、
(A):(B)=1:0.01〜1:0.5が好まし
い。
【0011】ポリオキシアルキレンアルキルエーテル脂
肪酸エステルの含有量は、反応生成物のNMRによる構
造分析により、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル
脂肪酸エステルのポリオキシアルキレン構造で、末端メ
チレン炭素のピーク面積比率をエステル結合側とエーテ
ル結合側で求め、更にこのポリオキシアルキレン構造の
メチレン炭素のピーク面積比率の総和から算出される。
界面活性剤としての性能及び反応の進行からいってポリ
オキシアルキレンアルキルエーテル脂肪酸エステルの含
有量は15〜98重量%程度となる。又前記のモル比の
場合ほぼ60〜98重量%となる。
【0012】本発明の製造手順、条件は、基本的に公知
のアルキレンオキシドの付加反応と同じであり、用途に
よって種々の分子量、アルキレンオキシド種を調整する
ことができる。
【0013】脂肪酸アルキルエステルにアルキレンオキ
シドが付加されない場合つまりアミン化合物だけにアル
キレンオキシドが付加された場合、又脂肪酸アルキルエ
ステルのみにアルキレンオキシドが付加され、アミン化
合物にはアルキレンオキシドが付加されない場合は、未
反応の原料が残ることになるが、これは液体クロマトグ
ラフィーによる組成分析で原料ピークが無くなることで
未反応物はないことが確認され、脂肪酸アルキルエステ
ルとアミン化合物がすべてアルキレンオキシド付加され
ていることがわかる。又この場合の反応生成物は分離す
ることも無く、均一な溶液系となる。
【0014】更に、脂肪酸アルキルエステルが加水分解
され、アルキレンオキシドが反応した場合は、ポリオキ
シアルキレン脂肪酸エステルとポリオキシアルキレンア
ルキルエーテルの混合物となるが、この物はNMRの構
造分析と水酸基価が非常に大きくなることから本発明に
よる反応生成物とは異なることがわかる。
【0015】本発明の方法による非イオン界面活性剤
は、前記より脂肪酸アルキルエステルのアルキレンオキ
シド付加物とアミン化合物のアルキレンオキシド付加物
との混合物となった場合、次のような物性及び界面活性
性能を示す。脂肪酸アルキルエステルとアミン化合物に
エチレンオキシドが付加反応されたものは低級アルコー
ルや水に溶解し、その水溶液は表面張力低下能に優れて
いる。プロピレンオキシドが付加反応されたものは鉱物
油や低級アルコールに溶解し、油性向上剤の性能に優れ
ている。又ブチレンオキシドが付加反応されたものはプ
ロピレンオキシド付加物よりも親油性が強く潤滑性と熱
安定性が良好で潤滑油に優れている。
【0016】
【作用】本発明における反応はアミン化合物と触媒を反
応開始剤に用いて、脂肪酸アルキルエステルの分子内エ
ステル結合間にアルキレンオキシドを付加反応せしめ、
直接合成法により、ポリオキシアルキレンアルキルエー
テル脂肪酸エステルを含有する非イオン界面活性剤が得
られる製造法である。さらに詳しく示せば、脂肪酸アル
キルエステルとアミン化合物と触媒の混合物系で、反応
活性条件を高めると脂肪酸アルキルエステルのエステル
結合で脂肪酸残基の脱離移動が起きる。ここで生じた間
隙でアルコール残基の方にアルキレンオキシド付加が連
続して行なわれ、ポリオキシアルキレンオキシド付加物
へと成長反応する。
【0017】さらに、脱離移動した脂肪酸残基は常に分
子末端へ帰還移動する性質がある為、最終的にはポリオ
キシアルキレンアルキルエーテル脂肪酸エステルとな
り、両末端をアルキルエーテルとアルキルエステルで疎
水化されたポリエーテルを、直接得ることが出来る。本
発明にて得られたポリオキシアルキレンアルキルエーテ
ル脂肪酸エステルは、アルキルエーテル残基のモル数と
脂肪酸エステル残基のモル数の比は常にほぼ一定の1:
1であるという特徴を有している。さらに、出発物質と
した脂肪酸アルキルエステルは全てにアルキレンオキシ
