JPH0511746B2 - - Google Patents

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JPH0511746B2
JPH0511746B2 JP63089695A JP8969588A JPH0511746B2 JP H0511746 B2 JPH0511746 B2 JP H0511746B2 JP 63089695 A JP63089695 A JP 63089695A JP 8969588 A JP8969588 A JP 8969588A JP H0511746 B2 JPH0511746 B2 JP H0511746B2
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JP
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film
layer
casting
laminated
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JP63089695A
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Kenji Tsunashima
Seizo Aoki
Masayoshi Asakura
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Publication date
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  • Moulding By Coating Moulds (AREA)
  • Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は層間接着力の弱い積層フイルムの高速
キヤスト方法に関するものである。 [従来の技術] プラスチツクフイルムに、静電荷を印加しなが
らキヤストする方法(例えば特公昭37−6142等)、
エアーナイフ等のエアーの力で密着させる方法
(例えば特公昭37−8978等)、更にはロールやベル
ト等の機械力で密着させる方法(例えば特公昭37
−8977等)、またキヤステイングドラム上に水膜
を介在させてキヤストする方法(例えばBP 1
140175等)が知られている。 [発明が解決しようとする課題] しかしながら、このようなキヤスト方法では、
層間接着力の弱い積層フイルムには問題が多く、
利用できないのが現状である。即ち、ポリオレフ
イン層が多い場合は、静電荷を印加しても、密着
力が得られず、逆にポリエステル層が多い場合
は、静電荷を印加すると、キヤステイングドラム
上に積層フイルムが強く密着するため、ドラムか
らの剥離時に積層フイルムの層間剥離や層間のず
れなどが起こり、厚みや平面性の良好なフイルム
が得られない。また、ロールやベルトのように積
層フイルムに接触させると、フイルムとドラムや
ロールとの剥離力が積層フイルムの層間接着力よ
りも大きく、このために層間剥離や層間ずれが起
こり、厚み均一なフイルムが得られない。エアー
ナイフのように強い振動を伴う方法をポリエステ
ルフイルムに適用すると、その振動につれてポリ
エステルフイルム表面が乱れ、厚みむらの均一な
フイルムが得られない。また、水膜をドラム上に
介在させる方法では、やはりフイルムのドラムか
らの剥離時に層間剥離が起こり、厚みむらの均一
なフイルムが得られない。 [課題を解決するための手段] 本発明は、上記欠点のない、すなわち層間剥離
力の弱い積層フイルムに適した高速キヤスト方法
を提供せんとするものである。 すなわち、本発明は少なくとも層A及び層Bか
らなり、層間接着力が10g/cm以下の積層フイル
ムを静電荷を印加しながらキヤステイングドラム
上にキヤストする方法であつて、該キヤステイン
グドラム表面に均一な液膜を介在せしめて行なう
ことを特徴とするキヤスト方法をその骨子とする
ものである。 本発明でいう積層フイルムは、少なくとも層A
と層Bが積層されておればよく、例えばA/B、
A/B/Aなどのように積層されたものをいい、
その層数や態様は限定されない。 以下、層Aに用いられるポリマーを熱可塑性ポ
リマーAと、層Bに用いられるポリマーを熱可塑
