JPH05157607A - Ｐｖｔ試験機 - Google Patents
Ｐｖｔ試験機Info
- Publication number
- JPH05157607A JPH05157607A JP31880691A JP31880691A JPH05157607A JP H05157607 A JPH05157607 A JP H05157607A JP 31880691 A JP31880691 A JP 31880691A JP 31880691 A JP31880691 A JP 31880691A JP H05157607 A JPH05157607 A JP H05157607A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- temperature
- sample
- measured
- heat conduction
- pvt
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Investigating Or Analyzing Materials Using Thermal Means (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 樹脂材料等の試料の圧力−比容積−温度関係
を示すＰＶＴデータを測定するＰＶＴ試験機において、
試料内部の熱伝導の遅れによって生じる温度測定値の誤
差を低減し、試料の形態によらず正確なＰＶＴデータを
計測する。 【構成】 試料と試料を浸している液体とを閉じこめた
試料容器の内壁近傍に先端を接触させた熱電対による温
度測定値が入力されて、試料内部の温度分布を非定常熱
伝導計算で推定する熱伝導計算部７と、その温度分布を
平均化して試料温度の代表値を求める温度平均化部８と
を備え、熱電対の温度測定値を補正することにより、加
熱又は冷却過程の温度非定常状態で試料の表面と内部で
温度差が生じる場合でも正確なＰＶＴデータを計測す
る。
を示すＰＶＴデータを測定するＰＶＴ試験機において、
試料内部の熱伝導の遅れによって生じる温度測定値の誤
差を低減し、試料の形態によらず正確なＰＶＴデータを
計測する。 【構成】 試料と試料を浸している液体とを閉じこめた
試料容器の内壁近傍に先端を接触させた熱電対による温
度測定値が入力されて、試料内部の温度分布を非定常熱
伝導計算で推定する熱伝導計算部７と、その温度分布を
平均化して試料温度の代表値を求める温度平均化部８と
を備え、熱電対の温度測定値を補正することにより、加
熱又は冷却過程の温度非定常状態で試料の表面と内部で
温度差が生じる場合でも正確なＰＶＴデータを計測す
る。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は材料特性を知るための基
礎的なデータの一つである圧力−比容積−温度関係を示
すＰＶＴデータを測定するＰＶＴ試験機に関するもので
ある。
礎的なデータの一つである圧力−比容積−温度関係を示
すＰＶＴデータを測定するＰＶＴ試験機に関するもので
ある。
【０００２】
【従来の技術】ＰＶＴ試験機の構造を図３に示す。図３
において、１はステンレス等の金属製の円筒状の試料容
器であり、内部に試料２と水銀等の熱伝導性の高い液体
３とが閉じ込められている。４は温度測定用の熱電対で
あり、先端が試料容器１に形成された小孔５に挿入さ
れ、試料容器１の内壁近傍の温度を測定することによっ
て間接的に試料２の温度を測定している。温度変化はヒ
ータおよびファンによる空冷等で行われ、試料容器１の
外壁を通した熱のやりとりで試料２が加熱、冷却され
る。
において、１はステンレス等の金属製の円筒状の試料容
器であり、内部に試料２と水銀等の熱伝導性の高い液体
３とが閉じ込められている。４は温度測定用の熱電対で
あり、先端が試料容器１に形成された小孔５に挿入さ
れ、試料容器１の内壁近傍の温度を測定することによっ
て間接的に試料２の温度を測定している。温度変化はヒ
ータおよびファンによる空冷等で行われ、試料容器１の
外壁を通した熱のやりとりで試料２が加熱、冷却され
る。
【０００３】図４に、従来のＰＶＴ試験機における温度
測定データの処理手段の構成を示す。熱電対４による温
度測定値が直接ＰＶＴデータの温度として出力されると
ともに温度データベース６に格納されている。
測定データの処理手段の構成を示す。熱電対４による温
度測定値が直接ＰＶＴデータの温度として出力されると
ともに温度データベース６に格納されている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図３の
