JPH05132494A - C−3ホスフインオキシド置換されたカルバセフアロスポリン類 - Google Patents

C−3ホスフインオキシド置換されたカルバセフアロスポリン類

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JPH05132494A
JPH05132494A JP4104358A JP10435892A JPH05132494A JP H05132494 A JPH05132494 A JP H05132494A JP 4104358 A JP4104358 A JP 4104358A JP 10435892 A JP10435892 A JP 10435892A JP H05132494 A JPH05132494 A JP H05132494A
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JP
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alkyl
amino
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Withdrawn
Application number
JP4104358A
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Robert J Ternansky
ロバート・ジヨン・ターナンスキー
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Eli Lilly and Co
Original Assignee
Eli Lilly and Co
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Publication date
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07FACYCLIC, CARBOCYCLIC OR HETEROCYCLIC COMPOUNDS CONTAINING ELEMENTS OTHER THAN CARBON, HYDROGEN, HALOGEN, OXYGEN, NITROGEN, SULFUR, SELENIUM OR TELLURIUM
    • C07F9/00Compounds containing elements of Groups 5 or 15 of the Periodic Table
    • C07F9/02Phosphorus compounds
    • C07F9/547Heterocyclic compounds, e.g. containing phosphorus as a ring hetero atom
    • C07F9/6561Heterocyclic compounds, e.g. containing phosphorus as a ring hetero atom containing systems of two or more relevant hetero rings condensed among themselves or condensed with a common carbocyclic ring or ring system, with or without other non-condensed hetero rings
    • C07F9/65613Heterocyclic compounds, e.g. containing phosphorus as a ring hetero atom containing systems of two or more relevant hetero rings condensed among themselves or condensed with a common carbocyclic ring or ring system, with or without other non-condensed hetero rings containing the ring system (X = CH2, O, S, NH) optionally with an additional double bond and/or substituents, e.g. cephalosporins and analogs
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P31/00Antiinfectives, i.e. antibiotics, antiseptics, chemotherapeutics
    • A61P31/04Antibacterial agents

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 以下の式(I): (例えば、7−[(フェノキシアセチル)アミノ]−8−オ
キソ−3−(ジエトキシホスフィニル)−1−アザビシク
ロ[4.2.0]オクタ−2−エン−2−カルボン酸の
(ジフェニルメチル)エステル)で示される新規な3−ホ
スフィンオキシド置換された1−カルバ(1−デチア)セ
ファロスポリン類、ならびに該化合物を活性成分として
含有する医薬組成物。 【効果】 この化合物は抗微生物薬として有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、1−カルバ(1−デチ
ア)−セファロスポリン抗生物質、これを製造するため
の中間体、この抗生物質を含有する医薬製剤、ならびに
ヒトおよび動物の感染性疾患の治療方法に関する。
【0002】
【従来の技術】1−カルバセファロスポリンおよびその
C−3置換メチル誘導体の製造は、Christensenら(米国
特許 No.4,226,866)が広く教示している。Hirataら(英
国特許出願 No.2041923)は3−Hおよび3−ハロゲン
1−カルバセファロスポリンの製造方法を教示してお
り、一方、Hatanakaら[Tetrahedron Letters 24, 4837-
4838 (1983)]は3−ヒドロキシ−(±)−1−カルバセフ
ァロスポリンの製造方法を教示している。さらに、種々
の3−ヒドロキシ−1−カルバセファロスポリンがEP
O特許出願公開 No.209,352に挙げられており、また、
これらの3−トリフレート(3−トリフルオロメタンス
ルホン酸)エステル類がEPO特許出願公開 No.211,540
に開示されている。
【0003】Takaya(英国特許出願 No.2043644A)は3−
ホスホノセファロスポラン酸の誘導体類を開示してい
る。Nishideら[Chem.Pharm.Bull. 36, 2354-2361 (198
8)]は3−ジアルコキシホスフィニルメチルおよび3−
ジヒドロキシホスフィニルメチルセファロスポリン類の
合成を教示している。
【0004】多数の安全かつ強力なβ−ラクタム型の抗
生物質が既知であり、臨床で使用されているが、改善さ
れた効力、特に既知の抗生物質に非感受性または耐性で
ある微生物に対して効力を有する抗生物質を発見するた
めに、この型の化合物の研究が広範に続けられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は新規なC−3
ホスフィンオキシド置換されたカルバセファロスポリン
類を提供するものである。さらに詳しくは、本発明は以
下の式(I)で示される化合物およびその薬学的に許容し
うる塩を提供するものである:
【化27】 {式中、R1は水素、C1〜C4アルコキシ、C1〜C4アル
キルチオ、またはホルミド基:−NHCHOであり;R
2は水素、生物学的に不安定な基、またはカルボキシ保
護基であり;R3およびR4は独立して −OR11または
−R11であり[ここで、R11はC1〜C6アルキル、C2
6アルケニル、C2〜C6アルキニル、C1〜C6置換ア
ルキル、C2〜C6置換アルケニル、C2〜C6置換アルキ
ニル、フェニル、または以下の式で示される置換フェニ
ル基である:
【化28】 (式中、aおよびa'は独立して水素、ハロゲン、ヒドロ
キシ、C1〜C4アルコキシ、C1〜C4アルカノイルオキ
シ、C1〜C4アルキル、C1〜C4アルキルチオ、アミ
ノ、C1〜C4アルカノイルアミノ、C1〜C4アルキルス
ルホニルアミノ、カルボキシ、カルバモイル、ヒドロキ
シメチル、アミノメチル、またはカルボキシメチルであ
る)];そしてAは水素、アミノ保護基、または以下の式
で示されるアシル基である:
【化29】 [式中、Rはカルボン酸の残基である]}。
【0006】
【課題を解決するための手段】「ホスフィンオキシド」
とは、酸素に二重結合した5価のリンと定義される。ホ
スフィニリデンなる用語はホスフィンオキシドの同義語
と定義される。「カルボン酸の残基」なる用語には、セ
ファロスポリンおよびカルバセファロスポリンの分野で
既知の7位の側鎖ならびにペニシリンの分野で既知の6
位の側鎖が含まれる。ここで、式:RC(O)−のRはカ
ルボン酸のC1〜C20残基であってよく、これには以下
に挙げる基が含まれる:即ち、RはC1〜C6アルキル、
シアノ、カルボキシ、ハロゲン、アミノ、C1〜C4アル
コキシ、C1〜C4アルキルチオ、トリフルオロメチル、
トリフルオロメチルチオ、ナフチル、フェニル、または
以下の式で示される置換フェニル基で置換されたC1
6アルキル:
【化30】 [式中、aおよびa'は上記定義に同じ];以下の式で示
される基:
【化31】 [式中、aおよびa'は上記定義に同じであり、ZはOま
たはSであり、mは0または1である];以下の式で示
されるヘテロアリールメチル基:
【化32】 [式中、R5はチエニル、フリル、ベンゾチエニル、ベン
ゾフリル、インドリル、トリアゾリル、テトラゾリル、
オキサゾリル、チアゾリル、オキサジアゾリル、チアジ
アゾリル、ならびにアミノ、ヒドロキシ、ハロゲン、C
1〜C4アルキル、C1〜C4アルコキシまたはC1〜C4
ルキルスルホニルアミノで置換されたヘテロアリール基
である];以下の式で示される置換メチル基:
【化33】 [式中、R6はシクロヘキサ−1,4−ジエニル、もしく
は以下の式で示される所望により置換されたフェニル
基:
【化34】 (式中、aおよびa'は上記定義に同じ)であるか、また
はR6は上記定義のR5に同じであり、Qはアミノ、ヒド
ロキシ、C1〜C4アルカノイルオキシ、カルボキシ、ス
ルホアミノ、または以下の式で示される置換アミノ基:
【化35】 (式中、Rxは水素またはC1〜C3アルキルであり、Ry
はC1〜C4アルキル、フリル、チエニル、フェニル、ハ
ロゲン化フェニル、ニトロフェニル、スチリル、ハロゲ
ン化スチリル、ニトロスチリル、または以下の式で示さ
れる基である:
【化36】 〈式中、Rxは上記定義に同じであり、Rzは水素、C1
〜C3アルキルスルホニル、C1〜C3アルキル、または
1〜C4アルカノイルである〉);またはQは以下の式
で示される置換アミノ基:
【化37】 (Rzは上記定義に同じであり、qは2または3であ
る);またはQは以下の式で示される置換アミノ基:
【化38】 ;またはQは以下の式で示されるベンズアミド基:
【化39】 (式中、xは1〜3である);またはQは以下の式で示さ
れるピリドニルカルボニルアミノ基:
【化40】 ;またはQは以下の式で示されるピリジルカルボニルア
ミノ基:
【化41】 (この基は、所望により、C1〜C4アルキル、アミノ、
カルボキシ、ヒドロキシまたはハロゲンで置換されてい
