JPH05144372A - シヤドウマスク製作用原版 - Google Patents

シヤドウマスク製作用原版

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JPH05144372A
JPH05144372A JP30222891A JP30222891A JPH05144372A JP H05144372 A JPH05144372 A JP H05144372A JP 30222891 A JP30222891 A JP 30222891A JP 30222891 A JP30222891 A JP 30222891A JP H05144372 A JPH05144372 A JP H05144372A
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JP
Japan
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shadow mask
pattern
aperture
hole
shape
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Application number
JP30222891A
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English (en)
Inventor
Yasuhisa Otake
康久 大竹
Seiji Sago
誠司 佐合
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 所定配列の多数の丸孔状開孔を有し、シャド
ウマスクの中心から周辺部になるにしたがって、その開
孔のシャドウマスクのラジアル方向の孔径が直交する方
向の孔径よりも漸次大きくなるシャドウマスクをフォト
エッチング法により製作するためのシャドウマスク製作
用原版において、少なくともシャドウマスクの周辺部の
開孔に対応するパターン27を形状または回転方向に位置
ずれした複数個の矩形状パターン28a,28b,28c により構
成した。 【効果】 蛍光体スクリーン全域にわたりビームスポッ
トを円形とすることがで、ホワイトユニフォーミティお
よびコントラストのすぐれたカラー受像管とすることが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、カラー受像管に装着
されるシャドウマスクをフォトエッチング法により製作
するためのシャドウマスク製作用原版に関する。
【0002】
【従来の技術】シャドウマスク型カラー受像管は、図4
に示すように、パネル1 およびこのパネル1 に一体に接
合されたファンネル2 からなる外囲器を有し、そのパネ
ル1 の内面に形成された青、緑、赤に発光する3色蛍光
体層からなる蛍光体スクリーン3 に対向して、その内側
にシャドウマスク4 が装着されている。
【0003】このシャドウマスク4 は、ファンネル2 の
ネック5内に配設された電子銃6 から放出される3電子
ビーム7B,7G,7Rを選別して、上記蛍光体スクリーン3
の3色蛍光体層に正しくランディングさせるためのもの
であり、別名色選別電極ともいわれ、蛍光体スクリーン
3 に対向する板面には、3色蛍光体層に対応する多数の
開孔8 (電子ビーム通過孔)が所定の配列で形成されて
いる。その開孔8 は、図5に示すように、蛍光体スクリ
ーン側の一方の面に形成された大孔9 と電子銃側の他方
の面に形成されて上記大孔9 に連通した小孔10とからな
り、通常開孔8の径は、小孔10の径と同等または若干小
さくなっている。
【0004】従来よりこのようなシャドウマスク4 の開
孔8 は、フォトエッチング法により形成されている。こ
のフォトエッチング法では、まず板状のシャドウマスク
素材の両面に感光剤を塗布し乾燥して感光膜を形成し、
この両面の感光膜に上記大孔9 および小孔10に対応する
パターンの形成された一対のネガ原版を密着して露光す
ることにより、一対のネガ原版のパターンを焼付ける。
ついでそのネガ原版のパターンの焼付けられた感光膜を
現像し、未感光部を除去して上記シャドウマスク素材の
両面にネガ原版のパターンに対応するパターンからなる
レジスト膜を形成する。その後、このレジスト膜の形成
