JPH05126652A - 非接触張力測定装置 - Google Patents

非接触張力測定装置

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JPH05126652A
JPH05126652A JP28525091A JP28525091A JPH05126652A JP H05126652 A JPH05126652 A JP H05126652A JP 28525091 A JP28525091 A JP 28525091A JP 28525091 A JP28525091 A JP 28525091A JP H05126652 A JPH05126652 A JP H05126652A
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JP
Japan
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tension
film
contact
displacement
membrane
Prior art date
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Application number
JP28525091A
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English (en)
Inventor
Takayoshi Suzuki
孝佳 鈴木
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Kowa Co Ltd
Original Assignee
Kowa Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 物体の張力を非接触、しかも実時間に正確に
検知可能な非接触張力測定装置を提供する。 【構成】 物体(膜4)表面に圧縮空気を吹き付けて、
非接触に圧力を加え、表面を変形させる。この変位量を
非接触表面変位計6により、超音波もしくは光などの媒
体を介して非接触に測定し、測定された変位量から物体
の張力を検出する。これにより、物体の張力を非接触し
かも実時間で、また物体を損傷することなく検知でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は物体の張力を非接触で測
定する非接触張力測定装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来では、物体表面の張力を非接触ある
いは非破壊で計測する有効な手段が存在しなかった。従
来、物体表面の張力を求めるには、物体表面にひずみゲ
ージを貼る方法、ひずみ塗料を表面に塗る方法等があ
る。しかしこの方法は物体にセンサーを貼ったり塗った
りする必要がある。そのため、サンプルテストして使う
ことが出来るが、製造現場で物体の張力を検査すること
には使えないという問題がある。
【0003】また、この方法は比較的張力の強い物体の
表面張力を検査することに向いているが、物体の表面張
力が弱い場合には向かない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】一方、図1に示すよう
に、膜製造装置1で製造された膜(あるいはストライ
プ、テープ状の物体)4をドラム3などに巻きとる際、
膜の張力を一定に保ちたいという要望がある。このと
き、膜の張力を常にモニターする技術が必要とされる。
【0005】しかも、張力の計測においては、膜は製品
であるため、膜を損傷する恐れがなく、計測の際に製造
工程に影響を与えないことが要求される。
【0006】したがって、このような条件から考える
と、膜の張力を計測する手段として、非接触しかも実時
間計測という検査手段が望まれる。ところが、前記した
ように従来方法はサンプルテストであるため、図1のよ
うな生産現場における製品の計測には向かないという問
題がある。
【0007】本発明の課題は、以上の問題を解決し、物
体の張力を非接触、しかも実時間に検知する装置を提供
することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するた
めに、本発明においては、物体表面に所定の圧力を非接
触で印加する手段と、前記圧力印加手段により所定の圧
力を印加した際の物体表面の変位を非接触で測定する手
段を有し、前記測定手段により測定された物体表面の変