ることもある);またはQは以下の式で示されるイミダ
ゾリルまたはピラゾリル基:
【化42】 (このイミダゾリルまたはピラゾリル基は、所望によ
り、C1〜C4アルキル、カルボキシ、アミノまたはハロ
ゲンで置換されていることもある);またはQは以下の
式で示されるベンズピリダジン−4−オン基:
【化43】 (式中、Rxは水素またはC1〜C3アルキルであり、tは
1〜3である);またはQは以下の式で示されるベンズ
ピラノン基:
【化44】 である]であるか;またはRは以下の式で示される基で
ある:
【化45】 [式中、R7は上記定義のR5またはR6に同じであり、R
9は水素またはハロゲンであり、そしてR8は水素、C1
〜C4アルキル、または以下の式で示されるカルボキシ
置換されたアルキルもしくはシクロアルキル基:
【化46】 (式中、bおよびb'は独立して水素もしくはC1〜C3
ルキルであるか、またはbおよびb'はそれらが結合し
ている炭素と一体になって3〜6員の炭素環を形成し、
nは0〜3であり、そしてR10はヒドロキシ、C1〜C4
アルコキシ、アミノ、C1〜C4アルキルアミノ、または
ジ(C1〜C4アルキル)アミノである);またはR8はフェ
ニルまたはC1〜C4アルキル、ヒドロキシ、ハロゲン、
カルボキシもしくは保護カルボキシからなる群から選ば
れる1個もしくは2個の同一もしくは異なる基で置換さ
れたフェニルで置換されたC1〜C4アルキル;またはR
8はアミノまたは保護アミノで置換されたC1〜C4アル
キル;またはR8はC2〜C4アルケニル;またはR8は以
下の式で示される環式ラクタム基:
【化47】 (式中、vは2〜4であり、そしてR11は水素またはC1
〜C3アルキルである);またはR8は以下の式で示され
るヘテロアリールメチル基:
【化48】 (式中、R5は上記定義に同じである)である]。
【0007】Aがアシル基:RCO(ここで、Rは上記
定義のようなC1〜C20カルボン酸の残基である)であ
り、R2が水素または生物学的に不安定な基である上記
式Iで示される化合物およびその薬学的に許容しうる塩
は、ヒトおよび動物に対して病原性である微生物の増殖
を阻害する。保護された化合物(Aがアミノ保護基、そ
して/またはR4がカルボキシ保護基である)または脱保
護された化合物(Aが水素である)は、後記のように中間
体として有用である。
【0008】上記の式Iで示される化合物の定義におい
て、「C1〜C6アルキル」とは直鎖および分岐鎖のアル
キル基、例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプ
ロピル、n−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、n−ペ
ンチル、n−ヘキシル、3−メチルペンチルなどのアル
キル基を指し;「C1〜C6置換アルキル」には、シア
ノ、カルボキシ、ハロゲン、アミン、C1〜C4アルコキ
シ、C1〜C4アルキルチオ、トリフルオロメチルおよび
トリフルオロメチルチオで置換されたC1〜C6アルキル
が含まれ;「シアノで置換されたC1〜C6アルキル」と
はシアノメチル、シアノエチル、4−シアノブチルなど
を指し;「カルボキシで置換されたC1〜C6アルキル」
とはカルボキシメチル、2−カルボキシエチル、2−カ
ルボキシプロピル、4−カルボキシブチル、5−カルボ
キシペンチルなどの基を指し;「ハロゲンで置換された
1〜C6アルキル」とはクロロメチル、ブロモメチル、
2−クロロエチル、1−ブロモエチル、4−クロロブチ
ル、4−ブロモペンチル、6−クロロヘキシル、4−フ
ルオロブチル、3−フルオロプロピル、フルオロメチル
などを指し;「アミノで置換されたC1〜C6アルキル」
とは2−アミノエチル、アミノメチル、3−アミノプロ
ピル、4−アミノブチルなどの基を指し;「C1〜C4
ルコキシで置換されたC1〜C6アルキル」とはメトキシ
メチル、2−メトキシエチル、2−エトキシエチル、エ
トキシメチル、3−プロポキシプロピル、3−エトキシ
ブチル、4−t−ブトキシブチル、3−メトキシペンチ
ル、6−メトキシヘキシルなどの基を指し;「C1〜C4
アルキルチオで置換されたC1〜C6アルキル」とは、例
えばメチルチオメチル、2−メチルチオエチル、2−エ
チルチオプロピル、4−メチルチオブチル、5−エチル
チオヘキシル、3−t−ブチルチオプロピルなどの基を
指し;「トリフルオロメチルで置換されたC1〜C6アル
キル」としては2,2,2−トリフルオロエチル、3,3,
3−トリフルオロプロピル、4,4,4−トリフルオロブ
チル、6,6,6−トリフルオロヘキシルなどが例示さ
れ;そして、「トリフルオロメチルチオで置換されたC
1〜C6アルキル」とは、例えばトリフルオロメチルチオ
メチル、2−トリフルオロメチルチオエチル、2−トリ
フルオロメチルチオプロピル、4−トリフルオロメチル
チオブチル、5−トリフルオロメチルチオヘキシルなど
を指す。
【0009】「C2〜C6アルケニル」なる用語は、2〜
6個の炭素原子と少なくとも1つの二重の炭素-炭素結
合を有する基を指す。このような基をいくつか例示する
と、ビニル、1−プロペン−2−イル、1−ブテン−4
−イル、1−ペンチン−1−イル、1−ブチン−1−イ
ルなどの基が挙げられる。「C2〜C6置換アルケニル」
なる用語は、2〜6個の炭素原子、少なくとも1つの二
重の炭素-炭素結合を有し、そして1またはそれ以上の
ハロゲン、カルボキシ、アミノ、C1〜C4アルコキシ、
1〜C4アルキルチオ、トリフルオロメチル、トリフル
オロメチルチオ、シアノなどで置換された基を指す。
【0010】「C2〜C6アルキニル」なる用語は、2〜
6個の炭素原子と少なくとも1つの三重の炭素-炭素結
合を有する基を指す。「C2〜C6置換アルキニル」なる
用語は、1またはそれ以上のハロゲン、ヒドロキシ、保
護されたヒドロキシ、アミノ、保護されたアミノ、C1
〜C7アシルオキシ、ニトロ、カルボキシ、保護された
カルボキシ、カルバモイル、カルバモイルオキシ、シア
ノ、メチルスルホニルアミノまたはC1〜C4アルコキシ
基で置換された上記のC2〜C6アルキニル基を指す。こ
のC2〜C6置換アルキニル基は同一または異なる置換基
で少なくとも1回置換されていてもよい。
【0011】「C1〜C4アルキルチオ」なる用語は、1
〜4個の炭素原子を有し、少なくとも1個の硫黄原子で
置換された基を指す。「ハロゲン」なる用語は、フルオ
ロ、クロロ、ブロモまたはヨード基を指す。
【0012】式Iにおいて、置換基がaおよびa'で示
される置換フェニル基としては、ハロゲン化フェニル、
例えば4−クロロフェニル、3−ブロモフェニル、2−
フルオロフェニル、2−ヨードフェニル、2,4−ジク
ロロフェニルおよび3,5−ジクロロフェニル;ヒドロ
キシフェニル、例えば2−ヒドロキシフェニル、3−ヒ
ドロキシフェニル、4−ヒドロキシフェニル、2,4−
ジヒドロキシフェニルおよび3,4−ジヒドロキシフェ
ニル;アルコキシフェニル、例えば2,6−ジメトキシ
フェニル、4−メトキシフェニル、3−エトキシフェニ
ル、3,4−ジメトキシフェニル、4−t−ブトキシフ
ェニル、4−メトキシ−3−エトキシフェニルおよび4
−n−プロポキシフェニル;アルカノイルオキシフェニ
ル、例えば2−アセトキシフェニル、4−プロピオンオ
キシフェニル、4−ホルミルオキシフェニル、4−アセ
トキシフェニル、3−ブチリルオキシフェニルおよび3
−アセトキシフェニル;アルキルフェニル、例えば4−
メチルフェニル、2−メチルフェニル、2,4−ジメチ
ルフェニル、3−t−ブチルフェニル、4−エチルフェ
ニル、4−エチル−3−メチルフェニルおよび3,5−
ジメチルフェニル;アルキルチオフェニル、例えば4−
メチルチオフェニル、3−n−ブチルチオフェニル、2
−エチルチオフェニル、3,4−ジメチルチオフェニル
および3−n−プロピルチオフェニル;アミノフェニ
ル、例えば2−アミノフェニル、4−アミノフェニル、
3,5−ジアミノフェニルおよび3−アミノフェニル;
アルカノイルアミノフェニル、例えば2−アセチルアミ
ノフェニル、4−アセチルアミノフェニル、3−プロピ
オニルアミノフェニルおよび4−ブチリルアミノフェニ
ル;アルキルスルホニルアミノフェニル、例えば3−メ
チルスルホニルアミノフェニル、4−メチルスルホニル
アミノフェニル、3,5−ジ(メチルスルホニルアミノ)
フェニル、4−n−ブチルスルホニルアミノフェニルお
よび3−エチルスルホニルアミノフェニル;カルボキシ
フェニル、例えば2−、3−または4−カルボキシフェ
ニル、3,4−ジカルボキシフェニルおよび2,4−ジカ
ルボキシフェニル;カルバモイルフェニル、例えば2−
カルバモイルフェニル、2,4−ジカルバモイルフェニ
ルおよび4−カルバモイルフェニル;ヒドロキシメチル
フェニル、例えば4−ヒドロキシメチルフェニルおよび
2−ヒドロキシメチルフェニル;アミノメチルフェニ
ル、例えば2−アミノメチルフェニルおよび3−アミノ
メチルフェニル;および、カルボキシメチルフェニル、
例えば2−カルボキシメチルフェニル、4−カルボキシ
メチルフェニルおよび3,4−ジ(カルボキシメチル)フ
ェニル;ならびに、異なる置換基を有する置換フェニル
基、例えば4−クロロ−3−メチルフェニル、4−フル
オロ−3−ヒドロキシフェニル、3,5−ジクロロ−4
−ヒドロキシフェニル、4−ヒドロキシ−3−クロロフ
ェニル、4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル、4−エ
チル−3−ヒドロキシフェニル、4−メトキシ−3−ヒ
ドロキシフェニル、4−t−ブチルオキシ−2−ヒドロ
キシフェニル、4−アセチルアミノ−3−メトキシフェ
ニル、3−アミノ−4−エチルフェニル、2−アミノメ
チル−4−クロロフェニル、2−ヒドロキシメチル−3
−メトキシフェニル、2−ヒドロキシメチル−4−フル
オロフェニル、2−アセトキシ−4−アミノフェニル、
4−アセトキシ−3−メトキシフェニル、3−イソプロ
ピルチオ−4−クロロフェニル、2−メチルチオ−4−
ヒドロキシメチルフェニル、4−カルボキシ−3−ヒド
ロキシフェニル、4−エトキシ−3−ヒドロキシフェニ
ル、4−メチルスルホニルアミノ−2−カルボキシフェ
ニル、4−アミノ−3−クロロフェニルおよび2−カル
ボキシメチル−4−ヒドロキシフェニル;などの基が例
示される。
【0013】Rが以下の式:
【化49】 で示される基である式IのRCO−基の例は、mが0で
あるときにはフェニルアセチル、4−ヒドロキシフェニ
ルアセチル、4−クロロフェニルアセチル、3,4−ジ
クロロフェニルアセチル、4−メトキシフェニルアセチ
ル、3−エトキシフェニルアセチル、2−アミノメチル
フェニルアセチル、3−カルボキシフェニルアセチル、
4−アセトキシフェニルアセチル、3−アミノフェニル
アセチルおよび4−アセチルアミノフェニルアセチルで
あり;mが1であり、ZがOであるときには、フェノキ
シアセチル、4−クロロフェノキシアセチル、4−フル
オロフェノキシアセチル、3−アミノフェノキシアセチ
ル、3−ヒドロキシフェノキシアセチル、2−メトキシ
フェノキシアセチル、2−メチルチオフェノキシアセチ
ル、4−アセチルアミノフェノキシアセチル、3,4−
ジメチルフェノキシアセチルおよび3−ヒドロキシメチ
ルフェノキシアセチルであり;そして、mが1であり、
ZがSであるときには、フェニルチオアセチル、4−ク
ロロフェニルチオアセチル、3,4−ジクロロフェニル
チオアセチル、2−フルオロフェニルチオアセチル、3
−ヒドロキシフェニルチオアセチルおよび4−エトキシ
フェニルチオアセチルである。
【0014】Rがヘテロアリール基である式IのR5
