JPH05116446A - インクジエツト記録方法およびインクジエツト記録装置 - Google Patents

インクジエツト記録方法およびインクジエツト記録装置

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JPH05116446A
JPH05116446A JP3281598A JP28159891A JPH05116446A JP H05116446 A JPH05116446 A JP H05116446A JP 3281598 A JP3281598 A JP 3281598A JP 28159891 A JP28159891 A JP 28159891A JP H05116446 A JPH05116446 A JP H05116446A
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ink
bubble
bubbles
ink jet
jet recording
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JP3281598A
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English (en)
Inventor
Toshiji Inui
利治 乾
Norio Okuma
典夫 大熊
Masanori Takenouchi
雅典 竹之内
Akira Asai
朗 浅井
Hisao Yaegashi
尚雄 八重樫
Masashi Miyagawa
昌士 宮川
Yoshihisa Takizawa
吉久 滝沢
Kazuhiro Nakajima
一浩 中島
Katsuhiro Shirota
勝浩 城田
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Original Assignee
Canon Inc
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  • Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 熱エネルギーによってインク中に気泡を発生
させ、この気泡の生成に伴なってインクを吐出するイン
クジェット記録方式であって、吐出の際に上記気泡を外
気と連通させる方式において、安定した高速記録を可能
とする。 【構成】 ヒータ2b,2aに連続的にパルスを印加す
ることによってそれぞれ発生する熱により、(b)に示
すようにこれらヒータ2b,2aの近傍にそれぞれ気泡
6b.6aを生じる。そして(c)に示すように膨張し
て、気泡6aは、(d)に示すように外気と連通する。
その後(e)に示すように、インク路3のインクからち
ぎれるようにインク滴7aが吐出される。このとき、気
泡6bは、気泡6aの吐出方向とは逆方向への膨張を妨
げる吐出方向への膨張を促す。これにより、気泡6aの
速かな連通が行われる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱エネルギーを利用し
てインクを吐出するインクジェット記録方法、およびイ
ンクジェット記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】インク滴を吐出し、これを被記録媒体上
に付着させて画像形成を行なうインクジェット記録方法
は、高速記録が可能であり、また比較的記録品位も高
く、低騒音であるという利点を有している。さらに、こ
の方法はカラー画像記録が比較的容易であって、普通紙
等にも記録でき、さらに装置を小型化し易いといった多
くの優れた利点を有している。
【0003】このようなインクジェット記録方法を用い
る記録装置には、一般にインクを飛翔インク滴として吐
出させるための吐出口と、この吐出口に連通するインク
路と、このインク路の一部に設けられ、インク路内のイ
ンクに吐出のための吐出エネルギーを与えるエネルギー
発生手段とを有する記録ヘッドが備えられる。例えば、
特公昭61−59911号、特公昭61−59912
号、特公昭61−59913号、特公昭61−5991
4号の各公報には、エネルギー発生手段として電気熱変
換体を用い、電気パルス印加によってこれが発生する熱
エネルギーをインクに作用させてインクを吐出させる方
法が開示されている。
【0004】すなわち、上記各公報に開示されている記
録方法は、熱エネルギーの作用を受けたインクが急峻な
体積の増大を伴なう状態変化を起こし、この状態変化に
基づく作用力によって、記録ヘッド部先端の吐出口より
インクを吐出し、この吐出インク滴が被記録媒体に付着
して画像形成を行なうものである。この方法によれば記
録ヘッドにおける吐出口を高密度に配設することができ
るので、高解像度、高品質の画像を高速で記録すること
ができ、この方法を用いた記録装置は、複写機、プリン
タ、ファクシミリなどにおける情報出力手段として用い
ることができる。
【0005】他方、熱エネルギを使用するものの実現条
件は全くないインクジェット記録方法としては、特開昭
54−161935号公報に記載される方法がある。こ
の公報では、図1に示すように円筒状発熱体30によっ
て液室内のインク31をガス化させ(図1、(a))、
このガス32をインク滴33と共にインク吐出口より吐
出させる(図1(b),(c))。この方法によれば、
ガス32を吐出口または吐出口付近から微小滴状に噴出
させてしまい、画質は不良となる。この公報の気泡は核
