JPH0515314B2 - - Google Patents
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- JPH0515314B2 JPH0515314B2 JP61229535A JP22953586A JPH0515314B2 JP H0515314 B2 JPH0515314 B2 JP H0515314B2 JP 61229535 A JP61229535 A JP 61229535A JP 22953586 A JP22953586 A JP 22953586A JP H0515314 B2 JPH0515314 B2 JP H0515314B2
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Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H10—SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- H10N—ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- H10N60/00—Superconducting devices
- H10N60/10—Junction-based devices
- H10N60/12—Josephson-effect devices
Landscapes
- Superconductor Devices And Manufacturing Methods Thereof (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野)
本発明は、トンネル型ジヨセフソン接合素子に
関する。
関する。
(従来の技術)
ジヨセフソン接合素子で構成される論理回路や
記憶回路は半導体回路に比べ消費電力が小さく、
高速で動作するという大きな利点を有している。
回路の集積化に伴ない、こうした利点を最大限に
活用できるジヨセフソン接合素子の開発が求めら
れている。高速動作のためにジヨセフソン接合素
子に要求される主な特性として、ギヤツプ電圧が
大きいこと、接合容量が小さいこと、サブギヤツ
プリーク電流が小さいことがあげられる。これら
の特性はエネルギーギヤツプの大きな超伝導体
層、すなわち超伝導転移温度Tcの大きな超伝導
体層と誘電率の小さいトンネル障壁層を用いて、
しかも超伝導体層とトンネル障壁層との間の低
Tcまたはノーマルな性質を示す遷移領域をでき
るだけ薄くすることによつて実現される。こうし
た目的に最適なジヨセフソン接合素子として、超
伝導体層にNbN膜を用い、トンネル障壁層に金
属または半導体の酸化膜を用いたものが注目され
ている。NbN膜の場合、各種スパツタ法により
Tcの高い膜(Tc=15K)が100℃以下の比較的低
い基板温度で得られることから、トンネル障壁層
の形成後に超伝導体層を被着する際にも、超伝導
体層とトンネル障壁層との熱反応が他の高Tc超
伝導体膜に比べて進行しにくく、良好な接合特性
が期待できる。
記憶回路は半導体回路に比べ消費電力が小さく、
高速で動作するという大きな利点を有している。
回路の集積化に伴ない、こうした利点を最大限に
活用できるジヨセフソン接合素子の開発が求めら
れている。高速動作のためにジヨセフソン接合素
子に要求される主な特性として、ギヤツプ電圧が
大きいこと、接合容量が小さいこと、サブギヤツ
プリーク電流が小さいことがあげられる。これら
の特性はエネルギーギヤツプの大きな超伝導体
層、すなわち超伝導転移温度Tcの大きな超伝導
体層と誘電率の小さいトンネル障壁層を用いて、
しかも超伝導体層とトンネル障壁層との間の低
Tcまたはノーマルな性質を示す遷移領域をでき
るだけ薄くすることによつて実現される。こうし
た目的に最適なジヨセフソン接合素子として、超
伝導体層にNbN膜を用い、トンネル障壁層に金
属または半導体の酸化膜を用いたものが注目され
ている。NbN膜の場合、各種スパツタ法により
Tcの高い膜(Tc=15K)が100℃以下の比較的低
い基板温度で得られることから、トンネル障壁層
の形成後に超伝導体層を被着する際にも、超伝導
体層とトンネル障壁層との熱反応が他の高Tc超
伝導体膜に比べて進行しにくく、良好な接合特性
が期待できる。
従来例として、上田らによつて1985年に発表さ
れた電子通信学会技術報告のCPM85−2 7〜
12ページの論文などがある。ここで提案されたジ
ヨセフソン接合素子は、第2図に示すように、基
板21上に形成されたNbNでなる第1の超伝導
体層22と、この第1の超伝導体層22上に形成
されたトンネル障壁層23と、このトンネル障壁
