JPH05153980A - ラット腎p450c24 産生菌株 - Google Patents

ラット腎p450c24 産生菌株

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JPH05153980A
JPH05153980A JP3320351A JP32035191A JPH05153980A JP H05153980 A JPH05153980 A JP H05153980A JP 3320351 A JP3320351 A JP 3320351A JP 32035191 A JP32035191 A JP 32035191A JP H05153980 A JPH05153980 A JP H05153980A
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escherichia coli
expression plasmid
rat kidney
strain
rat renal
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JP3320351A
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Megumi Akiyoshi
恵 秋吉
Toshiyuki Sakaki
利之 榊
Yoshiyasu Yabusaki
義康 薮崎
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Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
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Publication date
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  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
  • Enzymes And Modification Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】ラット腎ミトコンドリアP450C24 をコード
する遺伝子および該酵素を大量生産するための発現プラ
スミド、該発現プラスミドを保持する大腸菌株、該大腸
菌株を培養することによる該酵素の生産方法に関する。 【構成】ラットP450C24 を大腸菌内で発現させるプ
ラスミドを構築した。さらに、このP450C24 と、ウ
シ副腎アドレノドキシンとウシ副腎NADPH−アドレ
ノドキシン還元酵素と共役させることにより、24位が
水酸化されたビタミンD3 を生成した。 【効果】本発明による大腸菌株は、ラットP450C24
を大量生産しているので、該大腸菌により生産した該酵
素とフェレドキシンおよびNADPH−フェレドキシン
還元酵素とを用い、医薬品として有用なビタミンD3
導体を合成できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ラット腎ミトコンドリ
アP450C24 をコードする遺伝子および該酵素を大量
生産するための発現プラスミド、該発現プラスミドを保
持する大腸菌株、該大腸菌株を培養することによる該酵
素の生産方法、および該大腸菌株を用いることによるビ
タミンD3 誘導体の製造方法に関する。本発明による大
腸菌株は、ラットP450C24を大量生産しているの
で、該大腸菌株により生産した該酵素と、フェレドキシ
ンおよびNADPH−フェレドキシン還元酵素とを用
い、医薬品として有用なビタミンD3 誘導体を合成でき
る。
【0002】
【従来の技術】P450は微生物から哺乳動物にいたる
まで広く生物界に存在するヘムタンパク質であり、電子
伝達系の末端酵素として種々の脂溶性化合物を基質とし
た1原子酸素添加反応を触媒する。末端酵素であるP4
50は分子種が多様であり、それぞれが異なる基質特異
性を示すので、非常に広範囲の脂溶性化合物を水酸化す
ることができる。哺乳動物のP450依存性電子伝達系
はその構成酵素から、ミクロソーム型とミトコンドリア
型に分けられる。前者では、フラビンアデニンジヌクレ
オチドとフラビンモノヌクレオチドを分子内に補酵素と
