JPH05144397A - イオン源 - Google Patents
イオン源Info
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- JPH05144397A JPH05144397A JP3304992A JP30499291A JPH05144397A JP H05144397 A JPH05144397 A JP H05144397A JP 3304992 A JP3304992 A JP 3304992A JP 30499291 A JP30499291 A JP 30499291A JP H05144397 A JPH05144397 A JP H05144397A
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Links
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Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01J—ELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
- H01J27/00—Ion beam tubes
- H01J27/02—Ion sources; Ion guns
- H01J27/16—Ion sources; Ion guns using high-frequency excitation, e.g. microwave excitation
- H01J27/18—Ion sources; Ion guns using high-frequency excitation, e.g. microwave excitation with an applied axial magnetic field
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01J—ELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
- H01J2237/00—Discharge tubes exposing object to beam, e.g. for analysis treatment, etching, imaging
- H01J2237/06—Sources
- H01J2237/08—Ion sources
- H01J2237/0815—Methods of ionisation
- H01J2237/082—Electron beam
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01J—ELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
- H01J2237/00—Discharge tubes exposing object to beam, e.g. for analysis treatment, etching, imaging
- H01J2237/30—Electron or ion beam tubes for processing objects
- H01J2237/317—Processing objects on a microscale
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Combustion & Propulsion (AREA)
- Electron Sources, Ion Sources (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 プラズマ室側から低エネルギーの電子ビーム
をイオン引き出し孔に効果的に照射することにより、イ
オン引き出し孔付近イオンの空間電荷を最適に中和して
多量の電子ビームを引き出すこと、及び電子源の寿命を
延ばすことを目的とする。 【構成】 プラズマ室1の後方に電子源17を設け、引き
出し電源18、電子加速電源21及びレンズ電源23を制御す
ることにより、電子源17から電子ビーム9を引き出して
加速し、電界レンズ22中高速で輸送し、プラズマ室1近
辺で減速させ、イオン引き出し孔3に集束させて照射す
る。電子ビーム9のクロスオーバーポイントにアパーチ
ャ24を設けてプラズマ室1から電子源17へのイオン化ガ
スの逆流を減少させる。
をイオン引き出し孔に効果的に照射することにより、イ
オン引き出し孔付近イオンの空間電荷を最適に中和して
多量の電子ビームを引き出すこと、及び電子源の寿命を
延ばすことを目的とする。 【構成】 プラズマ室1の後方に電子源17を設け、引き
出し電源18、電子加速電源21及びレンズ電源23を制御す
ることにより、電子源17から電子ビーム9を引き出して
加速し、電界レンズ22中高速で輸送し、プラズマ室1近
辺で減速させ、イオン引き出し孔3に集束させて照射す
る。電子ビーム9のクロスオーバーポイントにアパーチ
ャ24を設けてプラズマ室1から電子源17へのイオン化ガ
スの逆流を減少させる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば不純物のドー
ピング、材料合成、表層改質あるいは新材料開発などに
使用されるイオン源に関するものである。
ピング、材料合成、表層改質あるいは新材料開発などに
使用されるイオン源に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図7は、例えば昭和61年5月31日に発行
された「イオン源工学」(アイオニクス株式会社発行、
石川順三著)に示された従来のイオン源を示す断面図で
ある。同図において、1は内部でプラズマ2が生成され
るプラズマ室、3はプラズマ室1の一部に設けられてプ
ラズマ室1内のプラズマ2からイオンを引き出すための
開孔(以下、イオン引き出し孔と称す)、4はプラズマ室
1外部で、イオン引き出し孔3付近に設けられた引き出
し電極、5は引き出し電極4に対してプラズマ室1と反
対側に、引き出し電極4に対向して設けられ、接地され
た接地電極、6は正端子がプラズマ室1に接続され、負
端子が接地された加速電源、7は負端子が引き出し電極
4に接続され、正端子が接地された引き出し電源、そし
て8はプラズマ室1内のプラズマ2から引き出されるイ
オンビームである。
された「イオン源工学」(アイオニクス株式会社発行、
石川順三著)に示された従来のイオン源を示す断面図で
ある。同図において、1は内部でプラズマ2が生成され
るプラズマ室、3はプラズマ室1の一部に設けられてプ
ラズマ室1内のプラズマ2からイオンを引き出すための
開孔(以下、イオン引き出し孔と称す)、4はプラズマ室
1外部で、イオン引き出し孔3付近に設けられた引き出
し電極、5は引き出し電極4に対してプラズマ室1と反
対側に、引き出し電極4に対向して設けられ、接地され
た接地電極、6は正端子がプラズマ室1に接続され、負
端子が接地された加速電源、7は負端子が引き出し電極
4に接続され、正端子が接地された引き出し電源、そし
て8はプラズマ室1内のプラズマ2から引き出されるイ
オンビームである。
【0003】次に、従来例の動作を説明する。プラズマ
室1の電位に対して負の電位が印加されている引き出し
電極4とプラズマ室1との間に生成される電界によっ
て、プラズマ室1に生成されたプラズマ2からイオンビ
ーム8が引き出される。このとき、イオン自らが持つ正
の空間電荷の発散のために、プラズマ2から引き出し得
るイオンビーム8のイオン電流Isi(A)は、下記の(1)
式で表される値に制限される(上記「イオン源工学」の
2頁に示されている)。
室1の電位に対して負の電位が印加されている引き出し
電極4とプラズマ室1との間に生成される電界によっ
て、プラズマ室1に生成されたプラズマ2からイオンビ
ーム8が引き出される。このとき、イオン自らが持つ正
の空間電荷の発散のために、プラズマ2から引き出し得
るイオンビーム8のイオン電流Isi(A)は、下記の(1)
式で表される値に制限される(上記「イオン源工学」の
2頁に示されている)。
【0004】 Isi=4.3×10-8・(2a/d)2・M-0.5・V1.5・γ … (1)
【0005】上記(1)式において、aは円形なイオン引
き出し孔3の半径(cm)、dはイオン引き出し孔3と引
き出し電極4との間の引き出し電極間隙(cm)、Vはイ
オン引き出し電極4とプラズマ室1との電位差(引き出
し電圧)(V)、そしてγは、引き出されたイオンビーム
8の通過領域において、電子の負の空間電荷によるによ
るイオンの正の空間電荷の中和がある場合に引き出し得
るイオン電流Isiが緩和されるときの係数(空間電荷制
限緩和係数)を示し、1以上の値をとる。また、プラズ
マ2が供給できるイオン電流Ipiは下記の(2)式で表さ
れる。
き出し孔3の半径(cm)、dはイオン引き出し孔3と引
き出し電極4との間の引き出し電極間隙(cm)、Vはイ
オン引き出し電極4とプラズマ室1との電位差(引き出
し電圧)(V)、そしてγは、引き出されたイオンビーム
8の通過領域において、電子の負の空間電荷によるによ
るイオンの正の空間電荷の中和がある場合に引き出し得
るイオン電流Isiが緩和されるときの係数(空間電荷制
限緩和係数)を示し、1以上の値をとる。また、プラズ
マ2が供給できるイオン電流Ipiは下記の(2)式で表さ
れる。
【0006】 Ipi=3.0×10-13・a2・(Te/M)0.5・ni … (2)
【0007】上記(2)式において、Teはプラズマ2の
電子温度(eV)、niはプラズマ密度(cm-3)を示す。I
si=Ipiとなったときに、プラズマ2からイオンビーム
8の引き出しが最適に行われる(上記「イオン源工学」