層23を介して第1の超伝導体層22と対向して
形成されたNbNでなる第2の超伝導体層24と
で構成されている。トンネル障壁層23はまず数
10ÅのAl膜を被着した後、その表面を酸化して
形成される。このように、第1の超伝導体層22
上に金属層を被着した後、その表面を酸化を含む
ガス雰囲気で熱酸化やプラズマ酸化してトンネル
障壁層23を形成する方法は、酸化膜そのものを
被着する方法に比べて基板面内での酸化膜厚の均
一性及び制御性が優れていることから一般によく
用いられる。
れた電子通信学会技術報告のCPM85−2 7〜
12ページの論文などがある。ここで提案されたジ
ヨセフソン接合素子は、第2図に示すように、基
板21上に形成されたNbNでなる第1の超伝導
体層22と、この第1の超伝導体層22上に形成
されたトンネル障壁層23と、このトンネル障壁
層23を介して第1の超伝導体層22と対向して
形成されたNbNでなる第2の超伝導体層24と
で構成されている。トンネル障壁層23はまず数
10ÅのAl膜を被着した後、その表面を酸化して
形成される。このように、第1の超伝導体層22
上に金属層を被着した後、その表面を酸化を含む
ガス雰囲気で熱酸化やプラズマ酸化してトンネル
障壁層23を形成する方法は、酸化膜そのものを
被着する方法に比べて基板面内での酸化膜厚の均
一性及び制御性が優れていることから一般によく
用いられる。
(発明が解決しようとする問題点)
しかしながら、上記ジヨセフソン接合素子の構
造では、NbNでなる第1の超伝導体層22とト
ンネル障壁層23となるAl膜が直接接触してい
る。そのため窒化の生成エネルギーの小さいAl
がNbNからN原子を奪う反応が起こり、第1の
超伝導体層22表面に化学量論的組成よりもN原
子の少ない低Tc層またはノーマル層が形成され
る。
造では、NbNでなる第1の超伝導体層22とト
ンネル障壁層23となるAl膜が直接接触してい
る。そのため窒化の生成エネルギーの小さいAl
がNbNからN原子を奪う反応が起こり、第1の
超伝導体層22表面に化学量論的組成よりもN原
子の少ない低Tc層またはノーマル層が形成され
る。
このようにして、第1の超伝導体層22とトン
ネル障壁層23との間の遷移領域が広がる結果、
ジヨセフソン接合素子のギヤツプ電圧が減少する
という問題やサブギヤツプリーク電流が増加する
という問題を生じる。また、トンネル障壁層23
と第2の超伝導体層24との間でもNbNの被着
条件次第で前述と同様なAlの窒化反応を生じ、
接合特性を劣化させる。前述の従来例と同様な目
的でトンネル障壁層に適用される金属の多くは窒
化の生成エネルギーがNbの値より小さいために
Alの場合と同じ問題を生じる。
ネル障壁層23との間の遷移領域が広がる結果、
ジヨセフソン接合素子のギヤツプ電圧が減少する
という問題やサブギヤツプリーク電流が増加する
という問題を生じる。また、トンネル障壁層23
と第2の超伝導体層24との間でもNbNの被着
条件次第で前述と同様なAlの窒化反応を生じ、
接合特性を劣化させる。前述の従来例と同様な目
的でトンネル障壁層に適用される金属の多くは窒
化の生成エネルギーがNbの値より小さいために
Alの場合と同じ問題を生じる。
本発明の目的は、このような従来の欠点を取り
除いたジヨセフソン接合素子を提供することにあ
る。
除いたジヨセフソン接合素子を提供することにあ
る。
(問題点を解決するための手段)
本発明によれば、基板上に形成されたNbNで
なる第1の超伝導体層と、この第1の超伝導体層
上に形成されたトンネル障壁層と、このトンネル
障壁層を介して前記第1の超伝導体層と対向して
形成されたNbNでなる第2の超伝導体層とを基
本構成要素とするジヨセフソン接合素子におい
て、前記第1の超伝導体層と前記トンネル障壁層
との間または前記トンネル障壁層と前記第2の超
伝導体層との間の少なくとも一方にクーパー対の
侵入深さ以下の膜厚のSiまたはGeでなる補助層
を介在させ、しかも前記トンネル障壁層が金属ま
たは半導体の酸化、窒化、フツ化のいずれかの化
学反応により形成された絶縁性の化合物で、前記
化学反応における酸素、窒素、フツ素ー原子当り
の生成エネルギーがSiまたはGeに対する同一反
応よりも小さいことを特徴とするジヨセフソン接
合素子が得られる。
なる第1の超伝導体層と、この第1の超伝導体層
上に形成されたトンネル障壁層と、このトンネル
障壁層を介して前記第1の超伝導体層と対向して
形成されたNbNでなる第2の超伝導体層とを基
本構成要素とするジヨセフソン接合素子におい
て、前記第1の超伝導体層と前記トンネル障壁層
との間または前記トンネル障壁層と前記第2の超
伝導体層との間の少なくとも一方にクーパー対の
侵入深さ以下の膜厚のSiまたはGeでなる補助層
