JPH05136623A - 2周波共用ヘリカルアンテナ、及び、その調整方法 - Google Patents

2周波共用ヘリカルアンテナ、及び、その調整方法

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JPH05136623A
JPH05136623A JP3294424A JP29442491A JPH05136623A JP H05136623 A JPH05136623 A JP H05136623A JP 3294424 A JP3294424 A JP 3294424A JP 29442491 A JP29442491 A JP 29442491A JP H05136623 A JPH05136623 A JP H05136623A
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JP
Japan
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helical antenna
conductor
frequency
antenna element
dual
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JP3294424A
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Kazuhiko Nakase
一彦 仲瀬
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Sansei Denki KK
Original Assignee
Sansei Denki KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 2周波共用ヘリカルアンテナを改良して、構
造を簡単にするとともに調整を容易ならしめ、かつ、上
記の2周波共用ヘリカルアンテナに好適な調整方法を提
供する。 【構成】 ヘリカルアンテナ素子8の下端を出力端子5
に取りつけるとともに、該ヘリカルアンテナ素子8の上
端部に絶縁体9を介して導体10を挿入する。上記導体
10の挿入深さ寸法Dを変化させて共振周波数を調整す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、1本のアンテナで所定
の2つの異なる周波数に共振する2周波共用アンテナに
係り、さらに詳しくは、アンテナの長さを短縮するため
に用いられるヘリカルアンテナを適用の対象とした2周
波共用のヘリカルアンテナに関するものである。
【0002】
【従来の技術】所定の2つの異なる周波数に使用し得る
ヘリカルアンテナとしては、次の3種類の方式が公知で
ある。 a.アンテナの周波数帯域幅を広くし、上記の異なる2
つの周波数をこの帯域幅の中に収める。このためには一
般に、アンテナ素子の線経を太くしてアンテナのQを低
くして広い帯域幅を得ている。 b.前記の異なる周波数のそれぞれに共振する2個のア
ンテナ素子を1個のアンテナ組立品として纏める。図5
はこの方式の従来例を示し、(A)は断面図、(B)は
等価回路図である。 出力端子5にヘリカルアンテナ素子6の一端が取り付け
られるとともに、該ヘリカルアンテナ素子と同心に線状
アンテナ素子7が配設されている。仮装線で示した12
は絶縁性材料で構成されたアンテナカバーである。図示
を省略するが、この従来例の線状アンテナ素子7に代え
て、前記のヘリカルアンテナ素子6よりも格段に細いヘ
リカルアンテナ素子を配設した従来例も有る。 c.高い方の周波数で共振するアンテナの先端に、高い
方の周波数で共振するLC共振回路を取り付ける。図6
(A)はこの種の公知例を示す断面図で、同図(B)は
その等価回路である。出力端子5′に線状アンテナ素子
(この従来例では管状に構成されている。)7′が固着
されている。そして該線状アンテナ素子7′の先端に、
ボビンに巻かれたコイルLとコンデンサCとよりなるL
C回路が取り付けられている。 上述の図6(A)の公知例に類似する技術が実開昭62
−181012号「ヘリカルホイップアンテナ」に開示
されている。これは、図6(A)の線状アンテナ素子
7′をヘリカルアンテナ素子で置換した構成であるが、
その等価回路(同公報に第2図として示されている)
は、前掲の等価回路(図6(A))と全く同じである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】2つの異なる周波数に
