JPH05147551A - 四輪操舵車の後輪操舵角制御装置 - Google Patents

四輪操舵車の後輪操舵角制御装置

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Publication number
JPH05147551A
JPH05147551A JP4006260A JP626092A JPH05147551A JP H05147551 A JPH05147551 A JP H05147551A JP 4006260 A JP4006260 A JP 4006260A JP 626092 A JP626092 A JP 626092A JP H05147551 A JPH05147551 A JP H05147551A
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JP
Japan
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yaw rate
value
steering
constant
wheel
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Application number
JP4006260A
Other languages
English (en)
Inventor
Takashi Fukunaga
隆 福永
Akira Segawa
明良 瀬川
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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  • Steering-Linkage Mechanisms And Four-Wheel Steering (AREA)
  • Steering Control In Accordance With Driving Conditions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 四輪操舵車におけるヨーレートフィードバッ
クループを安定化させる。 【構成】 ヨーレートフィードバックループにおいて実
ヨーレート値とその差分値、及び電動機14、後輪16
のそれぞれあるいはどちらか一方の位置、速度をフィー
ドバックすることにより、ループを安定化させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車等の車両におい
て、車両の状態に応じて後輪を操舵する四輪操舵車の後
輪操舵角制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、四輪操舵装置は、例えば、特開平
1−22675号公報に示されているように、所定の車
速値を境にして、車両が所定の車速値より低速にて走行
している時、前輪と後輪の舵角比を後輪操舵角が前輪操
舵角に対し逆相になる値に設定し、又、車両が所定の車
速値より高速にて走行している時、操舵比を後輪操舵角
が前輪操舵角に対して同相になる値に設定するものが実
用化されている。
【0003】四輪操舵車の主な利点は、前輪タイヤと後
輪タイヤのコーナリングフォースをほぼ同時に発生させ
ることができるため、ハンドル操作後の車両の横移動が
前輪操舵のみの車両より速いことである。すなわち、低
速では前輪と後輪を逆相に、高速では同相に、適切な舵
角比で操舵すると早めに回転運動が始まるので、操舵に
対する横加速度応答の遅れが減少する。実用上の効果と
して、低速では小回り性の向上、高速では緊急回避性の
向上等が実現できる。
【0004】次に後輪の操舵角を決定する方法として、
後輪を前輪から独立し、ヨーレート(車体重心回りの回
転角速度)の検出手段を備え、ハンドル角と車速とヨー
レートにより後輪を操舵し、横風や悪路等の外乱要因に
よって車両の進路や向きに狂いが生じても、これを補正
するものが提案されている(例えばTOYOTA TECHNIVALRE
VIEW 第41巻第1号52頁〜56頁、平成3年5
月)。
【0005】この従来例について、さらに詳しく説明す
る。この従来例に示されている後輪操舵角の決定する式
は下記に示す様なものである。
【0006】
【数1】
【0007】上式に従い、θrを決定したときの定常状
態におけるθrと車速Vとの関係の1例を図10に示
す。同図より明らかなように低速では前輪と後輪を逆相
に、高速では同相に操舵することになる。従って、横滑
り角(車両の進行方向と車両の向きの角度差)を小さく
出来、低速では小回り性の向上、高速では緊急回避性の
向上等が実現できる。又、直進時からレーンチェンジを
行うような過渡状態において、高速時においても車両に
ヨーレートが発生するまでは、後輪を前輪と逆相に操舵
することによって、ヨーレートの立ち上がりを速くし、
過渡状態においても横滑り角が低減される。さらに、ま
た高速直進時においては、上記の(数1)の第2項目の
みが効いてくるので、ヨーレートYによる後輪角θrの
制御が有効に行われ、横風や悪路等の外乱を抑制するこ
とができる。
【0008】この従来例について、図面を参照しなが
ら、さらに詳しく説明する。図11に従来の四輪操舵車
の後輪操舵角制御装置の概略図を示す。前輪8は、ハン
ドル7を回転させることにより前輪ギア19を介して操
舵され、後輪9は、コントローラ10から電動機ドライ
バー18に送られる電流指令値12によって電動機13
により後輪ギア14を介して操舵される。前輪8または
後輪9が操舵されると車体重心回りに回転運動が発生