沸騰による気泡形成であると認められる。
【0006】また同様の核沸騰である、例えば特開昭6
1−185455号公報は、図2に示すように、小開口
40を有する板状部材41と発熱体ヘッド42との微少
間隙部43に満たされた液状インク44を発熱体ヘッド
42によって加熱し(図2(a),(b))、発生した
バブル45によって小開口40からインク滴46を飛翔
させると共に、急速に核沸騰で体積増加しているバブル
45を形成していたガスをも小開口40から噴出させて
(図2(c))記録紙上に画像を形成するものである。
【0007】さらに、同様の核沸騰を開示する特開昭6
1−249768号公報には、図3に示すように液状イ
ンク50に熱エネルギーを作用させてかなり大型化した
気泡を形成し、気泡の膨張力に基づいてインク小滴58
を形成、飛翔させると同時に気泡を形成していたガスを
も大開口52から大気中に噴出させるインクジェット記
録装置が単純に記載されている。
【0008】しかしながら、上記特開昭54−1619
35号、同61−185455号、同61−24976
8号に共通する構成は、気泡を形成しているガスを微小
インク滴として主たるインク滴の吐出と共に大気中に噴
出させてしまうことである。この結果、このガスの噴出
によってガス化してインクがスプラッシュやミストなど
を生じ、その結果記録紙の地汚れとなったり、装置内の
汚れとなることがあった。
【0009】また、例えば特開昭61−197246号
公報には、従来の熱エネルギーを用いたインクジェット
記録方法を変形させた方法を用いる熱転写的記録装置に
関する記載がある。すなわち、この装置では、図4に示
すように、記録媒体60に設けられた複数の孔61によ
って保持されるインク62を、発熱素子63を有する記
録ヘッド64によって加熱し、インク滴65を被記録媒
体66に吐出する。この記録装置は単発的なインク吐出
であり、加えて記録媒体60と発熱素子63とを完全に
密着させることが困難であるため、従来の吐出口を有す
る記録ヘッドを用いたインクジェト記録方法に比べ、熱
効率が低下しやすく高速記録に適さないといった問題が
ある。
【0010】
【背景技術】以上説明したようなインクジェット記録方
式の問題点を解決するため、本出願人は、吐出のために
インクを加熱することにより生成される膜沸騰による気
泡を、吐出口近傍で外気に連通させて吐出を行うインク
ジェット記録方式(以下、この方式を連通吐出方式とも
言う)について提案した(特願平2−112832号,
特願平2−112833号,特願平2−112834
号,特願平2−114472号)。
【0011】上記連通吐出方式によれば、気泡を形成し
ているガスが吐出されるインク滴と共に噴出することは
ないので、スプラッシュやミストなどの発生を低減し、
被記録媒体上の地汚れや装置内の汚れを防ぐことができ
る。
【0012】また、上記連通吐出方式の基本的な作用と
して、気泡が生成される部位より吐出口側にあるインク
は原理的に全てインク滴となって吐出されるということ
がある。このため、吐出インク量は、吐出口から上記気
泡生成部位までの距離等、記録ヘッドの構造によって定
めることができる。この結果、上記連通吐出方式によれ
ば、インク温度の変化等の影響をそれ程受けずに吐出量
の安定した吐出を行うことが可能となる。
【0013】以下、図5〜図8を参照して上記連通吐出
方式について説明する。
【0014】図5(a)および(b)は、上記連通吐出
方式を適用して好適な記録ヘッドおよびその吐出方法を
示すものであり、この記録ヘッドの具体的インク路構成
の2例を示す。しかしながら、本発明はこの構成に限定
されないことは勿論である。
【0015】図5(a)に示すインク路構成は、基板
(不図示)上に発熱抵抗層(ヒータ)2を具え、この基
板に、隔壁や天板が設けられることによって、共通液室
Cやインク路Bが形成される。また、これとともにイン
ク路Bの端部に吐出口5が形成される。E1,E2は、
それぞれ、ヒータ2にパルス上の電気信号を印加するた
めの選択電極、共通電極を示す。さらにDは保護層であ
る。
【0016】電極E1,E2を介した、記録データに基
づく上記電気信号の印加に応じて、電極E1,E2間の
ヒータ2は、蒸気膜を生じる急激な温度上昇を短時間の
うちに発生し(約300℃)、これにより、気泡6が生
成される。この気泡6は成長し、やがて吐出口5におけ
る基板側の端部Aで大気と連通する。そして、この連通
後、安定した吐出インク滴(破線7)が形成される。
【0017】この吐出において、気泡6がその成長過程
でインク路Bを完全に遮断しない(インク路B内のイン
クが吐出口5から突出したインクと連続している)ので
後続の吐出に対するリフィルが速やかに行われること、
また、300℃以上の比較的高温となった気泡の熱も外
気に放出されること等によって大きな蓄熱の問題(蓄熱
によるインク粘性低下や気泡形成の不安定化)も生ぜ
ず、各ヒータの駆動デューティーを高くすることができ
る。
【0018】図5(b)は、共通液室Cを不図示として
いるが、インク路Bを屈曲した形状としているものであ
り、屈曲部の基板面に発熱抵抗部(ヒータ)2を具えて
いる。吐出口5は、吐出方向にその断面積を減少する形
状であり、ヒータ2に対向してその開口が設けられてい
る。この吐出口5はオリフィスプレートOPに形成され
る。
【0019】図5(b)においても、上記図5(a)の
構成と同様に蒸気膜(約300℃)を生じさせて気泡6
を生成する。この気泡の生成により、オリフィスプレー
トOPの厚み部分のインクを吐出方向に押しやり、その
