JPH0512999U - ロボツト型交通誘導機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 視認性が非常に良好であって誘導機能性が高
く、しかも切換え表示を危険性を伴うことなく安全に行
わせるロボット型交通誘導機とする。 【構成】 台車に人形ロボット立て付けておき、その片
腕部に少なくとも停止と進行の表意文字とその切換え点
灯をなす表示部を設ける。他の片腕部は揺動駆動可能と
しつつ赤および青のランプ点灯部を設けておく。そし
て、ロボット設置箇所から離れた箇所で前記表意文字の
表示部とランプ点灯部との切換え操作をなす遠隔操作部
を設ける。表示の切換えは遠隔操作部によって行い、ロ
ボットの設置箇所での作業を回避する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はロボット型交通誘導機に係り、特に道路上での作業における通行車輌 および歩行者の誘導をなすのに好適なロボット型交通誘導機の改良に関する。

【０００２】

【従来の技術】

一般に、道路工事を行う場合には通行車輌や歩行者を誘導する交通整理員をお いて工事作業者の安全性と交通車輌等の事故防止を図るようにしている。しかし 、特に夜間工事における無謀運転による飛込み事故が多発している問題があった 。

【０００３】 そこで、最近では交通整理員に代えて、工事箇所を車輌の運転者等に伝えて、 車線変更等の支持表示をなすようなロボット型工事表示機を設置している。これ はロボット人形の片腕に「工事中」等の文字表示や「矢印」等の表示板を取付け 、他方の腕を左右に振らせることにより車線変更の案内をなすようにしたもので ある。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

ところが、上記従来のロボット型交通誘導機では文字表示板は定められた文字 を表示するだけであって、表示内容を切換えることができないものであった。し たがって、従来のロボット型交通誘導機で表示内容を途中で変更する場合には、 係員が設置箇所に行って表示内容を変更する必要が生じ、交通量の多い箇所での 変更作業では危険性が高い欠点があった。

【０００５】 特に、道路工事のために片側車線のみを使用する交通規制を行う場合には車輌 の停止と進行を切換え表示することを頻繁に行わなければならないが、かかる場 合には交通誘導機の設置箇所の各々に係員を待機させておかなければならず、結 局作業員を危険箇所に待機させなければならず、ロボット型交通誘導機を設置し た意味合いがなくなってしまう。片側通行規制のために、赤信号および青信号か らなる信号灯を工事区域の両端に設置して切換え表示するものも見られるが、こ の場合には文字表示がなく、太陽光線に眩惑されて信号色の区別がつかなくなる 場合があり、視認性の点で非常に問題があった。しかも任意の時間間隔での切換 え操作ができないので片側通行量のみが多い場合に円滑な誘導ができない欠点が あった。

【０００６】 本考案は、上記従来の問題点に着目し、視認性が非常に良好であって誘導機能 性が高く、しかも切換え表示を危険性を伴うことなく安全に行うことができるよ うにしたロボット型交通誘導機を提供することを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、本考案に係るロボット型交通誘導機は、人形ロボ ットの片腕部に少なくとも停止と進行の表意文字とその切換え点灯をなす表示部 を設けるとともに、他の片腕部は揺動駆動可能としつつ赤および青のランプ点灯 部を設けてなり、前記表意文字の表示部とランプ点灯部との切換え操作をなす遠 隔操作部を備えた構成としたものである。

【０００８】

【作用】

上記構成によれば、片腕部に表意文字の切換え表示部を備えて文字表示を行う とともに、他方の腕部には切換え表示可能なランプ点灯部を設け、これを揺動駆 動可能として交通誘導を行うので、運転者の視認性が非常に良好になる。しかも 、文字表示部とランプ点灯部の表示は遠隔操作部によって誘導機の設置箇所に出 向かなくても切換えることができるので、切換え作業の安全性が非常に高くなり 、交通量の多い箇所での交通誘導に極めて有効となる。

【０００９】

【実施例】

以下に、本考案に係るロボット型交通誘導機の具体的実施例を図面を参照して 詳細に説明する。

【００１０】 実施例に係るロボット型交通誘導機の正面図を図１に示す。この図に示すよう に、このロボット型交通誘導機１０は下部にフレーム組された箱型台車１２を有 し、キャスタ１４によって任意の位置まで走行移動させることができるようにな っている。台車１２には木質あるいは樹脂材等の平板を人型に形成した人形板１ ６が立設されている。この人形板１６の左腕１８は上方に掲げられ、これには「 進め」の文字板２０と「止れ」の文字板２２を設けた表意文字表示部２４が取付 けられている。各文字板２０、２２の裏面側には「進め」に対応して青色ランプ ２６が、「止れ」に対応して赤色ランプ２８が内蔵され、これらを点灯すること により各文字を発光表示させることができるようになっている。

