JPH05163336A - 共重合ポリエステルの製造法及び装置 - Google Patents

共重合ポリエステルの製造法及び装置

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JPH05163336A
JPH05163336A JP35212491A JP35212491A JPH05163336A JP H05163336 A JPH05163336 A JP H05163336A JP 35212491 A JP35212491 A JP 35212491A JP 35212491 A JP35212491 A JP 35212491A JP H05163336 A JPH05163336 A JP H05163336A
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Bunpei Hosoi
文平 細井
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 各種共重合ポリエステルを極めて低いコスト
で、生産性良く製造することができ、かつ、少量多品種
生産への対応が容易な方法を提供する。 【構成】 ポリエチレンテレフタレートAとポリエチレ
ンイソフタレートBとをそれぞれ溶融状態で単軸又は二
軸スクリュー型溶融混練機に供給し、混練物を循環させ
ながら温度265〜300℃で、10〜60分間溶融混練して反応
させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリエチレンテレフタ
レート〔PET〕とポリエチレンイソフタレート〔PE
I〕とを溶融状態で混練して反応させることにより、効
率的に共重合ポリエステルを製造する方法及び共重合ポ
リエステルの製造装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ポリエステル、特に、PETは優
れた耐薬品性、耐熱性、耐候性、高強力、高弾性率等を
有し、衣料用や産業用の繊維、フイルム、容器、一般成
形品等として大量に用いられているが、用途の多様化に
伴ってポリエステル本来の優れた性能を損なわない範囲
で第三成分を共重合して新規な性質を有する共重合ポリ
エステルを得ようとする試みが多く提案されている。
【0003】その中でも、イソフタル酸を共重合したP
ET系共重合ポリエステルは、不織布、枕や寝装用の詰
物等を構成する繊維 (主体繊維) を接着する目的で、比
較的安価で優れた物性を有するホットメルト型のバイン
ダー繊維として広く使用されるようになってきた。
【0004】しかしながら、近年の多様化された用途に
応ずるためには、各用途に適したポリエステル系バイン
ダー繊維が必要で、少量多品種生産が必要になってき
た。現在、少量多品種生産にはバッチ重合方式で対応し
ているが、生産性が悪く、製造コストが高くなることは
避けられない。
【0005】一方、スケールメリットを生かして、安価
に製造できる連続重合方式が考えられるが、第三成分の
種類や共重合量を変える等の品種切り替え時において
は、多量のロスが発生して、操業性が著しく低下すると
いう問題があり、かえって製造コストが高くなってしま
う。
【0006】このような問題を解決する方法として、例
えば、特開昭59−126457号公報には、連続重合により得
られたベースポリエステルの払い出しラインにおいて、
共重合ポリエステルを添加し, 静的混合装置で溶融混練
して改質ポリエステルを製造する方法が提案されてい
る。しかし、この方法では、溶融混練時間が短く、両ポ
リエステルが十分反応しないため、均一な共重合ポリエ
ステルを製造することはできなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、各種共重合
ポリエステルを極めて低いコストで、生産性良く製造す
ることができ、かつ、少量多品種生産への対応が極めて
容易な共重合ポリエステルの製造法及び装置を提供しよ
うとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決するために鋭意検討の結果、2種のポリエステ
ルを溶融混練機で混合物を循環させながら溶融混練こと
によりこの目的が達成されることを見出し、本発明に到
達した。
【0009】すなわち、本発明の要旨は、次のとおりで
ある。 (1) PETとPEIとをそれぞれ溶融状態で単軸又は二
軸スクリュー型溶融混練機に供給し、混練物を循環させ
ながら温度265〜300℃で、10〜60分間溶融混練して反応
させることを特徴とする共重合ポリエステルの製造法。 (2) 2種のポリエステルAとBとを溶融混練して反応さ
せることによって共重合ポリエステルを製造する装置で
あって、単軸又は二軸スクリュー型溶融混練機に、溶融
したポリエステルAとBとを供給する配管、混練物を払
い出す計量ポンプを備えた混練物払い出し用配管及び払
い出された混練物の一部を混練機に循環させる計量ポン
プを備えた混練物循環用配管を設けた共重合ポリエステ
ルの製造装置。
【0010】以下、本発明について詳細に説明する。ま
ず、本発明の方法は、PETとPEIとから共重合ポリ
エステルを製造する方法に係るものである。溶融混練機
に供給する両ポリエステルの供給源は特に限定されるも
のではないが、PETは連続重合器からのものが好まし
く、PEIはバッチ式重合器からのものが好ましい。そ
して、極限粘度〔フェノールとテトラクロロエタンとの
