JPH05116144A - 樹脂補強材料の製造法並びに成形材料の製造法 - Google Patents
樹脂補強材料の製造法並びに成形材料の製造法Info
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- JPH05116144A JPH05116144A JP4091500A JP9150092A JPH05116144A JP H05116144 A JPH05116144 A JP H05116144A JP 4091500 A JP4091500 A JP 4091500A JP 9150092 A JP9150092 A JP 9150092A JP H05116144 A JPH05116144 A JP H05116144A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 表面が平滑で強度の大きい、FRTP成形体
を得る。 【構成】 広がり係数2〜4.5のガラス繊維束、広が
り係数1.2〜1.8のガラス繊維束及び広がり係数2
〜4.5のガラス繊維束を夫々切断刃で押圧して切断し
て切断物とし、切断物をこの順序で落下堆積させてマッ
ト状物とし、このマット状物を用いて樹脂補強材料、成
形材料を製造する。
を得る。 【構成】 広がり係数2〜4.5のガラス繊維束、広が
り係数1.2〜1.8のガラス繊維束及び広がり係数2
〜4.5のガラス繊維束を夫々切断刃で押圧して切断し
て切断物とし、切断物をこの順序で落下堆積させてマッ
ト状物とし、このマット状物を用いて樹脂補強材料、成
形材料を製造する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、FRTP成形体のよう
な繊維で補強された樹脂成形体の製造に好適に用いられ
る樹脂補強材料の製造法並びにFRTP成形体の製造に
好適に用いられる成形材料の製造法に関する。
な繊維で補強された樹脂成形体の製造に好適に用いられ
る樹脂補強材料の製造法並びにFRTP成形体の製造に
好適に用いられる成形材料の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】ブッシングから引出された多数のガラス
繊維に集束剤を附与、集束してなるガラス繊維束或はガ
ラス繊維束の切断物は、樹脂補強材料として広く用いら
れている。樹脂補強材料を、集束本数或は1,000m
当りの重量(gr)(TEX)の大きいガラス繊維束で
構成すると、得られた樹脂成形体の表面に繊維束が浮き
出して平滑な表面が得られなくなる。逆に、樹脂補強材
料をTEXの極めて小さい繊維束或はモノフィラメント
で構成すると、表面の平滑性は向上するが、成形時のガ
ラス繊維流動性が低下する。このため、表面をTEXの
極めて小さい繊維束或はモノフィラメントで構成し、中
心部をTEXの大きい繊維束で構成したサンドイッチ状
のマット状物よりなる樹脂補強材料が提案されている。
(特公昭57−54304号公報参照)
繊維に集束剤を附与、集束してなるガラス繊維束或はガ
ラス繊維束の切断物は、樹脂補強材料として広く用いら
れている。樹脂補強材料を、集束本数或は1,000m
当りの重量(gr)(TEX)の大きいガラス繊維束で
構成すると、得られた樹脂成形体の表面に繊維束が浮き
出して平滑な表面が得られなくなる。逆に、樹脂補強材
料をTEXの極めて小さい繊維束或はモノフィラメント
で構成すると、表面の平滑性は向上するが、成形時のガ
ラス繊維流動性が低下する。このため、表面をTEXの
極めて小さい繊維束或はモノフィラメントで構成し、中
心部をTEXの大きい繊維束で構成したサンドイッチ状
のマット状物よりなる樹脂補強材料が提案されている。
(特公昭57−54304号公報参照)
【0003】
【発明が解決しようとする課題】特公昭57−5430
4号の方法(従来技術)は、次のような欠点を有する。
TEXの極めて小さい繊維束は、集束本数を小とするこ
とにより製造し得る理であるが、集束本数を小とすると
生産性が大幅に低下するため、従来技術においては、T
EXの大きい繊維束を切断し、この切断物(CS)をカ
ーディングマシンに供給し、開繊することによってTE
Xの極めて小さい繊維束とモノフィラメントの混合物を
製造する。このため開繊工程中に繊維が飛散して環境を
