JPH05149404A - 複合運動発生装置 - Google Patents

複合運動発生装置

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JPH05149404A
JPH05149404A JP33240091A JP33240091A JPH05149404A JP H05149404 A JPH05149404 A JP H05149404A JP 33240091 A JP33240091 A JP 33240091A JP 33240091 A JP33240091 A JP 33240091A JP H05149404 A JPH05149404 A JP H05149404A
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JP
Japan
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rotating body
crank
rotation
cranks
motors
Prior art date
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JP33240091A
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English (en)
Inventor
Tsuneo Nakada
恒男 中田
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Mitsui Engineering and Shipbuilding Co Ltd
Original Assignee
Mitsui Engineering and Shipbuilding Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 大きな負荷変動の下に決められた動きの複合
運動を確実に与え、また制御機構の簡素化を図る。 【構成】 一対のクランク58a、58bの基端部72
a、72bのそれぞれを、スライド機構60a、60よ
って独立に回転体22の回転中心となる軸24と直交し
た方向に移動させ、各クランクの先端部78a、78b
の上下運動の振幅を異ならせるとともに、回転速度切替
え機構32a、32bを介して2つのモータ14a、1
4bの回転力を交互に回転体22に伝達し、基端部72
a、72bが回転体22の回転中心の上にあるか、下に
あるかによって回転体22の回転速度を異ならせる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数の異なったモード
の運動を組み合わせて与えることができる複合運動発生
装置に係り、特に異なった二つの周期運動で近似でき
る、例えば乗馬シミュレータなどに好適な複合運動発生
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】馬の動きのモードには、並足、軽速歩、
駆足、ジャンプなどがある。しかし、これらの馬の動き
は、本願出願人の出願に係る特願平3−272157号
において、周期および振幅の変化する2つの異なる正弦
運動(振動)の組合せによって近似できることが示され
ている。そして、シミュレータによって馬の動きを再現
する場合、従来は駆動装置として油圧シリンダ等の汎用
駆動装置を利用することが一般的であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】乗馬シミュレータの馬
体運動を模擬するための駆動装置に課される条件は、騎
乗者が馬上において任意の動きをするので大きな負荷変
動が生じるため、大きな負荷変動の下に決まった動きを
提供しなければならないということである。しかも、乗
馬シミュレータは、主に娯楽に利用されるため、安全か
つ安価である必要がある。
【0004】しかるに、油圧シリンダ等の従来の汎用駆
動装置は、負荷変動の比較的小さいものを任意に動かす
のに適しているが、変動の大きい負荷に対して決まった
ルートを精度よく動かすには、大馬力、大規模油圧系を
必要とし、費用に対する効果の面で問題がある。また、
汎用駆動装置は、どんな動きでも可能なことが裏目とな
って、制御系の故障等によって思わぬ動きをして事故を
起こす可能性があり、安全性の面でも問題がある。
【0005】また、一対のクランク機構を1つのモータ
によって作動し、振幅と周期の異なった2つの周期運動
を組み合わせて発生させることが考えられるが、このよ