部分のインクを希薄にする。その後、気泡6は、吐出口
5の外気側周縁A1から内部側の吐出口近傍領域A2の
範囲で大気と連通する。この時、気泡6の成長は、イン
ク路を遮断しないもので、吐出方向へ向かう必要のない
インクをインク路B内のインクと連続した連続体として
残すことができ、インク滴7の吐出量の安定化および吐
出速度の安定化を実現することができる。
【0020】このような連通吐出方式によれば、吐出口
近傍への気泡成長を急激にしかも確実に行うことができ
るので、上記非遮断状態のインク路によるリフィル性も
手伝って、高安定高速記録を達成できる。また、気泡と
大気とを連通させることによって、気泡の消泡過程が無
くなり、キャビテーションによるヒータや基板の損傷を
防止することもできる。
【0021】以上示したインク吐出に伴う気泡と大気と
の連通は基本的にヒータ2の配設位置を吐出口5に近づ
けることによって実現できる。しかしながら、上述した
スプラッシュ等の抑制や吐出量の安定化を確実なものと
する条件であって、上記図5(a)および(b)に示す
構成に適用されて好ましい条件を以下に挙げる。
【0022】第1条件は、気泡の内圧が外気圧より低い
条件で気泡を外気と連通させることである。
【0023】すなわち、気泡の内圧が外気圧より低い条
件で気泡を外気と連通させることによって、気泡の内圧
が外気圧より高い条件で連通させる場合に生じていたス
プラッシュ等の吐出口近傍におけるインク飛散を低減で
き、また、上記2つの圧力が等しい場合よりも、吐出時
の不安定なインクをインク路内に引き込む力がわずかで
はあるが働くため、より一層安定したインク吐出と不要
インクの飛散防止を図ることができる。
【0024】上記第1条件とは別の条件として、気泡の
吐出口側端部における移動速度の1次微分値が負となる
条件で気泡と外気とを連通させるという第2条件、ま
た、吐出エネルギー発生手段の吐出口側端部から気泡の
吐出口側端部までの距離La と吐出エネルギー発生手段
の吐出口とは反対側の端部から気泡の吐出口とは反対側
の端部までの距離Lb とがLa /Lb ≧lを満足する第
3条件、もしくは、その両方の条件を満足して気泡と外
気を連通させることはより好ましい。
【0025】図6〜図8を参照して、上記第1条件をさ
らに詳しく説明する。
【0026】発泡からの経過時間tと、気泡体積Vおよ
び気泡内圧力Pとの関係は図6のようになるが、実際に
は、気泡はその成長の途中で連通するので、これらの関
係は図7に示されるようになる。すなわち、図7におい
て、t=tb(t1≦tb:t1は気泡内圧力pが外気
の圧力と等しくなる時刻)の時刻で気泡は外気と連通す
る。上記第1条件は、このとき気泡内圧力Pが外気の圧
力(OATM)より小さいという条件である。
【0027】この条件でインクを吐出させると、気泡内
圧力Pが外気圧より高い条件で気泡を外気と連通させて
インク滴を吐出させる(ガスが大気中に噴出する)場合
に比べ、前述したようにインクのミストやスプラッシュ
による記録紙や装置内の汚れを防止できる。また、この
ように気泡内圧力Pを大気圧より小さくして連通させる
場合、気泡の体積が比較的増大させてから気泡を外気と
連通させることができる。これにより、インクに対して
十分な運動エネルギーを伝達することができ、吐出速度
が大きくなるという効果も得られる。
【0028】上記第1条件を満たす記録ヘッドは、例え
ば図5(a)においてヒータ2の位置を吐出口5の方向
に近づけた位置に設けてある。これは気泡を外気と連通
させるために最も簡便にとれる手法である。しかしなが
ら、単にヒータ2を吐出口5に近づけるだけでは、上記
第1条件を満たすことができない。すなわち、上記条件
を満たすためには、ヒータの発生する熱エネルギー量
(ヒータの構成、形成材料、駆動条件、面積、ヒータの
設けられる基体の熱容量等に依る)、インク物性、記録
ヘッドの各部の大きさ(吐出口とヒータ間の距離、吐出
口や液路の幅および高さ)などを適切に設定することに
より、第1条件を満たす状態で外気と連通させることが
できる。
【0029】具体的には、例えばインク路形状は以下の
ように、気泡と大気との連通に寄与する。すなわち、イ
ンク路形状は、使用する熱エネルギー発生素子の形状に
よって幅がほぼ決定されてくるものの、具体的関係につ
いては経験則によって設定することが多い。しかしなが
ら、インク路の高さが、気泡の上記大気との連通の条件
に影響を与えることが明らかとなっている。従って、環
境等の外部の影響を受けにくく、またより一層の安定し
た気泡と大気との連通を行うためには、インク路の幅W
よりもインク路の高さHを低く(H>W)することが好
ましい。
【0030】また、例えば、連通する時刻を気泡の体積
でみれば、気泡が外気と連通しない場合に達するであろ
う気泡の最大体積、もしくは最大体積の70%以上、よ
り好ましくは80%以上の体積のときに気泡が外気と連
通するようにすることが好ましい。
【0031】次に、上記第1条件の別表現である上述の
第2条件、すなわち、気泡の膨張速度の1次微分が負と
なるとき気泡と外気とを連通させるという条件について
説明する。
【0032】インクが発泡を開始してから気泡が外気と
連通するまでの時間における気泡体積Vおよび気泡内圧
力Pの変化および気泡膨張速度dV/dtの変化を図8
に示す。
【0033】この図より、膨張速度の1次微分、すなわ
ち、体積Vの2次微分d2 V/dt2 を求めることによ
ってバブルの内圧と外圧との大小関係を知ることができ
る。すなわち、d2 V/dyt2 >0の期間で気泡の膨
