JPH0515266A - 農作物への灌水方法 - Google Patents

農作物への灌水方法

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JPH0515266A
JPH0515266A JP25604591A JP25604591A JPH0515266A JP H0515266 A JPH0515266 A JP H0515266A JP 25604591 A JP25604591 A JP 25604591A JP 25604591 A JP25604591 A JP 25604591A JP H0515266 A JPH0515266 A JP H0515266A
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water
active water
active
supply pipe
crop
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JP25604591A
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Kiyonori Niino
清憲 新納
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NIPPON GIJUTSU KAIHATSU CENTER KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 太陽電池を用いて活性水供給装置の運転制御
を行い、農作物へその生育に必要な有用成分を含んだ活
性水を自動的に且つ安価に供給し得るようにする。 【構成】 太陽電池からの電力により給水ポンプ又は制
御弁を作動させ、水をセラミック型活性水生成装置へ送
ると共に、活性水生成装置からの活性水を圃場に設けた
活性水供給管へ送り、当該供給管に設けた小孔から農作
物の根元へ活性水を定期的に一定時間供給する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、活性化処理した水を使
用する農作物への灌水方法の改良に係り、ソーラシステ
ムを利用して活性水生成装置への給水を制御すると共
に、土壌内に集積された塩類の溶脱や土壌内への有用成
分の供給等を効率よく、しかも極く簡単な設備を用いて
行えるようにした農作物への灌水方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】野菜等の農作物の水耕栽培に於いては、
活性化処理した水を使用することにより、農作物の成長
が通常の水を使用する場合に比較して大幅に促進される
ことが知られている。而して、前記水の活性化は「水が
外部からエネルギーを吸収し、水分子の振動が活発にな
っている状態を云う。」と一般に説明されており、例え
ば、水分子の固有振動数に近い波長が約3〜14μm程
度のエネルギー(即ち遠赤外領域のエネルギー)を水に
照射すると、照射エネルギーが効率よく吸収され、水が
活性化されることになる。また、遠赤外領域のエネルギ
ーが吸収されて水が活性化されると、物理的に水分子が
水素イオンHと水酸イオンOHに解離したり、外部
から酸素や窒素等の気体分子を取り込む力が増加したり
(例えば溶存酸素の増加)、或いは弱アルカリ性になる
(PH≒8.3程度)等の物性の変化が表れ、その結果
水が植物の根に吸収され易くなり、これによって植物の
成長が促進されると考えられている。
【0003】一方、圃場での土壌を利用した野菜栽培等
に於いては、前記活性水を直接農作物の根元へ定期的に
供給する灌水方法は、未だ十分に活用されていない。何
故なら、動力線の引込み等の設備費が著しく高くつくか
らである。また、近年化学肥料が多用される結果、土壌
内には酸と塩基との中和反応生成物である塩類が多量に
集積されており、当該塩類のイオン(例えばClイオン
やSOイオン等)の浸透圧によって農作物の根が水分
を吸収する作用が著しく妨げられ、植物の成長が阻害さ
れることになる。ところが、従前の通常の水を供給する
灌水方法では、水の塩類に対する溶解性が低いため、土
壌内に集積された塩類を十分に溶脱することが出来ない
と云う問題がある。更に、従前の通常の水を利用する灌
水方法では、農作物の成長を積極的に促進するための方
策、例えば土壌内への酸素の供給や微量元素(ミネラ
