JPH05142266A - 電流測定装置 - Google Patents
電流測定装置Info
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- JPH05142266A JPH05142266A JP3310902A JP31090291A JPH05142266A JP H05142266 A JPH05142266 A JP H05142266A JP 3310902 A JP3310902 A JP 3310902A JP 31090291 A JP31090291 A JP 31090291A JP H05142266 A JPH05142266 A JP H05142266A
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- conductor
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 振動や温度変化が大きい環境下においても、
高精度で電流を測定できる電流測定装置を提供する。 【構成】 被測定導体1の周囲に、ファラデー効果を有
する物質である2本の光ファイバを、それぞれ多数回巻
回して構成した光ファイバコイル13a,13bが設置
されている。また、前記2つの光ファイバコイル13
a,13bの一端は、偏光子5a,5bを介して光ファ
イバケーブル14a,14bに接続されている。さら
に、前記光ファイバ2a,2bの他端は、それぞれ検光
子8a,8b、光ファイバケーブル15a,15bを介
して、受光素子9a,9bに接続されている。なお、偏
光子5aと検光子8aのそれぞれの偏光面の空間的位置
関係は、偏光子5bと検光子8bのそれぞれの偏光面の
空間的位置関係とは意図的に異なるように設置されてい
る。
高精度で電流を測定できる電流測定装置を提供する。 【構成】 被測定導体1の周囲に、ファラデー効果を有
する物質である2本の光ファイバを、それぞれ多数回巻
回して構成した光ファイバコイル13a,13bが設置
されている。また、前記2つの光ファイバコイル13
a,13bの一端は、偏光子5a,5bを介して光ファ
イバケーブル14a,14bに接続されている。さら
に、前記光ファイバ2a,2bの他端は、それぞれ検光
子8a,8b、光ファイバケーブル15a,15bを介
して、受光素子9a,9bに接続されている。なお、偏
光子5aと検光子8aのそれぞれの偏光面の空間的位置
関係は、偏光子5bと検光子8bのそれぞれの偏光面の
空間的位置関係とは意図的に異なるように設置されてい
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高精度及び高信頼性を
要求される電流測定に好適な、ファラデー効果を応用し
た電流測定装置に関するものである。
要求される電流測定に好適な、ファラデー効果を応用し
た電流測定装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、送配電機器等に用いられる大電流
測定装置としては、主として巻線型計器用変流器が使わ
れていた。しかし、この巻線型計器用変流器は、大型,
高価,過渡電流波形の変歪などの欠点があった。そこで
近年、これに代わり、ファラデー効果を有する物質を利
用して光学的に電流を測定する方式が注目されている。
この様な光学的電流測定器は、小型で過渡電流波形も忠
実に再現できるという利点を有している。
測定装置としては、主として巻線型計器用変流器が使わ
れていた。しかし、この巻線型計器用変流器は、大型,
高価,過渡電流波形の変歪などの欠点があった。そこで
近年、これに代わり、ファラデー効果を有する物質を利
用して光学的に電流を測定する方式が注目されている。
この様な光学的電流測定器は、小型で過渡電流波形も忠
実に再現できるという利点を有している。
【0003】また、近年の光ファイバ製造技術の進歩は
めざましく、光ファイバそのものをファラデー効果物質
として利用する電流測定器も実現されようとしている。
例えば、雑誌「OPTICS AND LASER T
ECHNOLOGY」の1980年2月号(p.25〜
p.29)には、“Optical fibersfo
r current measurement app
lications”なる題名で、図4に示す様な電流
測定手段が提案されている。
めざましく、光ファイバそのものをファラデー効果物質
