JPH05142049A - 消耗形光フアイバ温度計 - Google Patents
消耗形光フアイバ温度計Info
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- JPH05142049A JPH05142049A JP3300862A JP30086291A JPH05142049A JP H05142049 A JPH05142049 A JP H05142049A JP 3300862 A JP3300862 A JP 3300862A JP 30086291 A JP30086291 A JP 30086291A JP H05142049 A JPH05142049 A JP H05142049A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 光ファイバを用い高温溶融金属などの温度を
高精度、高速応答で、且つ安価に計測できる消耗形光フ
ァイバ温度計を提供する。 【構成】 光ファイバを導波路とし、光ファイバの先端
から入射する放射光を他端の赤外線検出器を用いて光フ
ァイバ先端部の温度を計測する消耗形光ファイバ温度計
において、受光した光を異なった波長の光に2分し、こ
の波長の異なる2つの光についての指示温度をそれぞれ
求め、それぞれの温度計の実効波長、その実効波長の光
ファイバの伝送損失指数から予め計算で求めた係数、又
は長さの異なる2本の光ファイバでの実測値から求めた
係数のいずれかを用いて、真温度を求める。
高精度、高速応答で、且つ安価に計測できる消耗形光フ
ァイバ温度計を提供する。 【構成】 光ファイバを導波路とし、光ファイバの先端
から入射する放射光を他端の赤外線検出器を用いて光フ
ァイバ先端部の温度を計測する消耗形光ファイバ温度計
において、受光した光を異なった波長の光に2分し、こ
の波長の異なる2つの光についての指示温度をそれぞれ
求め、それぞれの温度計の実効波長、その実効波長の光
ファイバの伝送損失指数から予め計算で求めた係数、又
は長さの異なる2本の光ファイバでの実測値から求めた
係数のいずれかを用いて、真温度を求める。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、光ファイバを導波路
とし光ファイバの先端から入射する放射光を他端の赤外
線検出器を用いて光ファイバの先端部の温度を計測する
消耗形光ファイバ温度計に関するものである。
とし光ファイバの先端から入射する放射光を他端の赤外
線検出器を用いて光ファイバの先端部の温度を計測する
消耗形光ファイバ温度計に関するものである。
【0002】
【従来の技術】溶融金属の温度計測方法として古くから
用いられているのは消耗形浸漬熱電対である。図16は
消耗形熱電対のセンサープローブの構成を示す断面図で
あり、図示のように先端の熱電対を含むセンサ・プロー
ブが着脱式になっていて、これを1回の測定毎に交換す
る。このプローブは使い捨てであり高価なため測定回数
を増やすことが困難であった。また、プローブ径が30
mm以上と大きく、長さも1m以上もあり、狭い空間で
の測定が出来ないという制約もあった。
用いられているのは消耗形浸漬熱電対である。図16は
消耗形熱電対のセンサープローブの構成を示す断面図で
あり、図示のように先端の熱電対を含むセンサ・プロー
ブが着脱式になっていて、これを1回の測定毎に交換す
る。このプローブは使い捨てであり高価なため測定回数
を増やすことが困難であった。また、プローブ径が30
mm以上と大きく、長さも1m以上もあり、狭い空間で
の測定が出来ないという制約もあった。
【0003】溶融金属の温度計測を連続的に行うニーズ
は強く、最近ではセラミックの保護管を溶鋼中に浸漬
し、保護管の中に挿入した熱電対で温度を連続計測する
方法が実用化されている。図17は熱電対で温度を連続
計測する装置の構成を示した図である。この方法の問題
点は保護管の耐久性にあり、計測時間が40から50時
間程度しか持続できない。ヒートショックやスラグによ
る溶損が寿命低下の原因となっている。また、保護管が
高価な点もこの測定方法の問題点となっている。
は強く、最近ではセラミックの保護管を溶鋼中に浸漬
し、保護管の中に挿入した熱電対で温度を連続計測する
方法が実用化されている。図17は熱電対で温度を連続
計測する装置の構成を示した図である。この方法の問題
点は保護管の耐久性にあり、計測時間が40から50時
間程度しか持続できない。ヒートショックやスラグによ
る溶損が寿命低下の原因となっている。また、保護管が
高価な点もこの測定方法の問題点となっている。
【0004】この問題点を解決する方法として特開昭6
2−19727号公報において溶融金属の浸漬温度計が
提案されている。この温度計は光ファイバを連続的に溶
融金属中に挿入して光ファイバ中を導波してくる赤外光
を検出して温度を連続的に測定するものである。しか
し、この測定方法には下記の問題点があり実用上は高温
度の計測が困難である。 a)一般の単色放射温度計を用いる場合には光ファイバ
の長さが短くなると伝送損失が低下し、指示温度が上昇
し、誤差を生じる。Si(0.9μm)の検出器で通信
用の石英光ファイバGIファイバ(60/125μm)
を用いた試験で誤差は約10℃/100m(1200
℃)である。このような大きな誤差を生じては±2℃と
いう高精度の要求を満たすことが出来ない。 b)前記の公開公報においては、光ファイバを例えば3
00mm/時間で連続的に供給することが記載されてい
るが、溶鋼面の近くは高温であり、通常のビニール被覆
光ファイバでは被覆が燃え出し光ファイバの芯線だけに
なる。この場合には光ファイバの強度が著しく低下し簡
単に光ファイバは折れてしまう。溶鋼表面上にはスラグ
やパウダがあり、その層を突き破って溶鋼に光ファイバ
を浸漬する事は通常の光ファイバでは困難である。この
ように比較的高い温度で光ファイバを用いる場合には、
光ファイバの強度が低下するので何らかの改善が必要で
ある。
2−19727号公報において溶融金属の浸漬温度計が
提案されている。この温度計は光ファイバを連続的に溶
融金属中に挿入して光ファイバ中を導波してくる赤外光
を検出して温度を連続的に測定するものである。しか
し、この測定方法には下記の問題点があり実用上は高温
度の計測が困難である。 a)一般の単色放射温度計を用いる場合には光ファイバ
の長さが短くなると伝送損失が低下し、指示温度が上昇
し、誤差を生じる。Si(0.9μm)の検出器で通信
用の石英光ファイバGIファイバ(60/125μm)
を用いた試験で誤差は約10℃/100m(1200
℃)である。このような大きな誤差を生じては±2℃と
いう高精度の要求を満たすことが出来ない。 b)前記の公開公報においては、光ファイバを例えば3
00mm/時間で連続的に供給することが記載されてい
るが、溶鋼面の近くは高温であり、通常のビニール被覆
光ファイバでは被覆が燃え出し光ファイバの芯線だけに
なる。この場合には光ファイバの強度が著しく低下し簡
単に光ファイバは折れてしまう。溶鋼表面上にはスラグ
やパウダがあり、その層を突き破って溶鋼に光ファイバ
を浸漬する事は通常の光ファイバでは困難である。この
ように比較的高い温度で光ファイバを用いる場合には、
光ファイバの強度が低下するので何らかの改善が必要で
ある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、光フ
ァイバを用いた消耗形赤外線温度計の光ファイバの長さ
の影響を除くことを可能にし、0−1kmの光ファイバ