し、この回転の角速度(ヨーレート)がヨーレートセン
サ1によって検出される。一方、車速センサ2で検出さ
れた車両の速度とハンドル角センサ3で検出されたハン
ドルの回転角が、インターフェイス回路15を通してコ
ントローラ10内に入力される。コントローラ10内の
演算器11では、検出された車速とハンドル角とヨーレ
ートに応じて走行安定性を向上させるために必要とされ
る後輪目標舵角20を演算し、後輪の位置が後輪目標舵
角20にに追従するように電動機ドライバー18に対し
て後輪操舵のための指令信号を出力している。
【0009】次に、コントローラ10内での具体的な処
理について説明する。設定された後輪目標舵角に後輪舵
角を追従させるため、サンプリング周期毎に車速とハン
ドル角とヨーレート値によって後輪目標舵角を決定し、
この後輪目標舵角と電動機位置検出器17から得られる
後輪位置の偏差値に定数Kpを乗じた比例演算値と、偏
差値の変化率に定数Kdを乗じた微分演算値と、偏差値
の積算値に定数Kiを乗じた積分演算値を求め、演算さ
れた合計値に応じて後輪操舵のための指令信号を出力し
ている。電動機の位置制御方法は様々であるが、このよ
うな処理を行うことにより、後輪だ角の後輪目標舵角へ
の追従性向上を図っている。
【0010】図12は、図11の概略図を制御ブロック
に置き換えて、ヨーレートフィードバック制御の流れを
分かりやすくしたものである。車速とハンドル角とヨー
レートによって後輪目標舵角を決定し、この後輪目標舵
角と電動機位置検出器17から得られる後輪位置と比較
される。偏差が生じた場合、偏差に応じて先に説明した
後輪位置制御アルゴリズムや電動機を通して偏差が少な
くなる方向に後輪が操舵される。後輪目標舵角に後輪が
追従するように制御されるが、フィードバックループを
構成するコントローラ、電動機、車体、ヨーレートセン
サ等の特性によっては、制御の安定性が失われ自励発振
を起こす。
【0011】図13は、ヨーレートフィードバックルー
プの開ループ特性の一例を示したもので、制御の安定を
図るため、ゲイン交点(ゲイン=0db)周波数での位
相余裕(−180degとの偏差)が30deg以上確
保出来るようにすることが必要である。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ものでは、以下のような課題を有する。
【0013】上述の(数1)を用いて後輪角θrを制御
する場合、(数1)の第2項目は速度Vにより比例的に
大きくなり、高速時(実験では90km/h以上)では横風
等の外的要因によるヨーレートが発生した場合、後輪が
安定せず振動してしまうという欠点があった。この理由
は、車速が高くなると図13に示したゲイン交点が高い
周波数に移行し、位相余裕が保てなくなるためである。
【0014】この欠点への対策としては、車両の速度V
が大きくなれば、(数1)の第2項目の比例定数krを
小さくする。すなわち高速になればなるほど、ヨーレー
トの比例ゲインを小さくするということが考えられてい
る。しかしながら、そのような速度Vの増加にともなっ
て比例定数Krを小さくすると、高速走行時のレーンチ
ェンジ時の横滑り角が大きくなってしまい、スムーズな
進行方向の補正を行う事ができなかった。また、この比
例ゲインを決定する為のチューニングに膨大な時間がか
かっていた。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の問題を解
決するために、第1の手段として、制御装置内で車速セ
ンサとハンドル角センサから設定した車両の目標ヨーレ
ート値から、ヨーレートセンサで検出した車両の実ヨー
レート値に定数を乗算した値と実ヨーレートの変化率に
定数を乗算した値を減じ、さらに電動機の位置検出器か
ら得られる電動機の現在位置に定数を乗算した値と電動
機の速度に定数を乗算した値を減じた結果より電動機の
目標舵角を求め、電動機を目標舵角に追従させることに
より応答性を高め、実ヨーレート値を目標ヨーレート値
に等しくなるように制御する。
【0016】第2の手段として、制御装置内で車速セン
サとハンドル角センサから設定した車両の目標ヨーレー
ト値から、ヨーレートセンサで検出した車両の実ヨーレ
ート値に定数を乗算した値と実ヨーレートの変化率に定
数を乗算した値を減じ、さらに後輪の位置検出器から得
られる後輪の現在位置に定数を乗算した値と後輪の現在
位置の変化率に定数を乗算した値を減じた結果より電動
機の目標舵角を求め、電動機を目標舵角に追従させるこ
とにより応答性を高め、実ヨーレート値が目標ヨーレー
ト値に等しくなるように制御する。
【0017】第3の手段として、制御装置内で車速セン
サとハンドル角センサから設定した車両の目標ヨーレー
ト値から、ヨーレートセンサで検出した車両の実ヨーレ
ート値に定数を乗算した値と実ヨーレートの変化率に定
数を乗算した値を減じ、さらに電動機の位置検出器から
得られる電動機の現在位置に定数を乗算した値と前記電
動機の速度定数を乗算した値を減じ、さらに後輪の位置
検出器から得られる後輪の現在位置に定数を乗算した値
と前記後輪の現在位置の変化率に定数を乗算した値を減
算して電動機の目標舵角を求め、前記電動機を目標舵角
に追従させることにより応答性を高め、実ヨーレート値
が目標ヨーレート値に等しくなるように制御する。
【0018】第4の手段として、制御装置内に、比例演
算値、微分演算値、積分演算値を求める際に乗じた各制
御定数を、車両の速度に応じて変更して後輪舵角指令信
号を求める処理を設け、有効車速領域におけるヨーレー
トフィードバックループの位相補償の適正化を図る。
【0019】第5の手段として、車両の速度を検出する