うな1つのモータによって複合運動を発生させる場合、
2つの運動周期を例えば0.1秒等の短時間で切り替え
る必要があり、慣性モーメントの小さい強力なモータを
必要とし、しかも高度、複雑な制御が要求されるために
装置が高価となる。
【0006】本発明は、前記従来技術の欠点を解消する
ためになされたもので、大きな負荷変動の下に決められ
た動きの複合運動を確実に与えることができ、また制御
機構の簡素化が図れる複合運動発生装置を提供すること
を目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は、回転体の両端面に基端部を接続した一
対のクランクと、これら各クランクの基端部のそれぞれ
を独立して前記回転体の回転軸と直交した方向に移動さ
せるスライド機構と、前記回転体を異なった速度で回転
させ、前記クランクを駆動する一対のモータと、前記回
転体が半回転したことを検出する半周検出器と、この半
周検出器の出力信号に基づき、前記各モータのいずれか
一方の回転力を前記回転体に伝達する回転速度切替え機
構と、前記回転体の半回転毎に、前記一対のクランクに
交互に作動させられるクランク選択部材とを有すること
を特徴としている。
【0008】
【作用】上記の如く構成した本発明による複合運動を、
理解を容易にするために上下方向の運動を発生させる場
合について説明すると、回転体を回転軸が水平方向とな
るように配置し、一対のクランクの基端部をスライド機
構を用いて回転体の回転軸に直交した方向(直径方向)
に移動させ、各クランクの基端部の回転体の回転中心か
らの距離を異ならせて、各クランク上端部の上下動の振
幅を異ならせる。また、2つのモータを異なった回転速
度で駆動する。そして、半周検出器によって、一対のク
ランクの基端部が回転体の回転中心より上にあるか下に
あるかを検出し、検出信号を回転速度切替え機構に送
る。
【0009】回転速度切替え機構は、半周検出器の検出
信号を受ける毎に、回転速度の異なる2つのモータの回
転力を交互に回転体に伝達する。モータによって回転体
が回転させられると、一対のクランクの先端が回転体の
回転に伴って上下動する。このとき、一対のクランク
は、回転体に接続した基端部が回転体の回転中心からの
距離が異なっているため、上死点における各クランクの
先端の高さが異なっており、基端部が回転体の回転中心
から遠い一方は、先端の上下運動の振幅が大きく、基端
部が回転体の回転中心に近い他方は、先端の上下運動の
振幅が小さい。このため、クランク選択部材をクランク
の上方に自由落下が可能な状態、または下方に向けて付
勢すると、クランクの基端部が回転体の回転中心より上
にある場合、クランク選択部材は上下動の振幅が大きな
一方のクランクの先端に接触して上下動し、クランクの
基端部が回転体の回転中心より下にある場合、クランク
選択部材は上下動の振幅が小さい他方のクランクの先端
部と接触して上下動する。従って、クランク選択部材
は、クランクの基端部が回転体の回転中心より上にある
ときと、下にあるときとによって、上下動の速度と振幅
とが異なる2つの上下運動の組み合わせた複合運動を行
う。
【0010】このように、本発明は、2つのモータと一
対のクランク機構によって運動を発生させるため、慣性
モーメントの小さい強力なモータを使う必要がなく、複
雑な制御も不必要で、制御機構を簡素化できる。そし
て、例えば乗馬シミュレータに適用した場合などの、大
きな負荷変動がある状態においても、決められた所定の
運動を確実かつ精度よく行わせることが可能となる。ま
た、クランク機構により運動を発生させるようになって
おり、機械的に余計な動きを生じないため、故障などの
場合に思わぬ動きをすることがなく、本質的に安全で、
工業規格品を利用できて安価な装置とすることができ
る。
【0011】
【実施例】本発明に係る複合運動発生装置の好ましい実
施例を、添付図面に従って詳説する。図1は、実施例に
係る複合運動発生装置の説明図である。
【0012】図1において、支持台10には、サポート
12と2つのモータ14a、14bとが固定してある。
これらのモータ14a、14bは回転速度が可変のもの
であって、駆動軸16a、16bに歯車18a、18b
が取り付けてある。一方、支持台10に立設したサポー
ト12は、図2に示したように軸孔が形成してあり、こ
の軸孔を貫通した円筒軸20を介して糸巻き状の回転体
22を回転自在に支持している。すなわち、回転体22
は、軸24の両端に円板部26a、26bを有し、軸2
4がサポート12に固定した円筒軸20を貫通してい
て、軸受28、30によって円筒軸20に回転自在に支
持されている。