ル)等の供給を併せて簡単に行うことが出来ないと云う
難点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の通常
の水を使用する農作物への灌水方法に於ける上述の如き
問題、即ち設備費や動力費が高くつくこと、土壌内
に集積された塩類の溶脱を十分に行うことが出来ない、
植物の生育に必要なミネラル等の供給を併せて簡単に
行えないこと等の問題を解決し、ソーラエネルギーを利
用して農作物に極めて吸収され易い活性水を農作物の根
元へ供給することにより、農作物の成長の促進と大幅な
省エネルギーを達成できるようにした、農作物への灌水
方法を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本件発明者は、先に活性
水生成装置を開発してこれを公開すると共に、生成した
活性水を使用して土壌の改良試験や農作物の成長促進試
験を数多く実施した。また、前記各試験の実施を通し
て、活性水生成装置により生成した活性水は、通常の水
に比較して植物の根に吸収され易いうえ、土壌内の集積
塩類を溶脱し易く、しかも活性水生成装置で使用するセ
ラミック材を変えることにより、活性化された水の性質
(例えば酸化作用、中和作用、溶解性等)を適宜に変え
得ることを知得した。本件発明は前記知見に基づいて創
作されたものであり、太陽電池からの電力により給水ポ
ンプ若しくは制御弁を作動させ、水をセラミック型活性
水生成装置へ送ると共に、活性水生成装置からの活性水
を圃場に配設した活性水供給管へ送り、当該供給管に穿
設した小孔から農作物の根元へ活性水を定期的に一定時
間供給することを発明の基本構成とするものである。
【0006】
【作用】太陽電池からの電力により、制御盤を介してポ
ンプの作動又は制御弁の開閉が自動制御され、活性水生
成装置内へ水が供給される。活性水生成装置内へ供給さ
れた水は、一定時間内部のセラミック粒材と接触流動を
することにより、所謂水の活性化処理が行われる。農作
物の根元へ定期的に供給された活性水は、順次土壌内へ
浸み込むと共にその一部は農作物の根を通して吸収され
る。この時、水の活性化処理時に活性水内へ溶解したミ
ネラル類や活性水内へ添加された有用成分(肥料、ミネ
ラル類等)が、活性水と共に効率よく農作物の根を通し
て吸収され、これにより農作物の成長が促進される。ま
た、残余の活性水は、土壌内に集積された塩類を溶解し
つつ浸透し、土壌耕盤や盤内へ拡散して行く。また、土
壌耕盤上に排水管を設置した場合には、浸透した活性水
は排水管の小孔を通して排水管内へ入り、圃場外へ排出
される。前記塩類を溶解せしめた活性水の排水により、
土壌内の残留塩類が徐々に除去され、その結果、農作物
の根が土壌内の水分を吸収し易くなって、その成長が促
進される。更に、前記排水管を使用した場合には、排水
管の開放端から排水管内へ流入した空気が、その小孔を
通して土壌内へ放出され、前記活性水の流通により土壌
内に形成された水の流通路を通して拡散される。その結
果、土壌内の空気の含有率が向上すると共に、新鮮空気
が連続的に土壌内へ補給され、農作物の成長に必要とす
る微生物等の活動が活発になって、農作物の成長が促進
される。
【0007】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の実施例を説明
する。図1は本発明を実施した圃場平面図であり、図2
は図1のA−A視断面図、図3は本発明の他の実施例を
示す平面図である。図に於いて、1は畑や田等の圃場、
2は畝、3は活性水供給管、3aは小孔、4は活性水生
成装置、5は太陽電池、6は制御盤、7は制御弁、8は
ポンプ、9は受水槽、10は畝を形成する耕土(土
壌)、11は土壌耕盤、12は土盤、13は排水管、1
3aは小孔、13b・13cは開口端、14は農作物、
14aは根、15は活性水である。
【0008】本発明の実施に際しては、先ず田や畑等の
圃場1をトラクター等で耕転し、適宜の間隔で畝2を形
成する。尚、畝2の間隔Lやその横幅W、高さH等は農
作物の種類に応じて適宜に選定され、例えばトマトや胡
瓜の様な農作物の場合には畝2の横幅Wを500〜80
0mm、高さHを200〜400mm程度に選定する。
【0009】次に、畝2の中央下部、望ましくは土壌耕
盤11の上方位置へ小孔13aを適宜のピッチで開孔し
た排水管13を、前記小孔13aを上向きにした状態で
埋設する。この時、排水管13の一側開口端13bは空
