JPH05140837A - 電気石使用の洗濯用水界面活性化繊維製品 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】電気石微粉末を繊維製品に使用して洗濯用水の
界面活性化をすることにより、何等の物質やエネルギー
の補充なしに洗剤の使用量を半減することができる公害
防止・省エネ型の物を提供する。 【構成】電気石の微粉末を布１の繊維に練り込むことに
より、膨大の数の電気石の微粉末が、膨大な数の電極を
構成する。これが洗濯用水中を流動することにより、そ
の水は微弱ではあるが膨大な数の電極に接し、界面活性
物質を作る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、界面活性の作用をなす
洗濯繊維製品に関するものであり、特に電気石による界
面活性作用を応用した洗濯繊維製品に関するものであ
る。就中、電気石の粉末を洗濯を補助するための繊維に
混入することにより、洗濯時にその水を界面活性化する
作用を用いた電気石使用の洗濯用水界面活性化繊維製品
に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、洗濯には、水の他に洗剤や粉石鹸
が主として用いられた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】洗剤は、洗濯の効率が
よく安価なゆえに盛んに使用されているが、河川汚濁の
公害問題を起こしている。そこで、昔ながらの粉石鹸使
用運動が起きているが、水に解けにくく汚れが落ちにく
いと言う問題があってなかなか普及しない。また粉石鹸
であっても、多かれ少なかれ河川を汚濁し水質悪化を発
生させることにはかわりはない。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明にかかる電気石使
用の洗濯用水界面活性化繊維製品は、以上の問題点に鑑
みて、洗濯に使用する化学的な界面活性剤に代えて、あ
るいはその使用量を非常に少なくするように電気石の微
粉末を繊維に練り込んだものとした。

【０００５】以下に、本発明にかかる電気石使用の洗濯
用水界面活性化繊維製品の具体的な構成を詳細に記載す
る。最初に、本発明の請求項１の発明にかかる電気石使
用の洗濯用水界面活性化繊維製品の構成を説明する。ま
ず、電気石の微粉末がある。つぎに、繊維がある。これ
は、上記の電気石の微粉末を練り込んだものである。そ
して、布がある。これは、上記の電気石の微粉末を練り
込んだ繊維と機械的補強用の繊維とで織ったものであ
る。

【０００６】つぎに、本発明の請求項２の発明にかかる
電気石使用の洗濯用水界面活性化繊維製品の構成を説明
する。まず、電気石の微粉末がある。つぎに、繊維があ
る。これは、上記の電気石の微粉末を練り込んだもので
ある。そして布がある。この布は、上記の電気石の微粉
末を練り込んだ繊維と機械的補強用の繊維とで織ったも
のである。最後に、ネット等の軟性の通水カバーがあ
る。これは、上記の布を収納するものである。

【０００７】最後に、本発明の請求項３の発明にかかる
電気石使用の洗濯用水界面活性化繊維製品の構成を説明
する。まず、電気石の微粉末がある。つぎに、繊維があ
る。これは、上記の電気石の微粉末を練り込んだもので
ある。そして、布やネット等の軟性の通水カバーがあ
る。これは、上記の電気石の微粉末を練り込んだ繊維を
収納するものである。

【０００８】

【作用】本発明にかかる電気石使用の洗濯用水界面活性
化繊維製品は、以上のごとくに構成したゆえに以下のご
とき作用が生じた。最初に、本発明の請求項１の発明に
かかる電気石使用の洗濯用水界面活性化繊維製品の作用
を説明する。すなわち、電気石の微粉末が繊維に練り込
んであり、この繊維と機械的補強用の繊維とで織った布
が一体として、上記の電気石の微粉末を練り込んだ繊維
のみではばらばらになるのを防ぐ。一方、その繊維の中
の電気石の微粉末が洗濯時に洗濯用の水を界面活性化す
る。

【０００９】一方、これはセラミックや金属等の硬性の
ものでなく布ゆえに、洗濯槽壁にぶつかって壊れたり、
さらには洗濯する衣類を傷つけることもない。

【００１０】つぎに、本発明の請求項２の発明にかかる
電気石使用の洗濯用水界面活性化繊維製品の作用を説明
する。すなわち、電気石の微粉末が繊維に練り込んであ
り、この繊維と機械的補強用の繊維とで織った布が一体
として、上記の電気石の微粉末を練り込んだ繊維のみで
はばらばらになるのを防ぐ。一方、上記の電気石の微粉
末を練り込んだ繊維の中の電気石の微粉末が洗濯時に洗
濯用の水を界面活性化する。さらに、ネット等の軟性の
通水カバーが上記の布を収納し、多数の洗濯に使用され
てもその布が擦り切れることをカバーする。

【０００１１】一方、これは、セラミックや金属やプラ
スチック等の硬性のものを一切使用せず、布ゆえに洗濯
槽壁にぶつかって壊れたり、さらには洗濯する衣類を傷
つけることもない。また、騒音をたてることもない。

