JPH05142132A

JPH05142132A - 炭酸ガスセンサ

Info

Publication number: JPH05142132A
Application number: JP30518491A
Authority: JP
Inventors: Kaneyuki Doi; 謙之土井; Shigekazu Kusanagi; 繁量草薙; Harumori Kawagoe; 治衛川越; Shoichi Morii; 彰一森井; Shin Matsugi; 伸真継; Takashi Hatai; 崇幡井; Masanori Fukui; 政則福井
Original assignee: Matsushita Electric Works Ltd
Current assignee: Panasonic Electric Works Co Ltd
Priority date: 1991-11-21
Filing date: 1991-11-21
Publication date: 1993-06-08

Abstract

(57)【要約】【目的】液相中の炭酸ガスの濃度を簡単に、且つ短時
間で検知できる炭酸ガスセンサであって、液が流れてい
る系内において使用することも可能な炭酸ガスセンサを
提供する。【構成】液相中に溶解した炭酸ガスが密閉空間に放出
される際の密閉空間の圧力変動から液相中の炭酸ガスの
濃度を検知する炭酸ガスセンサにおいて、超音波振動子
４０、開閉自在の液入口１０及び開閉自在の液出口２０
を有する液相用セル１と、圧力センサ８０及び開閉自在
のガス置換口５０を有する気相用セル２と、液相用セル
１と気相用セル２とを連通又は遮断する開閉手段を備え
ていることを特徴とする炭酸ガスセンサ。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、液相中に溶解している
炭酸ガスの濃度を検知する炭酸ガスセンサに関し、具体
的には液相中に溶解した炭酸ガスが密閉空間に放出され
る際の密閉空間の圧力変動から液相中の炭酸ガスの濃度
を検知する炭酸ガスセンサに関し、例えば炭酸飲料や炭
酸泉等における炭酸ガスの濃度を検知する炭酸ガスセン
サに関する。

【０００２】

【従来の技術】液相中の炭酸ガスの濃度を検知する炭酸
ガスセンサとしては、液相に薬品を添加して液相のｐＨを調整し、電気化学
的に炭酸ガスの濃度を検知するもの、液相に薬品を添加して溶解している炭酸ガスを放出さ
せ、炭酸ガスが放出された気相の熱伝導から炭酸ガスの
濃度を検知するもの、液相の赤外線吸収より炭酸ガスの濃度を検知するもの
等が知られている。

【０００３】しかし、上記のような炭酸ガスセンサは操
作が非常に複雑であり、使用に際し多大な時間と労力を
要するという問題があり、もっと簡便な操作で液相中の
炭酸ガスの濃度を検知できる炭酸ガスセンサが求められ
ている。特に、炭酸泉のような常時連続的に流れている
液中の炭酸ガスの濃度を、液が流れている系内において
測定する炭酸ガスセンサであって、且つ簡便な操作で炭
酸ガスの濃度を検知できる炭酸ガスセンサが求められて
いる。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】上記の事情に鑑み、本
発明は液相中の炭酸ガスの濃度を簡単に、且つ短時間で
検知できる炭酸ガスセンサであって、液が流れている系
内において使用することも可能な炭酸ガスセンサを提供
することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は液相中に溶解し
た炭酸ガスが密閉空間に放出される際の密閉空間の圧力
変動から液相中の炭酸ガスの濃度を検知する炭酸ガスセ
ンサにおいて、超音波振動子４０、開閉自在の液入口１
０及び開閉自在の液出口２０を有する液相用セル１と、
圧力センサ８０及び開閉自在のガス置換口５０を有する
気相用セル２と、液相用セル１と気相用セル２とを連通
又は遮断する開閉手段を備えていることを特徴とする炭
酸ガスセンサである。