で±2℃程度の高精度の計測を可能とし、また、長さ補
正の経過から光ファイバ長を求めることを可能した消耗
形光ファイバ温度計を提供することにある。また、本発
明の他の目的は、高温で高強度の光ファイバとして金属
管被覆の光ファイバを使用して溶鋼中への挿入を可能と
し、連続的な挿入では消費量が増大するが、間欠的な測
定で十分な精度が得られる消耗形光ファイバ温度計を提
供することにある。更に、本発明の目的は、光ファイバ
を用い高温溶融金属などの温度を高精度で、高速応答
で、安価に計測できる消耗形光ファイバ温度計を提供す
ることにある。
ァイバを用いた消耗形赤外線温度計の光ファイバの長さ
の影響を除くことを可能にし、0−1kmの光ファイバ
で±2℃程度の高精度の計測を可能とし、また、長さ補
正の経過から光ファイバ長を求めることを可能した消耗
形光ファイバ温度計を提供することにある。また、本発
明の他の目的は、高温で高強度の光ファイバとして金属
管被覆の光ファイバを使用して溶鋼中への挿入を可能と
し、連続的な挿入では消費量が増大するが、間欠的な測
定で十分な精度が得られる消耗形光ファイバ温度計を提
供することにある。更に、本発明の目的は、光ファイバ
を用い高温溶融金属などの温度を高精度で、高速応答
で、安価に計測できる消耗形光ファイバ温度計を提供す
ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の一つの態様によ
る消耗形光ファイバ温度計は、光ファイバを導波路と
し、光ファイバの先端から入射する放射光を他端の赤外
線検出器を用いて光ファイバの先端部の温度を計測する
消耗形光ファイバ温度計において、受光した光を異なっ
た波長の光に2分し、この波長の異なる2つの光のつい
ての指示温度をそれぞれ求め、それぞれの温度計の実効
波長、その実効波長の光ファイバの伝送損失指数から予
め計算で求めた係数、又は長さの異なる2本の光ファイ
バでの実測値から求めた係数のいずれかを用いて、真温
度を求める。
る消耗形光ファイバ温度計は、光ファイバを導波路と
し、光ファイバの先端から入射する放射光を他端の赤外
線検出器を用いて光ファイバの先端部の温度を計測する
消耗形光ファイバ温度計において、受光した光を異なっ
た波長の光に2分し、この波長の異なる2つの光のつい
ての指示温度をそれぞれ求め、それぞれの温度計の実効
波長、その実効波長の光ファイバの伝送損失指数から予
め計算で求めた係数、又は長さの異なる2本の光ファイ
バでの実測値から求めた係数のいずれかを用いて、真温
度を求める。
【0007】本発明の他の態様による消耗形光ファイバ
温度計は、真温度Toを求めるに際し下記の演算式のい
ずれかを用いる。 To=Ta−{λaDa/(λaDa−λbDb)}*(Ta−Tb) To=Tb−{λbDb/(λaDa−λbDb)}*(Ta−Tb) To=(−λbDbTa+λaDaTb)/(λaDa−λbDb) 但し、Ta,Tb:指示温度、 λa,λb:実効波長 Da,Db:伝送損失
温度計は、真温度Toを求めるに際し下記の演算式のい
ずれかを用いる。 To=Ta−{λaDa/(λaDa−λbDb)}*(Ta−Tb) To=Tb−{λbDb/(λaDa−λbDb)}*(Ta−Tb) To=(−λbDbTa+λaDaTb)/(λaDa−λbDb) 但し、Ta,Tb:指示温度、 λa,λb:実効波長 Da,Db:伝送損失
【0008】本発明の他の態様による消耗形光ファイバ
温度計は、真温度Toを求めるに際し実験により係数を
求め下記のいずれかの式を用いる。 To=Ta−K1 *(Ta−Tb) To=Tb−K2 *(Ta−Tb) To=K3 Ta+K4 Tb 但し、K1 ,K2 ,K3 ,K4 :実験により求めた係数
温度計は、真温度Toを求めるに際し実験により係数を
求め下記のいずれかの式を用いる。 To=Ta−K1 *(Ta−Tb) To=Tb−K2 *(Ta−Tb) To=K3 Ta+K4 Tb 但し、K1 ,K2 ,K3 ,K4 :実験により求めた係数
【0009】本発明の他の態様による消耗形光ファイバ
温度計は、光ファイバ長(X)を次式のいずれかを用い
て求める。 X=Xo−C2 (Ta−Tb)/{To2 (λaDa−λbDb)} X=Xo−K5 (Ta−Tb) 但し、Xo:温度を校正したファイバ基準長 Ta,Tb:指示温度 λa,λb:実効波長 Da,Db:伝送損失 To:真温度 C2 :物理定数 K5 :実験により求めた係数
温度計は、光ファイバ長(X)を次式のいずれかを用い
て求める。 X=Xo−C2 (Ta−Tb)/{To2 (λaDa−λbDb)} X=Xo−K5 (Ta−Tb) 但し、Xo:温度を校正したファイバ基準長 Ta,Tb:指示温度 λa,λb:実効波長 Da,Db:伝送損失 To:真温度 C2 :物理定数 K5 :実験により求めた係数
【0010】本発明の他の態様による消耗形光ファイバ
温度計は、光ファイバとして通信用石英光ファイバを用
いる。本発明の他の態様による消耗形光ファイバ温度計
は、1つの実効波長を光通信石英ファイバの最も伝送損
失の小さい1.5μmから1.6μmの間とする。そし
て、他の1つの実効波長を0.8μmから1.0μmの
間とする。本発明の他の態様による消耗形光ファイバ温
度計は、光ファイバの芯線として通信用石英光ファイバ
を用い、被覆材としてSUSなどの金属管を用いた金属
管被覆光ファイバを用いる。そして、溶鋼などの溶融金
属の温度を測定する。
温度計は、光ファイバとして通信用石英光ファイバを用
いる。本発明の他の態様による消耗形光ファイバ温度計
は、1つの実効波長を光通信石英ファイバの最も伝送損
失の小さい1.5μmから1.6μmの間とする。そし
て、他の1つの実効波長を0.8μmから1.0μmの
間とする。本発明の他の態様による消耗形光ファイバ温
度計は、光ファイバの芯線として通信用石英光ファイバ
を用い、被覆材としてSUSなどの金属管を用いた金属
管被覆光ファイバを用いる。そして、溶鋼などの溶融金
属の温度を測定する。
【0011】本発明の他の態様による消耗形光ファイバ
温度計は、光ファイバの芯線として通信用石英光ファイ
バを用い、被覆材としてSUSなどの金属管を用いた金
属管被覆光ファイバを用い、光ファイバの先端温度と光
ファイバ長を同時に求める。本発明の他の態様による消
耗形光ファイバ温度計は、金属管被覆光ファイバを高炉
炉頂部から挿入し、装入物と同時に降下させ、金属管被
覆光ファイバの溶融位置と溶融温度を同時に計測するこ
とにより高炉溶融帯レベルの計測装置として用いられ
る。
温度計は、光ファイバの芯線として通信用石英光ファイ
バを用い、被覆材としてSUSなどの金属管を用いた金
属管被覆光ファイバを用い、光ファイバの先端温度と光
ファイバ長を同時に求める。本発明の他の態様による消
耗形光ファイバ温度計は、金属管被覆光ファイバを高炉
炉頂部から挿入し、装入物と同時に降下させ、金属管被
覆光ファイバの溶融位置と溶融温度を同時に計測するこ
とにより高炉溶融帯レベルの計測装置として用いられ
る。
【0012】
【実施例】本発明の消耗形光ファイバ温度計の計測原理
は下記の点に集約される。 (1) 光ファイバを導波してきた赤外光を2分し波長の異
なる2個の単色放射温度計を用いて測温し、2個の指示
温度から演算により真温度を求める。また、演算により
光ファイバ長も求める。 (2) 光ファイバとして、通信用の石英光ファイバを用
い、被覆材とてSUS管などの金属管を用いた金属管被
覆光ファイバをセンサとすることにより、高温での機械
