JPH0515388A - アマノリ属海藻からのガラクタンの製造方法 - Google Patents

アマノリ属海藻からのガラクタンの製造方法

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JPH0515388A
JPH0515388A JP17249791A JP17249791A JPH0515388A JP H0515388 A JPH0515388 A JP H0515388A JP 17249791 A JP17249791 A JP 17249791A JP 17249791 A JP17249791 A JP 17249791A JP H0515388 A JPH0515388 A JP H0515388A
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galactan
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porphyra
seaweed
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JP17249791A
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Susumu Hirase
進 平瀬
Soichiro Suzuki
宗一郎 鈴木
Takeshi Ikumoto
武 生本
Kazuhiro Morikawa
和浩 森川
Kazutoshi Nishizawa
一俊 西澤
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Taito Co Ltd
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Taito Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 アマノリ属海藻の藻体をそのままもしくはア
ルカリ処理後該海藻の細胞壁を分解し得る酵素により処
理した後、ガラクタンを抽出することからなるガラクタ
ンの製造方法。酵素はセルラーゼ、ヘミセルラーゼ、グ
ルカナーゼ、ペクチナーゼ、プロテアーゼ等から選択さ
れ、酵素源としては酵素製剤、微生物、植物体、動物組
織等を使用できる。 【効果】 アマノリ属の海藻から増粘剤又はゲル化剤と
して有用なガラクタンを容易に高収率に抽出する方法が
提供される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アマノリ属の海藻から
増粘剤又はゲル化剤として有用なガラクタンを容易に高
収率に抽出する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】アマノリ属の海藻には多くの種があり、
広く世界の海浜に繁殖している。例えば我が国ではアマ
ノリ属のスサビノリが大量に養殖され、海苔として藻体
ごと食用にされている。しかしながら、近年スサビノリ
は養殖技術が進歩して生産過剰気味で生産者は生産制限
せざるを得ない状態であり、下級品や不良品は海苔とし
て利用されずに廃棄されている場合もある。従ってこの
ようなスサビノリの利用技術と用途開発に対する期待に
は極めて大きいものがある。
【0003】従来からスサビノリに限らずアマノリ属の
海藻中にはポルフィランと称されるガラクトースを構成
単位とする非ゲル化性増粘多糖、即ちガラクタンが含ま
れていることが知られており、これを収率よく抽出する
か、あるいはゲル化能を有するガラクタンに変換した後
効率よく抽出できれば、スサビノリ等の有効利用という
意義のみならず通常の寒天とは異なる用途の開発も期待
でき、極めて有用であると考えられる。
【0004】通常、寒天などのゲル化剤を海藻から製造
する工程においては、ゲル化性を高めるために原藻を種
々の条件でアルカリ処理を行なうことにより、ガラクタ
ン中のガラクトース−6−硫酸残基をアンヒドロ化する
技術が広く行なわれてきた。例えばテングサについては
1%以下、オゴノリについては4〜8%程度のアルカリ
性水溶液を用いた加熱処理等が一般に行われている。
【0005】しかし、アマノリ属の海藻については、こ
れ等の細胞が1層または2層の細胞壁よりなり、その繊
維が極めて強靭であるため、細胞壁内および細胞間物質
として含まれているガラクタンを抽出するには通常の煮
