JPH05146880A - Al/ステンレス鋼クラツドコイル材の製造方法 - Google Patents

Al/ステンレス鋼クラツドコイル材の製造方法

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JPH05146880A
JPH05146880A JP33986191A JP33986191A JPH05146880A JP H05146880 A JPH05146880 A JP H05146880A JP 33986191 A JP33986191 A JP 33986191A JP 33986191 A JP33986191 A JP 33986191A JP H05146880 A JPH05146880 A JP H05146880A
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JP
Japan
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stainless steel
rolling
joining
coil material
steel clad
Prior art date
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Application number
JP33986191A
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English (en)
Inventor
Kiyomi Nanba
清海 難波
Toshio Ichikawa
利夫 市川
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Nippon Stainless Steel Co Ltd
Original Assignee
Nippon Stainless Steel Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 コストアップにつながる拡散熱処理工程を要
することなく接合強度の優れたAl/ステンレス鋼クラッ
ドコイル材を安定製造する手段を確立する。 【構成】 Al/ステンレス鋼クラッドコイル材の熱間接
合圧延に際し、素材(Al及びステンレス鋼)の加熱から
圧延までの時間を2分以下に抑えると共に、圧延接合後
の巻取り温度を200℃以上として熱間接合圧延を行
う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、拡散熱処理を要する
ことなく接合強度の高いアルミニウム(以降"Al"と略記
する)/ステンレス鋼クラッドコイル材を安価に製造す
る方法に関する。
【0002】
【従来技術とその課題】従来、Al/ステンレス鋼クラッ
ドコイル材を製造する手段として「冷間圧延接合法」と
「熱間圧延接合法」が実用されているが、「冷間圧延接
合法」の場合、冷間圧延のみではAlとステンレス鋼間に
十分な接合強度を確保することができないことから“拡
散熱処理工程”を付加するのが一般的である。なお、Al
/ステンレス鋼クラッド材における実用上問題のない接
合強度レベルについては、JISでは「せん断強さ:1
96N/mm2以上」を呈示しているが、薄肉クラッド材の
場合には材料が変形するためせん断強さの測定が不能で
あることから、通常、剥離強度で500N/inch 以上を
確保することが目標とされている。そのため、前記拡散
熱処理は、270〜300℃の温度域に最高30分程度
加熱保持する条件で実施されている。
【0003】しかしながら、拡散熱処理工程を付加する
ことは加熱炉の構築や運転等のために少なからぬコスト
アップや作業の煩雑化を招くものであり、製品の低価格
溶製が強まる状況下では決して好ましい手段とは言えな
かった。
【0004】一方、「熱間圧延接合法」の場合には「冷
間圧延接合法」よりは接合強度の高いクラッドコイル材
を得ることができるものの、それでも圧延条件によって
接合強度にバラツキが生じるのを如何ともし難く、製品
の全てに先に述べた目標接合強度を達成するためには、
圧延終了後に相当量の圧延接合材(圧延を終えたクラッ
ド材全体の30%前後)について同様の拡散熱処理を施
す必要があるのが現状であった。
【0005】また、Al/ステンレス鋼クラッドコイルの
熱間圧延接合の際、素材の加熱を雰囲気加熱炉で行おう
とすると目標の温度まで昇温するのに比較的時間がかか