【００１１】 また、人形板１６の右腕３０が設けられているが、これは人形板１６の片部に て揺動可能に取付けられ、人形板１６の背面に取付けられたモータ駆動部３２に よって腕振り動作を行わせることができるようになっている。更に、右腕３０の 先端部にはランプ点灯部３４が取付けられ、このランプ点灯部３４は青ランプ３ ６と赤ランプ３８の二種類からなり、直接的に点灯ランプ色を外部から視認でき るようにしている。この実施例では各ランプ３６、３８は回転灯によって構成さ れ、点灯状態が素早く確認できるものとしている。

【００１２】 人形板１６の背面部（若しくは台車１２）には上述した表意文字表示部２４や ランプ点灯部３４、およびモータ駆動部３２に対する電源供給部４０が設けられ 点灯電源および腕振り駆動電源の供給源としている。

【００１３】 ところで、このロボット型交通誘導機１０では表意文字表示部２４での表示対 象文字の切換えやランプ点灯部３４での点灯対象ランプの切換えを行う必要があ り、このため当該誘導機１０では遠隔操作盤４２によって切換え操作を行うよう にしている。遠隔操作盤４２は台車１２が設置される場所とコード４４によって 連絡され、操作盤４２上の各スイッチ４６をオン、オフ切換えをなすことにより 前記電源供給部４０の回路切換えをなし、必要動作を与えるものとしている。実 施例では表意文字表示部２４における「進め」の文字板２０の青色ランプ２６の 点灯と、ランプ点灯部３４における青ランプ３６とが同時に点灯され、このとき 右腕３０を揺動駆動させるものとする。これは操作盤４２における進行スイッチ の投入に連動して行わせるようにしてもよく、図示のように腕振りスイッチを別 途に設けて操作するようにしてもよい。また、表意文字表示部２４の「止れ」の 文字板２２の点灯とランプ点灯部３４における赤色ランプ３８の点灯とは連動す るようにし、これは操作盤４２の停止スイッチの投入により行わせる。このとき 右腕３０は揺動させずに水平に保持させて停止動作を行わせるものとすればよい 。

【００１４】 なお、台車１２の前面部には進行方向を示す矢印板４８を取付け、車輌の進行 方向を表示させておく。

【００１５】 このような実施例に係るロボット型交通誘導機１０によれば、表意文字表示部 ２４とランプ点灯部３４に車輌誘導に必要な文字表示と色別の信号ランプの点灯 表示が行われ、運転者は文字板２０、２２による言語認識とランプ３６、３８の 点灯色の種別による色認識ができ、視認性を非常に向上させることができる。し かもこの点灯切換え操作はロボット設置箇所から離れた場所で簡単に操作できる ので、最も危険なロボット設置箇所での切換え作業が不要となり、作業の安全性 を向上させることができるのである。

【００１６】 なお、上記人形板１６は折畳み可能に形成し、不使用時には台車１２に格納す ることができるようになっている。

【００１７】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案に係るロボット型交通誘導機は、人形ロボットの 片腕部に少なくとも停止と進行の表意文字とその切換え点灯をなす表示部を設け るとともに、他の片腕部は揺動駆動可能としつつ赤および青のランプ点灯部を設 けてなり、前記表意文字の表示部とランプ点灯部との切換え操作をなす遠隔操作 部を備えた構成としたので、視認性が非常に良好であって誘導機能性が高く、し かも切換え表示を危険性を伴うことなく安全に行うことができる効果が得られる 。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施例に係るロボット型交通誘導機の正面図で
ある。

【符号の説明】

１０ ロボット型交通誘導機 １２ 台車 １４ キャスタ １６ 人形板 ２０、２２ 文字板 ２４ 表意文字表示部 ２６ 青色内蔵ランプ ２８ 赤色内蔵ランプ ３２ モータ駆動部 ３４ ランプ点灯部 ３６ 青ランプ ３８ 赤ランプ ４０ 電源供給部 ４２ 遠隔操作盤 ４４ コード ４６ スイッチ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 人形ロボットの片腕部に少なくとも停止
   と進行の表意文字とその切換え点灯をなす表示部を設け
   るとともに、他の片腕部は揺動駆動可能としつつ赤およ
   び青のランプ点灯部を設けてなり、前記表意文字の表示
   部とランプ点灯部との切換え操作をなす遠隔操作部を備
   えたことを特徴とするロボット型交通誘導機。