JPH05159951A - 平面型トランス - Google Patents

平面型トランス

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JPH05159951A
JPH05159951A JP3325824A JP32582491A JPH05159951A JP H05159951 A JPH05159951 A JP H05159951A JP 3325824 A JP3325824 A JP 3325824A JP 32582491 A JP32582491 A JP 32582491A JP H05159951 A JPH05159951 A JP H05159951A
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winding
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Takahiro Takahashi
孝弘 高橋
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F27/00Details of transformers or inductances, in general
    • H01F27/28Coils; Windings; Conductive connections
    • H01F27/2804Printed windings

Abstract

(57)【要約】 【目的】1次巻線のコイルパターンと2次巻線のそれと
の間に蓄積される静電エネルギ−を低減することでノイ
ズの小さい平面型トランスを提供すること。 【構成】 1次巻線及び2次巻線として、それぞれプリ
ント板上に形成した導電コイルパターンを用い、この1
次巻線を構成するプリント板と2次巻線を構成するプリ
ント板とを絶縁体を挟んで対向する如く配置したトラン
スにおいて、1次巻線を構成するプリント板(21)と2次
巻線を構成するプリント板(27)とをそれぞれ両面又は多
層プリント板で形成し、前記絶縁体(8)を挟んで対向す
る面側に設けられた導電コイルパターン(21b,27a)を交
流的に電位の低い電気回路に接続するようにした平面型
トランス。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電源等に用いられるト
ランスのうち、プリント板に設けたコイルパターンを巻
線とした平面型トランスに関するものである。詳述する
と、主として1次巻線のコイルパターンと2次巻線のコ
イルパターンの間に蓄積される静電エネルギ−の低減に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の平面型トランスとしては、図9の
ように中央部に穴5が設けられたプリント板3にスパイ
ラル状の導電パターン4を形成してコイルを作る。一般
にはターン数を増やすため、プリント板3としては両面
プリント板を用い、裏面側にも同様な導電パターンを形
成する。そして導電パターンの端部にスルーホール5を
設けることで表面側と裏面側のパターンを接続してい
る。そして、図10のように、プリント板3の穴5に例え
ば図4のような形状のコア6の柱部を上下から挿入して
トランスを組み立てる。ここでコア6の高さHを低いも
ので構成すれば、平面型トランスとなる。
【0003】図10〜図12を参照して従来の平面型トラン
スによると1次巻線と2次巻線の間に蓄えられる静電エ
ネルギ−が多い点を説明する。図12は、図10からプリン
ト板3,7とを抜き出しこれにトランスの1次側端子1
1,12と、2次側端子13,14からの電気配線を示したもの
である。図11は、図12の等価回路である。図12におい
て、プリント板3は、図10の平面型トランスの1次巻線
であると仮定する。そしてプリント板3の内、表面a側
の導電コイルパターンを3aとし、裏面b側の導電コイル
パターンを3bとする。このような場合、一般に1次側端
子12は、アースに接続される。一方、プリント板7は、
図10の平面型トランスの2次巻線であると仮定する。そ
してプリント板7の内、表面a側の導電コイルパターン
を7aとし、裏面b側の導電コイルパターンを7bとする。
一般に2次側端子14は、アースに接続される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】図12のように接続され
