JPH05164987A - マイクロビーム走査方法および走査装置 - Google Patents

マイクロビーム走査方法および走査装置

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JPH05164987A
JPH05164987A JP3327429A JP32742991A JPH05164987A JP H05164987 A JPH05164987 A JP H05164987A JP 3327429 A JP3327429 A JP 3327429A JP 32742991 A JP32742991 A JP 32742991A JP H05164987 A JPH05164987 A JP H05164987A
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JP
Japan
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microbeam
ray
sample
visible light
objective lens
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JP3327429A
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English (en)
Inventor
Hisao Fujisaki
久雄 藤崎
Hiroshi Nagata
浩 永田
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Publication date
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  • Photometry And Measurement Of Optical Pulse Characteristics (AREA)
  • Mechanical Optical Scanning Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】試料を動かすことなく、X線やレーザのマイク
ロビームの走査を可能にする走査方法および走査装置を
提供する 【構成】X線ビームを一点に集光するX線集光素子と、
前記X線集光素子を光軸に垂直な方向に駆動する駆動手
段とを備え、前記X線集光素子を駆動することによりX
線ビームの集光する点を走査することを特徴とするX線
マイクロビーム走査装置。 レーザビームを一点に集光
する集光レンズと、前記集光レンズを光軸に垂直な方向
に駆動する駆動手段とを備え、前記集光レンズを駆動す
ることによりレーザビームの集光する点を走査すること
を特徴とするレーザマイクロビーム走査装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はX線やレーザ等のマイク
ロビーム照射装置において、マイクロビームを走査する
方法と走査する装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、マイクロビームを試料上で走査す
るにあたっては、反射鏡を振動させるか偏向板の印加電
圧を振動させてビームを振る、あるいは試料台を動かす
という方法がとられている。
【0003】例えば、レーザ照射装置では反射鏡でレー
ザビームを振ることにより照射位置を設定している。走
査型電子顕微鏡では電磁レンズ及び試料を固定しておい
て偏向板で電子ビームを振ることにより走査像を得てい
る。走査型X線顕微鏡では光学系を固定しておいて試料
を動かすことにより走査像を得ている。走査型レーザ顕
微鏡では反射鏡によってレーザ光を振るか試料を動かす
ことによって走査像を得ている。
【0004】X線マイクロビームにおいては反射率が十
分高い反射鏡が存在せず、また、反射鏡を用いたとして
も照射位置の設定が難しい。X線は電磁波であるため偏
向板も使えない。そこで、試料台を動かすという方法が
とられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、X線マ
イクロビームやレーザマイクロビームの走査において、
試料を動かすことが好ましくない、あるいは動かせない
場合がある。例えば、X線やレーザのマイクロビーム照
射を電気生理学的手法と共に行なう実験では、試料に何