して含有するNADPH−チトクロムP450還元酵素
(還元酵素)がNADPHからの電子をP450へ供給
し、後者では、フラビンアデニンジヌクレオチドを補酵
素として分子内に含有するNADPH−フェレドキシン
還元酵素、および非ヘム鉄を補酵素として分子内に含有
するフェレドキシンがNADPHからの電子をP450
へ供給することにより、種々の脂溶性基質に対して水酸
化反応を触媒する。
【0003】本発明者らはすでに、数種のミクロソーム
型P450、還元酵素およびミトコンドリア型P450
C25 を酵母内で生産させ、それらの組換え体酵母菌株を
用いることにより工学的に有用な水酸化反応を行うこと
に成功した。すなわち、ラット肝P450c遺伝子、ウ
シ副腎P45017α遺伝子やP450C21 遺伝子をそれ
ぞれ単離し、これらの遺伝子を含む発現プラスミドを作
製し、これら発現プラスミドで酵母を形質転換すること
により、該酵素を産生する酵母菌株を得た(特開昭61
−56072、特開平1−47380、特開平2−31
680)。これらの酵母菌株はそれぞれのP450分子
種に依存した1原子酸素添加活性を示した。また、ラッ
ト肝還元酵素遺伝子や酵母還元酵素遺伝子を単離し、P
450還元能を有する該酵素の酵母内発現に成功した
(特開昭62−19085、特開平2−51525)。
さらに、発明者らは、P450と還元酵素の両酵素を産
生する酵母菌株(特開昭62−104582)や両酵素
の機能を1分子内に併せ持つ新規モノオキシゲナーゼの
作出に成功した(特開昭63−44888、特開平2−
23870、特願平1−71250)。また、ラット肝
ミトコンドリア型P450C25 遺伝子を含む発現プラス
ミドを作製し、この発現プラスミドで酵母を形質転換す
ることにより、該酵素を産生する酵母菌株を得た(特願
平2−258262)。この酵母菌株から粗精製したP
450C25 はウシ副腎ADXとウシ副腎ADRとの再構
成系において、P450分子種に依存した1原子酸素添
加活性を示した。以上のような技術により、本発明者ら
はこれらP450産生酵母菌株を用いて、医薬品として
有用なアセトアミノフェンやステロイドホルモン中間
体、活性型ビタミンD3 誘導体の合成を可能にした。ラ
ット腎P450C24 はミトコンドリア型P450分子種
の一つで、514アミノ酸からなる前駆体として細胞質
で合成されたのち、そのアミノ末端部分に存在する移行
シグナルが認識され、ミトコンドリア内膜へ取り込ま
れ、479アミノ酸からなる成熟型P450C24 (分子
量約53kD。本明細書では単にP450C24 と称す
る)になる。ラット腎P450C24 遺伝子は、プラスミ
ドpCC24-8 (Ohyama et al.,(1991)FEBS 278, 195-19
8 )から単離できる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ミトコンドリア型P4
50分子種の関与する生体反応は生理的に重要な化合
物、例えば活性型ビタミンD3 などの合成反応が多く、
ミトコンドリア型P450分子種を産生する大腸菌株の
創製は産業面での応用可能性が高い。本発明者らはラッ
ト肝ミトコンドリアP450C25 を酵母で活性発現させ
ることに成功した(特願平2−258262)。しか
し、同じミトコンドリア型であるP450C24 を酵母で
産生させるとその発現量は低く、目的とする水酸化物が
充分量得られなかった。そこで、本発明者らは、ミトコ
ンドリアP450C24 を大量発現する形質転換微生物を
創製することを目的とした。さらに、ミトコンドリアP
450C2 4 の24位水酸化活性発現には、ウシ副腎AD
Xおよびウシ副腎ADRの2酵素が必要である。そこ
で、本発明者らは、電子伝達系の再構成を試みた。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、誠意研究
をした結果ミトコンドリア型であるラット腎P450
C24 遺伝子が大腸菌で高い発現量を示すことを見い出し
た。 さらに、この形質転換大腸菌株から部分精製した
P450C24 は、ウシ副腎アドレノドキシン(以下、A
DXと略す)およびウシ副腎NADPH−アドレノドキ
シン還元酵素(以下、ADRと略す)と共役させること
により、25( OH) D3 から24,25(OH)23 を生成す
ることができた。
