JPH05158494A - ノイズ低減装置 - Google Patents

ノイズ低減装置

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JPH05158494A
JPH05158494A JP3189437A JP18943791A JPH05158494A JP H05158494 A JPH05158494 A JP H05158494A JP 3189437 A JP3189437 A JP 3189437A JP 18943791 A JP18943791 A JP 18943791A JP H05158494 A JPH05158494 A JP H05158494A
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noise
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泰 勝又
Toru Sasaki
徹 佐々木
Hitoshi Okubo
仁 大久保
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毅 原
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  • Cable Transmission Systems, Equalization Of Radio And Reduction Of Echo (AREA)
  • Circuit For Audible Band Transducer (AREA)
  • Filters That Use Time-Delay Elements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 マイクロホン12で受信された主要入力には
信号源11からの信号成分sにノイズ源14からのノイ
ズ成分na が混入している。マイクロホン14でノイズ
源14からのノイズ成分nb を受信し、適応フィルタ1
6によりノイズ成分na に近似した出力yを求め、これ
を主要入力から減算することで、信号成分sに近似した
残差eを求める。この残差eにランダムノイズ発生器1
9からの白色性のランダムノイズを重畳して、残差e中
の残留ノイズをマスクする。 【効果】 残差e中の残留ノイズが特定周波数帯域に偏
在していても、音声等の信号が聞きやすくなる。音声認
識装置に用いた場合に誤認識が防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、音声信号等をマイクロ
ホンで収音する際に周囲からマイクロホンに混入するノ
イズ(雑音)を低減するためのノイズ低減装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に音声や音楽等のオーディオ信号を
収音するためのマイクロホンを備えた通信機器や記録機
器等において、このマイクロホンに混入するノイズを抑
圧して受信音声や再生音声等を聞きやすくするために、
ノイズ低減装置が用いられる。このノイズ低減装置は、
音声認識装置に適用して、ノイズ混入による誤認識を減
らす目的のため等に用いられることもある。
【0003】このノイズ低減装置(ノイズキャンセラ)
として、入力信号に応じて適応的にフィルタ特性が制御
されるような適応フィルタを用いた適応ノイズ低減装置
が知られている。ここで、従来から使用されている適応
ノイズ低減装置の一例について、図5を参照しながら説
明する。
【0004】この図5において、信号源1からの音声等
がマイクロホン2に、ノイズ源3からのノイズがマイク
ロホン2及び4によってそれぞれ受信される。信号源1
からマイク2によって受信される信号成分をsとする。
またマイクロホン2は、この信号成分sとは無相関のノ
イズ源3からのノイズ成分na を受信する。これらの信
号成分sとノイズ成分na とを加えた入力s+na を主
要入力と呼ぶ。一方、もう1つのマイクロホン4は、上
記信号成分sとは無相関だがノイズ成分na とは相関の
あるノイズ成分nb をノイズ源3から受信する。このマ
イクロホン入力nb を参照入力と呼ぶ。
【0005】上記主要入力s+na は加算器5に送られ
ている。上記参照入力nb は、入力xとして適応フィル
タ6に送られてフィルタ処理され、出力yとなる。この
フィルタ出力yは加算器5に減算信号として送られて上
記主要入力から減算され、その残差eが出力端子7より
取り出されて、この図5の適応ノイズ低減装置の出力と
なる。適応フィルタ6は、この残差eのパワーを最小に
するように動作する。すなわち、適応フィルタ6は、上
記参照入力nb に基づいて、学習によって上記ノイズ成
分na の疑似出力(疑似ノイズ)yを生成し、これを上
記主要入力s+na から減算することによってノイズ成
分na を相殺しようとするわけである。適応フィルタ出