の3頁に示されている)。
電子温度(eV)、niはプラズマ密度(cm-3)を示す。I
si=Ipiとなったときに、プラズマ2からイオンビーム
8の引き出しが最適に行われる(上記「イオン源工学」
の3頁に示されている)。
【0008】ところが、上記(1)式において、引き出し
電圧Vは装置の使用条件(イオン注入用に使用する場合
は通常20〜50kV)によってきまり、電極間隙dは、引
き出し電極4とプラズマ室1との間で引き出し電圧Vに
より放電が起こらないような値までしか小さくすること
がでず(例えば、引き出し電圧Vが40kVの場合には、
引き出し電極間隙dは1cm前後)、またイオン引き出
し孔3の大きさもイオン引き出しを適正に行うために電
極間隙dと同程度に押える必要があるため、電子による
イオンの空間電荷の中和がない場合(空間電荷緩和係数
γ=1)には、引き出し得るイオン電流Isiはこれらの
条件によって制限される。例えば、引き出し電圧V=40
kV、引き出し電極間隙d=1cm、イオン引き出し孔
3の直径2a=1cmとし、イオン化ガスをArイオン化
ガス(M=40)として上記(1)式に基づき計算すると、空
間電荷制限緩和係数γ=1の場合には引き出し得るイオ
ン電流Isiの最大値は54mAに制限される。従って、何
等かの方法で十分大きいイオン電流Ipiが取り得るプラ
ズマ2が生成されても、電子によるイオンの空間電荷の
中和がない場合には、54mA以上のイオン電流Isiを引
き出すことはできない。
電圧Vは装置の使用条件(イオン注入用に使用する場合
は通常20〜50kV)によってきまり、電極間隙dは、引
き出し電極4とプラズマ室1との間で引き出し電圧Vに
より放電が起こらないような値までしか小さくすること
がでず(例えば、引き出し電圧Vが40kVの場合には、
引き出し電極間隙dは1cm前後)、またイオン引き出
し孔3の大きさもイオン引き出しを適正に行うために電
極間隙dと同程度に押える必要があるため、電子による
イオンの空間電荷の中和がない場合(空間電荷緩和係数
γ=1)には、引き出し得るイオン電流Isiはこれらの
条件によって制限される。例えば、引き出し電圧V=40
kV、引き出し電極間隙d=1cm、イオン引き出し孔
3の直径2a=1cmとし、イオン化ガスをArイオン化
ガス(M=40)として上記(1)式に基づき計算すると、空
間電荷制限緩和係数γ=1の場合には引き出し得るイオ
ン電流Isiの最大値は54mAに制限される。従って、何
等かの方法で十分大きいイオン電流Ipiが取り得るプラ
ズマ2が生成されても、電子によるイオンの空間電荷の
中和がない場合には、54mA以上のイオン電流Isiを引
き出すことはできない。
【0009】このような引き出し得るイオン電流Isiの
制限を逃れるためには、電子によりイオン引き出し孔3
付近のイオンの空間電荷を中和して上記(1)式中の空間
電荷制限緩和係数γを1よりも大きな値にすることが必
要である。そのために、例えば図8に示すように引き出
し電極4側からイオン引き出し孔3に電子ビーム9を照
射する方法(上記「イオン源工学」の196頁に示されてい
る)がある。この場合、イオンの空間電荷の中和効果
は、照射される電子ビーム9の速度に反比例するので、
速度が小さいほど中和効果が大きくなる。即ち、照射さ
れる電子ビーム9のエネルギーが小さいほど、中和効果
は大きい。しかし、実際には、イオン引き出し電極4側
からの電子ビーム9は、プラズマ2からイオンを引き出
すための、引き出し電極4とプラズマ室1との間の引き
出し電圧Vによって形成される引き出し電界により加速
されて、高エネルギーの電子ビーム9がイオン引き出し
孔3に照射されるので、イオン引き出し孔3付近では、
電子の空間電荷によるイオンの空間電荷の中和効果は小
さい。
制限を逃れるためには、電子によりイオン引き出し孔3
付近のイオンの空間電荷を中和して上記(1)式中の空間
電荷制限緩和係数γを1よりも大きな値にすることが必
要である。そのために、例えば図8に示すように引き出
し電極4側からイオン引き出し孔3に電子ビーム9を照
射する方法(上記「イオン源工学」の196頁に示されてい
る)がある。この場合、イオンの空間電荷の中和効果
は、照射される電子ビーム9の速度に反比例するので、
速度が小さいほど中和効果が大きくなる。即ち、照射さ
れる電子ビーム9のエネルギーが小さいほど、中和効果
は大きい。しかし、実際には、イオン引き出し電極4側
からの電子ビーム9は、プラズマ2からイオンを引き出
すための、引き出し電極4とプラズマ室1との間の引き
出し電圧Vによって形成される引き出し電界により加速
されて、高エネルギーの電子ビーム9がイオン引き出し
孔3に照射されるので、イオン引き出し孔3付近では、
電子の空間電荷によるイオンの空間電荷の中和効果は小
さい。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従来のイオン源では、
上記のように、引き出し電極4側から、高エネルギーの
電子ビームがイオン引き出し孔3に照射されていたの
で、イオン引き出し孔3付近のイオンの空間電荷を中和
して多量のイオン電流Isiを引き出すためには大電流の
電子ビーム9をイオン引き出し孔3に照射する必要があ
った。しかし、照射された大電流の電子ビーム9は加速
電源6の電流となるため、加速電源6の負担が増加する
という問題点があった。さらに、例えば、引き出し電圧
Vが40kVである場合、100mA程度のかなり大電流の
電子ビーム9がイオン引き出し孔3に照射されると、少
なくとも4kWの高電力がイオン源に流入されることに
なり、イオン源が加熱されるので、冷却機構などがなけ
ればイオン源の溶融を招くという問題点があった。
上記のように、引き出し電極4側から、高エネルギーの
電子ビームがイオン引き出し孔3に照射されていたの
で、イオン引き出し孔3付近のイオンの空間電荷を中和
して多量のイオン電流Isiを引き出すためには大電流の
電子ビーム9をイオン引き出し孔3に照射する必要があ
った。しかし、照射された大電流の電子ビーム9は加速
電源6の電流となるため、加速電源6の負担が増加する
という問題点があった。さらに、例えば、引き出し電圧
Vが40kVである場合、100mA程度のかなり大電流の
電子ビーム9がイオン引き出し孔3に照射されると、少
なくとも4kWの高電力がイオン源に流入されることに
なり、イオン源が加熱されるので、冷却機構などがなけ
ればイオン源の溶融を招くという問題点があった。
【0011】この発明は、このような問題点を解決する
ためになされたもので、プラズマ室内部を介して、低エ
ネルギーの電子ビームをイオン引き出し孔に照射するこ
とにより、加速電源の負担を軽減し、溶融することな
く、空間電荷を最適に中和して多量のイオンビームを引
き出すことができるイオン源を得ることを目的とする。
ためになされたもので、プラズマ室内部を介して、低エ
ネルギーの電子ビームをイオン引き出し孔に照射するこ
とにより、加速電源の負担を軽減し、溶融することな
く、空間電荷を最適に中和して多量のイオンビームを引
き出すことができるイオン源を得ることを目的とする。
【0012】また、プラズマ室内部を介して、低エネル
ギーの電子ビームを、自身の空間電荷による発散を防止
して、イオン引き出し孔に効果的に照射することによ
り、加速電源の負担を軽減し、溶融することなく、イオ
ン引き出し孔付近のイオンの空間電荷を最適に中和して
多量のイオンビームを引き出すことができるイオン源を
得ることを目的とする。
ギーの電子ビームを、自身の空間電荷による発散を防止
して、イオン引き出し孔に効果的に照射することによ
り、加速電源の負担を軽減し、溶融することなく、イオ
ン引き出し孔付近のイオンの空間電荷を最適に中和して
多量のイオンビームを引き出すことができるイオン源を
得ることを目的とする。
【0013】また、プラズマ室内部を介して、低エネル
ギーの電子ビームを集束させてイオン引き出し孔に効果
的に照射することにより、加速電源の負担を軽減し、溶
融することなく、イオン引き出し孔付近のイオンの空間
電荷を最適に中和して多量のイオンビームを引き出すこ
とができるイオン源を得ることを目的とする。
ギーの電子ビームを集束させてイオン引き出し孔に効果
的に照射することにより、加速電源の負担を軽減し、溶
融することなく、イオン引き出し孔付近のイオンの空間
電荷を最適に中和して多量のイオンビームを引き出すこ
とができるイオン源を得ることを目的とする。
【0014】また、プラズマ室内部を介して、低エネル
ギーの電子ビームをイオン引き出し孔に照射することに
より、加速電源の負担を軽減し、溶融することなく、イ
オン引き出し孔付近のイオンの空間電荷を最適に中和し
て多量のイオンビームを引き出すことができると共に、
電子ビームを発生する電子源の真空度を高く保つことに
よって電子源の寿命を延ばすことができるイオン源を得
ることを目的とする。
ギーの電子ビームをイオン引き出し孔に照射することに
より、加速電源の負担を軽減し、溶融することなく、イ
オン引き出し孔付近のイオンの空間電荷を最適に中和し
て多量のイオンビームを引き出すことができると共に、
電子ビームを発生する電子源の真空度を高く保つことに
よって電子源の寿命を延ばすことができるイオン源を得
ることを目的とする。
【0015】また、プラズマ室内部を介して、低エネル
ギーの電子ビームを、自身の空間電荷による発散を防止
し、かつ集束させてイオン引き出し孔に効果的に照射す
ることにより、加速電源の負担を軽減し、溶融すること
なく、イオン引き出し孔付近のイオンの空間電荷を最適
に中和することができると共に、電子ビームを発生する
電子源の真空度を高く保つことにより、電子源の寿命を
延ばすことができるイオン源を得ることを目的とする。
ギーの電子ビームを、自身の空間電荷による発散を防止
し、かつ集束させてイオン引き出し孔に効果的に照射す