本かのガラスマイクロキャビラリー電極が刺してあり、
電極はマイクロマニピュレータに固定してあるため、試
料を動かすと試料が電極で傷つけられ、また電極がたわ
むことによってその抵抗値が変化し測定に影響を与え
る。
【0006】また、水中に浮遊する試料にマイクロビー
ム照射を行なう場合には、試料漕を動かしても慣性力の
ため、試料は試料漕と一緒に動かず、鮮明な走査像が得
難く、マイクロビーム照射位置を設定することも難し
い。
【0007】また、反射鏡を用いてレーザマイクロビー
ムを動かす場合には、反射鏡の角度位置とマイクロビー
ム照射位置との対応をあらかじめ調べておかなければな
らないという煩雑さがあり、視野内の任意の一点に照射
するにはコンピュータの助けが必要となる。
【0008】本発明は、このような問題に鑑みてなされ
たもので、試料を動かすことなく、X線やレーザのマイ
クロビームの走査を可能にする走査方法および走査装置
を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解消するための手段】上記目的のために、本発
明では、マイクロビームを集光する集光手段と、該集光
手段をマイクロビームの光軸に垂直な方向に駆動する駆
動手段とを備えたマイクロビーム走査装置により、マイ
クロビームを走査するようにした。
【0010】
【作用】図2を用いて本発明の第1の態様であるX線マ
イクロビーム走査装置の作用を説明する。図2(a)に
おいて、ゾーンプレート等のX線集光素子1の中心を
O,X線源2の位置をA,X線源2からのX線3の集光
点4の位置をBとし、F,F′をそれぞれ後焦点,前焦
点とする。a=AO,b=OB,f=OF=OF′とす
ると、レンズの公式 1/f=1/a+1/b (1) が成り立つ。
【0011】X線源を図2(b)のように上にcだけ動
かすと、集光点は下方に動き、その移動量dは d=bc/a (2) となる。このとき、X線集光素子の軸Zは動いておら
ず、これは従来のビームを振る方式に対応する。
【0012】図2(c)のようにX線源を動かさずにX
線集光素子を下方にcだけ動かしても、図2(b)と同
様に、集光点を動かすことができる。X線集光素子の中
心はO′に移り、集光点はBからB′に移ることにな
る。このとき、集光点の移動量はc+dであり、X線集
光素子と集光点の移動の方向は同じである。集光点をe
だけ動かしたいときには、 e=c+d=c+bc/a=(a+b)c/a (3) であるから c=ae/(a+b) (4) だけX線集光素子を、集光点を動かしたい方向に、動か
せばよい。b<<aならe≒cとなり、X線集光素子と
集光点の移動量が等しくなる。
【0013】X線集光素子1を照射部位観察用可視光顕
微鏡の対物レンズ5と一体化した場合、たとえば図3
(a)の原理図に示す配置となる。焦点距離f′で中心
に穴をあけた可視光用対物レンズ5をP点に置き、試料
のX線照射部位Bの観察用可視光6による像の位置Cに
十字線7を置く。
【0014】a′=CP,b′=PBとすると 1/f′=1/a′+1/b′ (5) となる。この時、定数k(図3ではk>1となっている
が、k≦1でも良い)を用いて、 f′=kf,a′=ka,b′=kb (6) となるように、f′,a′,b′を設定すれば、すなわ
ちX線集光素子1と可視光用対物レンズ5の倍率が一致
する配置をとれば、図3(b)に示したように、X線集
光素子と可視光用対物レンズを一緒にcだけ動かすこと
によって、X線照射部位がc+dだけ動くが、その像は
十字線5の交点Cに留まる。
【0015】これは以下のようにして説明される。移動
後の対物レンズの光軸Z′から点B′までの距離はdで
ある。軸Zから像点までの距離をxとすると、x=d
a′/b′となり、これに(6)式を代入して(2)式
と比較すると、x=cを得る。xの値はdによらず常に
cであり、対物レンズを移動させても像は点Cに留まる
ことになる。
【0016】実際には、可視光の結像点をX線の経路上
に置いても観察ができないので、図1のように中心に穴
をあけた反射鏡8を挿入し、その反射鏡による像を観察
することになる。図1の配置で点Bの像位置Dに十字線
7を配すると、X線集光素子1と可視光用対物レンズ5
を一体化したもの(以下、一体化レンズ系と呼ぶ)を移
動し、図1(b)のようにその軸がZからZ′に変わっ
たときに、集光点の位置はBからB′にかわるが、その
像は常に点Dに留まる。つまり、可視光顕微鏡下あるい
はテレビ画面上で観察しながら、一体化レンズ系を動か