されたシャドウマスク素材をエッチングして、一方の面
に大孔9 を、他方の面にこの大孔9 に連通する小孔10を
形成することにより得られる。
【0005】ところで、上記シャドウマスク4 を孔形状
により大別すると、現在、円形状の開孔8 が形成された
丸孔シャドウマスクと矩形状の開孔8 が形成された矩形
孔シャドウマスクとがある。その丸孔シャドウマスク
は、主として文字や図形などを表示するティスプレイ管
に用いられ、矩形孔シャドウマスクは、主として一般家
庭用のカラー受像管に用いられている。
【0006】一方、昨今においては、パソコン、オフコ
ン、EWS(Engineering Works Station )の端末機器
のカラーディスプレイ管の需要がめざましく、特に人間
工学的な見地から、外光の反射が少なく画像の歪みが少
ない平坦な画面を形成するFS(Full Square)管の需
要が増えている。
【0007】一般にシャドウマスクの開孔に入射する電
子ビームの入射角は、カラー受像管の構造上、シャドウ
マスクの中央部よりも周辺部の方が大きく、シャドウマ
スクの周辺部では、入射した電子ビームの一部が開孔縁
あるいは開孔内壁に衝突することがおこりやすい。この
場合、蛍光体スクリーン上のビームスポットは形状が歪
み、いわゆるビーム欠けを生じ、輝度やホワイトユニフ
ォーミティを低下させる。また反射電子ビームによる色
純度やコントラストの低下がおこる。
【0008】このような問題は、シャドウマスクの開孔
の配列ピッチが小さく、シャドウマスクの板厚が厚くな
るにしたがって、またFS管のようにシャドウマスクの
曲率が小さく、電子ビームの開孔への入射角が大きくな
るにしたがって顕著となり、カラー受像管の品位を低下
させる。
【0009】丸孔シャドウマスクにおけるこれらの問題
を解決する手段として、特公昭47−7670号公報に
は、図6に示すように、小孔10に対して大孔9 を電子ビ
ーム7 が抜ける方向にずらしたいわゆるオフセンターマ
スクとしたものが示されている。しかし、このようなシ
ャドウマスクでは、一方の面からの大孔9 と他方の面か
らの小孔10との合致点の高さがシャドウマスクの中心側
と電子ビーム7 の抜ける側とで異なるため、オフセンタ
ー量を多くした場合、図7に示すように、エッチング速
度差により破線12で示す目的とする孔形状に対して、実
線13で示すような変形孔となり、結果として、孔寸法の
ばらつきによるホワイトユニフォーミティの低下をまね
くものとなる。
【0010】また、特公昭55−2697号公報には、
図8に示すように、小孔10は円形であるが、大孔9 のシ
ャドウマスクのラジアル方向の孔径を直交する方向の孔
径よりも大きくした長円形状とし、かつ大孔9 と小孔10
の中心をずらしたオフセンターマスクとしたものが示さ
れている。このようなシャドウマスクでは、大孔9 が電
子ビームの抜ける方向に長くなっているため、オフセン
ター量を少なくしても、電子ビームの欠けは発生しにく
く、開孔8 もまたほぼ円形にすることができる。しか
し、シャドウマスクの中央部以外の開孔に入射する電子
ビームは、斜めに入射するため、開孔8 がほぼ円形で斜
めに入射する電子ビームがその開孔8 を完全に通過する
ことができても、蛍光体スクリーン上のビームスポット
は、シャドウマスクの周辺部になるにしたがって、円柱
を斜めに切った断面形状、すなわち周辺部になるにした
がって、シャドウマスクのラジアル方向の孔径が直交す
る方向の孔径より小さな長円形状となる。またビーム欠
けが生ずる場合は、より極端な長円形状となる。このよ
うな長円形状のビームスポットは、設計値よりも面積が
小さく、結果として、蛍光体スクリーンの中央部と周辺
部とで輝度差を生じ、特にランディングエラーを生じた
場合は、輝度変化が大きくなってホワイトユニフォーミ
ティを低下させる。
【0011】さらに、特開昭59−16249号公報に
は、図9に示すように、シャドウマスクの周辺部になる
にしたがって、開孔8 のシャドウマスクのラジアル方向
の径を直交する方向の径より大きくなる長円形状とし、
蛍光体スクリーン上のビームスポットが蛍光体スクリー
ン全域で円形になるようにしたシャドウマスクが示され
ている。しかし、このような開孔8 をフォトエッチング
法により形成するには、どのようなネガ原版を用いるか
が重要であるが、上記公報には、それに関する具体的な