CH2CO−基の例は、2−チエニルアセチル、3−チ
エニルアセチル、2−フリルアセチル、2−ベンゾチエ
ニルアセチル、2−ベンゾフリルアセチル、インドール
−2−イルアセチル、1H−テトラゾール−4−イルア
セチル、オキサゾール−2−イルアセチル、オキサゾー
ル−4−イルアセチル、チアゾール−4−イルアセチ
ル、2−アミノチアゾール−4−イルアセチル、1,3,
4−オキサジアゾール−2−イルアセチル、1,3,4−
チアジアゾール−2−イルアセチル、5−エチル−1,
3,4−チアジアゾール−2−イルアセチル、ならびに
アミノ、C1〜C4アルキルスルホニルアミノ、ヒドロキ
シ、ハロゲン、C1〜C4アルキルまたはC1〜C4アルコ
キシ基で置換された同様のヘテロアリール基である。
【0015】Rが式:R6−CH(Q)−で示される置換
メチル基である上記式Iの化合物のRCO−基の例は、
Qがアミノ、カルボキシ、ヒドロキシまたはスルホであ
るときには、2−カルボキシ−2−フェニルアセチル、
2−アミノ−2−(2−ナフタレニル)アセチル、2−カ
ルボキシ−2−(4−ヒドロキシフェニル)アセチル、2
−アミノ−2−フェニルアセチル、2−アミノ−2−
(4−ヒドロキシフェニル)アセチル、2−アミノ−2−
(3−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)アセチル、2−
アミノ−2−(シクロヘキサ−1,4−ジエン−1−イ
ル)アセチル、2−アミノ−2−(3−メチルスルホンア
ミドフェニル)アセチル、2−アミノ−2−(3−エチル
スルホンアミノフェニル)アセチル、2−ヒドロキシ−
2−フェニルアセチル、2−ホルミルオキシ−2−フェ
ニルアセチル、2−スルホ−2−フェニルアセチル、2
−スルホ−2−(4−メチルフェニル)アセチル、2−ア
セトキシ−2−(3−ヒドロキシフェニル)アセチル、2
−アミノ−2−(2−チエニル)アセチル、2−アミノ−
2−(3−ベンゾチエニル)アセチル、2−アミノ−2−
(1H−テトラゾール−1−イル)アセチル、2−ヒドロ
キシ−2−(1,3,4−チアジアゾール−2−イル)アセ
チル、2−アミノ−2−(2−アミノチアゾール−4−
イル)アセチル、2−カルボキシ−2−(2−チエニル)
アセチル、2−カルボキシ−2−(ベンゾチエン−2−
イル)アセチルおよび2−ヒドロキシ−2−(ベンゾフル
−2−イル)アセチルであり;そして、Qが以下の式:
【化50】 で示される置換アミノ基であるときには、そのようなア
シル基の例は、2−(N−メチル−N−ベンゾイルカル
バモイルアミノ)−2−フェニルアセチル、2−(N−メ
チル−N−シンナモイルカルバモイルアミノ)−2−(2
−フリル)アセチル、2−(N,N−ジメチルカルバモイ
ルウレイド)−2−(4−クロロフェニル)アセチル、2
−[N−メチル−N−(2−クロロシンナモイル)カルバ
モイルアミノ]−2−(2−チエニル)アセチルおよび2
−(N−エチル−N−アセチルカルバモイルアミノ)−2
−(4−ヒドロキシフェニル)アセチルであり;そして、
Qが以下の式:
【化51】 で示される置換アミノ基であるときには、その例は、2
−[(3−メチルイミダゾリジン−2−オン−1−イル)
カルボニルアミノ]−2−フェニルアセチル、2−[(3
−アセチルイミダゾリジン−2−オン−1−イル)カル
ボニルアミノ]−2−フェニルアセチル、2−[(3−メ
チルスルホニルイミダゾリジン−2−オン−1−イル)
−2−(チエニル)アセチルおよび2−[(3−アセチルヘ
キサヒドロピリミジン−2−オン−1−イル)カルボニ
ルアミノ]−2−フェニルアセチルであり;そして、Q
が以下の式:
【化52】 で示されるヒドロキシ置換されたベンズアミド基である
ときには、そのようなアシル基の例は、2−(2,4−ジ
ヒドロキシベンズアミド)−2,4−フェニルアセチル、
2−(4−ヒドロキシベンズアミド)−2−(4−ヒドロ
キシフェニル)アセチル、2−(3,4−ジヒドロキシベ
ンズアミド)−2−(2−アミノチアゾール−4−イル)
アセチル、2−(3,5−ジヒドロキシベンズアミド)−
2−(3−チエニル)アセチルおよび2−(2−ヒドロキ
シベンズアミド)−2−(2−ベンゾフリル)アセチルで
ある。
【0016】Qがヒドロキシ置換されたピリジンカルボ
ニルアミノ基であるときには、その例には、例えば2−
ヒドロキシピリジン−4−オン−6−イルカルボニルア
ミノおよび3−ヒドロキシピリジン−4−オン−6−イ
ルカルボニルアミノが含まれる。Qがピリジルカルボニ
ルアミノ基であるときには、その例は、例えばピリジン
−3−イルカルボニルアミノ、4−アミノピリジン−3
−イルカルボニルアミノ、5−クロロピリジン−2−イ
ルカルボニルアミノ、3−カルボキシピリジン−4−イ
ルカルボニルアミノおよび4−アミノピリジノ−2−イ
ルカルボニルアミノである。Qが上記定義のようなイミ
ダゾールまたはピラゾール基であるときには、その例に
は、例えば2−アミノイミダゾール−4−イルカルボニ
ルアミノ、5−カルボキシ−2−メチルイミダゾール−
4−イルカルボニルアミノ、5−カルボキシピラゾール
−3−イルカルボニルアミノ、3−アミノピラゾール−
4−イルカルボニルアミノおよび4−ヒドロキシピラゾ
ール−5−イルカルボニルアミノが含まれる。Qがベン
ズピリダジン−4−オン−3−イルカルボニルアミノ基
であるときには、Qの例は以下の式で示される:
【化53】
【0017】Rがケト基または以下の式:
【化54】 で示されるオキシイミノ置換された基である場合、上記
式Iで示される化合物のRCOアシル基の例は、ケト
基:2−オキソ−2−フェニルアセチル、2−オキソ−
2−(2−チエニル)アセチル、2−オキソ−2−(2−
アミノチアゾール−4−イル)アセチル;および、オキ
シイミノ置換された基:2−フェニル−2−メトキシア
ミノアセチル、2−(2−チエニル)−2−エトキシイミ
ノアセチル、2−(2−フリル)−2−メトキシイミノア
セチル、2−(2−ベンゾチエニル)−2−カルボキシメ
トキシイミノアセチル、2−(2−チエニル)−2−(2
−カルボキシエトキシ)イミノアセチル、2−(2−アミ
ノ−1,2,4−チアジアゾール−4−イル)−2−メト
キシイミノアセチル、2−(2−アミノチアゾール−4
−イル)−2−メトキシイミノアセチル、2−(2−クロ
ロチアゾール−4−イル)−2−メトキシイミノアセチ
ル、2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−(2
−カルボキシプロパ−2−イル)オキシイミノアセチ
ル、2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−(2
−カルバモイルプロパ−2−イル)オキシイミノアセチ
ルおよび2−(5−アミノ−1,3,4−チアジアゾール
−2−イル)−2−メトキシイミノアセチルである。
【0018】式(I)のR8がフェニルまたは置換フェニ
ルで置換されたC1〜C4アルキルである場合、このよう
な基の例としては、ベンジル、4−ヒドロキシベンジ
ル、4−クロロベンジル、3−カルボキシベンジル、3
−クロロ−4−ヒドロキシベンジル、2−フェニルエチ
ル、1−フェニルエチル、3−フェニルプロピル、4−
ヒドロキシ−2−フェニルプロピル、3−フェニルブチ
ル、および同様のフェニルアルキル基が挙げられる。R
8がアミノまたは保護アミノで置換されたC1〜C4アル
キルである場合、その例には、2−アミノエチル、3−
アミノプロピル、4−アミノブチル、2−アミノプロピ
ル、およびアミノ基がアミノ保護基で保護された基が含
まれる。R8がC2〜C4アルケニル基である場合、その
例には、アリル、ブテン−2、ブテン−3、ブテン−
1、および同様の基が含まれる。
【0019】Rが以下の式:
【化55】 で示される基である場合、式(I)で示される化合物の例
はHamashimaの米国特許No.4,634,617(その内容は本明細
書の一部を構成する)に記載されている。置換基を例示
すると、R9に対しては水素が、R7に対してはフェニ
ル、フリル、チエニル、オキサゾリル、イソオキサゾリ
ル、所望により保護されたアミノイソオキサゾリル、チ
アゾリル、所望により保護されたアミノチアゾリル、チ
アジアゾリルおよびアミノチアジアゾリルが、そしてR
6に対してはC1〜C3アルケニルおよび−CH2COO2
Hが挙げられる。
【0020】「有機または無機カチオン」なる用語はカ
ルボン酸塩のカルボン酸アニオンに対する対イオンを指
す。この対イオンは、アルカリ金属およびアルカリ土類
金属、例えばリチウム、ナトリウム、カリウム、バリウ
ムおよび、カルシウム;アンモニウム;および、有機カ
チオン、例えばジベンジルアンモニウム、ベンジルアン
モニウム、2−ヒドロキシエチルアンモニウム、ビス
(2−ヒドロキシエチル)アンモニウム、フェニルエチル
ベンジルアンモニウム、ジベンジルエチレンジアンモニ
ウムおよび同様のカチオンから選ばれる。上記用語に含
まれる他のカチオンには、プロトン授与した形態のプロ
カイン、キニンおよびN−メチルグルコサミン、ならび
にプロトン授与した形態の塩基性アミノ酸、例えばグリ
シン、オルニチン、ヒスチジン、フェニルグリシン、リ
ジンおよびアルギニンが含まれる。カルボン酸アニオン
に対する好ましいカチオンはナトリウムカチオンであ
る。
【0021】本明細書中で使用する「カルボキシ保護
基」なる用語は、化合物の他の官能基上で反応を行なう
際にカルボン酸基をブロックまたは保護するためにβ−
ラクタムの分野において用いられる通常の基を意味す
る。このようなカルボン酸保護基の例として、ベンジ
ル、4−ニトロベンジル、4−メトキシベンジル、3,
4−ジメトキシベンジル、2,4−ジメトキシベンジ
ル、2,4,6−トリメトキシベンジル、2,4,6−トリ
メチルベンジル、ペンタメチルベンジル、3,4−メチ
レンジオキシベンジル、ベンズヒドリル、4,4'−ジメ
トキシベンズヒドリル、2,2',4,4'−テトラメトキ
シベンズヒドリル、t−ブチル、t−アミル、トリチ
ル、4−メトキシトリチル、4,4'−ジメトキシトリチ
ル、4,4',4''−トリメトキシトリチル、2−フェニ
ルプロパ−2−イル、トリメチルシリル、t−ブチルジ
メチルシリル、フェナシル、2,2,2−トリクロロエチ
ル、2−(トリメチルシリル)エチル、2−[ジ(n−ブチ
ル)メチルシリル]エチル、2−(p−トルエンスルホニ
ル)エチル、2−(4−ニトロベンジルスルホニル)エチ
ル、アリル、シンナミル、1−(トリメチルシリルメチ
ル)プロパ−1−エン−3−イルなどの基が挙げられ
る。用いられるカルボキシ保護基の種類は、誘導体化さ
れたカルボン酸が分子の他の位置における後の反応の条
件に対して安定であり、分子の残りの部分を破壊するこ
となく適当な時点で除去することができる限り、限定さ
れない。特に、カルボキシ保護された1−カルバセファ
ロスポリン分子を強力な求核性塩基にさらさないことが
重要である。以下に述べるアミノ保護基およびヒドロキ
シ保護基を除去するときにも、このような激しい除去条
件は避けるべきである。好ましいカルボン酸保護基は、
ベンズヒドリル、アリルおよびp−ニトロベンジル基で
ある。また、セファロスポリン、ペニシリンおよびペプ
チドの分野で用いられるカルボキシ保護基と同様の保護
基も、本発明で提供される化合物のカルボキシ基を保護
するために用いることができる。さらに、これらの基の
例が、E.Haslamの"Protective Groups in Organic Chem
istry"[J.G.W.McOmie編, Plenum Press, New York, N.