性ポリマーBとして説明する。 熱可塑性ポリマーAとBとは、共押出性、共延
伸性に優れているが、お互いに比較的簡単に剥離
することのできるポリマーの組合せであり、その
溶解度パラメータ(SP)の差が1以上であるの
が好ましい。より好ましくは2以上である。代表
的なポリマーの組合せとしては、ポリエステルと
ポリオレフイン、ポリアミドとポリオレフイン、
ポリビニルアルコールとポリオレフインなどが挙
げられるが、本発明の場合、特にポリエステルと
ポリオレフインの組合せ、又はポリエステルとポ
リフエニレンスルフイドとの組合せが好ましい。 熱可塑性ポリマーとは、加熱する塑性を示すポ
リマーであり、化学構造的には線状高分子であ
る。代表的なポリマーとしては、ポリエチレンテ
レフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリ
ブチレンテレフタレート、ポリエチレンα,β−
ビス(2−クロルフエノキシ)エタン4,4′−ジ
カルボキシレート、P′−ヘキサヒドロ・キシリレ
ンテレフタレートからのポリマー、1,4シクロ
ヘキサンジメタノールからのポリマー、ポリ−P
−エチレンオキシベンゾエート、ポリアリレー
ト、ポリカーボネートなど及びそれらの共重合体
で代表されるように主鎖にエステル結合を有する
ポリエステル類、更にナイロン6、ナイロン66、
ナイロン610、ナイロン12、ナイロン11などで代
表されるように、主鎖にアミド結合を有するポリ
アミド類、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチ
レン酢酸ビニル共重合体、ポリメチルペンテン、
ポリブテン、ポリイソブチレン、ポリスチレン、
などで代表されるように主としてハイドロカーボ
ンのみからなるポリオレフイン類、ポリエーテル
サルフオン(PES)、ポリフエニレンオキサイド
(PPO)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、
ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサ
イド、ポリオキシメチレンなどで代表されるポリ
エーテル類、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデ
ン、ポリフツ化ビニリデン、ポリクロロトリフル
オロエチレンなどで代表されるハロゲン化ポリマ
ー類及びポリフエニレンスルフイド(PPS)、ポ
リスルフオン及びそれらの共重合体や変性体など
である。本発明の場合、熱可塑性ポリマーA又は
Bとしては、特に、ポリエステル類、ポリアミド
類、ポリエーテル類、ポリフエニレンスルフイド
などであり、更にポリエチレンテレフタレート、
ポリエチレンナフタレート、などのポリエステル
類及びポリフエニレンスルフイドは特に本発明の
効果が顕著であり、好ましい。もちろん、上記ポ
リマーに公知の添加剤、例えば安定剤、粘度調製
剤、酸化防止剤、充填剤、滑り剤、帯電防止剤、
ブロツキング防止剤、剥離剤、離型剤などを含有
させてもよい。 熱可塑性ポリマーBは、熱可塑性ポリマーAか
らなるフイルム層と剥離する時の剥離力が10g/
cm以下、好ましくは0.1〜2g/cm、更に好まし
くは0.2〜0.8g/cmの範囲にある場合に本発明の
効果が著しい。剥離力が小さすぎると、延伸やフ
イルム搬送時にフイルム層間の剥離が起り、均一
な延伸ができなかつたり、延伸ロールにフイルム
がまきついたり、フイルム搬送時にフイルムが剥
離してしわや、破れなどのトラブルが生じること
がある。逆に剥離力が大きすぎると、高速で剥離
できず、フイルムが破れたり、ピンホールを生じ
たりするのである。従つて、剥離力を上記範囲内
に保持するためには、ポリマー、特にポリマーB
層中に0.001〜1wt%、好ましくは0.005〜0.5wt%
の非粒子系滑剤が含有されているのがよい。 非粒子系滑剤とは、常温で液体あるいは常温で
固体であつても、融点あるいは軟化温度が200℃
以下の物質で、フイルムに滑性を付与するものを
意味し、具体例を示せば、次のような物質であ
る。なお、これらの物質の2種類以上がフイルム
中に含有されている場合は、それらの合計量が上
記含有量範囲にあればよい。 非粒子系滑剤の具体的な例としては、 A 脂肪族炭化水素 流動パラフイン、マイクロクリスタリンワツク
ス、天然パラフイン、合成パラフイン、ポリエチ