汚染したり、開繊に伴って繊維が傷ついたり、切断した
りするため、この方法で得られた補強材料を使用した樹
脂成形体は品質のバラツキが生じ易く、モノフィラメン
トがからみあっているため成形時のガラス繊維流動性も
悪くなる。本発明は、上述した従来技術の問題点を解消
し、環境汚染、成形時のガラス繊維流動性の低下を招来
することなく、品質のバラツキが小さく、しかも製造工
程も簡単で工業生産に極めて好適な製造法を提供するこ
とを目的とする。
4号の方法(従来技術)は、次のような欠点を有する。
TEXの極めて小さい繊維束は、集束本数を小とするこ
とにより製造し得る理であるが、集束本数を小とすると
生産性が大幅に低下するため、従来技術においては、T
EXの大きい繊維束を切断し、この切断物(CS)をカ
ーディングマシンに供給し、開繊することによってTE
Xの極めて小さい繊維束とモノフィラメントの混合物を
製造する。このため開繊工程中に繊維が飛散して環境を
汚染したり、開繊に伴って繊維が傷ついたり、切断した
りするため、この方法で得られた補強材料を使用した樹
脂成形体は品質のバラツキが生じ易く、モノフィラメン
トがからみあっているため成形時のガラス繊維流動性も
悪くなる。本発明は、上述した従来技術の問題点を解消
し、環境汚染、成形時のガラス繊維流動性の低下を招来
することなく、品質のバラツキが小さく、しかも製造工
程も簡単で工業生産に極めて好適な製造法を提供するこ
とを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明においては、広がり係数2〜4.5のガラス
繊維束切断物、広がり係数1.2〜1.8のガラス繊維
束切断物及び広がり係数2〜4.5のガラス繊維束切断
物をこの順序で落下堆積させてマット状物とし、このマ
ット状物を構成するガラス繊維を結合して保形性を附与
することにより樹脂補強材料を製造する。又、熱可塑性
樹脂シートの上に、広がり係数2〜4.5のガラス繊維
束、広がり係数1.2〜1.8のガラス繊維束及び広が
り係数2〜4.5のガラス繊維束を切断刃で押圧切断し
て切断物とし、この切断物をこの順序で落下堆積させて
マット状物を形成させ、その上に熱可塑性樹脂シートを
重ね、挟圧加熱して熱可塑性樹脂シートを溶融、軟化さ
せて熱可塑性樹脂シートをマット状物に滲み込ませるこ
とにより成形材料を製造する。
に、本発明においては、広がり係数2〜4.5のガラス
繊維束切断物、広がり係数1.2〜1.8のガラス繊維
束切断物及び広がり係数2〜4.5のガラス繊維束切断
物をこの順序で落下堆積させてマット状物とし、このマ
ット状物を構成するガラス繊維を結合して保形性を附与
することにより樹脂補強材料を製造する。又、熱可塑性
樹脂シートの上に、広がり係数2〜4.5のガラス繊維
束、広がり係数1.2〜1.8のガラス繊維束及び広が
り係数2〜4.5のガラス繊維束を切断刃で押圧切断し
て切断物とし、この切断物をこの順序で落下堆積させて
マット状物を形成させ、その上に熱可塑性樹脂シートを
重ね、挟圧加熱して熱可塑性樹脂シートを溶融、軟化さ
せて熱可塑性樹脂シートをマット状物に滲み込ませるこ
とにより成形材料を製造する。
【0005】本発明者は、ガラス繊維束を切断刃を押圧
して切断する切断工程を利用して解繊することを試み、
本発明に到達したものである。本発明者は、各種の実験
を繰返す過程において、次下詳述する広がり係数が特定
範囲内A(2〜4.5望ましくは2.2〜3.5)にあ
るガラス繊維束を切断刃で押圧して切断するならば、ガ
ラス繊維束はこの切断に伴なう押圧力により偏平化して
落下中にTEXの小さい繊維束或はモノフィラメント状
に開繊し、上述したサンドイッチ状のマット状物の表面
部を形成するのに極めて好適な状態となること、又この
広がり係数が特定範囲B(1.2〜1.8望ましくは
1.4〜1.7)にあるガラス繊維束を同様に切断する
ならば、マット状物の中心部を形成するのに極めて好適
なガラス繊維束の切断物が得られることが判明した。
して切断する切断工程を利用して解繊することを試み、
本発明に到達したものである。本発明者は、各種の実験
を繰返す過程において、次下詳述する広がり係数が特定
範囲内A(2〜4.5望ましくは2.2〜3.5)にあ
るガラス繊維束を切断刃で押圧して切断するならば、ガ
ラス繊維束はこの切断に伴なう押圧力により偏平化して