た場合、1次側の巻線3bと、2次側の巻線7aは、絶縁板
8を挟んで近接した距離で向かい合うことになる。図11
は、図12の物理的配置を考慮して描いた等価回路である
が、この図のように1次巻線のうち交流的に低い電位
(アース電位)のコイル3bと、2次巻線のうち交流的に
高い電位(アース電位より離れた電位)のコイル7aと
が、近接した位置で対向することになる。従って、2つ
のコイル間の電圧差V1が大きいので、コイル3bと、コイ
ル7aの間に多くの静電エネルギ−が蓄積される。このよ
うなトランスを電源に用いると、この静電エネルギ−に
起因する電流が1次巻線と2次巻線の間を流れるので、
ノイズが大きい、或いはロスが大きいトランスとなり、
好ましくない。
【0005】本発明の目的は、1次巻線のコイルパター
ンと、2次巻線のコイルパターンとの間に蓄積される静
電エネルギ−を低減することで、ノイズの小さい(ロス
の小さい)平面型トランスを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、1次巻線
及び2次巻線として、それぞれプリント板上に形成した
導電コイルパターンを用い、この1次巻線を構成するプ
リント板と2次巻線を構成するプリント板とを絶縁体を
挟んで対向する如く配置したトランスにおいて、1次巻
線を構成するプリント板(21)と2次巻線を構成するプリ
ント板(27)とをそれぞれ両面プリント板で形成し、前記
絶縁体(8)を挟んで対向する面側に設けられた導電コイ
ルパターン(21b,27a)を交流的に電位の低い電気回路に
接続するようにしたものである。
【0007】第2の発明は、1次巻線及び2次巻線とし
て、それぞれプリント板上に形成した導電コイルパター
ンを用い、この1次巻線を構成するプリント板と2次巻
線を構成するプリント板とを絶縁体を挟んで対向する如
く配置したトランスにおいて、1次巻線を構成するプリ
ント板(21)と2次巻線を構成するプリント板(27)とをそ
れぞれ両面プリント板で形成し、前記絶縁体(8)を挟ん
で対向する面側に設けられた導電コイルパターン(21b,2
7a)を面対称の関係のパターンに形成し、かつこの面対
称の関係の導電コイルパターン(21b,27a)を交流的に電
位の低い電気回路に接続するようにしたものである。
【0008】第3の発明は、1次巻線及び2次巻線とし
て、それぞれプリント板上に形成した導電コイルパター
ンを用い、この1次巻線を構成するプリント板と2次巻
線を構成するプリント板とを絶縁体を挟んで対向する如
く配置したトランスにおいて、前記1次巻線と2次巻線
の少なくともどちらか一方を複数の両面又は多層プリン
ト板で構成し、この複数の両面又は多層プリント板の対
向する面側の導電コイルパターンを面対称の関係のパタ
ーンに形成し、かつこの導電コイルパターンの引出し端
子同士(48,51)を互いに接続し、更に両端の最外側の
面に設けられた導電コイルパターンの引出し端子同士(4
6,53)も互いに接続し、これを交流的に電位の低い電気
回路に接続するようにしたものである。
【0009】
【作用】第1の発明は、絶縁体(8)を挟んで対向する面
側に設けられた1次巻線の導電コイルパターン(21b)
と、2次巻線の導電コイルパターン(27a)を交流的に電
位の低い電気回路に接続している。従って、対向する2
つの導電コイルパターン間の交流電位差は、殆どないの
でこの間に蓄えられる静電エネルギ−は大幅に減少す
る。つまり、1次巻線と2次巻線の間をリ−クする電気
量は大幅に減少する。
【0010】第2の発明は、絶縁体(8)を挟んで対向す
る面側に設けられた導電コイルパターン(21b,27a)を面
対称の関係のパターンに形成し、この面対称の関係の導
電コイルパターン(21b,27a)を交流的に電位の低い電気
回路に接続するようにした。従って対向する2つの導電
コイルパターンの個々の相対する位置においても、電位
分布が等しくなるため、第1の発明より更に蓄えられる
静電エネルギ−は減少する。
【0011】第3の発明は、1次巻線又は2次巻線の一
方の構成のみに言及している。この発明は、1次巻線又
は2次巻線を複数の両面又は多層プリント板で構成した
場合である。例えば、2枚の両面プリント板で構成した
と仮定すれば、導電コイルパターンは、2×2=4 面
分備えられることになる。ここで、両面プリント板の対
向する面側の導電コイルパターンを面対称の関係のパタ
ーンに形成し、かつこの導電コイルパターンの引出し端
子同士を互いに接続している。従って、2つの導電コイ
