JPH0514064U - 紡績用ボビン - Google Patents
紡績用ボビンInfo
- Publication number
- JPH0514064U JPH0514064U JP6110191U JP6110191U JPH0514064U JP H0514064 U JPH0514064 U JP H0514064U JP 6110191 U JP6110191 U JP 6110191U JP 6110191 U JP6110191 U JP 6110191U JP H0514064 U JPH0514064 U JP H0514064U
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- bobbin
- spinning
- cylindrical body
- inner cylindrical
- wall
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- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 非晶質金属細線の組み合わせ配置による時系
列パルス列を利用する磁気式物品識別方法を用いて紡績
用ボビンの識別を行う場合に供せられる、簡便な構造の
しかも工場内の悪環境下でも誤判別することなく正確に
識別することが可能な紡績用ボビンを、提供する。 【構成】 スピンドルが挿入されるボビンに於いて、ボ
ビン内壁に設けられた切欠部(10)に内円筒体(4)がは
め込まれ、内円筒体(4)の外壁部上に非晶質金属細線
(5)が固定されてなる紡績用ボビン。
列パルス列を利用する磁気式物品識別方法を用いて紡績
用ボビンの識別を行う場合に供せられる、簡便な構造の
しかも工場内の悪環境下でも誤判別することなく正確に
識別することが可能な紡績用ボビンを、提供する。 【構成】 スピンドルが挿入されるボビンに於いて、ボ
ビン内壁に設けられた切欠部(10)に内円筒体(4)がは
め込まれ、内円筒体(4)の外壁部上に非晶質金属細線
(5)が固定されてなる紡績用ボビン。
Description
【0001】
本考案は、紡績用ボビンに関するものである。より詳しくは本考案は、紡績工 場における工程の自動化、特に紡績用ボビンの自動選別に対応するための、非接 触で簡便にボビンの自動識別が可能な紡績用ボビンに関するものである。
【0002】
現在、紡績用ボビンの自動選別には色調を見分けるカラーセンサーが使用され ている。すなわち、種々の色調に色付け着色された紡績用ボビンを作製し、カラ ーセンサーによる色の判別でもって紡績用ボビンの識別を行っている。
【0003】
しかしながらカラーセンサーは着色ボビンの色の有する波長で判別するため、 同色系統の色の判別は困難であり、又識別可能な色すなわち識別可能な紡績ボビ ンの種類・数に限度がある。更に、カラーセンサーは周囲の光線の影響を大きく 受けるため、判別の場所・時間による周囲の明暗の変化や日光の有無等の影響で 判別の結果が安定していない。又、紡績工場は本質的に糸ぼこりの多い環境下に あるが、カラーセンサーは受光線路に糸ぼこりが存在すると正常に動作しないと いうこともある。これらの問題点のためにカラーセンサーと着色ボビンによる自 動選別は、導入はしたもののほとんど稼働していないのが現状である。
【0004】 一方、カラーセンサー以外の物品識別方法としては非接触で悪環境下でも使用 可能な磁気式の物品識別方法が提案されている (特願平2ー17250号)。そ の方法とは、異なる磁気特性を有する数種の非晶質金属細線の組合せ配置から得 られるパルス列信号を解析する方法である。すなわち、識別すべき物品に大バル クハウゼン不連続発生磁界値の各々異なる非晶質金属細線を少なくとも2種以上 組合せたマーカを適当な手段で添付し、入射磁界に対して応答するパルスの発生 位置が該金属細線の組合せに対応して異なっている時系列パルスを認識すること により、物品の識別を行う方法である。
【0005】 しかしながら、この方法を紡績用ボビンに適用する場合には、通常の一般的な 物品に適用する場合には要求されない幾つかのボビン特有の要件が求められる。 即ち、まず第一にボビンには糸がまき付けられるためボビン表面にはマーカ添付 は避けなければならない。第二にはボビンは通常15000〜20000rpmで高速回転す るため、回転に伴う偏心ブレが発生しないような構造であらねばならない。第三 にはボビンは搬送や運搬中に強い機械的衝撃力を受けやすいためこのような衝撃 力によっても識別用マーカが離脱・損傷しないことが必要である。