り、そのため表面酸化量(酸化層の形成量)が多くなっ
て接合強度が大幅に低下する現象が起きることもあっ
た。
【0006】もっとも、素材の加熱にインダクションヒ
−タ(誘導加熱装置)を適用すれば短時間加熱が行える
ことから、本発明者等は素材のインダクションヒ−タ加
熱を採用して熱間圧延接合を試みたが、この場合でも従
来行われてきた作業条件(素材の搬送速度等)のままで
は加熱から圧延までの間に酸化が進行し十分に高い接合
強度を安定して確保することが難しい上に、接合強度バ
ラツキも大きいことが確認された。
【0007】このようなことから、本発明が目的とした
のは、コストアップにつながる拡散熱処理工程を要した
り熱処理条件のバラツキによるトラブルを生じたりする
ことなく、接合強度の優れたAl/ステンレス鋼クラッド
コイル材を能率良くかつ安定して製造する手段を確立す
ることであった。
【0008】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者等は上
記目的を達成すべく鋭意研究を行った結果、「従来法で
製造されたAl/ステンレス鋼クラッドコイル材に指摘さ
れる“弱接合", "接合強度のバラツキ”という問題は、
クラッド材の製造に熱間圧延接合法を採用すると共に、
インダクションヒ−タ加熱の適用やライン速度のアップ
等により素材の加熱から圧延までの所要時間を極力短く
して素材の酸化を抑え、 かつ圧延接合後の巻取温度が原
子拡散の進行する温度以上となるようにコントロ−ルす
ることで効果的に解決することができる」との知見を得
ることができた。
【0009】本発明は、上記知見事項等に基づいて完成
されたもので、「Al/ステンレス鋼クラッドコイル材の
熱間接合圧延に際し、 素材の加熱から圧延までの時間を
2分以下に抑えると共に、 圧延接合後の巻取り温度を2
00℃以上とすることによって、 優れた接合強度を有す
るAl/ステンレス鋼クラッドコイル材を低コストで安定
製造し得るようにした点」に大きな特徴を有している。
【0010】
【作用】ここで、素材の加熱から圧延までの時間を2分
以下に規制した理由は、Al/ステンレス鋼の組み合わせ
の場合には上記時間が2分を超えると低コストで行える
大気中加熱で素材の酸化量を安定接合範囲内に止めるこ
とが叶わず、弱接合や接合強度バラツキの原因となるか
らである。なお、前記時間の短縮策としては、加熱装置
にインダクションヒ−タを用いて短時間昇温させると同
時に、ラインスピ−ド(圧延スピ−ド)を従来法の場合
よりも速くする手立てを講じるのが無難である。
【0011】ただ、素材の加熱から圧延までの時間を2
分以下に抑えるだけでは酸化を完全に抑制することはで
きず、圧延までに或る程度の酸化が進行するので接合強
度は500N/inch前後とやはり十分でなく、強度バラ
ツキも防止することができない。しかるに、前記条件に
加えて圧延接合後のコイル巻取りを200℃以上、好ま
しくは240〜250℃程度以上で実施するようにする
と、巻取り後にもAl/ステンレス鋼界面での原子拡散が
進行し、拡散熱処理工程を付加しなくても十分に満足で
きる接合強度が達成できるようになる。勿論、この間に
強度バラツキも解消される。
【0012】即ち、Al/ステンレス鋼界面での原子拡散
は200℃程度から進行が目立つようになるが、従来使
用されていた一般の設備ではその様式や圧延ワ−クロ−
ルのク−ラント等の影響でコイル温度が下がり、巻取り
は原子拡散の進行する前記温度よりも低い温度で行われ
ていた。ところが、「高温巻取りを行うと巻取り後にも
接合界面での原子拡散が進行して接合強度が改善され
る」との事実を見出した本発明者等は、既存設備を使用
した種々の実験結果から、「素材の加熱温度を高目に設
定したり、 圧延スピ−ドを速めてク−ラントの影響を少
なくすると共に加工熱の有効利用を図るといった手立て
を講じたりすることによって、 既存設備であっても20
0℃以上での巻取りはおろか、 240〜250℃程度以
上もの高温巻取りをも行うことができる」との知見を得
て本発明の完成に漕ぎ着けた訳である。
【0013】上述のように、本発明は拡散熱処理工程を
付加することなく「熱間圧延条件のコントロ−ル」のみ
によってAl/ステンレス鋼クラッドコイル材を製造する
際に指摘されていた従来の問題を解決し、拡散熱処理に
よるコストアップや熱処理条件のバラツキによるトラブ
ルを防止するようにしたものであるが、以下、本発明を
実施例によって更に具体的に説明する。