して、試料のX線マイクロビームを照射したい位置に十
字線の交点を合わせ、X線を発生させれば試料上の所望
の位置にマイクロビームが照射される。このように、十
字線を照準として用いてX線マイクロビーム照射位置を
設定できる。
【0017】つぎに、図9を用いて本発明の別の態様で
あるレーザマイクロビーム走査装置の作用を説明する。
平行レーザ光入射の場合、図9(a)に示すように、光
軸Z上の点Oに配した焦点距離fの対物レンズ101で
入射レーザ光102を集光することによって、試料10
3上の点Bにレーザマイクロビームを照射できる。OB
=fとなる。このとき、光軸Z上の位置Qに、光軸Zに
対して例えば45°で半透鏡104を配し、焦点距離
f′の結像用レンズ105を、その軸Yが光軸Zと垂直
になるように、配することによって、試料103の像を
結像用レンズ105の中心Pから距離f′の焦点面に得
る。集光点Bの像は光軸Yと結像用レンズ105の焦点
面との交点に形成される。この交点に十字線106を配
する。
【0018】図9(b)のように対物レンズ101を下
方にcだけ動かすと、集光点も対物レンズ101と同じ
方向にcだけ動く。レンズ101の軸はZ′に移り、レ
ンズ101の中心はO′に、集光点B′に移る。このと
き、平行光はすべて焦点に集まり、焦点より発する光は
平行光になるというレンズの基本性質から、集光点B′
の像は十字線の交点Cに形成されることになる。すなわ
ち、対物レンズ101を動かしても集光点の像は常に十
字線106の交点上に形成されるので、レーザマイクロ
ビームの照射前に、試料103を観察しながらレンズ1
01を動かし、照射位置を設定することができる。
【0019】
【実施例】
(実施例1)本発明の一実施例を図面を用いて説明す
る。X線源として、レーザプラズマX線源を用いた例を
図4に示す。レーザ管9からのレーザ光10を集光レン
ズ11で絞りターゲット材12に当てるとプラズマ13
生成し、このプラズマがX線3を発生する。このX線3
をX線多層膜反射鏡14で分光および集光してピンホー
ル15を通してX線点光源としている。
【0020】本実施例のX線走査装置は、真空容器20
内に、X線の光源用ターゲット12と、X線分光集光用
多層膜反射鏡14と、ピンホール15と、X線集光素子
1と可視光用対物レンズ5との一体化レンズ35と、試
料観察用可視光反射鏡8とで光学系を構成している。可
視光用対物レンズ5は中央部に貫通孔を有しており、貫
通孔内にX線集光素子1を同軸に配置した一体型レンズ
の構成をとっている。また、一体化レンズ35にはXY
ステージ23が取り付けられており、容器20の外から
一体化レンズ35を光軸に垂直な方向に駆動可能であ
る。
【0021】また、容器20には、ターゲット12にレ
ーザ光を入射するためのレーザ光用窓24、試料観察用
窓25a、25b、およびX線用窓26が設けられてい
る。また、容器の一部には、蛇腹21が設けられてお
り、一体化レンズ35の部分を真空容器可動部分22と
一緒に動かすことができる。試料17を可視光で観察す
るための照明系16は、真空容器20の外部に設けてあ
る。
【0022】照明系からの可視光6によって、反射鏡8
を介して十字線7の位置に結像する試料17の像を、ビ
デオカメラ18で撮り、モニタ画面19で観察する。ビ
デオカメラ18の代わりに接眼レンズを用いて肉眼で観
察してもよい。図4(a)はモニタ画面の中心に写った
照準用十字線7を示す。この時試料17は画面中央に写
っている。X線マイクロビームを、たとえば、試料の端
に照射したい時にはXYステージ23を駆動し、一体化
レンズ系35を動かすことによって試料上のX線を図4
(b)のように、照射したい位置を十字線と一致させて
からX線マイクロビームを照射する。XYステージ23
を駆動する時、図4(b)に見られるように、十字線7
すなわちX線マイクロビーム照射位置は画面の中心に留
まり、試料17の像だけが画面内を動く。一体化レンズ
系35の駆動は、一体化レンズ系35全体を真空容器2
0の内側に設置した場合、真空容器の蛇腹21でつなが
れた部分22をXYステージ23で、真空容器ごと外か
ら動かすことによって行う。
【0023】一体化レンズ系35を駆動するXYステー
ジ23を真空容器の内部に設置する場合には蛇腹22は
必要ない。また、レーザ導入用窓24および試料観察用
窓25はガラス材で良いが、X線用窓26は窒化硅素等
のX線透過材でなければならない。
【0024】つぎに、電子線源27からの電子線28を