ることにより、加速電源の負担を軽減し、溶融すること
なく、イオン引き出し孔付近のイオンの空間電荷を最適
に中和することができると共に、電子ビームを発生する
電子源の真空度を高く保つことにより、電子源の寿命を
延ばすことができるイオン源を得ることを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】この発明に係るイオン源
は、内部でプラズマが生成され、このプラズマからイオ
ンビームが引き出されるためのイオン引き出し孔を有す
るプラズマ室、このプラズマ室内部を介して上記イオン
引き出し孔に電子ビームを照射する電子源、及び、上記
プラズマ室と上記電子源との間の電位差を制御する電源
を備えたものである。
は、内部でプラズマが生成され、このプラズマからイオ
ンビームが引き出されるためのイオン引き出し孔を有す
るプラズマ室、このプラズマ室内部を介して上記イオン
引き出し孔に電子ビームを照射する電子源、及び、上記
プラズマ室と上記電子源との間の電位差を制御する電源
を備えたものである。
【0017】また、内部でプラズマが生成され、このプ
ラズマからイオンビームが引き出されるためのイオン引
き出し孔を有するプラズマ室、このプラズマ室内部を介
して上記イオン引き出し孔に電子ビームを照射する電子
源、上記プラズマ室と上記電子源との間に設けられた電
極、上記プラズマ室と上記電子源との間の第1の電位差
を制御する第1の電源、及び、上記電極と上記電子源と
の間の、上記第1の電位差よりも大きい第2の電位差を
制御する第2の電源を備えたものである。
ラズマからイオンビームが引き出されるためのイオン引
き出し孔を有するプラズマ室、このプラズマ室内部を介
して上記イオン引き出し孔に電子ビームを照射する電子
源、上記プラズマ室と上記電子源との間に設けられた電
極、上記プラズマ室と上記電子源との間の第1の電位差
を制御する第1の電源、及び、上記電極と上記電子源と
の間の、上記第1の電位差よりも大きい第2の電位差を
制御する第2の電源を備えたものである。
【0018】また、内部でプラズマが生成され、このプ
ラズマからイオンビームが引き出されるためのイオン引
き出し孔を有するプラズマ室、このプラズマ室内部を介
して上記イオン引き出し孔に電子ビームを照射する電子
源、上記プラズマ室と上記電子源との間に設けられ、上
記電子ビームを上記イオン引き出し孔付近に集束させる
電子レンズ、上記プラズマ室と上記電子源との間の第1
の電位差を制御する第1の電源、及び、上記電子レンズ
の電位を制御する第3の電源を備えたものである。
ラズマからイオンビームが引き出されるためのイオン引
き出し孔を有するプラズマ室、このプラズマ室内部を介
して上記イオン引き出し孔に電子ビームを照射する電子
源、上記プラズマ室と上記電子源との間に設けられ、上
記電子ビームを上記イオン引き出し孔付近に集束させる
電子レンズ、上記プラズマ室と上記電子源との間の第1
の電位差を制御する第1の電源、及び、上記電子レンズ
の電位を制御する第3の電源を備えたものである。
【0019】また、内部でプラズマが生成され、このプ
ラズマからイオンビームが引き出されるためのイオン引
き出し孔を有するプラズマ室、このプラズマ室内部を介
して上記イオン引き出し孔に電子ビームを照射する電子
源、上記プラズマ室と上記電子源との間の電位差を制御
する電源、及び、上記プラズマ室と上記電子源との間に
設けられ、上記プラズマ室から上記電子源への気体の逆
流を減少させるためのアパーチャを備えたものである。
ラズマからイオンビームが引き出されるためのイオン引
き出し孔を有するプラズマ室、このプラズマ室内部を介
して上記イオン引き出し孔に電子ビームを照射する電子
源、上記プラズマ室と上記電子源との間の電位差を制御
する電源、及び、上記プラズマ室と上記電子源との間に
設けられ、上記プラズマ室から上記電子源への気体の逆
流を減少させるためのアパーチャを備えたものである。
【0020】また、内部でプラズマが生成され、このプ
ラズマからイオンビームが引き出されるためのイオン引
き出し孔を有するプラズマ室、このプラズマ室を介して
上記イオン引き出し孔に電子ビームを照射する電子源、
上記プラズマ室と上記電子源との間の第1の電位差を制
御する第1の電源、上記プラズマ室と上記電子源との間
に設けられ、上記電子ビームを加速し、上記イオン引き
出し孔付近に集束させる電子レンズ、この電子レンズの
電位を制御する第4の電源、及び、上記プラズマ室と上
記電子源との間に設けられ、上記プラズマ室から上記電
子源への気体の逆流を減少させるためのアパーチャを備
えたものである。
ラズマからイオンビームが引き出されるためのイオン引
き出し孔を有するプラズマ室、このプラズマ室を介して
上記イオン引き出し孔に電子ビームを照射する電子源、
上記プラズマ室と上記電子源との間の第1の電位差を制
御する第1の電源、上記プラズマ室と上記電子源との間
に設けられ、上記電子ビームを加速し、上記イオン引き
出し孔付近に集束させる電子レンズ、この電子レンズの
電位を制御する第4の電源、及び、上記プラズマ室と上
記電子源との間に設けられ、上記プラズマ室から上記電
子源への気体の逆流を減少させるためのアパーチャを備
えたものである。
【0021】また、上記アパーチャを上記電子ビームの
クロスオーバーポイントに設けたものである。
クロスオーバーポイントに設けたものである。
【0022】
【作用】この発明においては、プラズマ室と電子源との
間の電位差により、上記電子源から電子ビームが引き出
されて上記プラズマ室内部を介してイオン引き出し孔に
照射される。そして、照射された上記電子ビームの空間
電荷により上記イオン引き出し孔付近のイオンの空間電
荷が中和され、上記プラズマ室内のプラズマから上記イ
オン引き出し孔を通してイオンビームが引き出される。
間の電位差により、上記電子源から電子ビームが引き出
されて上記プラズマ室内部を介してイオン引き出し孔に
照射される。そして、照射された上記電子ビームの空間
電荷により上記イオン引き出し孔付近のイオンの空間電
荷が中和され、上記プラズマ室内のプラズマから上記イ
オン引き出し孔を通してイオンビームが引き出される。
【0023】また、プラズマ室及び電子源間に設けられ
た電極と上記電子源との間の第2の電位差により、上記
電子源から電子ビームが引き出され、加速して輸送され
る。その後、上記電子ビームは、上記プラズマ室及び上
記電子源間の第1の電位差と上記第2の電位差との差に
より上記プラズマ室付近で減速されて、上記プラズマ室
内部を介してイオン引き出し孔に照射される。そして、
照射された上記電子ビームの空間電荷により上記イオン
引き出し孔付近のイオンの空間電荷が中和され、上記プ
ラズマ室内のプラズマから上記イオン引き出し孔を通し
てイオンビームが引き出される。
た電極と上記電子源との間の第2の電位差により、上記
電子源から電子ビームが引き出され、加速して輸送され
る。その後、上記電子ビームは、上記プラズマ室及び上
記電子源間の第1の電位差と上記第2の電位差との差に
より上記プラズマ室付近で減速されて、上記プラズマ室
内部を介してイオン引き出し孔に照射される。そして、
照射された上記電子ビームの空間電荷により上記イオン
引き出し孔付近のイオンの空間電荷が中和され、上記プ
ラズマ室内のプラズマから上記イオン引き出し孔を通し
てイオンビームが引き出される。
【0024】また、プラズマ室と電子源との間の第1の
電位差、及び上記プラズマ室と上記電子源との間に設け
られた電子レンズの電位により、上記電子源から電子ビ
ームが引き出され、上記プラズマ室内部を介してイオン
引き出し孔付近に集束して照射される。そして、照射さ
れた上記電子ビームの空間電荷により上記イオン引き出
し孔付近のイオンの空間電荷が中和され、上記プラズマ
室内のプラズマから上記イオン引き出し孔を通してイオ
ンビームが引き出される。
電位差、及び上記プラズマ室と上記電子源との間に設け
られた電子レンズの電位により、上記電子源から電子ビ
ームが引き出され、上記プラズマ室内部を介してイオン
引き出し孔付近に集束して照射される。そして、照射さ
れた上記電子ビームの空間電荷により上記イオン引き出
し孔付近のイオンの空間電荷が中和され、上記プラズマ
室内のプラズマから上記イオン引き出し孔を通してイオ
ンビームが引き出される。
【0025】また、プラズマ室と電子源との間の第1の
電位差により、上記電子源から電子ビームが引き出さ
れ、上記プラズマ室内部を介してイオン引き出し孔に照
射される。そして、照射された上記電子ビームの空間電
荷により上記イオン引き出し孔付近のイオンの空間電荷
が中和され、上記プラズマ室内のプラズマから上記イオ
ン引き出し孔を通してイオンビームが引き出される。ま
た、上記プラズマ室と上記電子源との間に設けられたア
パーチャにより、上記プラズマ室から上記電子源への気
体の逆流が減少する。
電位差により、上記電子源から電子ビームが引き出さ
れ、上記プラズマ室内部を介してイオン引き出し孔に照
射される。そして、照射された上記電子ビームの空間電
荷により上記イオン引き出し孔付近のイオンの空間電荷
が中和され、上記プラズマ室内のプラズマから上記イオ
ン引き出し孔を通してイオンビームが引き出される。ま
た、上記プラズマ室と上記電子源との間に設けられたア
パーチャにより、上記プラズマ室から上記電子源への気
体の逆流が減少する。
【0026】また、プラズマ室と電子源との間の第1の
電位差、及び上記プラズマ室と上記電子源との間に設け
られた電子レンズの電位により、上記電子源から電子ビ
ームが引き出され、加速して輸送される。その後、上記
電子ビームは、上記第1の電位差と上記電子レンズ電源
との差により上記プラズマ室付近で減速され、上記プラ
ズマ室内部を介してイオン引き出し孔付近に集束して照
射される。そして、照射された上記電子ビームの空間電