として利用する電流測定器も実現されようとしている。
例えば、雑誌「OPTICS AND LASER T
ECHNOLOGY」の1980年2月号(p.25〜
p.29)には、“Optical fibersfo
r current measurement app
lications”なる題名で、図4に示す様な電流
測定手段が提案されている。
【0004】すなわち、被測定導体1の周囲にシングル
モードの光ファイバ2をコイル状に巻回して光ファイバ
コイル3を形成し、レーザー光源4からの光ビームを偏
光子5、レンズ6を通して直線偏光波にし、上記光ファ
イバコイル3内に入射させる。この光は、被測定導体1
に流れる電流が形成する磁界によりファラデー旋回を受
ける。また、光ファイバコイル3の他端から出射した光
は、レンズ7、検光子8により、偏波面が互いに直交す
る2つの光ビームI1 とI2 に分割され、受光素子9a
及び9bに入射され、2つの電気信号に変換される。こ
の2つの電気信号に基づいて、演算装置10により、
(I1 −I2 )/(I1 +I2 )なる演算を実施し、こ
の結果を出力する。
モードの光ファイバ2をコイル状に巻回して光ファイバ
コイル3を形成し、レーザー光源4からの光ビームを偏
光子5、レンズ6を通して直線偏光波にし、上記光ファ
イバコイル3内に入射させる。この光は、被測定導体1
に流れる電流が形成する磁界によりファラデー旋回を受
ける。また、光ファイバコイル3の他端から出射した光
は、レンズ7、検光子8により、偏波面が互いに直交す
る2つの光ビームI1 とI2 に分割され、受光素子9a
及び9bに入射され、2つの電気信号に変換される。こ
の2つの電気信号に基づいて、演算装置10により、
(I1 −I2 )/(I1 +I2 )なる演算を実施し、こ
の結果を出力する。
【0005】この出力値は、ファラデー旋回角が小さい
領域では、近似的にファラデー旋回角に比例するため、
結局、ファラデー旋回を引き起こす磁界強度に比例し、
被測定導体1に流れる電流値に比例することになり、こ
れにより被測定導体1の電流値を測定できる。
領域では、近似的にファラデー旋回角に比例するため、
結局、ファラデー旋回を引き起こす磁界強度に比例し、
被測定導体1に流れる電流値に比例することになり、こ
れにより被測定導体1の電流値を測定できる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】この様な構成を有する
従来の電流測定装置の最大の問題点は、光ファイバコイ
ル3内に発生する複屈折である。一般的に光ファイバコ
イル3のケーブルを構成するガラスの様なアモルファス
固体は、光学的に等方性であり、偏光子5により形成さ
れた直線偏光波は、その偏光状態を保ったまま伝搬す
る。
従来の電流測定装置の最大の問題点は、光ファイバコイ
ル3内に発生する複屈折である。一般的に光ファイバコ
イル3のケーブルを構成するガラスの様なアモルファス
固体は、光学的に等方性であり、偏光子5により形成さ
れた直線偏光波は、その偏光状態を保ったまま伝搬す
る。
【0007】しかし、光ファイバコイル3に応力が加え
られると、アモルファス固体も光学的に異方性となり、
複屈折を示す。すなわち、偏波面の方向により屈折率が
異なるため、偏光子5により形成された直線偏光波は、
光ファイバコイル3内を伝搬中に偏光状態が変化し、楕
円偏光化する。これが測定誤差の一因となる。
られると、アモルファス固体も光学的に異方性となり、
複屈折を示す。すなわち、偏波面の方向により屈折率が
異なるため、偏光子5により形成された直線偏光波は、
光ファイバコイル3内を伝搬中に偏光状態が変化し、楕
円偏光化する。これが測定誤差の一因となる。
【0008】また、前記光ファイバコイル3に加えられ
る応力としては、製造時に加えられる残留応力の他に、
周囲の温度変化に伴う応力や、振動による応力が存在す
る。従って、従来の光ファイバを応用した電流測定装置
では、振動や周囲の温度変化に弱く、振動や温度変化が
大きい環境下では、精度の高い電流測定はできなかっ
た。
る応力としては、製造時に加えられる残留応力の他に、
周囲の温度変化に伴う応力や、振動による応力が存在す
る。従って、従来の光ファイバを応用した電流測定装置
では、振動や周囲の温度変化に弱く、振動や温度変化が
大きい環境下では、精度の高い電流測定はできなかっ
た。
【0009】本発明は、上記の様な従来技術の欠点を解