電磁レンズ29で絞り薄膜ターゲット30に当てたとき
に発生するX線3を用いた例を図5に示す。X線集光素
子1はX線透過窓26で試料側の端部を封じた真空鏡筒
31の内側に設置してあり、可視光用対物レンズ5と試
料観察用反射鏡8は真空外に設置してある。鏡筒の蛇腹
31aでつながった部分31bをXYステージ23で動
かすことにより一体化レンズ系を駆動する。
【0025】シンクロトロン放射光を用いた例を図6に
示す。図中、図5と同一の機能を有する構成部品に対し
ては同一符号を付してその説明を省略する。電子蓄積リ
ング32から放射されるX線3をX線多層膜反射鏡14
で分光および集光してピンホール15を通してX線点光
源としている。X線集光素子1はX線透過窓26の外側
に設置してある。
【0026】さらに、X線集光素子としてウォルター鏡
33を用いた例を図7に示す。
【0027】試料に影響を与えない程度の弱いX線マイ
クロビームを用いて走査像を得、それによって照射位置
を決める例を図8に示す。モニタ用ブラウン管19の電
子線の走査をX線集光素子1の走査と同期させ、透過し
たX線,蛍光X線,オージェ電子等の検出器34からの
信号をモニタ19に入力させることにより、モニタ画面
上に試料の走査像を得る。モニタ画面上でX線マイクロ
ビーム照射位置の座標を決定し、それに従ってX線集光
素子を移動する。この後、X線源の強度を上げて照射を
行う。
【0028】以上のように、図4,図5,図6に示した
実施例では、それぞれ、X線集光素子と可視光用対物レ
ンズの相互の位置関係が異なり、真空容器の形状及び一
体化レンズ系の設置の仕方が異なっているが、X線源と
の位置関係はどの実施例も同じであるので、各X線源と
組合せることができる。また、可視光用対物レンズは単
レンズで図示してあるが、実際には諸収差の補正のため
に組合せレンズを用いることが望ましい。
【0029】図4,図5,図6に示した実施例で、可視
光での観察用の照明例としてクリティカル照明法を示し
ているが、照明および観察に位相差法,微分干渉法など
既存の感度の良い方法も使える。
【0030】図4,図5,図6に示した実施例におい
て、X線集光素子としてゾーンプレートを用いる場合に
X線の波長を変えると、ゾーンプレートの焦点距離が波
長に逆比例して変わるため、(6)式すなわちX線集光
素子と可視光用対物レンズの倍率が一致する配置にしな
ければならないという条件が満たされなくなる。これ
は、図1で点Qと点Dの間に補助レンズを挿入すること
によって回避できる。
【0031】X線集光素子としてウォルター鏡を用いた
場合には、図7の実施例に示したように可視光用対物レ
ンズの方が小さくなることがあり、対物レンズはウォル
ター鏡の中,前,あるいは後ろに置くことになるが、そ
のレンズあるいは観察用反射鏡をウォルター鏡のセント
ラルストップの径に合わせれば、セントラルストップを
設置する必要がなくなる。
【0032】以上のように本発明によれば、試料を動か
すことなくX線マイクロビームを走査できるので、動か
すことが好ましくない試料や動かせない試料にX線マイ
クロビームを照射できる。
【0033】また図8の実施例に示したように、試料に
影響を与えない弱いX線マイクロビームを用いて走査像
が得られる場合には、可視光用レンズ等がなくても、X
線集光素子を振るだけで試料の観察が行え、照射位置を
決めることができる。
【0034】(実施例2)つぎに本発明の別の実施例を
図面を用いて説明する。図10にレーザマイクロビーム
走査装置を示す。本実施例の走査装置は、レーザ管10
7側から、半透鏡104と、レーザ集光用を兼ねる試料
観察用対物レンズ101と、結像用レンズ105を順に
配置して光路を形成している。また、レンズ101には
XYステージが取り付けられており、レンズ101を光
軸に垂直な方向に駆動することができる。図10の実施
例では、レーザ管107からのレーザ光102を、直
接、照射用光源としている。試料103を観察するため
の照明系108は外部に設けてある。
【0035】照明系108からの可視光109によっ
て、半透鏡104及び結像用レンズ105を介して十字
線106の位置に結像する試料103の像を、ビデオカ
メラ110で撮り、観察者は、モニタ画面111で観察
している。ビデオカメラ110の代わりに接眼レンズを
用いて肉眼で観察してもよい。図10(a)はモニタ画
面の中心に照準用十字線106が写っている。この時、
試料103は画面中央に写っている。レーザマイクロビ