【０００１２】最後に、本発明の請求項３の発明にかか
る電気石使用の洗濯用水界面活性化繊維製品の作用を説
明する。すなわち、上記の電気石の微粉末を練り込んだ
繊維の中の電気石の微粉末が洗濯時に洗濯用の水を界面
活性化する。さらに、布やネット等の軟性の通水カバー
が上記の布を収納し、電気石の微粉末が練り込まれた繊
維がばらばらになるのを防ぐと同時に、多数の洗濯に使
用されてもその繊維が擦り切れることをカバーする。

【００１３】一方、この布やネット等の軟性の通水カバ
ーや電気石の微粉末が練り込まれた繊維はセラミックや
金属やプラスチック等の硬性のものを一切使用していな
いゆえに、洗濯槽壁にぶつかって壊れたり、さらには洗
濯する衣類を傷つけることもない。

【００１４】

【実施例】以下に、本発明にかかる電気石使用の洗濯用
水界面活性化繊維製品をその一実施例を用いて添付の図
面と共に詳細に述べる。図１は、本発明にかかる電気石
使用の洗濯用水界面活性化繊維製品の一実施例のものを
斜め右から見た側面図を示したものである。図２と図３
は、それぞれ別な実施例のものを斜め右から見た側面図
を示したものである。

【００１５】まず、電気石の微粉末を練り込んだ繊維と
機械的補強用の繊維とで織った布１がある。この布１
は、縦１５cmで横が３０cmのサイズで、縦糸および横糸
はそれぞれ５０％づつで構成する。この縦糸は、レーヨ
ン（もちろん、他の化学繊維や天然繊維でもよい）であ
り、このレーヨン糸に対して７％の重量の電気石の微粉
末（平均サイズ 0.3ミクロン）が練り込まれている。こ
の布１は、さらに麻や木綿等と混紡し機械的強度を高め
るとよい。この布１の横糸は、木綿または麻との混紡で
ある。そして、この布１の縁は、すべてそれぞれにほつ
れ止めを行っている。

【００１６】この布１を発泡ポリエチレン（独立気泡
性）の芯２（縦１cmで横が６cm、幅が１cm）に巻き、こ
の布１が洗濯物の中に巻き込まれることのないように浮
力をもたせている。この布１は、洗濯する対象物によ
り、図１のごとくに２枚使用したり、図１のごとくに１
枚にしたり出来る。同様に、図３のごとくに芯２を使用
しなくてもよい。

【００１７】この布１をナイロン製等のネット３等の軟
性の通水カバー（縦９cmで横が１４cm）に入れて、洗濯
のときその布１のレーヨン繊維が擦り切れないようにし
ている。

【００１８】しかして、電気石の量について述べる。縦
１５cmで横３０cmの布の面積は 450cm² になる。目付け
を 250g/m² として、250g×450/(100×100）＝11.25gに
なる（布のみ）。（11.25×(1/2)）×0.07＝0.787 で
0.787×(1/2)＝0.4g（布１枚分の電気石の量）。

【００１９】電気石の粉末の粒度と量はつぎのことで決
められる。 (1) 練り込まれる化学繊維（レーヨンを含む）の強度を
弱めない範囲の量にすること。 (2) 電極の数が電気石の結晶の数に比例する。水分子と
の接触の頻度にも比例して、界面活性物質を作る作用に
影響する。その効果は、電気の微粒子の粒度の大きさに
反比例する。しかし、余り細かすぎると、電気石の粉砕
コストを著しく上げる。 (3) 使用した電気石は鉄電気石であるが、他の種類のも
のでもよい。ただし、価格や資源量の観点からは、鉄電
気石が一番よい。

【００２０】つぎに、布の繊維の太さについて述べる。 (1) 電気石の微粉末が練り込まれたレーヨン糸の太さ
は、１０〜１５ミクロンであり、紡糸を作って布とする
場合と不織布にする場合があるが、紡糸と他の麻や木綿
の混紡とした方が強度が強く実用的である。また、この
繊維は、布にするばかりでなく、絡めたり束ねたり巻い
たり縛ったり塊にしたり平面状にしたり等種々考えられ
る。この場合、それらを布等の通水カバーに入れるとそ
の強度が保てる。 (2) この実施例に使用の電気石が練り込まれたレーヨン
糸の地は薄い緑色をしているが、これは鉄電気石に幾ら
かリチュウム電気石が混合しているものと考えられる。

【００２１】しかして、上記の布１の使用とその洗濯の
作用効果を述べる。まず、この布１を水が通過すると、
その水はその布１の中の電気石の膨大な数の微細な電極
による水の低い電圧での電解（電離）により、界面活性
物質を持った水となる。この界面活性物質（ヒドロキシ
ルイオン）が示す水の界面活性の特徴は、その弱い乳化
・浸透・コロイド化・洗浄等であることが確かめられて
いる。その活性の強さは、界面活性剤ほど強いものでは
なく、「界面活性物質」と呼ばれているものに属す。