車速センサと、ヨーレートを検出するヨーレートセンサ
と、ハンドルの回転角度を検出するハンドル角センサ
と、前記各センサの信号に応じて後輪舵角指令信号を出
力する制御装置と、前記後輪舵角指令信号に基づき、後
輪を操舵する位置検出器を内蔵した電動機を具備する車
両の四輪操舵装置において、前記制御装置は、前記ヨー
レートに、車速により決定されるヨーレート定数を掛け
合わせた値をもとに後輪を前輪に対して同相に操舵する
同相操舵手段と、前記ハンドル角にハンドル角定数を掛
け合わせた値、ハンドル角の微分値にハンドル角微分定
数を掛け合わせた値、ハンドル角の積分値にハンドル角
積分定数を掛け合わせた値の少なくとも1つを用いて後
輪を前輪に対して逆相に操舵する逆相操舵手段を具備
し、前記ハンドル角定数、ハンドル角微分定数、ハンド
ル角積分定数はそれぞれヨーレート定数の値と車速とか
ら決定される事を特徴とする四輪操舵車の後輪操舵角制
御装置である。
【0020】第6の手段として、制御装置は、車速V1
までを制御する低速モードと、車速V1以上の制御をす
る高速モードを有し、前記低速モード時は、車速に対し
てヨーレート定数を単調増加させ、ハンドル角定数をあ
る値に固定し、前記高速モードでは前記ヨーレート定数
をV1時におけるヨーレート定数の値以下に設定し、前
記ハンドル角定数を1次/1次の伝達関数で決定される
事を特徴とする四輪操舵車の後輪操舵角制御装置であ
る。
【0021】第7の手段として、制御装置内に、比例演
算値、微分演算値、積分演算値を求める際に乗じた各制
御定数を、ハンドルの回転角、又は、前輪の操舵角を検
出する前輪舵角センサによって検出される前輪の操舵角
に応じて設定して後輪舵角指令信号を求める処理を設
け、前輪操舵時におけるヨーレートフィードバックルー
プの位相補償の適正化を図るものである。
【0022】第8の手段として、制御装置内に、比例演
算値、微分演算値、積分演算値を求める際に乗じた各制
御定数を、後輪舵角センサによって検出される後輪の操
舵角、叉は、電動機回転角検出器によって検出される電
動機の回転角に応じて設定して後輪舵角指令信号を求め
る処理を設け、後輪操舵時におけるヨーレートフィード
バックループの位相補償の適正化を図るものである。
【0023】第9の手段として、タイヤと路面間の動摩
擦係数μを検出するμ検出センサを用いて、制御装置内
に比例演算値、微分演算値、積分演算値を求める際に乗
じた各制御定数を、タイヤと路面間の動摩擦係数μに応
じて設定して後輪舵角指令信号を求める処理を設け、路
面状態に合わせたヨーレートフィードバックループの位
相補償を行うものである。
【0024】第10の手段として、第7の手段から第1
0の手段までのうち2つ以上を用いることにより、ヨー
レートフィードバックループの位相補償を総合的に行う
ものである。
【0025】
【作用】本発明は、第1〜第4の手段によれば、目標ヨ
ーレート値に対して実ヨーレートが発生するまでの途中
段階である電動機の位置、後輪の位置の両方あるいはど
ちらか一方の状態をフィードバックすることにより、ヨ
ーレートフィードバックループを安定化させ、目標ヨー
レート値に対する実ヨーレート値の応答性を向上させる
ものである。
【0026】第5の手段によれば、後輪操舵を行う際の
目標蛇角を決定するのに、後輪を前輪と同相に動かすよ
うに作用する同相成分と、後輪を前輪と逆相に動かすよ
うに作用する逆相成分とを使い、この同相成分を車両の
ヨーレートの関数として決定するとともに、ヨーレート
定数を車速Vの関数として決定し、逆相成分をハンドル
角、ハンドル角微分値、ハンドル角積分値のうち、少な
くとも1つを用いて決定し、これら逆相成分を決定する
際の定数も、車速Vの関数にする事により、高速時にお
けるヨーレート値に対するゲインを小さくすることがで
きる。
【0027】第6の手段によれば、後輪操舵角を決定す
る際に、車速とヨーレートを考慮してヨーレートゲイン
(同相成分)とハンドル角のゲイン(逆相成分)をリア
ルタイムで決定するので、高速走行時においても、安定
な後輪操舵を行うことができる。
【0028】第7の手段によれば、制御装置内で、車速
センサで検出した車両の速度とハンドル角センサで検出
したハンドルの回転角から設定した車両の目標ヨーレー
トと前記ヨーレートセンサで検出した車両の実ヨーレー
トの偏差値に対して、比例演算値、微分演算値、積分演
算値を求める際に乗じた各制御定数を、ヨーレートフィ
ードバックループの開ループ特性(ループの一巡伝達関
数で表される)に合わせて決定するにあたり、車両の速
度による車体特性の変動に合わせて変更することによ
り、ヨーレートフィードバックループの閉ループとして
の特性が適切に補償され、ヨーレートフィードバックル
ープの安定性が向上できる。
【0029】第8の手段によれば、比例演算値、微分演
算値、積分演算値を求める際に乗じた各制御定数を、ハ
ンドルの回転角、叉は、前輪の操舵角に応じて設定する
ことで、前輪操舵により車体特性が過渡的に変化して
も、ヨーレートフィードバックループの閉ループとして
の特性が過渡期間中も適切に補償され、ヨーレートフィ
ードバックループの安定性が向上できる。
【0030】第9の手段によれば、比例演算値、微分演
算値、積分演算値を求める際に乗じた各制御定数を、後
輪の操舵角、叉は、電動機の回転角に応じて設定するこ
とで、後輪の操舵量に依存する電動機、車体等の非線形
特性に対しても、ヨーレートフィードバックループの閉
ループとしての特性が適切に補償され、ヨーレートフィ
ードバックループの安定が向上できる。
【0031】第10の手段によれば、比例演算値、微分
演算値、積分演算値を求める際に乗じた各制御定数を、
