JPH05151885A - 熱電子放出陰極 - Google Patents
熱電子放出陰極Info
- Publication number
- JPH05151885A JPH05151885A JP31222591A JP31222591A JPH05151885A JP H05151885 A JPH05151885 A JP H05151885A JP 31222591 A JP31222591 A JP 31222591A JP 31222591 A JP31222591 A JP 31222591A JP H05151885 A JPH05151885 A JP H05151885A
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- JP
- Japan
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- cathode
- heater
- thermosetting resin
- carbonized
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- Pending
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- Solid Thermionic Cathode (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】大きな陰極をもった電子銃を提供する。
【構成】加熱して電子を放出する希土類金属のほう化物
陰極１において、熱硬化性樹脂を炭化させたヒータ３に
接触している部分の陰極寸法を他の部分の陰極寸法より
小さくし、熱硬化性樹脂２を用いて固定する。 【効果】大きなクロスオーバ寸法の得られる電子銃を提
供できる。
陰極１において、熱硬化性樹脂を炭化させたヒータ３に
接触している部分の陰極寸法を他の部分の陰極寸法より
小さくし、熱硬化性樹脂２を用いて固定する。 【効果】大きなクロスオーバ寸法の得られる電子銃を提
供できる。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、電子線応用装置に係
り、特に、大きなクロスオーバを用いる装置に好適な高
輝度熱電子放出陰極に関する。
り、特に、大きなクロスオーバを用いる装置に好適な高
輝度熱電子放出陰極に関する。
【０００２】
【従来の技術】電子顕微鏡や電子線描画装置のような電
子線応用装置における高輝度熱電子放出陰極として、希
土類金属のほう化物陰極、とくにＬａＢ6 陰極が広く用
いられている。この陰極からの熱電子放出は１５００〜
１７００℃の高温で一般に用いられている。しかし、Ｌ
ａＢ6 材は高温で金属との反応性が強いために、たとえ
ば特開昭57−107533号公報に記載のように、加熱用のヒ
ータ材には熱硬化性樹脂を加熱炭化させたような炭化材
を用いている。この陰極近傍の構成を図３に示す。すな
わち、ＬａＢ6陰極１をヒータ３に熱硬化性樹脂２を用
いて取付け、この後加熱炭化させている。
子線応用装置における高輝度熱電子放出陰極として、希
土類金属のほう化物陰極、とくにＬａＢ6 陰極が広く用
いられている。この陰極からの熱電子放出は１５００〜
１７００℃の高温で一般に用いられている。しかし、Ｌ
ａＢ6 材は高温で金属との反応性が強いために、たとえ
ば特開昭57−107533号公報に記載のように、加熱用のヒ
ータ材には熱硬化性樹脂を加熱炭化させたような炭化材
を用いている。この陰極近傍の構成を図３に示す。すな
わち、ＬａＢ6陰極１をヒータ３に熱硬化性樹脂２を用
いて取付け、この後加熱炭化させている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】近年、電子線描画装置
で整形ビームを用いて高スループット化が行なわれてい
る。この装置では、従来の電子線装置とは異なり、クロ
スオーバ寸法の大きな電子銃を用いる必要がある。これ
は、整形ビームのビーム電流密度を一定にするためであ
る。クロスオーバ寸法を大きくするためには、陰極の寸
法を大きくすればよい。しかし、大きな陰極を従来と同
様な手法で製作すると、熱硬化性樹脂を加熱炭化させる
際に生じる樹脂の収縮により炭化材が割れるという問題
があった。本発明の目的は、大きなクロスオーバ寸法の
得られる大きな陰極を有する電子銃を提供することにあ
る。
で整形ビームを用いて高スループット化が行なわれてい
る。この装置では、従来の電子線装置とは異なり、クロ
スオーバ寸法の大きな電子銃を用いる必要がある。これ
は、整形ビームのビーム電流密度を一定にするためであ
る。クロスオーバ寸法を大きくするためには、陰極の寸
法を大きくすればよい。しかし、大きな陰極を従来と同
様な手法で製作すると、熱硬化性樹脂を加熱炭化させる
