JPH05157206A - ボイラ構造物 - Google Patents

ボイラ構造物

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JPH05157206A
JPH05157206A JP13283592A JP13283592A JPH05157206A JP H05157206 A JPH05157206 A JP H05157206A JP 13283592 A JP13283592 A JP 13283592A JP 13283592 A JP13283592 A JP 13283592A JP H05157206 A JPH05157206 A JP H05157206A
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seismic
boiler
tie
seismic tie
iron frame
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JP13283592A
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English (en)
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Hidekazu Nishida
英一 西田
Minoru Sakino
實 嵜野
Yasuhide Sakaguchi
安英 坂口
Takashi Yasuda
隆 安田
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Mitsubishi Power Ltd
Original Assignee
Babcock Hitachi KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ボイラ支持鉄構でボイラを吊り下げ支持する
ボイラ構造物において、支持鉄構に作用する地震荷重を
軽減することができるボイラ支持構造物を提供する。 【構成】 支持鉄構1と、これに吊りボルト21で吊り
下げられたボイラ本体2と、支持鉄構とボイラ本体との
水平方向の相対変位を拘束するサイスミックタイ3を備
えたボイラ構造物において、サイスミックタイ3をボイ
ラ本体の重心位置より上部と下部に少なくともそれぞれ
1個所設け、かつ上部サイスミックタイの剛性が下部サ
イスミックタイの剛性より大きくして地震の振動エネル
ギーを吸収する。 【効果】 支持鉄構に作用する地震荷重を20%以上低
減でき、耐震健全性の向上、支持鉄構、ボイラ基礎の軽
量化を図ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はボイラ構造物に係り、特
に耐震性の向上に好適なボイラ構造物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のボイラ支持構造物は図2に示すよ
うに、ボイラ本体2の自重が支持鉄構頂部に設けた吊り
ボルト21で支持され、ボイラ2に作用する水平方向地
震荷重は剛な結合部材であるサイスミックタイ3により
支持鉄構1に伝達する構造となっている。サイスミック
タイ3の構造は図3に示す挟み込み方式、図4に示すリ
ンク方式の2種類があり、いずれの方式においてもボイ
ラの鉛直方向の熱膨脹を拘束することなく水平方向の荷
重のみを伝達する。その際、このサイスミックタイ3の
剛性が高いと地震時にボイラ2に作用する地震荷重はそ
のまま支持鉄構1に作用することになる。
【0003】支持鉄構1の強度設計上考慮すべき荷重と
して、自重、風荷重、地震荷重等が挙げられるが、地震
荷重が最大で、荷重全体の約7割りを占めるため、支持
鉄構1のサイジング、ブレース設置等に関する構造の合
理化を検討する上で地震荷重の低減方法の開発が求めら
れていた。その方法の一例として、主に高層建築物にお
いて適用されているアクティブマスコントロール(略し
てAMC)という振動制御方法の適用がある。これは建
物のある位置にアクチュエータを取付け、その先端に大
重量物体を取付けてアクチュエータを加振し、大重量物
体の反力を利用して建物の振動を押さえ込む方法であ
る。図5はそのボイラへの適用例であり、付加重錘駆動
装置12がこれに当たる。アクチュエータは支持鉄構1
の上部と基礎に取付けた振動計11の信号を用いて制御
される。一般に上記大重量物体の重量は構造物のそれの
1/100以上であるから、1000MWクラスのボイ
ラの場合には約100Ton以上となり、したがってア
クチュエータも超大型となる。そのため経済的な観点か
ら実用的でないといえる。
【0004】また、従来のボイラ支持構造は図2に示す
ように、ボイラ本体2の自重は支持鉄構1頂部に設けた
吊りボルト21で支持し、ボイラ本体2に作用する水平
方向地震荷重はボイラ本体2、支持鉄構1の間に適宜配
