JPH0515607A - 足のつぼ刺激装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 足裏のつぼに対して、的確に効果的なつぼ刺
激を行うことを目的とする。 【構成】 足裏全体が接触する接触面積を有し、足裏の
凹凸形状にならって変形する柔軟性を有するとともに導
電性を有する素材によって形成され、左右足用に電気的
に独立させて設けた一対の導電接触体部１０と、該導電
接触体部１０に通電して導電接触体部１０間に電気パル
スを印加する電源部２０とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は足裏のつぼを電気的に刺
激する足裏のつぼ刺激装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】足にはきわめて多数のつぼがあり、これ
らのつぼを刺激することによって種々の疾患の治癒に効
果があり、また健康にも有効であることが知られてい
る。足のつぼは足の表側にも多数存在しているが、足の
裏側のつぼは足裏全体にわたって存在しているのが特徴
である。図２は足裏のつぼのゾーンを示している。それ
ぞれのつぼは人体の各部の器官と関連をもっており、特
定の疾患に対しては特定のつぼ刺激が有効である。これ
らのつぼを刺激するには、簡単にはつぼ部分を押圧すれ
ばよく、より積極的な方法としてはハリ麻酔による方
法、電気刺激による方法がある。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記のように足には多
数のつぼが存在し、つぼ刺激によって種々の効果が得ら
れるが、効果的なつぼ刺激を行うためにはつぼを正確に
刺激する必要がある。しかしながら、一般には正確につ
ぼを刺激することは困難でありハリ麻酔のような治療は
熟練者によらなければ的確な治療は困難である。なお、
足裏には上記のように多数のつぼがあるから、履物を工
夫することによって歩行の際に自然につぼ刺激ができる
ようにした商品も提供されている。たとえば、足裏を効
果的に押圧して刺激できるようにするため足裏が当たる
面を凹凸面にしたり、磁石を埋設して磁気刺激によって
刺激するもの等がある。

【０００４】しかしながら、このような商品はつぼを選
択的に刺激するものでなく、足裏を全般的に押圧するも
のであり、また足裏が当接する一定部分のみを刺激する
ものである。したがって、ハリ麻酔のように特定のつぼ
を選択的に刺激することはできない。なお、つぼ刺激と
同様な作用をなすものとして、１〜２Hz程度の電気的な
低周波パルスを患部に印加することによって患部に繰り
返し緊張と弛緩を与え、これによって治療する低周波治
療器も従来提供されている。この低周波治療器もある種
のつぼ刺激をなす効果を有している。

【０００５】上述したように、足裏には人体のほとんど
すべての器官と関連をもったつぼが存在するから、つぼ
刺激を的確に行うことができれば、疾患の治癒、健康増
進にきわめて効果的である。そこで、本発明はこの点に
鑑み、足裏のつぼに的確にかつ効果的な刺激を与えるこ
とができ、有効な治療効果が得られるとともに、取り扱
いも便利な足のつぼ刺激装置を提供することを目的とし
ている。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するため次の構成を備える。すなわち、足裏全体が接触
する接触面積を有し、足裏の凹凸形状にならって変形す
る柔軟性を有するとともに導電性を有する素材によって
形成され、左右足用に電気的に独立させて設けた一対の
導電接触体部と、該導電接触体部に通電して導電接触体
部間に電気パルスを印加する電源部とを有することを特
徴とする。

【０００７】

【発明の概要】本発明は足裏のつぼを電気的刺激によっ
て刺激する方法に関するもので、導電接触体部を足裏に
接触させ、左右の足に接触する導電接触体部間に電気パ
ルスを印加することによってつぼ刺激を行う。このつぼ
刺激の方法は人体に存在するつぼが電気的な良導点であ
ることを利用している。つぼの位置を見つける際に電気
抵抗を測定して見つける方法があるが、これはつぼが良
導点であることを利用したものである。ところで、足裏
のつぼも同様に良導点となっているものであるが、人体
に何らかの疾患がある場合、その疾患に対応するつぼ位
置での電気的抵抗が大きく降下することが知られてい
る。すなわち、正常時の電気抵抗値にくらべ疾患がある
場合は電気抵抗値が１／１０程度まで降下する。

【０００８】このように、疾患がある場合のつぼと正常
な場合のつぼの電気抵抗値の相違を利用すると、疾患が
あるつぼを選択的に刺激することが可能である。すなわ
ち、左右の足裏に電極を接触させておき、電極間に電気
パルスを印加すれば、電気抵抗値が低下しているつぼ位
置では通電しやすくなり、電気抵抗値が降下したつぼが
選択的に刺激されることになる。なお、電極間に印加す
る電気パルスの周波数等はとくに限定されない。つぼ刺
激では定常的な刺激よりもパルスによる間欠的な刺激が
有効である。

【０００９】上記のように足裏に電極を接触させて電気
的刺激を行う場合には、足裏全体に電極を接触するよう
にするのが効果的である。このため、足裏に接触させる
電極としては足裏全体が接触できるように足裏の凹凸に
なじみやすい柔軟性を有する導電性ゴム等を使用するの
がよい。このように足裏全体を電極に接触させることに
よって、足裏のつぼのうちで疾患があるつぼを自動的に
選択して刺激することができる。この方法は、つぼ位置
での導電性を利用するものであるから、つぼ位置を正確
に選択して刺激でき、きわめて効果的なつぼ刺激を行う
ことが可能である。