力yがノイズ成分na に近づく程、上記残差eが上記信
号成分sに近づくことになる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記適応フ
ィルタ6には例えばFIR(有限インパルス応答)フィ
ルタが用いられ、このFIRフィルタはマイクロホン2
からマイクロホン4までの経路の伝達特性を線形特性と
して近似する。従って、この伝達特性の近似が正確に行
われればノイズは完全に除去されることになるわけであ
るが、実際には、この近似は不完全にしか行えないこと
が多い。
【0007】その理由の一つは、FIRフィルタの回路
規模、特にいわゆるタップ数を充分大きく取れないこと
にある。単純にタップ数を増やせば近似の精度は高まる
が、少タップ数時と同じ速さで学習を収束させるために
は演算速度をより高める必要が生じてくる。このような
ことから、ハードウェアの大きさによる制約や高価な高
速素子が要求されることによるコストの点での制約等が
障害となって、実現が困難となっているのが現状であ
る。
【0008】またもう一つの理由は、近似しようとする
伝達特性が必ずしも線形ではないことにある。これは、
例えばマイクロホンの品質が悪かったり、動作範囲を越
えて使用した場合等において、歪みが発生することか
ら、特性が非直線に表れること等が原因とされている。
【0009】このように適応ノイズ低減装置において適
応フィルタ6による伝達特性の近似が完全でないと、上
記残差eの中に上記ノイズ成分na と相関のある残留ノ
イズ成分が残ることになる。勿論、この残留ノイズ成分
のパワーは、上記主要入力中の混入ノイズ成分na その
もののパワーよりは小さくなっているが、次のような害
を及ぼすこともある。
【0010】すなわち、例えば上記残留ノイズの周波数
成分が特定帯域に偏在している場合に、小さなレベルで
あっても聴感上非常に耳障りとなることがある。この場
合に適応ノイズ低減装置は、音声等を聞きやすくすると
いう当初の目的を達成していないことになる。さらに、
このように特定周波数帯域に偏在するノイズは、音声等
の信号成分に重畳されることによってその周波数分布の
バランスをくずす可能性がある。例えば、多くの音声認
識装置においては、音声の周波数分布の特徴を抽出して
判定の材料に使っていることから、音声の周波数分布が
変化することは誤認識を起こす原因に充分なり得る。
【0011】本発明は、このような実情に鑑みてなされ
たものであり、ノイズ低減出力中に含まれる残留ノイズ
が特定周波数帯域に偏在することによる悪影響を防止で
き、混入するノイズの性質に関係なく、適応ノイズ低減
装置を通った音声を聞きやすく、あるいは了解しやすく
すると共に、音声認識装置に応用された場合にも誤認識
を起こしにくいようなノイズ低減装置の提供を目的とす
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明に係るノイズ低減
装置は、信号源からの信号を受信するために設けられた
第1のマイクロホンと、ノイズ源からのノイズを受信す
るために設けられた第2のマイクロホンと、上記第1の
マイクロホンで受信されて得られた第1の入力が供給さ
れる減算手段と、上記第2のマイクロホンで受信されて
得られた第2の入力に基づいてフィルタ処理した出力を
上記減算手段に送ると共に該減算手段からの出力のパワ
ーを最小にするようにフィルタ特性を制御する適応フィ
ルタと、上記減算手段からの出力中の残留ノイズ成分を
マスクするためのランダムノイズを発生するノイズ発生
手段とを有することにより、上述の課題を解決する。
【0013】ここで、上記ノイズ発生手段からのランダ
ムノイズは、上記減算手段からの出力に重畳することが
考えられ、この重畳位置としては、上記減算手段出力を
上記適応フィルタに送る前の位置と、後の位置とが考え
られる。該ランダムノイズを上記第1のマイクロホンか
ら上記減算手段に送る上記第1の入力に重畳してもよ
い。また、上記適応フィルタから上記減算手段に送られ
るフィルタ処理出力に上記ランダムノイズを重畳しても
よい。上記適応フィルタは、フィルタ部と適応アルゴリ
ズム部とを有しているが、この適応アルゴリズム部に供
給される上記第2のマイクロホンからの第2の入力に上
記ランダムノイズを重畳してもよい。さらに、この適応
フィルタの上記フィルタ部に用いられるフィルタ係数に
上記ランダムノイズを重畳してもよい。
【0014】
【作用】上記ノイズ発生手段からのランダムノイズによ
り上記減算手段からの残留ノイズ成分がマスクされ、特
定周波数への偏在が防止されて、音声等が聞きやすくな
り、また音声認識装置の誤認識が防止される。
【0015】
【実施例】先ず図1は、本発明の一実施例となるノイズ
低減装置の概略構成を示すブロック回路図である。この
図1において、信号源11からの音声等がマイクロホン
12に、ノイズ源13からのノイズがマイクロホン12
及び14にそれぞれ受信される。マイクロホン12に