置されたサイスミックタイ3により支持鉄構1に伝達す
る構造となっている。サイスミックタイ3の構造は図1
9、図20に示すリンク式、挟み込み式の2種類があ
り、いずれの方式においてもボイラ本体2の鉛直方向の
熱膨脹を拘束することなく水平方向の荷重のみを伝達す
る。その際、支持鉄構1に作用する地震荷重はこれらサ
イスミックタイ3の剛性等の特性の分布に大きく依存
し、その合理的な設計法の開発は、ボイラ耐震構造合理
化上の重要な技術課題となっていた。
【0005】以下、従来のサイスミックタイ3の設計法
について説明する。まず耐震計算のためのシミュレーシ
ョンモデルについて述べる。ボイラ本体2と支持鉄構1
を有限要素でモデル化し、多数の質点とバネで置き換え
る。サイスミックタイ3の地震時の変形は、図21に示
すように鉛直ビーム123の曲げ変形が顕著となる。こ
の特性を図22に示す弾塑性バネでモデル化する。この
バネは、弾性(剛性)係数kと降伏荷重Fy の2つの設
計変数で規定される。次に設計地震荷重であるが、建築
基準法によって定まる静荷重と、過去の代表的な観測地
震波形を用いる動荷重の2種類がある。これら2種類の
荷重を上述のモデルに作用してシミュレーションを行
い、各サイスミックタイ3の2つの設計変数k、Fy
分布を決定していた。
【0006】その際、支持鉄構1に作用する地震荷重を
なるべく小さくするような分布が理想である。しかし、
通常、サイスミックタイ3の員数は10台を超え、した
がって決定すべき設計変数の数は20以上となる。これ
ら設計変数を適切に設定すべくパラメータサーベイが行
われるが、設計変数の数があまりにも多過ぎるために、
それらの適正化は実用上は困難である。その結果、サイ
スミックタイ3の剛性は安全側に評価すべく、後述する
ように、過度に大きくなる傾向にあった。このことは、
地震時にはボイラ本体2と支持鉄構1が一体に近い状態
で応答する。つまり、ボイラ本体2の地震荷重が支持鉄
構1にそのまま伝達されることを意味し、ボイラ構造物
の耐震信頼性、および構造合理化の観点から問題があっ
た。
【0007】支持鉄構1に作用する地震荷重を低減する
ための、サイスミックタイ3のハードウェアに関して
は、特開昭56−23609号公報に示すような発明が
ある。この発明では、サイスミックタイ3の弾塑性特性
を積極的に活用する構造が提案されている。しかし、こ
の発明でも上記の場合と同様、その弾塑性特性の設計法
に関しては全く触れておらず、根本的な問題は未解決で
あった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来のボイラ構造物は
ボイラ本体の地震荷重を直接支持鉄構が受け持つ構造で
あり、支持鉄構の荷重の増大を招くという点で配慮がな
されておらず、耐震強度上問題があった。また、従来公
知となっているボイラ耐震構造にしても、大型のアクチ
ュエータや反力発生用の大重量物体の取付けを必要とす
る点で経済的に問題があった。
【0009】また、上記のボイラ構造は、ボイラ本体の
地震荷重を支持鉄構に伝達するサイスミックタイに関
し、伝達する地震荷重を最小化するという観点からの設
計法が未確立であり、ボイラ支持構造の設計合理化上問
題があった。本発明の目的は、上記従来技術の問題点を
解決し、支持鉄構に作用する地震荷重最小化のためのサ
イスミックタイ設計方法により求めたサイスミックタイ
を具備した合理的なボイラ構造物を提供することにあ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本願の第1の発明は、支持鉄構と、該支持鉄構に吊り下
げられたボイラ本体および両者の水平方向の相対変位を
拘束する結合部材であるサイスミックタイを備えたボイ
ラ構造物において、前記サイスミックタイをボイラ本体
の重心位置より上部と下部に少なくともそれぞれ1個所
設け、かつ上部サイスミックタイの剛性が下部サイスミ
ックタイの剛性より大であることを特徴とするボイラ構
造物に関する。
【0011】第2の発明は、上記第1の発明において、
下部サイスミックタイが地震エネルギー吸収機能装置で
あることを特徴とするボイラ構造物に関する。第3の発
明は、支持鉄構と、該支持鉄構に吊り下げられたボイラ
本体および両者の水平方向の相対変位を拘束する結合部
材であるサイスミックタイを備えたボイラ構造物におい
て、鉛直方向におけるサイスミックタイの設置位置をボ
イラ本体重心より上、下部にそれぞれ1個所のみとした
ことを特徴とするボイラ構造物に関する。
【0012】第4の発明は、支持鉄構と、該支持鉄構に
吊り下げられたボイラ本体および両者の水平方向の相対
変位を拘束する結合部材であるサイスミックタイを備え
たボイラ構造物において、地震応答時にサイスミックタ
イ自体の機械的制約、ボイラと支持鉄構間の許容相対変
位などのボイラ構造物耐震設計上の制約に関する許容範
囲を考慮しながら、支持鉄構に作用する地震荷重を最小
化、またはサイスミックタイが吸収する地震エネルギー
