JPH0515882A - 水中からのフツ素回収方法 - Google Patents
水中からのフツ素回収方法Info
- Publication number
- JPH0515882A JPH0515882A JP19350791A JP19350791A JPH0515882A JP H0515882 A JPH0515882 A JP H0515882A JP 19350791 A JP19350791 A JP 19350791A JP 19350791 A JP19350791 A JP 19350791A JP H0515882 A JPH0515882 A JP H0515882A
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- water
- calcium
- aluminum
- sodium
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 フッ素含有水からフッ素を、パクノライト
(pachnoliteNaCaAlF6・H2O)の結
晶の形で、効率よく高純度に回収する。 【構成】 ナトリウム,カルシウム,アルミニウムの可
溶性塩類を予め混合し、その混合液をフッ素含有水に添
加することにより、フッ素をパクノライトの結晶の形で
効率よく高純度に回収する。回収したパクノライトはフ
ッ素系薬剤として再生利用が可能である。
(pachnoliteNaCaAlF6・H2O)の結
晶の形で、効率よく高純度に回収する。 【構成】 ナトリウム,カルシウム,アルミニウムの可
溶性塩類を予め混合し、その混合液をフッ素含有水に添
加することにより、フッ素をパクノライトの結晶の形で
効率よく高純度に回収する。回収したパクノライトはフ
ッ素系薬剤として再生利用が可能である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フッ素含有水中からフ
ッ素を回収する方法に関する。
ッ素を回収する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の水中からのフッ素回収法として
は、消石灰(calcium hydroxide c
a(OH)2)をフッ素含有水中に添加し、フッ化カル
シウム(calcium fluoride Ca
F2)の形で回収する方法(以下、フッ化カルシウム法
という)が一般に知られている。
は、消石灰(calcium hydroxide c
a(OH)2)をフッ素含有水中に添加し、フッ化カル
シウム(calcium fluoride Ca
F2)の形で回収する方法(以下、フッ化カルシウム法
という)が一般に知られている。
【0003】あるいは、出願人の開発例としてカルシウ
ム,アルミニウムの可溶性塩類をフッ素含有水中に添加
し、パクノライト(pachnolite NaCaA
lF6・H2O)の結晶の形で回収する方法(以下、パク
ノライト法という)(特願平2−296935号参照)
がある。このパクノライト法は、フッ素含有水中に、ナ
トリウムイオン,カルシウムイオン,アルミニウムの可
溶性塩類を添加する方法であって、水中に含まれたフッ
素をフッ素系薬剤として再生利用可能なパクノライトの
結晶の形で回収する方法である。
ム,アルミニウムの可溶性塩類をフッ素含有水中に添加
し、パクノライト(pachnolite NaCaA
lF6・H2O)の結晶の形で回収する方法(以下、パク
ノライト法という)(特願平2−296935号参照)
がある。このパクノライト法は、フッ素含有水中に、ナ
トリウムイオン,カルシウムイオン,アルミニウムの可
溶性塩類を添加する方法であって、水中に含まれたフッ
素をフッ素系薬剤として再生利用可能なパクノライトの
結晶の形で回収する方法である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記パクノ
ライト法では、ナトリウム,カルシウム,アルミニウム
の可溶性塩類をフッ素含有水中に添加する場合、添加順
序によっては、フッ化カルシウム(calcium f
luoride CaF2)や氷晶石(cryolit
e Na3AlF6)の混合物が生成することが分かっ
た。
ライト法では、ナトリウム,カルシウム,アルミニウム
の可溶性塩類をフッ素含有水中に添加する場合、添加順
序によっては、フッ化カルシウム(calcium f
luoride CaF2)や氷晶石(cryolit
e Na3AlF6)の混合物が生成することが分かっ
た。
【0005】例えば、最初にアルミニウム,ナトリウム
の可溶性塩類をフッ素含有水中に添加し、その後カルシ
ウムの可溶性塩類を添加した場合には、氷晶石(cry
olite Na3AlF6)が生成し、最初にカルシウ
ムの可溶性塩類をフッ素含有水中に添加し、その後アル
ミニウム,ナトリウムの可溶性塩類を添加した場合に
は、フッ化カルシウム(calcium fluori
de CaF2)が生成した。その際、添加したナトリ
ウムイオン,カルシウムイオン,アルミニウムイオンは
有効に使用されず、溶液中に残存してしまうという欠点