ルパターンの個々の相対する位置においても、電位分布
が等しくなるため、この対向する面間に蓄えられる静電
エネルギ−は、殆ど無い。また、両端の最外側の面に設
けられた導電コイルパターンの引出し端子同士を互いに
接続し、これを交流的に電位の低い電気回路に接続する
ようにしている。従って、このような1次巻線又は2次
巻線を用いた平面型トランスにおいては、巻線間に蓄え
られる静電エネルギ−が少なくなる。
【0012】
【実施例】図1は本発明に係るトランスの対向する2枚
のプリント板のパターン例を示す図、図2は図1に示す
2枚のプリント板の物理的配置図,図3は図1及び図2
のトランスの電気的構成図、図4は本発明に係るトラン
スに用いるコアの構成例を示す図、図5は複数の巻線が
設けられたトランスにおける問題点を説明する図、図6
は本発明の別の構成例を示す図、図7は図6におけるペ
アのプリント板のパターン例を示す図、図8は図7のコ
イルの等価回路図である。
【0013】本明細書で述べる3つの発明に係る平面型
トランスは、1次巻線及び2次巻線としてのプリント板
の導電コイルのパターン形状と、これの接続関係に特徴
があるが、その特徴はトランスとして組み上がった外観
構成に現れない。つまり、本発明のトランスの外観は、
従来例と同じ図10として、説明する。
【0014】まず、図1〜図4と、図10を参照して、請
求項2に記載した第2の発明から説明する。図2は、図
10からプリント板3,7とを抜き出し、これにトランス
の1次側端子11,12と、2次側端子13,14からの電気配線
を示したものである。なお、図10で説明した従来のプリ
ント3、7と、本願のプリント板とは、その導電コイル
パターンが異なるので、図2では、1次巻線を構成する
プリント板を21、2次巻線を構成するプリント板を27と
してある。
【0015】図1は、図2に示すプリント板21と27を図
2に示すA方向と、B方向にそれぞれ開いた場合に見え
る導電コイルパターンを描いた図である。従って、図1
の中央に描いた一点鎖線は、絶縁板8である。請求項2
の発明では、1次巻線を構成するプリント板21と2次巻
線を構成するプリント板27とをそれぞれ両面プリント板
で形成し、絶縁体8を挟んで対向する面側に設けられた
導電コイルパターン21b,27aを面対称の関係のパターン
に形成している点を特徴としている。図3は、図2のプ
リント板の物理的配置も考慮した等価回路であり、図4
は図10のように組み立てる場合に用いるコア6の半分を
示す外観図である。
【0016】図2において、既述したようにプリント板
21は、平面型トランスの1次巻線であり(仮定)、その
表面a側の導電コイルパターンを21aとし、裏面b側の
導電コイルパターンを21bとする。そして1次側端子12
は、アースに接続される。一方、プリント板27は、2次
巻線であり(仮定)、その表面a側の導電コイルパター
ンを27aとし、裏面b側の導電コイルパターンを27bとす
る。本発明の場合、2次側端子14が、アースに接続され
る。つまり、1次巻線と2次巻線とで対向する面側に設
けられている導電コイルパターンを交流的に電位の低い
電気回路(アース)に接続するようにしている。そし
て、2つのプリント板21,27の穴22,28には、図4に示す
ようなコア6の柱部41が挿入される。
【0017】図1は既述したように図2のプリント板21
と27を図2に示すように、A方向と、B方向に開いたも
のである。そして、このように開いた状態で見える側の
導電コイルパターンを実線で描き、見えない側の導電コ
イルパターンを点線で描いた図である。つまり、プリン
ト板21の実線で描いたパターンは、導電パターン21bで
あり、点線のパターンは、導電パターン21aである(図
2も参照)。また、プリント板27の実線で描いたパター
ンは、導電パターン27aであり、点線のパターンは、導
電パターン27bである(図2も参照)。
【0018】図1と図2で示されるトランスの電気回路
が図3であることを説明する。図1,2に示す端子11,1
2,13,14と、図3に示す同一番号の端子は同じとする。
図1において、1次側の端子11に電流i1が流れ込んだと
仮定する。この電流i1は、例えばスルーホール23を介し
てプリント板21の表面側の導電コイルパターン21a(図
1では点線のパターン)を流れる。そしてこの表面側の
コイルパターン21aの終端に設けられたスルーホール25
を介して、電流i1は裏面側のコイルパターン21b(図1