（ａ）に示すように試料２が細かい場合は、試料２の間
隙に熱伝導性の高い液体３が入り込んでいるため、実際
の試料温度と熱電対４による温度測定値との差は無視で
きるが、図３の（ｂ）に示すように試料２が固体状態で
かたまりを形成している場合は、加熱又は冷却過程の温
度非定常状態では試料内部への熱伝導が遅れるため試料
２の表面と内部の温度は異なる。従って、熱電対４によ
る温度測定値は試料２の表面の温度とは概ね一致する
が、試料２の内部の温度とは異なることになる。又、図
３の（ａ）についても、加熱速度又は冷却速度が非常に
大きい場合、又は試料２が熱伝導率の非常に小さい材料
の場合にはやはり試料２の表面と内部で温度差が無視で
きなくなる。
（ａ）に示すように試料２が細かい場合は、試料２の間
隙に熱伝導性の高い液体３が入り込んでいるため、実際
の試料温度と熱電対４による温度測定値との差は無視で
きるが、図３の（ｂ）に示すように試料２が固体状態で
かたまりを形成している場合は、加熱又は冷却過程の温
度非定常状態では試料内部への熱伝導が遅れるため試料
２の表面と内部の温度は異なる。従って、熱電対４によ
る温度測定値は試料２の表面の温度とは概ね一致する
が、試料２の内部の温度とは異なることになる。又、図
３の（ａ）についても、加熱速度又は冷却速度が非常に
大きい場合、又は試料２が熱伝導率の非常に小さい材料
の場合にはやはり試料２の表面と内部で温度差が無視で
きなくなる。
【０００５】ＰＶＴデータの中で圧力と比容積は試料全
体に対する値であるので、ＰＶＴデータに必要な温度も
試料２の全体を代表する値である必要がある。しかる
に、上記のように試料２の表面と内部で温度差が生じる
場合には熱電対４による温度測定値と試料温度の代表値
との間で乖離を生じるため、適正な測定ができないとい
う問題があった。
体に対する値であるので、ＰＶＴデータに必要な温度も
試料２の全体を代表する値である必要がある。しかる
に、上記のように試料２の表面と内部で温度差が生じる
場合には熱電対４による温度測定値と試料温度の代表値
との間で乖離を生じるため、適正な測定ができないとい
う問題があった。
【０００６】本発明は上記従来の問題点に鑑み、固体領
域での試料のＰＶＴデータ測定において、加熱または冷
却過程の温度非定常状態で試料内部の熱伝導の遅れによ
って生じる温度測定値の誤差を低減し、試料の形態によ
らず正確なＰＶＴデータを計測できるＰＶＴ試験機を提
供することを目的とする。
域での試料のＰＶＴデータ測定において、加熱または冷
却過程の温度非定常状態で試料内部の熱伝導の遅れによ
って生じる温度測定値の誤差を低減し、試料の形態によ
らず正確なＰＶＴデータを計測できるＰＶＴ試験機を提
供することを目的とする。
【０００７】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するため、樹脂材料等の試料の圧力−比容積−温度関
係を示すＰＶＴデータを測定するＰＶＴ試験機におい
て、試料と試料を浸している液体とが閉じこめられる試
料容器と、試料容器の内壁近傍の温度を測定する温度測
定手段と、温度測定手段による温度測定値に基づいて試
料内部の温度分布を非定常熱伝導計算で推定して試料温
度の代表値を求め、温度測定手段による温度測定値を補
正する手段を備えたことを特徴とする。
成するため、樹脂材料等の試料の圧力−比容積−温度関
係を示すＰＶＴデータを測定するＰＶＴ試験機におい
て、試料と試料を浸している液体とが閉じこめられる試
料容器と、試料容器の内壁近傍の温度を測定する温度測
定手段と、温度測定手段による温度測定値に基づいて試
料内部の温度分布を非定常熱伝導計算で推定して試料温
度の代表値を求め、温度測定手段による温度測定値を補
正する手段を備えたことを特徴とする。
【０００８】
【作用】本発明は上記した構成によって、試料の固体領
域での熱伝導率、熱容量及び推定試料形状等を予め入力
して試料内部の温度分布を非定常熱伝導計算で推定し、
試料温度の代表値を求めることができるため、加熱又は
冷却過程の温度非定常状態で試料の表面と内部で温度差
が生じる場合でも、熱電対による温度測定値を補正して
正確なＰＶＴデータを計測することができる。
域での熱伝導率、熱容量及び推定試料形状等を予め入力
して試料内部の温度分布を非定常熱伝導計算で推定し、
試料温度の代表値を求めることができるため、加熱又は
冷却過程の温度非定常状態で試料の表面と内部で温度差
が生じる場合でも、熱電対による温度測定値を補正して
正確なＰＶＴデータを計測することができる。