使用し得るヘリカルアンテナとして先に示した3種類の
公知の方式にはそれぞれ次のような問題点が有る。a項
として示した周波数帯域幅を広くしたヘリカルアンテナ
は、所定の2つの周波数がかなり接近している場合でな
ければ適用できない。その上、周波数帯域幅が広いと、
妨害電波が混信し易いといった弊害を生じる。b項とし
て示した図5の方式は、2つのアンテナを機械的に組み
合わせたものであるから構造が複雑となり、従ってコス
ト高となる上に、2つの共振周波数を調整することが容
易でない。また、C項として示したように棒状ないしヘ
リカル状アンテナ素子の先端にLC回路を装着した方式
は構造が複雑で製造コストが高く、2つの共振周波数を
調整することが困難である。本発明は上述の事情に鑑み
てなされたもので、簡単な構成で製造コストの安価な2
周波共用ヘリカルアンテナ、及び、上記本発明に係る2
周波共用ヘリカルアンテナをして実用価値あらしめるた
めの、容易かつ迅速な調整方法を提供することを目的と
する。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに創作した本発明の2周波共用ヘリカルアンテナにつ
いて、その基本的原理を、実施例に対応する図1(A)
を参照して略述すると次のごとくである。ヘリカルアン
テナ素子(8)の先端部に、絶縁体(9)を介して導体
(10)を嵌めこんで、上記のヘリカルアンテナ素子
(8)を導体挿入部(8a)と導体非挿入部(8b)と
に区分する。ただし、上記の絶縁体(9)を介するとは
接触導通させないようにするとの意であって、空気を絶
縁材として利用することも可能である。上述の原理に基
づく具体的構成として本発明に係る2周波共用ヘリカル
アンテナは、高い共振周波数Fhと低い共振周波数Fl
との2つの共振周波数を有する2周波共用ヘリカルアン
テナにおいて、ヘリカルアンテナ素子(8)の片方の端
部に出力端子(5)が取り付けられるとともに、上記ヘ
リカルアンテナ素子の他方の端部付近に、該ヘリカルア
ンテナ素子と接触導通しないように導体(10)が挿
入,固着されており、前記ヘリカルアンテナ素子の内
で、前記の導体を挿入されている部分(8a)が、高い
周波数Fhのときは前記の導体(10)と並列共振する
とともに、ヘリカルアンテナ素子の導体を挿入されてい
ない部分(8b)が直列共振し、かつ、低い周波数Fl
のときは前記ヘリカルアンテナ素子の導体挿入部(8
a)と導体非挿入部(8b)とが一体になって直列共振
するようになっていることを特徴とする。
【0005】また、上記の発明に係る2周波共用ヘリカ
ルアンテナを迅速かつ容易に微調整するために創作した
本発明に係る調整方法の基本的原理について、前掲の図
1(A)および同図(B),(C)を参照しつつ略述す
ると次の如くである。すなわち、ヘリカルアンテナ
(8)の先端部に挿入する導体(10)の挿入深さ寸法
Dを変化させて、導体挿入部(8a)の長さ寸法と導体
非挿入部(8b)の長さ寸法とを関連させながら変化さ
せる。上記の挿入深さ寸法Dを変化させるには、例えば
(B)図、(C)図に示したように長さ寸法の異なる導
体(10′),(10″)を予め準備しておいて交換し
たり、絶縁材料製のシム11を挿脱すれば良い。このよ
うに、長さ寸法の異なる導体(10,10′,10″)
の選択使用やシム11の挿脱は、大量生産において均一
品質の部材を多数作成して組み立てる場合、ロット毎に
変化する寸法誤差を微調整するのに好適な実用的な方法
である。上述の原理に基づく具体的な調整手順として、
本発明に係る2周波共用ヘリカルアンテナの調整方法
は、ヘリカルアンテナ素子(8)の片方の端部に出力端
子(5)が取り付けられており、上記ヘリカルアンテナ
素子の他方の端部付近に、該ヘリカルアンテナ素子と接
触導通しないように導体(10)が挿入されているヘリ
カルアンテナを調整して、前記のヘリカルアンテナ素子
内へ導体が挿入されていない非挿入部(8b)が直列共
振するとともに、上記挿入部(8a)が導体(10)と
並列共振する高い方の周波数Fhと、前記挿入部(8
a)と非挿入部(8b)と一体となって直列共振する低
い方の周波数Flとの2つの周波数のそれぞれに共振す
るように調整する場合、前記の導体をヘリカルアンテナ
素子の中へ挿入する位置を、該ヘリカルアンテナ素子の
軸心方向に移動させて微調整を行い、該導体をヘリカル
アンテナ素子に固定することを特徴とする。
【0006】
【作用】前記のように構成された本発明に係る2周波共
用ヘリカルアンテナを適用すると前記ヘリカルアンテナ