消するために提案されたもので、その目的は、振動や温
度変化が大きい環境下においても、高精度で電流を測定
できる電流測定装置を提供することにある。
消するために提案されたもので、その目的は、振動や温
度変化が大きい環境下においても、高精度で電流を測定
できる電流測定装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、導体に流れる
電流が発生する磁界中に、ファラデー効果を有する物質
を設置し、前記物質中に直線偏光波を通過させ、前記偏
光波の偏光面の回転の変化を検光部を通過させることに
より検出し、前記導体に流れる電流を測定する電流測定
装置において、同一構造のファラデー効果を有する物質
を前記導体の周囲に2個設置し、それぞれの物質を通過
した光の信号を比較することにより電流の増減を判断す
ることができるように構成したことを特徴とするもので
ある。
電流が発生する磁界中に、ファラデー効果を有する物質
を設置し、前記物質中に直線偏光波を通過させ、前記偏
光波の偏光面の回転の変化を検光部を通過させることに
より検出し、前記導体に流れる電流を測定する電流測定
装置において、同一構造のファラデー効果を有する物質
を前記導体の周囲に2個設置し、それぞれの物質を通過
した光の信号を比較することにより電流の増減を判断す
ることができるように構成したことを特徴とするもので
ある。
【0011】
【作用】本発明の電流測定装置においては、被測定導体
を流れるわずかな電流値の変化に応じて周期的に変化す
る受光量より、周期の数をカウントする。また周期的に
変化する2種類の信号の位相に基づいて、どちらの信号
の位相が進んでいるかを判別し、電流が増加方向へ変化
しているのか減少方向に変化しているのかを知り、2個
の同一構造のファラデー効果を有する物質から得た周期
の数の新しいカウントは、電流値が増加したために発生
したものか、減少したために発生したものかを判別する
ことができる。
を流れるわずかな電流値の変化に応じて周期的に変化す
る受光量より、周期の数をカウントする。また周期的に
変化する2種類の信号の位相に基づいて、どちらの信号
の位相が進んでいるかを判別し、電流が増加方向へ変化
しているのか減少方向に変化しているのかを知り、2個
の同一構造のファラデー効果を有する物質から得た周期
の数の新しいカウントは、電流値が増加したために発生
したものか、減少したために発生したものかを判別する
ことができる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1乃至図3を参
照して具体的に説明する。なお、図4に示した従来型と
同一の部材には同一の符号を付して、説明は省略する。
照して具体的に説明する。なお、図4に示した従来型と
同一の部材には同一の符号を付して、説明は省略する。
【0013】本実施例においては、図1に示した様に、
被測定導体1の周囲に、ファラデー効果を有する物質で
ある2本の光ファイバを、それぞれ多数回巻回して構成
した光ファイバコイル13a,13bが設置されてい
る。また、前記2つの光ファイバコイル13a,13b
の一端は、偏光子5a,5bを介して光信号伝送用の光
ファイバケーブル14a,14bに接続されている。一
方、信号用の光源4からの光は、ビームスプリット装置
12により、2個の同一の光信号に分割され、それぞれ
前記光ファイバケーブル14a,14bに入射されるよ
うに構成されている。
被測定導体1の周囲に、ファラデー効果を有する物質で
ある2本の光ファイバを、それぞれ多数回巻回して構成
した光ファイバコイル13a,13bが設置されてい
る。また、前記2つの光ファイバコイル13a,13b
の一端は、偏光子5a,5bを介して光信号伝送用の光
ファイバケーブル14a,14bに接続されている。一
方、信号用の光源4からの光は、ビームスプリット装置
12により、2個の同一の光信号に分割され、それぞれ
前記光ファイバケーブル14a,14bに入射されるよ
うに構成されている。
【0014】また、前記光ファイバコイル13a,13
bの他端は、それぞれ検光子8a,8bを介して、光フ
ァイバケーブル15a,15bに接続され、その他端は
受光素子9a,9bに接続されている。この受光素子9
a,9bの電気信号は、フィルタ,アンプ等を含む電子
回路部18a,18bに送られ、さらに、位相検出装置
19a,19b及び演算装置10に送られるように構成