落下中にTEXの小さい繊維束或はモノフィラメント状
に開繊し、上述したサンドイッチ状のマット状物の表面
部を形成するのに極めて好適な状態となること、又この
広がり係数が特定範囲B(1.2〜1.8望ましくは
1.4〜1.7)にあるガラス繊維束を同様に切断する
ならば、マット状物の中心部を形成するのに極めて好適
なガラス繊維束の切断物が得られることが判明した。
【0006】広がり係数の定義 図1に示すようにガラス繊維束1を円筒状に回巻した回
巻体2を回転軸3に回転自在に軸支し、この回巻体2か
らガラス繊維束1を引出し、直径2cmのガイドバー4
を、3cmの間隔で、各中心軸が同一平面上にあって互
いに平行であり、且つガラス繊維束の引出し方向と直交
するよう5個平行に配置し、この間を3Kgfの張力を
与えた状態で引出し、ガイドバーへの入口X点、ガイド
バーからの出口Y点における繊維束の巾(広がり)を測
定し、出口における広がり/入口における広がりを広が
り係数と定義する。なお、ガイドバーの太さ、間隔が広
がり係数に及ぼす影響は微少であり、この広がり係数の
大きさは、ガイドバーの中心を結ぶ線Hと、ガラス繊維
束とガイドの接点とガードバーの中心を結ぶ直線のなす
角Θ、及びガラス繊維束に与えられる張力によってほぼ
定まる。なお、5はガラス繊維束に所定の張力を与える
ための、一端を固定したバンドブレーキ6の他端に設け
られた重鍾である。又、ガラス繊維束が一旦集束したT
EXの小さい繊維束を複数本引揃えたものの場合、広が
り係数は、TEXの小さい繊維束について測定する。
巻体2を回転軸3に回転自在に軸支し、この回巻体2か
らガラス繊維束1を引出し、直径2cmのガイドバー4
を、3cmの間隔で、各中心軸が同一平面上にあって互
いに平行であり、且つガラス繊維束の引出し方向と直交
するよう5個平行に配置し、この間を3Kgfの張力を
与えた状態で引出し、ガイドバーへの入口X点、ガイド
バーからの出口Y点における繊維束の巾(広がり)を測
定し、出口における広がり/入口における広がりを広が
り係数と定義する。なお、ガイドバーの太さ、間隔が広
がり係数に及ぼす影響は微少であり、この広がり係数の
大きさは、ガイドバーの中心を結ぶ線Hと、ガラス繊維
束とガイドの接点とガードバーの中心を結ぶ直線のなす
角Θ、及びガラス繊維束に与えられる張力によってほぼ
定まる。なお、5はガラス繊維束に所定の張力を与える
ための、一端を固定したバンドブレーキ6の他端に設け
られた重鍾である。又、ガラス繊維束が一旦集束したT
EXの小さい繊維束を複数本引揃えたものの場合、広が
り係数は、TEXの小さい繊維束について測定する。
【0007】本発明者の実験結果によれば、広がり係数
2〜4.5望ましくは、広がり係数2.2〜3.5のガ
ラス繊維束を用い、切断刃でゴムロール等に押圧して切
断、落下せしめるならば、繊維束はこの押圧力により偏
平化され、落下中に解繊して、上述のサンドイッチ状の
マット状物の表面部を形成するのに極めて好適な、バラ
ツキの小さい切断物が得られることが判明した。広がり
係数があまり大きいと、ガラス繊維に毛羽立ちが生じ易
くなり、外観が不良となり易い。広がり係数があまり小
さいと、開繊が不充分となり、外観が不良となり易い。
広がり係数は、ガラス繊維に付与される集束剤の種数、
重合度、附与量、乾燥条件等によって左右されるが、集
束剤中の被膜形成剤として被膜形成作用の弱いものを用
い、且つ集束剤中の被膜形成剤の量を小とし、カップリ
ング剤、潤滑剤の量を大とした場合、上記条件を充足し
易い。
2〜4.5望ましくは、広がり係数2.2〜3.5のガ
ラス繊維束を用い、切断刃でゴムロール等に押圧して切
断、落下せしめるならば、繊維束はこの押圧力により偏
平化され、落下中に解繊して、上述のサンドイッチ状の
マット状物の表面部を形成するのに極めて好適な、バラ
ツキの小さい切断物が得られることが判明した。広がり
係数があまり大きいと、ガラス繊維に毛羽立ちが生じ易
くなり、外観が不良となり易い。広がり係数があまり小
さいと、開繊が不充分となり、外観が不良となり易い。
広がり係数は、ガラス繊維に付与される集束剤の種数、
重合度、附与量、乾燥条件等によって左右されるが、集
束剤中の被膜形成剤として被膜形成作用の弱いものを用
い、且つ集束剤中の被膜形成剤の量を小とし、カップリ