【０００６】

【作用】本発明の炭酸ガスセンサは液相用セル１と気相
用セル２との２つのセルを備えていて、この２つのセル
は密閉可能で、且つ連通可能な構成になっている。そし
て液相用セル１には液が、気相用セル２には空気が出入
りできるように構成されているので、液相用セル１内に
液相を、そして気相用セル２内に気相を形成させた後
で、２つのセルを開閉手段により連通させ、さらに、液
入口１０、液出口２０及びガス置換口５０を閉じて、連
通した２つのセルを密閉状態にすることにより、炭酸ガ
スの濃度の検知が可能な密閉空間を実現することができ
る。すなわち、前記の密閉状態において液相用セル１に
備えてある超音波振動子４０を駆動すると、発生する超
音波の働きによって短時間で液相中に溶解している炭酸
ガスが気相中に放出され、液相中の炭酸ガス濃度に依存
した密閉空間の圧力変動が生じ、この密閉空間の圧力変
動は気相用セル２に備えてある圧力センサ８０の働きに
より簡単に検知することができ、液相中の炭酸ガス濃度
を知ることができる。従って本発明の炭酸ガスセンサに
よれば、２つのセルを連通した状態で密閉状態とした
後、超音波振動子４０を駆動させるという簡単な操作だ
けで、簡単に且つ短時間で液相中の炭酸ガスの濃度を検
知することができる。

【０００７】

【実施例】以下、本発明を実施例図面を参照して説明す
る。図１は本発明の一実施例に係る炭酸ガスセンサの縦
断面を示した模式図であり、図２は図１のＡ・Ａ線にお
ける横断面図である。

【０００８】図１に示すように、本発明の炭酸ガスセン
サは２つの空気穴５２、液供給口１２、液排出口２２を
有する円筒状の外筒３と、上下に貫通している連通孔１
１０を有し、外筒３の中心軸に垂直な面に沿って外筒３
の内面に固着され、外筒３を上下に２分する円盤状の遮
蔽板４と、遮蔽板４の上面及び外筒３の内面に摺動自在
に嵌合し、２つの空気穴５２と連通する２つのガス置換
口５０、圧力センサ８０及び底面に貫通して設けられた
第２の連絡口７０を有し、駆動装置１００により連結棒
１０１を軸として回動する円筒状の気相用セル２と、遮
蔽板４を貫通する円柱状の軸体９０を介し気相用セル２
の下面と固着され、遮蔽板４の下面及び外筒３の内面に
摺動自在に嵌合し、液供給口１２と連通する液入口１
０、液排出口２２と連通する液出口２０、超音波振動子
４０及び天井面に貫通して設けられた第１の連絡口３０
を有し、駆動装置１００により気相用セル２と連動し、
軸体９０を軸として回動する円筒状の液相用セル１を備
えている。

【０００９】図１に示すように液供給口１２、液排出口
２２は円筒状の外筒３の外に突き出して形成されてい
て、流れている液を液供給口１２に導き、液排出口２２
から元の流れに戻せるように構成されている。そして、
前記の圧力センサ８０としては例えばコパル社製の「拡
散型半導体圧力センサＰＳ７」等を用いることができ
る。また、駆動装置１００としては例えばモーターを用
いることができるが、気相用セル２及び液相用セル１を
回動するものあればよく駆動装置１００について特に限
定はない。そして駆動装置１００の駆動、超音波振動子
４０の駆動の制御は外部回路によって行われるよう構成
されている。

【００１０】また、図１から明らかなように、液相用セ
ル１の天井面に貫通して設けられている第１の連絡口３
０と気相用セル２の底面に貫通して設けられている第２
の連絡口７０は遮蔽板４を介して対面する位置関係にな
るように設けられていて、且つ、図１のＡ・Ａ線におけ
る横断面図である図２において明らかなように、遮蔽板
４の上下に貫通して設けられている連通孔１１０は、連
通孔１１０の中心と軸体９０の中心との距離が、第１の
連絡口３０の中心と軸体９０の中心との距離と等しくな
る位置に形成されている。従って、図１に示す位置にお
いては連通孔１１０と、第１の連絡口３０及び第２の連
絡口７０とは連通せず、図２に示すように、第１の連絡
口３０と軸体９０の中心とを結ぶ線と連通孔１１０と軸
体９０の中心とを結ぶ線とは９０°の角度をもって交わ
るように構成されている。そして、２つのセルを図１の
状態から連結棒１０１及び軸体９０を軸にして９０°回
動させると、第２の連絡口７０と連通孔１１０と第１の
連絡口３０とは鉛直方向に連なり、２つのセルは連通す
る状態になる。