張速度dV/dtは増加し、d2 V/dt2 <0で速度
dV/dtは減少する。従って、d2 V/dt2 =0の
ときに気泡内圧力Pと外気圧とが等しくなるといえる。
すなわち、d2 V/dt2 >0で、気泡内圧力Pは外圧
よりも高く、d2 V/dt2 ≦0のとき気泡内圧力Pは
外圧以下である。
【0034】図8で説明すると、発泡開始t=t0 より
t=t1 までは、気泡内圧力Pは、外気圧よりも高くd
2 V/dt2 >0となり、t=t1 より気泡が外気と連
通するまでの時間t=tb までは気泡の内圧は外気圧以
下であり、d2 V/dt2 ≦0となる。通常は、この一
般的理論が成立するが、インクの材質によってあるいは
インク路の抵抗によっても気泡体積の変化が生じるの
で、外気圧との関係はわずかに差を生じる場合がある。
このため第1条件以外の条件としてd2 /V/dt2
0を満足することは好ましく、また、第1条件とこの第
2条件との和は、より好ましいものとなる。
【0035】以上のように、体積Vの2次微分d2 V/
dt2 <0、すなわち膨張速度の1次微分が負のとき、
気泡が外気と連通することにより、気泡内圧力が外気圧
より低い条件で連通することができる。
【0036】上記第2条件によれば、気泡と外気との連
通時に連通部近傍にあるインクがインクを吐出するため
に過度に加速度を受けるために主インク滴と分離してし
まうといったことを解決することもできる。上記分離が
生じた場合、その近傍のインクがスプラッシュ状に飛び
散ったり、ミストとなって飛散することが顕著となり、
しかも高密度の吐出口配置では吐出口面へのインクの付
着による吐出不良を招くことがあるが、これを上記第2
条件によって解決することができる。
【0037】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した気
泡と外気との連通を確実に行い、上記連通吐出方式の利
点をさらに確実なものとするとともに安定した高速な記
録を行うことができるインクジェット記録方法、および
インクジェット記録装置を提供することを目的とする。
【0038】
【課題を解決するための手段】そのために本発明では、
インクを吐出するための吐出口と、該吐出口に連通する
インク路とを具えた記録ヘッドを用いたインクジェット
記録方法において、前記インク路における所定の第1部
位および該第1部位より前記吐出口から遠い第2部位の
それぞれに熱エネルギーを作用させることにより、イン
クにそれぞれ第1の気泡および第2の気泡を生成させる
工程と、前記第1の気泡の生成に基づいて、前記吐出口
よりインクを吐出する過程で、当該第1の気泡を前記吐
出口において外気と連通させる工程と、を有したことを
特徴とする。
【0039】また、被記録媒体にインクを吐出すること
により、記録を行うインクジェット記録装置において、
インクを吐出するための吐出口と、該吐出口に連通する
インク路を具えた記録ヘッドと、該記録ヘッドの前記イ
ンク路に設けられる第1熱エネルギー発生手段と、前記
インク路において、前記第1熱エネルギー発生手段が設
けられる部位より前記吐出口から遠い部位に設けられる
第2熱エネルギー発生手段と、前記第1および第2熱エ
ネルギー発生手段を駆動することにより、インクにそれ
ぞれ第1の気泡および第2の気泡を発生させ、前記第1
の気泡の生成に基づいて前記吐出を行う過程で、当該第
1の気泡を前記吐出口において連通させるための駆動手
段と、を具えたことを特徴とする。
【0040】熱エネルギー作用部から熱エネルギーを発
生することで供給されたインクに膜沸騰による気泡を形
成し、該気泡を外気に連通させて吐出部からインク滴を
吐出するインクジェット記録装置であって、前記インク
供給方向に関して前記熱エネルギー作用部よりも上流側
のインクに作用して、上記気泡形成前の吐出部周辺にお
けるインク先端位置を変更するための手段を有すること
を特徴とする。
【0041】本発明のインク先端位置を変更する手段に
は、気泡形成(核沸騰,膜沸騰いずれでも良い)による
変更以外に、変形部材によりインク路断面積の変形(ピ
エゾ等)や加圧ポンプによる加圧力による変更,吸引ポ
ンプによる変更が含まれる。
【0042】
【作用】以上の構成によれば、第1の気泡より、吐出口
が遠い部位に発生する第2の気泡によって、上記第1の
気泡への吐出方向とは逆方向への成長が妨げられ、吐出
方向への成長が促される。これにより、第1の気泡の外
気と連通が速やかにかつ安定的に行われる。
【0043】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細
に説明する。
【0044】図9は本発明のインクジェット記録方法を
用いてインクが加熱されてからインク滴が吐出口より吐
出されるまでの過程を示す記録ヘッドの模式的断面図で
ある。
【0045】図9において、インク12には、吐出方向
下流側に第1の熱エネルギー発生手段としてのヒータ2
aが、また吐出方向上流側には第2の熱エネルギー発生
手段としてのヒータ2bが設けられている。これらヒー
タ2aおよびヒータ2bは不図示の電極を介して通電さ
れ、熱を発生する。この発生した熱によって、ヒータ2
aおよびヒータ2bの面上のインクはそれぞれ膜沸騰を
起こし気泡6a,6bが発生する(図9(b))。この
生起した気泡6a,6bは膨張する(図9(c))。さ
らに、ヒータ2aによって生起した気泡6aは吐出口5
より突き抜け外気と連通する(図9(d))。この連通
後、ヒータ2aによって生起した気泡6aにより、吐出
口5側にあるインクは、気泡6aによって与えられた運