際に生じる樹脂の収縮により炭化材が割れるという問題
があった。本発明の目的は、大きなクロスオーバ寸法の
得られる大きな陰極を有する電子銃を提供することにあ
る。
【０００４】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
には、炭化されたヒータに熱硬化性樹脂を用いて陰極を
取付ける際に、取付け部の陰極寸法を従来程度に小さく
すれば、従来通りに加熱炭化させても問題は生じない。
ただ、熱伝導を低下させないようにヒータとの接触部分
を大きくとるようにする必要はある。
には、炭化されたヒータに熱硬化性樹脂を用いて陰極を
取付ける際に、取付け部の陰極寸法を従来程度に小さく
すれば、従来通りに加熱炭化させても問題は生じない。
ただ、熱伝導を低下させないようにヒータとの接触部分
を大きくとるようにする必要はある。
【０００５】
【作用】上記手段を実現するために、本発明ではヒータ
に接触する部分と接触しない部分とで陰極に段差を設け
て接触部分の体積を小さくする。ただ、接触面積は大き
くとれるように、接触部の陰極は平面的に薄くしたり、
複数ケ所で接触して熱伝導の低下を防ぐ。このようにし
て上記目的を達成する電子銃を提供する。
に接触する部分と接触しない部分とで陰極に段差を設け
て接触部分の体積を小さくする。ただ、接触面積は大き
くとれるように、接触部の陰極は平面的に薄くしたり、
複数ケ所で接触して熱伝導の低下を防ぐ。このようにし
て上記目的を達成する電子銃を提供する。
【０００６】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を用いて説明す
る。図１は本発明の一実施例を示す図である。図１
（ａ）は外観を、図１（ｂ）は陰極部の断面を示す。炭
化材であるヒータ３は支持体６に板ばね４で挾むように
ねじ５で取り付けられており、この支持体６はセラミッ
クス製の絶縁物ステム７で固定されている。ＬａＢ6 陰
極１はヒータ３に炭化材２で取り付けられている。
る。図１は本発明の一実施例を示す図である。図１
（ａ）は外観を、図１（ｂ）は陰極部の断面を示す。炭
化材であるヒータ３は支持体６に板ばね４で挾むように
ねじ５で取り付けられており、この支持体６はセラミッ
クス製の絶縁物ステム７で固定されている。ＬａＢ6 陰
極１はヒータ３に炭化材２で取り付けられている。
【０００７】ヒータ３ならびにＬａＢ6陰極１の取り付
けは、まず、フルフリアルコール100ｃｃに対してＰ−
トルエンスルホン酸エチル０.６ｇ の割合で７０〜８０
℃で撹拌して重合させる。この重合物を硬化させた樹脂
塊から図１（ａ）に示したヒータ３の形状の板を切り出
す。この板のほぼ中央に０.５mm角で長さ４mmのＬａＢ6
単結晶を取り付ける。ただ、この板との取付け部のＬａ
Ｂ6単結晶は、図１(ｂ）に示すように約半分ほど切り欠
いてある。また、この取り付けは重合物にＢ4Ｃ粉末を
混ぜたもので固定する。Ｂ4Ｃ 粉末を添加するのは重合
物を炭化させる際の収縮をおさえるためである。これを
まず２５０℃で熱硬化させ、真空中で約１１００℃まで
温度を上昇させて完全に炭化させる。以上でヒータ３に
ＬａＢ6 陰極１が取り付いたものができる。これを支持
体６にねじ留めして電子銃が出来上がる。
けは、まず、フルフリアルコール100ｃｃに対してＰ−
トルエンスルホン酸エチル０.６ｇ の割合で７０〜８０
℃で撹拌して重合させる。この重合物を硬化させた樹脂
塊から図１（ａ）に示したヒータ３の形状の板を切り出
す。この板のほぼ中央に０.５mm角で長さ４mmのＬａＢ6
単結晶を取り付ける。ただ、この板との取付け部のＬａ
Ｂ6単結晶は、図１(ｂ）に示すように約半分ほど切り欠
いてある。また、この取り付けは重合物にＢ4Ｃ粉末を
混ぜたもので固定する。Ｂ4Ｃ 粉末を添加するのは重合
物を炭化させる際の収縮をおさえるためである。これを
まず２５０℃で熱硬化させ、真空中で約１１００℃まで
温度を上昇させて完全に炭化させる。以上でヒータ３に
ＬａＢ6 陰極１が取り付いたものができる。これを支持
体６にねじ留めして電子銃が出来上がる。
【０００８】他の実施例を図２に示す。図２（ａ）では
炭化材２は省略してある。ＬａＢ6単結晶１のヒータ取
り付け部を図のように二分割し、かつその部分は薄く
し、接触部の体積を小さくしたものである。二ケ所で接
触させているのは、熱伝導をよくするためである。製作
の手順は第一の実施例と同様にして行なった。なお、Ｌ
ａＢ6 単結晶は高温で消耗するために、図２（ｂ）に示
すように薄くなっている部分は十分炭化材で覆われるよ
うにしている。
炭化材２は省略してある。ＬａＢ6単結晶１のヒータ取
り付け部を図のように二分割し、かつその部分は薄く
し、接触部の体積を小さくしたものである。二ケ所で接
触させているのは、熱伝導をよくするためである。製作
の手順は第一の実施例と同様にして行なった。なお、Ｌ