Y., 1973, 第5章]、およびT.W.Greeneの"ProtectiveGro
ups in Organic Synthesis"[John WileyおよびSons, Ne
w York,N.Y., 1981, 第5章]に記載されている。
【0022】本明細書中で用いる「アミノ保護基」なる
用語は、化合物上の他の官能基を反応させる際にアミノ
官能性をブロックまたは保護するために通常用いられる
アミノ基の置換基を意味する。このようなアミノ保護基
の例には、ホルミル基、トリチル基、フタルイミド基、
トリクロロアセチル基、クロロアセチル、ブロモアセチ
ルおよびヨードアセチル基、ウレタン型のブロック基、
例えばベンジルオキシカルボニル、4−フェニルベンジ
ルオキシカルボニル、2−メチルベンジルオキシカルボ
ニル、4−メトキシベンジルオキシカルボニル、4−フ
ルオロベンジルオキシカルボニル、4−クロロベンジル
オキシカルボニル、3−クロロベンジルオキシカルボニ
ル、2−クロロベンジルオキシカルボニル、2,4−ジ
クロロベンジルオキシカルボニル、4−ブロモベンジル
オキシカルボニル、3−ブロモベンジルオキシカルボニ
ル、4−ニトロベンジルオキシカルボニル、4−シアノ
ベンジルオキシカルボニル、1,1−ジフェニルエタ−
1−イルオキシカルボニル、1,1−ジフェニルプロパ
−1−イルオキシカルボニル、2−フェニルプロパ−2
−イルオキシカルボニル、2−(p−トルイル)プロパ−
2−イルオキシカルボニル、シクロペンタニルオキシカ
ルボニル、1−メチルシクロペンタニルオキシカルボニ
ル、シクロヘキサニルオキシカルボニル、1−メチルシ
クロヘキサニルオキシカルボニル、2−メチルシクロヘ
キサニルオキシカルボニル、2−(4−トルイルスルホ
ニル)エトキシカルボニル、2−(メチルスルホニル)エ
トキシカルボニル、2−(トリフェニルホスフィノ)エト
キシカルボニル、9−フルオレニルメトキシカルボニル
("FMOC")、2−(トリメチルシリル)エトキシカルボ
ニル、アリルオキシカルボニル、1−(トリメチルシリ
ルメチル)プロパ−1−エン−3−イルオキシカルボニ
ル、4−アセトキシベンジルオキシカルボニル、2,2,
2−トリクロロエトキシカルボニル、2−エチニル−2
−プロポキシカルボニル、シクロプロピルメトキシカル
ボニル、4−(デシルオキシ)ベンジルオキシカルボニ
ル、1−ピペリジルオキシカルボニルなど;ベンゾイル
メチルスルホニル基、2−(ニトロ)フェニルスルフェニ
ル基、酸化ジフェニルホスフィン基などのアミノ保護基
が含まれる。誘導体化されたアミノ基が分子の他の部位
における後の反応の条件に対して安定であり、分子の残
りの部分を破壊することなく適当な時点で除去すること
ができる限り、用いられるアミノ保護基の種類は限定さ
れない。好ましいアミノ保護基は、1,2−ビス(ジメチ
ルシリル)エチレン(例えば、米国特許 No.4,558,124を
参照)、ベンジルオキシカルボニル、p−ニトロベンジ
ルオキシカルボニル、アリルオキシカルボニル、t−ブ
トキシカルボニルおよびトリチル基である。セファロス
ポリン、ペニシリンおよびペプチドの分野で用いられる
同様のアミノ保護基も上記の用語に包含される。上記の
用語により表される基の例は、さらにJ.W.Bartonの"Pro
tective Groups in Organic Chemistry"[J.G.W.McOmie
編, Plenum Press, New York, N.Y., 1973, 第2章]、お
よびT.W.Greeneの"Protective Groups in Organic Synt
hesis"[John Wiley and Sons,NewYork, N.Y., 1981, 第
7章]に記載されている。
【0023】「薬学的に許容しうる塩」なる用語は、分
子中のカルボキシ基または他の酸性基(カルボキシまた
はスルホ置換基など)の塩を意味し、有機アミンおよび
無機塩基とで形成される塩が含まれる。このようなアミ
ンおよび塩基には、その対イオンがアルカリ金属および
アルカリ土類金属(例えば、リチウム、ナトリウム、カ
リウム、バリウムおよびカルシウム);アンモニウム;
および、有機カチオン(例えば、ジベンジルアンモニウ
ム、ベンジルアンモニウム、2−ヒドロキシエチルアン
モニウム、ビス(2−ヒドロキシエチル)アンモニウム、
フェニルエチルベンジルアンモニウム、ジベンジルエチ
レンジアンモニウムおよび同様のカチオン)から選ばれ
るものが含まれる。カルボン酸アニオンに対する好まし
いカチオンはナトリウムカチオンである。さらに、この
用語には、本発明の化合物の塩基性の基(例えば、アミ
ノ基)と有機または無機の酸との通常の酸−塩基反応に
よって形成される塩が含まれる。このような酸には、塩
酸、硫酸、リン酸、酢酸、コハク酸、クエン酸、乳酸、
マレイン酸、フマル酸、パルミチン酸、コール酸、ムチ
ン酸、D−グルタミン酸、d−ショウノウ酸、グルタル
酸、フタル酸、酒石酸、ラウリン酸、ステアリン酸、サ
リチル酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ソ
ルビン酸、ピクリン酸、安息香酸、ケイ皮酸などの酸が
含まれる。
【0024】本発明で提供されるC−3ホスフィンオキ
シド置換したカルバセファロスポリン類を生物学的に不
安定な基によりエステル化して、インビボで遊離酸型の
抗生物質を生成するエステルを得ることができる。生物
学的に不安定な基とは、以下の式で示されるアシルオキ
シメチル基:
【化56】 以下の式で示されるアシルオキシアルキル基:
【化57】 以下の式で示されるジアルキルエーテル基:
【化58】 フタリジル、インダニル、または以下の式で示される5
−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−メ
チル−4'−イルシクロカーボネート基である:
【化59】
【0025】アシルオキシメチル基(R2)の例は、アセ
トキシメチル、プロピオンオキシメチルおよびピバロイ
ルオキシメチルである。アシルオキシアルキル基の例
は、1−アセトキシエチル、1−アセトキシプロピルお
よび1−プロピオンオキシブチルである。ジアルキルエ
ーテル基の例は、β−メトキシエトキシメチル、β−エ
トキシエトキシメチルおよびβ−t−ブチルオキシエト
キシメチルである。
【0026】C−3ホスフィンオキシドカルバセファロ
スポリンの生物学的に不安定なエステルはプロドラッグ
として用いることができ、抗生物質の製剤化および投与
を容易にすることができる。
【0027】上記定義のC−3ホスフィンオキシド置換
したカルバセファロスポリンの例を以下の表1に挙げ
る。この表の各欄の見出しの語は式(I)に対応してい
る。
【表1】 表1 C−3ホスフィンオキシド置換したカルバセファロスポリンの例 A R1234 アセチル 水素 H メトキシ メトキシ n-プロピオニル メトキシ H エトキシ エトキシ t-ブチリル エトキシ H プロポキシ プロポキシ n-バレリル プロポキシ H ブトキシ ブトキシ 3-メチル ブトキシ H イソプロ イソプロ バレリル ポキシ ポキシ シアノアセチル メチルチオ H イソブトキシ イソブトキシ 4-シアノ エチルチオ H sec-ブトキシ sec-ブトキシ ブチリル 2-カルボキシ イソプロ H tert-ブトキシ tert-ブトキシ アセチル ピルチオ 4-カルボキシ n-ブチルチオ H ペンチルオキシ ペンチルオキシ ブチリル クロロアセチル イソブチルチオ H ヘキシルオキシ ヘキシルオキシ ブロモアセチル ホルムアミド H イソペンチル イソペンチル オキシ オキシ 4-フルオロ 水素 H ネオペンチル ネオペンチル ブチリル オキシ オキシ 6-クロロ メトキシ H 3-メチルペン 3-メチルペン ヘキサノイル チルオキシ チルオキシ 2-アミノ エトキシ H 3-メチル 3-メチル アセチル ブトキシ ブトキシ 4-アミノ プロポキシ H 2-エチル 2-エチル ブチリル プロポキシ プロポキシ メトキシ ブトキシ H 2,2-ジメチル 2,2-ジメチル アセチル ブトキシ ブトキシ 6-メトキシ エチルチオ H メトキシ エトキシ ヘキサノイル メチルチオ イソプロ H エトキシ プロポキシ アセチル ピルチオ 2-エチルチオ n-ブチルチオ H プロポキシ ブトキシ プロピオニル 3-t-ブチルチオ イソブチルチオ H ブトキシ イソプロポキシ プロピオニル 4,4,4-トリフル 水素 H イソブトキシ sec-ブトキシ オロブチリル トリフルオロ メトキシ H sec-ブトキシ tert-ブトキシ メチルチオ アセチル 4-トリフルオロ エトキシ H tert-ブトキシ ペンチルオキシ メチルチオ ブチリル 4-クロロフェ プロポキシ H ペンチルオキシ ヘキシルオキシ ニルアセチル 3-ブロモフェ ブトキシ H ヘキシルオキシ イソペンチル ニルアセチル オキシ 2,4-ジクロロ メチルチオ H イソペンチル ネオペンチル フェニル オキシ オキシ アセチル 2-ヒドロキシ エチルチオ H ネオペンチル 3-メチルペン フェニル オキシ チルオキシ アセチル 4-ヒドロキシ イソプロ H 3-メチルペン 3-メチル フェニル ピルチオ チルオキシ ブトキシ アセチル 2,6-ジメトキシ イソブチルチオ H 2-エチル 2,2-ジメチル フェニル プロポキシ ブトキシ アセチル 4-メトキシ-3- n-ブチルチオ H 2,2-ジメチル 2,3-ジメチル エトキシフェ ブトキシ ブトキシ ニルアセチル 2-アセトキシ イソブチルチオ H 2,3-ジメチル メトキシ フェニル ブトキシ アセチル 4-ホルミル ホルムアミド H メチル メトキシ オキシフェ ニルアセチル 3-ブチリル 水素 H エチル エトキシ オキシフェ ニルアセチル 3-t-ブチルフェ エトキシ H ブチル ブトキシ ニルアセチル 4-エチル-3- プロポキシ H イソプロピル イソプロポキシ メチルフェ ニルアセチル 4-メチルチオ ブトキシ H イソブチル イソブトキシ フェニル アセチル 3-n-ブチルチオ メチルチオ H sec-ブチル sec-ブトキシ フェニル アセチル 3,4-ジメチル エチルチオ H tert-ブチル tert-ブトキシ チオフェニル アセチル 2-アミノフェ イソプロピル H ペンチル ペンチルオキシ ニルアセチル チオ 2-アセチル イソブチルチオ H イソペンチル イソペンチル アミノフェ オキシ ニルアセチル 3-プロピオニル ホルムアミド H ネオペンチル ネオペンチル アミノフェ オキシ ニルアセチル 3-メチルスルホ 水素 H 3-メチル 3-メチルペン ニルアミノ ペンチル チルオキシ フェニル アセチル 3,5-ジ(メチル メトキシ H 3-メチル 3-メチル スルホニル ブチル ブトキシ アミノ)フェ ニルアセチル 3,4-ジカルボ エトキシ H 2-エチル 2-エチル キシフェニル プロピル プロポキシ アセチル 4-カルボキシ プロポキシ H 2,2-ジメチル 2,2-ジメチル フェニル ブチル ブトキシ アセチル 2,4-ジカルバ メチルチオ H メトキシ プロポキシ モイルフェ ニルアセチル 4-ヒドロキシ エチルチオ H エトキシ ブトキシ メチルフェ ニルアセチル 2-アミノメチル イソプロピル H プロポキシ イソプロポキシ フェニル チオ アセチル 2-カルボキシ n-ブチルチオ H ブトキシ イソブトキシ メチルフェ ニルアセチル 