荷により上記イオン引き出し孔付近のイオンの空間電荷
が中和され、上記プラズマ室内のプラズマから上記イオ
ン引き出し孔を通してイオンビームが引き出される。ま
た、上記プラズマ室と上記電子源との間に設けられたア
パーチャにより、上記プラズマ室から上記電子源への気
体の逆流が減少する。
電位差、及び上記プラズマ室と上記電子源との間に設け
られた電子レンズの電位により、上記電子源から電子ビ
ームが引き出され、加速して輸送される。その後、上記
電子ビームは、上記第1の電位差と上記電子レンズ電源
との差により上記プラズマ室付近で減速され、上記プラ
ズマ室内部を介してイオン引き出し孔付近に集束して照
射される。そして、照射された上記電子ビームの空間電
荷により上記イオン引き出し孔付近のイオンの空間電荷
が中和され、上記プラズマ室内のプラズマから上記イオ
ン引き出し孔を通してイオンビームが引き出される。ま
た、上記プラズマ室と上記電子源との間に設けられたア
パーチャにより、上記プラズマ室から上記電子源への気
体の逆流が減少する。
【0027】また、上記アパーチャを上記電子ビームの
クロスオーバーポイントに設けたことにより、上記プラ
ズマ室から上記電子源へ気体の逆流が最小限になる。
クロスオーバーポイントに設けたことにより、上記プラ
ズマ室から上記電子源へ気体の逆流が最小限になる。
【0028】
【実施例】以下、この発明の諸実施例を、例えばアンテ
ナ型マイクロ波イオン源に適用した場合を例にとり、図
について説明する。 実施例1.図1は、この発明の実施例1を示す断面図で
ある。同図において、1〜9は図7及び図8に示された
ものと同様であり、10はマイクロ波を発生するマイクロ
波源、11はマイクロ波源10に接続された同軸線、12はこ
の同軸線11に接続され、プラズマ室1を含有した外導
体、13は外導体12内の中心軸に設けられた中空なアンテ
ナ、14は外導体12内において、プラズマ室1以外の、外
導体12とアンテナ13との間に挿入された絶縁物、15は外
部からプラズマ室1に気体(イオン化ガス)を導入するた
めのガス導入間、16は外導体12外部の、プラズマ室1付
近に設けられたコイル、17は外導体12の外部に設けられ
てアンテナ13を介してプラズマ室1に電子ビーム9を照
射する電子源、そして18は、正端子が加速電源6の正端
子に接続され、負端子が電子源17に接続された電子引き
出し電源である。
ナ型マイクロ波イオン源に適用した場合を例にとり、図
について説明する。 実施例1.図1は、この発明の実施例1を示す断面図で
ある。同図において、1〜9は図7及び図8に示された
ものと同様であり、10はマイクロ波を発生するマイクロ
波源、11はマイクロ波源10に接続された同軸線、12はこ
の同軸線11に接続され、プラズマ室1を含有した外導
体、13は外導体12内の中心軸に設けられた中空なアンテ
ナ、14は外導体12内において、プラズマ室1以外の、外
導体12とアンテナ13との間に挿入された絶縁物、15は外
部からプラズマ室1に気体(イオン化ガス)を導入するた
めのガス導入間、16は外導体12外部の、プラズマ室1付
近に設けられたコイル、17は外導体12の外部に設けられ
てアンテナ13を介してプラズマ室1に電子ビーム9を照
射する電子源、そして18は、正端子が加速電源6の正端
子に接続され、負端子が電子源17に接続された電子引き
出し電源である。
【0029】次に、この発明の実施例1の動作を説明す
る。マイクロ波源10で発生したマイクロ波は、同軸線11
を通って外導体12内に伝達され、外導体12の内壁とアン
テナ13との間にマイクロ波電界が生成される。予め排気
されて真空になっているプラズマ室1には、真空度が10
-1〜10-4Torr程度になるように外部からガス導入管15
を介してイオン化ガスが送り込まれる。プラズマ室1に
送り込まれたイオン化ガスに、コイル16によって発生し
た磁束Bとマイクロ波電界とが作用して、外導体12とア
ンテナ13との間で放電が始まり、プラズマ2が生成され
る。そして、加速電源6と引き出し電源7とによって引
き出し電極4と外導体12との間の引き出し電圧が制御さ
れ、この引き出し電圧に基づいて引き出し電極4と外導
体1との間に形成される引き出し電界により、プラズマ
2からイオンビーム8がイオン引き出し電極4を通して
引き出される。
る。マイクロ波源10で発生したマイクロ波は、同軸線11
を通って外導体12内に伝達され、外導体12の内壁とアン
テナ13との間にマイクロ波電界が生成される。予め排気
されて真空になっているプラズマ室1には、真空度が10
-1〜10-4Torr程度になるように外部からガス導入管15
を介してイオン化ガスが送り込まれる。プラズマ室1に
送り込まれたイオン化ガスに、コイル16によって発生し
た磁束Bとマイクロ波電界とが作用して、外導体12とア
ンテナ13との間で放電が始まり、プラズマ2が生成され
る。そして、加速電源6と引き出し電源7とによって引
き出し電極4と外導体12との間の引き出し電圧が制御さ
れ、この引き出し電圧に基づいて引き出し電極4と外導
体1との間に形成される引き出し電界により、プラズマ
2からイオンビーム8がイオン引き出し電極4を通して
引き出される。
【0030】一方、電子引き出し電源18によって、外導
体12と電子源17との間に電位差が与えられ、この電位差
により電子源17から電子ビーム9が引き出される。引き
出された電子ビーム9はアンテナ13及びプラズマ室1を
介してイオン引き出し孔3に照射され、これにより、イ
オン引き出し孔3付近のイオンの空間電荷が電子ビーム
9の空間電荷により中和される。そして、イオン引き出
し孔3に照射された電子ビーム9は、引き出し電極4と
外導体12との間の電位差によって形成される引き出し電
界によって反射され、外導体12を介して電子源17に対し
閉回路を構成する電子引き出し電源18に流れる。これに
より、実施例1では、引き出し電源18によって電子源17
と外導体12との電位差が低く制御されることにより、イ
オン引き出し孔3に照射される電子ビーム9はエネルギ
ーが低くなるので、装置が溶融することがない。また、
イオン引き出し孔3に照射された電子ビーム9は加速電
源6に流れないので、加速電源6に負担をかけることが
ない。
体12と電子源17との間に電位差が与えられ、この電位差
により電子源17から電子ビーム9が引き出される。引き
出された電子ビーム9はアンテナ13及びプラズマ室1を
介してイオン引き出し孔3に照射され、これにより、イ
オン引き出し孔3付近のイオンの空間電荷が電子ビーム
9の空間電荷により中和される。そして、イオン引き出
し孔3に照射された電子ビーム9は、引き出し電極4と
外導体12との間の電位差によって形成される引き出し電
界によって反射され、外導体12を介して電子源17に対し
閉回路を構成する電子引き出し電源18に流れる。これに
より、実施例1では、引き出し電源18によって電子源17
と外導体12との電位差が低く制御されることにより、イ
オン引き出し孔3に照射される電子ビーム9はエネルギ
ーが低くなるので、装置が溶融することがない。また、
イオン引き出し孔3に照射された電子ビーム9は加速電
源6に流れないので、加速電源6に負担をかけることが
ない。
【0031】実施例2.図2は、この発明の実施例2を
示す断面図である。同図において、2〜9、14、17及び
18は図1に示したものと同様であり、1Aは電子ビーム9
を通す開孔Pを所定位置例えば底部にもつプラズマ室、
12Aは電子源17から引き出された電子ビーム9をプラズ
マ室1Aの開孔Pに入射させるための通路Lをもつ外導
体、13Aは外導体12Aの中心軸19に設けられた、充填なア
ンテナである。実施例1では電子ビーム9を中心軸19に
沿って入射するが、本実施例では、電子ビーム9を中心
軸19以外から入射する。即ち、電子源17から引き出され
た電子ビーム9は、外導体12Aの通路L及びプラズマ室1
Aの開孔Pを通してプラズマ室1Aに入射してイオン引き
出し孔3に照射され、電子ビーム9の空間電荷によって
イオン引き出し孔3付近のイオンの空間電荷を中和す
る。そして、イオン引き出し孔3に照射された電子ビー
ム9は、引き出し電極4と外導体12との間の引き出し電
界によって反射され、外導体12を介して電子引き出し電
源18に流れる。これにより、本実施例では、上記実施例
1と同様の効果が得られると共に、更に、電子ビーム8
がアンテナ13Aを通過しないので、アンテナ13Aが中空で
ある必要がなく、アンテナ13Aの構造が簡単である。
示す断面図である。同図において、2〜9、14、17及び
18は図1に示したものと同様であり、1Aは電子ビーム9
を通す開孔Pを所定位置例えば底部にもつプラズマ室、
12Aは電子源17から引き出された電子ビーム9をプラズ
マ室1Aの開孔Pに入射させるための通路Lをもつ外導
体、13Aは外導体12Aの中心軸19に設けられた、充填なア
ンテナである。実施例1では電子ビーム9を中心軸19に
沿って入射するが、本実施例では、電子ビーム9を中心
軸19以外から入射する。即ち、電子源17から引き出され
た電子ビーム9は、外導体12Aの通路L及びプラズマ室1
Aの開孔Pを通してプラズマ室1Aに入射してイオン引き
出し孔3に照射され、電子ビーム9の空間電荷によって
イオン引き出し孔3付近のイオンの空間電荷を中和す
る。そして、イオン引き出し孔3に照射された電子ビー
ム9は、引き出し電極4と外導体12との間の引き出し電
界によって反射され、外導体12を介して電子引き出し電
源18に流れる。これにより、本実施例では、上記実施例
1と同様の効果が得られると共に、更に、電子ビーム8
がアンテナ13Aを通過しないので、アンテナ13Aが中空で
ある必要がなく、アンテナ13Aの構造が簡単である。
【0032】実施例3.図3は、この発明の実施例3を
