JPH0515683U - パルスモータ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 製造コストを上げることなく、永久磁石を正
確に配列できるパルスモータを提供する。 【構成】 コア１には、所定数の凸部が設けられてお
り、この凸部には、所定数の溝が形成されている。各々
の溝は、その底部の一方の角部が面取りされており、非
対称な形状に、かつ、互に隣り合う溝は、逆向きとなる
ように形成される。また、永久磁石は、上記溝と同一形
状とし、一方をＳ極とし、他方をＮ極として形成され
る。この永久磁石は、上記溝の各々に、該形状が溝形状
に一致するように嵌合される。したがって、溝に嵌合さ
れた永久磁石の隣り合う極は、常に同極となる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、リニアモータなどのパルス信号により駆動するモータに用いて好 適なパルスモータに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来より、図２に示すリニアモータや、あるいは図３に示す回転モータでは、 コア１（回転モータでは５で示す）にその極性が交互に配列するように永久磁石 ２（回転モータでは７で示す）が設けられている。永久磁石２（または７）の取 付けは次の手順で行なわれる。

【０００３】 まず、例えば、図２に示すリニモータでは、永久磁石２を設けるコア１に、プ レス技術およびエッチング技術によってコア１の凸部４，４，４に、同一形状で 、所定数の溝３，３，……が設けられる。また、図３に示す回転型のモータでは 、モータを構成する最外郭のコア５に、等間隔で、上記リニアモータと同様な同 一形状の溝６，６，……が設けられる。次に、この溝６，６，……に、該溝と同 一形状の永久磁石７，７，……が嵌合される。この永久磁石７，７，……は、図 示のように、Ｎ極とＳ極が交互になるように配置される。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

ところで、上述したパルスモータでは、コア１に形成する溝３（または６）が 同一形状であるため、永久磁石２（または７）の数が多い大推力のリニアモータ や極数が多いモータを制作する場合、上記溝に嵌合する際に、極性を間違えると いう問題を生じた。この結果、モータ特性が悪化したり、最悪の場合には、モー タとして駆動しなくなるという問題が生じた。

【０００５】 この考案は上述した事情に鑑みてなされたもので、製造コストを上げることな く、正確に永久磁石を配列できるパルスモータを提供することを目的としている 。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上述した問題点を解決するために、この考案では、複数の永久磁石と、該複数 の永久磁石に対する反発力および吸引力を発生する磁気発生手段とからなるパル スモータにおいて、 前記永久磁石が非対称な形状からなり、 前記永久磁石が嵌合される溝を形成する面の形状が前記永久磁石と同一形状で あり、 隣り合う前記溝がその配列方向に対して互に反対方向を向いていることを特徴 とする。

【０００７】

【作用】

永久磁石は、非対称な形状からなり、また、該永久磁石が嵌合される溝を形成 する面の形状は、上記永久磁石と同一形状からなる。さらに、隣り合う前記溝は 、その配列方向に対して互に反対方向を向くように形成する。これによって、永 久磁石は上記溝に正確に配列される。

【０００８】

【実施例】

次に図面を参照してこの考案の実施例について説明する。図１はこの考案の一 実施例におけるリニア型のパルスモータのコア１および永久磁石８，８，……を 示す斜視図である。

【０００９】 図において、コア１には、所定数の凸部４，４，……が設けられている。また 、この凸部４，４，……には、所定数の溝９，９，……が従来と同様のプレス技 術およびエッチング技術によって形成されている。各々の溝９，９，……は、そ の底部９ａ，９ａ，……の一方の角部９ｂ，９ｂ，……が面取りされる。すなわ ち、一方の角部９ｂ，９ｂ，……が鈍角の形状を有し、他方の角部９ｃ，９ｃ， ……が鋭角の形状を有する。また、隣合う溝の面取りされた角部９ｂ，９ｂ，… …は、互に逆向きとなるように形成される。

【００１０】 また、永久磁石８，８，……は、上記溝９，９，……と同一形状とし、この例 では、面取りされた角部９ｂ，９ｂ，……に対応する側をＳ極とし、鋭角な面取 りされない角部９ｃ，９ｃ，……に対応する側をＮ極として形成される。この永 久磁石８，８，……は、上記溝９，９，……の各々に、該形状が溝形状に一致す るように嵌合される。

【００１１】 したがって、永久磁石８，８，……の向きが反対になり、該永久磁石８，８， ……と溝９，９，……との形状が一致しない場合には、目視等の簡単な方法によ って発見できる。言換えると、永久磁石８，８，……の嵌合方向が正しい場合に は、永久磁石８，８，……の磁極面が交互に配置されたことを示す。この結果、 溝に嵌合された永久磁石８，８，……の隣り合う極は、常に同極となる。

【００１２】 なお、上述した実施例では、リニアモータについて述べたが、これ以外にも、 回転型のパルスモータ等、複数の永久磁石を用いるパルスモータに適用されても よい。 また、溝および永久磁石は、上述した形状に限らず、それらが配置される方向 の前後に対して非対称であればよい。

【００１３】

【考案の効果】

以上、説明したように、この考案によれば、溝および該溝に嵌合される永久磁 石の形状を非対称にするとともに、隣り合う溝の形状を異ならせることによって 、製造コストを上げることなく、正確に永久磁石を配列できるという利点が得ら れる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例の構造を示す斜視図である。

【図２】従来のリニアモータの構造の一部を示す断面図
である。

【図３】従来の回転モータの構造を示す断面図である。

【符号の説明】

８……永久磁石 ９……溝

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 複数の永久磁石と、該複数の永久磁石に
   対する反発力および吸引力を発生する磁気発生手段とか
   らなるパルスモータにおいて、 前記永久磁石が非対称な形状からなり、 前記永久磁石が嵌合される溝を形成する面の形状が前記
   永久磁石と同一形状であり、 隣り合う前記溝がその配列方向に対して互に反対方向を
   向いていることを特徴とするパルスモータ。