素子の内で、前記の導体を挿入されている部分(8a)
が、高い周波数Fhのときは前記の導体(10)と並列
共振してインピーダンスが著しく増加し、この部分が無
視できるようになるとともに、ヘリカルアンテナ素子の
導体を挿入されていない部分(8b)が直列共振し、か
つ、低い周波数Flのときは前記ヘリカルアンテナ素子
の導体挿入部(8a)がインダクティブなインダクタン
スとなり、これと導体非挿入部(8b)とが一体になっ
て直列共振する。
【0007】ヘリカルアンテナ素子(8)の片方の端部
に出力端子(5)が取り付けられるとともに、上記ヘリ
カルアンテナ素子の他方の端部付近に、該ヘリカルアン
テナ素子と接触導通しないように導体(10)が挿入,
固着されているという簡単な構成によって、異なる2つ
の周波数に対して共振することができ、しかも該2つの
周波数が大きい差を有していても適用することができ、
さらに該2つの周波数の中間に相当する周波数の妨害電
波が混信するおそれがないという優れた実用的効果が得
られる。そして、次に述べる本発明の調整方法を適用す
ることにより、迅速,容易に微調整を施すことができ
る。ここに言う微調整とは、設計に従って大量生産され
た製品について、製造誤差や組付誤差に因る共振周波数
の誤差を補正して、設計仕様として定められた2つの共
振周波数に合わせる操作を指し、このような場合に必要
とする周波数補正量は一般に僅少である。
【0008】前述のごとく、ヘリカルアンテナ素子
(8)の片方の端部に出力端子(5)が取り付けられる
とともに、上記ヘリカルアンテナ素子の他方の端部付近
に、該ヘリカルアンテナ素子と接触導通しないように導
体(10)が挿入されているヘリカルアンテナを調整し
て、前記のヘリカルアンテナ素子内へ導体が挿入されて
いない非挿入部(8b)が直列共振するとともに、上記
挿入部(8a)が導体(10)と並列共振する高い方の
周波数Fhと、前記挿入部(8a)と非挿入部(8b)
と一体となって直列共振する低い方の周波数Flとの2
つの周波数のそれぞれに共振するように調整する場合、
本発明に係る2周波共用ヘリカルアンテナの調整方法を
適用して、前記の導体をヘリカルアンテナ素子の中へ挿
入する位置を、該ヘリカルアンテナ素子の軸心方向に移
動させて微調整を行い、該導体をヘリカルアンテナ素子
に固定すると、格別の知識や熟練を必要とせず、迅速か
つ容易に所定の2つの周波数(Fh,Fl)に共振せし
めることができ、2周波共用ヘリカルアンテナの工業的
生産における製品品質の向上、および、調整作業の所要
工数低減(コスト低減)に有効である。
【0009】
【実施例】図1(A)は本発明に係る2周波共用アンテ
ナの1実施例を示す断面図である。同図(B),(C)
は後に詳述するようにして共振周波数調整を行うため予
め準備してある交換用部材の断面図である。(図1
(A)参照)出力端子5がヘリカルアンテナ素子8の一
端に取り付けられている。説明の便宜上、図示されてい
る状態における上方を上方とし、図の下方を下方として
説明することにする。前記ヘリカルアンテナ素子8の他
端(上端)に、筒状の絶縁体9に固着された筒状の導体
10が挿入されている。本発明を実施する際、上記の導
体10はヘリカルアンテナ素子の上端部付近に挿入すれ
ば良く、必ずしも双方の部材の上端を正確に揃えなくて
も良い。この図1(A)に示した実施例において、ヘリ
カルアンテナ素子8の上端から寸法Dの部分は導体10
を挿入された挿入部8aとなっており、該導体10の下
端と出力端子5の上端との間の寸法Eの部分が導体の非
挿入部8bになっている。
【0010】高い方の周波数Fhにおいては上記の挿入
部8aが導体10と並列共振して、この部分のインピー
ダンスが極めて高くなり、非挿入部8bのみがアンテナ
として作用するようになる。この非挿入部8bは高い方
の周波数Fhで直列共振し、アンテナ全体としては高い
方の周波数Fhで共振するように作用することになる。
また、低い方の周波数Flにおいては、前記挿入部8a
のインピーダンスが直列共振と並列共振との中間的状態
にあり、インダクティブなインピーダンスとなってい
る。このため、非挿入部8bの先端にインダクタンスが
接続されていることになり、トップローディングされた
アンテナを形成している。このときのインダクタンス値
が、低い方の周波数Flでアンテナが共振するのに必要
な値になっているときは、アンテナ全体として低い方の
周波数Flで共振するアンテナとして作用する。
【0011】上記の実施例において導体10とヘリカル
アンテナ素子8との間に絶縁体9を介装したことの主た