は、信号源11からの信号成分sと、ノイズ源13から
のノイズ成分na とが重畳(加算)された信号s+na
が受信され、これを主要入力という。マイクロホン14
には、ノイズ源13からのノイズ成分nb が得られ、こ
れを参照入力という。信号成分sと、ノイズ成分na
b とは無相関であるが、ノイズ成分na とnb とは相
関がある。
【0016】マイクロホン12で受信されて得られた上
記主要入力s+naは、減算手段である加算器15に送
られている。マイクロホン14で受信されて得られた上
記参照入力nb は、入力xとして適応フィルタ16に送
られてフィルタ処理され、出力yとなる。このフィルタ
出力yは加算器15に減算信号として送られて上記主要
入力s+na から減算され、その残差eは、適応フィル
タ16に送られると共に出力端子17より取り出され
る。適応フィルタ16は、この残差eのパワーを最小に
するようにフィルタ特性を適応的に制御する。
【0017】ここで、減算手段である加算器15からの
出力(上記残差e)が適応フィルタ16に送られる点と
出力端子17との間に、ランダムノイズを重畳するため
の加算器18が挿入接続されている。ランダムノイズ発
生器19からは上記各ノイズ成分na 、nb とは相関の
ない例えば白色性のランダムノイズが出力されて加算器
18に送られ、加算器15から出力された上記残差eに
重畳される。このランダムノイズが重畳された残差出力
が、図1に示す適応ノイズ低減装置の出力として出力端
子17から取り出される。
【0018】これによって、上記残差出力に含まれる残
留ノイズが上記ランダムノイズによってマスクされ、例
えば音声以外のノイズ成分が白色性のノイズと見なせる
ようになる。一般に白色性のノイズは、特定帯域が強調
されたノイズに比べて聴感上不快感が少ない。また白色
性のノイズは、周波数分布が一様に平均化されているの
で、音声認識装置の音声分析結果に影響を与えにくく、
特定周波数帯域に偏在する残留ノイズによる誤認識等の
悪影響を有効に防止できることになる。
【0019】ところで、上記適応フィルタ16は、上記
参照入力nb に基づいて、学習によって上記ノイズ成分
a の疑似出力(疑似ノイズ)yを生成するものであ
り、図1に示すように、フィルタ部21と適応アルゴリ
ズム部22とを有して成っている。上記参照入力n
b は、端子16aを介して入力xとしてフィルタ部21
及び適応アルゴリズム部22に供給される。フィルタ部
21からの出力yがこの適応フィルタ16の出力として
端子16bを介して取り出され、上記減算手段である加
算器15に送られる。加算器15からの上記残差eは、
端子16cを介して適応アルゴリズム部22に供給され
る。適応アルゴリズム部22は、フィルタ部21のフィ
ルタ係数を変化させてフィルタ特性を変化させることに
より、入力xをフィルタ処理して得られる出力yを上記
主要入力s+na から減算して得られた残差eのパワー
を最小にするような適応制御を行うものである。
【0020】図2は、上記適応フィルタ16の内部構成
を示し、上記フィルタ部21としていわゆるFIR(有
限インパルス応答)フィルタを用いた具体例を示してい
る。この図2において、入力端子16aからの参照入力
xは、タップ数に応じた遅延素子231 、232 、・・
・、23L の直列回路に送られている。入力端子16a
からの入力x0 及び各遅延素子231 、232 、・・
・、23L からの各出力x1 、x2 、・・・、xL は、
それぞれ係数乗算器240 、241 、242 、・・・、
24L に送られ、それぞれフィルタ係数w0 、w1、w
2 、・・・、wL と乗算されて、加算器25に送られて
いる。各フィルタ係数w0 、w1 、w2 、・・・、wL
は、適応アルゴリズム部22からの係数修正信号により
修正され、加算器25からの出力yが出力端子16bか
ら取り出される。
【0021】適応アルゴリズム部22で用いられる適応
アルゴリズムとしては、多くの手法のものが提案されて
いるが、その一具体例として、LMS(最小平均自乗、
リースト・ミーン・スクウェア)アルゴリズムについて
説明する。
【0022】入力xのデータ系列のk回目のサンプル周
期時点(時刻k)における入力データ及び上記各遅延素
子231 、232 、・・・、23L からの各遅延出力デ
ータを、それぞれxk0、xk1、xk2、・・・、xkLとす
るとき、FIRフィルタ処理される入力ベクトルX
k を、 Xk =〔xk0k1k2 ・・・ xkLT ・・・(1) とおく。この(1)式のTは転置記号を示す。この入力
ベクトルXk に対して、上記各フィルタ係数(加重係
数)をwk0、wk1、wk2、・・・、wkLとし、FIRフ
ィルタ出力をyk とすると、入出力の関係は次の(2)
式のようになる。 yk =wk0k0+wk1k1+・・・+wkLkL ・・・(2) さらに、フィルタ係数ベクトル(加重ベクトル)W