動量のために前方へ飛び出し、独立な滴となって飛翔
し、吐出が行われる。一方、ヒータ2bによって生起し
た気泡6bは、収縮し(図9(e))、吐出口5側先端
部に生じた空隙には新たなインクが満たされ(図9
(f))、吐出前の状態(図9(a))に戻る。
【0046】ここで、図9(d)に示される気泡6aの
外気との連通時には、例えば前述した条件1〜3等を満
たすことにより、気泡6a内の圧力は外気圧より小さく
することができ、インクのミストやスプラッシュが防止
される。
【0047】図10は、ヒータ2a,2bの駆動タイミ
ング説明するための波形図である。
【0048】気泡6a,6bの発泡開始時刻で上記駆動
タイミングを説明すると、ヒータのサイズや位置,イン
ク路のサイズ等にもよるが、後述される具体的実施例で
は、後方の気泡6bが発泡を開始してから、−1μse
c〜3μsec後、好ましくは0μsec〜2μsec
後に気泡6aが発泡を開始するようにする。このそれぞ
れのヒータの発泡のタイミングからすれば、ヒータ2a
は、ヒータ2bより同様の遅れ時間をもって、駆動が開
始される(パルスオン)ようにする。すなわち、図10
中に示すΔtは−1μsec〜3μsec、好ましくは
0μsec〜2μsecに設定される。但し、ヒータ2
aおよび2bそれぞれの膜構成、サイズ等によって、ヒ
ータ2b,2a間の駆動タイミングの遅れが、それぞれ
対応する気泡6b,6a間の発泡開始の遅れと同様にな
らない場合もある。
【0049】上述のように、ヒータ2aより早めに駆動
されるヒータ2bの果たす機能について図9を参照して
以下に説明する。
【0050】ヒータ2aによって生起した気泡6aを効
率よく吐出口5で外気と連通させるためには、インク路
12において、気泡6aを吐出方向により大きく生長さ
せる必要がある。
【0051】すなわち、仮に、ヒータ2bが無い場合に
は、ヒータ2aによる気泡6aの吐出口5側の慣性抵抗
を、吐出口5側とは反対側の慣性抵抗より小さく設定し
ておく事である程度気泡を吐出口5側へより大きく成長
させることができる。しかし、本発明のように、気泡6
bが存在すれば、気泡6aは、吐出方向と逆方向への成
長が妨げられ、吐出方向への成長が促される。これによ
り、より一層効率良く気泡6aを連通させることが可能
となる。
【0052】また、通常、気泡の影響を吐出口とは反対
側に及ぼさないようにしてリフィル特性を良くするた
め、気泡に対して吐出口と反対側のインク路の長さを大
きくする等して慣性抵抗を高くするが、この場合、この
慣性抵抗を小さくすることも可能となる。この結果、イ
ンク路長を短縮でき、図9(e)における吐出口先端部
の空隙部へインクが満たされるまでの時間(リフィル時
間)がより短縮され、高速記録が可能となる。
【0053】以上説明したように、ヒータ2bは、吐出
に用いられるものではなく、ヒータ2aによって生起し
た気泡を効率良く外気と連通させるために用いられる。
【0054】なお、ヒータ2aおよびヒータ2bによっ
て生起した2つの気泡6aおよび6bはその成長過程で
互いに連通しても原理的には差しつかえないが、その場
合は、インク滴の飛翔後に生じる空隙部が大きくなるの
で、新たなインクが満たされるまでの時間を比較的多く
要し高速記録に適さない。従って、本発明の好ましい形
態では、ヒータ2aおよびヒータ2bは、それらによっ
て生起する気泡が相互に連通しない程度に離した位置に
設けられる。
【0055】また、本発明を実施する上では、それぞれ
の気泡の大きさを互いに異ならせることも有効である。
この場合、気泡の大きさは、どちらを大きくしても良い
が、インク滴の吐出効率の観点からは、ヒータ2aによ
って生起する気泡6aの方を大きくする方が好ましい。
気泡の大きさを変える場合は、最も簡単にはヒータの面
積を変えれば良く、またヒータの駆動条件を異ならせて
も良い。
【0056】さらに、ヒータ2aとヒータ2bは、必ず
しも同一平面上に設けられる必要はない。
【0057】以下、上述した本発明のインクジェット記
録方式の具体的実施例について説明する。
【0058】(実施例1)図11(a)および図11
(b)に示す記録ヘッドを用いて記録を行った。この記
録ヘッドは、基板1上に各インク路12を隔てるように
形成された隔壁8と、この隔壁8に接合するガラス製の
透明天板4とを具え、各インク路12には、ヒータ2
a,ヒータ2bが設けられる。
【0059】各インク路12の寸法は、高さが25μ
m,幅が30μm,長さが288μmである。また、ヒ
ータ2aは幅22μm,長さ30μm、ヒータ2bは幅
22μm,長さ27μmで、ヒータ2aとヒータ2bと
は50μm離れて設けられる。各インク路12は1イン
チ当たり400本の密度で配設される。
【0060】この記録ヘッドに、C.I.フードブラッ
ク2 3.0重量%、ジエチレングリコール 15.0
重量%、N−メチル−2−ピロリドン 5.0重量%、
イオン交換水 77.0重量%、よりなる各配合成分を
容器中で撹拌し、均一に混合溶解させた後、孔径0.4
5μmのポリフッ化エチレン系繊維製フィルタで濾過し
て得た粘度2.0cps(20℃)のインクをインク供
給口11より液室10に供給し吐出を試みた。
【0061】ここで、記録ヘッドのヒータ2aおよびヒ
ータ2bの駆動条件は、その駆動パルスが両者とも印加
電圧値8.0V、パルス幅4μsecとし、このパルス
を駆動周波数4KHzで印加した。
【0062】この条件で、1画素毎の市松模様になるよ
うに記録信号を16対のヒータ2a,2bに与えてイン
