JPH05135945A - 超電導コイル装置 - Google Patents
超電導コイル装置Info
- Publication number
- JPH05135945A JPH05135945A JP3294063A JP29406391A JPH05135945A JP H05135945 A JPH05135945 A JP H05135945A JP 3294063 A JP3294063 A JP 3294063A JP 29406391 A JP29406391 A JP 29406391A JP H05135945 A JPH05135945 A JP H05135945A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- conductor
- superconducting
- quench
- voltage
- superconducting coil
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 高い電圧で励磁することができ、クエンチ検
出感度のよい超電導コイル装置を提供する。 【構成】 超電導導体1に近接してクエンチ検出のため
の導体2を巻回し、超電導コイルの口出しの片端におい
て超電導導体とクエンチ検出のための導体を接続し、他
端において超電導導体とクエンチ検出のための導体を計
測器用変圧器6を介して接続する。
出感度のよい超電導コイル装置を提供する。 【構成】 超電導導体1に近接してクエンチ検出のため
の導体2を巻回し、超電導コイルの口出しの片端におい
て超電導導体とクエンチ検出のための導体を接続し、他
端において超電導導体とクエンチ検出のための導体を計
測器用変圧器6を介して接続する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主に交流用やパルス用
として用いられる大電圧によって励磁される超電導コイ
ルのクエンチ検出に関するものである。
として用いられる大電圧によって励磁される超電導コイ
ルのクエンチ検出に関するものである。
【0002】
【従来の技術】超電導コイルがクエンチした場合、超電
導コイルの巻線抵抗は非常に大きくなる。そのため、ク
エンチしたまま通電を継続した場合、過大なジュール発
熱によって超電導コイルに回復不能な損傷を与える。こ
のため、クエンチ初期の常電導転移部に発生した電圧を
検出し、超電導コイルの通電電流を遮断する。交流用や
パルス用の超電導コイルにおいては、超電導コイルのリ
アクタンスによって発生する電圧が常電導転移部の抵抗
による電圧に比較して大きいため超電導導体に近接して
常電導導体を巻回し、常電導導体に誘起される電圧によ
って超電導コイルのリアクタンスによる電圧を補償して
常電導コイルに発生する電圧を検出する方法や、超電導
コイルの励磁電圧と通電電流の位相差を観測して超電導
コイルの常電導転移部の抵抗を検出することが一般的に
行われている。
導コイルの巻線抵抗は非常に大きくなる。そのため、ク
エンチしたまま通電を継続した場合、過大なジュール発
熱によって超電導コイルに回復不能な損傷を与える。こ
のため、クエンチ初期の常電導転移部に発生した電圧を
検出し、超電導コイルの通電電流を遮断する。交流用や
パルス用の超電導コイルにおいては、超電導コイルのリ
アクタンスによって発生する電圧が常電導転移部の抵抗
による電圧に比較して大きいため超電導導体に近接して
常電導導体を巻回し、常電導導体に誘起される電圧によ
って超電導コイルのリアクタンスによる電圧を補償して
常電導コイルに発生する電圧を検出する方法や、超電導
コイルの励磁電圧と通電電流の位相差を観測して超電導
コイルの常電導転移部の抵抗を検出することが一般的に
行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】超電導コイルの励磁電
圧と通電電流の位相差を観測するクエンチ検出方法にお
いては、超電導コイルのリアクタンスが大きくなった場
合、常電導転移部の抵抗による励磁電流と通電電流の位
相の差が小さくなりクエンチ検出が非常に困難になる。
また、超電導導体に近接して巻回された常電導導体に誘
起される電圧によって超電導コイルのリアクタンスによ
る電圧を補償する方法では、クエンチ検出のための常電
導導体に誘起する電圧を観測する検出器の入力インピー
ダンスが小さくなった場合、常電導導体に電流が流れて
しまい常電導導体の抵抗によって常電導導体に誘起され
る電圧が消費され、超電導導体のリアクタンスによる電
圧を補償することができなくなる。このため、通常は入
力インピーダンスの高い絶縁増幅器によって観測され
る。絶縁増幅器の耐電圧は5000V程度と小さく、この絶
縁増幅器の耐電圧値以上に超電導コイルの励磁電圧を高
くできないという問題がある。本発明は、励磁電圧が高
くクエンチ検出感度のよい超電導コイル装置を提供する
ことを目的とする。
圧と通電電流の位相差を観測するクエンチ検出方法にお
いては、超電導コイルのリアクタンスが大きくなった場
合、常電導転移部の抵抗による励磁電流と通電電流の位
相の差が小さくなりクエンチ検出が非常に困難になる。
また、超電導導体に近接して巻回された常電導導体に誘
起される電圧によって超電導コイルのリアクタンスによ