位量に基づき物体の張力を測定する構成を採用した。
【0009】物体表面の変位は、物体の弾力性を利用す
るのではなく、加圧によって物体が加圧点に引き込ま
れ、生じるものである。すなわち、物体が圧力によって
引き込まれる量は、物体にかかるもともとの張力に依存
するという原理に着眼したものである。
【0010】
【作用】以上の構成によれば、物体表面に所定の圧力を
非接触で印加し、その際の物体表面の変位を非接触で測
定することにより物体の張力を非接触で測定できる。
【0011】
【実施例】以下、図面に示す実施例に基づき、本発明を
詳細に説明する。ここでは、図1の膜の張力計測に実施
した例について述ベる。
【0012】図2に本発明による非接触張力測定装置の
検出原理を示す。
【0013】膜は、膜製造装置で製造された後、対にな
った支持ローラー2間を2つ通過して、ドラム3(図2
では不図示)に巻取られる。この時、支持ローラーを通
過する膜の張力が問題になる。なぜならば、膜の張力が
一定になってないと、ドラムに巻取られた後の巻取り厚
さが製品毎に変化してしまうためである。
【0014】したがって、このような場合、製造工程中
の膜の張力をモニターし、張力が異常に変化しないか監
視する必要がでてくる。たとえば、図1においてドラム
3の巻取り径は、巻取り量に応じて変化するため、もし
張力を一定にしたいのであれば、膜の張力を検出してド
ラム3、あるいは支持ローラー2の駆動を制御しなけれ
ばならない。
【0015】本発明では、支持ローラー2間の領域にお
いて、所定の圧力で圧縮空気を膜4に噴射し、非接触表
面変位計6により膜4の変位量を検出することにより膜
4の張力を測定する。非接触表面変位計6は、光または
音波を用いて膜4との間の距離を測定し、変位量を検出
する。
【0016】膜の張力を検出する基本原理を図13、1
4に詳細に示す。図1では、膜4は製造装置から繰り出
されるようになっているが、図13、14では膜の右側
端部は、右側の壁に固定されている。
【0017】支持ローラー2、2は、膜を支えるため
に、膜の2カ所に取り付けられている。膜4の左端部と
左壁の間にはバネ8が張架されている。バネ8の長さは
Lとし、バネ8が膜を引っ張る力を、F0とする。
【0018】次に図14に示すように、この膜の中間点
を圧力Pで加圧したとき、膜4は角度θだけ傾いた結
果、膜4の加圧された場所はdだけ下に凹み静止したと
する。膜4が下にdだけ凹んだことにより、バネはΔL
だけ伸びたとする。圧力Pは膜の面積aに加えられてい
るので、その加圧力はP・aとなる。ここで、aは圧力
の加わる面積であり、その大きさは横からみた場合、長
さLに対してかなり小さいと仮定する。
【0019】図14に示すように、べクトルPaは、膜
の張力べクトルF2とF3に分けられる。F2とF3は、そ
れぞれ右の壁を引っ張る力と、バネを引っ張る力であ
る。
【0020】今、圧力は、2箇所のローラーの中間点を
加圧しているため、F2とF3の値は等しくなる。一方、
膜が凹むことによって膜の左端が右方向にΔLだけ移動
するため、バネが膜を引っ張る力はF0+kΔLとな
る。ここで、kはバネ定数である。バネが膜を引っ張る
力は、圧力Pによって生じた力F3と等しくなる。よっ
て、次式が成り立つ。
【0021】 F0+kΔL=F3 …(1) 圧力Pと引張力F3の関係は図14より、次式になる。
【0022】 F3=Pa/2sinθ …(2) 一方、θとdの関係は、(3)式で表せる。
【0023】 sinθ=2d/(h+ΔL) …(3) ここで、(3)式を(2)式に代入すると、(4)式に
なる。
【0024】 F3=Pa(h+ΔL)/4d …(4) 次に、(4)式を(1)式に代入し、ΔLをhとdで表
すと、
【0025】
【数1】
【0026】となるため、初期の膜の張力F0は、
(5)式で表される。
【0027】
【数2】
【0028】ここで計測の際、h>>dであるから、hの
2乗+4dの2乗がhの2乗と等しくなる。よって、
(5)式は(6)式に近似できる。
【0029】 F0=Pah/4d …(6) (6)式からわかることは、圧力Pを仮に一定にしてお
いた時、膜の初期引張力F0が大きくなるほど膜の凹み
(変位量)dは小さくなる。よって、この凹み量を計測
することで、膜の張力F0が検知できる。いいかえれ
ば、図3(a)、(b)に示すように物体の張力が強い
とき、この変位量は小さく、逆に、物体の張力が弱いと
き、変位量は大きい。
【0030】この発明では、膜の加圧Pを非接触的に行