されている。
bの他端は、それぞれ検光子8a,8bを介して、光フ
ァイバケーブル15a,15bに接続され、その他端は
受光素子9a,9bに接続されている。この受光素子9
a,9bの電気信号は、フィルタ,アンプ等を含む電子
回路部18a,18bに送られ、さらに、位相検出装置
19a,19b及び演算装置10に送られるように構成
されている。
【0015】なお、偏光子5aと検光子8aのそれぞれ
の偏光面の空間的位置関係は、偏光子5bと検光子8b
のそれぞれの偏光面の空間的位置関係とは意図的に異な
るように設置されている。
の偏光面の空間的位置関係は、偏光子5bと検光子8b
のそれぞれの偏光面の空間的位置関係とは意図的に異な
るように設置されている。
【0016】この様な構成を有する本実施例の電流測定
装置は、以下に述べる様な原理に基づいて作用する。す
なわち、被測定導体に流れる電流値の変化により、被測
定導体の発熱量が変化し、周囲温度が変化する場合や、
太陽光の照射の有無、外気温の変化などで周囲温度が変
化する場合に、光ファイバが機械的応力を受けて複屈折
現象が発生したり、遮断器の振動などによって光ファイ
バが機械的応力を受け複屈折現象が発生する場合でも、
受光量の絶対値は変化するが周期の数及び位相は変化し
ない。
装置は、以下に述べる様な原理に基づいて作用する。す
なわち、被測定導体に流れる電流値の変化により、被測
定導体の発熱量が変化し、周囲温度が変化する場合や、
太陽光の照射の有無、外気温の変化などで周囲温度が変
化する場合に、光ファイバが機械的応力を受けて複屈折
現象が発生したり、遮断器の振動などによって光ファイ
バが機械的応力を受け複屈折現象が発生する場合でも、
受光量の絶対値は変化するが周期の数及び位相は変化し
ない。
【0017】つまり、2本の光ファイバコイルを通過す
る光は、大きなファラデー旋回を受け、被測定導体1を
流れるわずかな電流値の変化に応じて、その受光量は周
期的に変化する。この信号から周期の数をカウントす
る。このカウント数が電流値を表わす。
る光は、大きなファラデー旋回を受け、被測定導体1を
流れるわずかな電流値の変化に応じて、その受光量は周
期的に変化する。この信号から周期の数をカウントす
る。このカウント数が電流値を表わす。
【0018】また周期的に変化する2種類の信号の位相
に着目し、どちらの信号の位相が進んでいるかを判別
し、電流が増加方向へ変化しているのか減少方向に変化
しているのかを知れば、前記の2個の光ファイバコイル
から得た周期の数の新しいカウントは、電流値が増加し
たために発生したものか、減少したために発生したもの
かを判別することができる。
に着目し、どちらの信号の位相が進んでいるかを判別
し、電流が増加方向へ変化しているのか減少方向に変化
しているのかを知れば、前記の2個の光ファイバコイル
から得た周期の数の新しいカウントは、電流値が増加し
たために発生したものか、減少したために発生したもの
かを判別することができる。
【0019】従って、電流値が増加したと判定された時
には、過去のカウント数の総和に新しいカウント(+
1)を加え、電流値が減少したと判定された時には、過
去のカウント数の総和に新しいカウント(−1)を加え
る。この様にして得られたカウント数の過去からの総和
は、電流値に比例した値となり、電流を測定することが
可能となる。
には、過去のカウント数の総和に新しいカウント(+
1)を加え、電流値が減少したと判定された時には、過
去のカウント数の総和に新しいカウント(−1)を加え
る。この様にして得られたカウント数の過去からの総和
は、電流値に比例した値となり、電流を測定することが
可能となる。
【0020】この様な原理に基づく本実施例の電流測定
装置は以下の様に作用する。なお、図2はそれぞれの光
ファイバコイル13a,13bに入射する光の偏波面を
x軸方向にとった場合の、光ファイバコイル13a,1
3bから出射される光の偏光面と、検光子8a,8bの
偏光面20a,20bの相対的位置関係を示す図であ
る。
装置は以下の様に作用する。なお、図2はそれぞれの光
ファイバコイル13a,13bに入射する光の偏波面を
x軸方向にとった場合の、光ファイバコイル13a,1
3bから出射される光の偏光面と、検光子8a,8bの
偏光面20a,20bの相対的位置関係を示す図であ
る。
【0021】ここで、光ファイバコイル13a,13b
は同一構造で、同様な磁界中に設置されているため、そ