【0013】円筒軸20のサポート12の両側に突出し
ている部分には、回転速度切替え機構32a、32bが
設けてある。この回転速度切替え機構32a、32b
は、円筒軸20に外嵌した軸方向移動自在なスライドリ
ング34a、34bを有し、このスライドリング34
a、34bのサポート12に近い側の部分に、磁石36
a、36bを固定したブラケット38a、38bが周方
向に複数の設けてある。そして、サポート12の磁石3
6a、36bに対向した位置には、磁石36a、36b
に吸引力と反発力とを及ぼし、スライドリング34a、
34bを軸方向に移動させるコイル40a、40bが設
けてある。
【0014】他方、スライドリング34a、34bのサ
ポート12より遠い側の先端部には、軸受42、44を
介して歯車46a、46bが回転自在に取り付けてあ
り、これらの歯車46a、46bが歯車18a、18b
と噛み合い(図1参照)、モータ14a、14bによっ
て回転させられる。そして、歯車46a、46bには、
円板部26a、26bと対面した外側の面に摩擦材48
a、48bが固定してあり、摩擦材48a、48bが円
板部26a、26bに押しつけられることにより、モー
タ14a、14bの回転力を円板部26a、26bに伝
達し、回転体22を回転させる。
【0015】サポート12には、図1に示したように電
源切替え回路50が設けてあり、詳細を後述するように
支持台10に設けた半周検出器52の出力信号を受け、
半周検出器52の出力信号に同期してコイル40a、4
0bが発生する磁場の向きを逆転させる。
【0016】半周検出器52は、例えば磁気センサによ
って構成することができ、円板部26aの周縁部の半周
にわたって設けた図示しない磁石や切欠きを検出して回
転体22が半回転したことを検知し、回転体22の半回
転毎に検出信号を出力する。また、円板部26a、26
bの周面には、スリップリング54a、54bが設けて
ある。このスリップリング54a、54bには、複数の
トラック(図示せず)が形成してあり、スリップリング
54a、54bに対応した位置の支持台10に取り付け
たブラシ56a、56bを介して、クランク58a、5
8bの基端部を移動させるスライド機構に信号や電力を
供給する。
【0017】スライド機構60a、60bは、図3に示
したように、回転体22の端面となる円板部26a、2
6bの端面のそれぞれに設けてある(図3には一側のみ
示してある)。スライド機構60aは、円板部26aの
端面に、回転体22の回転軸となる軸24に直交して円
板部26aの直径方向にガイド溝62aが形成してあ
り、このガイド溝62aに雄ウォームギア64aが配置
してある。そして、雄ウォームギア64aは、一端がガ
イド溝62aの一端に固定したサーボモータ66aに接
続され、他端がガイド溝32aの他端に設けたウォーム
ギア終端受け68aに支持され、サーボモータ66aに
よって回転させられる。
【0018】また、雄ウォームギア64aには、雌ウォ
ームギアが形成してあるクランク受け70aが螺合して
いる。このクランク受け70aには、クランク58aの
基端部72aを枢着する枢着ピン74aが固定してあ
り、雄ウォームギア64aが回転することにより、基端
部72aをガイド溝62aに沿って移動させる。そし
て、ガイド溝62aの一方の側部には、ポテンショメー
タ等の位置センサ76aが設けてあり、クランク受け7
0aの位置、すなわちクランク基端部72aの位置を検
出できるようになっている。なお、スライド機構60b
は、スライド機構60aと同様に構成してあり、スライ
ド機構60bのガイド溝62b(図示せず)がガイド溝
62aと平行に形成してあり、クランク58bの基端部
72bをガイド溝62bに沿って移動させる。
【0019】各クランク58a、58bの先端部78
a、78bは、サポート12の上部に形成したクランク
ガイド80a、80bに挿入してあり、クランクガイド
80a、80bによって拘束されている。そして、サポ
ート12の上端部には、クランク選択部材82が配置し
てある。このクランク選択部材82は、下端面に開口を
有する角筒状をなし、下端がクランク58a、58bの
いずれかの先端部78a、78bと常時接触しており、
先端部78a、78bの上下動に従って矢印84のよう
に上下して、クランク58a、58bの駆動力を図示し
ない被駆動体に伝達する。
【0020】ブラシ56a、56bは、スリップリング
54a、54bを介して位置センサ76a、76bの検
出信号をサーボモータ制御器86a、86bに導くとと
もに、サーボモータ制御器86a、86bが出力する制
御信号と、サーボモータ制御器86a、86bを介して