【0006】 本考案は、非晶質金属細線の組合せ配置から得られる磁気的信号を検知して物 品を識別する方法を用いて紡績用ボビンの識別を行う場合の上記問題点を解決し 、非接触で簡便にしかも紡績工場の悪環境下でも誤判別することなく正確にボビ ンを識別することが可能な紡績用ボビンを提供することを目的とするものであり 、そのための具体的な紡績用ボビンの構造を考案したものである。
【0007】
本考案は、識別に必要な非晶質金属細線を紡績用ボビンに組み込み、なおかつ 紡績用ボビンとしての機能を損なわないボビン構造を提供するものである。本考 案の第一の特徴は、紡績用ボビン内壁へのはめ込みによって非晶質金属細線を保 持する構造を有すること、第二の特徴は高速回転によるボビンの偏心ブレを防ぐ ため対称性の良い内円筒体をボビン内壁にはめ込み、より一層密着させた構造を 有することである。
【0008】 即ち本考案は、スピンドルが挿入されるボビンに於いて、ボビン内壁に設けら れた切欠部(10)に内円筒体(4)がはめ込まれ、内円筒体(4)の外壁部上に非晶 質金属細線(5)が固定されてなることを特徴とする紡績用ボビンを、提供する。 以下本考案を添付図面によって説明する。
【0009】 図1は本考案の紡績用ボビンの斜視図である。外観は通常ボビンと変わる所は なく、ボビン表面に紡績糸が巻き付けられる。図2は本考案の紡績用ボビンの内 部構造を示す組立構造図であり、説明のため、ボビン外部匡体1は縦断面で示し てある。
【0010】 ボビンはその底部の座金具(2)とブッシュと称されるスピンドル頂部を保持す る部分(3)との二点でスピンドル(これは図示せず。)に固定され高速回転する。 ブッシュ部(3)から底部(2)に至るまでのボビンの内径はスピンドルが挿入され るようにスピンドルの径より大きく、またボビン外部匡体(1)の肉厚は数mmが好 ましい。したがって、ボビンがスピンドルに装着されてもブッシュ部(3)から底 部(2)までのボビン内部にはかなりの空間 (所謂 「バカ穴」 と称される。)が存 在する。
【0011】 本考案のボビンは、上記空間部のボビン内壁の任意の箇所に円筒状切欠部(1 0)[図3]が設けられてあり、この切欠部(10)に相当する形状の内円筒体(4) がうまくはめ込まれる。内円筒体(4)の大きさ等は特に限定されず、ボビンの大 きさ等に依り適宜選択してよい。又、内円筒体(4)の材質も特に限定されないが 、例えばポリアセタール樹脂、ポリアリレート樹脂等であってよい。上記内円筒 体(4)の外壁部上にはボビンの識別に必要な組合せの非晶質金属細線(5)が、例 えばその長さ方向に固定される。非晶質金属細線(5)の材質としては、例えば合 金組成Fe−Si−BあるいはCo−Fe−Si−B等で線径0.1mm以下の熱処理 材等が挙げられる。固定手段としては特に限定されないが、例えば非晶質金属細 線(5)を通常の粘着テープ(6)で貼付けるか、又は接着剤(8)で接着する、等の 方法であってよい。特に粘着テープで貼付けるのが簡便で好ましい。
【0012】 図4はボビン内壁に装着される前の内円筒体(4)の状態の一例を示すものであ る。図4に於いては、内円筒体(4)はボビンより大きい内径を有し、スピンドル 軸方向にスリット(9)が開いている。非晶質金属細線(5)は、内円筒体(4)の外 壁部に刻まれた溝(7)に配置されその少なくとも一部を接着剤(8)で固定されて ある。図5はボビン内壁に装着する時の内円筒体の状態を示しており、スリット 部を重ね合わせるように圧することによってボビンの内径より小さい径の状態に して装着され、本考案のボビンが製造される。図6はボビン内壁に装着した後の 内円筒体の状態を示すもので、スリット部の重ね合わせを解放することにより、 一種の円筒バネとなって径が大きくなる方向に膨れ、スリット部が密着した完全 な円筒状に近い形でボビン内壁切欠部に装着される。
【0013】
以下実施例で本考案を、より具体的に説明する。実施例1 ボビン上部60mmの距離から45.5mmの長さにわたってボビン内壁に深さ1mmの円 筒状切欠部を設けられたABS樹脂製のボビン外部匡体を作製した。別に図4に 示される形状で、外径18mm、厚さ1.5mm、長さ45mm、スリット部3.14mmのポリア セタール樹脂製の内円筒体を作製した。この内円筒体の外周部に等間隔で、深さ 0.5mm、幅0.5mm、長さ42mmの溝を5本刻み、0.03mm直径の長さ40mmの各々磁気特 性の異なる5本の非晶質金属細線(即ち、特願平2−17250号実施例1記載 の方法による5種類の非晶質金属細線)を各溝に埋め込み、表面からフィルム厚2 5μm、幅2mmの粘着テープで封止した。この内円筒体を図5の形に圧縮しボビン 底部よりボビン内に挿入し、ボビン内壁の切欠部の所で内円筒体のスリット部重 ね合わせを解除して、外径17mmの図6の円筒形状でボビン内壁に装着し識別用紡 績ボビンを作製した。