ング剤、潤滑剤の量を大とした場合、上記条件を充足し
易い。
【0008】広がり係数1.2〜1.8望ましくは、広
がり係数1.4〜1.7のガラス繊維束を同様に切断落
下させることによりサンドイッチ状のマット状物の中心
部として極めて好適な切断物を得ることができた。広が
り係数があまり大きいと、繊維束が開繊して成形時のガ
ラス繊維流動性をそこない易く、広がり係数があまり小
さいと樹脂の含浸が不充分となり、強度不足が生じ易
い。この場合、被膜形成作用の強い被膜形成剤を比較的
多量に用いて集束したガラス繊維束を用いるのが好まし
い。
がり係数1.4〜1.7のガラス繊維束を同様に切断落
下させることによりサンドイッチ状のマット状物の中心
部として極めて好適な切断物を得ることができた。広が
り係数があまり大きいと、繊維束が開繊して成形時のガ
ラス繊維流動性をそこない易く、広がり係数があまり小
さいと樹脂の含浸が不充分となり、強度不足が生じ易
い。この場合、被膜形成作用の強い被膜形成剤を比較的
多量に用いて集束したガラス繊維束を用いるのが好まし
い。
【0009】次に、図2に就いて、請求項1記載の樹脂
補強材料の製造法を説明する。広がり係数2〜4.5望
ましくは広がり係数2.2〜3.5のガラス繊維束より
なる回巻体8からガラス繊維束7を引出して、互いに逆
方向に回転する、切断刃9を放射状に固定した円筒状支
持体10とゴムロール11との間に繊維束7を送り、ガ
ラス繊維束7を切断し、切断物を連続的に引出された不
繊布12上に落下させる。次いで、広がり係数1.2〜
1.8望ましくは、広がり係数1.4〜1.7のガラス
繊維束13を同様に回巻体14から引出し、同様に切断
してガラス繊維束7の切断物上に落下させる。更に、広
がり係数2〜4.5望ましくは、広がり係数2.2〜
3.5のガラス繊維束7を同様に切断して落下させる。
これらのガラス繊維束7,13の切断長さは夫々3〜
1,000mm,3〜1,000mm,望ましくは6〜
300mm,6〜300mm,又落下堆積せしむべき繊
維束の量は1m2 当たり夫々100〜3,000gr,
20〜1,000gr,100〜3,000gr望まし
くは200〜1,500gr,50〜500gr,20
0〜1,500grとするのが適当である。
補強材料の製造法を説明する。広がり係数2〜4.5望
ましくは広がり係数2.2〜3.5のガラス繊維束より
なる回巻体8からガラス繊維束7を引出して、互いに逆
方向に回転する、切断刃9を放射状に固定した円筒状支
持体10とゴムロール11との間に繊維束7を送り、ガ
ラス繊維束7を切断し、切断物を連続的に引出された不
繊布12上に落下させる。次いで、広がり係数1.2〜
1.8望ましくは、広がり係数1.4〜1.7のガラス
繊維束13を同様に回巻体14から引出し、同様に切断
してガラス繊維束7の切断物上に落下させる。更に、広
がり係数2〜4.5望ましくは、広がり係数2.2〜
3.5のガラス繊維束7を同様に切断して落下させる。
これらのガラス繊維束7,13の切断長さは夫々3〜
1,000mm,3〜1,000mm,望ましくは6〜
300mm,6〜300mm,又落下堆積せしむべき繊
維束の量は1m2 当たり夫々100〜3,000gr,
20〜1,000gr,100〜3,000gr望まし
くは200〜1,500gr,50〜500gr,20
0〜1,500grとするのが適当である。
【0010】このようにして得られたサンドイッチ構造
を有するマット状物を構成するガラス繊維同志を結合し
て保形性を附与する。例えばマット状物15を巻取り装
置16で巻取って連続的に引張りつつ、ニードリング装
置17を用いてニードリングを行うことによってガラス
繊維を結合することができる。或は、マットバインダを
切断装置の間で供給し、マット状物を挟圧しつつ加熱す
ることによりガラス繊維同志を結合することもできる。
マットバインダとしては熱可塑性ポリエステル、PP,
PE,ナイロン,PBT,PET,PVA,塩ビ,PO
M,酢ビ等が好適に使用できる。マットバインダの附与
量は固形分としてガラス繊維重量の1〜15wt%,望
ましくは2〜10wt%とするのが適当である。このよ
うにして得られた樹脂補強材料は、FRTP用として特
に好適であるが、FRP用として用いることもできる。
なお、マットバインダは粉末として附与した後、加熱溶
融してもよく、或は溶融物を噴霧することもできる。