受けた電源88からの電力とを、スリップリング54
a、54bを介してサーボモータ66a、66bに与え
る。また、サーボモータ制御器86a、86bには、ク
ランク58a、58bの基端部72a、72bの位置を
設定する位置設定器90a、90bが接続してあり、位
置センサ76a、76bの検出位置を位置設定器90
a、90bに設定した位置と比較してサーボモータ66
a、66bの駆動を制御する。
【0021】一方、歯車18a、18bを介して歯車4
6a、46bを回転させるモータ14a、14bは、モ
ータ制御器92a、92bによって回転速度が制御され
るようになっている。すなわち、モータ制御器92a、
92bには、電源88と回転速度設定器94a、94b
が接続してあり、電源88からの電力をモータ14a、
14bに供給するとともに、回転速度設定器94a、9
4bに設定された回転速度となるようにモータ14a、
14bの回転速度を制御する。
【0022】上記の如く構成した実施例の作用は、次の
とおりである。回転速度設定器94aには、クランク5
8aの先端部78aを上下させる所望の周期が設定さ
れ、回転速度設定器94bには、クランク58bの先端
部78bを上下させる所望の周期が設定される。また、
位置設定器90a、90bには、クランク58a、58
bの先端部78a、78bが所望の振幅で上下動するよ
うに、各クランク58a、58bの基端部72a、72
bの位置が設定される。
【0023】なお、実施例においては、図1に示したよ
うに、クランク58aの基端部72aが回転体22の回
転中心に近く、クランク58bの基端部72bが回転体
22の回転中心より遠く設定され、かつ回転速度設定器
94aに設定された回転速度が回転速度設定器94bに
設定された回転速度より大きい設定される。すなわち、
先端部78aは、先端部78bより上下動の振幅が小さ
く、上下動の周期が早くなるように設定してある。
【0024】サーボモータ制御器86a、86bは、位
置設定器90a、90bに設定された位置を読み出し、
電源88からの電力をブラシ56a、56bと回転体2
2の円板部26a、26bに設けたスリップリング54
a、54bとを介してスライド機構60a、60のサー
ボモータ66a、66bに供給し、サーボモータ66
a、66bを回転駆動する。サーボモータ66a、66
bが回転すると、雄ウォームギア64a、64bが回転
し、クランク受け70a、70bを介して基端部72
a、72bが回転体22の回転軸である軸24に直交し
たガイド溝62a、62bに沿って、円板部26a、2
6bの直径方向に移動する。
【0025】位置センサ76a、76bは、クランク受
け70a、70bを介して基端部72a、72bの位置
を検出し、検出信号をスリップリング54a、54bと
ブラシ56a、56bとを介してサーボモータ制御器8
6a、86bにフィードバックする。そして、サーボモ
ータ制御器86a、86bは、位置センサ76a、76
bの検出値と位置設定器90a、90bに設定された値
とを比較し、基端部72a、72bの位置が設定値にな
るとサーボモータ66a、66bの駆動を停止する。
【0026】一方、モータ制御器92a、92bは、回
転速度設定器94a、94bに設定された回転速度を読
み出し、回転体22の回転速度(角速度)が設定値とな
るモータ14a、14bの回転速度を演算し、求めた回
転速度となるようにモータ14a、14bを駆動する。
モータ14a、14bは、駆動軸16a、16b、歯車
18a、18bを介して、歯車18a、18bと噛み合
っている歯車46a、46bを回転させる。
【0027】サポート12の両側に設けたコイル40
a、40bは、一側のコイル、例えば図1に示したよう
に、基端部72a、72bの位置が回転体22の回転中
心より上にある場合、コイル40aが磁石36aを吸引
するように励磁され、他側のコイル40bが磁石36b
との間に斥力を及ぼすように励磁されるようになってい
る。従って、スライドリング34aは、サポート12側
に移動し、スライドリング34bは円板部26b側に移
動して、歯車46bに取り付けた摩擦材48bを円板部
26bに押圧する。このため、円板部26bには、モー
タ14bの回転力が伝達され、回転体22が回転速度設
定器94bに設定した回転速度によって回転する。
【0028】半周検出器52は、回転体22が回転する
と、回転体22が半回転したことを検知して検知信号を
電源切替え回路50に送る。すなわち、この半周検出器
52は、クランク58a、58bの基端部72a、72
bが回転体22の回転中心より上にあるか下にあるかを