熟抽出では不充分であり、特にアルカリ処理と組み合わ
せて行う場合は細胞壁繊維が一層強靭となるためより高
温かつ長時間の煮熟や機械的な破砕を行なう方法が必要
とされてきた。実際に、中国などでは沿岸に多量に繁茂
するアマノリ属の海藻を利用しアルカリ処理後煮熟抽出
して寒天を製造している例がみられる。しかしその抽出
技術は未熟であり、このような方法ではガラクタンの分
解劣化や膠質化した不純物の混合が避けられず、良質の
ガラクタンは生産できないものであり、製品品質は粗悪
であるかあるいはオゴノリ、テングサ等から作られる通
常の寒天と比べて何の特色もないものであった。
【0006】近年アマノリ属の海藻のガラクタンをアル
カリ処理して脱硫酸することによってゲル化能を有する
寒天様ガラクタンとして得る方法が開示されているが
(特開昭64−62301)、この方法を本発明者等が
追試したところゲル化性ガラクタンの収率は極めて低
く、到底効率的なガラクタンの製造には適しないもので
あった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明は、アマ
ノリ属の海藻から増粘剤あるいはゲル化剤等として有用
なガラクタンを容易にかつ高収率に抽出する方法を提供
することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】アマノリ属の海藻からガ
ラクタンを分解変質させることなく抽出しやすくするた
めには、細胞壁を形成しているガラクタン以外の成分を
選択的に分解するような化学的、物理的あるいは生化学
的な方法を取らなければならない。本発明者等はガラク
タンには全く作用せずアマノリ属の海藻の細胞壁を選択
的に分解する手段として酵素の利用に着眼し、鋭意研究
を進めた結果、アマノリ属の海藻の藻体を一定の酵素に
より処理すれば、ガラクタンを分解変質させることなく
高収率で抽出できることを見出し、本発明に到達した。
【0009】従って本発明は、アマノリ属海藻の藻体を
該海藻の細胞壁を分解し得る酵素により処理した後、該
藻体からガラクタンを抽出することからなるガラクタン
の製造方法である。海藻の細胞壁を形成する繊維状物質
は一般にセルロースであることが知られているが、アマ
ノリ属の場合はマンナンやキシランを含むヘミセルロー
スが多いといわれている。そこで本発明者等は先ずヘミ
セルラーゼにより上記本発明の効果が得られることを見
出したが、その後ヘミセルラーゼ以外の酵素類、例えば
セルラーゼ、グルカナーゼ、ペクチナーゼ、プロテアー
ゼ等の酵素でも細胞壁を分解し得、同様の効果が得られ
ることが判明した。
【0010】上記本発明で用いる酵素の酵素源として
は、市販の酵素製剤を使用できるが、これ等の酵素を産
生する微生物、植物体、動物組織及びこれ等の磨砕物等
も使用できる。これらのいわば粗酵素類は複数の酵素を
含有しており、それ等が複合して細胞壁を破壊するた
め、むしろ酵素製剤等により単一の酵素を作用させるよ
りも効果的に作用する傾向が見られた。
【0011】また本発明方法による酵素処理は、藻体の
アルカリ処理と組合せて行えば、ゲル化性ガラクタンの
収率向上を図れることが判明した。アルカリ処理は従来
の海藻からのゲル化性細胞質物質の製造に用いられてい
るのと同様の方法で行うことができ、例えば4〜8%程
度のNaOH溶液に60〜80℃で数時間浸漬することによ
り行うことができる。このアルカリ処理は酵素処理の前
に行うことが好ましく、その場合酵素活性を低下させな
いようにするためにアルカリ処理後藻体を中和させてお
くことが好ましい。
【0012】本発明方法における酵素処理は、任意にア
ルカリ処理した藻体を、適当な濃度の酵素溶液に浸漬し
適当な温度及び pHで、適当な時間保持することにより
行うことができる。微生物を酵素源とするときはその培
養液に、植物体あるいは動物組織の磨砕物を酵素源とす
るときはその懸濁液に藻体を直接浸漬することにより行
うことができる。
【0013】適当な酵素濃度、温度、 pH、時間等は使
用する酵素に依存するが、通常、酵素量が原藻に対して
0.1〜10重量%、温度30〜60℃、 pH3〜8、
1〜30時間程度の条件で行うことができる。また酵素
の使用条件(温度及び pH)がその酵素が寒天質を分解
する活性を示さない範囲内にあること、及び酵素自体が
寒天分解酵素アガラーゼを不純物として含まないことが
必要である。
【0014】上記のようにして酵素による処理を行った