4-クロロ-3- ホルムアミド H イソブトキシ tert-ブトキシ メチルフェ ニルアセチル 4-ヒドロキシ 水素 H sec-ブトキシ ペンチルオキシ -3-クロロフェ ニルアセチル 3-エチル-4-ヒ メトキシ H tert-ブトキシ ヘキシルオキシ ドロキシフェ ニルアセチル 4-t-ブチルオキ エトキシ H ペンチルオキシ イソペンチル シ-2-ヒドロ オキシ キシフェニル アセチル 3-アミノ-2- プロポキシ H ヘキシルオキシ ネオペンチル エチルフェ オキシ ニルアセチル 2-ヒドロキシ ブトキシ H イソペンチル 3-メチルペン メチル-4-フル オキシ チルオキシ オロフェニル アセチル 2-アセトキシ メチルチオ H ネオペンチル 3-メチル -4-アミノフェ オキシ ブトキシ ニルアセチル 3-イソプロピル エチルチオ H 3-メチルペン 2-エチル チオ-4-クロロ チルオキシ プロポキシ フェニル アセチル 3-ヒドロキシ n-ブチルチオ H 2-エチル 2,3-ジメチル フェニル プロポキシ ブトキシ アセチル 3,4-ジクロロ イソブチルチオ H 2,2-ジメチル メトキシ フェニル ブトキシ アセチル 4-メトキシフェ ホルムアミド H 2,3-ジメチル エトキシ ニルアセチル ブトキシ 3-アミノメチル 水素 H メトキシ メトキシ フェニル アセチル 4-アセトキシ メトキシ H エトキシ エトキシ フェニル アセチル 4-アセチル エトキシ H プロポキシ プロポキシ アミノフェ ニルアセチル フェノキシ プロポキシ H ブトキシ ブトキシ アセチル 4-フルオロ ブトキシ H イソプロポキシ イソプロポキシ フェノキシ アセチル 3-アミノフェノ メチルチオ H イソブトキシ イソブトキシ キシアセチル 2-メチルチオ エチルチオ H sec-ブトキシ sec-ブトキシ フェノキシ アセチル フェニルチオ イソプロピル H tert-ブトキシ tert-ブトキシ アセチル チオ 2-フルオロ n-ブチルチオ H ペンチルオキシ ペンチルオキシ フェニルチオ アセチル 2-フリル ホルムアミド H イソペンチル イソペンチル アセチル オキシ オキシ 2-ベンゾチエ 水素 H ネオペンチル ネオペンチル ニルアセチル オキシ オキシ インドール-2- メトキシ H 3-メチルペン 3-メチルペン イルアセチル チルオキシ チルオキシ チアゾール-4- ブトキシ H 2,2-ジメチル 2,2-ジメチル イルアセチル ブトキシ ブトキシ 5-エチル-1,3, メチルチオ H 2,3-ジメチル 2,3-ジメチル 4-チアジア ブトキシ ブトキシ ゾール-2- イルアセチル 2-カルボキシ エチルチオ H メトキシ メトキシ -2-フェニル アセチル 2-アミノ-2- イソプロピル H エトキシ エトキシ (4-ヒドロ チオ キシフェニル) アセチル 2-アミノ-2- n-ブチルチオ H プロポキシ プロポキシ (3-エチル スルホニル アミノフェ ニル)アセチル 2-アミノ-2- イソブチルチオ H ブトキシ ブトキシ (4-メチル フェニル) アセチル 2-アミノ-2- ホルムアミド H イソプロポキシ イソプロポキシ (ベンゾチ エン-3-イル) アセチル 2-カルボキシ メトキシ H sec-ブトキシ sec-ブトキシ -2-(ベンゾ チエン-2-イ ル)アセチル 2-オキソ-2- エトキシ H tert-ブトキシ tert-ブトキシ フェニル アセチル 2-オキソ-2- プロポキシ H ペンチルオキシ ペンチルオキシ (2-アミノチ アゾール-4- イル)アセチル 2-(2-クロロ メチルチオ H イソペンチル イソペンチル チアゾール-4- オキシ オキシ イル)-2-メト キシイミノ アセチル 2-(2-アミノ エチルチオ H ネオペンチル ネオペンチル チアゾール-4- オキシ オキシ イル)-2-(2- カルバモイル プロパ-2-イル) オキシイミノ アセチル アセチル イソプロピル H 3-メチルペン 3-メチルペン チオ チルオキシ チルオキシ n-プロピオニル n-ブチルチオ H 3-メチル 3-メチル ブトキシ ブトキシ t-ブチリル イソブチルチオ H 2-エチル 2-エチル プロポキシ プロポキシ n-バレリル ホルムアミド H 2,2-ジメチル 2,2-ジメチル ブトキシ ブトキシ
【0028】C−3ホスフィンオキシド置換したカルバ
セファロスポリンの好ましい群は、Rが以下の式:
【化60】 で示される置換メチル基である式(I)の化合物、特にQ
がアミノであり、R6がフェニル、ヒドロキシフェニ
ル、チエニル、またはベンゾチエニルである化合物であ
る。このような置換基の例は、これら置換基が結合して
いるCO部分と一緒にして列挙すると、D−フェニルグ
リシル、D−4−ヒドロキシフェニルグリシル、D−2
−チエニルグリシル、D−ベンゾチエン−3−イルグリ
シルなどである。
【0029】さらに好ましい群は、Rが以下の式:
【化61】 で示される基であってsyn型である式(I)の化合物であ
る。特に好ましい化合物は、R8が水素、C1〜C4アル
キル、ハロゲン置換されたC1〜C4アルキル基(例え
ば、クロロメチル、ブロモエチル、3−クロロブチルお
よび4−フルオロブチル)、またはカルボキシ置換され
たC1〜C4アルキル基(例えば、カルボキシメチル、2
−カルボキシエチル、3−カルボキシプロピルおよび2
−カルボキシ−2−プロピル)であり、そして、R7が5
または6員の複素環R5基、特にアミノ置換された複素
環である化合物である。特に好ましい複素環は2−アミ
ノチアゾールまたは2−アミノオキサゾール環である。
このような好ましいRCO−基の例は、(2−アミノチ
アゾール−4−イル)−(メトキシイミノ)アセチル、(2
−アミノオキサゾール-4−イル)−(メトキシイミノ)ア
セチルなどである。
【0030】特に好ましい群は、Rが以下の式:
【化62】 で示される基である式(I)の化合物である。C−3ホス
フィンオキシド置換されたカルバセファロスポリンのさ
らに好ましい群は、R3およびR4が −OR11である式
(I)の化合物である。特に好ましい化合物は、R11がC
1〜C6アルキルである化合物である。C−3ホスフィン
オキシド置換されたカルバセファロスポリンの別の好ま
しい群は、R2が水素である式(I)の化合物である。C
−3ホスフィンオキシド置換されたカルバセファロスポ
リンのさらに別の好ましい群は、R1が水素、メトキ
シ、メチルチオまたはホルムアミドである式(I)の化合
物である。特に好ましい化合物は、R1が水素である化
合物である。好ましい式(I)の化合物は、A、R1
2、R3およびR4の置換基を上記の好ましい基から選
択することによって得られる化合物である。
【0031】式(I)で示される化合物は以下の反応式1
に概略を示した経路に従って製造することができる。こ
の反応式1において、A、R、R1、R2、R3およびR4
は式(I)に対して上で定義したものと同じ意味を有す
る。
【化63】
【0032】この反応式において、A'はアミノ保護基
であり、R2'はカルボキシ保護基である。3−トリフル
オロメタンスルホノキシ(トリフレートまたはTF)カル
バセフェム出発物質は、Evansら[米国特許 No.4,673,73
7]の方法、または文献[J.Med.Chem. 33, 1656-1662 (19
90)]に記載の方法によって製造することができる(これ
ら文献は本明細書の一部を構成する)。
【0033】有機溶媒および塩基(2,6−リチジンな
ど)の存在下にLiBrを用いる置換反応によって、3−
トリフレートを3−ブロモ中間体に変換することができ
る。適当な溶媒には、テトラヒドロフラン、塩化メチレ
ン、ジメチルホルムアミド、およびジまたはトリクロロ
エタンが含まれる。この置換は高温(60〜70℃)で長
時間(16〜48時間)かかって起こる。この反応混合物
を周囲温度まで冷却し、溶媒の一部を50℃の減圧下で
除去する。残存するスラリーを酢酸エチル/エーテルで
希釈し、NaHCO3(3X)、1N HCl(3X)および食
塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥し、10%酢酸エチル/
CH2Cl2を用いてシリカゲルで濾過し、そして固体が
沈澱し始めるまで減圧下に蒸発させる。この固体を集
め、さらに母液の蒸発を行なって追加の固体を得ること
ができる。この沈澱物と母液からの固体を合わせ、残り
の液体を乾固するまで除去する。この時点でΔ−2/Δ
−3異性体の混合物が存在する。この異性体の混合物を
無水CH2Cl2に溶解し、次いでジアザビシクロウンデ
セン(DBU)で処理することによって、異性体混合物を
平衡化することができる。周囲温度で長時間(約3時間)
放置した後、この反応液を10%酢酸エチル/CH2Cl
2を用いてシリカゲルで濾過し、次いで蒸発させる。次
に、この残留物を少量の酢酸エチルに溶解し、ヘキサン
で希釈し、0℃まで冷却する。この混合物を酢酸エチル
に溶解し、ヘキサンで希釈し、目的産物の種を加え、次
いで0℃まで冷却することによって、さらに処理しても
よい。次に、この3−ブロモカルバセフを用いて3−ホ
スフィンオキシド置換されたカルバセフを製造すること
ができる。
【0034】この3−ブロモカルバセフを、基:−OR
D(ここで、RDは脱離基であり、好ましくはC1〜C6
ルキルである)を含む3価のホスフィンオキシド化合物
に暴露する。Ni(II)Cl2などの金属塩を存在させるこ
とによって、この過程を促進することができる。
【0035】この3−置換カルバセファロスポリンは既
知の方法(即ち、PCl5/ピリジン/イソブチルアルコ
ール)によって除去されるフェノキシアセチル基を有し
ていてよく、反応式1に示したように塩酸塩を得ること
ができる。次いで、この塩酸塩をジ−t−ブチルジカー
ボネート[(t-boc)2O]でアシル化し、続いて塩基(LiO
Hなど)で処理して、7−β t-ブトキシアミノ中間体
(示していない)を得ることができる。このフェノキシア
セチル保護基に代えてt-ブトキシカルボニル保護基を交
換することについての詳細は、欧州特許出願 No.883699
6.5(公開 No.0301877)を参照。
【0036】次に、このt-ブトキシカルボニル(t-boc)
を既知の方法[即ち、アニソールの存在下でのトリフル
オロ酢酸(TFA)]により除去することができる。次い
で、得られた3−置換の中間体を、活性化型の所望の7
−アシル基(RCO)で処理することができる。次に、ベ
ンズヒドリルエステルおよび全ての残存するt-ブトキシ
カルボニル保護基を、トリフルオロ酢酸による処理によ
って除去することができる。フェノキシアセチルおよび
t-ブトキシカルボニル(t-boc)基をアミノ保護基として
用い、ベンズヒドリル基をカルボキシ保護基として用い
たが、β−ラクタムの化学に通常の知識を有する者なら
他の基が機能的な等価物として働くことを理解している
であろう。別法によれば、4−カルボキシ基を脱保護し
(即ち、ベンジルヒドリル基を除去)、7位に保護された
アミノ基を有する所望のカルバセフェムを得ることがで
きる。
【0037】R3およびR4が−OR11に等しいときに
は、文献[Chem.Rev. 81, 415 (1981)]に記載されている
Michaelis-Arbuzov反応によって3種のホスフィンオキ
シド化合物を製造することができる。R3およびR4が共
に−OR11に等しいか、または共に−R11に等しいとき
