JPH05155791A - 共沸様組成物の安定化方法 - Google Patents

共沸様組成物の安定化方法

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JPH05155791A
JPH05155791A JP3320795A JP32079591A JPH05155791A JP H05155791 A JPH05155791 A JP H05155791A JP 3320795 A JP3320795 A JP 3320795A JP 32079591 A JP32079591 A JP 32079591A JP H05155791 A JPH05155791 A JP H05155791A
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JP
Japan
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composition
azeotrope
fluoroethane
dichloro
stabilizing
Prior art date
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Pending
Application number
JP3320795A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Hanamoto
博司 花本
Yasuo Hibino
泰雄 日比野
Ryoichi Tamai
良一 玉井
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Central Glass Co Ltd
Original Assignee
Central Glass Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、水分を含有した状態においても安
定な1,1−ジクロロ−1−フルオロエタン/アルコー
ル類共沸様組成物を提供する。 【構成】 本発明は、1,1−ジクロロ−1−フルオロ
エタン/アルコール類共沸様組成物に安定剤として、ア
セトアルドキシム、ベンゾフェノンなどを添加すること
より成っている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、油脂、フラックスの除
去用洗浄剤、ドライクリーニング用溶剤として有用な
1,1−ジクロロ−1−フルオロエタンとアルコ−ル類
とからなる共沸様組成物の安定化方法に関する。
【0002】
【従来技術とその解決しようとする課題】1,1−ジク
ロロ−1−フルオロエタンはそれ自体優れた溶解性、低
毒性を有することから広範囲の用途に適用されようとし
ている。例えば、フイルム、磁気テ−プの洗浄溶剤、プ
リント基板、リレ−、モ−タ−等の電子、電気部品関係
機器の洗浄溶剤、レンズ、時計等の光学、精密関係機器
の洗浄溶剤、プラスチックの加工における脱グリ−ス溶
剤、ドライクリ−ニング溶剤等の種々の用途を挙げるこ
とができる。
【0003】1,1−ジクロロ−1−フルオロエタン
は、優れた溶解性、低毒性、難燃性に加うるに化学的に
極めて安定であるという性質も兼ね備えており、通常の
使用条件下ではトリクロロエチレン、テトラクロロエチ
レン、1,1,1−トリクロロエタン等の塩素系溶剤に
必要とされる安定剤の添加は不要であるという特徴を有
する。
【0004】しかしながら溶剤に水分が含まれる場合、
鉄、アルミ、銅、真鍮等の金属材料と接触すると、長期
にわたってその安定性を維持できないことがある。特に
銅製品の洗浄において顕著であり、錆の発生、変色の発
現を見ることが多く実用上問題となっている。かかる現
象は、吸水性の高い溶剤を用いて被洗浄物を洗浄するに
伴い溶剤中の水分量が増加することにより日常的に生じ
ることが知られている。
【0005】一般に、弗素化塩素化炭化水素系溶剤の使
用に当たっては、被洗浄物に応じてさまざまの他の溶剤
と混合して最適な溶解特性を有する混合物の形態をとる
のが通常である。弗素化塩素化炭化水素系溶剤の場合、
油脂の溶解性を向上せしめる目的で、メタノ−ル、エタ
ノ−ルまたはイソプロパノ−ルなどのアルコール類を混
合することが慣用的に行われている。
【0006】この様に、1,1−ジクロロ−1−フルオ
ロエタンにアルコ−ルが混合されていると溶媒への水の
溶解度が上昇することから、使用に当たって被洗浄物ま
たは大気中の水分を吸収し、溶媒中の水分濃度がしだい
に上昇して、1,1−ジクロロ−1−フルオロエタンが
金属の触媒作用により分解され、発生する酸により金属
表面の変色または腐食を発生させることがある。
【0007】したがって、1,1−ジクロロ−1−フル
オロエタン単独で溶剤として使用する際にはともかく、
アルコール類を含む組成物として用いようとする場合、
分解反応に対する安定化を図る必要がある。しかるに、
かかる弗素化塩素化炭化水素を成分とする共沸様組成物
の安定化方法として特開平1-132693公報には、ニトロ化
合物類、フェノ−ル類、アミン類、エ−テル類、アミレ
ン類、エステル類、有機ホスファイト類、エポキサイド
類、フラン類、アルコ−ル類、ケトン類、及びトリアゾ
−ル類が開示され、特開平1-272698公報およびUSP4,
863,630 号明細書には、ニトロメタンが提案されてお
り、安定化の効果は得られているものの、これらはいず
れも水分の存在下において共沸様組成物を安定化せしめ
るという点では必ずしも満足できるものではない。
【0008】
【課題を解決しようとする具体的な手段】本発明者ら
は、弗素化塩素化炭化水素とアルコール類との共沸様組
成物の安定化方法を鋭意検討した結果、本発明に到達し
たものである。すなわち、本発明は、1,1−ジクロロ
−1−フルオロエタンとメタノール、エタノールまたは
イソプロパノールとの共沸様組成物にオキシム類、芳香
族ケトン類、スルホラン類またはジオキソラン類を添加
することにより達成される。
【0009】1,1−ジクロロ−1−フルオロエタンは
メタノールまたはエタノールと共沸することが知られて
いるが、本発明における共沸様組成物は、必ずしも共沸
組成である必要はなく、組成物に占めるメタノール、エ
タノールまたはイソプロパノールの比率が、0.1〜1
0重量%の混合物をいう。
【0010】本発明はの安定剤は、具体的には、ヒドロ
キシルアミンとアセトン、メチルエチルケトン、ジエチ
ルケトン、メチルイソプロピルケトン、アセチルアセト
ン、エチルフェニルケトン、イソホロン、ピコナン、メ