【０００９】
【実施例】以下、本発明の一実施例におけるＰＶＴ試験
機の温度データ処理手段について図１、図２を参照して
説明する。
機の温度データ処理手段について図１、図２を参照して
説明する。
【００１０】なお、ＰＶＴ試験機の試料容器部分の構造
は図３に示した従来例と同じであるため、その説明を援
用してここでの説明は省略する。
は図３に示した従来例と同じであるため、その説明を援
用してここでの説明は省略する。
【００１１】熱電対４による温度測定値は温度データベ
ース６に格納されるとともに熱伝導計算部７に入力され
る。この熱伝導計算部７には、予め試料２の寸法、熱伝
導率及び熱容量などの材料特性及び形状特性が入力され
ている。本実施例では、試料形状を図２に示すように円
柱状と仮定することによりその寸法を半径Ｒと高さＨで
設定している。ここで、測定開始時等、図３（ａ）に示
すように試料２の形状がペレット等の元の材料形状を維
持している場合には元の材料の寸法とし、試料２が測定
中に溶けて図３（ｂ）に示すように試料容器１の内壁上
部で固まった場合には試料容器１の内径を寸法とする。
又、試料２の熱伝導率及び熱容量は温度の関数として与
える。この熱伝導計算部７で計算された試料２の温度分
布は温度平均化部８に入力されて試料温度が平均化さ
れ、その補正された温度が温度測定結果として外部出力
されるとともに補正温度データベース９に格納される。
ース６に格納されるとともに熱伝導計算部７に入力され
る。この熱伝導計算部７には、予め試料２の寸法、熱伝
導率及び熱容量などの材料特性及び形状特性が入力され
ている。本実施例では、試料形状を図２に示すように円
柱状と仮定することによりその寸法を半径Ｒと高さＨで
設定している。ここで、測定開始時等、図３（ａ）に示
すように試料２の形状がペレット等の元の材料形状を維
持している場合には元の材料の寸法とし、試料２が測定
中に溶けて図３（ｂ）に示すように試料容器１の内壁上
部で固まった場合には試料容器１の内径を寸法とする。
又、試料２の熱伝導率及び熱容量は温度の関数として与
える。この熱伝導計算部７で計算された試料２の温度分
布は温度平均化部８に入力されて試料温度が平均化さ
れ、その補正された温度が温度測定結果として外部出力
されるとともに補正温度データベース９に格納される。
【００１２】熱伝導計算部７では、上記した条件に基い
て次に示す軸対称（円柱座標系）の非定常熱伝導方程式
を用いて温度分布が計算される。
て次に示す軸対称（円柱座標系）の非定常熱伝導方程式
を用いて温度分布が計算される。
【００１３】
【数１】
【００１４】ここで、Ｔ ：温度 ｒ ：円柱座標系の半径方向座標 ｚ ：円柱座標系の高さ方向座標 ρ ：密度 Ｃｐ：比熱 ｋ ：熱伝導率 ｔ ：時間 である。
【００１５】初期条件の測定開始時の温度は一様と仮定
し、熱電対４により得られた測定値を用いる。また、境
界条件の円柱の壁面温度も熱電対４により得られた測定
値を用いる。又、入力条件は上記のように材料形状のＨ
とＲ、密度ρ、及び比熱Ｃｐと熱伝導率ｋである。Ｃｐ
とｋは温度に依存にするが、実際には温度代表値の関数
で表し、同時刻では一様と仮定して計算する。
し、熱電対４により得られた測定値を用いる。また、境
界条件の円柱の壁面温度も熱電対４により得られた測定
値を用いる。又、入力条件は上記のように材料形状のＨ
とＲ、密度ρ、及び比熱Ｃｐと熱伝導率ｋである。Ｃｐ
とｋは温度に依存にするが、実際には温度代表値の関数
で表し、同時刻では一様と仮定して計算する。
【００１６】以上の構成により、熱伝導計算部７に材料
特性や形状特性を予め入力しておいて測定を開始する
と、熱電対４による温度測定値が熱伝導計算部７に入力
され、その温度測定値を境界条件として試料２の内部の
温度分布が計算にて求められ、さらに得られた試料温度
分布が温度平均化部８にて平均化され、補正された温度
測定結果として出力されるとともに補正温度データベー
ス９に格納される。かくして、試料２の内部の熱伝導の
遅れによって試料２の表面と内部で温度差が生じても熱
電対４による測定値を補正して正確なＰＶＴデータが得
られる。
特性や形状特性を予め入力しておいて測定を開始する
と、熱電対４による温度測定値が熱伝導計算部７に入力
され、その温度測定値を境界条件として試料２の内部の
温度分布が計算にて求められ、さらに得られた試料温度
分布が温度平均化部８にて平均化され、補正された温度
測定結果として出力されるとともに補正温度データベー
ス９に格納される。かくして、試料２の内部の熱伝導の
遅れによって試料２の表面と内部で温度差が生じても熱