では実線のパターン)に流れ込む。そしてこの裏面側の
コイルパターン21bを流れてその終端に設けられたスル
ーホール24を介して、電流i1は端子12から流出する。こ
の端子12は、アース電位に接続される。
【0019】2次側も同様な経路で電流が流れる。即
ち、2次側の端子13に電流i2が流れ込んだと仮定する。
この電流i2は、例えばスルーホール30を介してプリント
板27の裏面側の導電コイルパターン27b(図1では点線
のパターン)を流れる。そしてこの裏面側のコイルパタ
ーン27bの終端に設けられたスルーホール31を介して、
電流i2は表面側のコイルパターン27a(図1では実線の
パターン)に流れ込む。そしてこの表面側のコイルパタ
ーン27aを流れてその終端に設けられたスルーホール29
を介して、電流i2は端子14から流出する。この端子14
は、アース電位に接続される。
【0020】以上のように、請求項2の発明は、絶縁体
8を挟んで対向する面側に設けられた導電コイルパター
ン21b,27aを交流的に電位の低い電気回路(アース)に
接続している。かつ、絶縁体8を挟んで対向する面側に
設けられた導電コイルパターン21b,27aを図1に示す如
く面対称の関係のパターンに形成している。即ち、導電
コイルパターン21b(実線)は、外側から内側に向かっ
て、反時計回りのスパイラルであり、他方の導電コイル
パターン27a(実線)は、時計回りのスパイラルとなっ
ている。
【0021】従って、対向する2つの導電コイルパター
ン21bと27a上の個々の相対する位置においても、電位分
布が等しくなるため、この2つの導電コイルパターン21
bと27aの間に蓄えられる静電エネルギ−は、事実上ゼロ
と見なせる程僅かである。これについて説明を加える。
図1において、導電コイルパターン21b上の或る点j1
と、これに対応する導電コイルパターン27a上の対称の
点j2について、着目する。ここで、点j1と点j2は、面対
称の関係にあるパターン上の点であるから、その電位V
j1と、Vj2は、等しい値となる。従って、点j1と点j2の
電位差△Vj=0である。
【0022】なお、本発明では、1次側プリント板21の
表面側の導電コイルパターン21aと2次側プリント板27
の表面側の導電コイルパターン27aの間に生じる電位
差、及び1次側プリント板21の裏面側の導電コイルパタ
ーン21bと2次側プリント板27の裏面側の導電コイルパ
ターン27bの間に生じる電位差に基づく静電エネルギ−
は、問題にしていない。何故なら、これらはプリント板
の厚さの分だけ距離が離れているので、元々蓄えられる
静電エネルギ−が少ないからである。
【0023】次に請求項1に記載した第1の発明につい
て説明する。トランスにおける1次側と2次側のターン
数が共に等しい場合は、上述の構成でよいが、異なるタ
ーン数の場合、対向する導電コイルパターンを面対称に
することは、現実的に困難である。このような場合、請
求項2の発明程完璧ではないが、請求項1に記載した構
成にすると、従来例と比較して、トランスの1次側と2
次側の間に蓄えられる静電エネルギ−を大きく低減でき
る。
【0024】請求項1の発明は、対向する導電コイルパ
ターンが面対称でない以外は、請求項2の発明と同じで
ある。つまり、絶縁体8を挟んで対向する面側に設けら
れた導電コイルパターン21bと27aをともに交流的に電位
の低い電気回路(アース)に接続している。このように
接続すると、もともと電位の低い導電コイルパターン同
士が対向するだけなので、その間の電位差は僅かな値に
なるからである。
【0025】なお、請求項1の発明において、絶縁体8
を挟んで対向する面側に設けられた導電コイルパターン
21b,27aを完全な面対称の関係のパターンでなくとも、
近似的に面対称の関係のパターンに形成すると、更に良
い性能が得られる。即ち、近似的な面対称の関係のパタ
ーンとは、導電コイルパターン21bを、例えば、外側か
ら内側に向かって、反時計回りのスパイラルで形成した
場合、他方の導電コイルパターン27aをこれとは反対の
時計回りのスパイラルに形成することである。
【0026】次に請求項3に記載した第3の発明を図5
〜図8を参照して説明する。この第3の発明は、図5の
ように平面型トランスの例えば2次側に設ける巻線を複
数の巻線W1,W2,W3,…にした場合に特に有効なものであ
る。図5は、従来のトランスの問題点を説明する図であ
る。図5(2)は、平面型トランスのコア41に、3枚の両
面プリント板で形成した巻線W1,W2,W3を設けた図(断面
