JPH05131503A - 構造部材における開孔部の強度向上方法 - Google Patents

構造部材における開孔部の強度向上方法

Info

Publication number
JPH05131503A
JPH05131503A JP31964191A JP31964191A JPH05131503A JP H05131503 A JPH05131503 A JP H05131503A JP 31964191 A JP31964191 A JP 31964191A JP 31964191 A JP31964191 A JP 31964191A JP H05131503 A JPH05131503 A JP H05131503A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
stress
strength
structural component
structural member
stress concentration
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP31964191A
Other languages
English (en)
Inventor
Minoru Otsuka
実 大塚
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Heavy Industries Ltd filed Critical Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority to JP31964191A priority Critical patent/JPH05131503A/ja
Publication of JPH05131503A publication Critical patent/JPH05131503A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 機械構造物の構造部材における開孔部の応力
集中を低下させて、全体の剛性低下を防止する。 【構成】 機械構造物の構造部材1の開孔部2の応力集
中個所に、その部分の強度向上のために必要な孔径の
1.1〜3.0倍の外径を有する高強度材料5aを、圧
入、焼嵌め、ろう付、溶接、鋳込み等により嵌合し、構
造部材1の強度を向上させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高応力が作用し、しかも
孔を設けることが必要で、応力集中が発生する機械構造
部品全般に適用して強度向上を図ることができる構造部
材における開孔部の強度向上方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の構造部材における開孔部の強度向
上方法を、1例として射出成形機のプラタンを例に説明
する。図4は従来の射出成形機の主要部品の構造図を示
し、可動盤1には、金型12aが取付けられており、射
出時には同金型12aと型盤10に取付けられた金型1
2bを合わせるため、シリンダ13の室13aに油圧が
加えられ、可動盤1、タイバー11、金型12aが移動
し、溶融樹脂の圧力で金型間より溶融樹脂が漏れ出さな
いように、タイバー11に大きな引張り力が付加され
る。そのため可動盤1の反金型側1cの中央には、曲げ
による大きな引張り応力が作用する。従ってその応力に
おいて疲労破壊しないように強度設計を行なう必要があ
った。可動盤1を反金型側から見た側面図を図5に示す
が、前記曲げ応力はエジェクタ4のシリンダ取付孔のた
め、リング部1aにはフープ応力として作用することに
なる。また可動盤1には射出成形品を金型12aより取
り出すため、エジェクタピンを通すエジェクタピン孔2
を多数設置する必要があり、その応力集中により局部的
な弱点個所が生じ、これが強度設計上の難点となってい
た。
【0003】図6はリング部1aの半径方向の断面図を
示しているが、エジェクタピン孔2は、可動盤1を突き
通す形で設けられている。またリング部1aにはフープ
応力が作用し、全体としては曲げ応力となるから、リン
グ部1aの反金型側1cに大きな引張り応力が作用し、
ピン孔による応力集中が発生することにより、ベース応
力の値が強度上の大きな制約条件となっていた。従来よ
りこのような強度上の弱点個所にはピーク応力を緩和す
る手段が講じられてきており、その例を以下に示す。図
7は主応力方向8に長径を有する楕円形状とすることに
より、応力集中を低下させる手段を示す。なお、6は応
力分散楕円孔である。図8は主応力方向8に応力分散小
円孔7を設け、応力集中を緩和させる手段を示す。図9
はピン孔2部周辺1dを盛り上げ、応力集中を低減させ
るようにした手段を示す。このように従来も同一母材で
の局所的な応力集中の低減策は、種々提案・実用されて
いるが、応力の低下割合が小さく、全体としての剛性が
小さくなることになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】高応力がベース応力と
して作用し、しかも応力集中による弱点部を有する部材
では、図7〜図9の如く応力集中が緩和するように同一
材料で形状的な手段を設けることもあったが、これらに
は下記のような欠点があった。即ち、応力集中の低減割
合が大きくなく、従って効果が十分ではなかった。また
応力集中の緩和のためだけの形状を特別に付与する必要
があった。更に多くの場合その開孔周辺の応力の流れを
計測、又は構造解析的に知る必要があると共に、多くの
場合追加工が必要なため減肉となり、全体の構造剛性が
低下する欠点があった。本発明は応力集中の低減割合を
大きくすると共に、荷重の作用する方向に拘わらず、応
力集中を低下させ、静的疲労強度を向上させると同時
に、全体の剛性低下を防止することができる強度向上方
法を提供し、前記従来の問題を解決しようとするもので
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】このため本発明は、機械
構造物の構造部材における開孔部の応力集中個所に、そ
の部分の強度向上のために必要な孔径の1.1〜3.0
倍の外径を有する高強度材料を連続体として挙動するよ
うに嵌合し、前記構造部材の強度を向上させるようにし
てなる方法であり、これを課題解決のための手段とする
ものである。
【0006】
【作用】本発明は強度的な弱点となる開孔部回りの応力
集中が狭い場所に限定されることに着目し、比較的強度
が小さい機械構造物の構造部材に対して、開孔部周辺の