を最大化するように決定された特性を有するサイスミッ
クタイを具備したことを特徴とするボイラ構造物に関す
る。
【0013】第5の発明は、上記第4の発明において、
地震エネルギー吸収機能を有するサイスミックタイの特
性の分布に関し、ボイラ本体の重心より上部のサイスミ
ックタイの剛性の総和を、ボイラ本体の重心より下部の
サイスミックタイの剛性の総和よりも大きくすることを
特徴とするボイラ構造物に関する。
【0014】
【作用】本提案になるサイスミックタイの配置および特
性によりボイラ本体は地震時に振り子運動を行う。この
運動は支持鉄構に対してダイナミックダンパとして作用
することになり、支持鉄構に作用する地震荷重の低減効
果を生じる。また従来の地震応答制御システムのように
高価なアクチュエータや反力発生用の大重量物体を必要
としない。
【0015】本発明の基本となるダイナミックダンパの
考え方を図9により説明する。これは、質量m1 、バネ
定数k1 で構成される1自由度系で表わされる振動物体
(例えば支持鉄構)に対し、質量m2 、バネ定数k2
減衰係数C2 からなる1自由度系(例えばボイラ)を取
付ける方法であり、この取付けられた系をダイナミック
ダンパと称する。ダイナミックダンパの特性を適切に設
定することにより、物体の振動が低減する。
【0016】図10にダイナミックダンパの振動低減効
果の一例を示す。横軸は外力の振動数ωを図9に示す主
系の固有振動数ω1 で無次元化したもの、縦軸は主系の
最大振幅を同じく主系の静的な変形量で無次元化した図
である。同図では、ダイナミックダンパの減衰係数C2
を0、0.1、0.32、∞の4通りに変えた場合につ
いて示しているが、C2 =0.10の場合が広い振動数
領域で振動抑制効果があることがわかる。なお、ダイナ
ミックダンパのバネ定数k2 は、主系、ダイナミックダ
ンパ両者の固有振動数ω1 、ω2 が等しくなるよう一義
的に決定されていることが前提となっている。結論とし
て、ダイナミックダンパ単体の固有振動数ω2 を、それ
を支持する主系物体の固有振動数ω1 に等しくとるよう
に調整することにより、物体の振動低減効果が最も大き
くなる。なおこのときには当然物体とダイナミックダン
パの相対変位は最大となる。
【0017】この考え方をボイラ構造物に適用する場
合、支持鉄構を振動物体、ボイラ本体をダイナミックダ
ンパとみなせば次の3通りのケースが考えられる。図1
1(a)はボイラ上段部は支持鉄構に剛に結合し、ボイ
ラ下段部で支持鉄構との相対運動を生じさせる方法を示
しており、以下、振り子型と称する。(b)は逆にボイ
ラ上段部で相対運動を生じさせ、下段部では剛に支持す
るものであり、以下、倒立振り子型と称する。最後に
(c)はボイラを全体的に相対運動させる場合であり、
並進型と称する。その際に留意すべき点は、ボイラ本体
2に連結する種々の配管、ダクト類の挙動である。つま
りこれらの連結物は支持鉄構1でサポートされているた
め、ボイラ本体2と支持鉄構1の相対変位には限界値が
ある。これらの連結物の中ではボイラ上段部にある主蒸
気管5が高温高圧環境下にあることから最も構造強度的
に厳しい条件にあり、必然的にこの部分でのボイラ2と
支持鉄構1間の相対変位の限界値は最小となる。この結
果として、(a)の振り子型が最も有利である。これ
は、サイスミックタイ3を少なくともボイラ最上段およ
び最下段の2個所に設置し、最上段のサイスミックタイ
の剛性を大きく、また最下段のサイスミックタイは低剛
性かつエネルギー吸収装置を設置することで実現され
る。
【0018】以下、最下段のサイスミックタイが図12
に示すようにバネ定数kL と減衰係数CL で表わされる
として、この値をダイナミックダンパ設計法に基づいて
決定する方法を示す。剛性kl は、振動物体(支持鉄
構)とダイナミックダンパ(ボイラ)の固有振動数が等
しいという条件により、次式で概算できる。
【0019】
【数1】
【0020】f1 :支持鉄構単体の固有振動数 mL :ボイラ本体の重心以下の部分の質量 またダイナミックダンパの設計手法を適用すれば、減衰
係数CL は次式により概算できる。
【0021】
【数2】
【0022】μ:質量比 次に本発明を最適設計法と称する数値計算手法に基づい
て検証する。まず最適設計法について述べる。これは、
「与えられた設計上の制約(制約条件)の範囲内で、あ
る目的を定量化したもの(目的関数)を最小または最大
にするような設計因子(設計パラメータ)を数理計画ア
ルゴリズムを使用して求める」方法である。図15はこ
れをボイラサイスミックタイ特性の最適化に適用する方
法を概念的に示したものである。その際、設計パラメー
タは各サイスミックタイの特性、つまり剛性と減衰係数
である。また制約条件の代表的なものとして、ボイラ支
持鉄構間の相対変位を考える。目的関数としては、各層
に作用する層剪断力の合計を用いることにする。最適設
計手法では、サイスミックタイの初期値を与えることに
