JPH05113207A - 燃焼器 - Google Patents

燃焼器

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JPH05113207A
JPH05113207A JP27416991A JP27416991A JPH05113207A JP H05113207 A JPH05113207 A JP H05113207A JP 27416991 A JP27416991 A JP 27416991A JP 27416991 A JP27416991 A JP 27416991A JP H05113207 A JPH05113207 A JP H05113207A
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flame
flame stabilizer
air
combustor
primary
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Application number
JP27416991A
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English (en)
Inventor
Tadataka Murakami
忠孝 村上
Masayuki Taniguchi
正行 谷口
Kiyoshi Narato
清 楢戸
Yoshinobu Kobayashi
啓信 小林
Shigeru Azuhata
茂 小豆畑
Michio Kuroda
倫夫 黒田
Isao Sato
勲 佐藤
Satoshi Tsukahara
聡 塚原
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 燃焼中に保炎器を冷却し、焼損を防止する。 【構成】 燃料と空気の混合気を吹き出すノズルと、該
混合気を燃焼させる燃焼室と、前記吹き出された混合気
を衝突させ火炎を保持する保炎器2,4とを備えてなる
燃焼器において、前記保炎器2,4を中空部を備えた構
造とし、該中空部に冷却媒体16を供給する導管4B,2
1と、保炎器内部から受熱面(基部面)を冷却したあと
の前記冷却媒体を放出する放出口15,17を設ける。 【効果】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、保炎器を備えた燃焼器
に係り、特に保炎器の寿命の延長に配慮した燃焼器に関
する。
【0002】
【従来の技術】気体及び液体燃料を安定に燃焼するため
の技術、特に予混合火炎の安定化技術として代表的な技
術に、保炎器を用いる方法があり、ジェットエンジンの
アフタ−バ−ナ用として実用化されている(例えば米国
特許4,170,109号)。しかし、保炎器は火炎により過熱さ
れるため焼損し易い。また、最近では保炎器の上流側に
火炎が移動する、所謂逆火に至るまでの余裕が増加する
ことや、保炎器自体の冷却によって保炎器の焼損を防ぐ
方法も示されている。例えば、特開平1−189420
号公報には、ジェットエンジンのアフターバーナに、個
々の保炎器を列ねて環状に構成したものを燃焼室の外側
に沿って設け、断面V形の環状をなす保炎器をその内側
に設けた保炎器集成体が示されている。しかし、燃料と
空気の流れに対する考慮が十分ではないため、前述の二
つの環状保炎器だけでは、中心部の火炎を保炎すること
ができない。また、個々の保炎器を列ねて環状に構成し
たものが、燃焼室の外側に沿って設けられた保炎器で
は、保炎器の内部に排気ガスや空気を通し、保炎器24
個それぞれに設けたルーバから吹き出した前記排気ガス
や空気で保炎器の後面(流れに対して下流側)を冷却す
る方法がある。しかし、排気ガスや空気を用いる方法
は、燃料と空気の混合気を保炎器の後面でわざわざ希薄
にするので燃焼火炎を形成するためには燃料を増す必要
があり、空気と燃料の混合が良好に行われない。そのた
め火炎が長くなり、発電用ガスタービン燃焼器に用いた
場合には燃焼室を大きくしなければならない。さらに、
ルーバから吹き出された冷却媒体は境膜冷却に使われる
ため、冷却媒体は強烈に吹き出されねばならず、その結
果火炎が吹き飛び、保炎器としての機能を十分発揮しな
い。
【0003】ガスタ−ビン燃焼器では、燃焼用空気の温