タイヤと路面間の摩擦係数μに応じて設定することで、
路面状態により車体特性が変動しても、ヨーレートフィ
ードバックループの閉ループとしての特性が適切に改善
(補償)され、ヨーレートフィードバックループの安定
性が向上できる。
【0032】第11の手段は、第7から第10までの手
段を併用することにより、種々の要因でヨーレートフィ
ードバックの開ループ特性に変化が生じても、比例演算
値、微分演算値、積分演算値を求める際に乗じた各制御
定数を開ループ特性の変化に応じて変更することで、ヨ
ーレートフィードバックループの閉ループとしての特性
が適切に補償され、ヨーレートフィードバックループの
安定性が総合的に向上できる。
【0033】
【実施例】
(実施例1)以下、添付図面を参照して本発明の実施例
について説明する。図1に本第1発明の四輪操舵車の後
輪操舵角制御装置のブロック図を示す。左右の後輪9は
電動機ドライバー18、電動機13を用いて後輪ギア1
4を介して操舵される。制御装置10内には電動機13
に取り付けた位置検出器17の値をデジタル量に変換し
て電動機の現在位置を求めるインターフェース回路15
とハンドル舵角センサ3、ヨーレートセンサ1の検出信
号を各々デジタル値に変換するインターフェース回路1
5と車速センサ2のインターフェース回路15と、電動
機に電流指令値を与えるインターフェース回路15を設
けている。さらに、これらの信号により後輪目標舵角の
演算、電動機ドライバーへの電流指令値12の演算等を
行なう演算器110を設けている。
【0034】演算器内のアルゴリズムについて説明す
る。サンプリング周期毎にハンドル角及び車速によって
車両に発生させたい目標ヨーレート値を決定する。この
目標ヨーレート値に対して後輪目標舵角、即ち電動機の
目標舵角を決定するが、電動機の目標舵角は目標ヨーレ
ート値からヨーレートセンサから求まる実ヨーレート値
に係数K2を乗算した値と実ヨーレート値の変化率に係
数K1を乗算した値を減じ、さらに電動機位置検出器か
ら得られる電動機の現在位置にK3を乗算した値と電動
機の速度にK4を乗算した値を減じた値を電動機の位置
に換算し電動機の目標舵角とする。電動機は図に示す比
例、積分、微分制御により目標舵角に追従するように制
御する。
【0035】図4に目標ヨーレート値に対する後輪、実
ヨーレートの過渡応答波形を示す。ハンドル角の操舵に
より目標ヨーレートが図4のようなランプ入力になった
場合、後輪はまずハンドルと逆相に操舵され次に車体に
ヨーレートが発生し始めると後輪はハンドルと同相方向
に操舵されることにより実ヨーレート値は目標ヨーレー
ト値と一致する。
【0036】(実施例2)図2に本第2発明の四輪操舵
車の後輪操舵角制御装置のブロック図を示す。第1の発
明の構成に加え、後輪位置検出器4からの信号を処理す
る後輪位置検出インターフェース回路15aを設ける。
目標ヨーレート値の決定方法は第1の発明と同様であ
る。
【0037】演算器内のアルゴリズムについて説明す
る。目標ヨーレート値に対して後輪目標舵角即ち電動機
の目標舵角を決定するが、電動機の目標舵角は目標ヨー
レート値からヨーレートセンサから求まる実ヨーレート
値に係数K2を乗算した値と実ヨーレート値の変化率に
係数K1を乗算した値を減じ、さらに後輪位置検出器か
ら得られる後輪の現在位置にK3を乗算した値と後輪の
現在位置の差分値にK4を乗算した値を減じた値を電動
機の位置に換算し電動機の目標舵角とする。
【0038】(実施例3)図3に本第3発明の四輪操舵
車の後輪操舵角制御装置のブロック図を示す。基本構
成、目標ヨーレート値の決定方法は第1、第2の発明と
同様である。
【0039】演算器内のアルゴリズムについて説明す
る。目標ヨーレート値に対して後輪目標舵角即ち電動機
の目標舵角を決定するが、電動機の目標舵角は目標ヨー
レート値からヨーレートセンサから求まる実ヨーレート
値に係数K2を乗算した値と実ヨーレート値の変化率に
係数K1を乗算した値を減じ、さらに後輪位置検出器か
ら得られる後輪の現在位置にK3を乗算した値と後輪の
現在位置の変化率にK4を乗算した値を減じ、さらに電
動機位置検出器から得られる後輪の現在位置にK5を乗
算した値と電動機の速度にK6を乗算した値を減算した
値を電動機の位置に換算し電動機の目標舵角とする。こ
のアルゴリズムを用いると電動機から後輪舵角までのメ
カ系のがた等による応答遅れを補償することが出来る。
【0040】又、上記のヨーレートセンサ1から求まる
実ヨーレート値に乗算する係数K2と実ヨーレート値の
変化率に乗算する係数K1を車速に比例させることによ
り横風等の外乱入力時の車両の安定性を増すことが出来
る。
【0041】(実施例4)図5に本発明の第4の実施例
の概略図を示す。前輪8は、ハンドル7を回転させるこ
とにより前輪ギア19を介して操舵され、後輪9は、コ
ントローラ10からの指令信号に応じて電動機13によ
り後輪ギア14を介して操舵される。前輪8または後輪
9が操舵されると車体重心回りに回転運動が発生し、こ
の回転の角速度(ヨーレート)がヨーレートセンサ1に
よって検出される。一方、車速センサ2で検出された車
両の速度とハンドル角センサ3で検出されたハンドルの
回転角度が、インターフェイス回路15を通してコント
ローラ10内に入力される。コントローラ10では、検
出された車速とハンドル角に応じて走行安定性を向上さ
せるために必要とされる目標ヨーレート値16を演算
し、ヨーレートセンサ1で検出された実際のヨーレート
(実ヨーレート)が目標ヨーレート16に追従するよう
に電動機ドライバーに対して後輪操舵のための電流指令
信号を出力している。