がある。
の可溶性塩類をフッ素含有水中に添加し、その後カルシ
ウムの可溶性塩類を添加した場合には、氷晶石(cry
olite Na3AlF6)が生成し、最初にカルシウ
ムの可溶性塩類をフッ素含有水中に添加し、その後アル
ミニウム,ナトリウムの可溶性塩類を添加した場合に
は、フッ化カルシウム(calcium fluori
de CaF2)が生成した。その際、添加したナトリ
ウムイオン,カルシウムイオン,アルミニウムイオンは
有効に使用されず、溶液中に残存してしまうという欠点
がある。
【0006】本発明の目的は、水中に含まれたフッ素
を、高純度なパクノライトの結晶の形で、効率よく回収
する方法を提供することにある。
を、高純度なパクノライトの結晶の形で、効率よく回収
する方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明による水中からのフッ素回収方法において
は、フッ素を含有する水中に、ナトリウム,カルシウ
ム,アルミニウムの可溶性塩類を添加してパクノライト
の生成条件を積極的に形成し、フッ素をパクノライトの
結晶の形で回収する水中からのフッ素回収方法であっ
て、パクノライトの生成条件は、水中にナトリウム,カ
ルシウム,アルミニウムの可溶性塩類を同時に共存させ
ることであり、ナトリウムとカルシウムとアルミニウム
の可溶性塩類との混合物をフッ素含有水中に添加するも
のである。
め、本発明による水中からのフッ素回収方法において
は、フッ素を含有する水中に、ナトリウム,カルシウ
ム,アルミニウムの可溶性塩類を添加してパクノライト
の生成条件を積極的に形成し、フッ素をパクノライトの
結晶の形で回収する水中からのフッ素回収方法であっ
て、パクノライトの生成条件は、水中にナトリウム,カ
ルシウム,アルミニウムの可溶性塩類を同時に共存させ
ることであり、ナトリウムとカルシウムとアルミニウム
の可溶性塩類との混合物をフッ素含有水中に添加するも
のである。
【0008】
【作用】本発明においては、ナトリウム,カルシウム,
アルミニウムの可溶性塩類を予め混合し、これをフッ素
含有水中に添加することにより、高純度なパクノライト
の結晶を生成せしめる。ナトリウム,カルシウム,アル
ミニウムの可溶性塩類を予め混合しておくことによっ
て、ナトリウム,カルシウム,アルミニウムイオンをフ
ッ素含有水に同時に与えることができる。
アルミニウムの可溶性塩類を予め混合し、これをフッ素
含有水中に添加することにより、高純度なパクノライト
の結晶を生成せしめる。ナトリウム,カルシウム,アル
ミニウムの可溶性塩類を予め混合しておくことによっ
て、ナトリウム,カルシウム,アルミニウムイオンをフ
ッ素含有水に同時に与えることができる。
【0009】このことにより、フッ化カルシウムや氷晶
石の生成を抑制し、従ってより多くのパクノライトが生
成し、高純度なパクノライトが得られる。この時、予め
混合するナトリウム,カルシウム,アルミニウムの可溶
性塩類は、一般的には次の物質が考えられる。
石の生成を抑制し、従ってより多くのパクノライトが生
成し、高純度なパクノライトが得られる。この時、予め
混合するナトリウム,カルシウム,アルミニウムの可溶
性塩類は、一般的には次の物質が考えられる。
【0010】 ナトリウム塩:NaCl,NaOH,NaNO3,Na2
SO4 カルシウム塩:CaCl2,Ca(OH)2,Ca(NO
3)2 アルミニウム塩:AlCl3,Al(NO3)3,Al
2(SO4)3
SO4 カルシウム塩:CaCl2,Ca(OH)2,Ca(NO
3)2 アルミニウム塩:AlCl3,Al(NO3)3,Al
2(SO4)3
【0011】また、パクノライトは、水に不溶であるが
硫酸に溶ける。この際、フッ素を分離してフッ化水素酸
を生じる。これより、本発明による回収方法では、水中
に含まれたフッ素を、再生利用可能な高純度なパクノラ
イトの形で回収することが可能である。生成したパクノ
ライトからフッ化水素酸を生成してこれを再生利用す
る。
硫酸に溶ける。この際、フッ素を分離してフッ化水素酸
を生じる。これより、本発明による回収方法では、水中
に含まれたフッ素を、再生利用可能な高純度なパクノラ
イトの形で回収することが可能である。生成したパクノ
ライトからフッ化水素酸を生成してこれを再生利用す
る。
【0012】
【実施例】次に本発明の実施例について説明する。
【0013】本実施例に用いたフッ素含有水中のフッ素
イオン濃度は、2000ppmであった。このフッ素に
対して反応当量の塩化ナトリウム(NaCl),塩化カ
ルシウム(CaCl2),塩化アルミニウム(AlC
l3)の混合液を作成し、この混合液をフッ素含有水に
添加した。
イオン濃度は、2000ppmであった。このフッ素に
対して反応当量の塩化ナトリウム(NaCl),塩化カ
ルシウム(CaCl2),塩化アルミニウム(AlC
l3)の混合液を作成し、この混合液をフッ素含有水に
添加した。
【0014】これにより、ナトリウムイオン410pp
m,カルシウムイオン720ppm,アルミニウムイオ
ン490ppmを水中のフッ素イオン2000ppmと
共存させた。このときのフッ素含有水のpHは2.0で