クを吐出し、記録紙に付着させたところ、記録紙上には
濃度ムラのない所望の市松模様のパターンが作画され
た。この画像を拡大して観察したところ余分なインクの
飛散や地汚れのない鮮明な画像であった。
【0063】また、パルス光源と顕微鏡を用いて、液滴
の吐出速度を測定したところ約15m/秒であった。
【0064】(実施例2)図12に示すインク路構成の
記録ヘッドを作製した。すなわち、インク路12の幅が
30μm,高さが30μm,長さが240μmでヒータ
2aおよびヒータ2bは両者共幅22μm,長さ30μ
mとした。
【0065】この記録ヘッドのヒータ2aおよびヒータ
2bの駆動条件は、それぞれ印加電圧値8V,パルス幅
4μsecおよび印加電圧値8V,パルス幅3.5μs
ecとし、また、ヒータ2aの加熱開始(パルスオン)
をヒータ2bの加熱開始より0.3μsecだけ遅ら
せ、これらを4KHzで駆動した。ここで、実施例1と
同じインクを用い、実施例1と同様の作画を試みたとこ
ろ所望のパターンを得ることができた。この時のインク
滴の吐出速度は約14m/sであった。
【0066】(実施例3)実施例1と同一の記録ヘッド
で、下記に示す成分のインクを用いた。
【0067】 C.I.ダイレクトブラック 5重量% ポリエチレングリコール 40重量% トリエチレングリコール 20重量% エチルアルコール 10重量% 水 25重量% このインクの粘度は約16CPS(約20℃)であっ
た。
【0068】上記構成により、実施例1と同様のパター
ンを作画したところ、所望の画像を得ることができた。
この時のインク滴の吐出速度は約9m/sであった。
【0069】図13は上記実施例1〜3の記録を実施可
能なインクジェット記録装置の要部を示す概略斜視図で
ある。
【0070】図13において、記録ヘッド101は、上
述したようにその記録紙107と対向する面に、記録紙
107の搬送方向に48個のインク吐出口(不図示)を
具える。また、記録ヘッド101には、この48個の吐
出口それぞれに連通してインク路(不図示)が設けら
れ、それぞれのインク路に対応して、記録ヘッド101
を構成する基板にインク吐出のための熱エネルギーを発
生する上記ヒータ2a,2bが形成されている。各イン
ク路には、これらに共通に連通する共通液室が設けられ
ており、これに貯留されるインクは、各インク路での吐
出動作に応じてそのインク路に供給される。
【0071】キャリッジ102は、記録ヘッド101を
搭載し、また、記録紙107の記録面と平行に延在する
1対のガイドレール103と摺動可能に係合する。これ
により、記録ヘッド101は、ガイドレール103に沿
って移動することができ、この移動に伴なって所定のタ
イミングで上記記録面に向けてインクを吐出することに
より記録を行う。上記移動の後、記録紙107を、図中
矢印方向に所定量搬送し、再び上記移動を行い記録を行
う。このような動作を繰り返すことにより、記録紙10
7に、順次記録を行っていく。
【0072】上述した記録紙107の搬送は、その記録
面の上下にそれぞれ配設された各々1対の搬送ローラ1
04および105が回転することによって行われる。ま
た、記録紙107の記録面の裏側には、記録面の平面性
を保つためのプラテン106が配設されている。
【0073】なお、上述したキャリッジ102の移動
は、これに取付けられる不図示の例えばベルトがモータ
によって駆動されることによって可能となり、また、搬
送ローラ104および105の回転も同様にモータの回
転がこれらに伝達されることによって可能となる。
【0074】図14は、図13に示したインクジェット
記録装置の制御構成を示すブロック図である。
【0075】図14において、CPU200はこの装置
各部動作の制御処理やデータ処理等を実行する。ROM
200Aには、その処理手順等が格納され他、図9,1
0にて説明したような、2つのヒータ2a,2bを駆動
するための駆動パルスデータが格納される。また、RA
M200Bは上記処理実行のワークエリアとして用いら
れる。
【0076】記録ヘッド101におけるインク吐出は、
CPU200がヒータを駆動するための記録データおよ
び駆動制御信号をヘッドドライバ101Aに供給するこ
とにより行われる。また、CPU200は、上記キャリ
ッジ102を移動させるためのキャリッジモータ220
や搬送ローラ104,105を回転させるための紙送り
(P.F)モータ50の回転を、それぞれモータドライ
バ220Aおよび50Aを介して制御する。
【0077】ところで従来のメニスカス位置を変更(吐
出口より突出あるいは後退)して、階調あるいは吐出量
一定化を行う技術は、主たる吐出を与える素子が気泡の
形成・収縮によるものや、ピエゾ素子である場合におい
ては知られている。しかし、これらは主たる吐出用自体
による吐出が変動し易いため、メニスカス位置制御を行
う手段による応答性が悪く、実用できにくい問題があ
る。これに対して本発明の気泡を大気に連通させて記録
を行う方式においては熱エネルギー作用部より下流側の
インクはほとんど確実に吐出するので、インク先端位置
変更手段による応答性が良く、上記の各目的を達成で
き、吐出後のメニスカス変動も従来に比べてごくわずか
なものになるので、高周波駆動を容易に実現できる。
【0078】上述のようなメニスカス位置制御を気泡形
成によって行う場合には、上記実施例で前述した気泡連
通方式の気泡連通をより安定させるバッファ効果に加え
て、上記効果をさらに得ることができる。上記構成のう
ち、バッファ効果を実現できるものは、液路断面の減少
と、加圧力とである。