k を、 Wk =〔wk0k1k2 ・・・ wkLT ・・・(3) と定義すれば、入出力関係は、 yk =Xk T k ・・・(4) のように記述される。希望の応答をdk とすれば、出力
との誤差εk は、 εk =dk −yk =dk −Xk T k ・・・(5) のように表される。これらを用いて、LMSアルゴリズ
ムは、 Wk+1 =Wk +2μεk k ・・・(6) のように表される。(6)式中のμは、適応の速度と安
定性を決める利得因子である。
【0023】FIRフィルタは、上記図1における第2
のマイクロホン14から第1のマイクロホン12までの
空間経路の伝達特性を線形特性として近似する。従っ
て、近似の精度が上がれば、適応フィルタ出力yは上記
ノイズ成分naに近づくことになり、これを上記主要入
力s+na から減算することによってノイズ成分na
相殺することができ、上記残差eが上記信号成分sに近
づくことになる。
【0024】しかしながら、FIRフィルタ(フィルタ
部21)のタップ数を充分大きく取れないことや、近似
しようとする伝達特性が必ずしも線形ではないこと等の
原因によって、上記近似は不完全にしか行えないことが
多い。このように適応フィルタ16による伝達特性の近
似が完全に行えないと、上記残差eの中に上記ノイズ成
分na と相関のある残留ノイズ成分が残ることになる。
この残留ノイズの周波数成分が特定帯域に偏在している
場合に、小さなレベルであっても聴感上耳障りとなった
り、音声認識装置に適用した場合に誤認識を起こす原因
となったりして好ましくないことは前述した通りであ
る。
【0025】これに対して、本発明実施例のように、減
算手段である加算器15からの出力(上記残差e)のう
ち出力する分だけにランダムノイズ発生器19からの白
色性のランダムノイズを重畳して出力端子17から取り
出すことにより、上記残留ノイズが特定周波数帯域に偏
在することを防止している。ランダムノイズは、上記残
留ノイズをマスクするのに充分な量だけ与え、出力の音
声信号s以外の成分が白色のランダムノイズと見なせる
ようにする。白色性のノイズは、周波数分布が略々一様
であり、特定帯域に偏在しているノイズのような耳障り
の感じがなく、聴感上の不快感が少ないと共に、音声認
識装置への悪影響も少ない。
【0026】ところで、上記ランダムノイズ発生器19
からのランダムノイズを加える位置は、上記加算器18
の挿入位置に限定されず、例えば図3の各点P2 〜P5
のいずれかの位置としてもよい。すなわち、この図3に
おいて、各点P2 〜P5 の位置に加算器を挿入接続して
ランダムノイズを加算することにより、本発明の第2〜
第5の実施例をそれぞれ得ることができる。他の構成
は、上記図1に示す本発明の第1の実施例と同様である
ため、対応する部分に同じ指示符号を付して説明を省略
する。
【0027】先ず、本発明の第2の実施例として、上記
第1のマイクロホン12と減算手段としての加算器15
との間の点P2 に加算器(上記図1の加算器18)を挿
入接続し、この加算器にノイズ発生器(上記図1のラン
ダムノイズ発生器19)からのランダムノイズを加える
構成が挙げられる。
【0028】次に、本発明の第3の実施例として、上記
減算手段としての加算器15の直後の点P3 に加算器を
挿入接続し、この加算器にランダムノイズを加える構成
が挙げられる。このとき、適応フィルタ16の適応アル
ゴリズム部22には、加算器15からの上記残差eに上
記ランダムノイズが重畳されたものが供給されることに
なる。
【0029】次に、本発明の第4の実施例として、上記
適応フィルタ16のフィルタ部21からの出力に対し
て、点P4 の位置でランダムノイズを重畳し、これを加
算器15に減算信号として供給する構成が挙げられる。
【0030】これらの第2〜第4の実施例の場合には、
上記第1の実施例の場合と異なり、重畳されたランダム
ノイズは適応フィルタ16のフィルタ係数に影響を与え
ることになる。すなわち、フィルタ部21のフィルタ係
数(加重係数)は、ランダムノイズが加わった残差をも
とに更新されるため、微小に揺すられる。その結果、適
応フィルタ16のフィルタ出力の周波数成分は、上記ノ
イズ成分na の近似ノイズの主成分の他に、広い帯域に
分散した微小な成分を有するようになる。なお上記各点
2 〜P4 の位置に加えるランダムノイズの量は適宜調
整して、上記主要入力から上記フィルタ出力の減算が行
われた後の残差に含まれる残留ノイズが白色性のランダ
ムノイズと見なせるようにする。これによって、上記第
1の実施例と同様に、ノイズ低減処理後の音声等が聞き
やすくなり、また音声認識装置に適用した場合の誤認識
の防止が図れる。
【0031】さらに、本発明の第5の実施例として、上
記適応フィルタ16の適応アルゴリズム部22の直前の
点P5 の位置で上記参照入力にランダムノイズを重畳す
る構成が挙げられる。この第5の実施例の場合には、適
応アルゴリズム部22に供給される参照入力が微小に揺