を介在させ、しかも前記トンネル障壁層が金属ま
たは半導体の酸化、窒化、フツ化のいずれかの化
学反応により形成された絶縁性の化合物で、前記
化学反応における酸素、窒素、フツ素ー原子当り
の生成エネルギーがSiまたはGeに対する同一反
応よりも小さいことを特徴とするジヨセフソン接
合素子が得られる。
(作用)
本発明による構造では、NbNでなる第1の超
伝導体層とトンネル障壁層との間、またはトンネ
ル障壁層とNbNでなる第2の超伝導体層との間
の少なくとも一方にクーパー対の侵入深さ以下の
膜厚をもつSiまたはGeでなる補助層が設けられ
ている。そのため、トンネル障壁層の構成原子で
ある金属または半導体の方がNbより窒素一原子
当り窒化の生成エネルギーが小さい場合でも、上
記金属または半導体が第1、第2の超伝導体層か
らN原子を奪う反応は補助層によつて防止され
る。また、補助層に用いたSiまたはGeの窒素一
原子当りの窒化の生成エネルギーがNbの値と同
等かそれ以上であるため、第1、第2の超伝導体
層と補助層との反応は進行しにくい。さらに、補
助層の膜厚がクーパー対の侵入深さ以下であるこ
とから、プロキシミテイ効果により第1、第2の
超伝導体材料であるNbNの超伝導特性が保持さ
れ、しかもサブギヤツプリーク電流の小さいジヨ
セフソン接合素子が形成できる。
伝導体層とトンネル障壁層との間、またはトンネ
ル障壁層とNbNでなる第2の超伝導体層との間
の少なくとも一方にクーパー対の侵入深さ以下の
膜厚をもつSiまたはGeでなる補助層が設けられ
ている。そのため、トンネル障壁層の構成原子で
ある金属または半導体の方がNbより窒素一原子
当り窒化の生成エネルギーが小さい場合でも、上
記金属または半導体が第1、第2の超伝導体層か
らN原子を奪う反応は補助層によつて防止され
る。また、補助層に用いたSiまたはGeの窒素一
原子当りの窒化の生成エネルギーがNbの値と同
等かそれ以上であるため、第1、第2の超伝導体
層と補助層との反応は進行しにくい。さらに、補
助層の膜厚がクーパー対の侵入深さ以下であるこ
とから、プロキシミテイ効果により第1、第2の
超伝導体材料であるNbNの超伝導特性が保持さ
れ、しかもサブギヤツプリーク電流の小さいジヨ
セフソン接合素子が形成できる。
第1の超伝導体層上に金属または半導体を被着
した後、その酸化、窒化、フツ化のいずれかの化
学反応によつて形成されたトンネル障壁層は基板
面内での膜厚の均一性及び制御性が優れている。
また、上記化学反応における酸素、窒素、フツ素
一原子当りの生成エネルギーがSiまたはGeにお
ける同一反応の値よりも小さな値をもつ金属や半
導体の化合物を用いることによつて補助層とトン
ネル障壁層との反応を大幅に軽減することができ
る。
した後、その酸化、窒化、フツ化のいずれかの化
学反応によつて形成されたトンネル障壁層は基板
面内での膜厚の均一性及び制御性が優れている。
また、上記化学反応における酸素、窒素、フツ素
一原子当りの生成エネルギーがSiまたはGeにお
ける同一反応の値よりも小さな値をもつ金属や半
導体の化合物を用いることによつて補助層とトン
ネル障壁層との反応を大幅に軽減することができ
る。
(実施例)
本発明の実施例を図面で参照して詳細に説明す
る。
る。
このジヨセフソン接合素子は第1図に示すよう
に、絶縁体基板あるいは表面に絶縁体を有する基
板11上に形成されたNbNでなる第1の超伝導
体層12と、この第1の超伝導体層12上に形成
されたSiまたはGeでなる第1の補助層13と、
この第1の補助層13上に形成されたトンネル障
壁層14と、このトンネル障壁層14を介して第
1の補助層13と対向して形成されたSiまたは
Geでなる第2の補助層15と、この第2の補助
層15上に形成されたNbNでなる第2の超伝導
体層16とで構成されている。第1、第2の超伝
導体層12,16はアルゴン−窒素雰囲気中で
Nbターゲツトをスパツタして得られた膜厚2000
ÅのNbN膜である。この膜のTcは15〜16Kであ
る。第1、第2の補助層13,15は膜厚約50Å
の電子ビーム蒸着膜である。トンネル障壁層14
には、まず数10ÅのAl膜をスパツタした後、そ
の表面を純酸素雰囲気中で熱酸化して形成された
Al酸化膜が用いられる。
に、絶縁体基板あるいは表面に絶縁体を有する基
板11上に形成されたNbNでなる第1の超伝導
体層12と、この第1の超伝導体層12上に形成
されたSiまたはGeでなる第1の補助層13と、
この第1の補助層13上に形成されたトンネル障
壁層14と、このトンネル障壁層14を介して第
1の補助層13と対向して形成されたSiまたは
Geでなる第2の補助層15と、この第2の補助
層15上に形成されたNbNでなる第2の超伝導
体層16とで構成されている。第1、第2の超伝