【0014】
【実施例】まず、クラッド用母材としての厚さ:1.5mmの
Al(A1100)帯板材と、合わせ材としての厚さ:0.6
mmのステンレス鋼(SUS430)薄板材を準備した
後、“従来の熱間圧延接合法に疑した比較法”と“本発
明法”とによってAl/ステンレス鋼クラッドコイル材の
製造試験を行った。
【0015】図1は上記クラッドコイル材製造試験状況
の概念図であり、アンコイラ−1から巻き戻されたAl帯
板材とステンレス鋼薄板材とを必要によりインダクショ
ンヒ−タ2,3で加熱し、圧延機4にて接合圧延した
後、コイラ−5で巻き取っている様子を示している。
【0016】ここで、Al/ステンレス鋼クラッドコイル
材の製造条件はそれぞれ次の通りであった。 〔比較法〕 素材加熱温度: ステンレス鋼薄板材…450℃, Al帯板材…420℃, 加熱〜圧延時間: ステンレス鋼薄板材… 2.3分, Al帯板材… 1.3分, ライン速度:12m/min, クラッドコイル巻取温度:195℃。
【0017】〔本発明法〕 素材加熱温度: ステンレス鋼薄板材…450℃, Al帯板材…420℃, 加熱〜圧延時間: ステンレス鋼薄板材… 1.8分, Al帯板材… 1.0分, ライン速度:15m/min, クラッドコイル巻取温度:255℃。
【0018】次に、得られた各Al/ステンレス鋼クラッ
ドコイル材について幅方向にわたるクラッド接合強度の
状況を調査したが、その結果を図2(比較法)及び図3
(本発明法)に示す。
【0019】図2(比較法の結果)及び図3(本発明法
の結果)を比較すると明らかなように、従来の熱間圧延
接合法とほぼ同様条件の比較法にて製造されたクラッド
コイル材では、コイル幅方向の中央部と端部との接合強
度バラツキが大きい上に、平均の接合強度でどうにか1
0kg/5mm(500N/inch)が達せられるという、拡散熱処理
工程の付加を要する好ましくないレベルとなっているこ
とが分かる。
【0020】これに対し、本発明法に従って製造された
クラッドコイル材では、コイル幅方向の中央部と端部と
の接合強度バラツキが小さい上に、各部の接合強度が何
れも19kg/5mm(950N/inch)前後と、比較法で得られた
ものの約2倍の高いレベルとなっていることを確認でき
る。従って、比較法と類似する従来熱間圧延接合法で必
要であったところの処理費用が110円/kgもかかる
(レベラ−矯正費を含む)拡散熱処理工程の付加は、本
発明法では不要となることも分かる。
【0021】
【効果の総括】以上に説明した如く、この発明によれ
ば、拡散熱処理工程の付加を要することなく接合強度の
優れたAl/ステンレス鋼クラッドコイル材をコスト安く
安定して製造することが可能となるなど、産業上極めて
有用な効果がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】Al/ステンレス鋼クラッドコイル材の製造試験
状況を説明した概念図である。
【図2】比較例で得られたAl/ステンレス鋼クラッドコ
イル材の接合強度の調査結果を示すグラフである。
【図3】本発明法で得られたAl/ステンレス鋼クラッド
コイル材の接合強度の調査結果を示すグラフである。
【符号の説明】
1 アンコイラ− 2 インダクションヒ−タ 3 インダクションヒ−タ 4 圧延機 5 コイラ−

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミニウム/ステンレス鋼クラッドコ
    イル材の熱間圧延接合に際し、素材の加熱から圧延まで
    の時間を2分以下に抑えると共に、圧延接合後の巻取り
    温度を200℃以上とすることを特徴とする、高接合強
    度を有するアルミニウム/ステンレス鋼クラッドコイル
    材の製造方法。
JP33986191A 1991-11-28 1991-11-28 Al/ステンレス鋼クラツドコイル材の製造方法 Pending JPH05146880A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006057843A (ja) * 2004-08-19 2006-03-02 Shimano Inc 自転車用ディスクブレーキロータ
KR20200042925A (ko) 2017-10-30 2020-04-24 닛폰세이테츠 가부시키가이샤 클래드판

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