強度を増し、溶鋼中への挿入を可能にしている。 まず、第1に光ファイバ長の影響を除く方法について説
明する。黒体の分光放射輝度はブランクの法射則により
次式で表される。 L(λ,T)=2C1 /{λ5 *(EXP(C2 /λT)−1)} (1) λT≦λmT (λmT=2.8978*10-3・k)
の領域ではウィーンの式で近似できる。 L(λ,T)=2C1 *EXP−(C2 /λT)/λ5 (2)
は下記の点に集約される。 (1) 光ファイバを導波してきた赤外光を2分し波長の異
なる2個の単色放射温度計を用いて測温し、2個の指示
温度から演算により真温度を求める。また、演算により
光ファイバ長も求める。 (2) 光ファイバとして、通信用の石英光ファイバを用
い、被覆材とてSUS管などの金属管を用いた金属管被
覆光ファイバをセンサとすることにより、高温での機械
強度を増し、溶鋼中への挿入を可能にしている。 まず、第1に光ファイバ長の影響を除く方法について説
明する。黒体の分光放射輝度はブランクの法射則により
次式で表される。 L(λ,T)=2C1 /{λ5 *(EXP(C2 /λT)−1)} (1) λT≦λmT (λmT=2.8978*10-3・k)
の領域ではウィーンの式で近似できる。 L(λ,T)=2C1 *EXP−(C2 /λT)/λ5 (2)
【0013】図1は消耗形光ファイバ温度計の構成を示
す図である。図において、1は金属管被覆光ファイバ、
2は光コネクタ、3は消耗形光ファイバ温度計、4は分
波器、5は光検出器(波長λa)、6は光検出器(波長
λb)、7,8は温度変換器(Ta,Tb)、9は演算
部、10は出力部、11は真温度出力であり、12はが
光ファイバ長出力である。13は光ファイバ供給ドラ
ム、14は金属管被覆光ファイバ挿入装置、15は溶
鋼、16は浸漬ノズル、17はパウダである。
す図である。図において、1は金属管被覆光ファイバ、
2は光コネクタ、3は消耗形光ファイバ温度計、4は分
波器、5は光検出器(波長λa)、6は光検出器(波長
λb)、7,8は温度変換器(Ta,Tb)、9は演算
部、10は出力部、11は真温度出力であり、12はが
光ファイバ長出力である。13は光ファイバ供給ドラ
ム、14は金属管被覆光ファイバ挿入装置、15は溶
鋼、16は浸漬ノズル、17はパウダである。
【0014】消耗形光ファイバ温度計において、光ファ
イバの先端から進入した赤外光は、光ファイバの伝送損
失により減衰する。減衰特性は波長の関数になってい
る。最近の通信用の石英光ファイバの伝送損失は著しく
小さくなっているが、波長0.9μmで2−3dB/k
m、1.5μmで0.2−0.5dB/kmと言われて
いる。公表されている測定例を図2及び図3に示す。
イバの先端から進入した赤外光は、光ファイバの伝送損
失により減衰する。減衰特性は波長の関数になってい
る。最近の通信用の石英光ファイバの伝送損失は著しく
小さくなっているが、波長0.9μmで2−3dB/k
m、1.5μmで0.2−0.5dB/kmと言われて
いる。公表されている測定例を図2及び図3に示す。
【0015】図2は通信用の石英光ファイバの伝送損失
(島田,林田:『光ファイバケーブル』P52、オーム
社、昭和62年発行)の特性図であり、図3も通信用の
石英光ファイバの伝送損失(島田,林田:『光ファイバ
ケーブル』P56、オーム社、昭和62年発行)の特性
図である。この図からも予想されるように、消耗形光フ
ァイバ温度計の出力はファイバ長の影響を受ける。実際
に0.9μmの波長の単色温度計でGIファイバ(50
/125μm)を用いて黒体炉で検定したところ、ファ
イバ長100mの基準値に対しファイバ長10mでは約
+10℃高めの指示値を示した。消耗形光ファイバ温度
計を使用するためには、ファイバ長が短くなっても指示
値が変動しない高精度な温度計測法が開発されなければ
ならない。
(島田,林田:『光ファイバケーブル』P52、オーム
社、昭和62年発行)の特性図であり、図3も通信用の
石英光ファイバの伝送損失(島田,林田:『光ファイバ
ケーブル』P56、オーム社、昭和62年発行)の特性
図である。この図からも予想されるように、消耗形光フ
ァイバ温度計の出力はファイバ長の影響を受ける。実際
に0.9μmの波長の単色温度計でGIファイバ(50
/125μm)を用いて黒体炉で検定したところ、ファ
イバ長100mの基準値に対しファイバ長10mでは約
+10℃高めの指示値を示した。消耗形光ファイバ温度
計を使用するためには、ファイバ長が短くなっても指示
値が変動しない高精度な温度計測法が開発されなければ
ならない。
【0016】図1の実施例はこのような観点から開発さ
れたものであり、波長の異なる2波長の単色放射温度計
を用いている。この実施例では光ファイバの伝送損失が
波長によって異なることを積極的に利用している。基準
長で校正した2個の単色放射温度計の指示値が、ファイ
バ長が短くなるに従い指示値に差が生じることを利用
し、2個の指示値から真温度を演算によって求める。ま
た、この実施例ではファイバ長も同時に演算により求め
ている。
れたものであり、波長の異なる2波長の単色放射温度計
を用いている。この実施例では光ファイバの伝送損失が
波長によって異なることを積極的に利用している。基準
長で校正した2個の単色放射温度計の指示値が、ファイ
バ長が短くなるに従い指示値に差が生じることを利用
し、2個の指示値から真温度を演算によって求める。ま
た、この実施例ではファイバ長も同時に演算により求め
ている。
【0017】下記に単色放射温度計の2出力から真温度
を求める演算方法を示す。ここで、単色放射温度計の実
効波長をλa,λb(μm)とする。分光放射輝度はウ
ィーンの式で表される。 L(λa,T)=2C1 *EXP(−C2 /λaT)/λa5 (3) L(λb,T)=2C1 *EXP(−C2 /λbT)/λb5 (4) ここでC1 、C2 は物理定数である。 C1 =C2 h=5.9548*10-17 W・m2 C2 =Ch/k=0.014388m・k=14388
μm・k
を求める演算方法を示す。ここで、単色放射温度計の実
効波長をλa,λb(μm)とする。分光放射輝度はウ
ィーンの式で表される。 L(λa,T)=2C1 *EXP(−C2 /λaT)/λa5 (3) L(λb,T)=2C1 *EXP(−C2 /λbT)/λb5 (4) ここでC1 、C2 は物理定数である。 C1 =C2 h=5.9548*10-17 W・m2 C2 =Ch/k=0.014388m・k=14388
μm・k
【0018】次に、光ファイバ長X(km)の変化によ
る減衰を次式で表す。 R(X)=EXP(−DX) (5) 一般にファイバの伝送損失は下記のように表される。 10*LOGR(X)=10*(−DX)LOG(e) =−10LOG(e)*DX 例えば損失が3dB/kmというような場合は下記の通
りである。 −10LOG(e)*D*1=−3 D=0.3/LOG(e) (dB/km) (6) ファイバ長Xの時の波長λa,λbの単色放射温度計の
輝度出力Va,Vbは(3)、(4)式と(5)式を掛
け合わせて表せる。 Va=A*{2C1 *EXP(−C2 /λaT)/(λa5 } *EXP(−DX) Va=A*2C1 *EXP{(−C2 /λaT)−DX}/λa5 (7) Vb=B*{2C1 *EXP(−C2 /λbT)/λb5 } *EXP(−DX) Vb=B*2C1 *EXP{(−C2 /λbT)−DX}/λb5 (8) ここでA,Bは個々の機器の定数であり、Da,Dbは
波長λa,λbの伝送損失指数である。