すられ、上記第1〜第4の実施例と同様な効果を得るこ
とができる。
【0032】次に、図4は、本発明の第6の実施例に用
いられる適応フィルタの具体的構成を示しており、この
図4の構成の適応フィルタを用いて、上記図1に示すよ
うな適応ノイズ低減装置(ただし加算器18及びランダ
ムノイズ発生器19を除く)を構成することができる。
なお、図4中で上記図2と共通する部分には同じ指示符
号を付して説明を省略する。
【0033】この図4において、適応アルゴリズム22
からフィルタ部21の各係数乗算器240 、241 、2
2 、・・・、24L への各フィルタ係数の伝送経路中
に、それぞれ加算器280 、281 、282 、・・・、
28L を挿入接続し、これらの加算器280 、281
282、・・・、28L にランダムノイズ発生器29か
らのランダムノイズをそれぞれ送って重畳している。こ
れにより、各係数乗算器240 、241 、242 、・・
・、24L には、ランダムノイズが重畳された各フィル
タ係数w0 ’、w1 ’、w2 ’、・・・、wL ’がそれ
ぞれ送られることになる。
【0034】従って、上述したような適応アルゴリズム
によって修正された後の係数にランダムノイズが重畳さ
れ、そのためにフィルタ部21のフィルタ特性を決める
各係数が微小に揺すられることになり、フィルタ出力の
残留ノイズの周波数成分は、広い帯域に分散した微小な
成分を有するものとなる。従って、上記第1〜第5の実
施例と同様な効果が得られる。
【0035】なお、本発明は上記実施例のみに限定され
るものではなく、例えば、フィルタ部21の具体的構成
や、適応アルゴリズム部22に用いられるアルゴリズム
等は上記実施例のFIRフィルタやLMSアルゴリズム
に限定されない。また、ノイズ発生器からのノイズはホ
ワイトノイズに限定されない。
【0036】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明に係るノイズ低減装置によれば、信号源からの信号を
受信するためのマイクロホンからの入力を減算手段に送
り、ノイズ源からのノイズを受信するためのマイクロホ
ンからの入力を適応フィルタに送って、この適応フィル
タからの出力を上記減算手段に送り、この減算手段から
の出力のパワーを最小にするように適応フィルタのフィ
ルタ特性を制御すると共に、上記減算手段からの出力中
の残留ノイズ成分をノイズ発生手段からのランダムノイ
ズによりマスクしているため、上記減算手段からの出力
中の残留ノイズ成分がマスクされ、特定周波数への偏在
が防止されて、音声等が聞きやすくなり、また音声認識
装置の誤認識が防止される。
【0037】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例となる適応ノイズ低減装
置の概略構成を示すブロック回路図である。
【図2】該実施例に用いられる適応フィルタの内部構成
の具体例を示すブロック回路図である。
【図3】本発明の第2〜第5の実施例を説明するための
ブロック回路図である。
【図4】本発明の第6の実施例に用いられる適応フィル
タの内部構成の具体例を示すブロック回路図である。
【図5】適応ノイズ低減装置の概略構成を示すブロック
回路図である。
【符号の説明】
11・・・・・信号源 12・・・・・(第1の)マイクロホン 13・・・・・ノイズ源 14・・・・・(第2の)マイクロホン 15・・・・・加算器(減算手段) 16・・・・・適応フィルタ 17・・・・・出力端子 18・・・・・加算器 19・・・・・ランダムノイズ発生器 21・・・・・フィルタ部 22・・・・・適応アルゴリズム部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 原 毅 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 信号源からの信号を受信するために設け
    られた第1のマイクロホンと、 ノイズ源からのノイズを受信するために設けられた第2
    のマイクロホンと、 上記第1のマイクロホンで受信されて得られた第1の入
    力が供給される減算手段と、 上記第2のマイクロホンで受信されて得られた第2の入
    力に基づいてフィルタ処理した出力を上記減算手段に送
    ると共に該減算手段からの出力のパワーを最小にするよ
    うに上記フィルタ特性を制御する適応フィルタと、 上記減算手段からの出力中の残留ノイズ成分をマスクす
    るためのランダムノイズを発生するノイズ発生手段とを
    有することを特徴とするノイズ低減装置。
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JP2005250397A (ja) * 2004-03-08 2005-09-15 Nec Corp ロボット
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