【0042】次に、コントローラ10内での具体的な処
理について説明する。本実施例においては、サンプリン
グ周期毎に車速とハンドル角によって車両に発生させた
い目標ヨーレートを設定する一方で、図9に示すような
マップを用いて、車速に対してリアルタイムに以後の演
算に用いる各制御定数を検索し、設定された目標ヨーレ
ートと実ヨーレートの偏差値に定数Kpを乗じた比例演
算値と、偏差値の変化率に定数Kdを乗じた微分演算値
と、偏差値の積算値に積分制御定数Kiを乗じた値を演
算し、演算された合計値に応じて後輪操舵のための指令
信号を出力している。このような処理(車速に応じて各
制御定数を変更する位相補償フィルタ)をフィードバッ
クループの中に挿入することにより、車速による車体特
性の変動を補う事が出来、実ヨーレートの目標ヨーレー
トへの追従性向上と同時に安定性向上が図れる。
【0043】(実施例5)図6に本発明第5の実施例の
概略図を示す。各制御定数Kp、Kd、Kiの検索を車
速に代わりハンドル角で行っている以外は、構成及び処
理ともに第4の実施例と同様である。
【0044】図12の制御ブロック図において、車体特
性が前輪成分を持つことからハンドルが操舵された場
合、ヨーレートフィードバックループ全体の特性が変動
してしまう。このため、本実施例では、直進走行での安
定性だけでなく、車線変更、右左折、カーブ等での操縦
性向上も考慮して、ハンドル角に応じて各制御定数を変
更する。
【0045】また、この場合、直接的には車体特性は前
輪舵角によって変化するので、前輪舵角センサを用い
て、前輪舵角に応じて各制御定数を変更しても同等の効
果が得られる。
【0046】(実施例6)図7に本発明第6に実施例の
概略図を示す。後輪舵角センサ4を追加し、各制御定数
Kp、Kd、Kiの検索を車速に代わり後輪舵角で行っ
ている以外は、構成及び処理ともに第5の実施例と同様
である。
【0047】電動機13の電流リミッタや後輪9の機械
的特性が非線形特性を持っていることから、後輪を操舵
する大きさにより電動機や車体の特性が変化する。この
ため、本実施例では、このような非線形要素よる安定性
の変動を補うために、後輪舵角に応じて各制御定数を変
更する。
【0048】また、この場合、後輪9と機械的に連結し
ている電動機13の回転角をエンコーダ等により検出
し、電動機の回転角に応じて各制御定数を変更しても同
等の効果が得られる。
【0049】(実施例7)図8に本発明第7の実施例の
概略図を示す。タイヤと路面間の動摩擦係数μの検出セ
ンサを追加し、各制御定数Kp、Kd、Kiの検索を車
速に代わりμで行っている以外は、構成及び処理ともに
第5の実施例と同様である。
【0050】第4の実施例のように、車両の状態(車
速)のみではなく、路面の状態によっても車体特性が変
化する(この場合、μに応じて発生するコーナリングパ
ワーが増減し、車体特性を変化させる)。このため、本
実施例では、天候(晴れ、雨)や路面質(アスファル
ト、セメント、砂利)等で変化するμに起因する車体特
性の変化も考慮して、μに応じて各制御定数を変更す
る。
【0051】現在、μ検出センサとして使用し得るもの
として、例えば路面の凍結センサ、大気温センサ、加速
度(路面の凹凸)センサ等があり、これらを複合的に用
いてμを推定できる。
【0052】更に、上記の第4〜第7の実施例を併用す
ることにより、総合的な制御の安定性向上が図れ、走行
の安定性、安全性も高めることが可能である。
【0053】(実施例8)図14に本発明第8の実施例
の構成図を示す。
【0054】本実施例は (数1) θr=−kf・θf+kr・V・Y kf,kr:比例定数(k>0) V:車速 Y:車両のヨーレート で示される式で、後輪蛇角θrを決定する際に、高速走
行時に生ずる不安定なふるまいをなくすことを目的とす
る。
【0055】まず本実施例の構成を説明する。図14に
示すように、1はハンドルの回転角度を検出するハンド
ル角センサ、2は車両の速度を検出する車速センサ、3
はヨーレートを検出するヨーレートセンサである。前記
各センサの出力はインターフェース15を通して制御装
置10に出力を伝える。この制御装置10は前記各セン
サの信号に応じて後輪舵角指令信号を出力する。13は
前記後輪舵角指令信号に基づき、後輪を操舵する電動機
である。また、この電動機13は自分の回転角度を検知
する位置検出器を内蔵している。制御装置10は、車体
のヨーレートにヨーレート定数f1(v)を掛け合わせ
た値を、後輪を前輪に対して同相に操舵する同相操舵成
分として後輪目標蛇角を算出する。同様に制御装置10
はハンドル角にハンドル角定数f2(v)を掛け合わせ
た値、ハンドル角の微分値にハンドル角微分定数f3
(v)を掛け合わせた値、ハンドル角の積分値にハンド
ル角積分定数f4(v)を掛け合わせた値の少なくとも
1つを用いて後輪を前輪に対して逆相に操舵する逆相操
舵成分として後輪目標蛇角を算出する。なお、ハンドル
角定数f2、ハンドル角微分定数f3、ハンドル角積分
定数f4はそれぞれヨーレート定数の値と車速とから決
定されるものである。
【0056】次に、本実施例における動作を図15に示
すフローチャートを用いて説明する。図15(a)にお
いて、まず、ステップ1501でハンドル角を検出す
る。同時に微分器、積分器を用いて、ハンドル角微分
値、ハンドル角積分値を算出する。これらの数値の算出
が終わったら、次にステップ1502に進み、制御装置
10が後輪目標蛇角を算出するときに用いる逆相成分を
決定する。この逆相成分の決定に際しては、ハンドル角
定数f2(v)、ハンドル角微分定数f3(v)、ハン
ドル角積分定数f4(v)をそれぞれの出力に対して積