ドが付加され、一方アミン化合物もアルキレンオキシド
が付加されるため、疎水性の不純物が無くなる特徴を有
している。又従来の二段反応により得る場合はポリオキ
シアルキレンアルキルエーテルと、脂肪酸の反応モル比
を1:1としても、反応は完結する事が無理で、これら
の未反応成分が多く残った状態となる事が多い。本発明
の方法で得た場合は両末端の疎水化されたポリオキシア
ルキレンアルキルエーテル脂肪酸エステルの含有量も高
く、従来の二段反応によるものでは得られない界面活性
剤としての性能が発現される。
【0018】
【実施例】以下、本発明を実施例によって具体的に説明
するが、本発明はそれらによって何ら限定されるもので
ない。尚、実施例中の%とは重量%を意味する。
【0019】実施例1 5Lのオートクレーブにステアリン酸オクチルエステル
396g(1モル)と、トリエタノールアミン14.9
g(0.1モル)及び100%KOH3gを仕込み、4
50rpmの撹拌速度の混合条件下で145℃まで昇温
した後、エチレンオキシド1320g(30モル)を温
度130〜150℃、圧力2kg/cm2 Gの条件下で
少しづつ反応させた。エチレンオキシドの付加反応終了
後、80℃に冷却し、氷酢酸にてPH6に中和した。淡
黄色粘調状の反応生成物が得られ、水酸基価は18.0
であった。液体クロマトグラフィーによる組成分析によ
り、チャート上に重量平均分子量1500のピークが一
つだけ見られ、原料のステアリン酸オクチルエステルや
トリエタノールアミンのピークは見られなかった。又分
離成分も見られなかった。これによりこの生成物は、ポ
リオキシエチレンオクチルエーテルステアリン酸エステ
ルとトリエタノールアミンのエチレンオキシド付加物と
の混合物であることが確認された。この混合物の収率は
仕込量に対して99.5%であり、又NMR分析により
ポリオキシエチレンオクチルエーテルステアリン酸エス
テルの含有量は87.0重量%であった。この生成物は
水溶性で浸透性に優れ、低気泡性であり、界面活性剤と
しての性能を備えているものであった。液体クロマトグ
ラフィーによる組成分析の測定は、HLC−803D
(東洋ソーダ(株)製)によって行われ、条件はカラム
の種類がODS−120Tカラム、溶媒はアセトニトリ
ル/水=80/20の混合液であり、流量は0.7ml
/min、カラム温度は30℃であった。又重量平均分
子量はポリエチレングリコール換算によるものである。
【0020】実施例2 5Lのオートクレーブに牛脂脂肪酸メチルエステル28
8g(1モル)と、モノイソプロパノールアミン3.8
g(0.05モル)にNaOH5gを溶解して仕込み、
450rpmの撹拌速度の混合条件下で145℃まで昇
温した後、プロピレンオキシド1740g(30モル)
を温度125〜140℃、圧力3.5kg/cm2 Gの
条件下で少しずつ反応させた。プロピレンオキシド付加
反応終了後、80℃に冷却し、塩酸にてPH6に中和
し、さらに脱塩精製した。淡黄色液状の反応生成物が得
られ、水酸基価は8.5であった。液体クロマトグラフ
ィーによる組成分析により、チャート上に重量平均分子
量1900のピークが一つだけ見られ、原料の牛脂脂肪
酸メチルエステルやモノイソプロパノールアミンの原料
ピークは見られなかった。又分離成分も見られなかっ
た。これによりこの生成物は牛脂脂肪酸メチルエステル
のプロピレンオキシド付加物とモノイソプロパノールア
ミンのプロピレンオキシド付加物との混合物であること
が確認された。この混合物の収率は99.0%であり、
NMR分析により牛脂脂肪酸メチルエステルのプロピレ
ンオキシド付加物の含有量は93.5重量%であった。
またこの生成物は清浄分散性を付与することができ、油
性向上剤として好適であり界面活性剤としての性能を備
えているものであった。
【0021】実施例3 5Lオートクレーブにパルミチン酸ステアリルエステル
508g(1モル)とジエタノールアミン35g(0.