る減衰を次式で表す。 R(X)=EXP(−DX) (5) 一般にファイバの伝送損失は下記のように表される。 10*LOGR(X)=10*(−DX)LOG(e) =−10LOG(e)*DX 例えば損失が3dB/kmというような場合は下記の通
りである。 −10LOG(e)*D*1=−3 D=0.3/LOG(e) (dB/km) (6) ファイバ長Xの時の波長λa,λbの単色放射温度計の
輝度出力Va,Vbは(3)、(4)式と(5)式を掛
け合わせて表せる。 Va=A*{2C1 *EXP(−C2 /λaT)/(λa5 } *EXP(−DX) Va=A*2C1 *EXP{(−C2 /λaT)−DX}/λa5 (7) Vb=B*{2C1 *EXP(−C2 /λbT)/λb5 } *EXP(−DX) Vb=B*2C1 *EXP{(−C2 /λbT)−DX}/λb5 (8) ここでA,Bは個々の機器の定数であり、Da,Dbは
波長λa,λbの伝送損失指数である。
【0019】ファイバ長Xo(km)の時に温度校正を
行う。この時の指示温度は測定温度範囲内で2個の単色
放射温度計の指示値Ta(Xo),Tb(Xo)は等し
い。 Ta(Xo)=Tb(Xo) ファイバ長がXoよりも短くなると伝送損失が減るの
で、両者とも指示温度が高くなる。この時両者の指示温
度に差が生じる。真温度をToとしたときの両者の指示
温度をTa,TbとXの関係を前述した式から計算し真
温度Toを求める。 A*2C1 *EXP{(−C2 /λaTo)−DaX}/λa5 =A*2C1 *EXP{(−C2 /λaTa)−DaXo}/λa5 これから (−C2 /λaTo)−DaX=(−C2 /λaTa)−DaXo −1/To+1/Ta=Da(X−Xo)*λa/C2 (Ta−To)=−TaTo*Da(X−Xo)*λa/C2 (Ta−To)がToに比べて十分小さいときは下記の式で近似できる。 Ta−To=−To2 *Da(X−Xo)*λa/C2 (9)
行う。この時の指示温度は測定温度範囲内で2個の単色
放射温度計の指示値Ta(Xo),Tb(Xo)は等し
い。 Ta(Xo)=Tb(Xo) ファイバ長がXoよりも短くなると伝送損失が減るの
で、両者とも指示温度が高くなる。この時両者の指示温
度に差が生じる。真温度をToとしたときの両者の指示
温度をTa,TbとXの関係を前述した式から計算し真
温度Toを求める。 A*2C1 *EXP{(−C2 /λaTo)−DaX}/λa5 =A*2C1 *EXP{(−C2 /λaTa)−DaXo}/λa5 これから (−C2 /λaTo)−DaX=(−C2 /λaTa)−DaXo −1/To+1/Ta=Da(X−Xo)*λa/C2 (Ta−To)=−TaTo*Da(X−Xo)*λa/C2 (Ta−To)がToに比べて十分小さいときは下記の式で近似できる。 Ta−To=−To2 *Da(X−Xo)*λa/C2 (9)
【0020】同様にしてTbは(10)式で近似でき
る。 Tb−To=−To2 *Db(X−Xo)*λb/C2 (10) (9)、(10)式から指示温度差Ta−Tbが求められる。 Ta−Tb=−To2 *(X−Xo)*(Daλa−Dbλb)/C2 (11) (9)式と(11)式の比を取り(X−Xo)を消去する。 To=Ta−(Ta−Tb)*Daλa/(Daλa−Dbλb) (12) (10)式と(11)式から同様にして次式が求められる。 To=Tb−(Ta−Tb)*Dbλb/(Daλa−Dbλb) (13) (13)式から To=(Deλa*Tb−Dbλb*Ta)/(Daλa−Dbλb) (14) 以上のようにして真温度Toは、2個の単色放射温度計
の指示温度から(12),(13),(14)式のいず
れかにより求められる。
る。 Tb−To=−To2 *Db(X−Xo)*λb/C2 (10) (9)、(10)式から指示温度差Ta−Tbが求められる。 Ta−Tb=−To2 *(X−Xo)*(Daλa−Dbλb)/C2 (11) (9)式と(11)式の比を取り(X−Xo)を消去する。 To=Ta−(Ta−Tb)*Daλa/(Daλa−Dbλb) (12) (10)式と(11)式から同様にして次式が求められる。 To=Tb−(Ta−Tb)*Dbλb/(Daλa−Dbλb) (13) (13)式から To=(Deλa*Tb−Dbλb*Ta)/(Daλa−Dbλb) (14) 以上のようにして真温度Toは、2個の単色放射温度計
の指示温度から(12),(13),(14)式のいず
れかにより求められる。
【0021】各式の係数は、λa,λb,Da,Dbを
数値として与えることも可能であるし、実際に異なる2
点の長さのファイバを用いて黒体炉による温度計測を行
い、実験値から決めることも可能である。実験式は下記
の通りである。 To=Ta−K1 *(Ta−Tb) (12-a) To=Tb−K2 *(Ta−Tb) (13-a) To=K3 *Tb−K4 *Ta (14-a) (9)、(10)式から指示温度誤差がファイバ長に線
形に変化することが示されている。この現象は直感的に
分かりにくいが、分光放射輝度および伝送損失が温度と
ファイバ長Xのそれぞれ指数関数で表されるからであ
る。次にこの関数を実施例で計算してみる。
数値として与えることも可能であるし、実際に異なる2
点の長さのファイバを用いて黒体炉による温度計測を行
い、実験値から決めることも可能である。実験式は下記
の通りである。 To=Ta−K1 *(Ta−Tb) (12-a) To=Tb−K2 *(Ta−Tb) (13-a) To=K3 *Tb−K4 *Ta (14-a) (9)、(10)式から指示温度誤差がファイバ長に線
形に変化することが示されている。この現象は直感的に
分かりにくいが、分光放射輝度および伝送損失が温度と
ファイバ長Xのそれぞれ指数関数で表されるからであ
る。次にこの関数を実施例で計算してみる。
【0022】実施例1. 単色放射温度計 No. 1 Si λa=0.9μm No. 2 Ge λb=1.5μm 光ファイバ 通信用GI 損失(0.9 μm) 3dB/km Da=0.6907 損失(1.5 μm) 0.5 dB/km Db=0.1151 測定温度 1800K(1527℃) 溶鋼温度の凝
固前の温度に相当 計算は(9)式及び(10)式を用いた。 ファイバ基準長 Xo=0.5kmの時の指示誤差を計
算により求めると、次の表1に示すとおりである。
固前の温度に相当 計算は(9)式及び(10)式を用いた。 ファイバ基準長 Xo=0.5kmの時の指示誤差を計
算により求めると、次の表1に示すとおりである。
【0023】
【表1】
【0024】図4はこの計算結果を示した特性図であ
る。この図からも指示誤差がファイバ長に対して線形に
変化しており、この関係からファイバ長を測定せずに、
真温度Toを求められることが分かる。
る。この図からも指示誤差がファイバ長に対して線形に
変化しており、この関係からファイバ長を測定せずに、
真温度Toを求められることが分かる。
【0025】次にファイバ長Xを求める式を説明する。
これは(11)式から求められる。 (X−Xo)=−(Ta−Tb)*C2 / {To2 (Daλa−Dbλb)} (15) X=Xo−(Ta−Tb)*C2 /{To2 (Daλa−Dbλb)} 実験式として次式が得られる。 X=Xo−K5 *(Ta−Tb) (15-a) 上記の実施例1.の定数を挿入すると次式で表せる。 (X−Xo)=−0.009890(Ta−Tb) X=Xo−0.009890(Ta−Tb) この関係からTa−Tb=1℃の時 ファイバ長は0.