図)であり、各巻線の端子を36,37,…としている。図5
(2)では、各プリント板間の距離を離して描いたが、実
際の平面型トランスでは、近接している。図5(1)は、
図5(2)の電気的構成図である。
【0027】図5において、端子37,39,44をアースに接
続すると、プリント板31の導電コイルパターン31bとプ
リント板32の導電コイルパターン32aの間、プリント板3
2の導電コイルパターン32bとプリント板33の導電コイル
パターン33aの間、において、大きな電位差が生じるた
め、これら対向する面の間に静電エネルギ−が蓄えられ
る。この静電エネルギ−が好ましくないことは既述し
た。
【0028】図6は、図5の問題点を解決した請求項3
の発明を示す図である。また図7は、図6のペアとなる
プリント板のコイルパターン例を示す図である。図6の
ように請求項3の発明では、従来の1枚の両面プリント
板コイルを2枚の両面プリント板コイルで構成するよう
に改めたものである。例えば、巻線W1を構成する従来の
プリント板31を(図5参照)、2枚のプリント板31-1,
31-2で構成している(図6参照)。同様に巻線W2,W3を
構成する従来のプリント板32,33をそれぞれ2枚のプリ
ント板32-1,32-2及び33-1,33-2で構成している。
【0029】そして、1つの巻線を構成するペアとなる
2枚のプリント板の導電コイルパターンと、その接続を
図7のようにする。図7は、巻線W1を構成するプリント
板31-1と31-2の構成を示している。この図7は、2枚の
プリント板31-1と31-2の間の平面50(図6参照)をセン
タとして、図1の場合と同様にプリント板31-1と31-2を
開いたものである。
【0030】この図7を説明する。第3の発明では、ペ
アとなる2枚のプリント板、例えば31-1と31-2に設けら
れるコイルパターンのターン数は同じである。図7の例
ではプリント板31-1の表面側のコイルパターンは2ター
ン、裏面側も2ターンであり、合わせて4ターンであ
る。また、他方のプリント板31-2も同様に表面側と裏面
側を合わせて4ターンである。
【0031】ペアとなる2枚のプリント板31-1と31-2の
ターン数が同じなので、請求項2の場合と同様に、対向
する面側に設けられた導電コイルパターン31-1bと31-2a
を面対称の関係のパターンに形成することができる。即
ち、対向する導電コイルパターン31-1bと31-2aは同じタ
ーン数であり、かつ面対称のパターンとなるようにスパ
イラルの巻き方向が互いに逆方向である。
【0032】そして請求項2の発明と異なる点は、図7
の如くペアとなる2枚のプリント板31-1と31-2のパター
ン端部の端子同士48と51と、46と53同士を接続して、結
果的に1つのコイル(図8(2)参照)を構成するもので
ある。これを図7と図8を参照して説明する。図8(1)
は、図7のトランス巻線の等価回路である。即ち、図8
(1)の図中に書き入れた番号は、図7の図中の番号に対
応する。このように図7に示す2枚のプリント板からな
るコイルは、図8(1)のように、2つの巻線W4,W5が並
列接続されたものである。従って、図8(1)の回路は、
図8(2)の1つの巻線と見ることができる。
【0033】図7は、図6のプリント板31-1,31-2の部
分を例に上げて図示したものであるが、他のペアのプリ
ント板32-1,32-2と、プリント板33-1,33-2も図7と同
様に構成される。つまり、図6に示すように個々の巻線
(端子36,37間の巻線W1と、端子38,39間の巻線W2と、
端子43,44間の巻線W3)の外向きの面の導電コイルパタ
ーンを交流的に電位の低い電気回路に接続して使用す
る。従って、2つ以上の巻線W1,W2,W3を使用する場合で
は互いに隣会う巻線の外側の面は交流的に電位の低いパ
ターン面が位置するために、この間の電位差を小さくす
ることができ、蓄積される静電エネルギ−を少なくする
ことができる。
【0034】また、個々の巻線内においても、対向する
面側に設けられた導電コイルパターン、例えば31-1bと3
1-2aを面対称の関係のパターンに形成している(図7参
照)ので、この間に蓄積される静電エネルギ−は、殆ど
無い。なお、上述は、プリント板として両面プリント板
を例に上げて説明したが、これを多層プリント板を用い
て構成しても同様な効果を得ることができる。例えば、
図7の実施例の場合、4層のプリント板の各層へ図7に
示したパターンを形成することで、上述と同じ機能を持