示す断面図である。同図において、1〜9、12〜14、17
及び18は図1に示したものと同様であり、20は電子源17
とプラズマ室1との間に設けられた電子加速電極、そし
て21は正端子が電子加速電極20に接続され、負端子が電
子引き出し電源18の負端子に接続され、第1の電源とし
ての電子引き出し電源18よりも高い電位差を制御する第
2の電源としての電子加速電源である。電子加速電源21
によって、電子加速電極20と電子源17との間に電位差が
与えられ、この電位差により、電子源17から電子ビーム
9が引き出されて加速され、電子加速電極20中を高速で
輸送されて、アンテナ13に入射する。その後、電子ビー
ム9は、外導体12と電子加速電極20との電位差により減
速されて、イオン引き出し孔3に照射され、イオン引き
出し孔3付近のイオンの空間電荷を中和する。そして、
電子源17から引き出された電子ビーム9の一部は電子加
速電源21に流れ、残りの電子ビーム9はイオン引き出し
孔3に照射され、引き出し電極4と外導体12との間の引
き出し電界により反射されて、外導体12を介して電子引
き出し電源18に流れる。これにより、本実施例では、上
記実施例1と同様の効果が得られると共に、電子ビーム
9は、電子源17からプラズマ室付近まで高速で輸送され
るために、輸送中、電子ビーム9自身の空間電化による
発散が防止され、また、電子ビーム9はプラズマ室1付
近で減速するためにイオンの空間電荷により電子ビーム
9自身の空間電荷が中和されて、減速後も発散が防止さ
れるので、電子ビーム9をイオン引き出し孔3に効果的
に照射することができる。
示す断面図である。同図において、1〜9、12〜14、17
及び18は図1に示したものと同様であり、20は電子源17
とプラズマ室1との間に設けられた電子加速電極、そし
て21は正端子が電子加速電極20に接続され、負端子が電
子引き出し電源18の負端子に接続され、第1の電源とし
ての電子引き出し電源18よりも高い電位差を制御する第
2の電源としての電子加速電源である。電子加速電源21
によって、電子加速電極20と電子源17との間に電位差が
与えられ、この電位差により、電子源17から電子ビーム
9が引き出されて加速され、電子加速電極20中を高速で
輸送されて、アンテナ13に入射する。その後、電子ビー
ム9は、外導体12と電子加速電極20との電位差により減
速されて、イオン引き出し孔3に照射され、イオン引き
出し孔3付近のイオンの空間電荷を中和する。そして、
電子源17から引き出された電子ビーム9の一部は電子加
速電源21に流れ、残りの電子ビーム9はイオン引き出し
孔3に照射され、引き出し電極4と外導体12との間の引
き出し電界により反射されて、外導体12を介して電子引
き出し電源18に流れる。これにより、本実施例では、上
記実施例1と同様の効果が得られると共に、電子ビーム
9は、電子源17からプラズマ室付近まで高速で輸送され
るために、輸送中、電子ビーム9自身の空間電化による
発散が防止され、また、電子ビーム9はプラズマ室1付
近で減速するためにイオンの空間電荷により電子ビーム
9自身の空間電荷が中和されて、減速後も発散が防止さ
れるので、電子ビーム9をイオン引き出し孔3に効果的
に照射することができる。
【0033】実施例4.図4は、この発明の実施例4を
示す断面図である。同図において、1〜9、12〜14、17
及び18は図1に示したものと同様であり、22は電子源17
とプラズマ室1との間に設けられた電子レンズ、例えば
レンズ電極22a〜22cから構成された電界レンズ、23は正
端子がレンズ電極22bに接続され、負端子が第1の電源
としての電子引き出し電源18の負端子とレンズ電極22a
及び22cとに接続された第3の電源としてのレンズ電源
である。なお、電界レンズ22は、レンズ電源23を図4の
ような極性に接続したことにより、加速モードで機能す
る。電子引き出し電源18によって、レンズ電極22a及び2
2cと電子源17との間に電位差が与えられ、この電位差に
より電子源17から電子ビーム9が引き出される。また子
レンズ電源23によってレンズ電極22bと電極22a及び22c
との電位差が制御されて、電子源17から引き出された電
子ビーム9はイオン引き出し孔3に集束して照射され
る。これにより、電子ビーム9の空間電荷によってイオ
ン引き出し孔3付近のイオンの空間電荷が中和される。
そして、照射された電子ビーム9は、外導体12を介して
電子引き出し電源18に流れる。通常、イオンビーム8の
イオン電流が最大になり、かつ引き出し電極4に流入す
る電流が小さくなるように、レンズ電極22bとレンズ電
極22a及び22cとの電位差をレンズ電源23によって制御す
る。これにより、本実施例では、上記実施例1と同様の
効果が得られると共に、更に、電子ビーム9はイオン引
き出し孔3付近に集束するので、電子ビーム9をイオン
引き出し孔に効果的に照射することができる。
示す断面図である。同図において、1〜9、12〜14、17
及び18は図1に示したものと同様であり、22は電子源17
とプラズマ室1との間に設けられた電子レンズ、例えば
レンズ電極22a〜22cから構成された電界レンズ、23は正
端子がレンズ電極22bに接続され、負端子が第1の電源
としての電子引き出し電源18の負端子とレンズ電極22a
及び22cとに接続された第3の電源としてのレンズ電源
である。なお、電界レンズ22は、レンズ電源23を図4の
ような極性に接続したことにより、加速モードで機能す
る。電子引き出し電源18によって、レンズ電極22a及び2
2cと電子源17との間に電位差が与えられ、この電位差に
より電子源17から電子ビーム9が引き出される。また子
レンズ電源23によってレンズ電極22bと電極22a及び22c
との電位差が制御されて、電子源17から引き出された電
子ビーム9はイオン引き出し孔3に集束して照射され
る。これにより、電子ビーム9の空間電荷によってイオ
ン引き出し孔3付近のイオンの空間電荷が中和される。
そして、照射された電子ビーム9は、外導体12を介して
電子引き出し電源18に流れる。通常、イオンビーム8の
イオン電流が最大になり、かつ引き出し電極4に流入す
る電流が小さくなるように、レンズ電極22bとレンズ電
極22a及び22cとの電位差をレンズ電源23によって制御す
る。これにより、本実施例では、上記実施例1と同様の
効果が得られると共に、更に、電子ビーム9はイオン引
き出し孔3付近に集束するので、電子ビーム9をイオン
引き出し孔に効果的に照射することができる。
【0034】実施例5.図5は、この発明の実施例5を
示す断面図である。同図において、1〜9、12〜14、17
及び18は図1に示したものと同様であり、24はイオン引
き出し孔3に照射される電子ビーム9の通路例えばアン
テナ13内に挿入され、電子ビーム9が通過できる程度の
開孔をもつアパーチャである。電子源17として例えばフ
ィラメントを考えると、通常動作でのフィラメントの真
空度は10-4Torr以下であることが望ましい。通常、プ
ラズマ室1は、真空度10-2〜10-4Torrで使用されるた
め、プラズマ室1から電子源17へイオン化ガスが逆流す
ると、フィラメントの酸化などが生じて、フィラメント
の寿命が短くなる。ここでは、アパーチャ24を設置した
ことにより、プラズマ室1と電子源17との間のコンダク
タンスが小さくなり、プラズマ室1から電子源17へのイ
オン化ガスの逆流が減少する。これにより、本実施例で
は、上記実施例1と同様の効果が得られると共に、プラ
ズマ室1から電子源17へのイオン化ガスの逆流が減少す
るので、電子源17の真空度を高く保つことができ、従っ
て電子源17の寿命を延ばすことができる。
示す断面図である。同図において、1〜9、12〜14、17
及び18は図1に示したものと同様であり、24はイオン引
き出し孔3に照射される電子ビーム9の通路例えばアン
テナ13内に挿入され、電子ビーム9が通過できる程度の
開孔をもつアパーチャである。電子源17として例えばフ
ィラメントを考えると、通常動作でのフィラメントの真
空度は10-4Torr以下であることが望ましい。通常、プ
ラズマ室1は、真空度10-2〜10-4Torrで使用されるた
め、プラズマ室1から電子源17へイオン化ガスが逆流す
ると、フィラメントの酸化などが生じて、フィラメント
の寿命が短くなる。ここでは、アパーチャ24を設置した
ことにより、プラズマ室1と電子源17との間のコンダク
タンスが小さくなり、プラズマ室1から電子源17へのイ
オン化ガスの逆流が減少する。これにより、本実施例で
は、上記実施例1と同様の効果が得られると共に、プラ
ズマ室1から電子源17へのイオン化ガスの逆流が減少す
るので、電子源17の真空度を高く保つことができ、従っ
て電子源17の寿命を延ばすことができる。
【0035】実施例6.図6は、この発明の実施例6を
示す断面図であり、実施例1及び実施例3から実施例6
までが組み合わされている。同図において、1〜9、10
〜14、16〜18、21〜23は図1及び図3〜図5に示したも
のと同様である。なお、アパーチャ24は電子ビーム9の
クロスオーバーポイント(本実施例では、電極22c内部と
する)に設置されている。また、電界レンズ22は、レン
ズ電源23を図6のような極性に接続したことにより、減
速モードで機能する。また、第1の電源は、電子引き出
し電源18であり、第4の電源は電子加速電源21及びレン
ズ電源23から構成される。これにより、本実施例でも上
記実施例1及び上記実施例3から実施例5までと同様の
効果が得られる。また、本実施例では、電子ビーム9の
加速と集束との両方を電界レンズ22と電子加速電源21と
レンズ電源23とによって制御することができるので、装
置全体を小型にすることができる。更に、電子ビーム9
のクロスオーバーポイントでは、電子ビーム9の径が最