より、相対変位許容範囲内で、逐次計算の継続により層
剪断力合計値を最小にするサイスミックタイ特性値が求
まることになる。図16、図17は実機への適用結果で
ある。20回の逐次計算により最適解を得るまでの層剪
断力分布、サイスミックタイ特性の変化の過程を示して
いる。その際、サイスミックタイは鉛直方向における4
レベルに配置し、各サイスミックタイの特性は図12に
示すように剛性および減衰係数でモデル化している。し
たがって設計パラメータは合計8個である。この例では
従来のサイスミックタイ設計法に基づく値を初期条件と
して与えている。つまり各サイスミックタイは剛性は有
するが、減衰機能はないものとしている。また剛性は初
期条件における最大剛性値で、減衰係数は最適化後の減
衰係数最大値を用いて規格化して示している。層剪断力
は初期条件での最下層の値を用いて規格化している。
【0023】最適化結果は以下の点を示している。 (1)中段の2つのレベルのサイスミックタイは不要で
ある。 (2)上段のサイスミックタイは剛性は大きいが、減衰
特性はきわめて小さい。 (3)下段のサイスミックタイは剛性は小さく、減衰特
性は大きい。
【0024】これらの結果はサイスミックタイ構造に関
する本発明の内容を裏付けるものである。また、本発明
によれば、地震応答時のサイスミックタイにおける地震
エネルギー吸収量がきわめて増大するので、支持鉄構に
作用する地震荷重を最小化できる。
【0025】次に本発明を実施によりさらに詳細に説明
する。
【0026】
【実施例】図1に本発明になる免震型ボイラ構造におけ
るサイスミックタイの取付け配置を示す。本実施例で
は、サイスミックタイの設置レベルはボイラ本体2の最
上段部および最下段部の2個所とすることにより、最も
効果的となる。上段部のサイスミックタイ3はボイラ本
体上段部の周囲に適宜配置する。その構造は図3
(a)、(b)または図4(a)、(b)に示す従来型
のものを使用する。その際、各サイスミックタイの剛性
の総和が下段に比較して大きくなるように、サイスミッ
クタイの員数、仕様を決定する。一方、下段のサイスミ
ックタイ構造を図6に示す。これはリンク式のサイスミ
ックタイ3と油圧防振器16(以下、オイルダンパと称
す)を組合わせたものである。オイルダンパ16は変形
速度に比例する抵抗力を生じるが、これは地震による震
動エネルギーがこの部分で吸収され、熱エネルギーに変
換されることを意味している。
【0027】図13および図14は上記サイスミックタ
イ構造を有するボイラと従来のサイスミックタイ構造を
有するボイラに関し、支持鉄構1に作用する地震荷重、
つまり層剪断力およびモーメントを比較して示したもの
である。本提案を採用した場合、従来法に比較して、層
剪断力は層によるばらつきはあるものの約30%低減し
ている。またモーメントのうち、ボイラ基礎での値、つ
まり転倒モーメントは約28%低減していることがわか
る。
【0028】本実施例において、地震エネルギー吸収装
置として公知のものを使用することもできる。このよう
なものとして、例えば図7に示す特性を有する摩擦ダン
パ、図8に示す特性を有する弾塑性ダンパ等が考えられ
る。図7の特性を有する摩擦ダンパでは原点から荷重が
増大しても当初は変形せず、ある荷重値になると突然変
形(滑り)を生じる(A点)。次に、荷重の向きが変わ
る(B点)と滑りは停止する。そして、逆方向にある荷
重値に達すると今度は逆方向に滑りを生じる(C点)。
【0029】これに対し、図8の特性を有するものでは
原点から荷重が増大すると変形も比例して増大するが、
ある荷重値になると塑性を生じ、傾きが緩やかになる
(A点)。次に荷重が低減し、逆向きに作用してある点
に達するまでは、原点からA点までの挙動(弾性挙動)
と同様な挙動をするが、C点において塑性が生じ、傾き
が緩やかになる。
【0030】図7、図8のいずれの場合もループを描く
が、これのループの面積が地震エネルギー吸収率に相当
することから、この面積が大きいほど地震エネルギー吸
収装置として優れていることになる。またこのような特
別の装置を用いなくとも、従来のサイスミックタイを低
剛性となるよう適切な構造として意図的に塑性状態に到
らせることにより、弾塑性ダンパに近い効果が得られ
る。これを実現する方法としては、図3に示す挟み込み
式ではラグ8の長さ、また図4に示すリンク式では鉛直
ビーム10の長さを調整することが考えられる。いずれ
の場合にも長さを増大することにより剛性は低下し、弾
塑性体として作用するようになる。当然このような方法
も本発明の一実施例といえる。
【0031】次に本発明における最適設計手法の実施例
につき説明する。 (i)全体の構成 本節では、 a)ボイラ構造の特異性と本発明との関係 b)地震エネルギー吸収性能の優れたサイスミックタイ
構造とその特性 c)最適設計手法の内容 d)最適設計に基づくサイスミックタイ設計手法 の順に説明する。
【0032】まずボイラ構造と本発明の関係であるが、