【００１１】一方、図１の状態では気相用セル２の２つ
のガス置換口５０と外筒３の２つの空気穴５２、液相用
セル１の液入口１０と外筒３の液出口２０及び液相用セ
ル１の液出口２０と外筒３の液排出口２２とは連通する
ように構成されている。そして、前記の９０°回動と同
じ方向に２つのセルを図１の状態から連結棒１０１及び
軸体９０を軸にして９０°回動させると、ガス置換用口
５０、液入口１０及び液出口２０は外筒３によって閉じ
られている状態となり、気相用セル２と液相用セル１と
は密閉状態となる。このように、本実施例では２つのセ
ルが連通する状態になるときには２つのセルは外部の液
や空気とから遮断されている密閉状態になり、２つのセ
ルに外部の液や空気が出入りする開放状態では、２つの
セルは連通せず遮断状態となるように構成されている。

【００１２】次に、本実施例の炭酸ガスセンサにおける
炭酸ガスの濃度の検知の原理を図３、図４を参照して説
明する。図３は常時連続的に測定する液が炭酸ガスセン
サ内に供給されている状態を示す。図３（ａ）は縦断面
図、図３（ｂ）は図３（ａ）のＡ・Ａ線における横断面
図である。図３の状態では、気相用セル２の２つのガス
置換口５０と外筒３の２つの空気穴５２、液相用セル１
の液入口１０と外筒３の液供給口１２及び液相用セル１
の液出口２０と外筒３の液排出口２２とがそれぞれ連通
していて、液は液供給口１２と液入口１０とを経由して
液相用セル１内に流入し、液出口２０と液排出口２２と
を経由して液相用セル１から外に排出されている。すな
わち、液相用セル１内は液で充満された状態にあり、液
は絶えず置換されている。このとき、超音波振動子４０
は停止し、気相用セル２内には２つのガス置換用口５０
と外筒３の２つの空気穴５２とが連通しているので、自
由に外気が出入りしている状態にある。そして、遮蔽板
４によって第１の連絡口３０と第２の連絡口７０とは遮
断され、液相用セル１と気相用セル２とは遮断された状
態にある。

【００１３】図３の状態から、駆動装置１００によって
２つのセルを連結棒１０１及び軸体９０を軸とし外筒３
及び遮蔽板４に摺動させて、９０°回動させて図４の状
態にする。なお、図４（ａ）は縦断面図、図４（ｂ）は
図４（ａ）のＡ・Ａ線における横断面図である。図４の
状態では液相用セル１の液入口１０及び液出口２０は外
筒３の液供給口１２及び液排出口２２とは、ずれた位置
にあり、液入口１０及び液出口２０は外筒３によって閉
じられている状態となっており、また、気相用セル２の
２つのガス置換口５０も外筒３の２つの空気穴５２とず
れた位置にあり、２つのガス置換口５０もやはり外筒３
によって閉じられている状態となっており、液相用セル
１と気相用セル２は密閉状態になっている。また、遮蔽
板４の連通孔１１０と、第１の連絡口３０及び第２の連
絡口７０とは鉛直方向に連なり、２つのセルは連通して
いる状態にある。すなわち、この図４の状態では液相を
収容している液相用セル１と気相を収容している気相用
セル２は連通していて且つ密閉状態になっている。

【００１４】この図４の状態で超音波振動子４０を駆動
させると、発生する超音波により液相中に振動が与えら
れ、液相中に溶解していた炭酸ガスが気相中に急速に放
出され、気相用セル２内の圧力が上昇する。このときの
圧力の上昇値を気相用セル２に備わっている圧力センサ
８０で検知することにより液相中に溶解している炭酸ガ
スの濃度を検知する。なお、図４（ａ）に圧力センサ８
０が示していないのは、図４（ａ）は図３（ａ）の状態
から気相用セル２を９０°回動させた状態を示している
ため、断面図には圧力センサ８０は示せないからであ
る。

【００１５】そして、炭酸ガスの濃度の検知が終われば
超音波振動子４０の駆動を止め、再びモーター１００に
よって２つのセルを連結棒１０１及び軸体９０を軸とし
外筒３及び遮蔽板４に摺動させて、先程とは逆方向に９
０°回動させて図３の状態に戻す。この一連の動作を繰
り返せば、何度でも簡単に液相中の炭酸ガスの濃度を検
知することができる。

【００１６】なお、本実施例は外筒３を有し、液相用セ
ル１と気相用セル２とを外筒３の内面に摺動させて回動
して２つのセルを連通又は遮断する構成であるが、本発
明の炭酸ガスセンサの構成としては例えば開閉自在の液
入口１０、開閉自在の液出口２０、開閉自在のガス置換
口５０を電磁弁などの外部回路で制御できる構成とし、
液相用セル１と気相用セル２とを連通又は遮断する開閉
手段も電磁弁などの外部回路で制御できる開閉手段を用
いる構成とすることもできる。