レンワツクス、ポリプロピレンワツクスなど。 B 高級脂肪酸又はその金属塩 ステアリン酸、ステアリン酸カルシウム、ヒド
ロキシステアリン酸、硬化油、モンタン酸ナトリ
ウムなど。 C 脂肪酸アミド ステアリン酸アミド、オレフイン酸アミド、エ
ルカ酸アミド、リシノール酸アミド、ベヘンアミ
ド、メチレンビスステアラミドなど。 D 脂肪酸エステル n−ブチルステアレート、メチルヒドロキシス
テアレート、ミリシルセロチネート、多価アルコ
ール脂肪酸エステル、エステル系ワツクスなど。 E 脂肪酸ケトン ケトンワツクスなど。 F 脂肪酸アルコール ラウリルアルコール、ステアリルアルコール、
ミリスチルアルコール、セチルアルコールなど。 G 脂肪酸と多価アルコールの部分エステル グリセリン脂肪酸エステル、ヒドロキシステア
リン酸トリグリセリド、ソルビタン脂肪酸エステ
ルなど。 H 非イオン系界面活性剤 ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオ
キシエチレンフエニルエーテル、ポリオキシエチ
レンアルキルアミド、ポリオキシエチレン脂肪酸
エステルなど。 I シリコン油 直鎖状メチルシリコン油、メチフエニルシリコ
ン油、変性シリコン油など。 J フツ素系界面活性剤 フルオロアルキルカルボン酸、パーフルオロア
ルキルカルボン酸、モノパーフルオロアルキルエ
チルリン酸エステル、パーフルオロアルキルスル
ホン酸塩など。 なお、上記の非粒子系滑剤と併用して、平均粒
径0.001〜1μmの無機微粒子、例えば乾式シリカ、
湿式シリカ、ゼオライド、炭酸カルシウム、リン
酸カルシウム、カオリン、カオリナイト、クレ
イ、タルク、酸化チタン、アルミナ、ジルコニ
ア、水酸化アルミニウムなどを、PET及び/又
はPPCフイルム中に0.01〜0.5重量%含有せしめ
ておくと、非粒子系滑剤の効果を相乗的に高め得
る場合が多い。 剥離工程は、可能な限り、最終工程に行なう方
が、フイルムの取扱いやフイルムのしわやすり傷
などの発生防止に効果があり、例えばコンデンサ
ー素子として用いる場合には絶縁欠陥が大幅に減
少し、コンデンサーの不良率が小さくなるなどの
効果がある。もちろん、本手法は、単に2枚又は
3枚のフイルムを一挙に製膜する方法にも有用で
あることは明らかである。 次に、積層フイルムのキヤスト方法としては、
単なる静電印加法やエアーナイフ法、ロールニツ
プ法などの公知の方法を適用したのでは、表面ず
れや、厚みむらの悪い、層間剥離したフイルムし
か得られないことは前述のとおりである。そこで
本発明は、接着力の弱い積層フイルムのキヤスト
法としては、静電荷を印加しながら、薄く均一な
液膜を表面全面に有したキヤステイングドラム上
にキヤストする方法でなければ、厚みむらの小さ
い、平面性、表面性に優れたフイルムが得られな
いのである。ここで使用する液体として水を用い
るのが最も実用的であるが、もちろん品質、用途
や製膜プロセス上問題がなければ、水の代わり
に、アルコールなどの有機液体を用いても、また
流動パラフインなどのワツクス類などを用いても
よい。 更に、水に界面活性剤、アルコールなどの有機
薬品、親水性高分子、オイル、ワツクスなどの任
意の添加剤を含有させてもよい。 液膜の厚さは、好ましくは平均3〜50μm、よ
り好ましくは5〜20μmである。液膜の厚さが薄
すぎると、積層フイルムとキヤステイングドラム
との密着力が不足し、厚みむらの良いフイルムを
高速で安定に得ることができ難くなる。一方、液
膜の厚さが厚すぎると、液の冷却が不十分にな
り、液が沸騰し、ボイリングマークと呼ばれるク
レーター状のマークがフイルム上に発生し、表面
欠点となり易い。液膜の幅方向の厚さむらは、好
ましくは10μm以下、より好ましくは5μm以下で
ある。 なお、液膜の厚さは、赤外線水分計などで連続
測定できる。このように液膜を均一にドラム上に
コートする方法としては、特に限定はしないが、
飽和水蒸気を含んだ気体あるいはミストを、露点
以下のドラム表面に吹き付ける方法、リバースロ
ール、グラビアロールなどの一般コーターで塗布
する方法、不織布、ゴム、スポンジなどのように
液体のしみ出るロールをキヤステイングドラムに
直接コンタクトする方法などがある。更に、塗布
後、必要なら液膜を均一にするスムーザーを併置
してもよい。更に、使用するキヤステイングドラ