ーム102を、たとえば、試料103の端に照射したい
時には(b)のように、XYステージ112を用いて対
物レンズ101を光軸に垂直な方向に動かすことによっ
て、試料101上のマイクロビームを照射したい位置を
十字線106と一致させてからレーザマイクロビーム1
02を照射する。(b)に見られるように、十字線10
6すなわちレーザマイクロビーム照射位置は画面の中心
に留まり、試料103だけが画面内を動く。
【0036】図11の実施例では、レーザ管107から
のレーザ光102を第1の補助レンズ113によって一
度集光し、ピンホールを114を通してから第2の補助
レンズ115によって、径の大きい平行レーザ光116
を得、対物レンズ101への入射光としている。ピンホ
ール114は、ビームの整形を行う空間フィルタであ
り、試料上でのビーム径を小さくする作用がある。
【0037】また、図12の実施例では、試料に影響を
与えない程度に強度を落としたレーザ光102を試料上
に集光し、試料を透過した光量を信号とすることによっ
て走査像を得て、走査位置の座標によって照射位置を設
定する。モニタ用ブラウン管111の電子線の走査を対
物レンズ101の走査と同期させ、透過光の検出器11
7からの信号をモニタ111に入力させることにより、
モニタ画面上に試料の走査像を得る。モニタ画面上でレ
ーザマイクロビーム照射位置の座標を決定し、それに従
って対物レンズを移動する。この後、レーザ光の強度を
上げて照射を行う。
【0038】図10、図11の実施例では観察用の照射
例としてクリティカル照明法を示しているが、照明およ
び観察にケーラ照明法、暗視野照明法、位相差法、微分
干渉法など既存の感度の良い方法も使える。すべての図
において、レンズは単レンズで図示してあるが、実際は
諸収差の補正のために組合せレンズを用いることが望ま
しい。
【0039】図10の実施例のように、細いレーザビー
ムを平行光のまま対物レンズに入射する場合には、半透
鏡の代わりに中心にレーザビームが通る小穴を開けた反
射鏡も使える。
【0040】また、図12の実施例に示したように、試
料に影響を与えない弱いレーザマイクロビームを用いて
走査像が得られる場合には、観察用の照明系を用いずに
対物レンズを振るだけで試料の観察が行え、照射位置を
決めることができるが、コンピュータの助けが必要とな
る。照射位置を設定するには、たとえばモニタ画面上で
照射したい位置にマウスによってカーソルを合わせコン
ピュータでその座標を読み取り、その情報を用いてXY
ステージを動かせばよい。
【0041】以上のように、本発明によれば、試料を動
かすことなく、レーザマイクロビームを動かせるので、
動かすことが好ましくない試料や動かせない試料にレー
ザマイクロビームを照射できる。さらに、ビームの照射
位置を観察者が確認しながら容易に設定できる。
【0042】
【発明の効果】このように、本発明のマイクロビーム走
査装置は、X線を一点に集光するX線集光素子またはレ
ーザビームを一点に集光する集光レンズを、光軸に垂直
な方向に駆動することにより、試料を動かすことなく、
X線またはレーザのマイクロビームを走査することがで
きる。従って、電気生理学的手法を用いる試料を傷つけ
ることなく、また水中に浮遊する試料であっても、鮮明
に走査できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】X線集光素子と可視光用対物レンズとを一体化
したものを用いてX線マイクロビーム走査及び照射位置
ろ設定する方法の説明図。
【図2】X線集光素子の移動によるX線集光点の移動を
説明する原理図。
【図3】X線集光素子と可視光用対物レンズとを一体化
したものを移動したときのX線集光点の可視光による像
の不動を説明する原理図。
【図4】レーザプラズマX線源を用いた一実施例の構成
を示す説明図。
【図5】マイクロフォーカスX線源を用いた一実施例の
構成を示す説明図。
【図6】シンクロトロン放射光を用いた一実施例の構成
を示す説明図。
【図7】X線集光素子としてウォルター鏡を用いた一実
施例の構成を示す説明図。
【図8】X線集光素子を単体で用いた一実施例の構成を
示す説明図。
【図9】レーザ光集光用を兼ねる試料観察用顕微鏡対物
レンズを光軸に対して垂直な面内で動かすことにより結
像面に配した十字線を照準とすることができることを説
明する原理図。
【図10】レーザ管からのレーザ光を照射に直接用いる
一実施例の構成を示す説明図。