る理由は、該導体10とヘリカルアンテナ素子8とが直
接的に接触して導通することを防止するためである。従
って、本発明を実施する場合、例えばヘリカルアンテナ
素子を絶縁被覆するとか、導体をヘリカルアンテナ素子
8に触れさせないように支持する(この場合、空気が絶
縁作用をする)などの構成を用いることもできる。本実
施例においては、前記の導体10および絶縁体9を可撓
性の材料で成形した。このような構成によればヘリカル
アンテナ素子8の可撓性を損うおそれが無い。さらに本
例においては、絶縁性の可撓性材料でカバー12(仮想
線で示す)を被せてヘリカルアンテナ素子8を覆い、可
撓性を損うことなくヘリカルアンテナ素子その他の構成
部材を保護した。図2は上記実施例の外観側面図であ
る。側面の外観には前記の出力端子5と可撓性のカバー
12とが現われている。図示の寸法bは、この実施例の
2周波共用ヘリカルアンテナを機器のケースに装着した
場合に該ケースから突出する部分である。寸法cはアン
テナ出力端子の部分である。寸法dは根本部の直径、寸
法eは先端部の直径である。本例における具体的寸法数
値は次のごとくである。 b=95mm c=8mm d=11mm e=7mm 図3は前記と異なる実施例を示す断面図である。本例は
前記の導体および絶縁体を可撓性部材で構成し易いよう
にしたものであって、図1におけると同一の図面参照番
号を付した出力端子5,ヘリカルアンテナ素子8、およ
びカバー12は前記実施例におけると同様ないし類似の
構成部材である。13は合成ゴムで構成した可撓性絶縁
体である。その中に、細い銅線を筒状に編組した導体1
4が嵌合,固着されていて、さらに上記筒状部材(編組
導体14)の中腔部を合成ゴム製の可撓性絶縁体15で
充填してある。
【0012】前掲の図1(A)に示した実施例において
は、導体10をヘリカルアンテナ素子8内へ挿入する深
さ寸法Dを容易に規制し得るように、筒状の絶縁体9の
上端に、挿入時のストッパとして作用するフランジ9a
を一体に成形した。同図に示した11は、上記のストッ
パフランジ9aと協働して前記の挿入深さ寸法Dを規制
している調整用のシムである。前記フランジ9aの下面
とヘリカルアンテナ素子8との間に該シム11を介装し
て、絶縁体9を下方へいっぱいに圧入すると所望の挿入
深さ寸法Dが得られる。圧入後、適宜の方法で抜け止め
を施し、ヘリカルアンテナ素子8と導体10との相対的
位置を固定する。固定の方法は任意に選定することがで
き、接着剤を使用しても良く、圧入の締代によって絶縁
体9が動かないようにしても良いが、導体10とヘリカ
ルアンテナ素子8との関係位置が変化すると共振周波数
が狂うので確実に固定する必要が有る。
【0013】図1(A)に示した実施例に係る2周波共
用ヘリカルアンテナの特性を図4に示した。同図(A)
はスミスタャートで、インピーダンスを表現しており、
同図(B)は横軸に周波数をとり縦軸に反射損失を示し
た線グラフである。上記双方の図(A),(B)に示し
た三角形1ないし三角形4はそれぞれ周波数を相互に対
応せしめて記入してある。本図から明らかに理解される
ように、この実施例のヘリカルアンテナは254MHz
と380MHzとの2つの異なる周波数において明確な
共振を示し、上記2つの周波数の中間の周波数(例えば
300〜350MHz)の妨害電波が混信するおそれが
無い。上記の例で、380MHzは254MHzに比し
て約1.5倍(詳しくは1.496倍)の周波数であ
り、このように著しく離れた2つの周波数に共振させる
ことは、先に従来の技術として説明した周波数帯域幅を
広くする方式によっては到底達成できない効果である。
【0014】図1(A)に示した実施例の2周波共用ヘ
リカルアンテナを工業的に量産する場合、設計段階にお
いて与えられた2つの周波数Fh,Flが得られるよう
に各構成部材の形状,寸法、および絶縁体9の材料の誘
電率を設定する。そして、試作品について実験的にヘリ
カルアンテナ素子の長さや導体の挿入深さ寸法を変えて
適正な設計数値に修正した後、この修正された設計図に
基づいて2周波共用ヘリカルアンテナを製品として量産
する。しかし、量産機械設備による加工誤差などのた
め、ロット毎に共振周波数の僅少な誤差を生じることは
珍しくない。このような場合を想定して、本発明の調整
方法を適用して共振周波数の微調整を行った1実施例に
ついて、図(B),(C)を併せ参照しつつ次に説明す
る。(A)図に示した導体10を固着した絶縁体9に比
して微小寸法d1だけ短い導体10′および絶縁体9′
よりなる交換用部材(B)図と、同じく微小寸法d2