【0006】
【発明の効果】本発明により提供される形質転換大腸菌
によって、初めて分子内にヘムを含有する活性型P45
C24 を大腸菌で産生することが可能になった。さら
に、形質転換株から粗精製したP450C24 はウシ副腎
ADXとウシ副腎ADRとの再構成系において、25( O
H) D3 から24,25(OH)23 を生成した。本発明者ら
はすでにラット肝ミトコンドリアP450C25を酵母で
活性発現させることに成功している(特願平2−258
262)。しかし、同じミトコンドリア型であるP45
C24 を酵母で産生させるとその発現量は低く、目的と
する水酸化物である24,25(OH)23 が充分量得られな
かった。今回、本発明者らはビタミンD3 生合成系に関
与するミトコンドリア型P450としては初めて大腸菌
における機能発現に成功した。大腸菌内で産生されたP
450C24 は25( OH) D3 の24位水酸化活性を示し
た。P450C24 は1 α,25 −ジヒドロキシビタミンD
3 (1 α,25(OH)23 )(活性型ビタミンD3 )によ
り誘導合成され、生体内の活性型ビタミンD3 濃度の維
持に関与する。すなわち、活性型ビタミンD3 により血
清中のカルシウム値が正常になると、25( OH) D3
代謝は1α位の水酸化から側鎖の酸化へとスイッチされ
る。側鎖の23、24、26位などがまず水酸化され、さらに
側鎖が酸化された化合物へと代謝されていく。多くの側
鎖酸化代謝物がこれまでに単離同定されているが、いず
れもカルシウム代謝調節作用は1 α,25(OH)23 と比
べかなり弱い。そのため、1 α,25(OH)23 以外の代
謝物はすべて不活性型と考えられていたが、最近、24,2
5(OH)23 および1 α,25 −ジヒドロキシビタミンD
326,23−ラクトンは重要な代謝物であるとする意見が主
流に成りつつある。24,25(OH)23 は血中濃度が25(
OH)D3 に次いで高く、半減期も長いことから重要な
代謝物と考えられている(表1)。
【0007】
【表1】
【0008】24,25(OH)23 の作用としては、1 α,2
5(OH)2D3との共同作用による骨の石灰化、副甲状腺
ホルモン(PTH)の分泌調節、軟骨の発育などが挙げ
られる。しかも、1 α,25(OH)23 は大量投与により
副作用(高カルシウム血症)を起こすことが知られてい
るが、大量の24,25(OH)23 をラットやウサギに対し
て投与すると、副作用無しに骨密度を増加させることが
報告されている。また、卵巣摘出術を行ったイヌに24,2
5(OH)23 を投与すると、25( OH) D3 や1 α,25
(OH)23 の血中濃度を変化させずに血しょう中のオ
ステオカルシン及び24,25(OH)23 濃度を上昇させ、
低下した骨密度を増加させるなどの報告がある。他方、
1α−ヒドロキシビタミンD3 (1α( OH) D3 と略
す)の24位が水酸化された1 α,24(OH)23 は天然の
代謝物としては同定されていないが、1α,25(OH)2
3 と同様のカルシウム調節作用があることが明らかにさ
れていた。最近、この化合物の外用軟膏が乾せん症(ps
oriasis )の治療に有効であることが発見された。すで
に二重盲検実験でもその有効性が証明されている。以上
述べたように、24位が水酸化を受けたビタミンD3 誘導
体は骨粗そう症などの骨病変の治療に有効である。現
在、これの化合物は複雑な化学合成法に依っている。本
発明により、大腸菌で産生させたP450C24 をフェレ
ドキシン、NADPH−フェレドキシン還元酵素と組み
合わせることによってビタミンD3 24位水酸化体生産の
バイオリアクターとして利用できる可能性があり、現在
行われている複雑な化学合成法を、より単純化すること
ができる。フェレドキシン、NADPH−フェレドキシ
ン還元酵素としては、本発明の実施例で述べたウシ副腎
ADX、ADRのほかホウレンソウ由来フェレドキシン
などP450C24 に電子を伝達できるものであればよ
い。
【0009】以下、本発明をさらに詳細に説明する。本
発明に用いるラット腎P450C24 をコードするcDN
Aはすでに公知であり、通常の操作法でこれを単離する
ことができる。本発明のP450C24 を発現する発現プ
ラスミドはラット腎P450C24 遺伝子を適当な発現ベ
クターに常法により挿入し構築することができる。発現