みに高強度材料を配して弱点部をカバーし、合理的な設
計を可能とするものである。なお、構造部材と開孔周辺
の高強度材料は、構造部材の応力を高強度材料へ連続的
に伝える必要があり、そのための工夫が必要である。そ
こで本発明は、強度が低い構造部材の開孔部に高強度の
材料を圧入等により密接して挿入することにより、同構
造部材よりの応力の流れは高強度材料へとスムーズに伝
わる。そうすることにより低強度の構造部材の内径に
は、応力集中は生じなくなる。
【0007】
【実施例】以下本発明を図面の実施例について説明する
と、図1〜図3は本発明の実施例を示す射出成形機にお
ける鋳鉄製の可動盤1のエジェクタピン孔部2に円筒状
の高強度材料5a,5b,5cを母材(機械構造物の構
造部材)に密接して挿入した例を示す。先ず図1はピン
孔2の孔全長に円筒状の高強度材料5aを挿入した例を
示す。図2は高いベース応力を有するリング部1aのエ
ジェクタピン孔部2における反金型側1cの頂部のみ
に、円筒状の高強度材料5bを挿入した例を示す。この
場合も応力の高い部分をカバーしているから、効果は図
1の場合と同様である。図3は外形が円錐状となる高強
度材料5cを挿入した例を示すが、効果は図2の例と同
様である。この場合は外周がテーパとなっているので、
一定荷重の挿入力で母材との間の適切な密接力を持たせ
るのに適した形状となる。なお、これらの場合、母材で
ある可動盤1と高強度材料5a,5b,5cの結合は、
圧入、焼嵌め、ろう付、溶接、鋳込み等が考えられる。
【0008】
【発明の効果】以上詳細に説明した如く本発明によれ
ば、極めて優れた効果を達成できるものであるが、本発
明の効果を定量的に説明するため、平面−軸応力下の疲
労強度の向上について説明する。なお、解析例は板につ
いてであるが、射出成形機の可動盤のリング部のエジェ
クタピン孔周辺の応力集中の問題の解決法としても同一
と考えて良い。図10に解析モデルを示している。図1
0に示す如く平板1′にX方向のベース応力が作用して
おり、その中央に開孔部2′を有する形状となってい
る。またFEMで応力解析したが、その条件を以下に示
す。平板寸法:200mm×100mm、孔径:φ10
mm、補強材外径:φ20mm、タイト量:直径で0.
007mm、母材の縦弾性定数:98Ga、母材のポア
ソン比:0.25、補強材の縦弾性定数:205.8G
Pa、ポアソン比:0.30、母材のX方向のベース応
力:40MPa
【0009】図11は強度評価するのに重要なX方向の
応力を孔の縁よりY方向の距離における分布図を示す。
図11において補強材を用いないときは、孔の縁に12
0MPaの応力が作用する。また補強材を圧入した状態
は、両振り疲労を考えたとき平均応力として作用し、補
強材部では圧縮応力が、母材では小さな引張り応力が作
用する。圧入した状態で母材にX方向のベース応力が作
用したときは、作用応力を示した分布となり、補強材の
内径にピークを有する応力分布が生じる。母材の内径位
置では、補強材と連続して接合しているため、応力集中
は生じていないことが分かる。またベース応力としてX
方向に±40MPaが作用したときを考えると、応力振
幅値は作用応力−平均応力となり、図示したような分布
となる。図12はこのように計算された応力を、疲労強
度評価に用いる耐久限界線図上にプロットしたものを示
す。この例では母材:ねずみ鋳鉄、補強材:機械構造用
炭素鋼を想定して耐久限度線図を描いている。この解析
例では、母材単一のときの疲労強度安全率が、0.65
より本計算例で約2.5と画期的に改良されている。な
お、補強材は安全率2.0となっている。このように疲
労強度に対する安全率を大幅に向上できることが証明さ
れたが、現実には多くの材料、形状が実用に供されてい
るので、補強材の選定、補強材の寸法、組付工法等それ
ぞれに適した組合せを考える必要がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法を適用した第1実施例の可動盤リ
ング部の断面図である。
【図2】本発明の方法を適用した第2実施例の可動盤リ
ング部の断面図である。
【図3】本発明の方法を適用した第3実施例の可動盤リ
ング部の断面図である。
【図4】従来の射出成形機の主要部品構成を示す平面断
面図である。
【図5】従来の射出成形機における可動盤の形状を示す
正面図である。
【図6】従来の射出成形機における可動盤リング部の断
面図である。
【図7】従来のピン孔の応力集中を緩和させるための形
状図である。
【図8】従来の図7と異なるピン孔の応力集中を緩和さ
せるための形状図である。
【図9】従来の前記と異なるピン孔の応力集中を緩和さ
せるための形状図である。
【図10】本発明の効果を解析したモデル形状図であ
る。
【図11】孔周辺の応力分布を解析した結果を示す線図
である。
【図12】材料の疲労強度を解析した応力の対応を示す
線図である。
【符号の説明】
1 可動盤若しくは母材 1a 可動盤の内リング部 1c リング部の頂部 2 エジェクタピン孔 3 タイバー取付孔 4 エジェクタシリンダ取付孔 5 補強材 6 応力分散楕円孔 7 応力分散小孔 8 応力の流れ方向 10 型盤 11 タイバー 12 金型 13 シリンダ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 機械構造物の構造部材における開孔部の
    応力集中個所に、その部分の強度向上のために必要な孔
    径の1.1〜3.0倍の外径を有する高強度材料を連続
    体として挙動するように嵌合し、前記構造部材の強度を
    向上させることを特徴とする構造部材における開孔部の
    強度向上方法。
JP31964191A 1991-11-08 1991-11-08 構造部材における開孔部の強度向上方法 Withdrawn JPH05131503A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31964191A JPH05131503A (ja) 1991-11-08 1991-11-08 構造部材における開孔部の強度向上方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31964191A JPH05131503A (ja) 1991-11-08 1991-11-08 構造部材における開孔部の強度向上方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05131503A true JPH05131503A (ja) 1993-05-28