検出するもので、前述したように、スリップリング54
aの周縁部の半周にわたって設けた図示しない磁石や切
欠きを検出し、基端部72a、72bの位置が回転体2
2の回転中心より上から下に変わる瞬間に、または回転
中心の下から上に変わる瞬間に、電源切替え信号を電源
切替え回路50に出力する。
【0029】従って、半周検出器52は、図1のように
基端部72a、72bが回転体22の回転中心より上に
ある場合、基端部72a、72bの位置が回転体22の
回転中心の上から下に変わると、電源切替え信号を電源
切替え回路50に送出する。電源切替え回路50は、半
周検出器52から信号を受けると、コイル40a、40
bに供給する電流の向きを逆転させ、コイル40a、4
0bが発生する磁場の方向を反転させる。この結果、コ
イル40aは磁石36aに反発力を作用させて摩擦材4
8aを円板部26aに押圧し、コイル40bは磁石36
を吸引して摩擦材48bを円板部26bから離間させ
る。このため、回転体22は、モータ14aによって回
転させられ、回転速度設定器94aに設定された回転速
度で回転する。そして、半周検出器52は、回転体22
がさらに半回転し、基端部72a、72bの位置が回転
体22の回転中心の下から上に変わると、再び信号を電
源切替え回路50に与える。これにより、電源切替え回
路50は、各コイル40a、40bが発生する磁場の向
きを反転させ、再び図1に示した状態にし、回転体22
をモータ14bによって回転させる。
【0030】このように回転体22が回転すると、クラ
ンク58a、58bの基端部72a、72bは回転体2
2の回転中心を巡るように回転し、各クランク58a、
58bの先端部78a、78bがクランクガイド80
a、80bに沿って時間とともに上下動する。この先端
部78a、78bは、実施例のようにクランク58aの
基端部72aがクランク58bの基端部72bより回転
体22の回転中心に近く、また基端部72a、72bが
回転体22の回転中心より下のときに、回転体22の回
転速度が大きく、上のときに回転速度が小さい場合、図
4(A)に示した如く、時間に対して正弦振動をするよ
うに上下動する。
【0031】クランク58a、58bの上方に配置した
クランク選択部材82は、基端部72a、72bが回転
体22の回転中心より上にあると、下端部がクランク5
8bの先端部78bと接触し、先端部78bの上下に伴
って矢印84のように上下動する。他方、基端部72
a、72bが回転体22の回転中心より下になると、ク
ランク選択部材82の下端はクランク58aの先端部7
8aと接触し、先端部58aの上下動に伴って上下す
る。
【0032】この結果、クランク選択部材82の上下運
動は、図4(B)のようになる。すなわち、クランク選
択部材82の運動は、2つの上下運動を組み合わせた複
合運動となり、時間に対して2つの正弦振動の組合せと
なる。そして、支持台10を水平方向に移動させると、
クランク選択部材82は、振幅と周期の異なる2つの正
弦振動を組み合わせた複合運動を行う。
【0033】このように、実施例においては、一対のク
ランク58a、58bの基端部72a、72bのそれぞ
れを、スライド機構60a、60bによって独立に回転
体22の回転中心となる軸24と直交した方向に移動さ
せ、クランク58a、58bの先端部78a、78bの
上下運動の振幅を異ならせるとともに、回転速度切替え
機構32a、32bを介して2つのモータ14a、14
bの回転力を交互に回転体22に伝達し、基端部72
a、72bが回転体22の回転中心の上にあるか、下に
あるかによって回転体22の回転速度を異ならせたた
め、クランク選択部材82を異なる周期と振幅とを有す
る2つの上下運動を組み合わせた複合運動をさせること
ができる。
【0034】しかも、2つのモータ14a、14bを切
り替えて回転体22を回転させるため、慣性モーメント
の小さな強力なモータを必要とせず、制御が容易で制御
機構の簡素化が図れる。また、振幅、周期を任意に設定
できるばかりでなく、作動中にも位置設定器90a,9
0bの設定値を変えて上下動の振幅を変化をさせ、回転
速度設定器94a、94bに設定する回転速度を変える
ことによって、複合運動の振幅と周期とを容易に変える
ことが可能で、表現力の大きな運動発生装置を実現する
ことができる。
【0035】さらに、上記の如く駆動部をモータとクラ
ンクとによって構成としたことにより、(a)複雑な複
合した運動を標準化された安価で信頼性の高い工業規格
品によって構成することができる、(b)動きが機械的
に拘束されているので、滑らかな複合運動を実現でき
る、(c)アクチュエータ(クランク部)の動きが複合