を有するマット状物を構成するガラス繊維同志を結合し
て保形性を附与する。例えばマット状物15を巻取り装
置16で巻取って連続的に引張りつつ、ニードリング装
置17を用いてニードリングを行うことによってガラス
繊維を結合することができる。或は、マットバインダを
切断装置の間で供給し、マット状物を挟圧しつつ加熱す
ることによりガラス繊維同志を結合することもできる。
マットバインダとしては熱可塑性ポリエステル、PP,
PE,ナイロン,PBT,PET,PVA,塩ビ,PO
M,酢ビ等が好適に使用できる。マットバインダの附与
量は固形分としてガラス繊維重量の1〜15wt%,望
ましくは2〜10wt%とするのが適当である。このよ
うにして得られた樹脂補強材料は、FRTP用として特
に好適であるが、FRP用として用いることもできる。
なお、マットバインダは粉末として附与した後、加熱溶
融してもよく、或は溶融物を噴霧することもできる。
【0011】次に請求項4記載の発明を図3に就いて説
明する。図3においては、図2の不繊布12に代えて合
成樹脂シート18を使用する。合成樹脂シートとしては
厚み0.2〜3mm望ましくは0.4〜2mmの、熱可
塑性ポリエステル、PP,PE,ナイロン,PBT,P
ET,PVA,塩ビ,POM,酢ビ等のシートが好適に
使用できる。合成樹脂シート18上に図2と同様にサン
ドイッチ状のマット状物15を形成させた後、更に合成
樹脂シート18を重ね、例えば一対の矢印の方向に移動
する金属板19を有する連続プレス装置20の間を通過
させ、この間に挟圧加熱を行って合成樹脂シート18を
溶融或は軟化させてマット状物に滲み込ませることによ
り成形材料21を製造する。なお、シートはオンライン
で押出しによって製造することもできる。
明する。図3においては、図2の不繊布12に代えて合
成樹脂シート18を使用する。合成樹脂シートとしては
厚み0.2〜3mm望ましくは0.4〜2mmの、熱可
塑性ポリエステル、PP,PE,ナイロン,PBT,P
ET,PVA,塩ビ,POM,酢ビ等のシートが好適に
使用できる。合成樹脂シート18上に図2と同様にサン
ドイッチ状のマット状物15を形成させた後、更に合成
樹脂シート18を重ね、例えば一対の矢印の方向に移動
する金属板19を有する連続プレス装置20の間を通過
させ、この間に挟圧加熱を行って合成樹脂シート18を
溶融或は軟化させてマット状物に滲み込ませることによ
り成形材料21を製造する。なお、シートはオンライン
で押出しによって製造することもできる。
【0012】この成形材料21はそのまま、スタンパブ
ルシートとしてスタンプ成形に用いることにより好適な
結果を得ることができる。
ルシートとしてスタンプ成形に用いることにより好適な
結果を得ることができる。
【0013】
【作用】広がり係数2〜4.5のガラス繊維束、広がり
係数1.2〜1.8のガラス繊維束及び広がり係数2〜
4.5のガラス繊維束を夫々切断刃で押圧して切断して
切断物とし、切断物をこの順序で落下堆積させてマット
状物とすることにより、表面を形成するガラス繊維束を
偏平化して開繊し、樹脂補強材として好適なサンドイッ
チ状のマット状物を形成させる。
係数1.2〜1.8のガラス繊維束及び広がり係数2〜
4.5のガラス繊維束を夫々切断刃で押圧して切断して
切断物とし、切断物をこの順序で落下堆積させてマット
状物とすることにより、表面を形成するガラス繊維束を
偏平化して開繊し、樹脂補強材として好適なサンドイッ
チ状のマット状物を形成させる。
【0014】
【実施例1】平均直径13μのガラス繊維にポリオレフ
ィンエマルジョンを3wt%,アミノシランを0.5w
t%,ノニオン系界面活性剤を0.5wt%含む集束剤
を固形分として0.4wt%附与して、3,200本集
束、乾燥してTEX1,150、広がり係数2.8のガ
ラス繊維束(ロービング1)を得た。平径直径13μの
ガラス繊維にエポキシエマルジョンを5wt%,アミノ
シランを0.5wt%,ノニオン系界面活性剤を0.5
wt%含む集束剤を固形分として0.6wt%附与し
て、200本集束、乾燥してTEX70、広がり係数
1.6のガラス繊維束を得た。このガラス繊維束を32
本引揃えてTEX2,310の引揃えロービング(ロー
ビング2)を製造した。厚み1mmのポリプロピレンシ
ートを連続的に引出し、ロービング1を、回転する切断