ボイラ構造が一般の高層建築物と大きく異なる点は、ボ
イラ本体2と支持鉄構1という、振動特性の異なる2つ
の構成要素からなる複合体であることである。つまり、
ボイラ本体は剛性が大きな構造であり、地震時には剛体
に近い挙動を示す。これに対し、支持鉄構は比較的柔な
構造であり、地震時には顕著な弾性変形を生じる。した
がって、地震時には両者は互いに異なる応答をしようと
し、両者の間には相対変位が生じる。本発明はこの相対
変位に着目し、これを利用して地震エネルギーを吸収す
べく、そのために好適な装置を組込んだサイスミックタ
イ3に関するものである。
【0033】図18は本発明になるサイスミックタイ3
の構造である。図19に示す従来型と異なる点は、リン
クを形成する水平ビーム122の中央に、鉛直ビーム1
23より低剛性で、かつ地震時に生じる変形により熱を
発生する特性を有する装置を組込むことである。この熱
量が地震エネルギー吸収量に相当し、この量が多いほど
地震応答は低減する。以下、代表的な地震エネルギー吸
収装置124とその特性について述べる。図23にオイ
ルダンパの構造を示す。ピストン130の運動により、
オイル134がオリフィス133を通過するときの流体
抵抗の力が反力となる。反力Fはピストン130の移動
速度、またはそのn乗に比例し、以下の式で表わされ
る。
【0034】
【数3】F=C・Xn したがって、オイルダンパの特性は、減衰係数Cによっ
て表わされる。次に図24に摩擦ダンパの構造を示す。
ロッド135の運動により、摺動子136と外筒131
の間で摩擦が生じ、その摩擦力が反力となる。この反力
Fは、以下の式で表わされる。
【0035】
【数4】F=μ・N ここで、μは摩擦係数、Nは圧縮された皿バネ137と
クサビ内筒138が摺動子136を外筒131に押付け
る力(以下、押付け力と称す)である。したがって、摩
擦ダンパの特性は、このμ、Nの2つによって表わされ
る。
【0036】最後に図25に弾塑性ダンパの構造を示
す。ダンパ部の上下部に作用する荷重によりダンパ部の
鋼は塑性変形を生じ、この反力Fは、以下の式で表わさ
れる。
【0037】
【数5】F=k・X X≦Xy
【0038】
【数6】F=Fy X>Xy ここで、kは剛性係数、Fy は降伏荷重である。したが
って、弾塑性ダンパの特性は、このk、Fy の2つによ
って表わされる。なお、図19、図20に示す従来のサ
イスミックタイ3(リンク式、挟み込み式)も図22に
示すように弾塑性特性を有することから広い意味での弾
塑性ダンパと見なすことができる。
【0039】これらの3つのダンパに正弦波で表わされ
る動荷重を作用したときの荷重(反力)−変位の関係を
図26〜28に示す。それぞれ異なったループを描く
が、このループの面積が地震エネルギー吸収量、言い換
えれば発熱量に相当する。したがってこのループの大き
さは地震エネルギー吸収装置としての性能を表わす指標
となる。
【0040】なお図29、図30にスプリング装置の構
造とその特性を示す。この装置は図30に示すように荷
重−変位曲線がループを描かない、つまりエネルギー吸
収性能はないが、オイルダンパと並列に組込むことによ
り、地震終了後のボイラ/支持鉄構1間の相対変位がも
との位置に戻るようになる。この装置の特性は剛性係数
kによって表わされる。
【0041】次の課題として、これらの特性の最適値を
求めるための計算手法である最適設計手法について述べ
る。この手法を一言で言えば、「与えられた値(制約関
数)がある制約の範囲(制約条件)内で、目的とする値
(目的関数)が最大(または最小)となるような設計変
数(の群)を、逐次計算の繰返しにより自動的に算出す
る計算手法」である。
【0042】図31に最適設計手法の概念を示す。この
図で、横軸は求めたい設計変数(例えばサイスミックタ
イ特性)を簡単のために一次元で示す。使用するサイス
ミックタイと設計変数のとり方を表1に示す。
【0043】
【表1】 図31の右側の縦軸は目的関数(例えば支持鉄構1に作
用する地震荷重(図35に示す層剪断力))、左側の縦
軸は制約関数(例えばサイスミックタイ3の変位、強度
サイスミックタイが破損しない範囲での許容荷重サイス
ミックタイに生じる抵抗力)であり、この値がA0 以下
という制約があることを示している。これらの縦軸の値
と設計変数の関係を表わす曲線は設計者には未知であ
る。通常はパラメータサーベイを繰返しながら最適値を
求めるのであるが、設計変数や制約条件が多数ある場合
にはこの作業はほとんど不可能といえる。
【0044】これに対し、「最適設計手法」では設計変
数の初期値を与えると最適化アルゴリズムに従って設計
変数を自動的に修正しながら逐次計算を行い、最適値が
見出される。図32は最適設計の計算の手順を示す。こ
の流れで「感度係数」とはある設計変数kiの単位変化
に対する目的関数の変動量、つまりkiの影響度を表わ
す値であり、各設計変数の感度係数に基づいて設計変数
の変更量が決定される。このようにして逐次計算が繰返