ム表面は、従来公知の鏡面クロムメツキしたもの
でもよいが、液体の塗布性を向上させるために、
ドラム表面を表面濡れ張力60dyn/cm以上の親水
化させたものが好ましい。親水化ドラムとして
は、表面を物理的に凹状加工をした、例えばマイ
クロクラツクメツキやサンドブラスト加工、更に
はセラミツク爆発溶射加工などがあり、更に表面
に親水化合物をコーテイングしたり、化学的に親
水基を結合させる方法などがある。本発明の場
合、耐久性のある親水性、表面粗さ、熱伝導率、
耐衝撃性、取り扱い性等のことを考慮するとマイ
クロクラツククロムメツキが最も好ましい。表面
粗さとしては、用途にもよるが、平滑表面が必要
な場合、0.4S以下、より好ましくは0.2S以下であ
るのがよい。 次に、本発明の製造方法について説明するが、
必ずしもこれに限定されるものではない。 熱可塑性ポリマーAの原料と、その積層支持体
として用いる剥離性のよい熱可塑性ポリマーBの
原料とを、各々別々の押出機に供給し、180〜350
℃で溶融し、各々の溶融体をポリマー管内あるい
は成形口金内で合流させて、積層状態とし、これ
を口金から吐出させ、静電荷を印加させながら、
水を厚さ10μmに均一塗布されたキヤステイング
ドラム上で、冷却固化し、ドラムから剥離して熱
可塑性ポリマーAと熱可塑性ポリマーBとからな
る積層キヤストフイルムを得る。剥離時に、フイ
ルムが層間剥離などの問題を生じることなく、厚
みむらの均一なフイルムが得られる。積層状態
は、熱可塑性ポリマーAと熱可塑性ポリマーBと
の2層だけの積層体の他、A/B/Aからなる3
層、あるいは4層以上の多層フイルムであつても
よい。このキヤストフイルムを熱可塑性ポリマー
Aと熱可塑性ポリマーBとのガラス転移温度Tg
以上で、好ましくは、冷結晶化温度Tcc未満に加
熱し、少なくとも一方向に2〜12倍、一軸又は二
軸に延伸し、続いて該熱可塑性ポリマーAの融点
Tm未満で熱処理し、室温まで徐冷する。かくし
て得られた配向した積層フイルムの熱可塑性ポリ
マーA表面に、表面活性化処理、例えば特公昭56
−18381や特公昭57−30854などで代表されるよう
に、空気、炭酸ガス、窒素ガスなどの気体下でコ
ロナ放電処理や、プラズマ処理をして、例えば表
面ぬれ張力を48dyn/cm以上になるようにしても
よい。 かくして得られた積層フイルムに金属蒸着層が
必要な場合には、該積層状態のままフイルムを真
空蒸着器の中に入れ、常法により、アルミニウ
ム、亜鉛、銅、錫などの金属をポリマーAフイル
ム表面に厚さ0.01〜0.3μm程度に蒸着する。蒸着
法は、抵抗加熱方式、電子ビーム加熱方式、スパ
ツタリング、イオンプレーテイングなど、公知の
手法を用いることができる。この蒸着時に、コン
デンサーとして用いる場合には必要なマージンを
形成しておくことができる。具体的には、マージ
ンとしたい部分に、金属が蒸着されないようにす
ればよく、例えば金属源とフイルム面に間にマス
ク用のテープを走らせて、このテープの対向する
フイルム面には金属が蒸着されないようにすれば
よい。このマスク用テープをフイルムと平行して
走行させれば、フイルム長手方向に連続するマー
ジンを形成でき、また逆に、フイルムの走行方向
に直交させてマスク用テープを走行させれば、フ
イルム幅方向または斜め方向のマージンを形成す
ることができる。 なお、蒸着時にはマージンを作らずに、全面蒸
着をしておき、その後で、マージンを必要とする
部分に、コロナ放電あるいはレーザー光照射を行
なつて、蒸着金属を除去するという方法によつて
マージンを形成してもよい。もちろん、蒸着時
に、あるマージンを形成しておき、さらに蒸着後
に、別のマージンを形成するという組合せ法を用
いてもよい。このようにして作られた蒸着積層フ
イルムを、所定の幅にスリツトした後、ポリマー
Bの支持体フイルムから金属蒸着ポリマーAフイ
ルムを剥離しつつ、そのまま連続して、コンデン
サー素子を形成することができる。 コンデンサー素子とは、巻き回したものをその
まま用いる、いわゆる巻回型コンデンサー用素子
のみならず、次に述べるような、積層コンデンサ
ー用の中間巻取ロールであつてもよい。積層コン
デンサーを本発明方法で作る場合には、ポリマー
B支持体フイルムと金属蒸着ポリマーAフイルム
とからなる積層フイルムの、金属蒸着面の上に、
接着剤用として、樹脂(ポリカーボネートなど)