小になるためにアパーチャ24の径も最小になることか
ら、プラズマ室1から電子源17への気体の逆流を最小限
に押えて電子源17の真空度を高く保つことができるの
で、電子源17の寿命を最大限に延ばすことができる。
示す断面図であり、実施例1及び実施例3から実施例6
までが組み合わされている。同図において、1〜9、10
〜14、16〜18、21〜23は図1及び図3〜図5に示したも
のと同様である。なお、アパーチャ24は電子ビーム9の
クロスオーバーポイント(本実施例では、電極22c内部と
する)に設置されている。また、電界レンズ22は、レン
ズ電源23を図6のような極性に接続したことにより、減
速モードで機能する。また、第1の電源は、電子引き出
し電源18であり、第4の電源は電子加速電源21及びレン
ズ電源23から構成される。これにより、本実施例でも上
記実施例1及び上記実施例3から実施例5までと同様の
効果が得られる。また、本実施例では、電子ビーム9の
加速と集束との両方を電界レンズ22と電子加速電源21と
レンズ電源23とによって制御することができるので、装
置全体を小型にすることができる。更に、電子ビーム9
のクロスオーバーポイントでは、電子ビーム9の径が最
小になるためにアパーチャ24の径も最小になることか
ら、プラズマ室1から電子源17への気体の逆流を最小限
に押えて電子源17の真空度を高く保つことができるの
で、電子源17の寿命を最大限に延ばすことができる。
【0036】実施例7.上記実施例1から実施例6まで
は、アンテナ型マイクロ波イオン源に電子源を設けて空
間電荷を中和する場合について説明したが、その他の型
のイオン源、例えば導波管型マイクロ波イオン源、フリ
ーマン型イオン源、PIG型イオン源などに利用しても同
様の効果が得られる。
は、アンテナ型マイクロ波イオン源に電子源を設けて空
間電荷を中和する場合について説明したが、その他の型
のイオン源、例えば導波管型マイクロ波イオン源、フリ
ーマン型イオン源、PIG型イオン源などに利用しても同
様の効果が得られる。
【0037】実施例8.上記実施例4では、3電極から
構成された電界レンズを用いているが、これ以外の電界
レンズを用いても同様の効果が得られる。
構成された電界レンズを用いているが、これ以外の電界
レンズを用いても同様の効果が得られる。
【0038】実施例9.上記実施例4では、電界レンズ
を用いているが、磁界レンズを用いても同様の効果が得
られる。
を用いているが、磁界レンズを用いても同様の効果が得
られる。
【0039】実施例10.上記実施例6では、3電極か
ら構成された電界レンズを用いているが、これ以外の電
界レンズを組み合わせて用いても同様の効果が得られ
る。
ら構成された電界レンズを用いているが、これ以外の電
界レンズを組み合わせて用いても同様の効果が得られ
る。
【0040】
【発明の効果】この発明は、以上説明したとおり、内部
でプラズマが生成され、このプラズマからイオンビーム
が引き出されるためのイオン引き出し孔を有するプラズ
マ室、このプラズマ室内部を介して上記イオン引き出し
孔に電子ビームを照射する電子源、及び、上記プラズマ
室と上記電子源との間の電位差を制御する電源を備えた
ことによって、プラズマ室内部を介して、低エネルギー
の電子ビームをイオン引き出し孔に照射することによ
り、加速電源の負担を軽減し、溶融することなく、空間
電荷を最適に中和して多量のイオンビームを引き出すこ
とができるという効果を奏する。
でプラズマが生成され、このプラズマからイオンビーム
が引き出されるためのイオン引き出し孔を有するプラズ
マ室、このプラズマ室内部を介して上記イオン引き出し
孔に電子ビームを照射する電子源、及び、上記プラズマ
室と上記電子源との間の電位差を制御する電源を備えた
ことによって、プラズマ室内部を介して、低エネルギー
の電子ビームをイオン引き出し孔に照射することによ
り、加速電源の負担を軽減し、溶融することなく、空間
電荷を最適に中和して多量のイオンビームを引き出すこ
とができるという効果を奏する。
【0041】また、内部でプラズマが生成され、このプ
ラズマからイオンビームが引き出されるためのイオン引
き出し孔を有するプラズマ室、このプラズマ室内部を介
して上記イオン引き出し孔に電子ビームを照射する電子
源、上記プラズマ室と上記電子源との間に設けられた電
極、上記プラズマ室と上記電子源との間の第1の電位差
を制御する第1の電源、及び、上記電極と上記電子源と
の間の、上記第1の電位差よりも大きい第2の電位差を
制御する第2の電源を備えたことによって、プラズマ室
内部を介して、低エネルギーの電子ビームを、自身の空
間電荷による発散を防止して、イオン引き出し孔に効果
的に照射することにより、加速電源の負担を軽減し、溶
融することなく、イオン引き出し孔付近のイオンの空間
電荷を最適に中和して多量のイオンビームを引き出すこ
とができるという効果を奏する。
ラズマからイオンビームが引き出されるためのイオン引
き出し孔を有するプラズマ室、このプラズマ室内部を介
して上記イオン引き出し孔に電子ビームを照射する電子
源、上記プラズマ室と上記電子源との間に設けられた電
極、上記プラズマ室と上記電子源との間の第1の電位差
を制御する第1の電源、及び、上記電極と上記電子源と
の間の、上記第1の電位差よりも大きい第2の電位差を
制御する第2の電源を備えたことによって、プラズマ室
内部を介して、低エネルギーの電子ビームを、自身の空
間電荷による発散を防止して、イオン引き出し孔に効果
的に照射することにより、加速電源の負担を軽減し、溶
融することなく、イオン引き出し孔付近のイオンの空間
電荷を最適に中和して多量のイオンビームを引き出すこ
とができるという効果を奏する。
【0042】また、内部でプラズマが生成され、このプ
ラズマからイオンビームが引き出されるためのイオン引
き出し孔を有するプラズマ室、このプラズマ室内部を介
して上記イオン引き出し孔に電子ビームを照射する電子
源、上記プラズマ室と上記電子源との間に設けられ、上
記電子ビームを上記イオン引き出し孔付近に集束させる
電子レンズ、上記プラズマ室と上記電子源との間の第1
の電位差を制御する第1の電源、及び、上記電子レンズ
の電位を制御する第3の電源を備えたことによって、プ
ラズマ室内部を介して、低エネルギーの電子ビームを集
束させてイオン引き出し孔に効果的に照射することによ
り、加速電源の負担を軽減し、溶融することなく、イオ
ン引き出し孔付近のイオンの空間電荷を最適に中和して
多量のイオンビームを引き出すことができるという効果
を奏する。
ラズマからイオンビームが引き出されるためのイオン引
き出し孔を有するプラズマ室、このプラズマ室内部を介
して上記イオン引き出し孔に電子ビームを照射する電子
源、上記プラズマ室と上記電子源との間に設けられ、上
記電子ビームを上記イオン引き出し孔付近に集束させる
電子レンズ、上記プラズマ室と上記電子源との間の第1
の電位差を制御する第1の電源、及び、上記電子レンズ
の電位を制御する第3の電源を備えたことによって、プ
ラズマ室内部を介して、低エネルギーの電子ビームを集
束させてイオン引き出し孔に効果的に照射することによ
り、加速電源の負担を軽減し、溶融することなく、イオ
ン引き出し孔付近のイオンの空間電荷を最適に中和して
多量のイオンビームを引き出すことができるという効果
を奏する。
【0043】また、内部でプラズマが生成され、このプ
ラズマからイオンビームが引き出されるためのイオン引
き出し孔を有するプラズマ室、このプラズマ室内部を介
して上記イオン引き出し孔に電子ビームを照射する電子
源、上記プラズマ室と上記電子源との間の電位差を制御
する電源、及び、上記プラズマ室と上記電子源との間に
設けられ、上記プラズマ室から上記電子源への気体の逆
流を減少させるためのアパーチャを備えたことによっ
て、プラズマ室内部を介して、低エネルギーの電子ビー
ムをイオン引き出し孔に照射することにより、加速電源
の負担を軽減し、溶融することなく、イオン引き出し孔
付近のイオンの空間電荷を最適に中和して多量のイオン
ビームを引き出すことができると共に、電子ビームを発
生する電子源の真空度を高く保つことによって電子源の
寿命を延ばすことができるという効果を奏する。
ラズマからイオンビームが引き出されるためのイオン引
き出し孔を有するプラズマ室、このプラズマ室内部を介
して上記イオン引き出し孔に電子ビームを照射する電子
源、上記プラズマ室と上記電子源との間の電位差を制御
する電源、及び、上記プラズマ室と上記電子源との間に
設けられ、上記プラズマ室から上記電子源への気体の逆
流を減少させるためのアパーチャを備えたことによっ
て、プラズマ室内部を介して、低エネルギーの電子ビー
ムをイオン引き出し孔に照射することにより、加速電源
の負担を軽減し、溶融することなく、イオン引き出し孔
付近のイオンの空間電荷を最適に中和して多量のイオン
ビームを引き出すことができると共に、電子ビームを発
生する電子源の真空度を高く保つことによって電子源の
寿命を延ばすことができるという効果を奏する。
【0044】また、内部でプラズマが生成され、このプ
ラズマからイオンビームが引き出されるためのイオン引
き出し孔を有するプラズマ室、このプラズマ室を介して
上記イオン引き出し孔に電子ビームを照射する電子源、
上記プラズマ室と上記電子源との間の第1の電位差を制
御する第1の電源、上記プラズマ室と上記電子源との間
に設けられ、上記電子ビームを加速し、上記イオン引き
出し孔付近に集束させる電子レンズ、この電子レンズの
電位を制御する第4の電源、及び、上記プラズマ室と上
記電子源との間に設けられ、上記プラズマ室から上記電
子源への気体の逆流を減少させるためのアパーチャを備
えたことによって、プラズマ室内部を介して、低エネル
ギーの電子ビームを、自身の空間電荷による発散を防止
し、かつ集束させてイオン引き出し孔に効果的に照射す