れぞれの光ファイバコイル13a,13bが受ける熱
的、機械的応力分布は同一となり、しかも磁界分布も一
致する。従って、両光ファイバコイル13a,13bを
伝搬する直線偏光波は全く同様な複屈折等のじょう乱を
受ける。このことから、図2に示されるそれぞれの光フ
ァイバコイル13a,13bから出射する偏光の偏光面
21は一致する。
は同一構造で、同様な磁界中に設置されているため、そ
れぞれの光ファイバコイル13a,13bが受ける熱
的、機械的応力分布は同一となり、しかも磁界分布も一
致する。従って、両光ファイバコイル13a,13bを
伝搬する直線偏光波は全く同様な複屈折等のじょう乱を
受ける。このことから、図2に示されるそれぞれの光フ
ァイバコイル13a,13bから出射する偏光の偏光面
21は一致する。
【0022】そして、電流の増減により、前記偏光面2
1は空間的に回転するが、この回転は電流値に比例する
と同時に、電流が増大する場合に右まわりに回転すると
すれば、電流が減少する場合には必ず左まわりに回転す
る。ここで、検光子の偏光面20a,20bをずらして
おけば、検光子を通過した光の強度信号の位相がずれる
ので、どちらの位相が進んでいるかを判別すれば、偏光
面21が右まわりか左まわりかがわかり、電流が増大す
る方向に変化しているのか、減少する方向に変化してい
るのかがわかる。すなわち、電流が増大している場合に
は、偏光面21は先に検光子8aの偏光面20aに一致
するため、この位相が進むことになり、電流が減少する
場合には、偏光面21は先に検光子8bの偏光面20b
に一致し、位相関係は逆転する。
1は空間的に回転するが、この回転は電流値に比例する
と同時に、電流が増大する場合に右まわりに回転すると
すれば、電流が減少する場合には必ず左まわりに回転す
る。ここで、検光子の偏光面20a,20bをずらして
おけば、検光子を通過した光の強度信号の位相がずれる
ので、どちらの位相が進んでいるかを判別すれば、偏光
面21が右まわりか左まわりかがわかり、電流が増大す
る方向に変化しているのか、減少する方向に変化してい
るのかがわかる。すなわち、電流が増大している場合に
は、偏光面21は先に検光子8aの偏光面20aに一致
するため、この位相が進むことになり、電流が減少する
場合には、偏光面21は先に検光子8bの偏光面20b
に一致し、位相関係は逆転する。
【0023】一方、偏光面21が180°回転した時の
電流変化量ΔIは常に一定であるので、偏光面21が検
光子の偏波面20a,20bを20a→20bの順で通
過すれば、前回の通過時に比較して電流がΔIだけ増加
し、20b→20aの順で通過すれば、電流がΔIだけ
減少したことになり、電流零時からの電流変化の総和を
求めれば、電流値を求めることができる。
電流変化量ΔIは常に一定であるので、偏光面21が検
光子の偏波面20a,20bを20a→20bの順で通
過すれば、前回の通過時に比較して電流がΔIだけ増加
し、20b→20aの順で通過すれば、電流がΔIだけ
減少したことになり、電流零時からの電流変化の総和を
求めれば、電流値を求めることができる。
【0024】なお、光ファイバコイル13a,13bを
通過した光の偏光面は一致するものとして説明したが、
なんらかの原因により一致しない場合であっても、検光
子8aのいずれの偏光面を先に通過したかを検出するこ
とにより、電流の増減の判断は可能である。
通過した光の偏光面は一致するものとして説明したが、
なんらかの原因により一致しない場合であっても、検光
子8aのいずれの偏光面を先に通過したかを検出するこ
とにより、電流の増減の判断は可能である。
【0025】次に、図3(A)〜(C)を参照して、電
流値と本発明の一実施例の作用との関係を示す。すなわ
ち、電力系統に流れる50Hzもしくは60Hzの電流
は、一般に図3(A)に示した様なサインカーブ22と
なり、波高値部分を拡大すると図3(B)に示した様な
カーブ23となる。
流値と本発明の一実施例の作用との関係を示す。すなわ
ち、電力系統に流れる50Hzもしくは60Hzの電流
は、一般に図3(A)に示した様なサインカーブ22と
なり、波高値部分を拡大すると図3(B)に示した様な
カーブ23となる。
【0026】いま、図2に示される偏光面21が180
°回転するのに対応する電流変化をΔIとすると、検光
子8a,8bを通過した光を電気信号に変換し、直流分
をカットするハイパスフィルタを通過させた電気信号