運動のモードに対応しているため、モードおよびそのパ
ラメータのみを指示すればよく、制御系統の負担を軽く
することができる、(d)機械的に余計な動きが生じな
いようになっており、故障などの際に思わぬ動きをする
ことがなく、本質的に安全である、等の効果が得られ
る。
【0036】なお、前記実施例においては、クランク5
8a、58bの長さが同じ場合について説明したが、各
クランク58a、58bの長さは異なっていてもよい。
そして、前記実施例においては、上下運動をさせる場合
について説明したが、クランク選択部材82をクランク
58a、58b側に付勢することにより、水平方向の複
合運動や傾斜した方向の複合運動を容易に実現すること
ができる。
【0037】さらに、前記実施例においては、半周検出
器52が磁気センサである場合について説明したが、半
周検出器52は静電容量方式や光センサ方式であっても
よい。また、前記実施例においては、ガイド溝62a、
62bの側部に位置センサ76a、76bを設けた場合
を説明したが、クランク受け70a、70bに検出部を
設け、ガイド溝62a、62bに目盛りを形成した磁気
や光を利用したリニヤスケールであってもよいし、超音
波センサ等によってクランク受け70a、70bの位置
を検出するようにしてもよい。
【0038】そして、前記実施例においては、モータ1
4a、14bの回転力を回転体22に切替えて伝達する
ために、歯車、摩擦材の摩擦面、電磁式切替え機構によ
り行う場合について説明したが、プーリとVベルトによ
る伝達機構、ER流体の電場/粘度特性を利用した伝達
機構等を用いてもよいことは勿論である。
【0039】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれ
ば、一対のクランクの基端部のそれぞれを、スライド機
構よって独立に回転体の回転中心と直交した方向に移動
させ、クランクの先端部の上下運動の振幅を異ならせる
とともに、回転速度切替え機構を介して2つのモータの
回転力を交互に回転体に伝達し、基端部が回転体の回転
中心の上にあるか、下にあるかによって回転体の回転速
度を異ならせたため、一対のクランクに駆動されるクラ
ンク選択部材を、異なる周期と振幅とを有する2つの上
下運動を組み合わせた複合運動とすることができる。し
かも、2つのモータを切り替えて回転体を回転させるた
め、慣性モーメントの小さな強力なモータを必要とせ
ず、制御が容易で制御機構の簡素化が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る複合運動発生装置の説明
図である。
【図2】実施例に係る2つのモータの回転力を回転体に
切り替えて伝達する回転速度切替え機構の詳細説明図で
ある。
【図3】実施例に係るクランク基端部を移動させるスラ
イド機構の説明図である。
【図4】実施例の作用の説明図であって、(A)は一対
のクランク先端部の上下運動の説明図であり、(B)は
クランク選択部材の複合運動の説明図である。
【符号の説明】
14a、14b モータ 22 回転体 32a、32b 回転速度切替え機構 34a、34b スライドリング 36a、36b 磁石 40a、40b コイル 48a、48b 摩擦材 50 電源切替え回路 52 半周検出器 58a、58b クランク 60a、60 スライド機構 64a、64b 雄ウォームギア 66a、66b サーボモータ 72a、72b 基端部 78a、78b 先端部 82 クランク選択部材

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転体の両端面に基端部を接続した一対
    のクランクと、これら各クランクの基端部のそれぞれを
    独立して前記回転体の回転軸と直交した方向に移動させ
    るスライド機構と、前記回転体を異なった速度で回転さ
    せ、前記クランクを駆動する一対のモータと、前記回転
    体が半回転したことを検出する半周検出器と、この半周
    検出器の出力信号に基づき、前記各モータのいずれか一
    方の回転力を前記回転体に伝達する回転速度切替え機構
    と、前記回転体の半回転毎に、前記一対のクランクに交
    互に作動させられるクランク選択部材とを有することを
    特徴とする複合運動発生装置。
JP33240091A 1991-11-21 1991-11-21 複合運動発生装置 Withdrawn JPH05149404A (ja)

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