【図11】レーザ管からのレーザ光を整形し径を大きく
してから用いる一実施例の構成を示す説明図。
【図12】弱いレーザマイクロビーム走査によって試料
観察を行い照射位置を設定する一実施例の構成を示す説
明図。
【符号の説明】
1…X線集光素子、2…X線源、3…X線、4…X線集
光点、5…可視光用対物レンズ、6…試料観察用可視
光、7…十字線、8…試料観察用可視光反射鏡、9…レ
ーザ管、10…レーザ光、11…集光レンズ、12…タ
ーゲット、13…プラズマ、14…X線分光集光用多層
膜反射鏡、15…ピンホール、16…照明系、17…試
料、18…ビデオカメラ、19…モニタ、20…真空容
器、21…蛇腹、22…真空容器可動部分、23…X−
Yステージ、24…レーザ光用窓、25…試料観察用
窓、26…X線用窓、27…電子線源、28…電子線、
29…電磁レンズ、30…薄膜ターゲット、31…真空
鏡筒可動部分、32…シンクロトロン電子蓄積リング、
33…ウォルター鏡、34…信号検出器、35…一体型
レンズ、101…レーザ光集光用を兼ねる試料観察用顕
微鏡対物レンズ、102…レーザ光、103…試料、1
04…半透鏡、105…結像用レンズ、106…十字
線、107…レーザ管、108…試料観察用照明系、1
09…試料観察用照明光、110…ビデオカメラ、11
1…モニタ、112…X−Yステージ、113…第1の
補助レンズ、114…ピンホール、115…第2の補助
レンズ、116…大口径レーザ光、117…透過光検出

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マイクロビームを集光する集光手段を、
    マイクロビームの光軸に対して垂直な方向に駆動するこ
    とにより、前記ビームの集光点を走査することを特徴と
    するマイクロビーム走査方法。
  2. 【請求項2】 マイクロビームを集光する集光手段と、
    該集光手段をマイクロビームの光軸に垂直な方向に駆動
    する駆動手段とを備えたことを特徴とするマイクロビー
    ム走査装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のマイクロビーム走査装置
    において、 前記集光手段と同軸上に設置されたマイクロビームの集
    光点を観察するための可視光用対物レンズと、該対物レ
    ンズの結像面に設けられた照準とを備え、 前記駆動手段がこれら対物レンズおよび集光手段を一括
    して駆動することを特徴とするマイクロビーム走査装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項2記載のマイクロビーム走査装置
    において、 前記マイクロビームがX線ビームであり、このX線ビー
    ムの集光点を観察する前記集光手段と同軸上に設置され
    た可視光用対物レンズを有する可視光用光学系と、前記
    可視光用対物レンズの結像面に設けられた照準とを備
    え、 前記集光手段によるX線ビームの縮小率の逆数と、前記
    可視光用光学系の拡大倍率とが同一であることを特徴と
    するマイクロビーム走査装置。
  5. 【請求項5】 請求項2記載のマイクロビーム走査装置
    において、 前記マイクロビームの集光点を観察するための複数のレ
    ンズからなる可視光用対物レンズ群と、この対物レンズ
    群の結像面に設けられた照準とを備え、 前記対物レンズ群の少なくとも一部が、前記集光手段を
    兼ねることを特徴とするマイクロビーム走査装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1958726A1 (en) 2007-02-19 2008-08-20 Fujitsu Limited Scanning mechanism, method of machining workpiece, and machine tool
JP2011242313A (ja) * 2010-05-20 2011-12-01 Nichia Chem Ind Ltd X線分析装置
JP2016534398A (ja) * 2013-08-14 2016-11-04 ケーエルエー−テンカー コーポレイション レーザ持続プラズマ照明出力により試料を撮像するためのシステム及び方法

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