け長い導体10″および絶縁体9″よりなる交換用部材
(C)図とを予め準備しておくとともに、(C)図に斜
視図を示したシム11のように絶縁体の筒状部の外径よ
りも大きくフランジ状部9aの外径よりも小さい内径R
を有する座金状のシム11を複数枚準備しておく。そし
て、或る量産ロットにおいて製造された各構成部材を用
いてテスト的に組み立てて共振周波数を測定する。この
時の測定値が所定の共振周波数Fh,Flに比して許容
限度以上の誤差を有していたときは、上記のテスト的組
立品について、長さの異なる導体および絶縁体と交換し
たり、調整用のシム11の介装枚数を増したり減らした
りして微調整を行う。高い方の共振周波数を調節すると
低い方の共振周波数が影響を受けて微小変化し、低い方
の共振周波数を調節すると高い方の共振周波数が影響を
受けて微小変化する、といった具合に相互に影響し合う
ので、調整の手段が単一であっては調整操作の自由度が
不足で、高,低2つの共振周波数の両方を合わせること
が難しい。図1(A),(B),(C)について以上に
説明したように、長さの異なる複数個の導体(10,1
0′,10″)を選定して交換することと、複数枚の調
整用シム11を準備しておいて挿脱することとの2つの
調整手段を併用すると、調整の自由度が大きいので容易
に高,低2つの共振周波数Fh,Flに合わせることが
できる。上述のようにして、適正な2つの共振周波数が
得られたならば、その時の組立品の導体長さやシム枚数
を記録し、この記録に基づいて組立作業基準を定めて量
産組立を行えば、自動的に正しく調整された状態で量産
製品が組み立てられる。従って、この量産組立作業は別
段の知識を要しないで迅速,容易に行うことができ、し
かも高精度の共振特性を有する2周波共用アンテナが量
産される。また、同様の理由により、この組立作業を自
動化が容易である。こうした効果の総合された結果とし
て、高品質,低価格の2周波共用アンテナの工業的生産
を可能ならしめ、電子工業製品の付属部品の生産技術向
上に貢献するところ多大である。
【0015】
【発明の効果】以上に実施例を挙げて説明したように、
本発明に係る2周波共用ヘリカルアンテナは構造が簡単
で製造コストが安価であり、著しく異なった2つの周波
数のそれぞれに対して共振することができ、しかもヘリ
カルアンテナ素子の特長である可撓性を損わずに実施す
ることができる。さらに、上記の発明に係る2周波共用
アンテナに本発明の調整方法を適用すると、共振周波数
を高,低2つの所定の周波数に合わせることが容易であ
り、この調整方法は特に工業的量産に好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る2周波共用アンテナの1実施例を
示し、(A)は組立状態における断面図である。
(B),(C)はそれぞれ本発明に係る2周波共用アン
テナの調整方法を実施するための交換用部材の断面図で
ある。
【図2】図1に示した実施例の側面外観図である。
【図3】上記と異なる実施例の断面図である。
【図4】図1に示した実施例の2周波共用ヘリカルアン
テナの作用,効果を説明するために示した図表であり、
(A)はスミスチャート、(B)は周波数−反射損失特
性図である。
【図5】2周波共用ヘリカルアンテナの従来例を示し、
(A)は断面図、(B)は等価回路図である。
【図6】図5と異なる従来例の2周波共用ヘリカルアン
テナを示し、(A)は断面図、(B)は等価回路図であ
る。
【符号の説明】
5,5′…出力端子、6…ヘリカルアンテナ素子、7,
7′…線状アンテナ素子、8…ヘリカルアンテナ素子、
8a…導体の挿入部、8b…導体の非挿入部、9,
9′,9″…絶縁体、9a…フランジ、10,10′,
10″…導体、11…調整用のシム、12…カバー、1
3…可撓性絶縁体、14…編組線よりなる導体、15…
可撓性絶縁体。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高い共振周波数Fhと低い共振周波数F
    lとの2つの共振周波数を有する2周波共用ヘリカルア
    ンテナにおいて、 ヘリカルアンテナ素子(8)の片方の端部に出力端子
    (5)が取り付けられるとともに、 上記ヘリカルアンテナ素子の他方の端部付近に、該ヘリ
    カルアンテナ素子と接触導通しないように導体(10)
    が挿入,固着されており、 前記ヘリカルアンテナ素子の内で、前記の導体を挿入さ
    れている部分(8a)が、高い周波数Fhのときは前記
    の導体(10)と並列共振するとともに、ヘリカルアン