導体層12,16はアルゴン−窒素雰囲気中で
Nbターゲツトをスパツタして得られた膜厚2000
ÅのNbN膜である。この膜のTcは15〜16Kであ
る。第1、第2の補助層13,15は膜厚約50Å
の電子ビーム蒸着膜である。トンネル障壁層14
には、まず数10ÅのAl膜をスパツタした後、そ
の表面を純酸素雰囲気中で熱酸化して形成された
Al酸化膜が用いられる。
本実施例によれば、第1、第2の超伝導体層1
2,16とトンネル障壁層14との間にそれぞれ
第1、第2の補助層13,15が設けてあるた
め、第1、第2の超伝導体層12,16とトンネ
ル障壁層14との反応は第1、第2の補助層1
3,15によつて防止される。また、補助層に用
いたSi,Geの窒化反応における窒素一原子当り
の生成エネルギーはそれぞれ−59,−3.8kcal/
molで、Nbの同一反応における値−56kcal/mol
と同等か、それ以上である。そのため、Siまたは
Geが超伝導体層のNbNと接触していても、Siま
たはGeがNbNからN原子を奪う反応は進行しに
くい。さらに、補助層の膜厚が約50Åと、クーパ
ー対の侵入深さ以下にされることによりNbN/
NbN接合素子の本来のギヤツプ電圧を保持し、
しかもサブギヤツプリーク電流の小さいジヨセフ
ソン接合素子が得られる。
2,16とトンネル障壁層14との間にそれぞれ
第1、第2の補助層13,15が設けてあるた
め、第1、第2の超伝導体層12,16とトンネ
ル障壁層14との反応は第1、第2の補助層1
3,15によつて防止される。また、補助層に用
いたSi,Geの窒化反応における窒素一原子当り
の生成エネルギーはそれぞれ−59,−3.8kcal/
molで、Nbの同一反応における値−56kcal/mol
と同等か、それ以上である。そのため、Siまたは
Geが超伝導体層のNbNと接触していても、Siま
たはGeがNbNからN原子を奪う反応は進行しに
くい。さらに、補助層の膜厚が約50Åと、クーパ
ー対の侵入深さ以下にされることによりNbN/
NbN接合素子の本来のギヤツプ電圧を保持し、
しかもサブギヤツプリーク電流の小さいジヨセフ
ソン接合素子が得られる。
本実施例でトンネル障壁層14を形成するため
に用いたAlの酸化反応における酸素一原子当り
の生成エネルギーは−130kcal/molで、Si,Ge
の同一反応における値−108,−63kcal/molより
大きな絶対値をもつためAl酸化膜と超伝導体層
との反応も生じない。以上のことから、各層界面
で遷移領域の薄い良好なジヨセフソン接合素子が
形成できる。
に用いたAlの酸化反応における酸素一原子当り
の生成エネルギーは−130kcal/molで、Si,Ge
の同一反応における値−108,−63kcal/molより
大きな絶対値をもつためAl酸化膜と超伝導体層
との反応も生じない。以上のことから、各層界面
で遷移領域の薄い良好なジヨセフソン接合素子が
形成できる。
本実施例では、補助層を第1の超伝導体層12
とトンネル障壁層14との間、トンネル障壁層1
4と第2の超伝導体層16との間の双方に設けた
が、成膜条件に応じてどちらか一方でもその効果
は大きい。特に、トンネル障壁層14を金属また
は半導体の被着後の酸化、窒化またはフツ化によ
つて形成する場合には、第1の超伝導体層12と
トンネル障壁層14との間に補助層を設けること
は両者間の反応を防ぐのに非常に有効である。さ
らに、本実施例では、トンネル障壁層14にAl
被着後酸化して形成したAl酸化膜を用いたが、
他の金属や半導体を酸化、窒化またはフツ化の各
反応により形成した絶縁膜、被着した絶縁膜や半
導体膜でも同様な効果が得られる。特にトンネル
障壁層14の構成原子である金属または半導体の
方がSi,Geよりも上記各反応に対する生成エネ
ルギーが小さい場合にはトンネル障壁層14はよ
り安定である。
とトンネル障壁層14との間、トンネル障壁層1
4と第2の超伝導体層16との間の双方に設けた
が、成膜条件に応じてどちらか一方でもその効果
は大きい。特に、トンネル障壁層14を金属また
は半導体の被着後の酸化、窒化またはフツ化によ
つて形成する場合には、第1の超伝導体層12と
トンネル障壁層14との間に補助層を設けること
は両者間の反応を防ぐのに非常に有効である。さ
らに、本実施例では、トンネル障壁層14にAl
被着後酸化して形成したAl酸化膜を用いたが、
他の金属や半導体を酸化、窒化またはフツ化の各
反応により形成した絶縁膜、被着した絶縁膜や半
導体膜でも同様な効果が得られる。特にトンネル
障壁層14の構成原子である金属または半導体の
方がSi,Geよりも上記各反応に対する生成エネ
ルギーが小さい場合にはトンネル障壁層14はよ
り安定である。
(発明の効果)
以上説明したように本発明によれば、NbNで