には、これら化合物を文献[Synthesis, 1048 (1985)]に
記載の方法に従って製造することができる。R3および
4が共に−OR11に等しいか、または一方が−OR11
であり、他方がR11であるときには、これら化合物を文
献[Tetrahedron 26, 5529 (1970)またはJ.Org.Chem. 4
3, 985 (1978)]に記載の方法に従って製造することがで
きる(ここに挙げた4つの文献は全て本明細書の一部を
構成する)。
【0038】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳しく
説明する。これら実施例は本発明の範囲を限定しようと
するものではない。以下の実施例においては、核磁気共
鳴スペクトル、質量スペクトル、赤外スペクトル、紫外
スペクトル、元素分析および高速液体クロマトグラフィ
ーを、それぞれNMR、MS、IR、UV、Analおよ
びHPLCと短縮して示した。さらに、IRスペクトル
について挙げた極大吸収値は重要なものだけであり、観
察された全ての極大値を挙げるものではない。実施例に
おいて、以下の短縮形は次の意味を有する:DMF=ジ
メチルホルムアミド;THF=テトラヒドロフラン;D
IPEA=ジイソプロピルエチルアミン;および、t-B
oc=t-ブチルオキシカルボニル。また、Vは以下の式で
示される基を示す:
【化64】 NMRスペクトルについては次の短縮形を用いた。即
ち、「s」は一重線、「d」は二重線、「dd」は二重の二
重線、「br.s」は幅広の一重線、「br.d」は幅広の二重
線、「t」は三重線、「q」は四重線、「m」は多重線、
そして「dm」は二重の多重線である。「J」はカップリ
ング定数をヘルツで示すものである。「DMSO/
6」は全てのプロトンが重水素で置換されたジメチル
スルホキシドである。
【0039】本実施例に記載した反応の全ては、特に記
すことがなければ、炎で乾燥させたガラス容器中、不活
性な乾燥窒素雰囲気下で行なった。全ての試薬は、特に
記すことがなければ、入手したものをそのまま用いた。
融点はThomas-Hoover装置で測定し、補正は行わなかっ
た。1H NMRスペクトルはGeneral Electric QE-300
装置を用いて300MHzで測定した。化学シフトはテ
トラメチルシランに対する百万分の1(δ)の単位で記録
した。IRスペクトルはNicolet MX-1 FT-IRで測定し、
旋光度はPerkin-Elmer 241分光計で測定し、そしてUV
スペクトルはCary219で測定した。質量スペクトルのデ
ータはCEC-21-140またはVarian MAT-731分光計のいずれ
かで測定した。全てのMPLC分離は、Fluid Metering
Inc.ポンプを補助にしてMerck Lobarカラム(LiChropre
p RP-18)で行なった。分析HPLC分離はMicroPak MCH
-5N-cap 15cmx4mmカラムを用いるVarianクロマトグ
ラフィーシステムで行ない、可変波長UV検出器を25
4nmで記録するように設定した。
【0040】実施例1 7−[(フェノキシアセチル)ア
ミノ]−8−オキソ−3−(ジエトキシホスフィニル)−
1−アザビシクロ[4.2.0]オクタ−2−エン−2−カ
ルボン酸の(ジフェニルメチル)エステル
【化65】 トリエチルホスファイト(4ml)中の3−ブロモ−7−
[(フェノキシアセチル)アミノ]−8−オキソ−1−アザ
ビシクロ[4.2.0]オクタ−2−エン−2−カルボン酸
の(ジフェニルメチル)エステル(784mg;1.4mモル)
の溶液を窒素下で90分間還流させた。冷却した後、こ
の反応液をヘキサン中に注いだ。得られた半固体から上
清液をデカンテーションし、次にこの半固体を酢酸エチ
ルに溶解し、シリカゲルのフラッシュ・クロマトグラフ
ィー(50%酢酸エチル/ヘキサンから100%酢酸エ
チルまで)によって精製して、7−[(フェノキシアセチ
ル)アミノ]−8−オキソ−3−(ジエトキシホスフィニ
ル)−1−アザビシクロ[4.2.0]オクタ−2−エン−
2−カルボン酸の(ジフェニルメチル)エステル(100m
g;16%)を得た。 融点:70〜74℃。1 H NMR(CDCl3,300MHz):δ7.50−7.2
2(m,13H)、7.08−6.88(m,4H)、5.46−
5.38(m,1H)、4.54(s,2H)、4.04−3.80
(m,5H)、2.62−2.26(m,1H)、2.40−2.2
4(m,1H)、1.98−2.06(m,1H)、1.46−1.
28(m,1H)、1.17(dt,J=24,6Hz,6H)。 IR(CHCl3):3420、3000、1783、12
45、1243、1225、1220、1217、10
46、1023cm-1。 MS(FAB):619(M+)。 UV(EtOH):269nm(ε=13200)。 [α]25 365:−277.9°(c=0.00637,DMS
O)。
【0041】実施例2 7−[(フェノキシアセチル)ア
ミノ]−8−オキソ−3−(ジエトキシホスフィニル)−
1−アザビシクロ[4.2.0]オクタ−2−エン−2−カ
ルボン酸のナトリウム塩
【化66】 メタノール(50ml)中の7−[(フェノキシアセチル)ア
ミノ]−8−オキソ−3−(ジエトキシホスフィニル)−
1−アザビシクロ[4.2.0]オクタ−2−エン−2−カ
ルボン酸の(ジフェニルメチル)エステル(450mg;0.
73mモル)の溶液に5%パラジウム−炭素(100mg)を
加えた。この混合物を、室温で一晩、水素雰囲気下で撹
拌した。この反応液を濾過し、溶媒を除去した。残留物
を炭酸水素ナトリウム水溶液で処理し、可溶性物質をC
18カラムの中圧液体クロマトグラフィーにかけ、100
%水から20%アセトニトリル/水までで溶離した。生
成物を含む分画を凍結乾燥して17mg(4.9%)の標記
生成物を得た。 融点:>200℃(分解)。1 H NMR(DMSO−d6,300MHz):δ9.20−
8.93(m,1H)、7.29−7.24(m,2H)、6.95
−6.89(m,3H)、5.56−5.24(m,1H)、4.5
4(s,2H)、4.15−3.86(m,4H)、3.79−3.
65(m,1H)、2.25−1.92(m,2H)、1.70−
1.52(m,2H)、1.24−1.11(m,6H)。 MS(FAB):475(M+1)、497(M+23)。
【0042】実施例3 7−[(フェノキシアセチル)ア
ミノ]−8−オキソ−3−(ジメトキシホスフィニル)−
1−アザビシクロ[4.2.0]オクタ−2−エン−2−カ
ルボン酸の(ジフェニルメチル)エステル
【化67】 トリメチルホスファイト(5ml)中の3−ブロモ−7−
[(フェノキシアセチル)アミノ]−8−オキソ−1−アザ
ビシクロ[4.2.0]オクタ−2−エン−2−カルボン酸
の(ジフェニルメチル)エステル(1.12g;2mモル)の
溶液を窒素下で2時間還流させた。冷却した後、この反
応液をヘキサン中に注いだ。上清を除去し、残留物をシ
リカゲルのフラッシュ・クロマトグラフィー(50%酢
酸エチル/ヘキサンから100%酢酸エチルまで)によ
って精製して、7−[(フェノキシアセチル)アミノ]−8
−オキソ−3−(ジメトキシホスフィニル)−1−アザビ
シクロ[4.2.0]オクタ−2−エン−2−カルボン酸の
(ジフェニルメチル)エステル(300mg;25%)を得
た。1 H NMR(CDCl3,300MHz):δ7.53−7.2
5(m,13H)、7.18−6.90(m,4H)、5.49−
5.45(m,1H)、4.55(s,2H)、4.00−3.93
(m,1H)、3.53(d,J=12Hz,3H)、3.45(d,
J=12Hz,3H)、2.65−2.48(m,1H)、2.4
2−2.25(m,1H)、2.10−1.95(m,1H)、1.
56−1.35(m,1H)。 MS(FAB):591(M+1)。
【0043】実施例4 7−[(フェノキシアセチル)ア
ミノ]−8−オキソ−3−(ジメトキシホスフィニル)−
1−アザビシクロ[4.2.0]オクタ−2−エン−2−カ
ルボン酸のナトリウム塩
【化68】 メタノール(50ml)中の7−[(フェノキシアセチル)ア
ミノ]−8−オキソ−3−(ジメトキシホスフィニル)−
1−アザビシクロ[4.2.0]オクタ−2−エン−2−カ
ルボン酸の(ジフェニルメチル)エステル(300mg;0.
51mモル)の溶液に5%パラジウム−炭素(100mg)を
加えた。この混合物を、室温で2時間、水素雰囲気下で
撹拌した。この反応液を濾過し、溶媒を除去した。残留
物を炭酸水素ナトリウム水溶液で処理し、可溶性物質を
18カラムの中圧液体クロマトグラフィーにかけ、10
0%水から90%アセトニトリル/水までで溶離した。
生成物を含む分画を凍結乾燥して94mg(42%)の標記
生成物を得た。 融点:>200℃(分解)。1 H NMR(DMSO−d6,300MHz):δ9.03(d,
J=9Hz,1H)、7.29−7.24(m,2H)、6.95
−6.89(m,3H)、5.32−5.27(m,1H)、4.5
5(s,2H)、3.72−3.68(m,1H)、3.58−3.
53(m,6H)、2.22−1.96(m,2H)、1.70−
1.56(m,2H)。 IR(KBr):3420、1764、1684、159
9、1540、1494、1243、1059、102
6cm-1。 MS(FAB):447(M+1)、469(M+23)。 UV(EtOH):268nm(ε=12,900)。 [α]25 365:+89.66°(c=0.000435,DM
SO)。
【0044】実施例5 7−[(フェノキシアセチル)ア
ミノ]−8−オキソ−3−(ジブトキシホスフィニル)−
1−アザビシクロ[4.2.0]オクタ−2−エン−2−カ
ルボン酸のナトリウム塩
【化69】 トルエン(50ml)中の3−ブロモ−7−[(フェノキシア
セチル)アミノ]−8−オキソ−1−アザビシクロ[4.
2.0]オクタ−2−エン−2−カルボン酸の(ジフェニ
ルメチル)エステル(2g;3.6mモル)の溶液をトリ−n
−ブチルホスファイト(15ml)および塩化ニッケル(II)
(50mg;0.39mモル)を加えた。この反応液を窒素下
で還流させた。1時間毎に反応液を冷却し、追加の塩化
ニッケル(II)(50mg;0.39mモル)を加えた。この過
程を合計6時間続けた。この反応液を真空下に濃縮し、
残留物をシリカゲルのフラッシュ・クロマトグラフィー
(25%〜50%酢酸エチル/ヘキサン)で精製して、7
−[(フェノキシアセチル)アミノ]−8−オキソ−3−
(ジブトキシホスフィニル)−1−アザビシクロ[4.2.
0]オクタ−2−エン−2−カルボン酸の(ジフェニルメ
チル)エステル(588mg;24%)を得た。1 H NMR(CDCl3,300MHz):δ7.50−7.2
5(m,13H)、7.15−6.90(m,4H)、5.45−
5.40(m,1H)、4.55(s,2H)、4.19−3.70
(m,5H)、2.62−2.48(m,1H)、2.40−2.2
5(m,1H)、2.10−1.95(m,1H)、1.75−1.
20(m,9H)、1.00−0.82(m,6H)。 MS(FAB):675(M+1)。
【0045】
【化70】 メタノール(20ml)中の7−[(フェノキシアセチル)ア
ミノ]−8−オキソ−3−(ジブトキシホスフィニル)−
1−アザビシクロ[4.2.0]オクタ−2−エン−2−カ
ルボン酸の(ジフェニルメチル)エステル(575mg;0.
