JPH05138613A - 木材の含浸処理方法 - Google Patents

木材の含浸処理方法

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JPH05138613A
JPH05138613A JP30949591A JP30949591A JPH05138613A JP H05138613 A JPH05138613 A JP H05138613A JP 30949591 A JP30949591 A JP 30949591A JP 30949591 A JP30949591 A JP 30949591A JP H05138613 A JPH05138613 A JP H05138613A
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JP
Japan
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wood
timber
resin
water
temperature
Prior art date
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Pending
Application number
JP30949591A
Other languages
English (en)
Inventor
Koji Higuchi
晃司 樋口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Eidai Co Ltd
Original Assignee
Eidai Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 少ない工程と簡単な装置とによって、樹脂等
を木材内部の細部にまで含浸させる。 【構成】 木材を水中で加熱して膨潤させた後、該高温
の木材をそれより低温の処理液に浸漬することにより、
木材内部に処理液を含浸させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、木材の含浸処理方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、木材の寸法安定性を向上させるた
め、樹脂等を木材の内部に含浸させた後、乾燥させるい
わゆる化学的処理が行われてきている。そこにおいて、
原木を適当な寸法に切断し乾燥させたものを、予め用意
した樹脂溶液中に、真空あるいは加圧条件下で浸漬して
樹脂を木材内部に含浸させ、その後に乾燥及び加圧成形
を行っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ように従来の方法は、樹脂等を木材内部の細部にまで含
浸させるのに、減圧、加圧等の複雑なかつ多数の操作を
することが必要であり、かつ、そのためには大きな装置
が必要であった。本発明は、少ない工程と簡単な装置と
によって、樹脂等を木材内部の細部にまで含浸させるこ
とを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明者らは多くの実験研究を行うことにより、木
材を水中あるいは水と適宜の木材膨潤能を持つ溶剤との
混合液中で煮沸した後、直ちにより低温の樹脂溶液中に
浸漬することにより、以外にも該木材中に充分な量の樹
脂が木材内部の細部にまで含浸することを知見し、本発
明を完成するにいたった。
【0005】すなわち、本発明は、木材を水中で、ある
いは親水性で木材膨潤能を持つ溶剤中で、又はその混合
液中で、煮沸して膨潤させた後、該高温の木材をそれよ
り低温の水溶性樹脂を含有する処理液に浸漬することに
より、木材内部に樹脂を含浸させることを特徴とする木
材の含浸処理方法を開示する。親水性で木材膨潤能を持
つ溶剤としては、メタノール、ホルムアミド、ヂメチル
ホルムアミド、アセトン、ジオキサン等が存在するが、
ジメチルスルホオキシドを用いることは特に好ましい態
様である。また、水との混合液とする場合には、木材の
種類により変動するが、水4に対して溶剤2、水5に対
して溶剤1の比率であることが好ましい。
【0006】また、用いる水溶性樹脂としては、従来用
いられてきた樹脂剤のうち水溶性の樹脂を任意に用いう
るが、尿素ホルマリン樹脂、フェノール樹脂、メラミン
樹脂等の水溶性のホルマリン系樹脂、アクリルアミド等
の水溶性ビニルモノマー、その他の水溶性オリゴマー等
を用いることが好適である。また、必要に応じ、少量の
塩化アンモン、アンモニア水などを混入してもよい。
【0007】木材を煮沸する時間長さは、木材の種類、
寸法に応じ適宜選択されるが、いずれにしろ木材がその
中心部まで加熱されて、木材中の空気が排出されるとと
もに膨潤状態となるまで煮沸することが望ましい。しか
し、その最適時間長さは対象となる木材の使用目的等に
応じて実験的に定めうるものである。煮沸後に、木材を
煮沸槽から取り出し、可能な限り短時間でかつ大気に曝
されないようにしつつ、前記の処理液中に浸漬する。該
処理液中での浸漬時間長さも木材の種類、寸法に応じ適
宜選択されるが、いずれにしろ樹脂材がその内部の細部
にまで含浸する時間長さであることは極めて好ましい態
様である。しかし、その最適時間長さは対象となる木材
の使用目的等に応じて実験的に定めうるものである。
【0008】また、処理液を適宜の冷却手段により冷却
しておくことは、樹脂の含浸を短時間でかつ木材の中心
部まで確実に行うために、好ましい態様である。
【0009】
【作 用】上記のように構成された本発明においては、
