JPH05117877A - グラスライニング層の局部補修方法 - Google Patents

グラスライニング層の局部補修方法

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JPH05117877A
JPH05117877A JP28473491A JP28473491A JPH05117877A JP H05117877 A JPH05117877 A JP H05117877A JP 28473491 A JP28473491 A JP 28473491A JP 28473491 A JP28473491 A JP 28473491A JP H05117877 A JPH05117877 A JP H05117877A
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龍雄 原
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重雄 上垣
Akiko Miyake
明子 三宅
Koji Kanazawa
浩二 金澤
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 グラスライニング製機器のグラスライニング
層に局部的に発生した破損部の補修を、機器設置現場に
おいて時間を短縮して安価に容易に施工できるグラスラ
イニング層の局部補修方法を提供する。 【構成】 金属アルコキシドや金属塩類を含むゾル溶液
からなる基本補修剤に適量の無機質粉末4aを混合して
補修剤を調整し、これをグラスライニング層の破損部3
に塗布しゲル化させた後、ガラス転移点以下の温度でガ
ラス化させる工程を反復施工して破損部周囲のグラスラ
イニング層とほぼ同じ厚みの補修層4を形成するグラス
ライニング層の局部補修方法において、前記無機質粉末
4aを水蒸気処理したものであることを特徴とするグラ
スライニング層の局部補修方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、化学反応器、貯槽、
配管部品などの壁面に被覆されたグラスライニング層お
よびホウロウなどガラスをコーティングした器物や部材
に局部的に発生した破損部の補修方法に関する。
【0002】
【従来の技術】苛酷な腐食環境で使用される化学反応
器、貯槽、配管部品などにおいては、素地金属面上にグ
ラスライニング層を形成する。
【0003】この種の機器においてグラスライニング層
の局部的破損に対しては、破損部から素地金属の腐食が
急速に進行するため、破損部を早期に発見してその補修
が求められる。この補修に当たっては設置現場において
破損部を補修することによっても一応の満足が得られる
場合が多い。
【0004】上記するようなグラスライニング層に局部
的に発生した破損部を設置現場において補修するには、
大掛かりな補修用機器を必要としないこと、補修施工時
に破損部近傍の正常なグラスライニング層部分に損傷を
与えるようなことがないこと、破損部の場所、形状、面
積に応じて適切に補修できることが求められる。
【0005】また、満足できる補修結果を得るには、補
修グラスライニング層部にクラックやピンホ−ルなどの
欠陥が発生しないこと、耐薬品性、耐浸透性が優れてい
て毒性がないこと、素地金属や正常なグラスライニング
層部分との密着性に優れていること、実際使用時の耐熱
性に優れていることなどが求められる。
【0006】これらの要件を満足させるものとして、金
属アルコキシドや金属塩類のゾル溶液からなる基本補修
剤に適量の無機質充填材を混合して補修剤を調整し、こ
れをグラスライニング層の破損部に塗布しゲル化させた
のち、ガラス転移点以下の温度でガラス化させる工程を
反復施工して正常なグラスライニング層部分とほぼ同じ
厚みの補修層を形成するグラスライニング層の局部補修
方法が本出願人によって先に提案されている。(特開平
2−258985号公報参照)これは基本補修剤とし
て、シリコンアルコキシド単独に較べて熱膨張係数を大
きくし、グラスライニング層を形成するライニングガラ
スや素地金属(鉄)とほとんど熱膨張係数を同程度にす
ることのできる多成分系ゾル・ゲルガラス、特にNa2O-Z
rO2-SiO2多成分系ガラスを形成するナトリウムアルコキ
シド、シリコンアルコキシドおよび塩化酸化ジルコニウ
ムからなるゾル溶液を用い、そのゲル化前すなわち使用
直前に適量の無機質充填材を混合して補修剤を調整し、
これを破損部に塗布し、ライニングガラスの転移点以下
の温度に加熱処理してガラス化させる工程を反覆施工し
て正常なグラスライニング層部分とほぼ同じ厚みの無機
質の補修層を形成するものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記するような補修剤
を用いて、ゲル化反応を終了する前に加熱を始めると、
補修剤のゾルが蒸発して補修層が不均質になるなどの問
題があって性能面から適切でない。
【0008】したがって、本出願人により先に提案した
発明によるグラスライニング層の局部補修方法は、正常
なグラスライニング層部分と熱膨張係数をほとんど同程
度にした基本補修剤を用いるが、そのゲル化反応が終了
するまで待たねばならず補修施工時間が長引く難点があ
る。
【0009】一般にゾル・ゲル法によりグラスライニン
グ層の破損部を補修する場合、反応性を上げるために
は、当該ガラスのガラス転移点まで加熱するのがよい
が、それ以上の高温にすると周辺の正常なライニングガ
ラス層が割れる可能性が大きくなるため適切でなく、昇
温によって反応性を高めるには限界がある。
【0010】また、補修剤としては、耐酸・耐アルカリ
性能と熱膨張係数調整とを兼ね備えたNa2O-ZrO2-SiO2
ガラスである必要がある。そのZrO2の原料として塩化酸
化ジルコニウムを用いると、加熱時に有害な塩素系ガス
が発生して補修施工できない欠点がある。
【0011】塩化酸化ジルコニウムの替わりにジルコニ
ウムプロポキシドを使うと、これはシリコンテトラエト
キシドよりも2桁程度反応性が高い(ゲル化時間が早
い)ため、これに水や酸またはアルカリ触媒などの反応
性を高める性質を持った無機質充填材(触媒)を混合
(添加)すると塗布以前に沈澱を生じる。あるいは、塗
布以前にゲル化してしまって設置現場における補修剤に
は使用できない。