85mモル)の溶液に5%パラジウム−炭素(予め無水エ
タノールで湿らした)を加えた。この混合物を、室温で
一晩、水素雰囲気下で撹拌した。翌日にこの反応液を濾
過し、溶液を新鮮な触媒(70mg)で処理した。この混合
物を、室温で6時間、水素雰囲気下で撹拌した。この混
合物を濾過し、濾液を真空下に濃縮した。残留物をクロ
ロホルムと飽和炭酸水素ナトリウム水溶液の混合液と一
緒にして撹拌した。この水性部分を分離し、C18カラム
の中圧液体クロマトグラフィーにかけ、100%水から
80%アセトニトリル/水までで溶離した。生成物を含
む分画を凍結乾燥して55mg(12%)の7−[(フェノキ
シアセチル)アミノ]−8−オキソ−3−(ジブトキシホ
スフィニル)−1−アザビシクロ[4.2.0]オクタ−2
−エン−2−カルボン酸のナトリウム塩を得た。 融点:>120℃。1 H NMR(DMSO−d6,300MHz):δ9.10−
8.96(m,1H)、7.29−7.24(m,2H)、6.95
−6.89(m,3H)、5.33−5.25(m,1H)、4.5
4(s,2H)、3.96−3.82(m,4H)、3.76−3.
65(m,1H)、2.22−1.96(m,2H)、1.70−
1.48(m,6H)、1.40−1.25(m,4H)、0.88
−0.81(m,6H)。 IR(KBr):3420、2960、1773、168
0、1620、1485、1395、1246、122
0、1066、1024cm-1。 MS(FAB):531(M+1)、553(M+23)。 UV(EtOH):268nm(ε=14,300)。 [α]25 365:−6.00°(c=0.005,DMSO)。
【0046】実施例6 7−[(フェノキシアセチル)ア
ミノ]−8−オキソ−3−ホスフィニル−1−アザビシ
クロ[4.2.0]オクタ−2−エン−2−カルボン酸
【化71】 塩化メチレン(20ml)中の7−[(フェノキシアセチル)
アミノ]−8−オキソ−3−(ジエトキシホスフィニル)
−1−アザビシクロ[4.2.0]オクタ−2−エン−2−
カルボン酸の(ジフェニルメチル)エステル(618mg;
1mモル)の溶液を窒素下で0℃まで冷却した。ブロモト
リメチルシラン(612mg;4mモル)を加え、撹拌した
反応液を室温まで暖めた。2時間後に溶媒を真空下に除
去した。この残留物をメタノール−水と共に室温で0.
5時間撹拌した。反応生成物を濃縮し、1mモルの生成
物をトリフルオロ酢酸(10ml)およびトリエチルシラン
(4ml)で処理し、1時間激しく撹拌した。この揮発分を
真空下に除去し、残留物をシリカゲルのフラッシュ・ク
ロマトグラフィー(21/7/7/9の酢酸エチル/ア
セトニトリル/酢酸/水)とそれに続いてC18カラムの
中圧液体クロマトグラフィー(10%から20%までの
アセトニトリル/水で溶離)により精製した。純粋な生
成物を含む分画を合わせ、これを凍結乾燥して20mg
(5%)の7−[(フェノキシアセチル)アミノ]−8−オキ
ソ−3−ホスフィニル−1−アザビシクロ[4.2.0]オ
クタ−2−エン−2−カルボン酸を得た。 融点:>180℃(分解)。1 H NMR(DMSO−d6,300MHz):δ8.83(d,
J=9Hz,1H)、7.30−7.24(m,2H)、6.95
−6.90(m,3H)、5.29−5.25(m,1H)、4.5
5(s,2H)、3.80−3.60(m,1H)、2.74−2.
59(m,1H)、2.30−2.12(m,1H)、1.74−
1.47(m,2H)。 IR(KBr):3325、3070、2940、176
5、1683、1599、1538、1493、138
0、1237、1064、1022cm-1。 MS(FAB):397(M+)、419(M+23)。 UV(EtOH):269nm(ε=11,300)。 [α]25 365:+102.22°(c=0.00225,DM
SO)。
【0047】式(I)で示される化合物はある種の病原生
物の増殖を阻害する。このことは、試験化合物を0.1
Mリン酸緩衝液(pH7.0)中で適当な濃度範囲に希釈
し、50℃において1% Bacto-Supplement C (Difco)
を追加したMueller-Hinton寒天(Difco)中に導入し、そ
してペトリ皿中で固化させる寒天希釈法により示され
る。試験細菌の新鮮な一晩培養物を約1x104細胞/
μlに希釈し、その1μlを寒天プレートの表面に適用し
た。この接種したプレートを周囲空気のもと、35℃で
一晩インキュベートした。最少阻害濃度(mic)の終点
を、プレート上の目に見える増殖の出現を阻害する最少
の抗生物質濃度(μg/ml)として記録した。上記実施例
の化合物を用いてこのような試験を行なった結果を以下
の表2に示す。
【表2】 表2 細菌の増殖を阻害する本発明化合物の最少濃度(μg/ml) 化合物 S.aureus S.epi S.pneumonia E.coli (X1.1) (222) (PARK) (EC14) 7-[(フェノキシアセチル)アミ 0.25 1.0 0.25 64 ノ]-8-オキソ-3-(ジエトキ シホスフィニル)-1-アザビ シクロ[4.2.0]オクタ-2-エン -2-カルボン酸ナトリウム塩 7-[(フェノキシアセチル)アミ 0.5 1.0 0.5 64 ノ]-8-オキソ-3-(ジメトキ シホスフィニル)-1-アザビ シクロ[4.2.0]オクタ-2-エン -2-カルボン酸ナトリウム塩 7-[(フェノキシアセチル)アミ 0.5 1.0 0.03 >128 ノ]-8-オキソ-3-(ジブトキ シホスフィニル)-1-アザビ シクロ[4.2.0]オクタ-2-エン -2-カルボン酸ナトリウム塩 7-[(フェノキシアセチル)アミ 64 >128 >128 >128 ノ]-8-オキソ-3-ホスフィニ ル-1-アザビシクロ[4.2.0]オ クタ-2-エン-2-カルボン酸
【0048】本発明の抗微生物化合物は、グラム陽性、
グラム陰性および抗酸性細菌によって引き起こされる温
血動物の感染症の治療または予防処置に有用である。温
血動物の細菌感染症を処置する際に、本発明の抗微生物
薬を経口、非経口(例えば、静脈内、筋肉内または皮
下)、または局所軟膏もしくは溶液として投与すること
ができる。
【0049】本発明の別の態様は、式(I)の抗微生物化
合物の医薬組成物である。特に、これら医薬組成物はグ
ラム陽性およびグラム陰性細菌感染症の抑制に有用であ
り、治療学的有効量の式(I)の抗微生物化合物と適当な
担体を含有している。経口投与用の組成物(例えば、錠
剤およびカプセル)に対する「適当な担体」なる用語
は、通常の賦形剤、例えば結合剤[シロップ、アカシ
ア、ゼラチン、ソルビトール、トラガカント、ポリビニ
ルピロリジン(Povidone)、メチルセルロース、エチルセ
ルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒ
ドロキシプロピルメチルセルロース、スクロースおよび
デンプンなど]、充填剤および保持剤(コーンスターチ、
ゼラチン、ラクトース、スクロース、微結晶セルロー
ス、カオリン、マンニトール、リン酸二カルシウム、塩
化ナトリウムおよびアルギン酸など)、崩壊剤(微結晶セ
ルロース、コーンスターチ、デンプングリコール酸ナト
リウム、アルギン酸など)、および潤滑剤(ステアリン酸
マグネシウムおよびステアリン酸の他の金属塩、ステア
リン酸、液体シリコン、タルク、ワックス、油およびコ
ロイド状シリカなど)を意味する。ペパーミント、冬緑
油、チェリー香料などの香味剤を使用することもでき
る。着色剤を添加して製品の識別を助けるか、または見
掛けのより美しい剤形を調製するのが望ましいこともあ
る。また、当分野で周知の方法によって錠剤を被覆する
こともできる。
【0050】また、本発明の医薬組成物は経口液体調製
物の形態であってもよく、この調製物は、(a)水性また
は油性の懸濁液、溶液、エマルジョンまたはシロップ;
あるいは(b)使用前に水または他の適当な担体で復元す
る乾燥粉末のいずれであってもよい。このような経口液
体調製物に関連して使用するときの「適当な担体」なる
用語は、通常の添加剤、例えば懸濁剤、即ちソルビトー
ル、シロップ、メチルセルロース、グルコース/糖シロ
ップ、ゼラチン、ヒドロキシエチルセルロース、カルボ
キシメチルセルロース、ステアリン酸アルミニウムゲ
ル、または水素添加した食用油、例えばアーモンド油、
分留したココナツ油、油性エステル、プロピレングリコ
ールまたはエチルアルコール;および、保存剤、例えば
p-ヒドロキシ安息香酸メチルもしくはプロピルまたはソ
ルビン酸を意味する。
【0051】さらに、本医薬組成物を静脈内(IV)用に
することもできる。具体的には、水溶性型の抗微生物化
合物を、普通に使用されている静脈内用液体のいずれか
に溶解し、注入によって投与することができる。このI
V用の組成物に関連して使用するときの「適当な担体」
なる用語は、生理学的食塩水、リンガー液または5%デ
キストロース溶液などの液体を意味する。
【0052】筋肉内調製物用には、適当な塩型の抗微生
物化合物(例えば、塩酸塩またはナトリウム塩)の滅菌製
剤を「適当な担体」を用いて製剤化することができる。
このような滅菌製剤の例は、薬学的な希釈剤(例えば、
注射用水、生理学的食塩水、5%グルコース)に溶解し
たか、または水性の基剤もしくは薬学的に許容しうる油
性の基剤(例えば、オレイン酸エチルなどの長鎖脂肪酸
のエステル)に懸濁させた適当な塩の形態である。
【0053】局所用組成物は疎水性または親水性基剤な
どの「適当な担体」を用いて製剤化することができる。
このような基剤には軟膏、クリームまたはローションが
含まれる。
【0054】本発明の抗生物質化合物の獣医学用の医薬
組成物は、農場動物の飼料または飲料水中に投与するこ
ともできる。別の方法によれば、本化合物を長期放出ま
たは迅速放出基剤などの「適当な担体」を用いて乳線内
調製物として製剤化することもできる。
【0055】式(I)で示される抗微生物化合物を表面滅
菌剤として用いることができる。抗微生物化合物を0.