記載がない。たとえば長円形状開孔8 の長径、短径およ
び開孔8 の長径(または短径)の方向がシャドウマスク
の全面にわたり同じであるならば、従来の技術でネガ原
版のパターンを作製することが可能であるが、上記シャ
ドウマスクを製作するネガ原版としては、それらがシャ
ドウマスクの周辺部になるにしたがって連続的に変化す
るものでなければ最適なものとはいえず、一般的なパタ
ーンゼネレータでは、上記開孔分布と相似のパターンを
もつネガ原版を作製することは不可能であり、必要なネ
ガ原版のパターンをどうして作製するかが大きな問題と
なる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、丸孔シ
ャドウマスクについては、その開孔に入射した電子ビー
ムの一部が開孔縁あるいは開孔内壁に衝突しやすく、そ
の結果、蛍光体スクリーン上のビームスポットの形状が
ビーム欠けとなり、輝度やホワイトユニフォーミティを
低下させる。また反射電子ビームによる色純度やコント
ラストを低下させるという問題がある。
【0013】これを解決するため、シャドウマスクの蛍
光体スクリーンと対向する一方の面の大孔を電子銃側の
他方の面の小孔に対して電子ビームの抜け方向にずらし
たオフセンターマスク、大孔のシャドウマスクのラジア
ル方向の径を直交する方向の径よりも大きくして長円形
状とし、かつ大孔を小孔に対して電子ビームの抜け方向
にずらしたシャドウマスクなどが知られている。しか
し、このようにしてもその開孔が円形である限り、シャ
ドウマスクの周辺部の開孔に入射した電子ビームの蛍光
体スクリーン上のビームスポットは長円形状となり、そ
の結果、蛍光体スクリーンの中央部と周辺部とで輝度差
を生じ、ホワイトユニフォーミティの低下は避けられな
い。
【0014】また、シャドウマスクの周辺部になるにし
たがい、開孔のシャドウマスクのラジアル方向の孔径を
直交する方向の孔径より大きくなる長円形状として、蛍
光体スクリーン上のビームスポットが蛍光体スクリーン
全域で円形になるようにしたシャドウマスクが知られて
いる。しかし、このような開孔をフォトエッチング法に
より形成するには、露光に用いられるネガ原版のパター
ンをシャドウマスクの開孔の分布に対応して、シャドウ
マスクの周辺部になるにしたがって連続的に変化するも
のにすることが必要であるが、一般的なパターンゼネレ
ータによる従来のネガ原版の作製技術では、その開孔分
布と相似のパターンをもつネガ原版を作製することは不
可能であるという問題がある。
【0015】この発明は、上記問題点に鑑みてなされた
ものであり、シャドウマスクの周辺部になるにしたが
い、開孔のシャドウマスクのラジアル方向の孔径が直交
する方向の孔径より大きくなる長円形状とし、かつシャ
ドウマスクの全面にわたり、その開孔の長径の方向がシ
ャドウマスクのラジアル方向と一致し、開孔に入射した
電子ビームの蛍光体スクリーン上のビームスポットを蛍
光体スクリーンの全域にわたり円形とすることにより、
すぐれたホワイトユニフォーミティが得られるシャドウ
マスクをフォトエッチング法により製作するシャドウマ
スク製作用原版を得ることを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】所定配列の多数の丸孔状
開孔を有し、シャドウマスクの中心から周辺部になるに
したがって上記開孔のシャドウマスクのラジアル方向の
孔径が直交する方向の孔径よりも漸次大きくなるシャド
ウマスクをフォトエッチング法により製作するため、上
記所定配列の丸孔状開孔に対応するパターンが形成され
たシャドウマスク製作用原版において、少なくともシャ
ドウマスクの周辺部の開孔に対応するパターンを形状ま
たは回転方向に位置ずれした複数個の矩形状パターンに
より構成した。
【0017】
【作用】上記のように、少なくともシャドウマスクの周
辺部の開孔に対応するパターンを形状または回転方向に
位置ずれした複数個の矩形状パターンにより構成する
と、このシャドウマスク製作用原版を用いて製作される
シャドウマスクの開孔は、この開孔に入射する電子ビー
ムを100%通過させるものとすることができ、蛍光体
スクリーン上のビームスポットを蛍光体スクリーンの全
域にわたり、円形とすることができる。その結果、蛍光
体スクリーンの中央部と周辺部とで輝度差を生ぜず、ホ