なる超伝導体層とトンネル障壁層との間にコヒー
レンス長以下の膜厚を有するSiまたはGeでなる
補助層が設けられているため、超伝導体層とトン
ネル障壁層との反応で生じる低Tc層やノーマル
層を介在することなく、NbN本来のギヤツプ電
圧をもち、サブギヤツプリーク電流の小さいジヨ
セフソン接合素子が得られる。また、Si,Geと
比較して、反応の生成エネルギーが小さな金属ま
たは半導体を酸化、窒化またはフツ化して形成し
た化合物をトンネル障壁層に用いることにより、
その化学的な安定性、膜厚の均一性及び制御性が
さらに改善されたジヨセフソン接合素子が得られ
る。
なる超伝導体層とトンネル障壁層との間にコヒー
レンス長以下の膜厚を有するSiまたはGeでなる
補助層が設けられているため、超伝導体層とトン
ネル障壁層との反応で生じる低Tc層やノーマル
層を介在することなく、NbN本来のギヤツプ電
圧をもち、サブギヤツプリーク電流の小さいジヨ
セフソン接合素子が得られる。また、Si,Geと
比較して、反応の生成エネルギーが小さな金属ま
たは半導体を酸化、窒化またはフツ化して形成し
た化合物をトンネル障壁層に用いることにより、
その化学的な安定性、膜厚の均一性及び制御性が
さらに改善されたジヨセフソン接合素子が得られ
る。
第1図は本発明のジヨセフソン接合素子を示す
断面図、第2図は従来のジヨセフソン接合素子を
示す断面図である。 図において、11,21は基板、12,22は
NbNでなる第1の超伝導体層、13はSiまたは
Geでなる第1の補助層、14,23はトンネル
障壁層、15はSiまたはGeでなる第2の補助層、
16,24はNbNでなる第2の超伝導体層であ
る。
断面図、第2図は従来のジヨセフソン接合素子を
示す断面図である。 図において、11,21は基板、12,22は
NbNでなる第1の超伝導体層、13はSiまたは
Geでなる第1の補助層、14,23はトンネル
障壁層、15はSiまたはGeでなる第2の補助層、
16,24はNbNでなる第2の超伝導体層であ
る。
Claims (1)
- 1 基板上に形成されたNbNでなる第1の超伝
導体層と、この第1の超伝導体層上に形成された
トンネル障壁層と、このトンネル障壁層を介して
前記第1の超伝導体層と対向して形成された
NbNでなる第2の超伝導体層とを基本構成要素
とするジヨセフソン接合素子において、前記第1
の超伝導体層と前記トンネル障壁層との間または
前記トンネル障壁層と前記第2の超伝導層との間
の少なくとも一方にクーパー対の侵入深さ以下の
膜厚のSiまたはGeでなる補助層を介在させ、し
かも前記トンネル障壁層が金属または半導体の酸
化、窒化、フツ化のいずれかの化学反応により形
成された化合物で、前記化学反応における酸素、
窒素フツ素一原子当りの生成エネルギーがSiまた
はGeに対する同一反応よりも小さいことを特徴
とするジヨセフソン接合素子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61229535A JPS6386485A (ja) | 1986-09-30 | 1986-09-30 | トンネル型ジヨセフソン接合素子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61229535A JPS6386485A (ja) | 1986-09-30 | 1986-09-30 | トンネル型ジヨセフソン接合素子 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6386485A JPS6386485A (ja) | 1988-04-16 |
JPH0515314B2 true JPH0515314B2 (ja) | 1993-03-01 |
Family
ID=16893691
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61229535A Granted JPS6386485A (ja) | 1986-09-30 | 1986-09-30 | トンネル型ジヨセフソン接合素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6386485A (ja) |
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2005075436A2 (en) | 2004-02-05 | 2005-08-18 | Probiodrug Ag | Novel inhibitors of glutaminyl cyclase |
WO2008065141A1 (en) | 2006-11-30 | 2008-06-05 | Probiodrug Ag | Novel inhibitors of glutaminyl cyclase |