藻体からガラクタンを抽出する。抽出操作は常法に従い
行うことができるが、抽出ガラクタンの特性保持の観点
から、温度、時間等の条件について過度に厳しいもので
ないことが好ましい。一般的には、アルカリ処理前ある
いは処理後酵素処理した藻体を、60〜 100℃の温度にお
いて常圧で微アルカリ性ないし微弱酸性で数10分から数
時間煮熟することにより行うことができる。その後、完
全に崩壊した藻体を含む抽出液から、必要に応じて濾過
助剤等を用いた濾過、遠心分離等により清澄な液を得
る。さらに、その液にエタノールなどを加える溶剤沈殿
法か、冷却により得たゲルを寒天製造の常法に従い、凍
結/融解法あるいはプレス脱水法等により収率よく優れ
た物性を有する寒天様ガラクタンを得ることができる。
【0015】
【発明の効果】本発明の方法によれば、従来抽出収率が
不良のため寒天様ガラクタン製造原料としては利用され
なかったスサビノリから収率よく寒天様ガラクタンを製
造することができるのみならず、海苔としては利用され
ないような漁期後の下級品のスサビノリからも収率よく
寒天様ガラクタンを製造することができる。しかもこれ
らの寒天様ガラクタンはオゴノリやテングサから作られ
る通常の寒天に較べてゲル化力が大きく弾力性に富むな
どの特徴があり、新しい用途の開発も期待される。
【0016】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明はこれ等に限定されるものではない。 実施例1 兵庫県産乾燥スサビノリ3gにドリセラーゼ(協和発
酵)0.1gを含む100ml の水を加え、40℃、 pH
5で6時間保持した。次にこの藻体を取り出し、十分水
洗して酵素分解生成物等を除去した後に200ml の水
を新たに加え、100℃で7時間熱水抽出を行ない、溶
出してくるガラクタン量をアンスロン硫酸比色分析法で
経時的に測定した。測定は次のように行なった。即ち、
抽出液の一部を取り出し、遠心分離(3,000rpm,1
分) により藻体を除去した上清液を水で100倍希釈し
て試料液とする。氷水中に冷却した試験管にアンスロン
試薬(アンスロン200mgに80容量%硫酸100ml
を加えて調製したもの)5mlを加えて冷却し、上記試
料液1ml を加えて混和し、次いで80℃の水浴中で正
確に20分間加熱した後直ちに氷水で冷却する。冷却後
分光光度計で625nmの吸光度を測定する。試料液の他
に標準物質としてガラクトースを用いて、濃度0、0.
1、0.2、0.3、0.4、0.5 mMの標準溶液を調製し、
同様の操作を行ないガラクトースの検量曲線を作成して
ガラクタン量を算出した。また、対照として酵素を用い
ずに同様の操作を行なった。結果を下記表1に示す。添
付の図面中の図1は、表1に示した結果を表すグラフで
ある。
【0017】 表 1 ───────────────────────── ガラクタン抽出量(対原藻重量%) 時間(hrs.) 本発明 対照 ───────────────────────── 1 13.1 1.3 2 16.7 5.1 3 20.6 10.7 4 19.2 13.6 5 20.5 16.7 6 20.4 19.0 7 22.1 − ───────────────────────── 表1及び図1に示した結果から判るように、酵素を用
いない抽出に比べて、本発明に従い酵素を作用させて抽
出する方が短時間に効率よくガラクタンが抽出された。 実施例2 兵庫県産乾燥スサビノリ3gに6%NaOH溶液100ml
を加え75℃で3時間保持した後、その藻体を集め水で
よく洗浄したのちセルラーゼを主成分とするドリセラー
ゼ(協和発酵)、セルロシンAC(上田化学)及びセル
ラーゼY−NC(ヤクルト)、ヘミセルラーゼを主成分
とするセルロシンHC(上田化学)、ペクチナーゼを主
成分とするペクチナーゼG(天野製薬)及びタンパク分
解酵素を主成分とするプロテアーゼ(天野製薬)のそれ
ぞれ0.1gを含む100ml の水を加え、40℃、 pH
5で6時間保持した。次にこの藻体を取り出し、200
ml の水をさらに加え、100℃で7時間熱水抽出を行
ない、溶出してくるガラクタン量を、実施例1と同様に
してアンスロン硫酸比色分析法で経時的に測定した。対
照として酵素を用いずに同様の操作を行った。結果を下
記表2に示す。添付の図面中の図2は、表2に示した結
果を表すグラフである。