【００１７】

【発明の効果】本発明の炭酸ガスセンサは、超音波振動
子４０、開閉自在の液入口１０及び開閉自在の液出口２
０を有する液相用セル１と、圧力センサ８０及び開閉自
在のガス置換口５０を有する気相用セル２を備え、これ
ら２つのセルを連通又は遮断するための開閉手段を備え
ているので、超音波振動子４０の駆動と液入口１０、液
出口２０及びガス置換口５０の開閉と前記の開閉手段を
制御するだけで液相中の炭酸ガス濃度を検知できる。従
って本発明の炭酸ガスセンサによれば、液相中に溶解し
ている炭酸ガスの濃度の検知を簡単且つ短時間で行うこ
とができる。また、本発明の炭酸ガスセンサは液が流れ
ている系の系内において使用することも可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は本発明の一実施例に係る縦断面を示す模
式図である。

【図２】図２は図１のＡ・Ａ線における横断面図であ
る。

【図３】図３は本発明の実施例に係る炭酸ガスセンサの
動作原理を示す模式図であり、図３（ａ）は縦断面図、
図３（ｂ）は図３（ａ）のＡ・Ａ線における横断面図で
ある。

【図４】図４は本発明の実施例に係る炭酸ガスセンサの
動作原理を示す模式図であり、図４（ａ）は縦断面図、
図４（ｂ）は図４（ａ）のＡ・Ａ線における横断面図で
ある。

【符号の説明】

１液相用セル２気相用セル３外筒４遮蔽板１０液入口１２液供給口２０液出口２２液排出口３０第１の連絡口４０超音波振動子５０ガス置換口５２空気穴７０第２の連絡口８０圧力センサ９０軸体１００駆動装置１０１連結棒１１０連通孔

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者森井彰一大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株式会社内 (72)発明者真継伸大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株式会社内 (72)発明者幡井崇大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株式会社内 (72)発明者福井政則大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株式会社内

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】液相中に溶解した炭酸ガスが密閉空間に
放出される際の密閉空間の圧力変動から液相中の炭酸ガ
スの濃度を検知する炭酸ガスセンサにおいて、超音波振
動子４０、開閉自在の液入口１０及び開閉自在の液出口
２０を有する液相用セル１と、圧力センサ８０及び開閉
自在のガス置換口５０を有する気相用セル２と、液相用
セル１と気相用セル２とを連通又は遮断する開閉手段を
備えていることを特徴とする炭酸ガスセンサ。
【請求項２】上部に空気穴５２を、下部に液供給口１
２及び液排出口２２を有する円筒状の外筒３と、上下に貫通している連通孔１１０を有し、外筒３の中心
軸に垂直な面に沿って外筒３の内面に固着され、外筒３
を上下に２分する円盤状の遮蔽板４と、遮蔽板４の上面及び外筒３の内面に摺動自在に嵌合し、
空気穴５２と連通するガス置換口５０、圧力センサ８０
及び底面に貫通して設けられた第２の連絡口７０を有
し、駆動装置１００により回動する円筒状の気相用セル
２と、遮蔽板４を貫通する軸体９０を介し気相用セル２の下面
と固着され、遮蔽板４の下面及び外筒３の内面に摺動自
在に嵌合し、液供給口１２と連通する液入口１０、液排
出口２２と連通する液出口２０、超音波振動子４０及び
天井面に貫通して設けられた第１の連絡口３０を有し、
駆動装置１００により気相用セル２と連動して回動する
円筒状の液相用セル１を備えるものであって、駆動装置１００により気相用セル２、液相用セル１を外
筒３の内面に摺動して回動させたときに、第２の連絡口
７０と第１の連絡口３０とが連通孔１１０により連通す
るときには気相用セル２、液相用セル１及び連通孔１１
０により密閉空間が形成され、空気穴５２とガス置換口
５０が連通し、液供給口１２と液入口１０が連通し、且
つ液排出口２２と液出口２０が連通するときには第２の
連絡口７０と第１の連絡口３０とは遮蔽板４により遮断
されることを特徴とする請求項１記載の炭酸ガスセン
サ。