ることにより、加速電源の負担を軽減し、溶融すること
なく、イオン引き出し孔付近のイオンの空間電荷を最適
に中和することができると共に、電子ビームを発生する
電子源の真空度を高く保つことにより、電子源の寿命を
延ばすことができるという効果を奏する。
ラズマからイオンビームが引き出されるためのイオン引
き出し孔を有するプラズマ室、このプラズマ室を介して
上記イオン引き出し孔に電子ビームを照射する電子源、
上記プラズマ室と上記電子源との間の第1の電位差を制
御する第1の電源、上記プラズマ室と上記電子源との間
に設けられ、上記電子ビームを加速し、上記イオン引き
出し孔付近に集束させる電子レンズ、この電子レンズの
電位を制御する第4の電源、及び、上記プラズマ室と上
記電子源との間に設けられ、上記プラズマ室から上記電
子源への気体の逆流を減少させるためのアパーチャを備
えたことによって、プラズマ室内部を介して、低エネル
ギーの電子ビームを、自身の空間電荷による発散を防止
し、かつ集束させてイオン引き出し孔に効果的に照射す
ることにより、加速電源の負担を軽減し、溶融すること
なく、イオン引き出し孔付近のイオンの空間電荷を最適
に中和することができると共に、電子ビームを発生する
電子源の真空度を高く保つことにより、電子源の寿命を
延ばすことができるという効果を奏する。
【0045】また、上記アパーチャを上記電子ビームの
クロスオーバーポイントに設けたことにより、上記電子
源の真空度を最大限に高く保つことができ、これによ
り、電源の寿命を更に延ばすことができるという効果を
奏する。
クロスオーバーポイントに設けたことにより、上記電子
源の真空度を最大限に高く保つことができ、これによ
り、電源の寿命を更に延ばすことができるという効果を
奏する。
【図1】この発明の実施例1を示す断面図である。
【図2】この発明の実施例2を示す断面図である。
【図3】この発明の実施例3を示す断面図である。
【図4】この発明の実施例4を示す断面図である。
【図5】この発明の実施例5を示す断面図である。
【図6】この発明の実施例6を示す断面図である。
【図7】従来のイオン源を示す断面図である。
【図8】従来のイオン源における電子ビームの入射を示
す断面図である。
す断面図である。
1、1A プラズマ室 2 プラズマ 3 イオン引き出し孔 8 イオンビーム 9 電子ビーム 17 電子源 18 電子引き出し電源 20 電極 21 電子加速電源 22 電界レンズ 23 レンズ電源 24 アパーチャ
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年2月20日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0003
【補正方法】変更
【補正内容】
【0003】次に、従来例の動作を説明する。プラズマ
室1の電位に対して負の電位が印加されている引き出し
電極4とプラズマ室1との間に生成される電界によっ
て、プラズマ室1に生成されたプラズマ2からイオンビ
ーム8が引き出される。このとき、イオン自らが持つ正
の空間電荷のために、プラズマ2から引き出し得るイオ
ンビーム8のイオン電流Isi(A)は、下記の(1)式で表
される値に制限される(上記「イオン源工学」の2頁に
示されている)。
室1の電位に対して負の電位が印加されている引き出し
電極4とプラズマ室1との間に生成される電界によっ
て、プラズマ室1に生成されたプラズマ2からイオンビ
ーム8が引き出される。このとき、イオン自らが持つ正
の空間電荷のために、プラズマ2から引き出し得るイオ
ンビーム8のイオン電流Isi(A)は、下記の(1)式で表
される値に制限される(上記「イオン源工学」の2頁に
示されている)。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】ところが、上記(1)式において、引き出し
電圧Vは装置の使用条件(イオン注入用に使用する場合
は通常20〜50kV)によってきまり、電極間隙dは、引
き出し電極4とプラズマ室1との間で引き出し電圧Vに
より放電が起こらないような値までしか小さくすること
ができず(例えば、引き出し電圧Vが40kVの場合に
は、引き出し電極間隙dは1cm前後)、またイオン引
き出し孔3の大きさもイオン引き出しを適正に行うため
に電極間隙dと同程度に押える必要があるため、電子に
よるイオンの空間電荷の中和がない場合(空間電荷緩和
係数γ=1)には、引き出し得るイオン電流Isiはこれ
らの条件によって制限される。例えば、引き出し電圧V
=40kV、引き出し電極間隙d=1cm、イオン引き出
し孔3の直径2a=1cmとし、イオン化ガスをArイオ
ン化ガス(M=40)として上記(1)式に基づき計算する
と、空間電荷制限緩和係数γ=1の場合には引き出し得
るイオン電流Isiの最大値は54mAに制限される。従っ
て、何等かの方法で十分大きいイオン電流Ipiが取り得
るプラズマ2が生成されても、電子によるイオンの空間
電荷の中和がない場合には、54mA以上のイオン電流I
siを引き出すことはできない。
電圧Vは装置の使用条件(イオン注入用に使用する場合
は通常20〜50kV)によってきまり、電極間隙dは、引
き出し電極4とプラズマ室1との間で引き出し電圧Vに
より放電が起こらないような値までしか小さくすること
ができず(例えば、引き出し電圧Vが40kVの場合に
は、引き出し電極間隙dは1cm前後)、またイオン引
き出し孔3の大きさもイオン引き出しを適正に行うため
に電極間隙dと同程度に押える必要があるため、電子に
よるイオンの空間電荷の中和がない場合(空間電荷緩和
係数γ=1)には、引き出し得るイオン電流Isiはこれ
らの条件によって制限される。例えば、引き出し電圧V
=40kV、引き出し電極間隙d=1cm、イオン引き出
し孔3の直径2a=1cmとし、イオン化ガスをArイオ
ン化ガス(M=40)として上記(1)式に基づき計算する
と、空間電荷制限緩和係数γ=1の場合には引き出し得
るイオン電流Isiの最大値は54mAに制限される。従っ
て、何等かの方法で十分大きいイオン電流Ipiが取り得
るプラズマ2が生成されても、電子によるイオンの空間
電荷の中和がない場合には、54mA以上のイオン電流I
siを引き出すことはできない。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0028
【補正方法】変更
【補正内容】
【0028】
【実施例】以下、この発明の諸実施例を、例えばアンテ
ナ型マイクロ波イオン源に適用した場合を例にとり、図
について説明する。 実施例1.図1は、この発明の実施例1を示す断面図で
ある。同図において、1〜9は図7及び図8に示された
ものと同様であり、10はマイクロ波を発生するマイクロ
波源、11はマイクロ波源10に接続された同軸線、12はこ
の同軸線11に接続され、プラズマ室1を含有した外導
体、13は外導体12内の中心軸に設けられた中空なアンテ
ナ、14は外導体12内において、プラズマ室1以外の、外
導体12とアンテナ13との間に挿入された絶縁物、15は外
部からプラズマ室1に気体(イオン化ガス)を導入するた
めのガス導入管、16は外導体12外部の、プラズマ室1付
近に設けられたコイル、17は外導体12の外部に設けられ
てアンテナ13を介してプラズマ室1に電子ビーム9を照
射する電子源、そして18は、正端子が加速電源6の正端
子に接続され、負端子が電子源17に接続された電子引き
出し電源である。
ナ型マイクロ波イオン源に適用した場合を例にとり、図
について説明する。 実施例1.図1は、この発明の実施例1を示す断面図で
ある。同図において、1〜9は図7及び図8に示された
ものと同様であり、10はマイクロ波を発生するマイクロ
波源、11はマイクロ波源10に接続された同軸線、12はこ
の同軸線11に接続され、プラズマ室1を含有した外導
体、13は外導体12内の中心軸に設けられた中空なアンテ
ナ、14は外導体12内において、プラズマ室1以外の、外
導体12とアンテナ13との間に挿入された絶縁物、15は外
部からプラズマ室1に気体(イオン化ガス)を導入するた
めのガス導入管、16は外導体12外部の、プラズマ室1付
近に設けられたコイル、17は外導体12の外部に設けられ
てアンテナ13を介してプラズマ室1に電子ビーム9を照
射する電子源、そして18は、正端子が加速電源6の正端
子に接続され、負端子が電子源17に接続された電子引き
出し電源である。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0030
【補正方法】変更
【補正内容】
【0030】一方、電子引き出し電源18によって、外導
体12と電子源17との間に電位差が与えられ、この電位差
により電子源17から電子ビーム9が引き出される。引き
出された電子ビーム9はアンテナ13及びプラズマ室1を
介してイオン引き出し孔3に照射され、これにより、イ
オン引き出し孔3付近のイオンの空間電荷が電子ビーム
9の空間電荷により中和される。そして、イオン引き出
し孔3に照射された電子ビーム9は、引き出し電極4と
外導体12との間の電位差によって形成される引き出し電
界によって反射され、外導体12を介して電子源17に対し
閉回路を構成する電子引き出し電源18に流れる。これに
より、実施例1では、引き出し電源18によって電子源17
と外導体12との電位差が引き出し電圧と比較して低く制
御されることにより、イオン引き出し孔3に照射される
電子ビーム9はエネルギーが低くなるので、装置が溶融
することがない。また、イオン引き出し孔3に照射され
た電子ビーム9は加速電源6に流れないので、加速電源
6に負担をかけることがない。
体12と電子源17との間に電位差が与えられ、この電位差
により電子源17から電子ビーム9が引き出される。引き