算して求められる。また、これらそれぞれの車速Vによ
って決定する定数f1(v)〜f4(v)は、単調増加
関数、単調減少関数等から適宜もとめればよい。また、
実験結果からこの関数を決定するようにしても良い。ハ
ンドル角定数f2(v)とヨーレート定数f1(v)の
一例を図16に示す。
【0057】ステップ1502で、逆相成分が算出され
ると、次にステップ1503に進み、ヨーレートセンサ
3より車両のヨーレートを算出し、制御装置10に入力
する。次にステップ1504に進み、いま入力したヨー
レート値より同相成分を算出する。この同相成分の算出
にあたっては逆相成分の時と同様に、ヨーレート定数f
1(v)を積算してから決定する。同相成分が算出でき
ると、次にステップ1505に進み、後輪目標蛇角を決
定する。後輪目標蛇角の決定は、前記ステップ1502
及びステップ1504で求めた逆相成分と同相成分を加
えることにより求める。
【0058】このようにして、目標蛇角を決定すると制
御装置10は電動機13に対して電流指令値12を送
り、電動機13が目標蛇角に一致するように電動機13
を制御する。なお、電動機13の制御にあたっては、位
置検出器20で電動機13の位置を検出しつつ、フィー
ドバックをかけながら制御を行っていく。また、この電
動機13の制御に関しては、上記の実施例に記載した位
相フィルタを用いる方法等と組み合わせて制御すること
も容易に実現できる。
【0059】以上にように、本実施例によれば、後輪操
舵を行う際の目標蛇角を決定するのに、後輪を前輪と同
相に動かすように作用する同相成分と、後輪を前輪と逆
相に動かすように作用する逆相成分とを使い、この同相
成分を車両のヨーレートの関数として決定するととも
に、ヨーレート定数を車速Vの関数として決定し、逆相
成分をハンドル角、ハンドル角微分値、ハンドル角積分
値のうち、少なくとも1つを用いて決定し、これら逆相
成分を決定する際の定数も、車速Vの関数にする事によ
り、高速時におけるヨーレート値に対するゲインを小さ
くすることができ、高速走行時においても安定した後輪
操舵を行うことができる。
【0060】(実施例9)次に本発明第9の実施例につ
いて説明する。本実施例も第8実施例と同様に高速時に
おける後輪操舵を安定にするために、ヨーレート定数
を、速度Vの関数として決定するが、その場合に問題に
なる横滑り角に与える影響をなくすることを目的として
いる。つまり(数1)におけるヨーレートゲインkrを
変化させることにともない、逆相比例ゲインkfも同時
に変化させて理想の旋回状態(すなわち横滑りが0)を
実現しようとするものである。
【0061】ここで、本実施例が問題としている高速時
における不安定な挙動について解析する、。高速時にお
いの後輪操舵で特に問題となるのがレーンチェンジ時の
挙動である。そこで、ヨーレートゲインkrを速度とと
もに低減させた場合に、レーンチェンジ時の横滑り角に
与える影響について考察する。
【0062】ここでは2輪モデルで考察を行う。2輪モ
デルにおける運動方程式は、
【0063】
【数2】
【0064】となる。(数2)において θr=−kf
・θf+kr・V・Y を代入して整理すると、
【0065】
【数3】
【0066】(数3)の左辺[ ]の行列式を△とおく
と、
【0067】
【数4】
【0068】(数4)の行列式| |内をAとおくと、
【0069】
【数5】
【0070】常にβ=0を実現するためには、
【0071】
【数6】
【0072】となる。ここで、
【0073】
【数7】
【0074】以上のようにおくことにする。すなわち、
逆相の比例定数kfを(1次式)/(1次式)の伝達関
数で表すことにより、理論上、横滑り=0が実現でき
る。
【0075】上記式に基づき、例えば2000ccクラ
スの車両で車速100km/h、kr=0.5 とおいた
時のkfの値は、m=1,400(kg), CF=Cr=85000(N/ra
d), a=1.1(m), b=1.5(m),I=1800(kgm2)として、(数
7)の各定数を求めると、以下のようになる。 A1=2.19 A2=81.5 B1=2.19 B2=−37.4 以上のような理論に基づき、本実施例を構成する。ブロ
ック構成図は第8の実施例と同様であり、したっがて図
14の構成であり、それぞれの機能は第8の実施例と同
様である。本実施例で異なるのは制御装置10内におけ
る動作であるのでそこを中心に説明する。まず、制御装
置10は、車速V1までを制御する低速モードと、車速
1以上の制御をする高速モードを有している。低速モ
ード時は、車速に対してヨーレート定数krを単調増加
させ、ハンドル角定数kfをある値に固定する。つま
り、(数1)に基づき、従来から行われている制御を行
う。これは低速時においては、ヨーレートゲインがそれ
ほど高くなく、横風などの外的な要因によるヨーレート
が発生しても、後輪が発振する等の不安定な挙動は起こ
らないからである。つぎに高速モードでは、上記の理論
に基づき、ヨーレート定数krをV1時におけるヨーレ
ート定数の値以下に設定し、逆相成分定数kfは、(数
7)により決定される。先ほども述べたが、この式の中
で、本実施例では、2000ccクラスの車速100k
m/hにより、計算を行っているので、 A1=2.19 A2=81.5 B1=2.19 B2=−37.4 という値になる。
【0076】次に本実施例における動作を図15(b)
のフローチャートを用いて説明する。図15(b)にお
いて説明する。
【0077】まず、ステップ1511で制御装置10は
ハンドル角センサ1からハンドル角を読み込む。次にス
テップ1512に進み、(数7)を用いて逆相成分定数