00989km=約10m短い。Ta−Tb=0.1℃
の時ファイバ長は約1m短いことを示している。上記値
は精度の面でも同じことが言える。指示温度の精度が
0.1℃であれば、ファイバ長の演算精度は1mが期待
できる。ファイバ長の測定精度を上げるには単色放射温
度計の実効波長を光ファイバの伝送損失の大きな波長と
小さな波長の組み合わせにすれば良い。
これは(11)式から求められる。 (X−Xo)=−(Ta−Tb)*C2 / {To2 (Daλa−Dbλb)} (15) X=Xo−(Ta−Tb)*C2 /{To2 (Daλa−Dbλb)} 実験式として次式が得られる。 X=Xo−K5 *(Ta−Tb) (15-a) 上記の実施例1.の定数を挿入すると次式で表せる。 (X−Xo)=−0.009890(Ta−Tb) X=Xo−0.009890(Ta−Tb) この関係からTa−Tb=1℃の時 ファイバ長は0.
00989km=約10m短い。Ta−Tb=0.1℃
の時ファイバ長は約1m短いことを示している。上記値
は精度の面でも同じことが言える。指示温度の精度が
0.1℃であれば、ファイバ長の演算精度は1mが期待
できる。ファイバ長の測定精度を上げるには単色放射温
度計の実効波長を光ファイバの伝送損失の大きな波長と
小さな波長の組み合わせにすれば良い。
【0026】また、表1から明らかなように指示誤差は
伝送損失の小さいGeの検出器の単色放射温度計の方が
小さい。ファイバ長が短い範囲のみを使用するのであれ
ば、要求度が低い場合はGe単色温度計で間に合うこと
もある。更に、表1から本発明において2個のSi,G
eの単色温度計を使用すると、ファイバ長が500mの
場合でも容易に高精度が実現できることが予想される。
伝送損失の小さいGeの検出器の単色放射温度計の方が
小さい。ファイバ長が短い範囲のみを使用するのであれ
ば、要求度が低い場合はGe単色温度計で間に合うこと
もある。更に、表1から本発明において2個のSi,G
eの単色温度計を使用すると、ファイバ長が500mの
場合でも容易に高精度が実現できることが予想される。
【0027】図5は実際の測定例を示した特性図であ
る。この特性図は10−500mの実験結果であるが、
全長にわたった補正後の値は±1℃の範囲に入ってい
る。このことは光ファイバ放射温度計を消耗形温度計と
して使用することが工業的にみてたいへん価値が高いこ
とを示している。500mの長尺の光ファイバが使用で
きることは取り替え頻度が減り、ファイバの使用効率が
向上するので、その経済効果は大きい。
る。この特性図は10−500mの実験結果であるが、
全長にわたった補正後の値は±1℃の範囲に入ってい
る。このことは光ファイバ放射温度計を消耗形温度計と
して使用することが工業的にみてたいへん価値が高いこ
とを示している。500mの長尺の光ファイバが使用で
きることは取り替え頻度が減り、ファイバの使用効率が
向上するので、その経済効果は大きい。
【0028】また、本発明によりファイバ長を求められ
ることを示したが、今後この計測原理を応用した計測法
の開発が期待できる。例えば現在高炉の溶融帯レベル計
として、電気パルス法(TDR)や熱電対法が使用され
ている。TDR法は溶融位置は計測できるが、溶融温度
は計測できない。一方、熱電対法は挿入物の温度分布と
溶融時の温度分布は測定できるが、溶融位置の計測はで
きない。また、温接点が一度溶融してしまえばそれ以降
は計測不可能である。
ることを示したが、今後この計測原理を応用した計測法
の開発が期待できる。例えば現在高炉の溶融帯レベル計
として、電気パルス法(TDR)や熱電対法が使用され
ている。TDR法は溶融位置は計測できるが、溶融温度
は計測できない。一方、熱電対法は挿入物の温度分布と
溶融時の温度分布は測定できるが、溶融位置の計測はで
きない。また、温接点が一度溶融してしまえばそれ以降
は計測不可能である。
【0029】図6は本発明の金属管被覆光ファイバ消耗
形温度計を高炉溶融帯レベル計に使用した場合の構成図
を示す図である。図において、20はメジャリングロー
ル、21は装入長さカウンタ、22は溶融レベル演算
器、23は記録計、24は高炉、25は装入装置、26
は炉内装入物であり、27は羽口である。本発明の光フ
ァイバを挿入する方法では、光ファイバの先端温度の計
測とファイバ長さの計測とを同時に行えるので従来法よ
りも情報量が著しく増大する。ファイバがなくなるまで
計測できるので経済的でもある。
形温度計を高炉溶融帯レベル計に使用した場合の構成図
を示す図である。図において、20はメジャリングロー
ル、21は装入長さカウンタ、22は溶融レベル演算
器、23は記録計、24は高炉、25は装入装置、26
は炉内装入物であり、27は羽口である。本発明の光フ
ァイバを挿入する方法では、光ファイバの先端温度の計
測とファイバ長さの計測とを同時に行えるので従来法よ
りも情報量が著しく増大する。ファイバがなくなるまで
計測できるので経済的でもある。
【0030】本発明ではファイバ長の影響を除くために
2個の単色温度計を用いる方法を採用しているが、1個
の単色放射温度計又は2色温度計でこの問題を解決する
方法として下記の方式が有効であることは言うまでもな
い。 1)ファイバ長を計測し、予め減衰量とファイバ長を求
めておき、温度計の出力を補正する。 2)小型の温度校正炉を用い、測定現場で測定直前に1
点の温度校正を行い温度計の出力を補正する。 3)図3で光ファイバの伝送損失が1.4−1.6μm
の間で極小になりフラットになっている。この間の波長
を選び2色温度計による真温度を求めることもできる。
しかし、この場合には出力特性が温度に対し線形に近い
ので、波長間の減衰比が1%としても誤差は1%程度に
なるので、2個の放射温度計を用いる場合よりは精度が
低い。また、この方法ではファイバ長を求めることは不
可能である。 なお、ここで使用する光ファイバは通常のものでは機械
的強度が足りず測定できない。温度計測方法としては高
精度のものが開発できたが、高温に耐え機械強度の高い
光ファイバが存在しなければ計測が実現できず工業的な
意味もなくなる。
2個の単色温度計を用いる方法を採用しているが、1個
の単色放射温度計又は2色温度計でこの問題を解決する
方法として下記の方式が有効であることは言うまでもな
い。 1)ファイバ長を計測し、予め減衰量とファイバ長を求
めておき、温度計の出力を補正する。 2)小型の温度校正炉を用い、測定現場で測定直前に1
点の温度校正を行い温度計の出力を補正する。 3)図3で光ファイバの伝送損失が1.4−1.6μm
の間で極小になりフラットになっている。この間の波長
を選び2色温度計による真温度を求めることもできる。
しかし、この場合には出力特性が温度に対し線形に近い
ので、波長間の減衰比が1%としても誤差は1%程度に
なるので、2個の放射温度計を用いる場合よりは精度が
低い。また、この方法ではファイバ長を求めることは不
可能である。 なお、ここで使用する光ファイバは通常のものでは機械
的強度が足りず測定できない。温度計測方法としては高
精度のものが開発できたが、高温に耐え機械強度の高い
光ファイバが存在しなければ計測が実現できず工業的な
意味もなくなる。
【0031】次に、高温の温度計測を実現するための光
ファイバについて説明する。溶融金属の温度を計測する
方法としては、光ファイバを連続的に供給しながら、赤
外線放射温度計で計測する方法が提案されているが、通
常の光ファイバでは耐熱性が不足し強度も不足してお
り、連続的に溶融金属中に装入することが出来ず、実際
には測定できていない。そこで、光ファイバの浸漬形温
度計を実現するには、光ファイバの機械強度を増すこと
が必要である。本発明では機械的強度向上の方法として
金属管被覆の光ファイバを用いている。
ファイバについて説明する。溶融金属の温度を計測する