ベクターとしては、宿主細胞中で複製可能な遺伝情報を
含み、自立的に増殖できるものであって、宿主からの単
離精製が容易であり、検出可能なマーカーを持つものが
好適である。種々のベクターが市販されており、例えば
大腸菌での発現には、lac 、tac 、trp などのプロモー
ターを含む発現ベクター(これらは発現ベクターとし
て、あるいはプロモーターカートリッジとしてファルマ
シアLKB社などより市販されている)を用いることが
できる。ベクターの切断に用いる制限酵素なども市販さ
れており、これらの使用方法は公知である。また、発現
プラスミドの構造も限定されるものでなく、宿主細胞内
で安定に保持されるものであればよいが、特に好ましい
のは、本発明中のpKC24Rである。宿主として大腸
菌、例えばエシェリキア・コリJM109、HB10
1、DH1、K12株などがあげられるが、本発明中の
プラスミドpKC24Rとの組合せとして最も好ましい
のは本発明中のJM109株に代表されるようなlaciq
株(ラクトースリプレッサー高生産株)である。ラット
腎P450C24 遺伝子を含む発現プラスミドによる宿主
大腸菌の形質転換は、公知の方法で行うことができる。
本発明により得られる形質転換大腸菌を通常の方法で培
養することによりラット腎P450C24 を製造すること
ができる。
【0010】
【実施例】以下、実施例に基づき、本発明を詳細に説明
する。本発明は実施例のみに限定されるものでなく、本
発明の技術分野における通常の変更をすることができ
る。 実施例1. 発現プラスミドpKC24Rの構築 以下の実施例で、制限酵素によるDNAの切断、アルカ
リホスファターゼによるDNAの脱リン酸化、DNAリ
ガーゼによるDNAの結合などの反応は特に断わらない
限り、通常20〜200μlの反応容積を用いて、これ
らの酵素類を市販するメーカー(例えば、宝酒造( 株))
が製品に添付した反応条件で実施した。ラット腎P45
C24 発現プラスミドpKC24Rを第1図に示すよう
に構築した。市販のベクタープラスミドpUC19 のHincII
部位に合成リンカーAC3:
【0011】
【化4】 配列番号1 (内部にAccIII認識部位を持つ)を挿入し、AccIII部位
を持つプラスミドpUC19Ac3を作製した。ラット腎P45
C24 遺伝子を含むプラスミドpCC24-8(Ohyamaet al.,
(1991)FEBS 278, 195-198)を制限酵素AccII とAccIII
で同時消化して得られる、P450C24 アミノ末端側の
領域を含む約180bpの断片と合成リンカーLKC2
4R:
【0012】
【化5】 配列番号2 (左右両端にそれぞれHindIII 、AccII 認識部位を持
つ)を前述のpUC19Ac3のHindIII 、AccIII部位に挿入
し、pUKC24RNを得た。このpUKC24RNの部分塩基配列を決
定したところ、合成リンカー部分の配列がデザイン通り
であることを確認した。一方、プラスミドpCC24-8 を制
限酵素NaeIとPstIで同時消化して得られる、P450
C24 のカルボキシ末端領域を含む約300bpの断片を
市販のpBluescriptKS(+)のNaeI、PstI部位に挿入し、pB
C24CH を得た。ついで、pBC24CHのNaeI-HindIII断片
(約320bp)とpUCC24-8のAccI-NaeI 断片(P45
C24 の中央部分を含む約1200bp)とをpUC19 の
AccI、HindIII 部位に挿入し、pUC24ΔN を得た。最後
に、前述のプラスミドpUKC24RNとpUC24 ΔN を制限酵素
AccIIIとHindIII でそれぞれ同時消化し、P450C24
のアミノ末端領域およびカルボキシ末端領域を含む断片
(それぞれ約210bp、1430bp)を得て、これ
らを大腸菌発現ベクターpKK223-4(特願平3−153
7)のHindIII部位に挿入した。このようにしてラット
腎P450C24 をコードする約1640bpの遺伝子断
片がtac プロモーターとrrnBターミネーターに対して順
方向に挿入されたプラスミドpKC24Rを得た。
【0013】実施例2. P450C24 の生産 発現プラスミドpKC24Rを大腸菌JM109株に導入し、
M9培地(K2HPO4 10.5g、KH2PO4、4.5g、(NH4)2SO4 1.