は、図3(C)に示した様に、それぞれ24a,24b
のようになる。いま、信号24a,24bの零点を検出
する位相検出器19a,19bにより位相を検出すれ
ば、24a→24bの順で検出された場合にはΔI/2
だけの電流増加となり、24b→24aの順で検出され
た場合にはΔI/2だけの電流減少となる。この±ΔI
/2なる値を電流零点から積算していけば、カーブ25
に示す様なデジタル的な電流波形を得る。
°回転するのに対応する電流変化をΔIとすると、検光
子8a,8bを通過した光を電気信号に変換し、直流分
をカットするハイパスフィルタを通過させた電気信号
は、図3(C)に示した様に、それぞれ24a,24b
のようになる。いま、信号24a,24bの零点を検出
する位相検出器19a,19bにより位相を検出すれ
ば、24a→24bの順で検出された場合にはΔI/2
だけの電流増加となり、24b→24aの順で検出され
た場合にはΔI/2だけの電流減少となる。この±ΔI
/2なる値を電流零点から積算していけば、カーブ25
に示す様なデジタル的な電流波形を得る。
【0027】この様に、本実施例の電流測定装置よる電
流測定法は、光強度によるものではないため、発光源の
光強度の変化、光ファイバケーブル中でのロスの変化
等、光強度の変化に影響を受けることがない。
流測定法は、光強度によるものではないため、発光源の
光強度の変化、光ファイバケーブル中でのロスの変化
等、光強度の変化に影響を受けることがない。
【0028】また、被測定導体1に流れる電流値の変化
により、導体の発熱量が変化し、周囲温度が変化する場
合や、太陽光の照射の有無、外気温の変化などで周囲温
度が変化する場合に、光ファイバが機械的応力を受けて
複屈折現象が発生したり、遮断器の振動などによって光
ファイバが機械的応力を受け、複屈折現象が発生する場
合でも、電流変化ΔIの値はこの様な複屈折の影響を受
けず、常に一定である。また、図3(C)のカーブ24
a,24bの振幅は複屈折により影響を受け変化する
が、位相は変化しない。本発明では、カーブ24a,2
4bの振幅は測定しないので、複屈折の影響を受けない
高精度な電流測定が行える。
により、導体の発熱量が変化し、周囲温度が変化する場
合や、太陽光の照射の有無、外気温の変化などで周囲温
度が変化する場合に、光ファイバが機械的応力を受けて
複屈折現象が発生したり、遮断器の振動などによって光
ファイバが機械的応力を受け、複屈折現象が発生する場
合でも、電流変化ΔIの値はこの様な複屈折の影響を受
けず、常に一定である。また、図3(C)のカーブ24
a,24bの振幅は複屈折により影響を受け変化する
が、位相は変化しない。本発明では、カーブ24a,2
4bの振幅は測定しないので、複屈折の影響を受けない
高精度な電流測定が行える。
【0029】ここで、光が光ファイバ伝搬中に光ファイ
バ壁面の反射によってその偏光面が変化することを除去
するため、図1に示した光ファイバコイル13a,13
b及び光ファイバケーブル14a,14bはシングルモ
ード光ファイバとすることが好ましい。また、図2に示
す偏光面20aと20bのずれ角度θは、演算装置10
の位相判別能力の許す限り小さくとったほうが時間分解
能が高くなり、高周波特性がよくなる。
バ壁面の反射によってその偏光面が変化することを除去
するため、図1に示した光ファイバコイル13a,13
b及び光ファイバケーブル14a,14bはシングルモ
ード光ファイバとすることが好ましい。また、図2に示
す偏光面20aと20bのずれ角度θは、演算装置10
の位相判別能力の許す限り小さくとったほうが時間分解
能が高くなり、高周波特性がよくなる。
【0030】また、本実施例では、一か所の電流を測定
するために、同一構造の装置が2個必要となるが、すべ
てがいわばデジタル的な処理をしており、しかもそれぞ
れの系における光路が1本のみであり、構造がシンプル
であるばかりでなく、それだけ信頼性も高くなる。
するために、同一構造の装置が2個必要となるが、すべ
てがいわばデジタル的な処理をしており、しかもそれぞ
れの系における光路が1本のみであり、構造がシンプル
であるばかりでなく、それだけ信頼性も高くなる。
【0031】なお、図1の構成においては、光ファイバ
コイル13a,13bに直線偏光波を入射させるために
偏光子5a,5bを用いたが、光源11にレーザ等の様
な直線偏光波を発光する装置を使用すれば、偏光子5
a,5bは不要で、しかも上記実施例と同様な効果が得