る電圧を補償する方法では、クエンチ検出のための常電
導導体に誘起する電圧を観測する検出器の入力インピー
ダンスが小さくなった場合、常電導導体に電流が流れて
しまい常電導導体の抵抗によって常電導導体に誘起され
る電圧が消費され、超電導導体のリアクタンスによる電
圧を補償することができなくなる。このため、通常は入
力インピーダンスの高い絶縁増幅器によって観測され
る。絶縁増幅器の耐電圧は5000V程度と小さく、この絶
縁増幅器の耐電圧値以上に超電導コイルの励磁電圧を高
くできないという問題がある。本発明は、励磁電圧が高
くクエンチ検出感度のよい超電導コイル装置を提供する
ことを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の超電導コイル装
置は、超電導導体に近接してクエンチ検出のための導体
を巻回し、超電導コイルの出口しの片端において超電導
導体とクエンチ検出のための導体を接続し、他端におい
て超電導導体とクエンチ検出のための導体を計測器用変
圧器を介して接続した構成とする。
置は、超電導導体に近接してクエンチ検出のための導体
を巻回し、超電導コイルの出口しの片端において超電導
導体とクエンチ検出のための導体を接続し、他端におい
て超電導導体とクエンチ検出のための導体を計測器用変
圧器を介して接続した構成とする。
【0005】
【作用】超電導導体とクエンチ検出のための導体は近接
して巻回されているため、超電導コイルのリアクタンス
による電圧はクエンチ検出のため導体にも同じ極性で発
生する。したがって、超電導コイルのクエンチを検出す
る側の口出しにおいてクエンチの発生がない場合、超電
導導体とクエンチ検出のための導体の間に発生する電圧
は0Vである。このため、計測器用変圧器の様に入力イ
ンピーダンスが小さい機器を接続してもクエンチ検出の
ための導体に電流が流れることがない。絶縁増幅器に比
較して計測器用変圧器は高い耐電圧をもつので、超電導
コイルの励磁電圧は絶縁増幅器の耐電圧値に制約されず
に高くすることができる。また、クエンチが発生した場
合の超電導導体の常電導転移部の電圧はクエンチ検出の
ための導体には誘起されないので、計測器用変圧器に入
力される。励磁電圧の大きさによらず常電導転移部に発
生する電圧を直接観測することができるため、励磁電圧
が大きくなってもクエンチ検出感度が悪くなることがな
い。
して巻回されているため、超電導コイルのリアクタンス
による電圧はクエンチ検出のため導体にも同じ極性で発
生する。したがって、超電導コイルのクエンチを検出す
る側の口出しにおいてクエンチの発生がない場合、超電
導導体とクエンチ検出のための導体の間に発生する電圧
は0Vである。このため、計測器用変圧器の様に入力イ
ンピーダンスが小さい機器を接続してもクエンチ検出の
ための導体に電流が流れることがない。絶縁増幅器に比
較して計測器用変圧器は高い耐電圧をもつので、超電導
コイルの励磁電圧は絶縁増幅器の耐電圧値に制約されず
に高くすることができる。また、クエンチが発生した場
合の超電導導体の常電導転移部の電圧はクエンチ検出の
ための導体には誘起されないので、計測器用変圧器に入
力される。励磁電圧の大きさによらず常電導転移部に発
生する電圧を直接観測することができるため、励磁電圧
が大きくなってもクエンチ検出感度が悪くなることがな
い。
【0006】
【実施例】図1の実施例は、超電導導体1とクエンチ検
出のための常電導導体2の片端を接続し、他端には超電
導導体1とクエンチ検出のための常電導導体2の巻回位
置のわずかな違いに起因する漏れインダクタンスによる
電圧を補正するための超電導導体1の通常電流によって
電圧を出す通電電流計測用コイル7(ロゴスキーコイ
ル)を直列に接続し、計測器用変圧器6を介してクエン
チ検出するようにした例である。
出のための常電導導体2の片端を接続し、他端には超電
導導体1とクエンチ検出のための常電導導体2の巻回位
置のわずかな違いに起因する漏れインダクタンスによる
電圧を補正するための超電導導体1の通常電流によって
電圧を出す通電電流計測用コイル7(ロゴスキーコイ
ル)を直列に接続し、計測器用変圧器6を介してクエン
チ検出するようにした例である。
【0007】超電導導体1とクエンチ検出のための導体
2は近接して同数巻回する。そのため、超電導コイルの
リアクタンスによる電圧はクラスタ検出のため導体にも
同じ極性同じ大きさ発生する。したがって、超電導コイ
ルのクエンチ検出する側の口出しにおいてクエンチの発
生がない場合、超電導導体1とクエンチ検出のための導
体2の間に発生する電圧0Vとなり、クエンチが発生し
た場合の常電導転移部の電圧のみを分離して計測器用変
圧器6を介して観測することができる。しかし、超電導
導体1に電流が流れると超電導導体1と常電導導体2の
漏れインダクタンスによって超電導導体1に発生する電
圧が減少する。この電圧は、超電導導体1に通電してい
る電流の微分に比例しているので、直列に接続した通電
電流計測用コイル7(ロゴスキーコイル)に発生する電
圧によって補正することができる。このため、計測器用
変圧器6には超電導導体1の常電導転移部の電圧だけが
入力されるので計測器用変圧器6の入力インピーダンス
が小さくてもクエンチ検出感度を高くすることができ
る。また、計測器用変圧器6の耐電圧は高いので、超電