    テナ素子の導体を挿入されていない部分(8b)は直列
    共振し、 かつ、低い周波数Flのときは前記ヘリカルアンテナ素
    子の導体挿入部(8a)と導体非挿入部(8b)とが一
    体になって直列共振するようになっていることを特徴と
    する2周波共用ヘリカルアンテナ。
  2. 【請求項2】 前記の導体(10)は可撓性の導電性材
    料によって構成されており、可撓性の絶縁性材料で構成
    された筒状の部材の中に嵌合,固着されており、かつ、
    上記筒状の部材の外周面は前記ヘリカルアンテナ素子の
    内周面に嵌合する構造であることを特徴とする、請求項
    1に記載した2周波共用ヘリカルアンテナ。
  3. 【請求項3】 前記の導体は編組線によって構成されて
    いるものであることを特徴とする、請求項2に記載した
    2周波共用ヘリカルアンテナ。
  4. 【請求項4】 前記の絶縁性材料で構成された筒状の部
    材は、前記ヘリカルアンテナ素子内への挿入寸法を規制
    して軸心方向の位置決めストッパとして作用するフラン
    ジ状の部分が設けられていることを特徴とする、請求項
    2に記載した2周波共用ヘリカルアンテナ。
  5. 【請求項5】 前記のフランジ状部分を備えた絶縁性材
    料製の筒状部材は、その筒状部分に外嵌されて、フラン
    ジ状部分とヘリカルアンテナ素子との間に介装される、
    位置決め調節用の座金状シムを備えていることを特徴と
    する、請求項4に記載した2周波共用ヘリカルアンテ
    ナ。
  6. 【請求項6】 前記の導体は直円筒状に構成されている
    ことを特徴とする、請求項1ないし請求項5の内の何れ
    か一つに記載した2周波共用ヘリカルアンテナ。
  7. 【請求項7】 ヘリカルアンテナ素子(8)の片方の端
    部に出力端子(5)が取り付けられており、上記ヘリカ
    ルアンテナ素子の他方の端部付近に、該ヘリカルアンテ
    ナ素子と接触導通しないように導体(10)が挿入され
    ているヘリカルアンテナを調整して、 前記のヘリカルアンテナ素子内へ導体が挿入されていな
    い非挿入部(8b)が直列共振するとともに、上記挿入
    部(8a)が導体(10)と並列共振する高い方の周波
    数Fhと、 前記挿入部(8a)と非挿入部(8b)と一体となって
    直列共振する低い方の周波数Flとの2つの周波数のそ
    れぞれに共振するように調整する場合、 前記の導体をヘリカルアンテナ素子の中へ挿入する位置
    を、該ヘリカルアンテナ素子の軸心方向に移動させて微
    調整を行い、該導体をヘリカルアンテナ素子に固定する
    ことを特徴とする、2周波共用ヘリカルアンテナの調整
    方法。
  8. 【請求項8】 前記の導体は、予め長さ寸法の異なる複
    数種類の部材として準備しておき、上記複数種類の導体
    の中から目的の調整状態が得られる導体を選定してヘリ
    カルアンテナ素子の端部に挿入することを特徴とする、
    請求項7に記載した2周波共用ヘリカルアンテナの調整
    方法。
  9. 【請求項9】 前記の長さ寸法を異にする複数種類の導
    体のそれぞれを、予め絶縁性材料製の筒状部材中に固着
    しておくとともに、該筒状部材の外周をヘリカルアンテ
    ナ素子の内周と嵌合するように構成しておき、かつ、上
    記絶縁性材料製の筒状部材の一端に、ヘリカルアンテナ
    素子に当接する位置決め用のフランジ状部を形成してお
    いて、前記の導体を固着された筒状部材をヘリカルアン
    テナ素子内へ、前記のフランジ状部によって挿入を阻止
    される位置まで挿入,固定することを特徴とする、請求
    項7又は請求項8に記載した2周波共用ヘリカルアンテ
    ナの調整方法。
  10. 【請求項10】 前記のフランジ状部を有する絶縁性材
    料製の筒状部材の筒部外周面の外径よりも大きく、フラ
    ンジ状部の外径よりも小さい内径を有する座金状のシム
    を準備しておき、この座金状のシムを前記フランジ状部
    とヘリカルアンテナ素子との間に挿脱して、前記の導体
    がヘリカルアンテナ素子中に挿入される寸法を調節する
    ことを特徴とする、請求項9に記載した2周波共用ヘリ
    カルアンテナの調整方法。
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