の有機溶媒溶液を塗布し、熱風で乾燥して、塗布
層の厚みを0.01〜2.0μmにする。次いで、ポリマ
ーB支持体フイルムから、塗布された金属蒸着ポ
リマーAフイルムを剥離しつつ、そのまま偏平型
に巻き回して、中間巻取ロールを作り、これをプ
レスで加熱加圧して、数百〜数千枚の蒸着フイル
ム層が積層された積層シートとする。この積層シ
ートを裁断して、任意のサイズ(例えば、5×10
mmなど)の積層コンデンサーチツプを作り、両端
面に金属を溶射して電極を形成することにより、
積層コンデンサーができる。 このようにして、熱可塑性ポリマーAと、熱可
塑性ポリマーBとを共押出積層した後、特定のキ
ヤスト方法で、成形後延伸し、表面活性化処理を
して、必要に応じて金属蒸着し、スリツト・剥離
して、コンデンサーを得る以外にも、二軸延伸フ
イルムが同時に2〜3枚同時に製膜できるという
高能率・低コスト製造方法としても利用し得る。
更に、積層フイルムの構成をA/B/Aとサンド
イツチ型にすることにより、表面欠点の全くない
光学的に均質なフイルムBが得られる。 [特性の測定方法] 本発明において用いた特性等の測定法は次のと
おりである。 (1) フイルムの厚さ 1μmより厚いフイルムについては、ダイヤルゲ
ージで測定した。1μm以下のフイルムについて
は、該フイルムをガラス支持体の上に、しわの
ない状態で貼布し、これを触針式表面粗さ計に
おいて、フイルムがない所と、フイルムが存在
する箇所との境目の段差を測定して、これをフ
イルム厚さとした。または、光干渉を利用した
方法を用いてもよい。 (2) 層間接着力は、フイルムA層とフイルムB層
との接着力のことで、剥離角180度で2m/分の
速度で連続的に剥離する時の力T(g)を、フイル
ム幅W(cm)で割つた値T/W(g/cm)で求め
る。測定温度は、23℃、湿度は60RH%であ
る。 [発明の効果] 本発明の効果を以下に列挙する。 (1) 剥離し易い積層フイルムであつても、本発明
のキヤスト方法を用いることにより、高速でし
かも、安定なキヤストが可能となる。 (2) 更に得られた積層フイルムは、層間剥離を起
こしておらず、平面性の良好な、厚みの均一な
フイルムであり、種々の用途に利用し得る。 (3) 本発明の方法を用いることにより、1μ以下
の極薄フイルムの安定製膜や応用加工が可能と
なる。更に複数膜のフイルムを同時に作るので
低コストで安定したフイルムが得られる。ま
た、両面にカバーフイルムを積層しておくの
で、光学的に均質なフイルムが得られる。 (4) このフイルムの表面処理面にアルミニウムな
どの金属を蒸着した後、コンデンサー素子とし
たとき、該コンデンサーは長期間使用しても、
tanδや静電容量の経日変化がほとんど認められ
ないという優れたコンデンサーとなり得る。 (5) 積層フイルムの状態で、表面処理、蒸着、ス
リツト、巻取などを行なうため、フイルムの表
面活性化処理や取扱い性が非常に優れているの
みならず、表面に傷やしわ、ごみの付着が少な
いために、コンデンサー素子にしたとき、不良
率が少なくなり、絶縁破壊電圧も高くなる。 (6) 厚さ5μm以下のフイルムであつても、積層フ
イルムのままで、コロナ放電処理をするので、
その片面表面ぬれ張力を48dyn/cm以上、もう
一方の面の表面ぬれ張力を48dyn/cm未満と
し、しかもその表裏の表面ぬれ張力の差を
8dyn/cmとすることが極めて容易となる。 [実施例] 実施例 1 ポリマーAとしてポリエチチレンテレフタレー
ト(PET)、ポリマーBとしてポリプロピレン共
重合体(PPC)を準備した。 PETとして、o−クロルフエノール中での極
限粘度0.65のホモポリマーを用い、添加剤として
平均粒径300mμと600mμのSiO2シリカをそれぞれ
0.3重量%、0.05重量%含有させた。 PPCとして、エチレン含有量6.5重量%のプロ
ピレン・エチレンランダム共重合体80重量%と、
エチレン含有量25重量%のプロピレン・エチレン
ブロツク共重合体20重量%、添加剤とて、ポリエ
チレングリコールが側鎖にグラフトされた水溶性
シリコーンオイルを0.05重量%含有させた。 この2種類の原料を、別々の押出機に供給し
て、280℃で溶融押出し、夫々の溶融体をT型口
金の中で合流せしめて、PET/PPC/PETの3
層構成とし、これを静電荷を印加しながら、水膜
が8μm均一にコートされた25℃の冷却ドラム上に