され、最適値が算出される。この計算を行うための代表
的なシステム構成として、地震応答計算プログラムと、
最適化アルゴリズムの代表的な手法である非線形数理計
画法のプログラムの組合わせが挙げられる。
【0045】図32および図33により弾塑性ダンパを
使用した場合について、本発明の内容をさらに詳細に説
明する。設計変数kは、各サイスミックタイの弾性係数
K、降伏荷重FY である。目的関数fは、支持鉄構に作
用する層剪断力の合計値とする。制約関数hは、サイス
ミックタイの抵抗力とする。f、hはkに依存するた
め、f(k)、h(k)と表記する。 ステップ1 設計変数kの初期値k0 を設定する。
【0046】
【数7】 k0 =(K1,0 ……Kn,0 ,FY1,0……FYn,0) (サイスミックタイはn個設置する→設計変数は2n
個) ステップ2 有限要素法地震応答計算プログラムにより、支持鉄構に
作用する各層の層剪断力分布を算出し(図35)、各層
の剪断力を合計して目的関数f(k0 )、制約関数h
(k0 )を算出する。 ステップ3 設計変数kをわずかに(△ki だけ)変更する。
【0047】
【数8】(ki+1 =ki +△ki ) ステップ4 新しい設計変数値ki+1 について、ステップ2により目
的関数f(ki+1 )、制約関数h(ki+1 )を算出す
る。 ステップ5 設計変数の変化△ki に対するf、hの変化の割合を計
算する(これが感度係数)。
【0048】
【数9】
【0049】
【数10】
【0050】ステップ6 上記の感度係数をもとに、制約条件(h<許容値)を満
足しながら目的関数fの最小値を探索するアルゴリズム
である非線形計画法のプログラムにより目的関数最小値
に対応する設計変数kopt に向かって設計変数を変更す
る(つまりステップ3のこと)。
【0051】このループ(ステップ3〜ステップ6)を
繰返し、f(k)が収束したら(つまり
【0052】
【数11】 |f(ki+1 )−f(ki )|<ε、ε≒10-6 となったら)終了する。次に、この最適設計手法のサイ
スミックタイ設計への適用方法であるが、これは言い換
えると設計変数、制約関数および目的関数の設定方法に
帰着する。この内容につき、表2を用いて説明する。
【0053】
【表2】 サイスミックタイ3のタイプを、それに組込まれた地震
エネルギー吸収装置124によりオイルダンパ型、摩擦
ダンパ型、弾塑性ダンパ型の3つに分類する。オイルダ
ンパ型では復原力を持たせるため、スプリング装置を併
用する。通常、1つのボイラには10を超えるサイスミ
ックタイ3が設置されるが、これらは上記の3つの型の
サイスミックタイの組合わせからなっているとする。設
計変数は表2に示すように、各サイスミックタイの特性
を表わす2つの変数の組合わせからなる。
【0054】次に制約条件はサイスミックタイの型に依
存するか否かで2つに分類される。特に後者で重要な制
約として、ボイラ/支持鉄構1間の相対変位がある。ボ
イラ本体2には主蒸気管5、燃料供給管など、多数の配
管類、ダクト類が接続されており、これらは支持鉄構1
でサポートされていることから、これらの配管類、ダク
ト類の損傷防止のため、相対変位はある許容値以下とす
る必要がある。また前者、つまりサイスミックタイの型
に依存する制約条件としては、使用している地震エネル
ギー吸収装置124の仕様に関係する量(例えば弾塑性
ダンパにおける塑性率、オイルダンパにおける変形速度
あるいはそれに減衰係数を乗じて得られる荷重等の最大
値)が挙げられ、これらの値を仕様の範囲内に押さえる
必要がある。サイスミックタイの制約条件の例を以下に
示す。
【0055】弾塑性ダンパでは、図のように、XY を降
伏荷重時変性量、X0 を地震応答時の最大変形量とする
と、塑性率はX0 /XY となり、これがあまり大きいと
サイスミックタイが破損するので、許容塑性率は20ぐ
らいにとる。オイルダンパでは、通常は
【0056】
【数12】
【0057】ここで、C:減衰係数、X:変形速度、
F:抵抗力(荷重)である。Fが大きすぎるとサイスミ
ックタイが破損するので制約がある。最後に目的関数の
設定方法について述べる。通常、目的関数は単一であ
り、表1に示す2つの方法が考えられる。1つは支持鉄
構1に作用する地震荷重、言い換えれば支持鉄構1各層
に作用する層剪断力である。この値の分布に基づいて支
持鉄構1を構成する主柱、ブレース等の寸法、配置など
が決定される。したがって層剪断力の低減は、支持鉄構
1の経済設計に直接関係する。またもう1つの方法とし
て、間接的ではあるが、全部のサイスミックタイで吸収
される地震エネルギーを目的関数としても同様な効果が
得られることは明らかである。さらに、ボイラ基礎マッ
ト4の設計合理化までも考慮した最適設計を行う場合に
は、基礎マット4に作用するモーメント(転倒モーメン
トと称する)を目的関数とすることも有効である。ま
た、これらの値、またはその逆数に、最適設計の目的に