うために圧縮空気を膜に噴射する構成にした。一方、膜
の凹み量を非接触的に計測するために光もしくは音波を
用いた非接触式変位計を構成した。
【0031】装置の詳しい内容を以下述べる。本発明で
は、この変形量dを非接触的に実時間計測する。
【0032】よって、本装置は、図4に示すように、圧
縮空気12を物体表面に吹き付けるための空気噴射部1
1、物体表面の変位を非接触的に検知するための光学変
位計13、更に光学変位計13の出力電気信号から膜4
の変位量を求めるための信号処理部14からなる。膜の
張力が常に一定値になっている事が、製造工程上理想条
件である。しかし、何らかの要因により、膜4の張力が
変動した場合、それを作業監視者に警告を発する必要が
ある。このため、信号処理部14には警告灯15を接続
してある。ただし、信号処理部14の出力により、支持
ローラー2、2その他の駆動量を制御する構成も考えら
れる。
【0033】膜4の張力が正常値から変動したことを、
加圧による膜4の変位量の変動から検知し、警告灯15
を点ける。以下、各構造部の具体例について述べる。ま
ず、空気噴射部11について述べる。
【0034】例えば、これには2つのタイプが考えられ
る。一つは、図5に示すように、シリンダー21内のピ
ストン22が移動することにより圧縮空気を作りだし裏
シリンダーの噴射口23から圧縮空気を放出するもので
ある。ピストン22は、クランク25を介して駆動板2
4により往復駆動される。
【0035】もう一つは、図6に示すように、ピストン
の代わりにスピーカー27の様な振動板を設け、圧縮空
気を作り出すものである。
【0036】次に表面変位計について述ベる。膜が加圧
された時に生じる物体表面の凹み量すなわち変位量の検
出手段は、光を使った変位計として次の2つが考えられ
る。
【0037】すなわち、図7に示すように、レーザー光
源31から出射したビーム光を膜4の表面に照射し、膜
4の表面で反射した光の出射方向を光位置検出素子32
で検出する。膜4の表面が変位すると、表面によるレー
ザー光の反射方向が変化し、光位置検出素子32上の受
光位置が変化するので、CCDなどからなる光位置検出
素子32によりこの受光位置変化を検出することにより
膜4の変位を測定できる。
【0038】また、もう一つの方法は、図8に示すよう
にレーザー光源31から出射したビーム光をレンズ33
で膜4の表面に絞り込み、物体反射光をレンズ33で集
光し、光量検出素子36で受光する構成をとる。光量検
出素子36の光軸は、ハーフミラー34によりレーザー
光源31の光軸から分離してある。
【0039】反射光の集光点には、スポットサイズ以下
の大きさを持つピンホール35を配置する。このピンホ
ール35は、膜4が変形する前の状態において、膜4の
表面と共役な位置に配置されている。このピンホール3
5を通過した物体反射光を光量検出素子36で測定す
る。
【0040】光量検出素子36の出力は、物体の表面変
位に対して、図9に示す様に変化する。そのため、圧縮
空気を図10に示すように出射したり、出射するのを停
止したりすると、それにしたがって膜が変位したり、元
に戻ったりする。
【0041】図10では、膜の変位が加圧されたとき常
に一定値を示しているが、例えば図11に示すように、
膜の変位量が突如時間tlから小さく変化する場合があ
る。膜が加圧された際、膜の変位量が大きくなるという
ことは、膜の張力が突然強くなったからである。
【0042】よって、この異常事態を、警告ランプ15
(図4)の点灯等によって監視者に知らせる必要があ
る。表面変位量を図8の光学系を使って求めるための情
報処理過程を図12に示す。
【0043】図12のステップS1では、圧縮空気噴射
部11で圧縮空気の噴射を開始し、ステップS2では膜
4の変位を表面変位計13で測定する。ステップS3で
は、表面変位計13の出力の最大/最小値を周期ごとに
記憶し(サンプリング)、ステップS4で圧縮空気の噴
射を停止する。ステップS5ではサンプリングした表面
変位計13の出力の最大/最小値の差を検出量とし、ス
テップS7においては図11に示した膜の張力の変動量
がある許容範囲を超えた時、ステップS8で警告灯を点
灯させる。また、ステップS6では、ステップS7にお
ける上限/下限値を入力、設定する。この入力、設定
は、不図示のスイッチやキーボードを介して行なう。
【0044】上記実施例によれば、物体の張力を非接
触、しかも実時間に検知する装置を提供することが可能
である。これにより例えば膜製造の際、膜の張力の変動