電対４による測定値を補正して正確なＰＶＴデータが得
られる。
【００１７】尚、図１において、測定中にリアルタイム
で温度測定値の補正処理を行う場合は破線で囲んだ部分
の温度データベース６は省略される。
で温度測定値の補正処理を行う場合は破線で囲んだ部分
の温度データベース６は省略される。
【００１８】
【発明の効果】本発明によれば、以上のように試料の固
体領域での熱伝導率、熱容量及び推定試料形状等を予め
入力し、温度検出手段による温度測定値を境界条件とし
て、試料内部の温度分布を非定常熱伝導計算で推定し、
試料温度の代表値を求めることができるため、加熱又は
冷却過程の温度非定常状態で試料の表面と内部で温度差
が生じる場合でも、温度検出手段による温度測定値を補
正することができ、試料形態によらずまた熱伝導性の非
常に低い材料についても正確なＰＶＴデータを計測する
ことができる。
体領域での熱伝導率、熱容量及び推定試料形状等を予め
入力し、温度検出手段による温度測定値を境界条件とし
て、試料内部の温度分布を非定常熱伝導計算で推定し、
試料温度の代表値を求めることができるため、加熱又は
冷却過程の温度非定常状態で試料の表面と内部で温度差
が生じる場合でも、温度検出手段による温度測定値を補
正することができ、試料形態によらずまた熱伝導性の非
常に低い材料についても正確なＰＶＴデータを計測する
ことができる。
【図１】本発明の一実施例におけるＰＶＴ試験機の温度
データ処理手段のブロック図である。
データ処理手段のブロック図である。
【図２】試料の温度分布を計算するための試料寸法の説
明図である。
明図である。
【図３】ＰＶＴ測定中の試料状態および温度測定方法を
示す試料容器部の縦断面図である。
示す試料容器部の縦断面図である。
【図４】従来例のＰＶＴ試験機の温度データ処理手段の
ブロック図である。
ブロック図である。
１ 試料容器 ２ 試料 ３ 液体 ４ 熱電対 ７ 熱伝導計算部 ８ 温度平均化部
Claims (1)
- 【請求項１】 樹脂材料等の試料の圧力−比容積−温度
関係を示すＰＶＴデータを測定するＰＶＴ試験機であっ
て、試料と試料を浸している液体とが閉じこめられる試
料容器と、試料容器の内壁近傍の温度を測定する温度測
定手段と、温度測定手段による温度測定値に基づいて試
料内部の温度分布を非定常熱伝導計算で推定して試料温
度の代表値を求め、温度測定手段による温度測定値を補
正する手段を備えたことを特徴とするＰＶＴ試験機。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP31880691A JPH05157607A (ja) | 1991-12-03 | 1991-12-03 | Ｐｖｔ試験機 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP31880691A JPH05157607A (ja) | 1991-12-03 | 1991-12-03 | Ｐｖｔ試験機 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05157607A true JPH05157607A (ja) | 1993-06-25 |
Family
ID=18103152
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP31880691A Pending JPH05157607A (ja) | 1991-12-03 | 1991-12-03 | Ｐｖｔ試験機 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH05157607A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR20190034739A (ko) * | 2017-09-25 | 2019-04-03 | 주식회사 브이엠테크 | 온도 및 압력 변화에 따른 합성수지의 비체적을 추정하는 방법 |
-
1991
- 1991-12-03 JP JP31880691A patent/JPH05157607A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR20190034739A (ko) * | 2017-09-25 | 2019-04-03 | 주식회사 브이엠테크 | 온도 및 압력 변화에 따른 합성수지의 비체적을 추정하는 방법 |
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