等重量混合物を溶媒として温度20℃で測定〕が、PET
0.4〜1.0、PEI0.3〜1.2のものが適当である。
【0011】溶融混練機に供給されたPETとPEIと
は、混練物を循環させながら混練温度265〜300℃で、10
〜60分間溶融混練されて反応し、共重合ポリエステルと
なる。混練温度が265℃未満であると融点との差が小さ
く混練、反応が不十分となって均一な共重合ポリエステ
ルが得られず、300℃を超えると熱分解を起こし、好ま
しくない。また、混練時間が10分未満であると反応を伴
った混合が十分行えないため均一な共重合ポリエステル
が得られず、60分を超えると熱分解を起こし、好ましく
ない。
【0012】PETとPEIとの混合比を30/70〜95/
5の範囲で変えることにより、イソフタル酸成分含有量
の異なる共重合ポリエステルを製造することができ、少
量多品種生産の目的に応じた共重合ポリエステルを製造
することができる。
【0013】次に、本発明の装置について、図面を参照
しながら説明する。図1は本発明の装置の実施態様を示
すフロー図である。図1において、連続重合装置10で製
造された溶融状態のポリエステルA(PET)はギアポ
ンプ5aで計量され、配管1(及び12) を通って溶融混練
機6に供給される。一方、バッチ式重合缶11で製造され
た溶融状態のポリエステルB(PEI)はギアポンプ5b
で計量され、配管2(及び12) を通って溶融混練機6に
供給される。
【0014】供給されたポリエステルA及びBは混練機
6内に設置された溶融重合体を推進させるためのフライ
ト13を有し、かつ、フライト13が相互に噛み合った二軸
スクリューで混練され、混練物(共重合ポリエステル)
となる。混練物は配管3を通って払い出され、ギアポン
プ5cで計量され、一部はギアポンプ5dで計量されて循環
用配管7を通って、供給口4から混練機6に供給され、
循環される。
【0015】なお、供給開始時には、循環用配管7に混
練物が充満し、循環するまでバルブ14は閉とする。
【0016】溶融混練により得られた共重合ポリエステ
ルは、払い出し配管8を通り、払い出しノズル9を経て
吐出される。
【0017】本発明の装置において、混練機としては、
二種のポリエステルを溶融状態で混練するとともに混練
物を推進させる機能を有するものであればよく、単軸ス
クリュー型のものでもよい。
【0018】混練機6としては、回転数が25〜300rpm
で、押出量が 500〜4000kg/hrの能力のものが生産機と
して好ましい。
【0019】また、ギアポンプとしては、ギアポンプ5
a、5bは 250〜1000kg/hr、ギアポンプ5c、5dは 500〜4
000kg/hrの能力のものが好ましい。
【0020】本発明の装置は、混練機に循環用配管を設
けたものであり、この配管を通して混練物を循環させる
ことにより、滞留時間を長くして反応を十分に進行させ
るものである。この際の滞留時間は、前述のように、10
〜60分間とすることが必要であり、滞留時間がこの範囲
になるようにギアポンプ(計量ポンプ)の能力、循環用
配管の径等が設定される。
【0021】なお、連続重合器からの溶融ポリエステル
とバッチ式重合器からの溶融ポリエステルを直接混練器
に供給して混練する場合、バッチ式重合器を複数基設置
して交互に供給するようにするか、あるいは連続重合器
にチップ化装置を付設し、バッチ式重合器で重合中は、
連続重合器からのポリエステルをチップ化するようにす
ればよい。
【0022】本発明の方法で製造される共重合ポリエス
テルは、主として繊維用途に用いられるが、フイルムや
一般成形品等の分野にも用いることができる。また、混
練機に直接触媒、艶消剤、顔料、改質剤等の添加剤を適
宜添加することもできる。また、必要に応じて、スクリ
ュー式溶融混練機と静的混合装置とを併用することもで
きる。
【0023】
【作用】本発明においては、2種のポリエステルが溶融
混練機内でスクリューとシリンダの間で剪断と分配が繰
り返されて小さな粒子となつて分散し、粒子の界面にお
いてエステル交換が進行し、さらに、混練物を循環させ
るので反応に十分な滞留時間を与えることができるた
め、目的とする均一な共重合ポリエステルを得ることが
できる。
【0024】
【実施例】次に、本発明を実施例により具体的に説明す
る。なお、例中の測定及び評価法は、次のとおりであ
る。 (a) ガラス転移点(Tg)、結晶化温度(Tc)及び融点(T
m) パーキンエルマー社製示差走査型熱量計DSC-2型を用い
て昇温速度10℃/分で測定した。 (b) 流動開始温度(Tf) 島津製作所製フローテスタCFT-500型Aを用いて測定し
た。
【0025】実施例1 連続重合器10からの〔η〕0.69のPETをギアポンプ5a
で計量して 600kg/hrの割合で混練機6に供給し、一
方、バッチ重合缶11からの〔η〕0.65のPEIをギアポ
ンプ5bで計量して 400kg/hrの割合で混練機6に供給
し、混練温度 270℃スクリュー回転数150rpmの条件で混
練し、ギアポンプ5cで計量して2000kg/hrの割合で払い
出し、混練物の一部をギアポンプ5dで計量して1000kg/
hrの割合で循環用配管を通して循環させ、滞留時間が20
分間となるようにして溶融混練した。(混練機及び循環
用配管にポリエステルが充満されるまでは、バルブ14を
閉にしておいた。) 溶融混練により得られた共重合ポリエステルを1000kg/
hrの割合で払い出し配管8を経てノズル9から吐出し
た。得られた共重合ポリエステルの特性値は、〔η〕0.