0g、クエン酸ナトリウム 0.5g 、MgSO4 7H2O0.2g、グル
コース 2.0g 、チアミン塩酸塩 2mg/l)を用いて37℃で
培養し、対数増殖期にIPTG(イソプロピルチオ−β−D
−ガラクトシド)を終濃度1mM になるように添加して、
P450C24 の発現を誘導した。IPTG添加後経時的に培
養液をサンプリングし、遠心により菌体を回収し、 SDS
(ドデシル硫酸ナトリウム)−ポリアクリルアミドゲル
に供し、Laemmli の方法((1970)Nature,227 ,680 )
に従って、電気泳動を行った。電気泳動後のポリアクリ
ルアミドゲルからポリビニリデンジフルオライド(PV
DF)フィルターに電気的に蛋白質をトランスファーし
た。トランスファーは50mMトリス,pH8.8 、0.38M グリ
シン、0.1 % SDSのバッファーを用いた。トランス
ファー後、PVDFフィルターをPBST(10mMリン酸
カリウム,pH7.5 、0.9 %塩化ナトリウム、0.05% Twe
en20)で洗浄し、 3%ゼラチン/PBS(10mMリン酸カ
リウム,pH7.5 、0.9 %塩化ナトリウム)で37℃、3時
間ブロッキングした。その後、PBS で37 ℃において1
0分、2回洗浄した。マウスより得た抗ーラット腎P4
50C24 血清をPBSで希釈し、フィルターに結合して
いる蛋白質と室温、1時間反応させ、さらに4℃にて終
夜反応させた。次に、PBSTで室温にて5分、5回洗
浄し、PBSでリンスしたフィルターを[125 I]抗マ
ウス第二抗体F( ab')2 フラグメント/PBS溶液と
37℃で2時間反応させた。反応後、PBSTで室温にて
20分、7回洗浄し、オートラジオグラフィーを行っ
た。JM109(pKC24R)株は抗血清と反応する
蛋白質のバンドを示し、その泳動位置は、ラット腎P4
50C24 標品のものとほぼ同じであった。以上のように
して形質転換大腸菌内でP450C2 4 が発現しているこ
とを確認した。
【0014】実施例3. 再構成系におけるP450C24
依存性水酸化活性の測定 ウシ副腎ADXおよびウシ副腎ADRとの再構成系にお
いて、コントロールJM109(pKK223−4)株
およびP450C24 発現株JM109(pKC24R)
株から調製した膜画分を用いてP450C24 に依存した
水酸化活性を測定した。形質転換大腸菌株からの細胞分
画は以下の方法に従った。O. D.660が1付近の培養液
を遠心して菌体を回収し、MOPSバッファー(50mM M
OPS ,pH7.5 、100mM 塩化カリウム、1mM DTT、1mM
EDTA)で洗浄した後、培養液の20分の1容のMO
PSバッファー(0.2mg/ml リゾチームを含む)に懸濁
した。これを30分氷冷してスフェロプラストを得、さ
らにPMSF、ロイペプチンおよびペプスタチンをそれ
ぞれ終濃度1mM 、0.1 μg/ml、0.1 μg/mlとなるように
加えて、超音波により細胞膜を破砕した。 1,200Xg、1
0分の遠心にて未破砕菌体を除き、得られた遠心上清を
4℃にて 225,000Xg、30分超遠心分離して可溶性画分
(上清)と膜画分(沈澱)に分けた。膜画分は終濃度6m
M のMgCl2 を含むMOPSバッファーで洗浄した後、最
終的に 50mM リン酸カリウム(pH7.5) / 0.25M シュク
ロースに懸濁した。25( OH) D3 24位水酸化活性は、
以下の方法で測定した。100mM トリス−塩酸(pH7.5
)、1mM EDTA、20μM 25( OH) D3 、4 μM A
DX、0.42μMADR、1mM NADPHから成る反応混
液に形質転換大腸菌から調製した膜画分(2.5mg タンパ
ク質を含む)を加え全容を0.5ml とし、一定時間37℃で
インキュベートした。2.5ml ベンゼンを加えて反応を停
止し、ボルテックスミキサーで1分間撹はん後遠心し、
ベンゼン層2 mlを乾固した。これを少量のアセトニトリ
ルに溶解し、HPLCで分析した。HPLCの条件を以
下に示す。
【0015】 1.カラム;μBondapakC18(φ4X300mm ) 2.流速;1.0ml/min 3.カラム温度;50℃ 4.検出波長;265nm 5.溶出条件; 0分から20分: 50 %から100 %ア
セトニトリルの直線濃度勾配 20分から25分:100 %アセトニトリル 25分から26分:100 %から 50 %アセトニトリルの
直線濃度勾配 26分から34分: 50%アセトニトリル
【0016】再構成系における25( OH) D3 24位水酸
化活性を測定したところコントロールJM109(pK
K223−4)株の膜画分は活性を示さなかったが、P
450C24 発現株JM109(pKC24R)株の膜画
分ではHPLC分析により24,25(OH)23 の位置にピ
ークが検出できた。ピークの面積から、2.5mg タンパク
質を含むJM109(pKC24R)株の膜画分の24,2
5(OH)23 への変換率は、反応時間1時間で約38%
と算出した。以上、P450C24 依存性水酸化活性測定
の結果から、大腸菌膜画分で産生されたP450C24