方法としては、光ファイバを連続的に供給しながら、赤
外線放射温度計で計測する方法が提案されているが、通
常の光ファイバでは耐熱性が不足し強度も不足してお
り、連続的に溶融金属中に装入することが出来ず、実際
には測定できていない。そこで、光ファイバの浸漬形温
度計を実現するには、光ファイバの機械強度を増すこと
が必要である。本発明では機械的強度向上の方法として
金属管被覆の光ファイバを用いている。
【0032】下記に金属管被覆光ファイバで溶鋼の温度
計測をする場合について実施例を挙げて説明する。 1)金属管被覆光ファイバ 図7は金属管被覆光ファイバの断面構造を示した図であ
る。図において、30は金属管であり、内硅が0.7m
m、外径が0.9mmである。31は石英光ファイバで
あり、コア計50μm、クラッド計125μmである。
32は被覆であり、被覆外径は150μmである。
計測をする場合について実施例を挙げて説明する。 1)金属管被覆光ファイバ 図7は金属管被覆光ファイバの断面構造を示した図であ
る。図において、30は金属管であり、内硅が0.7m
m、外径が0.9mmである。31は石英光ファイバで
あり、コア計50μm、クラッド計125μmである。
32は被覆であり、被覆外径は150μmである。
【0033】A.光ファイバの材質 ・測定温度が溶銑溶鋼を対象としており、1480〜1
650℃と高温であるので、軟化点が1600℃以上で
融点が1800℃以上の材料である石英ファイバを使用
する。有機質のファイバでは耐熱性が不足する。 ・通信用に開発された光ファイバの、近赤外の伝送損失
は極めて小さく、赤外放射温温度計に適している。通信
用ではコア径が10〜50μmのものが通常使用されて
いる。光通信用のファイバは生産量が多いこと、ファイ
バの使用量が大口径のものより少ない、などの理由によ
り低価格である。
650℃と高温であるので、軟化点が1600℃以上で
融点が1800℃以上の材料である石英ファイバを使用
する。有機質のファイバでは耐熱性が不足する。 ・通信用に開発された光ファイバの、近赤外の伝送損失
は極めて小さく、赤外放射温温度計に適している。通信
用ではコア径が10〜50μmのものが通常使用されて
いる。光通信用のファイバは生産量が多いこと、ファイ
バの使用量が大口径のものより少ない、などの理由によ
り低価格である。
【0034】B.金属被覆管光ファイバ (金属管被覆の目的)前記公開公報(特開昭62−19
727号公報「溶融金属の浸漬温度計」)には、光ファ
イバを溶融中に連続的に供給して温度計測すると記載さ
れている。しかし、ファイバとしての構造が特定されて
いない。通常の光ファイバはビニール被覆されている。
このファイバを溶鋼に近接させればビニール被覆は加熱
され燃え出す。被覆が燃えると石英の芯線が残るが、強
度が著しく低下して溶鋼中にいれようとすれば折れてし
まい挿入が困難である。溶鋼の上部にはスラグや、焼き
籾、パウダ、などの被覆が残っていることが多くビニー
ル被覆のファイバでは溶鋼中に装入が不可能であること
が分かる。この問題点を解決するために、本発明におい
ては金属管被覆光ファイバを用いている。金属管の強度
が高く容易に溶鋼中に挿入できる。
727号公報「溶融金属の浸漬温度計」)には、光ファ
イバを溶融中に連続的に供給して温度計測すると記載さ
れている。しかし、ファイバとしての構造が特定されて
いない。通常の光ファイバはビニール被覆されている。
このファイバを溶鋼に近接させればビニール被覆は加熱
され燃え出す。被覆が燃えると石英の芯線が残るが、強
度が著しく低下して溶鋼中にいれようとすれば折れてし
まい挿入が困難である。溶鋼の上部にはスラグや、焼き
籾、パウダ、などの被覆が残っていることが多くビニー
ル被覆のファイバでは溶鋼中に装入が不可能であること
が分かる。この問題点を解決するために、本発明におい
ては金属管被覆光ファイバを用いている。金属管の強度
が高く容易に溶鋼中に挿入できる。
【0035】金属管に要求される性質としては、 溶銑温度が溶銑・溶鋼と近いこと 1400℃近くまで強度を保つこと 溶解しても測定対象の成分に影響を与えないこと 以上の観点から考えた場合鋼管か、ステンレス管が好ま
しい。幸いステンレス管被覆のファイバが開発され長尺
の金属管被覆光ファイバを入手可能でありこれを使用す
る。金属管としてステンレス管を用いる。ステンレスの
主成分は鉄であり、融点は1450℃近傍であり強度も
十分である。またステンレスが溶融して溶鋼、溶銑中に
入っても問題を生じない。合金成分であるCr,Niは
微量であり問題ない。被覆材料がAl、Cuなどの場合
は融点が低く上記条件を満たすことは困難であり使用で
きない。溶融温度が高い金属の場合で比重が溶鋼より大
きい場合には、万一溶鋼中で断線した場合にその線は溶
解しないため凝固した場合にその中に介在物として残
り、欠陥の原因となるので好ましくない。
しい。幸いステンレス管被覆のファイバが開発され長尺
の金属管被覆光ファイバを入手可能でありこれを使用す
る。金属管としてステンレス管を用いる。ステンレスの
主成分は鉄であり、融点は1450℃近傍であり強度も
十分である。またステンレスが溶融して溶鋼、溶銑中に
入っても問題を生じない。合金成分であるCr,Niは
微量であり問題ない。被覆材料がAl、Cuなどの場合
は融点が低く上記条件を満たすことは困難であり使用で
きない。溶融温度が高い金属の場合で比重が溶鋼より大
きい場合には、万一溶鋼中で断線した場合にその線は溶
解しないため凝固した場合にその中に介在物として残
り、欠陥の原因となるので好ましくない。
【0036】(金属管被覆光ファイバの構造) 金属管被覆ファイバに必要な条件 A・強度が十分あること。溶鋼に挿入できること。この
ためには、太い金属管が望ましい。 B・温度の応答性が早いこと。 金属管被覆光ファイバの浸漬形温度計の計測原理は、光
ファイバの先端が溶鋼中に浸漬すると金属被覆管も温度
上昇し溶鋼温度と同一温度になるので、光ファイバは溶
鋼と同一温度の環境に浸漬したことになる。この状況は
光ファイバが黒体中に挿入された場合と同じである。黒
体炉で金属管被覆ファイバを挿入した場合に温度計の応
答速度は光ファイバの先端が金属管より外にでていると
きの方が速い。
ためには、太い金属管が望ましい。 B・温度の応答性が早いこと。 金属管被覆光ファイバの浸漬形温度計の計測原理は、光
ファイバの先端が溶鋼中に浸漬すると金属被覆管も温度
上昇し溶鋼温度と同一温度になるので、光ファイバは溶
鋼と同一温度の環境に浸漬したことになる。この状況は
光ファイバが黒体中に挿入された場合と同じである。黒
体炉で金属管被覆ファイバを挿入した場合に温度計の応
答速度は光ファイバの先端が金属管より外にでていると
きの方が速い。
【0037】図8は金属管被覆光ファイバの黒体炉校正
時のファイバの先端形状と応答速度との関係を示した図
である。この結果は光ファイバが金属管の中に、又は先
端の位置が等しいときは、金属管の温度が黒体温度に等
しくなるまでの温度上昇している間は、指示温度が上昇
していることが分かる。金属管の温度上昇速度が温度計
の温度速度に大きく影響していることが分かる。このた
め、細い肉厚の薄い金属管が好ましいことになる。以上
のA,Bの結果から金属管の太さ肉厚には使用状況に応
じ、適切な値があることが分かる。
時のファイバの先端形状と応答速度との関係を示した図
である。この結果は光ファイバが金属管の中に、又は先
端の位置が等しいときは、金属管の温度が黒体温度に等
しくなるまでの温度上昇している間は、指示温度が上昇
していることが分かる。金属管の温度上昇速度が温度計
の温度速度に大きく影響していることが分かる。このた
め、細い肉厚の薄い金属管が好ましいことになる。以上
のA,Bの結果から金属管の太さ肉厚には使用状況に応
じ、適切な値があることが分かる。