63、Tf 99℃、Tg 62℃で、Tc及びTmは観測されなか
った。なお、コントロールとしてのイソフタル酸成分を
40モル%共重合したポリエステルの特性値は、〔η〕0.
63、Tf 92℃、Tg 63℃で、Tc及びTmは観測されない
ものであった。
【0026】実施例2〜6及び比較例1〜2 PETとPEIとの混合比及び混練条件を変えて、実施
例1と同様にして、共重合ポリエステルを得た。得られ
た共重合ポリエステルの特性値を表1に示す。
【0027】比較例1で得られた共重合ポリエステル
は、混練時間が短いためか、Tc 及びTm が観測され、
不均一なものであった。また、比較例2で得られた共重
合ポリエステルは、熱分解したためか〔η〕の低いもの
であった。
【0028】
【表1】
【0029】比較例3 連続重合器10からの〔η〕0.69のPETをギアポンプ5a
で 600kg/hrの割合で混練機6に供給し、一方、バッチ
重合缶11からの〔η〕0.65のPEIをギアポンプ5bで計
量して 400kg/hrの割合で混練機6に供給し、混練温度
270℃スクリュー回転数150rpmの条件で、滞留時間1分
間で溶融混練し、混練物を循環させることなく払い出し
た。得られた混練物の特性値は、〔η〕0.66、Tf 215
℃、Tg 65℃、Tc 131℃、Tm 254℃であり、PETと
PEIとが反応していない混合物であった。
【0030】実施例7 PETとPEIとの混合比を8:2とし、混練温度 275
℃、スクリュー回転数200rpmとし、滞留時間が25分間と
なるようにした以外は実施例1と同様にして共重合ポリ
エステルを得た。得られた共重合ポリエステルの特性値
は、〔η〕0.66、Tf 175℃、Tg 65℃、Tc 162℃、T
m 210℃であった。なお、コントロールとしてのイソフ
タル酸成分を20モル%共重合したポリエステルの特性値
は、〔η〕0.65、Tf 172℃、Tg 66℃、Tc 165℃、T
m 200℃であった。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、各種共重合ポリエステ
ルを極めて低いコストで、生産性良く製造することがで
き、かつ、少量多品種生産への対応が極めて容易とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の装置の実施態様を示すフロー図であ
る。
【符号の説明】
6 溶融混練機 7 混練物循環用配管 8 共重合ポリエステル払い出し配管 10 ポリエステルAの連続重合器 11 ポリエステルBのバッチ式重合器

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエチレンテレフタレートとポリエチ
    レンイソフタレートとをそれぞれ溶融状態で単軸又は二
    軸スクリュー型溶融混練機に供給し、混練物を循環させ
    ながら温度265〜300℃で、10〜60分間溶融混練して反応
    させることを特徴とする共重合ポリエステルの製造法。
  2. 【請求項2】 2種のポリエステルAとBとを溶融混練
    して反応させることによって共重合ポリエステルを製造
    する装置であって、単軸又は二軸スクリュー型溶融混練
    機に、溶融したポリエステルAとBとを供給する配管、
    混練物を払い出す計量ポンプを備えた混練物払い出し用
    配管及び払い出された混練物の一部を混練機に循環させ
    る計量ポンプを備えた混練物循環用配管を設けた共重合
    ポリエステルの製造装置。
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