を正確にチェックできるという有効性がある。あるい
は、膜の張力変動を本発明を用いて計測し、その結果を
膜製造過程にフィードバックし、膜の張力の変動分を補
正する制御、たとえば、ドラムや支持ローラーの駆動制
御を行なう機能をつけることも可能である。そうすれ
ば、常に膜の張力を一定に保つことが可能になる。
【0045】また、従来計測が難しかった張力の弱い物
体に対して、張力計測が可能になる。また、非接触の計
測が出来るため、物体がセンサーとある一定の距離を保
って移動している場合、または物体が製品現物でありセ
ンサーの接触により損傷するのを防止できる。
【0046】上記実施例では、表面変位計13として光
学的な手段を用いたが、音響的な手段、すなわち、超音
波を物体表面に照射し、反射波をマイクロホンなどで検
出し、反射波の位相変化から、物体の変位を計測する方
式も考えられる。
【0047】また、上記実施例では、膜の製造工程を例
示したが、他の物体の張力の測定あるいは制御に本発明
を利用できるのはいうまでもない。
【0048】
【発明の効果】以上から明らかなように、本発明によれ
ば、物体表面に所定の圧力を非接触で印加する手段と、
前記圧力印加手段により所定の圧力を印加した際の物体
表面の変位を非接触で測定する手段を有し、前記測定手
段により測定された物体表面の変位量に基づき物体の張
力を測定する構成を採用しているので、測定対象の物体
を損傷することなく物体の張力を非接触で測定でき、微
弱な張力の変動をも正確に実時間で測定でき、測定対象
の物体の製造工程などにおいて極めて有効な非接触張力
測定装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】膜状の物体の製造工程を示した説明図である。
【図2】本発明の非接触張力測定装置の概略構成を示し
た説明図である。
【図3】張力に応じた膜の変位を示した説明図である。
【図4】本発明の非接触張力測定装置の構成をより詳細
に示した説明図である。
【図5】図4の圧縮空気噴射部の構成を示した説明図で
ある。
【図6】図4の圧縮空気噴射部の異なる構成を示した説
明図である。
【図7】図4の表面変位計の構成を示した説明図であ
る。
【図8】図4の表面変位計の異なる構成を示した説明図
である。
【図9】膜変位量と光量変化の関係を示した線図であ
る。
【図10】膜変位量と圧縮空気噴射の変化を示したタイ
ミング図である。
【図11】測定時の膜変位量を示した線図である。
【図12】張力測定制御を説明するフローチャート図で
ある。
【図13】膜の張力と圧力の関係を示した説明図であ
る。
【図14】膜の張力と圧力の関係を示した説明図であ
る。
【符号の説明】
2 支持ローラー 3 ドラム 4 膜 6 非接触表面変位計 8 バネ 11 圧縮空気噴射部 13 表面変位計 14 信号処理部 15 警告灯 21 シリンダー 22 ピストン 25 クランク 27 スピーカー 31 レーザー光源 32 光位置検出素子 33 レンズ 35 ピンホール 36 光量検出素子

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 物体表面に所定の圧力を非接触で印加す
    る手段と、 前記圧力印加手段により所定の圧力を印加した際の物体
    表面の変位を非接触で測定する手段を有し、 前記測定手段により測定された物体表面の変位量に基づ
    き物体の張力を測定することを特徴とする非接触張力測
    定装置。
  2. 【請求項2】 測定を受ける物体の製造手段中の所定位
    置に配置されることを特徴とする請求項1に記載の非接
    触張力測定装置。
  3. 【請求項3】 測定された物体の張力に応じて物体の製
    造手段中の所定部材が制御されることを特徴とする請求
    項2に記載の非接触張力測定装置。
  4. 【請求項4】 測定された物体の張力が正常値から変動
    した場合、警告を行なう手段を有することを特徴とする
    請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の非接
    触張力測定装置。
JP28525091A 1991-10-31 1991-10-31 非接触張力測定装置 Pending JPH05126652A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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