【００１０】

【実施例】以下、本発明の好適な実施例を添付図面に基
づいて詳細に説明する。図１は本発明に係る足裏のつぼ
刺激装置の一実施例を示す説明図である。実施例の足裏
のつぼ刺激装置は足裏が接触する導電接触体部１０を有
する一対のスリッパ部分と、各導電接触体部１０間で電
気的パルスを印加する電源部２０を有する。スリッパ部
は底部分を電気的絶縁性を有する絶縁材１２によって形
成し、中敷き部分に導電接触体部１０を設けている。絶
縁材１２は導電接触体部１０の電気的絶縁性を維持する
ためのものである。導電接触体部１０は足裏全体が接触
できるようにつま先側の足裏があたる範囲全体に設け
る。

【００１１】導電接触体部１０は足裏の凹凸形状、足指
のつけね部分等の複雑な凹凸形状にならって変形できる
十分に柔軟性を有する材料によって形成する。また、導
電接触体部１０は全体が一方の電極となるから、導電性
材料によって形成する。導電接触体部１０としては柔軟
性を有する導電性ゴムなどが有効に使用できる。なお、
導電接触体部１０の材料として容易に塑性変形できる材
料を用いれば足裏形状に合わせて変形させることができ
るから、同一人が使用する場合には使用開始の際に足裏
形状にならって形取りしておけば、次回の使用時からは
そのまま使用できて好都合である。

【００１２】１４は導電接触体部１０のカバー体で足の
つま先側を挿入する部分である。このカバー体１４も電
気的絶縁性材によって形成する。上記のスリッパ部は同
形状で左右の足用に一対設け、それぞれの導電接触体部
１０とケーブル１６で前記電源部２０を接続する。実施
例の足裏のつぼ刺激装置はスリッパ様に形成して、歩行
の際にもつぼ刺激できるようにするため電源部２０を携
帯用にしている。ケーブル１６はある程度の長さ引き出
して歩行可能にしている。ケーブル１６はジャック１８
部分で電源部２０に脱着自在である。電源部２０にはON
-OFFスイッチ、電気パルスの印加電圧、電気パルスの周
波数等を調節する調節つまみを設ける。

【００１３】この実施例のつぼ刺激装置はふつうにスリ
ッパを履くようにして左右の足を入れ、足裏を導電接触
体部１０に接触させ、電源部２０のスイッチをＯＮにし
て通電することによってつぼ刺激する。左右の導電接触
体部１０間に電気パルスを印加することによって、足裏
のつぼで電気抵抗が低下したつぼを選択的に刺激して自
動的につぼの刺激を行う。実施例のつぼの刺激装置はス
リッパ状に形成したことで、歩行しながらつぼ刺激を行
うことができ、足裏が導電接触体部１０に十分に押接さ
れることによってより確実なつぼ刺激が可能である。こ
れによって、刺激が必要なつぼが自然に刺激されて効果
的なつぼ刺激がなされる。

【００１４】本発明に係る足裏のつぼ刺激装置は、足裏
全体に導電接触体部を電極として設けて、左右の足裏の
電極間に電気パルスを印加して刺激するものであり、上
記のようにスリッパ状に形成する他、種々の形態とする
こともできる。たとえば、静置した状態でつぼ刺激をす
る場合は、両足を揃えていれる足入れ部分を設け、左右
の足裏にそれぞれ接触する導電接触体部を設けて、導電
接触体部間に電気パルスを印加するようにしてもよい。
また、つぼ刺激では導電接触体部を足裏全体に常時接触
させておく必要があるから、足裏部分に導電接触体部を
設けたソックス状に形成し、導電接触体部に電気パルス
を印加するようにしてもよい。この場合は絶縁フィルム
等によって導電接触体部を電気的に絶縁するようにする
必要がある。

【００１５】以上のように、本発明に係る足のつぼ刺激
装置は足裏全体について導電接触体部を接触させて電極
にすることにより、足裏にあるつぼで電気抵抗値が低下
したつぼ、すなわち疾患があるつぼを選択的に刺激する
ことができ、つぼ位置を正確に知ることなく的確なつぼ
刺激を行うことが可能となる。これによって誰でもハリ
麻酔と同様な選択的なつぼ刺激を行うことが可能とな
る。以上、本発明について好適な実施例を挙げて種々説
明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではな
く、発明の精神を逸脱しない範囲内において多くの改変
を施し得ることはいうまでもない。

【００１６】

【発明の効果】本発明に係る足裏のつぼ刺激装置によれ
ば、上述したように、足裏にある多数のつぼのうちで、
疾患のあるつぼに対して選択的にかつ的確につぼ刺激を
行うことができ、つぼ刺激による有効な治療効果を得る
ことができる。また、本装置は簡単に使用でき、取り扱
いが容易である等の著効を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】足裏のつぼ刺激装置の一実施例を示す説明図で
ある。

【図２】足裏のつぼゾーンを示す説明図である。

【符号の説明】

１０ 導電接触体部 １２ 絶縁材 １４ カバー体 １６ ケーブル １８ ジャック ２０ 電源部

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 足裏全体が接触する接触面積を有し、足
   裏の凹凸形状にならって変形する柔軟性を有するととも
   に導電性を有する素材によって形成され、左右足用に電
   気的に独立させて設けた一対の導電接触体部と、 該導電接触体部に通電して導電接触体部間に電気パルス
   を印加する電源部とを有することを特徴とする足のつぼ
   刺激装置。
2. 【請求項２】 導電接触体部を足裏の接触部分に設けて
   スリッパ状に形成したことを特徴とする請求項１記載の
   足のつぼ刺激装置。