られる。また、フアラデー効果材として光ファイバを使
用しているが、これに限定されるものではない。
コイル13a,13bに直線偏光波を入射させるために
偏光子5a,5bを用いたが、光源11にレーザ等の様
な直線偏光波を発光する装置を使用すれば、偏光子5
a,5bは不要で、しかも上記実施例と同様な効果が得
られる。また、フアラデー効果材として光ファイバを使
用しているが、これに限定されるものではない。
【0032】
【発明の効果】以上述べた様に、本発明によれば、同一
構造のファラデー効果を有する物質を電流が流れる導体
の周囲に2個設置し、それぞれの物質を通過した光の信
号を比較することにより電流の増減を判断することがで
きるように構成することにより、振動や温度変化が大き
い環境下においても、高精度で電流を測定できる電流測
定装置を提供することができる。
構造のファラデー効果を有する物質を電流が流れる導体
の周囲に2個設置し、それぞれの物質を通過した光の信
号を比較することにより電流の増減を判断することがで
きるように構成することにより、振動や温度変化が大き
い環境下においても、高精度で電流を測定できる電流測
定装置を提供することができる。
【図1】本発明の電流測定装置の一実施例を示す概略図
【図2】図1に示した実施例の作用原理を示す図
【図3】(A)(B)(C)は図1に示した実施例の作
用原理を示す図
用原理を示す図
【図4】従来の電流測定装置の構成を示す概略図
1…被測定導体 2a,2b…光ファイバ 3…光ファイバコイル 4…光源 5…偏光子 6,7…レンズ 8…検光子 9a,9b…受光素子 10…演算装置 12…光分割装置 13a,13b…光ファイバコイル 14a,14b,15a,15b…光ファイバ 18a,18b…電子回路部 19a,19b…位相検出装置
Claims (1)
- 【請求項1】 導体に流れる電流が発生する磁界中に、
ファラデー効果を有する物質を設置し、前記物質中に直
線偏光波を通過させ、前記偏光波の偏光面の回転の変化
を検光部を通過させることにより検出し、前記導体に流
れる電流を測定する電流測定装置において、 同一構造のファラデー効果を有する物質を前記導体の周
囲に2個設置し、それぞれの物質を通過した光の信号を
比較することにより電流の増減を判断することができる
ように構成したことを特徴とする電流測定装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3310902A JPH05142266A (ja) | 1991-11-26 | 1991-11-26 | 電流測定装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3310902A JPH05142266A (ja) | 1991-11-26 | 1991-11-26 | 電流測定装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05142266A true JPH05142266A (ja) | 1993-06-08 |
Family
ID=18010761
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3310902A Pending JPH05142266A (ja) | 1991-11-26 | 1991-11-26 | 電流測定装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05142266A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR102019187B1 (ko) * | 2018-06-01 | 2019-09-06 | 한국전력공사 | 광섬유 기반 전력 계량용 광변성기 및 이의 동작 방법 |
-
1991
- 1991-11-26 JP JP3310902A patent/JPH05142266A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR102019187B1 (ko) * | 2018-06-01 | 2019-09-06 | 한국전력공사 | 광섬유 기반 전력 계량용 광변성기 및 이의 동작 방법 |
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