ワイトユニフォーミティおよびコントラストのすぐれた
カラー受像管とすることができるものとなる。
【0018】
【実施例】以下、図面を参照してこの発明を実施例に基
づいて説明する。
【0019】図2に後述するネガ原版を用いてフォトエ
ッチング法により製作されるシャドウマスクの開孔形状
およびその分布を示す。このシャドウマスクの開孔20
は、所定の配列ピッチで形成され、その各開孔20は、蛍
光体スクリーンと対向する一方の面の大孔21と電子銃側
となる他方の面の小孔22とにより構成されている。その
大孔21および小孔22は、それぞれシャドウマスクの中央
部では円形であるが、周辺部になるにしたがって、シャ
ドウマスクのラジアル方向を長径とし、直交する方向を
短径とする長円形状をなし、開孔20自体がその大孔21お
よび小孔22と同様にシャドウマスクのラジアル方向を長
径とし、直交する方向を短径とする長円形状に形成さ
れ、その孔径が小孔22の孔径と同等かまたは若干小さい
ものとなっている。
【0020】このような開孔20は、具体的には、たとえ
ば板厚が0.13mmの金属薄板に0.3mmの配列ピッチ
で形成され、シャドウマスクの中央部での円形の大孔21
の直径Dは0.28mmであり、開孔20のシャドウマスク
のラジアル方向の孔径をd1、このラジアル方向と直交
する方向の孔径をd2 とするとき、開孔20が円形である
シャドウマスクの中心では、d1 =d2 =0.14mmで
あるが、シャドウマスクの周辺部になるにしたがって、
d1 がd2 に対して大きくなり、たとえばシャドウマス
クの対角軸(D軸)方向の周辺では、d1 =0.16m
m、d2 =0.14mmの長円形状となっている。
【0021】すなわち、このシャドウマスクの開孔20
は、d1 とd2 との比d1 /d2 が電子ビームの入射角
が大きくなる周辺部になるにしたがって大きくなり、か
つその開孔20の長軸の向きがその開孔20に入射する電子
ビームの方向と一致している。
【0022】なお、図1において、Xは水平軸、Yは垂
直軸である。
【0023】つぎに、フォトエッチング法により上記シ
ャドウマスクを製作するためのネガ原版の作製について
説明する。
【0024】一般にシャドウマスク製作用ネガ原版のパ
ターンは、米国ガーバー社製のフォトプロッターを使用
して作製される。このフォトプロッターは、2系列の光
学系を有し、円形パターンを形成するときは、個々に孔
寸法の固定された24個のアパーチャーから目的の寸法
のものを選択し、その選択されたアパーチャーを通過し
た光をレンズを介してガラス乾板のエマルジョン層に結
像させて焼付けることにより形成される。したがってパ
ターンの寸法が漸次変化する円形パターンについては、
24個の個々のアパーチャーの寸法がわずかに異なるも
のを選択し、それを漸次切換えてゆくことにより作画す
ることができる。しかしアパーチャーを切換えたときの
寸法の変化が大きすぎる場合および24個のアパーチャ
ーの取付け中心位置にわずかなずれがある場合は、切換
え部分が境界線の如くむらに見え、ユニフォーミティの
よいパターンを作画することができなくなる。
【0025】なお、当然のことながら、この円形パター
ンの形成方法では、パターンをシャドウマスクの開孔形
状と類似の長円形とし、その長径と短径との比をネガ原
版の周辺部になるにしたがって漸次変化させることは不
可能である。
【0026】一方、後述する目的とする任意寸法の矩形
パターンは、フォトプロッターの制御装置に入力したデ
ータからの信号を受けて開閉する各1対の歯部を直交方
向に配置した2対の歯部を有するパターン形成装置を使
用し、その各一対の歯部間を通過する矩形状パターンの
光をレンズを介してガラス乾板上のエマルジョン層に結
像させて焼付けることにより形成される。なお、上記パ
ターン形成装置は、回転可能なステージに取付けられ、
ガラス乾板上のエマルジョン層上に得られる矩形パター
ンの傾きを任意に変化させることができるようになって
いる。
【0027】ところで、シャドウマスク素材面に矩形パ
ターンからなるレジスト膜を形成し、このレジスト膜の
形成されたシャドウマスク素材をエッチングすると、エ
ッチングの進行とともに、形成される凹孔は、角部が丸
みを帯びる。このことは、上記現象を利用して、矩形パ
ターンをもつネガ原版からシャドウマスク素材に長円形