【0038】次に、金属管被覆光ファイバを用いた溶鋼
温度計測の実施例を示す。 実施例2. 光ファイバ GIファイバ コア径:50μm クラッド径:125μm 金属管:SUS 外径:0.9mm 内径:0.7mm 長さ:150m 赤外検出器 Si検出器 実効波長:0.9μm 単色放射温度計 温度測定範囲 800〜1600℃ 図9はこの測定器で黒体炉検定した場合の出力電圧と温
度との関係を示した図である。
温度計測の実施例を示す。 実施例2. 光ファイバ GIファイバ コア径:50μm クラッド径:125μm 金属管:SUS 外径:0.9mm 内径:0.7mm 長さ:150m 赤外検出器 Si検出器 実効波長:0.9μm 単色放射温度計 温度測定範囲 800〜1600℃ 図9はこの測定器で黒体炉検定した場合の出力電圧と温
度との関係を示した図である。
【0039】図10は光ファイバ消耗形温度計を用いて
CCのタンディッシュで測定したときの測定系統図であ
る。図おいて、40はタンディシュ、41は光ファイバ
装入孔、42はノズルストッパである。図11は金属管
被覆の光ファイバを使用した光ファイバ浸漬形温度計で
タンディッシュで測定した結果を示す図である。静止溶
鋼中に浸漬すると指示温度がブラトウを示した後、指示
温度が図11に示すように指示値が下がる。これはステ
ンレス管が溶解してしまい、光ファイバが断線し測定位
置が後退するためと考えられる。最高温度は1555℃
を示した。同時に測定している連続式熱電対温度の指示
値は1561℃であった。光ファイバ温度計の計測精度
が高いことが実証された。光ファイバが断線後は指示値
が急激に下がることから連続式よりは間欠式測定方法が
適していると言える。間欠測定の場合は応答性が速いこ
とが要求される。SUS管の外径が0.9mmの金属管
被覆光ファイバは応答性が十分に速いことが実証され
た。
CCのタンディッシュで測定したときの測定系統図であ
る。図おいて、40はタンディシュ、41は光ファイバ
装入孔、42はノズルストッパである。図11は金属管
被覆の光ファイバを使用した光ファイバ浸漬形温度計で
タンディッシュで測定した結果を示す図である。静止溶
鋼中に浸漬すると指示温度がブラトウを示した後、指示
温度が図11に示すように指示値が下がる。これはステ
ンレス管が溶解してしまい、光ファイバが断線し測定位
置が後退するためと考えられる。最高温度は1555℃
を示した。同時に測定している連続式熱電対温度の指示
値は1561℃であった。光ファイバ温度計の計測精度
が高いことが実証された。光ファイバが断線後は指示値
が急激に下がることから連続式よりは間欠式測定方法が
適していると言える。間欠測定の場合は応答性が速いこ
とが要求される。SUS管の外径が0.9mmの金属管
被覆光ファイバは応答性が十分に速いことが実証され
た。
【0040】図12はタンディシュと同じ計測条件でC
Cモールドで計測した場合の測定系統図を示す図であ
り、図13〜図15はその測定結果を示した図である。
図13は金属管被覆光ファイバを低速で挿入した場合の
波形である。この場合にはモールドのオッシレーション
の影響を受け、液面変動に対応して指示温度は大きく変
動している。ピーク温度は1510℃で溶鋼温度を示
し、低温側はパウダーの温度を示していると考えられ
る。
Cモールドで計測した場合の測定系統図を示す図であ
り、図13〜図15はその測定結果を示した図である。
図13は金属管被覆光ファイバを低速で挿入した場合の
波形である。この場合にはモールドのオッシレーション
の影響を受け、液面変動に対応して指示温度は大きく変
動している。ピーク温度は1510℃で溶鋼温度を示
し、低温側はパウダーの温度を示していると考えられ
る。
【0041】図14は金属管被覆光ファイバを比較的高
速で挿入した場合の波形である。振動的な温度指示に変
わりがないが、振幅は小さくなっている。しかし、ピー
ク温度は1510℃で変わりはない。図15は挿入長を
液面下2から3cm程度になるように調整し高速で溶鋼
面に挿入した時の波形である。この場合にはピークが1
個観測されるだけである。そのピーク値は他の場合と同
じく約1510℃を示した。以上の実験結果により、金
属管被覆光ファイバを用いれば容易に溶鋼中にファイバ
を挿入でき、温度を測定できることが実証された。
速で挿入した場合の波形である。振動的な温度指示に変
わりがないが、振幅は小さくなっている。しかし、ピー
ク温度は1510℃で変わりはない。図15は挿入長を
液面下2から3cm程度になるように調整し高速で溶鋼
面に挿入した時の波形である。この場合にはピークが1
個観測されるだけである。そのピーク値は他の場合と同
じく約1510℃を示した。以上の実験結果により、金
属管被覆光ファイバを用いれば容易に溶鋼中にファイバ
を挿入でき、温度を測定できることが実証された。
【0042】
【発明の効果】以上のように本発明によれば次の効果が
得られている。 1)熱電対を用いた消耗形浸漬温度計に代わって、安価
で高精度な温度計測を可能にしており、工業的な価値は
極めて大きなものである。 2)消耗形光ファイバ温度計の最大の問題点であるファ
イバ長の影響が補正できるので、このことにより多大な
効果が得られる。1500℃以上の高温測定を再現性±
2℃で簡単に実施できることは、極めて大きな効果を生
む。 3)温度計測と同時にファイバ長も同時計測でき、これ
により新しい複合計測の可能性が生じ、今後産業への利
用が期待できる。 4)金属管被覆光ファイバを用いておりこれにより強度
が増し、高温領域での計測が実現されたことにより、高
温を扱う工業に取って効果が大である。 5)また、金属管光ファイバの外径が1mm程度と小さ
いので、従来測定が困難であったCCモールド内の温度
計測の例にみられるように測温可能場所が増大する。従
来の放射温度計や消耗形熱電対は、測定のためにかなり
長い直線部を必要としたが金属管被覆光ファイバは曲げ
ることも可能であり、狭い空間で測定できるのでこの点
でも有利である。 6)金属管光ファイバは通信分野で利用されており、そ
の価格は量産効果により比較的低価格に維持されている
この低価格の金属管光ファイバの利用により定価格での
測温が実現したので鉄鋼プロセスでの測温回数が増え、
制御精度が向上し歩留まり向上に、操業の安定化の面で
大きな効果を上げ貢献した。
得られている。 1)熱電対を用いた消耗形浸漬温度計に代わって、安価
で高精度な温度計測を可能にしており、工業的な価値は
極めて大きなものである。 2)消耗形光ファイバ温度計の最大の問題点であるファ
イバ長の影響が補正できるので、このことにより多大な
効果が得られる。1500℃以上の高温測定を再現性±
2℃で簡単に実施できることは、極めて大きな効果を生
む。 3)温度計測と同時にファイバ長も同時計測でき、これ
により新しい複合計測の可能性が生じ、今後産業への利
用が期待できる。 4)金属管被覆光ファイバを用いておりこれにより強度
が増し、高温領域での計測が実現されたことにより、高
温を扱う工業に取って効果が大である。 5)また、金属管光ファイバの外径が1mm程度と小さ
いので、従来測定が困難であったCCモールド内の温度
計測の例にみられるように測温可能場所が増大する。従
来の放射温度計や消耗形熱電対は、測定のためにかなり
長い直線部を必要としたが金属管被覆光ファイバは曲げ
ることも可能であり、狭い空間で測定できるのでこの点
でも有利である。 6)金属管光ファイバは通信分野で利用されており、そ
の価格は量産効果により比較的低価格に維持されている
この低価格の金属管光ファイバの利用により定価格での
測温が実現したので鉄鋼プロセスでの測温回数が増え、
制御精度が向上し歩留まり向上に、操業の安定化の面で
大きな効果を上げ貢献した。
【図1】消耗形光ファイバ温度計の原理構成図である。
【図2】通信用石英光ファイバの伝送損失を示す特性図