中へ突出せしめた状態とし、且つ他方の開口端13cは
排水溝等の内方へ開放する。また、排水管13は、管内
の水を排水し得る程度の緩い勾配を付けて埋設する。
尚、本実施例では排水管13として、内径0.1〜5m
mφの小孔13aを100〜200mmのピッチで穿設
した40A〜50Aの合成樹脂管を使用している。
【0010】前記活性水供給管3は、畝2の上に農作物
14に沿って敷設されており、本実施例では活性水供給
管3として、内径0.1〜3mmφ程度の小孔3aを1
00〜200mmピッチで穿設した10A〜25Aの合
成樹脂管を使用している。
【0011】前記活性水生成装置4としては、セラミッ
ク粒子内へ水を流通させるセラミック処理型装置、磁極
の間隙内へ水を流通させる磁気処理型装置、高電界内へ
水を流通させる電界処理型装置及びマイクロ波内へ水を
流通させるマイクロ波処理型装置等の、公知の全ての活
性水生成装置4が使用可能である。
【0012】本実施例では、セラミック処理型の活性水
生成装置4が使用されている。当該セラミック型活性水
生成装置4は、使用するセラミック素材を適宜に選定す
ることにより、活性水に植物の成長を促進せしめる上で
必要な下記の如き特性を保持せしめることが出来、極め
て便宜である。例えば、セラミックとしてミネラル類を
溶出するものを使用した場合には、植物の生育に必要な
ミネラル類を自動的に補給することが可能となり、所謂
連作障害等を有効に防止することができる。また、セラ
ミックとして、常温に於いて波長3〜15μmの範囲に
ピーク値をもつエネルギーを放射する所謂遠赤外線放射
体を使用した場合には、水が著しく植物の根に吸収され
易くなる。更に、セラミックとして電気石(トリマリ
ン)を主成分とするセラミック材を使用した場合には、
水分子が電気分解作用を受けて水の界面活性作用や溶解
度が向上し、塩類の溶出が著しく促進される。加えて、
磁鉄鉱を主成分とするセラミック材を使用した場合には
酸化還元作用の高い活性水が、また、石灰岩を主成分と
するセラミック材を使用した場合には酸性中和作用の高
い活性水が夫々得られ、所謂土壌改良を併せて行うこと
が可能となる。
【0013】尚、本実施例では一基の活性水生成装置4
を使用するようにしているが、セラミック材の異なる複
数の活性水生成装置4を直列状又は並列状に組み合せ使
用することも可能である。また、本実施例では、活性水
生成装置4から取り出した活性水をそのまま活性水供給
管3へ供給するようにしているが、肥料混合装置や薬品
混合装置(図示省略)を設置して、適宜量の肥料や薬品
を活性水内へ混合するようにしても良い。
【0014】前記太陽電池5には、公知の太陽電池が使
用されている。当該太陽電池5の発生電力は制御盤6を
介して給水ポンプ8へ送られ、ポンプ8が起動される。
これにより、受水槽9から活性水生成装置4へ水が供給
される。また、水道水等の圧力給水源がある場合には、
図3に示す如く太陽電池5からの電力により制御弁7を
開閉制御し、活性水生成装置4へ供給する水を制御す
る。この場合には太陽電池5の大幅な小型化が可能とな
り、設備費の削減が可能となる。
【0015】前記給水ポンプ8や制御弁7は、通常朝及
び夕方の2回程度、1回につき5〜10分間ほど自動運
転され、活性水供給管3を通して農作物14の根元へ定
期的に一定時間灌水される。農作物14の根元へ供給さ
れた活性水15は順次耕土10内へ浸透し、その一部は
根14aを通して植物14に吸収される。また、残余の
活性水15は耕土10を透過して土壌耕盤11へ達し、
排水管13が設けられていない場合には、土壌耕盤11
及び土盤12内へ拡散する。更に、排水管13が設けら
れている場合には、前記残余の活性水15は小孔13a
を通して排水管13内へ入り、開口端13cから排水溝
等へ排出されて行く。
【0016】尚、活性水15が耕土10内を透過する間
に、耕土10内に集積された塩類が活性水15内へ溶解
し、これにより耕土10内に集積された塩類が除去され
て行く。また、排水管13を設けた場合には、活性水1
5の供給を停止している間に、排水管13の小孔13a
を通して空気が耕土10内へ供給され、前記活性水15
の透過時に形成された微細な通水孔を通って耕土10内
へ拡散される。その結果、耕土10内の空気含有率が高
まり、耕土中の植物の生育に有用な好気性微生物の活動
が活発になる。
【0017】
【発明の効果】本発明では、太陽電池5の出力により活