活性発現に必要なヘムを分子内に含有しており、再構成
系において、ウシ副腎ADXおよびウシ副腎ADRと電
子伝達系を構成することによりP450C24 に依存した
活性を発揮できることがわかった。
【配列表】配列番号:1 配列の長さ:7 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列 CTCCGGAG 7 GAGGCCTC 配列番号:2 配列の長さ:23 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列 AGCTTAGGAG GAAAAAATAT GCG 23 ATCCTC CTTTTTTATA CGC
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の発現プラスミドpKC24Rの構築
工程を示す。制限酵素部位は、Ec;EcoRI、AcII;AccII、
AcI;AccI、AcIII;AccIII、Na;NaeI 、Ps;PstI、Hd;Hind
IIIを示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 //(C12N 15/53 C12R 1:19) (C12N 1/21 C12R 1:19) (C12P 7/02 C12R 1:19)

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】大腸菌内でラット腎P450C24 を発現す
    る発現プラスミド
  2. 【請求項2】大腸菌trp-lac(tac)プロモーターの下流に
    ラット腎P450C24 遺伝子を結合し、大腸菌内でラッ
    ト腎P450C24 を発現する発現プラスミド
  3. 【請求項3】式化1で表される特許請求の範囲第1項の
    プラスミドpKC24R 【化1】
  4. 【請求項4】大腸菌内でラット腎P450C24 を発現す
    る発現プラスミドを保持するエシエリキア・コリ
  5. 【請求項5】大腸菌trp-lac(tac)プロモーターの下流に
    ラット腎P450C24 遺伝子を結合し、大腸菌内でラッ
    ト腎P450C24 を発現する発現プラスミドを保持する
    エシェリキア・コリ
  6. 【請求項6】式化2で表される発現プラスミドを保持す
    るエシェリキア・コリ 【化2】
  7. 【請求項7】エシェリキア・コリがJM109株である
    ことを特徴とする特許請求の範囲第4項記載の微生物
  8. 【請求項8】エシェリキア・コリがJM109株である
    ことを特徴とする特許請求の範囲第5項記載の微生物
  9. 【請求項9】エシェリキア・コリがJM109株である
    ことを特徴とする特許請求の範囲第6項記載の微生物
  10. 【請求項10】大腸菌内でラット腎P450C24 を発現
    する発現プラスミドを保持するエシェリキア・コリを培
    養することを特徴とするラット腎P450C24 の生産方
  11. 【請求項11】大腸菌trp-lac(tac)プロモーターの下流
    にラット腎P450C24 遺伝子を結合し、大腸菌内でラ
    ット腎P450C24 を発現する発現プラスミドを保持す
    るエシェリキア・コリを培養することを特徴とするラッ
    ト腎P450C24 の生産方法
  12. 【請求項12】式化3で表される発現プラスミドを保持
    するエシェリキア・コリを培養することを特徴とするラ
    ット腎P450C24 の生産方法 【化3】
  13. 【請求項13】特許請求の範囲第4項、第5項、第6
    項、第7項、第8項あるいは第9項記載の大腸菌株によ
    りビタミンD3 の24位水酸化を特徴とするビタミンD3
    誘導体の製造方法
  14. 【請求項14】特許請求の範囲第4項、第5項、第6
    項、第7項、第8項あるいは第9項記載の大腸菌株によ
    りビタミンD3 25水酸化物(25(OH) D3 )の24位水
    酸化を特徴とするビタミンD3 24,25 二水酸化物(24,2
    5(OH)23 )の製造方法
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000061776A1 (fr) * 1999-04-14 2000-10-19 Mercian Corporation Derives de vitamine d et procede de production correspondant

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WO2000061776A1 (fr) * 1999-04-14 2000-10-19 Mercian Corporation Derives de vitamine d et procede de production correspondant

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