刃を放射状に固定した支持体と、ゴムロールよりなる切
断装置へ供給し、支持体を回転させて、ロービング1を
ゴムロールに押圧して25mmの長さに切断し、シート
上に500gr/m2 の割合で落下堆積させた。この上
にロービング2を同様に25mmの長さに切断した切断
物を200gr/m2 の割合で落下堆積させ、その上に
更にロービング1を25mmの長さに切断した切断物を
500gr/m2 の割合で落下堆積させてサンドイッチ
状のマット状物とした。この上に、厚み1mmのポリプ
ロピレンシートを重ね、210℃において10Kg/c
m2 の圧力で挟圧し、ポリプロピレンをマット状物に滲
み込ませ、シート状の成形材料を得た。この成形材料を
使用して得られた成形体の強度、外観を表1に示す。
ィンエマルジョンを3wt%,アミノシランを0.5w
t%,ノニオン系界面活性剤を0.5wt%含む集束剤
を固形分として0.4wt%附与して、3,200本集
束、乾燥してTEX1,150、広がり係数2.8のガ
ラス繊維束(ロービング1)を得た。平径直径13μの
ガラス繊維にエポキシエマルジョンを5wt%,アミノ
シランを0.5wt%,ノニオン系界面活性剤を0.5
wt%含む集束剤を固形分として0.6wt%附与し
て、200本集束、乾燥してTEX70、広がり係数
1.6のガラス繊維束を得た。このガラス繊維束を32
本引揃えてTEX2,310の引揃えロービング(ロー
ビング2)を製造した。厚み1mmのポリプロピレンシ
ートを連続的に引出し、ロービング1を、回転する切断
刃を放射状に固定した支持体と、ゴムロールよりなる切
断装置へ供給し、支持体を回転させて、ロービング1を
ゴムロールに押圧して25mmの長さに切断し、シート
上に500gr/m2 の割合で落下堆積させた。この上
にロービング2を同様に25mmの長さに切断した切断
物を200gr/m2 の割合で落下堆積させ、その上に
更にロービング1を25mmの長さに切断した切断物を
500gr/m2 の割合で落下堆積させてサンドイッチ
状のマット状物とした。この上に、厚み1mmのポリプ
ロピレンシートを重ね、210℃において10Kg/c
m2 の圧力で挟圧し、ポリプロピレンをマット状物に滲
み込ませ、シート状の成形材料を得た。この成形材料を
使用して得られた成形体の強度、外観を表1に示す。
【表1】
【0015】
【実施例2】実施例1のロービング1,2に代え広がり
係数2,1及び1,3のものを使用し同様な実験を行っ
た結果を表1に示す。
係数2,1及び1,3のものを使用し同様な実験を行っ
た結果を表1に示す。
【0016】
【実施例3】実施例1のロービング1,2に代え広がり
係数3,9及び1,8のものを使用し同様な実験を行っ
た結果を表1に示す。
係数3,9及び1,8のものを使用し同様な実験を行っ
た結果を表1に示す。
【0017】[比較例1,2,3]実施例1のロービン
グ1,2に代え、夫々広がり係数2.7及び1.1,
1.6及び1.6,1.5及び1.1のものを使用し同
様な実験を行った結果を表1に示す。
グ1,2に代え、夫々広がり係数2.7及び1.1,
1.6及び1.6,1.5及び1.1のものを使用し同
様な実験を行った結果を表1に示す。
【0018】
【発明の効果】平滑な表面を有し、強度の大きいFRT
P成形品が得られる。
P成形品が得られる。
【0019】
【図1】広がり係数の測定法を説明するための正面図で
ある。
ある。
【図2】樹脂補強材料の製造法を説明するための正面図
である。
である。
【図3】成形材料の製造法を説明するための正面図であ
る。
る。
1 ガラス繊維束 2 回巻体 3 回転軸 4 ガイドバー 5 重錘 6 バンドブレーキ 7 ガラス繊維束 8 回巻体 9 切断刃 10 支持体 11 ゴムロール 12 不繊布 13 ガラス繊維束 14 回巻体 15 マット状物 16 巻取装置 17 ニードリング装置 18 合成樹脂シート 19 金属板 20 連続プレス装置 21 成形材料
Claims (4)
- 【請求項1】 広がり係数2〜4.5のガラス繊維束切
断物、広がり係数1.2〜1.8のガラス繊維束切断物
及び広がり係数2〜4.5のガラス繊維束切断物をこの
順序で落下堆積させてマット状物とし、このマット状物
を構成するガラス繊維を結合して保形性を附与すること