応じてその大きさを設定した重み係数を乗じて足し合わ
せた、重み付線形和を目的関数として設定することも可
能である。例えば、A、Bを重み係数として、 目的関数=A*(支持鉄構層剪断力)+B/(地震エネ
ルギー吸収量) を最小化する方法が挙げられる。 (ii)各構成分布の相互関係、作用 本説では、以上述べた方法を実機に適用した数値計算の
一例により、本発明の有効性を示す。まず最適設計の計
算条件について述べる。地震入力方向は缶前後方向と
し、この方向に関するサイスミックタイを対象に最適化
を行う。サイスミックタイはオイルダンパ型とし、スプ
リング装置を併用する。したがって、サイスミックタイ
は図33に示すように、バネ−ダッシュポットの並列で
モデル化され、設計変数は表1に示すように、剛性係数
と減衰係数の2種類となる。サイスミックタイは、鉛直
方向において4つのレベルに設置される。各レベルには
最低2台以上のサイスミックタイが設置されるが、同一
レベルにおけるサイスミックタイ特性は同じとする。し
たがって、図33のモデルは各レベルでのサイスミック
タイ全部を合計した特性を表わすものである。その結果
として設計変数の数は合計8個となる。入力地震波は、
耐震設計でよく用いられるタフト波とし、図34にその
波形を示す。目的関数および制約条件については表3に
示すように、支持鉄構層剪断力の合計値、相対変位、サ
イスミックタイ特性(剛性係数、減衰係数および変形速
度)とする。
【0058】
【表3】 次に計算結果であるが、図35、図36は最適計算の過
程における層剪断力、剛性係数および減衰係数の変化を
示したものである。また図37は、この過程における支
持鉄構頂部の応答変位の低減の様子を示したものであ
る。この例では初期条件として、各サイスミックタイは
剛性は有するが、減衰機能はないものとしている。
【0059】サイスミックタイの従来法による設計値を
最適化計算の初期値として計算をスタートする。図37
の初期条件とあるのは上記初期値のことであり、図36
で初期条件とあるのは、この初期値での地震応答計算結
果としての層剪断力を示す。以下の例では最適化の過程
における最大値を用いて規格化して示すことにする。こ
れらの結果より、以下のことがわかる。 ・最適化により各層の層剪断力は20%以上低減してい
る。 ・中段の2つのレベルのサイスミックタイは不要であ
る。 ・最上段のサイスミックタイは剛性は大きいが、減衰特
性は不要である。 ・最下段のサイスミックタイは剛性は小さく、そのかわ
り大きな減衰機能を必要とする。
【0060】また図38は地震応答時の変形パターンを
示すが、下段のサイスミックタイほど変形量が大きい。
これらを考え合わせると、最上段のサイスミックタイで
は相対変形を拘束する。そして最下段のサイスミックタ
イの剛性を小さくして大きな変形を生じさせ、それによ
って地震エネルギーを吸収するパターンが理想的な構造
であるといえる。
【0061】次に図39は最適計算の過程における全サ
イスミックタイによる地震エネルギー吸収量、層剪断力
合計値および相対変位最大値の変化を示したものであ
る。このデータにより、逐次計算回数が3回でほぼ収束
していること、地震エネルギー吸収量と層剪断力合計値
の変化の仕方は低減と増大の違いはあるもののよく対応
していることがわかる。また相対変位は1回の計算で許
容範囲内に入っており、制約条件が満足されていること
がわかる。
【0062】最後に図40は最適化前後のモーメント分
布を比較したものであるが、ボイラ基礎4の設計荷重で
ある転倒モーメント(高さ0mでのモーメント)は最適
化によって約30%低減している。モーメント分布の定
義を図41に示す。
【0063】
【発明の効果】本発明によれば支持鉄構に作用する設計
地震荷重を約20%以上低減でき、またボイラ基礎設計
荷重としての転倒モーメントを28〜30%低減でき
る。したがって耐震健全性の向上、または支持鉄構、ボ
イラ基礎の軽量化に寄与する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例になるボイラ支持構造図。
【図2】従来のボイラ支持構造図。
【図3】および
【図4】ボイラ支持用のサイスミックタイの実施例図。
【図5】従来技術の説明図。
【図6】サイスミックタイの他の実施例図。
【図7】および
【図8】摩擦ダンパおよび弾塑性ダンパの特性を示す
図。
【図9】ダイナミックダンパの力学的モデル図。
【図10】図9のモデルの防振効果を示す図。
【図11】ボイラを支持するサイスミックタイの支持構
成を変えた場合のボイラ振動パターンを示す図。
【図12】サイスミックタイの力学モデル図。
【図13】および
【図14】本発明による地震時の層剪断力および転倒モ
ーメントの低減効果を示す図。
【図15】最適設計手法のボイラ耐震設計への適用概念
図。
【図16】および
【図17】ボイラ支持用サイスミックタイ特性の最適化
計算の過程を示す図。
【図18】本発明のサイスミックタイの構造を示す図。