1重量%程度で含有している溶液が滅菌用に有効であ
る。また、このような溶液は清浄剤または他の浄化剤を
含有しているのが好ましい。この溶液は、ガラス器具、
歯科および外科用器具などの物品、ならびに滅菌状態の
維持が重要である場所、例えば病院、食品製造所などの
壁、床およびテーブルなどの表面を滅菌するのに有用で
ある。
【0056】また、式(I)で示される抗微生物化合物
を、滅菌バイアル、隔膜による出入口を備えた滅菌プラ
スチック製袋、または密封した滅菌アンプル中の単位投
与形態に製剤化することもできる。この抗微生物化合物
(または、対応する薬学的に許容しうる塩)は乾燥粉末ま
たは結晶もしくは凍結乾燥された形態であってよい。単
位投与量あたりの抗微生物化合物の量は約250mg〜約
10gに変化することができる。
【0057】式(I)で示される抗微生物化合物の「治療
学的有効量」とは、1kgの体重あたり約3.5mg〜約5
0mgの化合物である。通常、この量は、合計してヒト成
人に対して1日あたり約1g〜約27gである。
【0058】本発明のさらに別の態様は、グラム陽性お
よびグラム陰性生物によって温血動物に引き起こされる
感染性疾患を治療または抑制する方法である。この方法
は、動物に治療学的有効量の本発明の抗微生物化合物を
投与することからなる。この方法におけるヒト成人に対
する1日あたりの通常の投与量は約1g〜約12gであ
る。この方法を実施する際には、抗生物質を1日に1回
または1日に複数回で投与することができる。治療処方
は、長期にわたる投与、例えば数日または2〜3週間の
投与を必要とすることもある。1回あたりの投与量また
は合計投与量は、感染の性質および重度、患者の年齢お
よび全般的な健康状態、抗微生物化合物に対する感染に
関与している微生物または微生物群および患者の耐性な
どの因子に依存するであろう。
【0059】以下に挙げる製剤例は、本方法に包含され
る化合物を用いる具体的な医薬製剤を示すものである。
この製剤は、活性化合物として、式(I)で示される化合
物またはその薬学的に許容しうる塩もしくは生物学的に
不安定なエステルのいずれかを用いてよい。これら製剤
例は例示のためのものであり、いかなる意味においても
本発明の範囲を限定するものではない。
【0060】製剤例1 以下の成分を用いて硬ゼラチンカプセルを製造する。
【表3】 上記成分を混合し、460mgを硬ゼラチンカプセルに詰
める。
【0061】製剤例2 下記の成分を用いて錠剤を製造する。
【表4】 上記成分を混合し、各重量675mgとなるように圧縮す
る。
【0062】製剤例3 以下の成分を含むエアゾル溶液を製造する。
【表5】 活性化合物をエタノールと混合し、該混合物を、プロペ
ラント22の一部に添加し、−30℃まで冷却し、そし
て充填装置に移す。次いで、必要量をステンレス・スチ
ール容器に注ぎ、プロペラントの残りで希釈する。次い
で、バルブユニットを容器に装着する。
【0063】製剤例4 活性成分を60mg含有する錠剤を以下のようにして製造
する。
【表6】 実施例4 60mg デンプン 45mg 微結晶セルロース 35mg ポリビニルピロリドン 4mg (水中10%溶液として) カルボキシメチルデンプンナトリウム 4.5mg ステアリン酸マグネシウム 0.5mgタルク 1mg 活性成分、デンプン、およびセルロースをNo.45メッ
シュU.S.ふるいに通し、緊密に混合する。ポリビニル
ピロリドン溶液を得られた粉末と混合し、次いでNo.1
4メッシュU.S.ふるいに通す。このようにして得た顆
粒を50〜60℃で乾燥させ、No.18メッシュU.S.
ふるいに通す。次いで、予めNo.60メッシュU.S.ふ
るいに通しておいたカルボキシメチルデンプンナトリウ
ム、ステアリン酸マグネシウムおよびタルクを該顆粒に
加え、混合した後、錠剤製造機で圧縮し、各重量150
mgの錠剤を得る。
【0064】製剤例5 それぞれ80mgの薬物を含むカプセルを以下のようにし
て製造する。
【表7】 実施例1 80mg デンプン 59mg 微結晶セルロース 59mg液体シリコン 2mg 活性成分、セルロース、デンプンおよびステアリン酸マ
グネシウムを混合し、No.45メッシュU.S.ふるいに
通し、200mgの量を硬ゼラチンカプセルに充填する。
【0065】製剤例6 それぞれが225mgの薬物を含有する坐剤を次のように
調製する。
【表8】 実施例2 225mg飽和脂肪酸グリセリド 2gになるまで 活性成分をNo.60メッシュU.S.シーブに通し、必要
最少限の加熱により予め溶かした飽和脂肪酸グリセリド
中に懸濁する。次いで、この混合物を表示容量2gの坐
剤型に注ぎ、冷却する。
【0066】製剤例7 以下のように、静脈内用製剤を調製する。
【表9】 実施例3 100 mg等張食塩水 1000 ml 治療を必要とする哺乳動物に、上記成分の溶液を1ml/
分の速度で静脈内投与する。

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 以下の式(I)で示される化合物およびそ
    の薬学的に許容しうる塩: 【化1】 {式中、R1は水素、C1〜C4アルコキシ、C1〜C4アル
    キルチオ、またはホルミド基:−NHCHOであり;R
    2は水素、生物学的に不安定な基、またはカルボキシ保
    護基であり;R3およびR4は独立して −OR11または
    −R11であり[ここで、R11はC1〜C6アルキル、C2
    6アルケニル、C2〜C6アルキニル、C1〜C6置換ア
    ルキル、C2〜C6置換アルケニル、C2〜C6置換アルキ
    ニル、フェニル、または以下の式で示される置換フェニ
    ル基である: 【化2】 (式中、aおよびa'は独立して水素、ハロゲン、ヒドロ
    キシ、C1〜C4アルコキシ、C1〜C4アルカノイルオキ
    シ、C1〜C4アルキル、C1〜C4アルキルチオ、アミ
    ノ、C1〜C4アルカノイルアミノ、C1〜C4アルキルス
    ルホニルアミノ、カルボキシ、カルバモイル、ヒドロキ
    シメチル、アミノメチル、またはカルボキシメチルであ
    る)];そしてAは水素、アミノ保護基、または以下の式
    で示されるアシル基である: 【化3】 [式中、Rはカルボン酸の残基である]}。
  2. 【請求項2】 Aが以下の式で示されるアシル基である
    請求項1に記載の化合物: 【化4】 {式中、RはC1〜C6アルキル、シアノ、カルボキシ、
    ハロゲン、アミノ、C1〜C4アルコキシ、C1〜C4アル
    キルチオ、トリフルオロメチル、トリフルオロメチルチ
    オ、ナフチル、フェニル、または以下の式で示される置
    換フェニル基で置換されたC1〜C6アルキル: 【化5】 [式中、aおよびa'は上記定義に同じ];以下の式で示
    される基: 【化6】 [式中、aおよびa'は上記定義に同じであり、ZはOま
    たはSであり、mは0または1である];以下の式で示
    されるヘテロアリールメチル基: 【化7】 [式中、R5はチエニル、フリル、ベンゾチエニル、ベン
    ゾフリル、インドリル、トリアゾリル、テトラゾリル、
    オキサゾリル、チアゾリル、オキサジアゾリル、チアジ
    アゾリル、ならびにアミノ、ヒドロキシ、ハロゲン、C
    1〜C4アルキル、C1〜C4アルコキシまたはC1〜C4
    ルキルスルホニルアミノで置換されたヘテロアリール基
    である];以下の式で示される置換メチル基: 【化8】 [式中、R6はシクロヘキサ−1,4−ジエニル、もしく
    は以下の式で示される所望により置換されたフェニル
    基: 【化9】 (式中、aおよびa'は上記定義に同じ)であるか、また
    はR6は上記定義のR5に同じであり、 Qはアミノ、ヒドロキシ、C1〜C4アルカノイルオキ
    シ、カルボキシ、スルホアミノ、または以下の式で示さ
    れる置換アミノ基: 【化10】 (式中、Rxは水素またはC1〜C3アルキルであり、Ry
    はC1〜C4アルキル、フリル、チエニル、フェニル、ハ
    ロゲン化フェニル、ニトロフェニル、スチリル、ハロゲ
    ン化スチリル、ニトロスチリル、または以下の式で示さ
    れる基である: 【化11】 〈式中、Rxは上記定義に同じであり、Rzは水素、C1
    〜C3アルキルスルホニル、C1〜C3アルキル、または
    1〜C4アルカノイルである〉);またはQは以下の式
    で示される置換アミノ基: 【化12】 (Rzは上記定義に同じであり、qは2または3であ
    る);またはQは以下の式で示される置換アミノ基: 【化13】 ;またはQは以下の式で示されるベンズアミド基: 【化14】 (式中、xは1〜3である);またはQは以下の式で示さ
    れるピリドニルカルボニルアミノ基: 【化15】 ;またはQは以下の式で示されるピリジルカルボニルア
    ミノ基: 【化16】 (この基は、所望により、C1〜C4アルキル、アミノ、
    カルボキシ、ヒドロキシまたはハロゲンで置換されてい
    ることもある);またはQは以下の式で示されるイミダ
    ゾリルまたはピラゾリル基: 【化17】 (このイミダゾリルまたはピラゾリル基は、所望によ
    り、C1〜C4アルキル、カルボキシ、アミノまたはハロ
    ゲンで置換されていることもある);またはQは以下の
    式で示されるベンズピリダジン−4−オン基: 【化18】 (式中、Rxは水素またはC1〜C3アルキルであり、tは
    1〜3である);またはQは以下の式で示されるベンズ
    ピラノン基: 【化19】 である]であるか;またはRは以下の式で示される基で
    ある: 【化20】 [式中、R7は上記定義のR5またはR6に同じであり、 R9は水素またはハロゲンであり、そしてR8は水素、C
    1〜C4アルキル、または以下の式で示されるカルボキシ
    置換されたアルキルもしくはシクロアルキル基: 【化21】 (式中、bおよびb'は独立して水素もしくはC1〜C3
    ルキルであるか、またはbおよびb'はそれらが結合し
    ている炭素と一体になって3〜6員の炭素環を形成し、
    nは0〜3であり、そしてR10はヒドロキシ、C1〜C4
    アルコキシ、アミノ、C1〜C4アルキルアミノ、または
    ジ(C1〜C4アルキル)アミノである);またはR8はフェ
    ニルまたはC1〜C4アルキル、ヒドロキシ、ハロゲン、
    カルボキシもしくは保護カルボキシからなる群から選ば
    れる1個もしくは2個の同一もしくは異なる基で置換さ
    れたフェニルで置換されたC1〜C4アルキル;またはR
    8はアミノまたは保護アミノで置換されたC1〜C4アル
    キル;またはR8はC2〜C4アルケニル;またはR8は以
    下の式で示される環式ラクタム基: 【化22】 (式中、vは2〜4であり、そしてR11は水素またはC1
    〜C3アルキルである);またはR8は以下の式で示され
    るヘテロアリールメチル基: 【化23】 (式中、R5は上記定義に同じである)である]}。
  3. 【請求項3】 Rが以下の式: 【化24】 [式中、Qはアミノであり、そしてR6はフェニル、ヒド
    ロキシフェニル、チエニル、またはベンゾチエニルであ
    る]で示される置換メチル基である請求項2に記載の化
    合物。
  4. 【請求項4】 Rが以下の式: 【化25】 で示される基のsyn型である請求項2に記載の化合物。
  5. 【請求項5】 R8が水素、C1〜C4アルキル、ハロゲ
    ン置換されたC1〜C4アルキル、またはカルボキシ置換
    されたC1〜C4アルキル基であり、そしてR7がR5で定
    義したような5または6員の複素環である請求項4に記
    載の化合物。
  6. 【請求項6】 R7が2−アミノチアゾールまたは2−
    アミノオキシゾールである請求項5に記載の化合物。
  7. 【請求項7】 Rが以下の式: 【化26】 で示される基である請求項2に記載の化合物。
  8. 【請求項8】 R3とR4が−OR11である請求項1に記
    載の化合物。
  9. 【請求項9】 R11がC1〜C6アルキルである請求項1
    に記載の化合物。
  10. 【請求項10】 R2が水素である請求項1に記載の化
    合物。
  11. 【請求項11】 R1が水素、メトキシ、メチルチオ、
    またはホルムアミドである請求項1に記載の化合物。
  12. 【請求項12】 請求項1に記載の化合物と、その薬学
    的に許容しうる担体、希釈剤または賦形剤を含有する医
    薬製剤。
  13. 【請求項13】 請求項2に記載の化合物と、その薬学
    的に許容しうる担体、希釈剤または賦形剤を含有する医
    薬製剤。
  14. 【請求項14】 グラム陽性およびグラム陰性生物によ
    って引き起こされる温血動物の感染性疾患を抑制するた
    めの請求項12または請求項13に記載の医薬製剤。
JP4104358A 1991-04-25 1992-04-23 C−3ホスフインオキシド置換されたカルバセフアロスポリン類 Withdrawn JPH05132494A (ja)

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