である。
である。
【図3】通信用石英光ファイバの伝送損失を示す特性図
である。
である。
【図4】2個の単色放射温度計の指示温度差(計算値)
を示す特性図である。
を示す特性図である。
【図5】2個の単色放射温度計の指示温温度差及び補正
後の誤差(実験値)を示す特性図である。
後の誤差(実験値)を示す特性図である。
【図6】消耗形光ファイバ温度計を用いた高炉溶融帯レ
ベル計の構成図である。
ベル計の構成図である。
【図7】金属管被覆光ファイバの断面図である。
【図8】金属管被覆光ファイバの黒体炉校正時のファイ
バ先端形状と応答速度の関係を示す図である。
バ先端形状と応答速度の関係を示す図である。
【図9】Si単色放射温度計の温度と出力電圧の関係を
示す特性図である。
示す特性図である。
【図10】CCタンディッシュでの測定系統を示す図で
ある。
ある。
【図11】CCタンディッシュでの温度測定結果を示す
特性図である。
特性図である。
【図12】CCモールドでの測定系統を示す図である。
【図13】CCモールドでの温度測定結果を示す図であ
る。
る。
【図14】CCモールドでの温度測定結果を示す図であ
る。
る。
【図15】CCモールドでの温度測定結果を示す図であ
る。
る。
【図16】消耗形浸漬熱電対の構成を示す図である。
【図17】連続式溶鋼温度計(熱電対)の構成を示す図
である。
である。
1 金属管被覆光ファイバ 2 光コネクタ 3 消耗形光ファイバ温度計 4 分波器 5 光検出器(λa) 6 光検出器(λb) 7,8 温度変換器(Ta,Tb) 9 演算部 10 出力部 11 真温度出力 12 光ファイバ長出力 13 光ファイバ供給ドラム 14 金属管被覆光ファイバ挿入装置 15 溶鋼 16 浸漬ノズル 17 パウダ 20 メジャリングロール 21 挿入長さカウンタ 22 溶融帯レベル演算 23 記録計 24 高炉 25 挿入装置 26 炉内挿入物 27 羽口 30 金属管 31 石英光ファイバ 32 被膜 40 タンディッシュ 41 光ファイバ挿入孔 42 ノズルストッパ
Claims (11)
- 【請求項1】 光ファイバを導波路とし、光ファイバの
先端から入射する放射光を他端の赤外線検出器を用いて
光ファイバの先端部の温度を計測する消耗形光ファイバ
温度計において、 受光した光を異なった波長の光に2分し、この波長の異
なる2つの光についての指示温度をそれぞれ求め、それ
ぞれの温度計の実効波長、その実効波長の光ファイバの
伝送損失指数から予め計算で求めた係数、又は長さの異
なる2本の光ファイバでの実測値から求めた係数のいず
れかを用いて、真温度を求めることを特徴とする消耗形
光ファイバ温度計。 - 【請求項2】 真温度Toを求めるに際し下記の演算式
のいずれかを用いることを特徴とする請求項1記載の消
耗形光ファイバ温度計。 To=Ta−{λaDa/(λaDa−λbDb)}*(Ta−Tb) To=Tb−{λbDb/(λaDa−λbDb)}*(Ta−Tb) To=(−λbDbTa+λaDaTb)/(λaDa−λbDb) 但し、Ta,Tb:指示温度、 λa,λb:実効波長 Da,Db:伝送損失 - 【請求項3】 真温度Toを求めるに際し実験により係
数を求め、下記のいずれかの式を用いることを特徴とす
る請求項1記載の消耗形光ファイバ温度計。 To=Ta−K1 *(Ta−Tb) To=Tb−K2 *(Ta−Tb) To=K3 Ta+K4 Tb 但し、K1 ,K2 ,K3 ,K4 :実験により求めた係数 - 【請求項4】 光ファイバ長(X)を次式のいずれかを
用いて求めることを特徴とする請求項1記載の消耗形光
ファイバ温度計。 X=Xo−C2 (Ta−Tb)/{To2 (λaDa−λbDb)} X=Xo−K5 (Ta−Tb) 但し、Xo:温度を校正したファイバ基準長 Ta,Tb:指示温度 λa,λb:実効波長 Da,Db:伝送損失 To:真温度 C2 :物理定数 K5 :実験により求めた係数 - 【請求項5】 光ファイバとして通信用石英光ファイバ
を用いることを特徴とする請求項1記載の消耗形光ファ
イバ温度計。 - 【請求項6】 1つの実効波長を光通信石英ファイバの
最も伝送損失の小さい1.5μmから1.6μmの間と
することを特徴とする請求項5記載の消耗形光ファイバ
温度計。 - 【請求項7】 他の1つの実効波長を0.8μmから
1.0μmの間とする事を特徴とする請求項6記載の消
耗形光ファイバ温度計。 - 【請求項8】 光ファイバの芯線として通信用石英光フ
ァイバを用い、被覆材としてSUSなどの金属管を用い
た金属管被覆光ファイバを用いることを特徴とする請求
項1記載の消耗形光ファイバ温度計。 - 【請求項9】 溶鋼などの溶融金属の温度を測定するこ
とを特徴とする請求項8記載の消耗形光ファイバ温度
計。 - 【請求項10】 光ファイバの芯線として通信用石英光
ファイバを用い、被覆材としてSUSなどの金属管を用
いた金属管被覆光ファイバを用い、光ファイバの先端温
度と光ファイバ長を同時に求める請求項4記載の消耗形
光ファイバ温度計。 - 【請求項11】 金属管被覆光ファイバを高炉炉頂部か
ら挿入し、装入物と同時に降下させ、金属管被覆光ファ
イバの溶融位置と溶融温度とを同時に計測することによ
り高炉溶融帯レベルの計測装置として用いられる請求項
9記載の消耗形光ファイバ温度計。
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---|---|---|---|
JP3300862A JP2897496B2 (ja) | 1991-11-15 | 1991-11-15 | 消耗形光ファイバ温度計 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3300862A JP2897496B2 (ja) | 1991-11-15 | 1991-11-15 | 消耗形光ファイバ温度計 |
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---|---|
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JP2897496B2 JP2897496B2 (ja) | 1999-05-31 |
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ID=17890013
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3300862A Expired - Fee Related JP2897496B2 (ja) | 1991-11-15 | 1991-11-15 | 消耗形光ファイバ温度計 |
Country Status (1)
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---|---|
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR20170047245A (ko) * | 2014-09-01 | 2017-05-04 | 파우데에하-베트리브스포르슝스인스티튜트 게엠베하 | 용융된 금속의 온도를 광학적으로 결정하기 위한 방법 및 상기 방법을 실시하기 위한 릴링 장치 |
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-
1991
- 1991-11-15 JP JP3300862A patent/JP2897496B2/ja not_active Expired - Fee Related
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