【0018】 表 2 ────────────────────────────── ガラクタン抽出量(対原藻重量%) 時間(hrs.) A B C D E F 対照 ────────────────────────────── 1 15.8 8.0 11.3 10.3 10.5 6.3 1.6 3 20.7 19.7 15.0 13.3 13.5 10.1 2.2 6 22.9 21.5 18.3 14.4 14.6 14.3 2.4 ────────────────────────────── A:ドリセラーゼ、B:セルロシンAC、C:セルラ
ーゼY−NC、D:セルロシンHC、E:ペクチナーゼ
G、F:プロテアーゼ 表2及び図2に示した結果から判るように、酵素を用い
ない抽出に比べ、何れの酵素を作用させて抽出した場合
でも抽出されるガラクタンの量は大幅に増加した。 実施例3 兵庫県産スサビノリ製板海苔6gに6%NaOH溶液200
ml を加え75℃で3時間保持した後、その藻体を集め
水でよく洗浄し、下記のTrichoderma viride, Aspergil
lus niger 培養物をそれぞれ240ml 加え、40℃、
pH5で6時間保持し、その後実施例1と同様にして抽
出し、溶出ガラクタン量を算出した。
【0019】T. viride (IFO No.31137)につ
いては、培地組成(%は重量%)セルロース1%、(NH
4)2SO4 0.14 %、KH2PO4 0.20 %、尿素 0.03 %、ペプ
トン0.10 %、CaCl2 0.03%、MgSO4 ・7H2O 0.03 %、F
eSO4 ・7H2O 5mg/l、MnSO4 ・H2O 2mg/l 、ZnSO4 ・H2O
2mg/l 、CoCl2 2mg/l 、pH5の液体培地を500ml
容振盪フラスコ3本に100ml ずつ分注し、121
℃で20分間オートクレーブで滅菌後、ポテトデキスト
ロース寒天培地上に生育したT. viride 菌糸体の約1cm
2 を各フラスコに接種し、28℃で10日間培養した培
養懸濁物240ml を上記培養物として用いた。またAs
p. nigerについては、白米を強く蒸煮したものにポテト
デキストロース寒天培地に成育したAsp. nigerの分生子
を接種し、30℃で5日間生育させた米麹150gに0.
5%NaCl500ml を加え、室温で1時間撹拌し、濾過
して得た濾液240ml を上記培養物として用いた。結
果を下記表3に示す。添付の図面中の図3は、表3に示
した結果を表すグラフである。
【0020】 表 3 ──────────────────────── ガラクタン抽出量(対原藻重量%) 時間(hrs.) G H 対照 ──────────────────────── 1 7.1 11.6 1.6 3 21.5 21.8 2.2 6 21.3 22.3 2.4 ──────────────────────── G:Trichoderma viride培養物 H:Aspergillus niger 培養物 表3及び図3に示した結果から判るように、酵素液を用
いない抽出に比べて、培養微生物由来の酵素液を作用さ
せて抽出した場合には抽出されるガラクタンの量は大幅
に増加した。 実施例4 宮城県産スサビノリ製板海苔500gに6%NaOH溶液1
0リットルを加え75℃で3時間保持した後、その藻体
を集め水でよく洗浄し、ドリセラーゼ40gと共に10
リットルの水を加え、40℃、 pH5で6時間保持し
た。次にこの藻体を含む懸濁液を100℃に加熱して3
時間熱水抽出を行ない、高温状態のまま濾過助剤(ケイ
ソウ土)を用いて加圧濾過し、濾液中の抽出ガラクタン
量を実施例1と同様に測定した。濾液を冷却して凝固さ
せ、凍結、脱水、乾燥して目的とするガラクタンを得
た。 実施例5 兵庫県産スサビノリ生藻体A(乾燥固形分15.7%)3
kgを実施例4と同様の条件で処理し、目的とするガラク
タンを得た。 実施例6 兵庫県産スサビノリ生藻体B(乾燥固形分13.2%)3
kgを実施例4と同様の条件で処理し、目的とするガラク
タンを得た。 実施例7 南アフリカ産アマノリ原藻500gを実施例4と同様の
条件で処理し、目的とするガラクタンを得た。 実施例8 中国産アマノリ製の板海苔100gを実施例4と同様の
条件で処理し、目的とするガラクタンを得た。 比較例 宮城県産スサビノリ製板海苔100gに6%NaOH溶液2
リットルを加え75℃で3時間保持した後、その藻体を
集め水でよく洗浄し、4リットルの水を加え100℃に
加熱して3時間熱水抽出を行ない、高温状態のまま濾過