【0014】 このようにして製造された紡績ボビンを空気精紡機のスピンドルに装着し、回 転数16000rpmでの高速回転中のボビン偏心ブレ測定した結果、ブレは0.25mm以内 であった。又、識別用信号の検査を特願平2−17250号と同じ方法で、振幅 4エルステッド周波数50H の励振磁界を加えた時、受信アンテナにて検知される 時系列パルス列は完全に分離した5パルスの信号となり十分識別できるものであ った。更に、落下による衝撃試験、振動試験、ヒートサイクル試験後でも強い識 別用時系列パルス信号の変化はほとんど見られず、安定した識別用信号が得られ た。
【0015】
本考案によって、非晶質金属細線の組み合わせ配置による時系列パルス列を利 用する磁気式物品識別方法を用いて紡績用ボビンの識別を行う場合に供せられる 、簡便な構造のしかも工場内の悪環境下でも誤判別することなく正確に識別する ことが可能な紡績用ボビンが提供される。
【図1】本考案に係る紡績用ボビンの斜視図である。
【図2】本考案に係る紡績用ボビンの内部構造を示す縦
断面図である。
断面図である。
【図3】本考案に係わる切欠部(10)の部分拡大断面図
である。
である。
【図4】ボビン装着前に於ける内円筒体(4)の状態を表
す斜視図である。
す斜視図である。
【図5】ボビン装着時に於ける内円筒体(4)の状態を表
す斜視図である。
す斜視図である。
【図6】ボビン装着後に於ける内円筒体(4)の状態を表
す斜視図である。
す斜視図である。
1 ボビン外部匡体 2 座金具 3 ブッシュ部 4 内円筒体 5 非晶質金属細線 6 粘着テープ 7 溝 8 接着剤 9 スリット 10 切欠部
Claims (2)
- 【請求項1】 スピンドルが挿入されるボビンに於い
て、ボビン内壁に設けられた切欠部(10)に内円筒体
(4)がはめ込まれ、内円筒体(4)の外壁部上に非晶質金
属細線(5)が固定されてなることを特徴とする紡績用ボ
ビン。 - 【請求項2】 内円筒体(4)がスピンドル軸方向に切り
目を有し且つ内円筒体(4)の外壁上に溝(7)を有し、溝
(7)内に非晶質金属細線(5)が固定されてなる請求項1
記載の紡績用ボビン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6110191U JPH0514064U (ja) | 1991-08-02 | 1991-08-02 | 紡績用ボビン |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6110191U JPH0514064U (ja) | 1991-08-02 | 1991-08-02 | 紡績用ボビン |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0514064U true JPH0514064U (ja) | 1993-02-23 |
Family
ID=13161363
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6110191U Pending JPH0514064U (ja) | 1991-08-02 | 1991-08-02 | 紡績用ボビン |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0514064U (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2103561A3 (de) * | 2008-03-18 | 2009-11-18 | Maschinenfabrik Rieter Ag | Hülse mit einem RFID-Transponder für eine Textilmaschine |
JP2017065872A (ja) * | 2015-09-30 | 2017-04-06 | 田中紙管株式会社 | Rfidタグ付き紙管 |
-
1991
- 1991-08-02 JP JP6110191U patent/JPH0514064U/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2103561A3 (de) * | 2008-03-18 | 2009-11-18 | Maschinenfabrik Rieter Ag | Hülse mit einem RFID-Transponder für eine Textilmaschine |
JP2017065872A (ja) * | 2015-09-30 | 2017-04-06 | 田中紙管株式会社 | Rfidタグ付き紙管 |
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