【0079】なお、本発明を実施するにあたっては、本
発明の一特徴を構成する気泡連通吐出方式、すなわち、
インク吐出のために気泡が生成する過程で、気泡が吐出
口において外気と連通する方式が用いられるが、さらに
本発明が好適に実施されるには、上記「背景技術」の項
で説明した条件1〜3および気泡がその生成過程におい
て外気と連通するまではインク路を遮断しない(気泡の
生成によって吐出口より突出したインク塊は、インク路
内のインクと連続している)という条件を満たすことが
望ましい。
【0080】また、気泡を生成するための熱エネルギー
発生手段としては、上記実施例で示した電気熱変換体
(ヒータ)以外に、例えばレーザ光を用いることもでき
る。
【0081】(その他)なお、記録装置が記録できる記
録媒体の最大幅に対応した長さを有するフルラインタイ
プの記録ヘッドに対しても本発明は有効に適用できる。
そのような記録ヘッドとしては、複数記録ヘッドの組合
せによってその長さを満たす構成や、一体的に形成され
た1個の記録ヘッドとしての構成のいずれでもよい。
【0082】加えて、図13に示したシリアルタイプの
ものでも、装置本体に固定された記録ヘッド、あるいは
装置本体に装着されることで装置本体との電気的な接続
や装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在の
チップタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘッド自体に
一体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプ
の記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効である。
【0083】また、本発明の記録装置の構成として、記
録ヘッドの吐出回復手段、予備的な補助手段等を付加す
ることは本発明の効果を一層安定できるので、好ましい
ものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに
対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加圧或
は吸引手段、電気熱変換体或はこれとは別の加熱素子或
はこれらの組み合わせを用いて加熱を行う予備加熱手
段、記録とは別の吐出を行なう予備吐出手段を挙げるこ
とができる。
【0084】また、搭載される記録ヘッドの種類ないし
個数についても、例えば単色のインクに対応して1個の
みが設けられたものの他、記録色や濃度を異にする複数
のインクに対応して複数個数設けられるものであっても
よい。すなわち、例えば記録装置の記録モードとしては
黒色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘ
ッドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによるか
いずれでもよいが、異なる色の複色カラー、または混色
によるフルカラーの各記録モードの少なくとも一つを備
えた装置にも本発明は極めて有効である。
【0085】さらに加えて、本発明インクジェット記録
装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の
画像出力端末として用いられるものの他、リーダ等と組
合せた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシ
ミリ装置の形態を採るもの等であってもよい。
【0086】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、第1の気泡より、吐出口が遠い部位に発生す
る第2の気泡によって、上記第1の気泡への吐出方向と
は逆方向への成長が妨げられ、吐出方向への成長が促さ
れる。これにより、第1の気泡の外気と連通が速やかに
かつ安定的に行われる。
【0087】この結果、インク滴の吐出速度が向上する
とともに、吐出量の安定に吐出を行うことができる。
【0088】また、インクのスプラッシュや、ミストな
どを抑え、記録紙の画像上の地汚れや、装置内の汚れを
防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】インク吐出方法の一従来例を説明するための記
録ヘッドの模式的断面図である。
【図2】インク吐出方法の他の従来例を説明するための
記録ヘッドの模式的断面図である。
【図3】インク吐出方法のさらに他の従来例を説明する
ための記録ヘッドの模式的断面図である。
【図4】インク吐出方法のさらに他の従来例を説明する
ための記録ヘッドの模式的断面図である。
【図5】(a)および(b)は、それぞれ本発明を適用
して好適な記録ヘッドおよびその吐出方法を説明するた
めの記録ヘッドの要部断面図である。
【図6】本発明の吐出方法にかかる気泡内圧力および気
泡体積の変化を示す線図である。
【図7】本発明の吐出方法にかかる気泡内圧力、気泡体
積および気泡膨張速度の変化を示す線図である。
【図8】本発明の吐出方法にかかる気泡内圧力、気泡体
積および気泡膨張速度の変化を示す線図である。
【図9】本発明のインクジェット記録方式を説明するた
めの記録ヘッドの模式的断面図である。
【図10】本発明の記録方式にかかるヒータ駆動を説明
するための駆動パルスの波形図である。
【図11】(a)および(b)は、本発明の実施例1に
用いられる記録ヘッドのそれぞれ分解斜視図および模式
的断面図である。
【図12】本発明の実施例2に用いられる記録ヘッドの
