JPH0516635Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は音響用吸音体に関するものである。

「従来の技術」 従来の音響用吸音体は、音響状況や音質などを
変えて音響効果を上げるために設置場所を変えた
り、あるいはその吸音体の材質を変えたりしてい
る。

「考案が解決しようとする問題点」 音響用吸音体の音響効果を上げるのに、音響用
吸音体の設置場所を変えたり、吸音体の材質を変
えたりせずに、もつと簡単に音響効果を上げるこ
とが求められている。

「考案が解決しようとする手段」 本考案は、簡単に音響状況や音質などを変え音
響効果を上げられるようにすべく、吸音体に変形
可能なメツシユ状可撓性金属を埋設したものであ
る。

「作用」 メツシユ状可撓性金属を埋設した吸音体を変形
させて多形化すると共に形体を保持させる。

「実施例」 吸音体１は、第１〜３図に示すように、布やビ
ニール、紙など薄くて変形しやすい物を重ねた表
布材と裏布材とで吸音材を挟んで縫製した長方形
で偏平状のものである。

吸音体１の上端両側部に釣り下げ用の紐の輪
２・２を設ける。

吸音体１にはメツシユ状可撓性金属を埋設す
る。メツシユ状可撓性金属としては金網、パンチ
ングメタルなどがある。メツシユ状可撓性金属は
吸音体１に例えば次のようにして埋設する。第４
図では上から表布材１６、吸音材１７、金網１
８、裏布材１９の順に重ねて表布材１６両側を折
り返して縫製し、第５図では上から表布材１６、
吸音材１７、両側金網１８、吸音材１７、裏布材
１９の順に重ねて表布材１６両側を折り返して縫
製し、第６図では表布材１６、金網１８、吸音材
１７、裏布材１９の順に重ねて表布材１６両側を
折り返して縫製する。

なお、メツシユ状可撓性金属を吸音体１の裏面
あるいは表面に全長にわたり沿わせて設けること
もできる。

メツシユ状可撓性金属を埋設した音響用吸音体
は、第７図に示すように、音響装置２１のある部
屋などで天井の引掛け具２２・２２に輪２・２を
掛け吊り下げて使用する。音響装置２１に近い吊
り下げた音響用吸音体は金網１８を変形させない
で使用する状態を示す。音響装置２１から遠い方
に吊り下げた音響吸音体は金網１８を変形させて
使用する状態を示す。金網１８の変形は、図示に
ようにねじりに変形させるもののみならず、曲面
状、鋸歯状、波形状、その他任意の形状にも変形
させ得る。すなわち、平面状の音響用吸音体の吸
音効果を、使用場所や周辺環境によつて変化させ
るため、ねじり変形や断面を曲面状、鋸歯状ある
いは波形状に変形させると、音響状況、音質など
の吸音を変えることができる。

音響用吸音体は長方形のみならず三角形その他
の形状でもよい。また、音響用吸音体は天井から
吊り下げるもののみならず壁面に取付けるように
してもよい。

「考案の効果」 本考案は、平面状の吸音体を使用場所や周辺環
境によつてメツシユ状可撓性金属を変形させてね
じり変形や断面を曲面状、鋸歯状あるいは波形状
などに変形させ、音響状況、音質などの吸音を変
えることができ、設置場所を変えたりあるいはそ
の音響材の材質を変えたりすることなく単にメツ
シユ状可撓性金属を変形させるだけの至極簡単な
操作で音響効果を上げることができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の具体的一実施例で、第１〜３図
は音響用吸音体で、第１図はその正面図、第２図
は第１図の左側面図、第３図は第１図の背面図、
第４・５・６図は音響用吸音体の断面図、第７図
は音響用吸音体の使用状態を示す斜視図である。 １……吸音体、１８……金網（メツシユ状可撓
性金属の例）。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 偏平状で可撓性を有する吸音体にメツシユ状可
   撓性金属を埋設し、メツシユ状可撓性金属を変形
   させて変形したメツシユ状可撓性金属に吸音体を
   沿うようにしたことを特徴とする音響用吸音体。