【００２２】o/w 型の乳化作用を示す物質は、油汚れと
固形粒子が混合して出来ている「汚れ成分」から、油成
分を水の中に乳化分散して、残った固形粒子の基材（繊
維）に対する付着性をなくして分散する。いわゆる、洗
浄作用を示す。洗濯は、「洗い」と「すすぎ」の２つの
作業工程に分かれる。「洗い」の主役は洗剤である。こ
の布１が作る界面活性物質は非常に小さい分子なので
（洗剤等に用いる界面活性剤の１／１０）、洗濯物の繊
維等の内部に容易に入り込み、洗剤等で出来ないきめの
細かい洗いをする。

【００２３】すすぎでの主役は、水とこの布１である。
界面活性を持った水が、洗剤や汚れを洗濯物に残さずき
れいにすすぎ上げるゆえに、洗い上りは黄ばみもなく、
白くきれいで、静電気も残らない。

【００２４】以下に、主婦２０名にこの布１（芯２に巻
かれネット３に入ったもの）を使用して総計１１６回洗
濯してもらった結果のアンケート結果を示す。 汚れ落ちがよい ８０件 普通・わからない ３６
件 洗剤の量が少なくて済んだ １１２件 従来通り
４件 洗剤が解け易く泡立ちが非常によい １０５件 普
通 １１件 すすぎが楽になった １１６件 泡切れが非常によい １１６件 漂白作用がある ５２件 わからない ３７件
残り２７件は色物 白地のものが回数を増す度に白さが増すように思える
３５件 黄ばみが取れた ８件 色物の染めが落ちた １件（コメント： 染めが悪いと
思われる） 色物と白地のものと一緒に洗濯したが、白地のものに着
色しなかった １１件中１１件 生地によっては柔らかみにかける場合がある。 ６件 洗濯物の量にかかわらずこの布１を２枚入れた方がよく
落ちるが、肌着やタオル類はやや固くなった。 ６件 普通の家庭における洗濯物の量（３〜６kg）では、１５
０mm ×３００mm が適当と判断される。

【００２５】なお、本発明にかかる電気石使用の洗濯用
水界面活性化繊維製品は、家庭用の洗濯機での使用はも
とより、業務用の大型洗濯機にも使用できる。さらに
は、おしぼりの洗濯機への使用等、その洗濯機の大小種
類は問わないことは申すまでもない。

【００２６】

【発明の効果】本発明にかかる電気石使用の洗濯用水界
面活性化繊維製品は、以上のごとくになしたゆえに以下
のごとき多大な効果が生じた。

【００２７】まず、本発明の電気石使用の洗濯用水界面
活性化繊維製品を使用することによって、新たな物質や
エネルギーの使用なしに洗濯時の洗剤の使用量を半減す
ることができると言う経済的な面ばかりでなく、大きな
社会問題である水質汚染の減少という大きな公害防止に
役立った。そして、洗剤の解けかたも早くなり、しかも
洗浄効果はよなった。

【００２８】また、泡切れはよくなり、すすぎの時間も
短縮できるようになり、したがって使用水量も少なくて
済むようになった。そして、色物と白地物を一緒に洗濯
しても共に色の変化はなく、特に白地物は洗濯回数が増
す事に黄ばみや油の染みが取れ白さが増すようになっ
た。

【００２９】さらに、この界面活性化した水が洗濯機に
付着している洗剤等の「かす」を落し、排水ホースや排
水孔等もきれいにし、これらの付着物による悪臭をも消
すようになった。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明にかかる電気石使用の洗濯用水界面活性
化繊維製品の一実施例のものを斜め右から見た概略側面
図を示したものである。

【図２】その別な実施例のものを斜め右から見た概略側
面図を示したものである。

【図３】さらに別な実施例のものを斜め右から見た概略
側面図を示したものである。

【符号の説明】

１ 布 ２ 芯 ３ ネット

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】電気石の微粉末、該電気石の微粉末を練り
   込んだ繊維、該繊維と機械的補強用の繊維とで織った
   布、より構成されたことを特徴とする電気石使用の洗濯
   用水界面活性化繊維製品。
2. 【請求項２】電気石の微粉末、該電気石の微粉末を練り
   込んだ繊維、該繊維と機械的補強用の繊維とで織った
   布、該布を収納するネット等の軟性の通水カバー、より
   構成されたことを特徴とする電気石使用の洗濯用水界面
   活性化繊維製品。
3. 【請求項３】電気石の微粉末、該電気石の微粉末を練り
   込んだ繊維、該繊維を収納する布やネット等の軟性の通
   水カバー、より構成されたことを特徴とする電気石使用
   の洗濯用水界面活性化繊維製品。