kfを算出し、それをハンドル角に積算して逆相成分を
求める。次にステップ1513でヨーレートを読み込
み、続いてステップ1514で同相成分定数f1(v)
(つまりヨーレート定数である)を決定し、同様に同相
成分を求める。ステップ1512、1514で同相成
分、逆相成分がそれぞれ求められたら、ステップ151
5で、それら同相成分と、逆相成分とを加えあわせて、
後輪の目標操舵角を決定する。なお、以下の動作につい
ては他の実施例と同様であるのでここでは省略する。
【0078】以上のように本実施例によれば、後輪操舵
角を決定する際に、車速とヨーレートを考慮してヨーレ
ートゲイン(同相成分)とハンドル角のゲイン(逆相成
分)をリアルタイムで決定するので、高速走行時におい
ても、安定な後輪操舵を行うことができる。また、リア
ルタイムで(数7)に基づき逆相成分のゲイン決定して
いるので、例えば本装置を登載する車種が異なっても、
複雑なチューニングを行わなくても理想に近い形で後輪
操舵制御を行うことができる。なお、本実施例では、逆
相成分としてハンドル角のみを用いたが、これはハンド
ル角だけではなく、ハンドル角の微分値、積分値を用い
てもよく、さらにこれらを複合的に組み合わせて用いて
も良い。
【0079】また、、上記それぞれの実施例は、ハード
ウエアでも構成できるが、メモリに記憶したプログラム
をCPUにより実行することでも実現することができ
る。
【0080】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、実ヨー
レートを目標ヨーレートに一致させるヨーレートフィー
ドバック制御において、車速、前輪及び後輪の操舵状
態、路面状態、電動機特性の非線形性等によって開ルー
プ特性が変化しても、要因に応じて挿入する位相補償フ
ィルタの定数を変更することにより、常にヨーレートフ
ィードバックループの安定性を確保でき、安定性の向上
がきめ細かく図れる。
【0081】また、本発明によれば実ヨーレートを目標
ヨーレートに一致させるヨーレートフィードバック制御
においてヨーレート値とその変化率及び電動機、後輪の
それぞれあるいはどちらか一方の位置、速度をフィード
バックすることにより、ヨーレートフィードバックルー
プを安定化させることができる。
【0082】さらに、本発明では目標後輪操舵角を算出
する際に、車速とヨーレートを考慮しながらそれぞれの
ゲインをリアルタイムで算出するので、複雑なチューニ
ング作業等が不要で、より理想に近い後輪操舵を行うこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の四輪操舵車の後輪操舵角制御装置
の概略図
【図2】第2実施例の四輪操舵車の後輪操舵角制御装置
の概略図
【図3】第3実施例の四輪操舵車の後輪操舵角制御装置
の概略図
【図4】目標ヨーレートに対する後輪、実ヨーレートの
過渡応答波形
【図5】第4実施例の四輪操舵車の後輪操舵角制御装置
の概略図
【図6】第5実施例の四輪操舵車の後輪操舵角制御装置
の概略図
【図7】第6実施例の四輪操舵車の後輪操舵角制御装置
の概略図
【図8】第7実施例発明の四輪操舵車の後輪操舵角制御
装置の概略図
【図9】制御定数のマップ検索の一例
【図10】車速に対する後輪操舵角の関係を示す図
【図11】従来例における四輪操舵車の後輪操舵角制御
装置の概略図
【図12】ヨーレートフィードバックの制御ブロックの
概略図
【図13】ヨーレートフィードバックループの開ループ
特性の一例
【図14】第8及び第9実施例の四輪操舵車の後輪操舵
角制御装置の概略図
【図15】第8および第9実施例の四輪操舵車の後輪操
舵角制御装置の動作を示すフローチャート
【図16】第8および第9実施例におけるゲイン定数の
一例を表す図
【符号の説明】
1 ヨーレートセンサ 2 車速センサ 3 ハンドル角センサ 4 後輪位置検出器 5 μ検出センサ 6 前輪舵角センサ 7 ハンドル 8 前輪 9 後輪 10 コントローラ(制御装置) 11 演算器 12 電流指令値 13 電動機 14 後輪ギア 15 インターフェイス回路(A/D、D/A、整形回
路等) 16 目標ヨーレート値 17 位置検出器 18 電動機ドライバ 19 前輪ギア 20 後輪目標舵角
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B62D 137:00

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車両の速度を検出する車速センサと、ヨー
    レートを検出するヨーレートセンサと、ハンドルの回転
    角度を検出するハンドル角センサと、各センサの信号に
    応じて後輪舵角指令信号を出力する制御装置と、前記後
    輪舵角指令信号に基づき、後輪を操舵する位置検出器を
    内蔵した電動機と、後輪の位置検出器を具備する車両の
    四輪操舵装置において、前記制御装置内で前記車速セン
    サと前記ハンドル角センサから設定した車両の目標ヨー
    レート値から、前記ヨーレートセンサで検出した車両の
    実ヨーレート値に定数を乗算した値と前記実ヨーレート
    の変化率に定数を乗算した値を減じ、さらに前記電動機
    の位置検出器から得られる電動機の現在位置に定数を乗
    算した値と前記電動機の速度に定数を乗算した値を減じ
    た結果より前記電動機の目標舵角を求めることを特徴と
    する四輪操舵車の後輪操舵角制御装置。
  2. 【請求項2】制御装置内で車速センサとハンドル角セン
    サから設定した車両の目標ヨーレート値から、ヨーレー