ａＢ6 単結晶は高温で消耗するために、図２（ｂ）に示
すように薄くなっている部分は十分炭化材で覆われるよ
うにしている。
【０００９】以上、いくつかの実施例を示したが、寸法
はごく一例で、これに限るものでないことはいうまでも
ない。要は、陰極本体のヒータ取り付け部を本体部より
細くして、熱硬化性樹脂の硬化時に生じる樹脂の収縮に
よる割れを防止したものであればよい。なお、陰極材の
細くなっている部分は消耗を防ぐために熱硬化性樹脂で
十分に覆うようにして炭化させておけばよい。さらに、
ヒータとの接触面積を大きくして、熱伝導を大きくすれ
ばなおよい。
はごく一例で、これに限るものでないことはいうまでも
ない。要は、陰極本体のヒータ取り付け部を本体部より
細くして、熱硬化性樹脂の硬化時に生じる樹脂の収縮に
よる割れを防止したものであればよい。なお、陰極材の
細くなっている部分は消耗を防ぐために熱硬化性樹脂で
十分に覆うようにして炭化させておけばよい。さらに、
ヒータとの接触面積を大きくして、熱伝導を大きくすれ
ばなおよい。
【００１０】
【発明の効果】本発明によれば、大きな陰極を収縮率の
大きな熱硬化樹脂を用いて取り付けることができるの
で、クロスオーバ寸法の大きな電子銃を提供できる効果
がある。
大きな熱硬化樹脂を用いて取り付けることができるの
で、クロスオーバ寸法の大きな電子銃を提供できる効果
がある。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の一実施例を示す電子銃であり、(ａ）
はその正面図、(ｂ）は陰極の断面図。
はその正面図、(ｂ）は陰極の断面図。
【図２】本発明の他の実施例を示す陰極近傍の説明図。
【図３】従来電子銃の陰極の近傍の斜視図。
１…陰極ヒータ、２…炭化材、３…ヒータ、４…板ば
ね、５…ねじ、６…支持体、７…絶縁物ステム。
ね、５…ねじ、６…支持体、７…絶縁物ステム。
Claims (5)
- 【請求項１】加熱して電子を放出する希土類金属のほう
化物陰極において、熱硬化性樹脂を炭化させたヒータに
接触している部分の陰極寸法は他の部分の陰極寸法より
小さく構成し、陰極寸法の小さい部分は熱硬化性樹脂で
十分に覆うようにしてヒータに固定したことを特徴とす
る熱電子放出陰極。 - 【請求項２】請求項１において、前記陰極部分は複数個
に分割されたように構成し、これらすべてはヒータ材に
熱硬化性樹脂を用いて固定されている熱電子放出陰極。 - 【請求項３】請求項１において、前記希土類金属のほう
化物陰極はＬａＢ6単結晶である熱電子放出陰極。 - 【請求項４】請求項１において、前記熱硬化性樹脂はフ
ルフリアルコールとＰ−トルエンスルホン酸エチルを重
合させたものである熱電子放出陰極。 - 【請求項５】請求項１，２，３または４において、前記
熱電子放出陰極を用いた電子線描画装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP31222591A JPH05151885A (ja) | 1991-11-27 | 1991-11-27 | 熱電子放出陰極 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP31222591A JPH05151885A (ja) | 1991-11-27 | 1991-11-27 | 熱電子放出陰極 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05151885A true JPH05151885A (ja) | 1993-06-18 |
Family
ID=18026694
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP31222591A Pending JPH05151885A (ja) | 1991-11-27 | 1991-11-27 | 熱電子放出陰極 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH05151885A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN106091347A (zh) * | 2016-05-25 | 2016-11-09 | 广西梧州日成林产化工股份有限公司 | 松香加热器 |
-
1991
- 1991-11-27 JP JP31222591A patent/JPH05151885A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN106091347A (zh) * | 2016-05-25 | 2016-11-09 | 广西梧州日成林产化工股份有限公司 | 松香加热器 |
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