3モル)及び100%KOH4gを仕込み、450rp
mの撹拌速度の混合条件下で155℃まで昇温した後、
エチレンオキシド220g(5モル)を温度130〜1
50℃、圧力2.0kg/cm2 Gの条件下で少しづつ
反応させた。エチレンオキシド付加反応終了後、温度を
130〜145℃、圧力3.0kg/cm2 Gの条件下
でプロピレンオキシド1160g(20モル)とブチレ
ンオキシド144g(2モル)をブロック反応させた。
その後、80℃に冷却し、氷酢酸にてPH6.5に中和
した。淡黄色液状の反応生成物が得られ、水酸基価は1
3.6であった。液体クロマトグラフィーによる組成分
析により、チャート上に重量平均分子量1600のピー
クが一つだけ見られ、原料のパルミチン酸ステアリルエ
ステルやジエタノールアミンの原料ピークは見られなか
った。又分離成分も見られなかった。これによりこの生
成物はパルミチン酸ステアリルエステルのアルキレンオ
キシド付加物とジエタノールアミンのアルキレンオキシ
ド付加物との混合物であることが確認された。この混合
物の収率は99.4%であり、NMR分析によりパルミ
チン酸ステアリルエステルのアルキレンオキシド付加物
の含有量は72.3重量%であった。又この生成物は消
泡性が強く、消泡剤として好適であり、界面活性剤とし
ての性能を備えてたものであった。
【0022】実施例4 5Lオートクレーブにラウリン酸オレイルエステル45
0g(1モル)と炭酸カリ4gを仕込み、450rpm
の撹拌速度の混合条件下で140℃まで昇温した。次い
で、ラウリルアミン18.5g(0.1モル)を加えた
後、エチレンオキシド1540g(35モル)を同温度
で圧力3.0kg/cm2 Gの条件下で少しづつ反応さ
せた。エチレンオキシド付加反応終了後、80℃に冷却
し、氷酢酸にてPH6.5に中和した。淡黄色ペースト
状の反応生成物が得られ、水酸基価は14.8であっ
た。液体クロマトグラフィーによる組成分析により、チ
ャート上に重量平均分子量1800のピークが一つだけ
見られ、原料のラウリン酸オレイルエステルやラウリル
アミンの原料ピークは見られなかった。又分離成分も見
られなかった。これによりこの生成物はラウリン酸オレ
イルエステルのエチレンオキシド付加物とラウリルアミ
ンのエチレンオキシド付加物との混合物であることが確
認された。この混合物の収率は99.6%であり、NM
R分析によりラウリン酸オレイルエステルのエチレンオ
キシド付加物の含有量は88.4重量%であった。又こ
の生成物は水溶性で透明に溶解し、5%濃度の曇点は9
1.5℃であり、0.1%濃度での水溶液の表面張力は
34.8ダイン/cm(20℃)であり、界面活性剤と
しての性能を備えているものであった。
【0023】実施例5 米ヌカロウ720g(1モル)とトリイソプロパノール
アミン95.5g(0.5モル)に変更した以外は実施
例1と同一の条件として、エチレンオキシド880g
(20モル)を付加反応した。反応終了後80℃に冷却
し、氷酢酸でPH6.5に中和して、淡黄色液状の反応
生成物が得られ、水酸基価は50.5であった。液体ク
ロマトグラフィーによる組成分析により、チャート上に
重量平均分子量1250のピークが一つだけ見られ、原
料の米ヌカロウやトリイソプロパノールアミンの原料ピ
ークは見られなかった。又分離成分も見られなかった。
これによりこの生成物は米ヌカロウのエチレンオキシド
付加物とトリイソプロパノールアミンのエチレンオキシ
ド付加物との混合物であることが確認された。この混合
物の収率は99.3%であり、NMR分析により米ヌカ
ロウのエチレンオキシド付加物の含有量は63.4重量
%であった。又この生成物は冷間圧延油として使用した
場合、乳化性は長期間の安定性がはかれ、潤滑性も長期
に安定であり、界面活性剤としての性能を備えているも
のであった。
【0024】実施例6 実施例2の条件で、精製ヤシ脂肪酸イソプロピルエステ
ル242g(1モル)とエチレンジアミン6.0g
(0.1モル)に乳酸カリウム4gを溶解して仕込むに
変更した以外は同一の条件で、プロピレンオキシド87
0g(15モル)とエチレンオキシド880g(20モ
ル)を混合し、ランダム付加反応した。反応終了後80
℃に冷却し、塩酸にてPH6.5に中和し、さらに脱塩
精製した。淡黄色液状の反応生成物が得られ、水酸基価
は21.2であった。液体クロマトグラフィーによる組
成分析により、チャート上に重量平均分子量1800の
ピークが一つだけ見られ、原料の精製ヤシ脂肪酸イソプ
ロピルエステルやエチレンジアミンの原料ピークは見ら
れなかった。又分離成分も見られなかった。これにより
この生成物は精製ヤシ脂肪酸イソプロピルエステルのア
ルキレンオキシド付加物とエチレンジアミンのアルキレ
ンオキシド付加物との混合物であることが確認された。
この混合物の収率は99.0%であり、NMR分析によ
り精製ヤシ脂肪酸イソプロピルエステルのアルキレンオ
キシド付加物の含有量は86.2重量%であった。又こ
の生成物は鉱物油、水、アルコールに透明に溶解し、5
%濃度の曇点は56℃で、0.1%濃度での水溶液の表