つ巻線を構成できる。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、巻
線間に蓄積される静電エネルギ−を低減できるので、ロ
ーノイズ、かつ1次/2次巻線間のエネルギ−変換効率
が高い平面型トランスを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るトランスの対向する2枚のプリン
ト板のパターン例を示す図
【図2】図1に示す2枚のプリント板の物理的配置図
【図3】図1及び図2のトランスの電気的構成図
【図4】本発明に係るトランスに用いるコアの構成例を
示す図
【図5】複数の巻線が設けられたトランスにおける問題
点を説明する図
【図6】本発明の別の構成例を示す図
【図7】図6におけるペアのプリント板のパターン例を
示す図
【図8】図7のコイルの等価回路図
【図9】従来の導電コイルパターンを示す図
【図10】平面型トランスの一般的な外観を示す図
【図11】図12の電気回路を示す図
【図12】従来の平面型トランスのプリント板の接続関係
を示す図
【符号の説明】
6 コア 8 絶縁板 21,27,31,32,33 プリント板 31a,31b,32a,32b,33a,33b 導電コイルパターン

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】1次巻線及び2次巻線として、それぞれプ
    リント板上に形成した導電コイルパターンを用い、この
    1次巻線を構成するプリント板と2次巻線を構成するプ
    リント板とを絶縁体を挟んで対向する如く配置したトラ
    ンスにおいて、 1次巻線を構成するプリント板(21)と2次巻線を構成す
    るプリント板(27)とをそれぞれ両面又は多層プリント板
    で形成し、前記絶縁体(8)を挟んで対向する面側に設け
    られた導電コイルパターン(21b,27a)を交流的に電位の
    低い電気回路に接続するようにした平面型トランス。
  2. 【請求項2】1次巻線及び2次巻線として、それぞれプ
    リント板上に形成した導電コイルパターンを用い、この
    1次巻線を構成するプリント板と2次巻線を構成するプ
    リント板とを絶縁体を挟んで対向する如く配置したトラ
    ンスにおいて、 1次巻線を構成するプリント板(21)と2次巻線を構成す
    るプリント板(27)とをそれぞれ両面又は多層プリント板
    で形成し、前記絶縁体(8)を挟んで対向する面側に設け
    られた導電コイルパターン(21b,27a)を面対称の関係の
    パターンに形成し、かつこの面対称の関係の導電コイル
    パターン(21b,27a)を交流的に電位の低い電気回路に接
    続するようにした平面型トランス。
  3. 【請求項3】1次巻線及び2次巻線として、それぞれプ
    リント板上に形成した導電コイルパターンを用い、この
    1次巻線を構成するプリント板と2次巻線を構成するプ
    リント板とを絶縁体を挟んで対向する如く配置したトラ
    ンスにおいて、 前記1次巻線と2次巻線の少なくともどちらか一方を複
    数の両面又は多層プリント板で構成し、この複数の両面
    又は多層プリント板の対向する面側の導電コイルパター
    ンを面対称の関係のパターンに形成し、かつこの導電コ
    イルパターンの引出し端子同士(48,51)を互いに接続
    し、更に両端の最外側の面に設けられた導電コイルパタ
    ーンの引出し端子同士(46,53)も互いに接続し、これを
    交流的に電位の低い電気回路に接続するようにした平面
    型トランス。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0771012A3 (en) * 1994-08-24 1998-02-25 Yokogawa Electric Corporation Printed coil type transformer
US7622913B2 (en) * 2003-12-18 2009-11-24 Hitachi, Ltd. Displacement sensor
JP2019146359A (ja) * 2018-02-21 2019-08-29 新電元工業株式会社 スイッチング電源装置

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