Family

ID=18112568

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP31964191A Withdrawn JPH05131503A (ja) 1991-11-08 1991-11-08 構造部材における開孔部の強度向上方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05131503A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006169851A (ja) * 2004-12-16 2006-06-29 Shin Caterpillar Mitsubishi Ltd ブラケット構造体
JP2009067027A (ja) * 2007-09-18 2009-04-02 Mitsubishi Heavy Industries Plastic Technology Co Ltd 型盤、型締め装置、射出成形機
JP2011224614A (ja) * 2010-04-20 2011-11-10 Honda Motor Co Ltd 金型装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006169851A (ja) * 2004-12-16 2006-06-29 Shin Caterpillar Mitsubishi Ltd ブラケット構造体
JP2009067027A (ja) * 2007-09-18 2009-04-02 Mitsubishi Heavy Industries Plastic Technology Co Ltd 型盤、型締め装置、射出成形機
CN102161228A (zh) * 2007-09-18 2011-08-24 三菱重工塑胶科技股份有限公司 压板、合模装置、注射成型机
JP2011224614A (ja) * 2010-04-20 2011-11-10 Honda Motor Co Ltd 金型装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6722009B2 (en) Metallic sheet hydroforming method, forming die, and formed part
US5093209A (en) Compound steel workpiece
JPH08332529A (ja) ピアス孔加工用金型とピアス孔の加工方法
JPH05131503A (ja) 構造部材における開孔部の強度向上方法
US7213804B2 (en) Chucking device of a part of construction to be machined
US7695823B2 (en) Selectively reinforced powder metal components
JPH06269894A (ja) 液圧プレス装置
Parsons et al. Study of the injection upsetting of metals
FR3134333B3 (fr) Outillage d’estampage à mobilités multiples
CN209557439U (zh) 一种铆钉
JPH093956A (ja) 溶接構造物
CN218693351U (zh) 一种防磨损拉链冲孔模具
JP4461843B2 (ja) スプリングバックの少ない金属板の加工方法
JP3452762B2 (ja) 横向き凹所成形鍛造装置
JP3843222B2 (ja) 装置フレーム
JPH10205512A (ja) ボルト付き金属板及びその製造方法
JP2000135539A (ja) 板厚増加方法及び装置
JPH07315025A (ja) サスペンション用アームおよびその製造方法
JPH05208433A (ja) 射出成形機の型締用c型フレーム
JPS6219439Y2 (ja)
KR20220094451A (ko) 이종접합 셀프피어싱 및 클린칭 장치
JPS62270811A (ja) 内燃機関の連接棒の成形方法
JPS5699821A (en) Manufacture of gusset for fitting transmission of vehicle
JP3447044B2 (ja) 鋼構造物にピン接合されるブレース部材およびその製造法
JP2945824B2 (ja) しごき成形装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 19990204