状の開孔を形成することが可能であることを示唆してい
る。しかし単純な矩形パターンのネガ原版では、エッチ
ング時間が短い場合、角部の丸みが少なく、長円形状の
開孔にすることが困難である。
【0028】これを解決するため、この例では、ネガ原
版のシャドウマスクの開孔に対応するパターンを寸法の
異なる矩形パターンを多重打ち(多重露光)して作画
し、この多重打ちにより重畳した複数の矩形パターンか
らなるパターンをもつネガ原版を用いて、シャドウマス
ク素材に形成された感光膜を露光することにより、転写
されたパターンからなるレジストの形成し、このレジス
トの形成されたシャドウマスク素材をエッチングして、
その鋭角部に丸みをもたせて長円形状の開孔とするもの
である。
【0029】上記ネガ原版は、前記したように製作され
るシャドウマスクの中央部の開孔が長円形状でなく円形
であるから、図1に示すように、その中央部の開孔を形
成するための中央部のパターン24は、パターン形成装置
により得られる正四角形の矩形パターン25を中心座標を
ずらすことなく45°回転して2重打ちするか、ネガ原
版のラジアル方向およびこのラジアル方向に対して、中
心座標をずらすことなく±22.5°回転させて3重打
ちするなどの多重打ちするか、あるいは円形パターンを
直接作画してもよい。この場合、所要孔径の円形開孔を
形成するパターン24の設計寸法は、矩形パターン25の対
角寸法により決定される。
【0030】一方、シャドウマスクの中央部から離れた
位置の長円形状開孔を形成するための中央部から離れた
位置のパターン27は、所要の長円形状開孔を形成するう
えに必要な長方形すなわち矩形パターン28a の長径がネ
ガ原版のラジアル方向と一致するように所定角度回転さ
せて作画し、この矩形パターン28a の中心座標および角
度を同じにして、長辺と短辺の長さを異ならしめた矩形
パターン28b ,28c …を多重打ちする(図示例は矩形パ
ターン28a ,28b ,28c の3重打ち)。この場合、所要
寸法の長円形状開孔を形成するパターン27の設計寸法
は、矩形パターン28a ,28b ,28c …のうち、最も長い
矩形パターンの長径が長円形状開孔の長径に相当するよ
うに選択される。また多重打ちされる各矩形パターン28
a ,28b ,28c …間の長辺および短辺の刻みの変化量が
大きすぎると、シャドウマスクの開孔形状が乱れる。ま
た多重打ちの回数が多いと、パターン27の作画に時間が
かかり、逆に回数が少ないと、開孔形状が乱れる。した
がって所要のパターン27を容易に得るためには、各矩形
パターン28a ,28b ,28c …間の長辺および短辺の刻み
の変化量を5〜20μm 、多重打ちの回数を2〜5回の
範囲にするとよい。
【0031】なお、このこのネガ原版の作製において、
各矩形パターン28a,28b ,28c の長径と短径の比は、
ネガ原版の中心から周辺部になるにしたがって変化させ
る。
【0032】このように作製されたネガ原版を用いてフ
ォトエッチング法によりシャドウマスク素材の両面にネ
ガ原版のパターン24,27が転写されたパターンのレジス
トを形成し、エッチングにより開孔を形成すると、図1
に示したように中央部の開孔が円形であり、周辺部にな
るにしたがって、長径が短径に対して大きい長円形状開
孔をもつシャドウマスクとすることができる。したがっ
てこのシャドウマスクを所定の曲率に成形してカラー受
像管に組込むことにより、各開孔を通過して蛍光体スク
リーンをランディングする電子ビームのビームスポット
をすべて円形にすることができ、蛍光体スクリーンの中
央部と周辺部との輝度差を軽減して、ホワイトユニフォ
ーミティおよびコントラストのすぐれたカラー受像管と
することができる。
【0033】つぎに、他の実施例について説明する。
【0034】この例のネガ原版は、図3に示すように、
シャドウマスクの中央部の円形の開孔を形成するための
ネガ原版の中央部のパターン24は、前記実施例の中央部
のパターンと同様にパターン形成装置により得られる正
四角形の矩形パターン25を回転させて多重打ちするか、
あるいは円形パターンを直接作画することにより形成さ
れる。
【0035】一方、シャドウマスクの中央部から離れた
位置の長円形状開孔を形成するための中央部から離れた
位置のパターン27は、前記実施例では、長方形の矩形パ