    トセンサで検出した車両の実ヨーレート値に定数を乗算
    した値と前記実ヨーレートの変化率に定数を乗算した値
    を減じ、さらに後輪の位置検出器から得られる後輪の現
    在位置に定数を乗算した値と前記後輪の現在位置の変化
    率に定数を乗算した値を減じた結果より前記電動機の目
    標舵角を求めることを特徴とする請求項1記載の四輪操
    舵車の後輪操舵角制御装置。
  3. 【請求項3】制御装置内で車速センサとハンドル角セン
    サから設定した車両の目標ヨーレート値から、ヨーレー
    トセンサで検出した車両の実ヨーレート値に定数を乗算
    した値と前記実ヨーレートの変化率に定数を乗算した値
    を減じ、さらに前記電動機の位置検出器から得られる電
    動機の現在位置に定数を乗算した値と前記電動機の速度
    に定数を乗算した値を減じ、さらに後輪の位置検出器か
    ら得られる後輪の現在位置に定数を乗算した値と前記後
    輪の現在位置の変化率に定数を乗算した値を減じた結果
    より前記電動機の目標舵角を求めることを特徴とする請
    求項1記載の四輪操舵車の後輪操舵角制御装置。
  4. 【請求項4】ヨーレートセンサで検出した車両の実ヨー
    レート値と実ヨーレート値の変化率に乗算する値をそれ
    ぞれ車速の関数として決定することを特徴とする請求項
    1、2または3記載の四輪操舵車の後輪操舵角制御装
    置。
  5. 【請求項5】車両の速度を検出する車速センサと、ヨー
    レートを検出するヨーレートセンサと、ハンドルの回転
    角度を検出するハンドル角センサと、前記各センサの信
    号に応じて後輪舵角指令信号を出力する制御装置と、前
    記後輪舵角指令信号に基づき、後輪を操舵する位置検出
    器を内蔵した電動機を具備する車両の四輪操舵装置にお
    いて、前記制御装置は、前記ヨーレートに車速により決
    定されるヨーレート定数を掛け合わせた値をもとに、後
    輪を前輪に対して同相に操舵する同相操舵手段と、前記
    ハンドル角にハンドル角定数を掛け合わせた値、ハンド
    ル角の微分値にハンドル角微分定数を掛け合わせた値、
    ハンドル角の積分値にハンドル角積分定数を掛け合わせ
    た値の少なくとも1つを用いて後輪を前輪に対して逆相
    に操舵する逆相操舵手段を具備し、前記ハンドル角定
    数、ハンドル角微分定数、ハンドル角積分定数はそれぞ
    れヨーレート定数の値と車速とから決定される事を特徴
    とする四輪操舵車の後輪操舵角制御装置。
  6. 【請求項6】制御装置は、車速V1までを制御する低速
    モードと、車速V1以上の制御をする高速モードを有
    し、前記低速モード時は、車速に対してヨーレート定数
    を単調増加させ、ハンドル角定数をある値に固定し、前
    記高速モードでは前記ヨーレート定数をV1時における
    ヨーレート定数の値以下に設定し、前記ハンドル角定
    数、ハンドル角微分定数、ハンドル角積分定数はそれぞ
    れ1次/1次の伝達関数で決定される事を特徴とする請
    求項5記載の四輪操舵車の後輪操舵角制御装置。
  7. 【請求項7】車速センサで検出した車両の速度とハンド
    ル角センサで検出したハンドルの回転角から車両の目標
    ヨーレート値を設定し、ヨーレートセンサで検出した車
    両の実ヨーレート値との偏差値に定数Kpを乗じた比例
    演算値と、前記偏差値の変化率に定数Kdを乗じた微分
    演算値と、前記偏差値の積算値に定数Kiを乗じた積分
    演算値を求め、演算された合計値に応じて後輪を操舵す
    る電動機に後輪舵角指令信号を出力する四輪操舵車の後
    輪操舵角制御装置において、前記定数Kp、Kd、Ki
    をそれぞれ前記車速に応じて設定することを特徴とする
    四輪操舵車の後輪操舵角制御装置。
  8. 【請求項8】制御装置内で、比例演算値、微分演算値、
    積分演算値を求める際に乗じる各制御定数Kp、Kd、
    Kiをそれぞれハンドルの回転角、又は、ハンドルとギ
    ア等を介して連結されている前輪の操舵角に応じて設定
    することを特徴とする請求項7記載の四輪操舵車の後輪
    操舵角制御装置。
  9. 【請求項9】後輪の操舵角を検出する後輪舵角センサを
    備え、制御装置内で、比例演算値、微分演算値、積分演
    算値を求める際に乗じた各制御定数Kp、Kd、Kiを
    それぞれ前記後輪舵角センサで検出された後輪の操舵
    角、又は、後輪とギア等を介して連結されている電動機
    の回転角に応じて設定することを特徴とする請求項7記
    載の四輪操舵車の後輪操舵角制御装置。
  10. 【請求項10】タイヤと路面間の摩擦係数μを検出する
    μ検出センサを備え、制御装置内で、比例演算値、微分
    演算値、積分演算値を求める際に乗じた各制御定数K
    p、Kd、Kiをそれぞれ前記μ検出センサで検出され
    たタイヤと路面間の摩擦係数μに応じて設定することを
    特徴とする請求項7記載の四輪操舵車の後輪操舵角制御
    装置。
  11. 【請求項11】請求項7から請求項10までの記載内容
    の2つ以上の手段を用いて制御装置内で、比例演算値、
    微分演算値、積分演算値を求める際に乗じた各制御定数
    Kp、Kd、Kiを設定することを特徴とする請求項7
    記載の四輪操舵車の後輪操舵角制御装置。
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