巻きつけて、冷却固化せしめ、3層積層シートと
した。得られたフイルムの厚みは均一であり、そ
の両側のPET層の厚さは、夫々8μm、中心の
PPC層の厚さは120μmであり、PETとPPC層間
の接着力は、1g/cmであつたが、層間剥離など
は、全く認められなかつた。 このシートを90℃に加熱した後、長手方向に
3.8倍延伸し、直ちに30℃まで冷却した。 次いで、再度95℃に加熱して、幅方向に4.0倍
延伸し、そのまま緊張状態を保ちながら、200℃
の温度で3秒間熱処理し、徐冷して、室温まで冷
却し、巻き取つた。得られたフイルムは、両側の
PET層の厚さが夫々0.5μm、中心のPPC層の厚さ
が8μmであり、PPC層の複屈折は0.001であつた。
このフイルムを、実質上酸素のない雰囲気下で、
窒素と炭酸ガスとが90vol%と10vol%である混合
ガス下でコロナ放電処理をした。この表面処理さ
れたPETフイルムの表面ぬれ張力は68dyn/cm、
非処理PETフイルムは35dyn/cmであり、またコ
ロナ放電時にピンホールや何らかのトラブルの発
生は全くなかつた。 次に、この積層フイルムを真空蒸着器の中へ入
れ、真空度10-5mmHg、蒸着速度100m/分の条件
で、両面ののPET層表面に、厚さ0.08μmのアル
ミニウムを蒸着した。かくして得られた蒸着積層
フイルムから、ためしに蒸着PET層を連続剥離
してみたところ、しわの発生も少なく、かつ剥離
時のフイルム破れや切断もほとんど起こらずに、
きれいに長尺の極薄蒸着PETフイルムを得るこ
とができた。しかも、フイルムがまとわりつか
ず、取扱い性に優れたものであつた。 なお、PET層とPPC層間の付着力は0.4g/cm
であつた。 次に、該蒸着積層フイルムを1cm幅にマイクロ
スリツトした後、その両側から蒸着PETフイル
ムを連続的に剥離しつつ、その2枚を重ね合せて
巻き回し、コンデンサー素子を作つた。これを加
熱プレスした後、両端部にメタリコンして電極を
つけ、0.1μFのコンデンサーを作つた。このコン
デンサーの電気特性は、特に問題はなくく、25
℃、65RH%、6ケ月の経日によつて、tanδや静
電容量の変化が起こらず、良好なものであつた。 比較例 1〜4 実施例1で用いたキヤスト方式を第1表に示す
ような種々のキヤスト方法でキヤストしてみた。 なお、表層乱れとは、PET層が粘着むらの転
写や、風による風紋や乱れによる表面欠点などが
ある場合を×とし、それ以外の正常な表面を〇と
する。 層間剥離とは、PET層とPPC層とが剥離し、
層間に空気が部分的にも噛み込む場合を×、全く
剥離していない場合を〇とする。厚みむらは、得
られた積層シート及びそれぞれの層のフイルム厚
みむらが、10%未満のものを〇、10〜50%のもの
を△、50%を越えるものを×とする。厚みむら
は、触針式Uゲージ法あるいは光干渉式法などで
求めた5m以上の連続厚み測定において、厚みの
最大・最小の厚み変動値を平均厚みで割つたもの
である。 高速キヤスト性とは、60m/分で1時間以上キ
ヤストした時、安定したキヤストができる時を
〇、空気を噛み込んだり、外観が変化している場
合を×とする。 以上のように、キヤスト方式として静電印加法
を水塗布キヤステイングドラム上に適用する方法
でないと優れた製膜性と品質とを有したフイルム
が得られないことが分る。 【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 少なくとも層A及び層Bからなり、層間接着
    力が10g/cm以下の積層フイルムを静電荷を印加
    しながらキヤステイングドラム上にキヤストする
    方法であつて、該キヤステイングドラム表面に均
    一な液膜を介在せしめて行なうことを特徴とする
    キヤスト方法。 2 層Aがポリエステルフイルム、層Bがポリオ
    レフインフイルムからなることを特徴とする請求
    項1記載のキヤスト方法。 3 層Aがポリエステルフイルム、層Bがポリフ
    エニレンスルフイドフイルムからなることを特徴
    とする請求項1記載のキヤスト方法。
JP63089695A 1988-04-12 1988-04-12 キャスト方法 Granted JPH01259911A (ja)

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