ターンノ中心座標および角度を同じにして作画したが、
この例では、長円形状開孔を形成するうえに必要な長方
形の矩形パターン30の長径をネガ原版のラジアル方向に
対して、互いに反対方向に所定の同一角度回転して多重
打ちして作画するか、あるいはネガ原版のラジアル方向
を長径として、長円形状開孔を形成するうえに必要な長
方形の矩形パターンを作画し、その上に同じ矩形パター
ンまたは相似の矩形パターンをネガ原版のラジアル方向
に対して、互いに反対方向に所定の同一角度回転して多
重打ちすることにより作画する。
【0036】このような構成のネガ原版は、矩形パター
ン30の回転角度が大きく、かつ多重打ちの回数が少ない
と、シャドウマスクの開孔形状が乱れる。また多重打ち
の回数が多いと、パターン27の作画に時間がかかる。し
たがって所要のパターン27を得るためには、矩形パター
ン30の回転角度は±20°、多重打ちの回数は2〜5回
の範囲にするとよい。
【0037】
【発明の効果】所定配列の複数個の丸孔状開孔を有し、
シャドウマスクの中心から周辺部になるにしたがってそ
の開孔のシャドウマスクのラジアル方向の孔径が直交す
る方向の孔径よりも漸次大きくなるシャドウマスクをフ
ォトエッチング法により製作するためのシャドウマスク
製作用原版において、少なくともシャドウマスクの周辺
部の開孔に対応するパターンを形状または回転方向に位
置ずれした複数個の矩形状パターンにより構成すると、
このシャドウマスク製作用原版を用いて製作されるシャ
ドウマスクの開孔は、この開孔に入射する電子ビームを
100%通過させるものとすることができ、蛍光体スク
リーン上のビームスポットを蛍光体スクリーンの全域に
わたり、円形とすることができる。その結果、蛍光体ス
クリーンの中央部と周辺部とで輝度差を生ぜず、ホワイ
トユニフォーミティおよびコントラストのすぐれたカラ
ー受像管とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例であるシャドウマスク製作
用原版の構成を説明するための図である。
【図2】上記シャドウマスク製作用原版を用いてフォト
エッチングにより製作されるシャドウマスクの開孔形状
を示す図である。
【図3】この発明の他の実施例であるシャドウマスク製
作用原版の構成を説明するための図である。
【図4】カラー受像管の構成を示す図である。
【図5】そのシャドウマスクの開孔の断面形状を示す図
である。
【図6】図6(a)は従来の蛍光体スクリーン上のビー
ムスポットの形状の歪みを改善するためになされたシャ
ドウマスクの開孔の平面形状を示す図、図6(b)はそ
の断面形状を示す図である。
【図7】図6に示した開孔の問題点を説明するための図
である。
【図8】従来の蛍光体スクリーン上のビームスポットの
形状の歪みを改善するためになされた異なるシャドウマ
スクの開孔の平面形状を示す図である。
【図9】従来の蛍光体スクリーン上のビームスポットの
形状の歪みを改善するためになされたさらに異なるシャ
ドウマスクの開孔の分布を説明するための図である。
【符号の説明】
20…開孔 21…大孔 22…小孔い 24…中央部のパターン 25…正四角形の矩形パターン 27…周辺部ののパターン 28,28b ,28c …長方形の矩形パターン 30…長方形の矩形パターン

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定配列の多数の丸孔状開孔を有し、シ
    ャドウマスクの中心から周辺部になるにしたがって上記
    開孔のシャドウマスクのラジアル方向の孔径が直交する
    方向の孔径よりも漸次大きくなるシャドウマスクをフォ
    トエッチングにより製作するため、上記所定配列の丸孔
    状開孔に対応するパターンが形成されたシャドウマスク
    製作用原版において、 少なくとも上記シャドウマスクの周辺部の開孔に対応す
    るパターンが形状または回転方向に位置ずれした複数個
    の矩形状パターンにより構成されていることを特徴とす
    るシャドウマスク製作用原版。
JP30222891A 1991-11-19 1991-11-19 シヤドウマスク製作用原版 Pending JPH05144372A (ja)

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