模式的断面図である。
【図13】本発明の上記各実施例を実施可能なインクジ
ェット記録装置の概略斜視図である。
【図14】図13に示した装置の制御構成の一例を示す
ブロック図である。
【符号の説明】
1 基板 2a,2b ヒータ 4 天板 5 吐出口 6a,6b 気泡 7a インク滴 8 隔壁 10 液室 11 インク供給口 12 インク路 101 記録ヘッド 200 CPU 200A ROM 200B RAM
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 浅井 朗 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 八重樫 尚雄 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 宮川 昌士 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 滝沢 吉久 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 中島 一浩 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 城田 勝浩 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクを吐出するための吐出口と、該吐
    出口に連通するインク路とを具えた記録ヘッドを用いた
    インクジェット記録方法において、 前記インク路における所定の第1部位および該第1部位
    より前記吐出口から遠い第2部位のそれぞれに熱エネル
    ギーを作用させることにより、インクにそれぞれ第1の
    気泡および第2の気泡を生成させる工程と、 前記第1の気泡の生成に基づいて、前記吐出口よりイン
    クを吐出する過程で、当該第1の気泡を前記吐出口にお
    いて外気と連通させる工程と、 を有したことを特徴とするインクジェット記録方法。
  2. 【請求項2】 前記第1の気泡の発生は、前記第2の気
    泡の発生より遅れることを特徴とする請求項1に記載の
    インクジェット記録方法。
  3. 【請求項3】 前記連通時に前記インク路は前記気泡で
    遮断されていないことを特徴とする請求項1または2に
    記載のインクジェット記録方法。
  4. 【請求項4】 前記連通時は、前記気泡の内圧が外気圧
    以下の条件で前記気泡を外気と連通させることを特徴と
    する請求項1ないし3のいずれかに記載のインクジェッ
    ト記録方法。
  5. 【請求項5】 前記連通時は、前記気泡の吐出方向先端
    部の移動速度の加速度が正でない条件で前記気泡を外気
    と連通させることを特徴とする請求項1ないし4のいず
    れかに記載のインクジェット記録方法。
  6. 【請求項6】 前記熱エネルギー作用部の吐出口側端部
    と前記気泡の吐出口側端部との距離Laは、前記作用部
    の吐出口側とは反対側の端部と前記気泡の吐出口側とは
    反対側の端部との距離Lbに対して、La/Lb≧1な
    る条件下で、前記気泡を前記吐出口において外気と連通
    させることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに
    記載のインクジェット記録方法。
  7. 【請求項7】 被記録媒体にインクを吐出することによ
    り、記録を行うインクジェット記録装置において、 インクを吐出するための吐出口と、該吐出口に連通する
    インク路を具えた記録ヘッドと、 該記録ヘッドの前記インク路に設けられる第1熱エネル
    ギー発生手段と、 前記インク路において、前記第1熱エネルギー発生手段
    が設けられる部位より前記吐出口から遠い部位に設けら
    れる第2熱エネルギー発生手段と、 前記第1および第2熱エネルギー発生手段を駆動するこ
    とにより、インクにそれぞれ第1の気泡および第2の気
    泡を発生させ、前記第1の気泡の生成に基づいて前記吐
    出を行う過程で、当該第1の気泡を前記吐出口において
    連通させるための駆動手段と、 を具えたことを特徴とするインクジェット記録装置。
  8. 【請求項8】 前記第1の気泡の発生は、前記第2の気
    泡の発生より遅れることを特徴とする請求項7に記載の
    インクジェット記録装置。
  9. 【請求項9】 熱エネルギー作用部から熱エネルギーを
    発生することで供給されたインクに膜沸騰による気泡を
    形成し、該気泡を外気に連通させて吐出部からインク滴
    を吐出するインクジェット記録装置であって、 前記インク供給方向に関して前記熱エネルギー作用部よ
    りも上流側のインクに作用して、上記気泡形成前の吐出
    部周辺におけるインク先端位置を変更するための手段を
    有することを特徴とするインクジェット記録装置。
  10. 【請求項10】 前記インクジェット記録装置は、イン
    ク温度を40度以上の温度に保持する温度制御手段を有
    することを特徴とする請求項9に記載のインクジェット
    記録装置。
JP3281598A 1991-10-28 1991-10-28 インクジエツト記録方法およびインクジエツト記録装置 Pending JPH05116446A (ja)

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