WO2008104580A1 (en) | 2007-03-01 | 2008-09-04 | Probiodrug Ag | New use of glutaminyl cyclase inhibitors |
EP2175013A1 (en) | 2000-12-07 | 2010-04-14 | DSM IP Assets B.V. | Protein hydrolysates enriched in peptides having a carboxy terminal proline residue |
WO2011107530A2 (en) | 2010-03-03 | 2011-09-09 | Probiodrug Ag | Novel inhibitors |
WO2011110613A1 (en) | 2010-03-10 | 2011-09-15 | Probiodrug Ag | Heterocyclic inhibitors of glutaminyl cyclase (qc, ec 2.3.2.5) |
WO2011131748A2 (en) | 2010-04-21 | 2011-10-27 | Probiodrug Ag | Novel inhibitors |
WO2012123563A1 (en) | 2011-03-16 | 2012-09-20 | Probiodrug Ag | Benz imidazole derivatives as inhibitors of glutaminyl cyclase |
EP3461819A1 (en) | 2017-09-29 | 2019-04-03 | Probiodrug AG | Inhibitors of glutaminyl cyclase |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5990977A (ja) * | 1982-10-15 | 1984-05-25 | スペリ・コ−ポレ−シヨン | 超伝導トンネルジヤンクシヨン素子 |
-
1986
- 1986-09-30 JP JP61229535A patent/JPS6386485A/ja active Granted
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5990977A (ja) * | 1982-10-15 | 1984-05-25 | スペリ・コ−ポレ−シヨン | 超伝導トンネルジヤンクシヨン素子 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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EP2481408A2 (en) | 2007-03-01 | 2012-08-01 | Probiodrug AG | New use of glutaminyl cyclase inhibitors |
WO2011107530A2 (en) | 2010-03-03 | 2011-09-09 | Probiodrug Ag | Novel inhibitors |
WO2011110613A1 (en) | 2010-03-10 | 2011-09-15 | Probiodrug Ag | Heterocyclic inhibitors of glutaminyl cyclase (qc, ec 2.3.2.5) |
WO2011131748A2 (en) | 2010-04-21 | 2011-10-27 | Probiodrug Ag | Novel inhibitors |
WO2012123563A1 (en) | 2011-03-16 | 2012-09-20 | Probiodrug Ag | Benz imidazole derivatives as inhibitors of glutaminyl cyclase |
EP3461819A1 (en) | 2017-09-29 | 2019-04-03 | Probiodrug AG | Inhibitors of glutaminyl cyclase |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6386485A (ja) | 1988-04-16 |
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---|---|---|---|
EXPY | Cancellation because of completion of term |