助剤(ケイソウ土)を用いて加圧濾過し、濾液中の抽出
ガラクタン量を実施例1と同様にして測定した。濾液を
冷却して凝固させ、凍結、脱水、乾燥して目的とするガ
ラクタンを得た。
【0021】実施例4、実施例5、実施例6、実施例
7、実施例8及び比較例において得られた抽出ガラクタ
ン量(対原藻%)およびガラクタンのゲル破断強度を表
4に示す。ゲル破断強度は、ガラクタンを1%濃度に加
熱溶解し、これを冷却してゲル化させたものを20℃で
15時間放置後、不動工業(株)社製のレオメーターを
用いて測定した。
【0022】 表 4 ─────────────────────────── 実施例 抽出ガラクタン量 ガラクタンのゲル (対原藻重量%) 破断強度(g/cm2) ─────────────────────────── 実施例4 23.1 1820 実施例5 22.8 1864 実施例6 21.0 1640 実施例7 18.4 1373 実施例8 26.0 1338 比較例 3.0 1010 ─────────────────────────── 以上より明らかなように、本発明方法によればアマノリ
属からのガラクタンの抽出量は酵素作用により大幅に上
昇し、かつゲル破断強度の大きいガラクタンを得ること
ができる。
【0023】更に、実施例5で得られたガラクタンの組
成分析を行ない、次のような結果を得た。粗灰分0.5
%、硫酸基(フラスコ燃焼法、SO4 として)0.09%、
ピルビン酸(酵素法、C3H4O3として)0.006%、ガラ
クトース及び3,6−アンヒドロガラクトース(レゾル
シン塩酸法、アンスロン硫酸法及びガスクロマトグラフ
法)52.9%(C6H12O6 として)及び34.9%(C6H10O
5 として)。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、実施例1における本発明方法と対照
方法によるガラクタンの抽出量を示すグラフである。
【図2】 図2は、実施例2における本発明方法と対照
方法によるガラクタンの抽出量を示すグラフである。
【図3】 図3は、実施例3における本発明方法と対照
方法によるガラクタンの抽出量を示すグラフである。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アマノリ属海藻の藻体を該海藻の細胞壁
    を分解し得る酵素により処理し、その後ガラクタンを抽
    出することからなるガラクタンの製造方法。
  2. 【請求項2】 アルカリ処理し、その後中和したアマノ
    リ属海藻の藻体を用いることを特徴とする請求項1記載
    の方法。
  3. 【請求項3】 酵素がセルラーゼ、ヘミセルラーゼ、グ
    ルカナーゼ、ペクチナーゼ、プロテアーゼの中の1種ま
    たは2種以上の組合せであることを特徴とする請求項1
    または2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 酵素源として、微生物、植物体もしくは
    動物組織またはそれ等の摩砕物を使用することを特徴と
    する請求項1から3のいずれかに記載の方法。
JP17249791A 1991-07-12 1991-07-12 アマノリ属海藻からのガラクタンの製造方法 Pending JPH0515388A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6217879B1 (en) * 1998-09-25 2001-04-17 Shirako Co., Ltd. Enzyme-decomposed materials of laver and uses thereof
WO2010074610A1 (ru) * 2008-12-22 2010-07-01 Закрытое Акционерное Общество Научно-Исследовательский Институт "Росбио" Способ получения углеводов гидролизом полисахаридных комплексов водорослей (варианты)
JP2022013074A (ja) * 2020-07-03 2022-01-18 鈴与株式会社 アマノリ属の海藻を原料とした寒天の製造方法

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