【0012】この発明は上記の点に鑑みなされたもので
あって、基本補修剤に混合しても沈澱が生ぜず、かつ、
適度な触媒となる改良された無機質粉末を用いることに
より、補修施工時間を短縮して施工性に優れたグラスラ
イニング層の局部補修方法を提供することを目的とす
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めのこの発明の要旨とするところは、金属アルコキシド
や金属塩類を含むゾル溶液からなる基本補修剤に適量の
無機質粉末を混合して補修剤を調整し、これをグラスラ
イニング層の破損部に塗布しゲル化させたのち、ガラス
転移点以下の温度でガラス化させる工程を反復施工して
破損部周囲のライニングガラス層とほぼ同じ厚みの補修
層を形成するグラスライニング層の局部補修方法におい
て、前記無機質粉末を水蒸気処理したものであることを
特徴とするグラスライニング層の局部補修方法にある。
【0014】
【作用】ジルコニウムプロポキシドおよびナトリウムエ
トキシドをシリコンテトラエトキシドに加えて基本補修
剤とし、これに適量の水蒸気処理した無機質粉末を混合
することによって、固体粒子の表面の水酸基(-OH)の数
が殖え、原料である金属アルコキシド(R-O-M)との結合
反応が促進されて沈澱を生ぜず、よって補修剤のゲル化
時間が短縮される。なお、上記(R-O-M)において、M は
金属原子、R-はアルキル基、O は酸素原子である。
【0015】
【実施例】以下、この発明の実施例を説明する。
【0016】この実施例において用いる基本補修剤は、
ライニングガラスと同等の熱膨張係数および耐蝕性をも
った、次の組成のゾル溶液を25℃で1時間撹拌混合し
て得たものである。
【0017】
【表1】
【0018】また、この実施例において用いる水蒸気処
理した無機質粉末としては、ライニングガラスと同等の
熱膨張率および耐蝕性をもった、Na2O-ZrO2-SiO2系ガラ
ス質の無機質粉末を、100℃の沸騰水の気相中に24
時間暴露することによって水蒸気処理したのち、冷却し
25℃にて乾燥して得たものである。
【0019】次に、素地金属として厚み2mm、100mm
角の鋼板1に、厚さ1mmのグラスライニング層2を全面
的に施工したのち、その中央部のグラスライニング層を
グラインダ−で除去して約40mm径の破損部3を模擬的
に形成した図1に示すような試験片を用い、破損部3の
補修には、基本補修剤に水蒸気処理した無機質粉末4a
を混合して補修剤を調整し、これを2分後に破損部に正
常なグラスライニング層部分とほぼ同じ厚みになるまで
塗布し、補修剤がゲル化したのち、電熱器を使ってライ
ニングガラスの転移点より低い温度の350℃で10分
間加熱処理してガラス化させ、この工程を反復施工して
最終的に正常なグラスライニング層部分とぼぼ同じ厚み
の補修層4を形成したものである。
【0020】また、上記実験において、水蒸気処理をし
ていない無機質充填材を混合する以外は全てこの発明の
補修剤を用いる場合と同要領で破損部を補修した試験片
を別に作製してこの発明との比較試験を行った結果、こ
の発明の補修方法によるとゲル化時間が1日であるのに
対し、水蒸気処理をしていない無機質充填材を用いた場
合はゲル化時間が3日であったほかに、JISR420
1に規定された密着性に関する落球試験にて補修グラス
ライニング層が割れ始める高さの比較では、この発明に
よる場合は5000mmであったのに対し、水蒸気処理を
していない無機質充填材を用いる場合は1000mmであ
った。
【0021】なお、上記実施例においては、グラスライ
ニング製機器のグラスライニング層の局部補修について
述べているが、ホウロウなどガラスをコーティングした
器物や部材で発生したガラス層の補修にもこの発明が適
用可能であることは勿論である。
【0022】
【発明の効果】以上のように、この発明の方法による
と、化学的、熱的に苛酷な環境条件に対して使用される
グラスライニング製機器のグラスライニング層に局部的
に発生した破損部の補修を、機器の設置現場で比較的簡
単な用具を用いて安価に容易に実施できて施工性に優
れ、また、補修箇所の形態による適用上の制約も殆ど受
けず適用範囲が広く、特に補修に要する施工時間の短縮
が図られてグラスライニング製の機器の健全性を長期間
にわたって維持できる優れた作用効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 試験片の断面図である。
【符号の説明】
1…鋼板 2…グラスライニング層 3…破損部 4…補修層部 4a…無機質粉末

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属アルコキシドや金属塩類を含むゾル
    溶液からなる基本補修剤に適量の無機質粉末を混合して
    補修剤を調整し、これをグラスライニング層の破損部に
    塗布しゲル化させたのち、ガラス転移点以下の温度でガ
    ラス化させる工程を反復施工して破損部周囲のライニン
    グガラス層とほぼ同じ厚みの補修層を形成するグラスラ
    イニング層の局部補修方法において、前記無機質粉末を
    水蒸気処理したものであることを特徴とするグラスライ
    ニング層の局部補修方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2016194928A1 (ja) * 2015-06-01 2018-03-29 八光産業株式会社 グラスライニング、グラスライニングの製造方法及びグラスライニング機器の洗浄方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2016194928A1 (ja) * 2015-06-01 2018-03-29 八光産業株式会社 グラスライニング、グラスライニングの製造方法及びグラスライニング機器の洗浄方法
US10351467B2 (en) 2015-06-01 2019-07-16 Hakko Sangyo Co., Ltd. Glass lining, method for manufacturing glass lining and method for cleaning glass-lined articles

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