出された電子ビーム9はアンテナ13及びプラズマ室1を
介してイオン引き出し孔3に照射され、これにより、イ
オン引き出し孔3付近のイオンの空間電荷が電子ビーム
9の空間電荷により中和される。そして、イオン引き出
し孔3に照射された電子ビーム9は、引き出し電極4と
外導体12との間の電位差によって形成される引き出し電
界によって反射され、外導体12を介して電子源17に対し
閉回路を構成する電子引き出し電源18に流れる。これに
より、実施例1では、引き出し電源18によって電子源17
と外導体12との電位差が引き出し電圧と比較して低く制
御されることにより、イオン引き出し孔3に照射される
電子ビーム9はエネルギーが低くなるので、装置が溶融
することがない。また、イオン引き出し孔3に照射され
た電子ビーム9は加速電源6に流れないので、加速電源
6に負担をかけることがない。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0034
【補正方法】変更
【補正内容】
【0034】実施例5.図5は、この発明の実施例5を
示す断面図である。同図において、1〜9、12〜14、17
及び18は図1に示したものと同様であり、24はイオン引
き出し孔3に照射される電子ビーム9の通路例えばアン
テナ13内に挿入され、電子ビーム9が通過できる程度の
開孔をもつアパーチャである。電子源17として例えばフ
ィラメントを考えると、通常動作でのフィラメントの真
空度は10-4Torr以下であることが望ましい。通常、プ
ラズマ室1は、真空度10-2〜10-4Torrで使用されるた
め、プラズマ室1から電子源17へイオン化ガスが逆流す
ると、フィラメントのスパッタによる劣化などが生じ
て、フィラメントの寿命が短くなる。ここでは、アパー
チャ24を設置したことにより、プラズマ室1と電子源17
との間のコンダクタンスが小さくなり、プラズマ室1か
ら電子源17へのイオン化ガスの逆流が減少する。これに
より、本実施例では、上記実施例1と同様の効果が得ら
れると共に、プラズマ室1から電子源17へのイオン化ガ
スの逆流が減少するので、電子源17の真空度を高く保つ
ことができ、従って電子源17の寿命を延ばすことができ
る。
示す断面図である。同図において、1〜9、12〜14、17
及び18は図1に示したものと同様であり、24はイオン引
き出し孔3に照射される電子ビーム9の通路例えばアン
テナ13内に挿入され、電子ビーム9が通過できる程度の
開孔をもつアパーチャである。電子源17として例えばフ
ィラメントを考えると、通常動作でのフィラメントの真
空度は10-4Torr以下であることが望ましい。通常、プ
ラズマ室1は、真空度10-2〜10-4Torrで使用されるた
め、プラズマ室1から電子源17へイオン化ガスが逆流す
ると、フィラメントのスパッタによる劣化などが生じ
て、フィラメントの寿命が短くなる。ここでは、アパー
チャ24を設置したことにより、プラズマ室1と電子源17
との間のコンダクタンスが小さくなり、プラズマ室1か
ら電子源17へのイオン化ガスの逆流が減少する。これに
より、本実施例では、上記実施例1と同様の効果が得ら
れると共に、プラズマ室1から電子源17へのイオン化ガ
スの逆流が減少するので、電子源17の真空度を高く保つ
ことができ、従って電子源17の寿命を延ばすことができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村上 英信 尼崎市塚口本町8丁目1番1号 三菱電機 株式会社生産技術研究所内
Claims (6)
- 【請求項1】 内部でプラズマが生成され、このプラズ
マからイオンビームが引き出されるためのイオン引き出
し孔を有するプラズマ室、 このプラズマ室内部を介して上記イオン引き出し孔に電
子ビームを照射する電子源、及び、 上記プラズマ室と上記電子源との間の電位差を制御する
電源を備えたことを特徴とするイオン源。 - 【請求項2】 内部でプラズマが生成され、このプラズ
マからイオンビームが引き出されるためのイオン引き出
し孔を有するプラズマ室、 このプラズマ室内部を介して上記イオン引き出し孔に電
子ビームを照射する電子源、 上記プラズマ室と上記電子源との間に設けられた電極、 上記プラズマ室と上記電子源との間の第1の電位差を制
御する第1の電源、及び、 上記電極と上記電子源との間の、上記第1の電位差より
も大きい第2の電位差を制御する第2の電源を備えたこ
とを特徴とするイオン源。 - 【請求項3】 内部でプラズマが生成され、このプラズ
マからイオンビームが引き出されるためのイオン引き出
し孔を有するプラズマ室、 このプラズマ室内部を介して上記イオン引き出し孔に電
子ビームを照射する電子源、 上記プラズマ室と上記電子源との間に設けられ、上記電
子ビームを上記イオン引き出し孔付近に集束させる電子
レンズ、 上記プラズマ室と上記電子源との間の第1の電位差を制
御する第1の電源、及び、 上記電子レンズの電位を制御する第3の電源を備えたこ
とを特徴とするイオン源。 - 【請求項4】 内部でプラズマが生成され、このプラズ
マからイオンビームが引き出されるためのイオン引き出
し孔を有するプラズマ室、 このプラズマ室内部を介して上記イオン引き出し孔に電
子ビームを照射する電子源、 上記プラズマ室と上記電子源との間の電位差を制御する
電源、及び、 上記プラズマ室と上記電子源との間に設けられ、上記プ
ラズマ室から上記電子源への気体の逆流を減少させるた
めのアパーチャを備えたことを特徴とするイオン源。 - 【請求項5】 内部でプラズマが生成され、このプラズ
マからイオンビームが引き出されるためのイオン引き出
し孔を有するプラズマ室、 このプラズマ室内部を介して上記イオン引き出し孔に電
子ビームを照射する電子源、 上記プラズマ室と上記電子源との間の第1の電位差を制
御する第1の電源、 上記プラズマ室と上記電子源との間に設けられ、上記電
子ビームを加速し、上記イオン引き出し孔付近に集束さ
せる電子レンズ、 この電子レンズの電位を制御する第4の電源、及び、 上記プラズマ室と上記電子源との間に設けられ、上記プ
ラズマ室から上記電子源への気体の逆流を減少させるた
めのアパーチャを備えたことを特徴とするイオン源。 - 【請求項6】 上記アパーチャを上記電子ビームのクロ
スオーバーポイントに設けたことを特徴とする請求項第
5項記載のイオン源。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3304992A JPH05144397A (ja) | 1991-11-20 | 1991-11-20 | イオン源 |
US07/978,372 US5387843A (en) | 1991-11-20 | 1992-11-18 | Ion source having plasma chamber, an electron source, and a plasma power supply |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3304992A JPH05144397A (ja) | 1991-11-20 | 1991-11-20 | イオン源 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05144397A true JPH05144397A (ja) | 1993-06-11 |
Family
ID=17939775
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3304992A Pending JPH05144397A (ja) | 1991-11-20 | 1991-11-20 | イオン源 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US5387843A (ja) |
JP (1) | JPH05144397A (ja) |
Families Citing this family (13)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5661308A (en) * | 1996-05-30 | 1997-08-26 | Eaton Corporation | Method and apparatus for ion formation in an ion implanter |
US5858477A (en) * | 1996-12-10 | 1999-01-12 | Akashic Memories Corporation | Method for producing recording media having protective overcoats of highly tetrahedral amorphous carbon |
EP1046183B1 (en) * | 1998-09-24 | 2004-04-07 | Koninklijke Philips Electronics N.V. | Ion implantation device arranged to select neutral ions from the ion beam and methode |
EP2426693A3 (en) * | 1999-12-13 | 2013-01-16 | Semequip, Inc. | Ion source |
US6452338B1 (en) | 1999-12-13 | 2002-09-17 | Semequip, Inc. | Electron beam ion source with integral low-temperature vaporizer |
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