木材を水中であるいは親水性で木材膨潤能を持つ溶剤中
で煮沸して加熱するので、木材から空気が放出されると
ともに膨潤状態となり、樹脂等を含む処理液が木材内部
の細部にまで浸透しやすい状態となる。そのうえ、該高
温の木材を、より低温の処理液に浸漬することにより、
木材内部が一時的に減圧状態となり、処理液が木材内部
の細部にまで確実に浸透する。
【0010】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明する。 (実施例1)1.5cm×3.5cm×5.0cmの米
栂材を水で1時間煮沸した後、直ちに、透明な尿素ホル
マリン樹脂水溶液100部、塩化アンモン0.1部の樹
脂液に1.5時間浸漬した。含浸した木材を水洗いした
後、約3時間放置し、105°Cで約6時間乾燥した。
【0011】(実施例2)1.5cm×3.5cm×
5.0cmの米松材を水で1時間煮沸した後、透明な尿
素ホルマリン樹脂水溶液100部、塩化アンモン0.1
5部、28%アンモニア水0.07部の樹脂液に3時間
浸漬した。含浸した木材を水洗いした後、約5時間放置
し、105°Cで約6時間乾燥した。
【0012】(実施例3)1.5cm×3.5cm×
5.0cmの米栂材を水で1時間煮沸した後、直ちに低
アルカリのフェノール樹脂水溶液に1.5時間浸漬し
た。含浸した木材を水洗いした後、約10時間放置し、
105°Cで約6時間乾燥した。 (実施例4)1.5cm×3.5cm×5.0cmの米
栂材を水で1時間煮沸した後、直ちにメラミン樹脂水溶
液100部、塩化アンモン0.1部の樹脂液に1.5時
間浸漬した。含浸した木材を水洗いした後、約3時間放
置後、105°Cで約6時間乾燥した。
【0013】(実施例5)1.5cm×3.5cm×
5.0cmの米栂材を水70部、ジメチルスルホキシド
30部の混合液に約90℃で1時間煮沸した後、直ちに
尿素ホルマリン樹脂水溶液100部、塩化アンモン0.
2部、28%アンモニア水0.1部の樹脂液に2時間浸
漬した。含浸した木材を水洗いした後、60℃Cで約5
時間乾燥した後、更に105℃で6時間乾燥した。各実
施例により加工された木材の抗収縮率(ASE)と抗膨
潤率(AE)は次の通りであった。
【0014】 実施例 1 2 3 4 5 抗収縮率(ASE)49.4% 43.1% 67.3% 55.3% 51.6% 抗膨潤率(AE) 48.3% 41.6% 65.7% 53.7% 49.5% なお、抗収縮率(ASE)及び抗膨潤率(AE)はそれ
ぞれ次の式で求めた。
【0015】
【0016】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように、木材を
水中であるいは親水性で木材膨潤能を持つ溶剤中でまた
はその混合液中で煮沸して加熱するので、木材が膨潤状
態となり、樹脂等を含む処理液が細部にまで浸透しやす
い状態となり、そのうえ、高温の木材を低温の処理液に
浸漬するので、木材内部が減圧状態となり、処理液が木
材内部の細部にまで浸透する。しかも、操作する工程も
少なく、装置としても、煮沸層と含浸層があればよく、
簡単なもので済む。そして、処理後の木材は、樹脂が細
部にまで含浸されているので、木材の水に対する寸法安
定性が向上する。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 木材を水中で煮沸して膨潤させた後、該
    高温の木材をそれより低温の水溶性樹脂を含有する処理
    液に浸漬することにより、木材内部に樹脂を含浸させる
    ことを特徴とする木材の含浸処理方法。
  2. 【請求項2】 木材を親水性で木材膨潤能を持つ溶剤中
    で煮沸して膨潤させた後、該高温の木材をそれより低温
    の水溶性樹脂を含有する処理液に浸漬することにより、
    木材内部に樹脂を含浸させることを特徴とする木材の含
    浸処理方法。
  3. 【請求項3】 木材を水と親水性で木材膨潤能を持つ溶
    剤の混合液中で煮沸して膨潤させた後、該高温の木材を
    それより低温の水溶性樹脂を含有する処理液に浸漬する
    ことにより、木材内部に樹脂を含浸させることを特徴と
    する木材の含浸処理方法。
  4. 【請求項4】 該処理液が、冷却手段により冷却された
    ものであることを特徴とする、請求項1ないし3いずれ
    か記載の方法。
JP30949591A 1991-11-25 1991-11-25 木材の含浸処理方法 Pending JPH05138613A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003035343A1 (fr) * 2001-10-22 2003-05-01 Immunovacs Japan Limited Dispositif d'assistance pour la penetration d'une piece de bois
CN105773782A (zh) * 2016-04-14 2016-07-20 浙江亚厦产业园发展有限公司 家具做旧方法

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4993504A (ja) * 1972-12-08 1974-09-05
JPS50100207A (ja) * 1974-01-10 1975-08-08
JPS58116113A (ja) * 1981-12-29 1983-07-11 松下電工株式会社 木材の染色法

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