【図19】および
【図20】従来のサイスミックタイの構造を示す図。
【図21】および
【図22】従来のサイスミックタイの挙動と特性を示す
図。
【図23】、
【図24】および
【図25】本発明で使用する地震エネルギー吸収装置の
構造を示す図。
【図26】、
【図27】および
【図28】本発明で使用する地震エネルギー吸収装置の
特性を示す図。
【図29】本発明で使用するスプリング装置の構造を示
す図
【図30】本発明で使用するスプリング装置の特性を示
す図。
【図31】および
【図32】本発明で使用する最適設計手法の概念、計算
手順およびシステム構成を示す図。
【図33】および
【図34】本発明になるサイスミックタイ最適設計手法
の実機への適用例における、サイスミックタイのモデル
化方法と入力地震波を示す図。
【図35】、
【図36】、
【図37】、
【図38】、
【図39】、
【図40】および
【図41】本発明になるサイスミックタイ最適設計手法
の実機への適用例における計算結果を示す図。
【符号の説明】
1…支持鉄構、2…ボイラ本体、3…サイスミックタ
イ、4…ボイラ基礎、5…主蒸気管、6…水壁、7…バ
ックステー、8…ラグ、9…ストッパ、10…鉛直ビー
ム、16…油圧防振器、122…水平ビーム、123…
鉛直ビーム、124…地震エネルギー吸収装置、130
…ピストン、131…外筒、132…取付け部、133
…オリフィス、134…オイル、135…ロッド、13
6…摺動子、137…皿バネ、138…クサビ内筒、1
39…クサビ外筒。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安田 隆 広島県呉市宝町6番9号 バブコック日立 株式会社呉工場内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持鉄構と、該支持鉄構に吊り下げられ
    たボイラ本体および両者の水平方向の相対変位を拘束す
    る結合部材であるサイスミックタイを備えたボイラ構造
    物において、前記サイスミックタイをボイラ本体の重心
    位置より上部と下部に少なくともそれぞれ1個所設け、
    かつ上部サイスミックタイの剛性が下部サイスミックタ
    イの剛性より大であることを特徴とするボイラ構造物。
  2. 【請求項2】 請求項1において、下部サイスミックタ
    イが地震エネルギー吸収機能装置であることを特徴とす
    るボイラ構造物。
  3. 【請求項3】 支持鉄構と、該支持鉄構に吊り下げられ
    たボイラ本体および両者の水平方向の相対変位を拘束す
    る結合部材であるサイスミックタイを備えたボイラ構造
    物において、鉛直方向におけるサイスミックタイの設置
    位置をボイラ本体重心より上、下部にそれぞれ1個所の
    みとしたことを特徴とするボイラ構造物。
  4. 【請求項4】 支持鉄構と、該支持鉄構に吊り下げられ
    たボイラ本体および両者の水平方向の相対変位を拘束す
    る結合部材であるサイスミックタイを備えたボイラ構造
    物において、地震応答時にサイスミックタイ自体の機械
    的制約、ボイラと支持鉄構間の許容相対変位などのボイ
    ラ構造物耐震設計上の制約に関する許容範囲を考慮しな
    がら、支持鉄構に作用する地震荷重を最小化、またはサ
    イスミックタイが吸収する地震エネルギーを最大化する
    ように決定された特性を有するサイスミックタイを具備
    したことを特徴とするボイラ構造物。
  5. 【請求項5】 請求項4において、地震エネルギー吸収
    機能を有するサイスミックタイの特性の分布に関し、ボ
    イラ本体の重心より上部のサイスミックタイの剛性の総
    和を、ボイラ本体の重心より下部のサイスミックタイの
    剛性の総和よりも大きくすることを特徴とするボイラ構
    造物。
JP13283592A 1991-05-23 1992-05-25 ボイラ構造物 Pending JPH05157206A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012251744A (ja) * 2011-06-03 2012-12-20 Babcock Hitachi Kk ボイラ装置
JP2015059685A (ja) * 2013-09-18 2015-03-30 三菱日立パワーシステムズ株式会社 ボイラ制振用のサイスミックタイおよびこれを用いたボイラ耐震構造体
CN108592000A (zh) * 2018-02-12 2018-09-28 中国恩菲工程技术有限公司 用于锅炉的减振组件、锅炉及其受热面减振方法
JP2019120067A (ja) * 2018-01-09 2019-07-22 三菱日立パワーシステムズ株式会社 ボイラ構造

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