を特徴とする樹脂補強材料の製造法。 - 【請求項2】 ガラス繊維の結合をニードリングで行な
う請求項1記載の製造法。 - 【請求項3】 ガラス繊維の結合をマットバインダの附
与で行なう請求項1記載の製造法。 - 【請求項4】 熱可塑性樹脂シートの上に、広がり係数
2〜4.5のガラス繊維束、広がり係数1.2〜1.8
のガラス繊維束及び広がり係数2〜4.5のガラス繊維
束を切断刃で押圧切断して切断物とし、この切断物をこ
の順序で落下堆積させて、マット状物を形成させ、その
上に熱可塑性樹脂シートを重ね、挟圧加熱して熱可塑性
樹脂シートを溶融、軟化させてマット状物に滲み込ませ
ることを特徴とする成形材料の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4091500A JPH0759365B2 (ja) | 1991-03-29 | 1992-03-18 | 樹脂補強材料の製造法並びに成形材料の製造法 |
Applications Claiming Priority (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3-89277 | 1991-03-29 | ||
JP3089277A JPH0584735A (ja) | 1991-03-29 | 1991-03-29 | 樹脂補強材料の製造法並びに成形材料の製造法 |
JP3-103350 | 1991-04-09 | ||
JP3103350A JPH07242755A (ja) | 1990-04-13 | 1991-04-09 | 樹脂補強用ガラス繊維束並びに成形材料の製造法 |
JP4091500A JPH0759365B2 (ja) | 1991-03-29 | 1992-03-18 | 樹脂補強材料の製造法並びに成形材料の製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05116144A true JPH05116144A (ja) | 1993-05-14 |
JPH0759365B2 JPH0759365B2 (ja) | 1995-06-28 |
Family
ID=27306082
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4091500A Expired - Lifetime JPH0759365B2 (ja) | 1991-03-29 | 1992-03-18 | 樹脂補強材料の製造法並びに成形材料の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0759365B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020201098A (ja) * | 2019-06-07 | 2020-12-17 | 大成ラミック株式会社 | 断層観察キット |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0584735A (ja) * | 1991-03-29 | 1993-04-06 | Asahi Fiber Glass Co Ltd | 樹脂補強材料の製造法並びに成形材料の製造法 |
-
1992
- 1992-03-18 JP JP4091500A patent/JPH0759365B2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0584735A (ja) * | 1991-03-29 | 1993-04-06 | Asahi Fiber Glass Co Ltd | 樹脂補強材料の製造法並びに成形材料の製造法 |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020201098A (ja) * | 2019-06-07 | 2020-12-17 | 大成ラミック株式会社 | 断層観察キット |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0759365B2 (ja) | 1995-06-28 |
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