面張力は38.4ダイン/cm(20℃)であり、界面
活性剤としての性能を備えているものであった。
【0025】比較例1 実施例1の条件で、トリエタノールアミンを用いない場
合を比較の為、行なった。同条件で、エチレンオキシド
を少量反応機内に導入してみたが、20時間たっても反
応圧が下がらず、エチレンオキシドを付加反応させるこ
とが出来なかった。
【0026】比較例2 実施例1の条件で、ステアリン酸オクチルエステルを加
水分解したものを用いる以外、全て同じ条件で、エチレ
ンオキシドを付加反応した、この生成物の水酸基価は1
54.6であり、一方NMR分析により水酸基を末端に
有する化合物の混合物となっていることが確認され、実
施例1の水酸基価を18.0とする反応生成物とは大き
く異なっており、別のものであった。
【0027】
【発明の効果】本発明で得られる非イオン界面活性剤中
のポリオキシアルキレンアルキルエーテル脂肪酸エステ
ルは脂肪酸アルキルエステルに、アルキレンオキシドを
直接付加して得られるものであり、疎水基を両末端とす
る特殊な構造の混合系で、末端水酸基が少ないため熱安
定性に優れている。また、200℃近くの高温によるエ
ステル化反応を経由しない為、着色や副生成物が少な
く、品質のよい製品を直接合成出来る事から、産業上有
益な製造方法となりえる。さらに、油との親和性が良好
で、その性質に優れている為、乳化剤、分散剤、洗浄
剤、染色助剤、繊維処理剤、潤滑油、柔軟剤、浸透剤、
消泡剤、潤滑剤、帯電防止剤、防曇剤、浮選剤、化粧品
原料等として好ましい。また、低起泡性である為、洗浄
剤として使用した場合、泡によるトラブルを防止する事
が出来る。さらに繊維に対して柔軟性を付与したり、ソ
ーピング剤として使用した場合、摩擦堅牢度が向上する
等の性能を有する。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 脂肪酸アルキルエステルと活性水素を2
    個以上有するアミン化合物と触媒の混合物にアルキレン
    オキシドを直接反応させることによって、一工程で脂肪
    酸アルキルエステルにアルキレンオキシドを付加できる
    ことを特徴とするポリオキシアルキレンアルキルエーテ
    ル脂肪酸エステルを含有する非イオン界面活性剤の製造
    法。
  2. 【請求項2】 前記脂肪酸アルキルエステルと前記アミ
    ン化合物のモル比が1:0.01〜1:0.5である請
    求項1記載の製造法。
JP3357753A 1991-12-25 1991-12-25 非イオン界面活性剤の製造法 Pending JPH05168892A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3357753A JPH05168892A (ja) 1991-12-25 1991-12-25 非イオン界面活性剤の製造法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3357753A JPH05168892A (ja) 1991-12-25 1991-12-25 非イオン界面活性剤の製造法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05168892A true JPH05168892A (ja) 1993-07-02

Family

ID=18455751

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3357753A Pending JPH05168892A (ja) 1991-12-25 1991-12-25 非イオン界面活性剤の製造法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05168892A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008121015A (ja) * 2006-11-13 2008-05-29 Bayer Materialscience Ag ポリエーテル−エステルポリオールの製造方法
JP2008533261A (ja) * 2005-03-14 2008-08-21 ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア 低発泡性界面活性剤としてのエステル化アルキルアルコキシレート
KR20100042606A (ko) * 2008-10-16 2010-04-26 바이엘 머티리얼사이언스 아게 폴리에테르 에스테르 폴리올의 제조 방법

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008533261A (ja) * 2005-03-14 2008-08-21 ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア 低発泡性界面活性剤としてのエステル化アルキルアルコキシレート