導コイルの励磁電圧も高くすることができる。
2は近接して同数巻回する。そのため、超電導コイルの
リアクタンスによる電圧はクラスタ検出のため導体にも
同じ極性同じ大きさ発生する。したがって、超電導コイ
ルのクエンチ検出する側の口出しにおいてクエンチの発
生がない場合、超電導導体1とクエンチ検出のための導
体2の間に発生する電圧0Vとなり、クエンチが発生し
た場合の常電導転移部の電圧のみを分離して計測器用変
圧器6を介して観測することができる。しかし、超電導
導体1に電流が流れると超電導導体1と常電導導体2の
漏れインダクタンスによって超電導導体1に発生する電
圧が減少する。この電圧は、超電導導体1に通電してい
る電流の微分に比例しているので、直列に接続した通電
電流計測用コイル7(ロゴスキーコイル)に発生する電
圧によって補正することができる。このため、計測器用
変圧器6には超電導導体1の常電導転移部の電圧だけが
入力されるので計測器用変圧器6の入力インピーダンス
が小さくてもクエンチ検出感度を高くすることができ
る。また、計測器用変圧器6の耐電圧は高いので、超電
導コイルの励磁電圧も高くすることができる。
【0008】図2は本発明の他の実施例のベクトル図
で、通電電流計測用コイル7(ロゴスキーコイル)によ
る補正を行わずに、超電導導体1と常電導導体2の漏れ
インダクタンスによって発生する電圧と超電導導体1に
通電電流の位相を観測してクエンチ検出した場合であ
る。漏れインダクタンスによって発生する電圧は小さい
ので、計測器用変圧器6の入力インピーダンスが小さく
てもクエンチ検出のための常電導導体2に電流はほとん
ど流れない。また、常電導転移部の電圧と比較しても小
さいので、クエンチ検出感度を高くすることができる。
で、通電電流計測用コイル7(ロゴスキーコイル)によ
る補正を行わずに、超電導導体1と常電導導体2の漏れ
インダクタンスによって発生する電圧と超電導導体1に
通電電流の位相を観測してクエンチ検出した場合であ
る。漏れインダクタンスによって発生する電圧は小さい
ので、計測器用変圧器6の入力インピーダンスが小さく
てもクエンチ検出のための常電導導体2に電流はほとん
ど流れない。また、常電導転移部の電圧と比較しても小
さいので、クエンチ検出感度を高くすることができる。
【0009】
【発明の効果】本発明によれば、励磁電圧の高い超電導
コイルとすることができるとともに、超電導コイルの保
護において重要なクエンチ検出感度も高くすることがで
きる。
コイルとすることができるとともに、超電導コイルの保
護において重要なクエンチ検出感度も高くすることがで
きる。
【図1】本発明の第1の実施例のクエンチ検出の接続を
示した回路図
示した回路図
【図2】本発明の他の実施例のクエンチ検出の原理を示
すベクトル図
すベクトル図
1…超電導導体 2…クエンチ検出のための常電導導体 3…励磁電源 4…絶縁増幅器 5…クエンチ検出器 6…計測器用変圧器 7…通電電流計測用コイル 8…常電導転移部の電圧 9…超電導コイル励磁電圧 10…通電電流 11…超電導コイルリアクタンス電圧 12…検出位相角
Claims (3)
- 【請求項1】 超電導コイルを構成する超電導導体に近
接してクエンチ検出のための導体を巻回し、超電導コイ
ルの出口しの片端において超電導導体とクエンチ検出の
ための導体を接続し、他端において超電導導体とクエン
チ検出のための導体を計測器用変圧器を介して接続した
ことを特徴とした超電導コイル装置。 - 【請求項2】 超電導コイルの他端と計測器用変圧器は
通電電流計測用コイルを介して接続したことを特徴とす
る請求項(1)記載の超電導コイル装置。 - 【請求項3】 クエンチ検出のために観測している電圧
とコイルに流れている電流の位相によってクエンチの検
出を行うことを特徴とする請求項(1)記載の超電導コ
イル装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3294063A JPH05135945A (ja) | 1991-11-11 | 1991-11-11 | 超電導コイル装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3294063A JPH05135945A (ja) | 1991-11-11 | 1991-11-11 | 超電導コイル装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05135945A true JPH05135945A (ja) | 1993-06-01 |
Family
ID=17802807
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3294063A Pending JPH05135945A (ja) | 1991-11-11 | 1991-11-11 | 超電導コイル装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05135945A (ja) |
-
1991
- 1991-11-11 JP JP3294063A patent/JPH05135945A/ja active Pending
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