あった。
m,カルシウムイオン720ppm,アルミニウムイオ
ン490ppmを水中のフッ素イオン2000ppmと
共存させた。このときのフッ素含有水のpHは2.0で
あった。
【0015】その後、水酸化ナトリウムを追加してpH
を3〜4に調整した。この試料を3時間撹拌後、常温,
常圧で30分放置したところ、白色の結晶性沈殿が認め
られた。
を3〜4に調整した。この試料を3時間撹拌後、常温,
常圧で30分放置したところ、白色の結晶性沈殿が認め
られた。
【0016】イオン電極法によってこの試料の上澄み液
のフッ素イオン濃度を測定したところ、116ppmで
あった。また、沈殿物をX線回折法で調べたところ、高
純度なパクノライト(pachnolite NaCa
AlF6・H2O)であることが認められた。
のフッ素イオン濃度を測定したところ、116ppmで
あった。また、沈殿物をX線回折法で調べたところ、高
純度なパクノライト(pachnolite NaCa
AlF6・H2O)であることが認められた。
【0017】
【発明の効果】以上のように、本発明のフッ素回収方法
によれば、ナトリウム,カルシウム,アルミニウムの可
溶性塩類を予め混合し、この混合物をフッ素含有水に添
加することにより、フッ素をパクノライトの結晶の形で
有効に回収することができ、回収したパクノライトは高
純度であり、フッ素系薬剤として再生利用できる効果を
有する。
によれば、ナトリウム,カルシウム,アルミニウムの可
溶性塩類を予め混合し、この混合物をフッ素含有水に添
加することにより、フッ素をパクノライトの結晶の形で
有効に回収することができ、回収したパクノライトは高
純度であり、フッ素系薬剤として再生利用できる効果を
有する。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1】 フッ素を含有する水中に、ナトリウム,
カルシウム,アルミニウムの可溶性塩類を添加してパク
ノライトの生成条件を積極的に形成し、フッ素をパクノ
ライトの結晶の形で回収する水中からのフッ素回収方法
であって、 パクノライトの生成条件は、水中にナトリウム,カルシ
ウム,アルミニウムの可溶性塩類を同時に共存させるこ
とであり、 ナトリウムとカルシウムとアルミニウムの可溶性塩類と
の混合物をフッ素含有水中に添加するものであることを
特徴とする水中からのフッ素回収方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19350791A JPH0515882A (ja) | 1991-07-08 | 1991-07-08 | 水中からのフツ素回収方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19350791A JPH0515882A (ja) | 1991-07-08 | 1991-07-08 | 水中からのフツ素回収方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0515882A true JPH0515882A (ja) | 1993-01-26 |
Family
ID=16309208
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19350791A Pending JPH0515882A (ja) | 1991-07-08 | 1991-07-08 | 水中からのフツ素回収方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0515882A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6210589B1 (en) * | 1999-06-07 | 2001-04-03 | Industrial Technology Resarch Institute | Process for removing fluoride from wastewater |
JP2004283736A (ja) * | 2003-03-24 | 2004-10-14 | Nishiyama Stainless Chem Kk | 廃液の処理方法 |
-
1991
- 1991-07-08 JP JP19350791A patent/JPH0515882A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6210589B1 (en) * | 1999-06-07 | 2001-04-03 | Industrial Technology Resarch Institute | Process for removing fluoride from wastewater |
JP2004283736A (ja) * | 2003-03-24 | 2004-10-14 | Nishiyama Stainless Chem Kk | 廃液の処理方法 |
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