性水生成装置4へ供給する水を制御する構成としている
ため、電源設備から離れた場所でも容易に本発明を適用
することが出来るうえ、大幅な省エネルギーを計ること
ができる。また、本件発明では、活性水生成装置4によ
り生成した植物に吸収され易い活性水15を農産物の根
元へ供給する構成としているため、通常の水を供給する
場合に比較して農作物の根からの水の吸収性能が大幅に
向上し、活性水内へ溶け込んだ耕土10内の養分等が効
率よく農作物に吸収される。更に、本発明では、活性水
生成装置4で使用するセラミック材等を適宜に変更する
ことにより、農作物の生育に必要なミネラル成分を含ん
だ活性水15や耕土10の改良に必要な物性を備えた活
性水15を適宜に供給することができる。加えて、排水
管13を使用した場合には、耕土10内へ供給した活性
水15の一部が排水管13を通して耕土10外へ排出さ
れるため、活性水15が耕土10内の残留塩分を溶出し
易いこととも相俟って、集積塩分の脱塩を極めて高能率
で行なえる。また、排水管13を通して耕土10内へ空
気が供給され且つこの空気が活性水15の透過によって
耕土10内に形成された通水孔を通して耕土10内へ均
等に拡散されるため、有用な微生物の活動等が活発にな
ると共に、農作物15の根15aへ酸素を十分に供給す
ることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施した圃場の平面図である。
【図2】図1のA−A視断面図である。
【図3】本発明を実施した他の圃場の平面図である。
【符号の説明】
1は圃場、2は畝、3は活性水供給管、4は活性水生成
装置、5は太陽電池、6は制御盤、7は制御弁、8はポ
ンプ、9は受水槽、10は耕土、11は土壌耕盤、12
は土盤、13は排水管、14は農作物、15は活性水。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 E02B 11/00 301 9125−2D // E03B 7/07 9125−2D

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 太陽電池からの電力により給水ポンプを
    作動させ、前記給水ポンプからの水をセラミック型活性
    水生成装置へ送ると共に、活性水生成装置からの活性水
    を圃場に配設した活性水供給管へ送り、当該供給管に穿
    設した小孔から農作物の根元へ活性水を定期的に一定時
    間供給することを特徴とする農作物への灌水方法。
  2. 【請求項2】 太陽電池からの電力により電磁弁を開閉
    作動させ、給水管からの水をセラミック型活性水生成装
    置へ送ると共に、活性水生成装置からの活性水を圃場に
    配設した活性水供給管へ送り、当該供給管に穿設した小
    孔から農作物の根元へ活性水を定期的に一定時間供給す
    ることを特徴とする農作物への灌水方法。
  3. 【請求項3】 圃場に畝を形成し、当該畝の外表部に小
    孔を穿設した活性水供給管を配設すると共に、畝を形成
    する耕土の内方部に小孔を穿設した排水管を、前記小孔
    を上向きにし且つ少なくとも一方の開口端を大気中へ連
    通せしめた状態で配設し、畝に植設した農産物の根元へ
    定期的に供給した活性水の一部を、前記排水管を通して
    圃場外へ排出する構成とした請求項1又は請求項2に記
    載の農作物への灌水方法。
  4. 【請求項4】 活性水生成装置を水内へミネラル類を溶
    出するセラミック、遠赤外線を放射するセラミック、電
    気石を主成分とするセラミック、磁鉄鉱を主成分とする
    セラミック及び石灰岩を主成分とするセラミックの中の
    何れか一種のセラミックを利用したセラミック型活性水
    生成装置とした請求項1、請求項2又は請求項3に記載
    の農作物への灌水方法。
  5. 【請求項5】 複数基の活性水生成装置を直列又は並列
    状に連結すると共に、活性水内へ適宜量の肥料や薬品を
    混合するようにした請求項1、請求項2又は請求項3に
    記載の農作物への灌水方法。
JP25604591A 1991-06-13 1991-06-13 農作物への灌水方法 Pending JPH0515266A (ja)

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