JP4868545B2 (ja) * 2005-03-14 2012-02-01 ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア 低発泡性界面活性剤としてのエステル化アルキルアルコキシレート
KR101274284B1 (ko) * 2005-03-14 2013-06-25 바스프 에스이 저발포 계면활성제로서 사용되는 에스테르화 알킬알콕실레이트
JP2008121015A (ja) * 2006-11-13 2008-05-29 Bayer Materialscience Ag ポリエーテル−エステルポリオールの製造方法
KR101458636B1 (ko) * 2006-11-13 2014-11-06 바이엘 머티리얼사이언스 아게 폴리에테르-에스테르 폴리올의 제조 방법
US9284401B2 (en) 2006-11-13 2016-03-15 Bayer Materialscience Llc Process for the preparation of polyether-ester polyols
KR20100042606A (ko) * 2008-10-16 2010-04-26 바이엘 머티리얼사이언스 아게 폴리에테르 에스테르 폴리올의 제조 방법
JP2010095721A (ja) * 2008-10-16 2010-04-30 Bayer Materialscience Ag ポリエーテルエステルポリオールの製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4614622A (en) Polyoxyalkylene ethers of glycerin or 1,2-propanediol, esterified with fatty acid and/or isostearic acid, their synthesis and use as thickening or solubilizing agents
US5945393A (en) Nonionic gemini surfactants
WO1994000508A1 (en) Surfactants derived from polyoxyalkylenes and substituted succinic anhydrides
JP3608844B2 (ja) 高粘度液体洗浄剤組成物
KR890014442A (ko) 알킬렌 글리콜 에테르의 카복실산 에스테르의 제조방법 및 이의 용도
JP3226274B2 (ja) アミド製品混合物の製造方法、アミド製品混合物およびその使用
GB1588079A (en) Surface-active oxyalkylated amines
US5446188A (en) Process for the production of highly concentrated fatty alcohol sulfate pastes
JPH05168892A (ja) 非イオン界面活性剤の製造法
JP2001505891A (ja) 脂肪酸ポリエチレングリコールエステルの製造方法
US6184399B1 (en) Process for preparing a fatty acyl isethionate salt
JP3176094B2 (ja) 高含有率ポリオキシアルキレングリセリンエーテル脂肪酸エステルの製造法
US3941817A (en) Tertiary amide amphoteric surface active agents and process for their manufacture
JP3502680B2 (ja) 第4級アンモニウム塩の製造方法
JP3299862B2 (ja) 淡色化ベタインの製造法
JPH07502269A (ja) 親水性化トリグリセリドの製法
JPH08504416A (ja) 貯蔵可能な薄色ノニオン性界面活性剤の製法
JP3502679B2 (ja) 第4級アンモニウム塩の製造方法
Weil et al. Soap‐based detergent formulations: II. Oxyethylated fatty amides as lime soap dispersing agents
JPH04150935A (ja) 非イオン界面活性剤の製造法
US5041553A (en) Process for the preparation of 2-substituted 1-(acylaminoalkyl)-2-imidazolines
JPH04352744A (ja) ポリオキシアルキレングリセリンエーテル脂肪酸エステルの製造法
JPH1077255A (ja) ポリオキシアルキレン脂肪酸アミドの製造方法
US5741917A (en) Process for the preparation of acyloxyalkanesulfonates having improved properties
JPS6233190A (ja) リン酸エステルの製造方法