チルビニルケトン、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒ
ド、プロピオンアルデヒド、ベンズアルデヒド、アクロ
レイン、クロトンアルデヒドなどから生成するオキシム
類、アセトフェノン、プロピオフェノン、ブチロフェノ
ン、バレロフェノン、ベンゾフェノン、2,2−ジメト
キシ−2−フェニルアセトン、3’,4’−ジメチルア
セトフェノンなどの芳香族ケトン、スルホラン、2−メ
チルスルホラン、2,4−ジメチルスルホランなどのス
ルホラン類、ジオキソラン、4−メチル−1,3−ジオ
キソラン、2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−
4−メタノールなどのオキソラン類が挙げられる。
【0011】また、本発明においては、組成物の性質を
大きく変えない範囲でニトロ化合物、フェノ−ル類、ア
ミン類、エーテル類、アミレン類、エステル類、有機ホ
スファイト類、トリアゾ−ル類などまたは上に挙げた以
外のエポキシド類、フラン類、アルコ−ル類およびケト
ン類を添加してもよい。
【0012】本発明において共沸様組成物に添加する安
定剤の量は、共沸様組成物に対し0.0001〜2.00重量%が
好ましい。添加量が0.0001重量%より少い場合には安定
化効果が認めらず、また2.00重量%より多量に使用した
場合にはかえって共沸様組成物の特性を損うためいずれ
も好ましくない。
【0013】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに具体的に
説明するが、本発明はこの実施例のみに限定されるもの
ではない。
【0014】実施例1〜6 水分300ppmを含む1,1−ジクロロ−1−フルオロエタ
ン/エタノ−ル共沸様組成物(エタノール1.7重量
%)の100gを容量120mlのサンプル瓶にとり、アセト
アルドキシム、ベンゾフェノン、3−メチルスルホラ
ン、プロピオフェノン、アセトオキシムまたは4−メチ
ル−1,3−ジオキソランを100ppm添加し、十分磨いた
銅の試験片(寸法40×20×2 mm)を浸漬後、密閉し室
温で放置した。その後、試験片に変色のあらわれる日数
を観察するとともに15日間経過後の試験液の外観変化
を目視観察により評価した結果を表1に示す。
【0015】
【表1】
【0016】比較例1、2 安定剤を添加しない(比較例1)またはニトロメタンを
100ppm添加(比較例2)したこと以外、実施例1〜6と
同様にして試験を行なった結果を表1に示す。
【0017】実施例7〜12 上部に還流冷却器を取り付けた内容積300 mlのナスフ
ラスコにアセトアルドキシム、ベンゾフェノン、3−メ
チルスルホラン、プロピオフェノン、アセトオキシムま
たは4−メチル−1,3−ジオキソランを各々100ppm含
む1,1−ジクロロ−1−フルオロエタン/エタノ−ル
共沸様組成物(エタノ−ル1. 7重量%)200 mlをと
り、十分磨いた銅の試験片を試験液の気相部及び液相部
にそれぞれ設置し、約40℃で48時間加熱還流した。
所定時間経過後、試験片の腐食状況を評価し、さらに試
験液の外観変化を調べた結果を表2に示す。
【0018】
【表2】
【0019】実施例の結果によると、本発明の安定剤は
加温された状態における1,1−ジクロロ−1−フルオ
ロエタン/エタノ−ル共沸様組成物を安定化し、液相な
らびに気相部の金属片の腐食を抑制していることが認め
られた。
【0020】比較例3、4 安定剤を添加しない(比較例3)こと、およびニトロメ
タン100ppmを添加(比較例4)すること以外は、実施例
7〜12と同様にして試験を行なった結果を表2に示
す。
【0021】
【発明の効果】本発明のアルコール類を含む1,1−ジ
クロロ−1−フルオロエタン系共沸様組成物の安定化方
法は、実施例から明らかなように、金属、特に銅の腐食
に対する抑制効果に優れ、同時に共沸様組成物の分解を
防止するため、電子部品などの精密洗浄において極めて
有効である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 31/08 6958−4H 31/10 6958−4H C11D 7/50 7/60 C23G 5/036 7308−4K H05K 3/26 6736−4E //(C11D 7/60 7:30 7:26 7:32 7:34)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1,1−ジクロロ−1−フルオロエタン
    とメタノ−ル、エタノ−ルまたはイソプロパノ−ルから
    選ばれる1種との共沸様組成物にオキシム類、芳香族ケ
    トン類、スルホラン類またはジオキソラン類から選ばれ
    る1種以上を添加することを特徴とする共沸様組成物の
    安定化方法。
JP3320795A 1991-12-04 1991-12-04 共沸様組成物の安定化方法 Pending JPH05155791A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2700776A1 (fr) * 1993-01-27 1994-07-29 Atochem Elf Sa Composition de nettoyage stabilisée à base de 1,1-dichloro-1-fluoroéthane et de méthanol.

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2700776A1 (fr) * 1993-01-27 1994-07-29 Atochem Elf Sa Composition de nettoyage stabilisée à base de 1,1-dichloro-1-fluoroéthane et de méthanol.
EP0609125A1 (fr) * 1993-01-27 1994-08-03 Elf Atochem S.A. Composition de nettoyage stabilisée à base de 1,1-dichloro-1-fluoréthane et de méthanol
JPH06256796A (ja) * 1993-01-27 1994-09-13 Elf Atochem Sa 1,1−ジクロロ−1−フルオロエタンとメタノールとを主成分とする安定化洗浄剤組成物

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