度が300℃〜400℃と高く、保炎器が焼損し易いの
で、保炎器の冷却が特に望まれる。
【0004】また、保炎器の周りを流れる燃料と空気の
混合した気流(以下、混合気体と称する)によりある程
度の保炎器の冷却はできるが、高負荷燃焼の時は十分に
保炎器を冷却することが難しい。従って、従来の技術で
は、保炎器を壊すことなく、火炎の長さをできるだけ短
く、さらに火炎を保持する機能を失わせずに、保炎器を
冷却することが出来ない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述のように従来技術
では、火炎を安定化し、保炎器を破損させることなく、
保炎器を実用燃焼器に適用することは困難であり、適用
範囲も限られる。
【0006】保炎器として最も構造が簡単であるものの
一つは、燃料と空気の混合気体の主流方向に対して平行
とならないよう、混合気体が衝突するように設置された
平板型であり、平板の後流には高温の燃焼ガスの循環流
が形成される。この高温燃焼ガスの循環流により保炎器
は加熱される。一方では、平板の抵抗物体に衝突する混
合気体により、保炎器は冷却される。
【0007】拡散燃焼でも火炎を安定に保持することは
同じであるが、低NOx燃焼に有効な予混合燃焼を実用
化する上での問題点のひとつは、希薄燃焼であるため火
炎が不安定になり、振動しやすいことである。火炎が振
動する原因のひとつは、火炎が保持される火炎基部の位
置が一定しないことにある。
【0008】本発明の第一の目的は、焼損のおそれがな
く、壊れず、かつ安定に火炎を形成できる、信頼性の高
い保炎器を提供することにある。
【0009】本発明の第二の目的は、低NOxでかつ安
定な火炎が得られる拡散燃焼器や、ガスタ-ビン燃焼器
を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記第一の目的は、拡散
火炎や、予混合火炎を安定に形成するための保炎器にお
いて、前記保炎器の特定の部分に火炎基部を付着させる
手段と、前記火炎の付着部の冷却を促進する手段を設け
ることで達成できる。具体的な、保炎器の特定の部分に
予混合火炎基部を付着させる手段としては、保炎器下流
側先端部に角部を設け、さらに混合気体が衝突する冷却
面を設けることが有効である。保炎器先端の角部を鋭角
とすることで安定に火炎を形成できる。火炎の付着部の
冷却を促進するには、保炎器内部に冷却媒体を流通させ
る中空部を設け、さらに該中空部に冷却媒体を流入させ
る流入口と、前記中空部内での冷却作用を終えた冷却媒
体を燃焼室内に放出させる放出口とを設ければよい。保
炎器の火炎の付着部以外の部分の外周部は、燃料と空気
の混合気体で冷却することが望ましい。火炎の付着部を
冷却する他の手段としては、冷却板を保炎器に設置する
のがよい。冷却板は保炎器の側面に対して、火炎の付着
部(基部面)に直接接触させて設置し、冷却板の幅を保
炎器の幅と同じか、或いはそれより小さくし、冷却板を
混合気体の流れ方向に対して平行に配置して混合気体の
流れで冷却する。
【0011】冷却作用を終えた冷却媒体を燃焼室内に放
出させる放出口は、混合気体流が衝突する前記冷却面に
該冷却媒体が放出される位置に設けることも可能であ
り、前記基部面よりも上流側でかつ前記冷却面に衝突す
ることのない混合気体流中に、該混合気体流の主流方向
に対して垂直の方向に冷却媒体を放出する位置に設ける
ことも可能である。
【0012】また、保炎器を効率良く冷却するために
は、混合気体の流れが衝突する冷却面の面積を、基部面
すなわち火炎または燃焼後の高温気体が接触する受熱面
の面積より大きくするのがよい。さらに、混合気体が衝
突する前記冷却面近傍に流れのよどみ点が発生すること
を防止する手段を設けるのがよい。具体的には、冷却面
を、混合気体の流れ方向に対し、30°〜45°に傾けた傾
斜面とするのがよい。
【0013】保炎器の受熱面内に局所的な高温領域を発
生させないためには、先端部を除き角部や突起及びくぼ
みのない受熱面を形成するのがよい。
【0014】保炎器の具体的な構成は、断面形状が三角
形であり、三角形の一つの角の角度が60°以上90°以下
であり、前記の角をはさむ二つの面に燃料と空気の混合
気体が衝突する保炎器とするのがよい。さらに、この、
前記の角をはさむ二つの面に冷却板を設置することで、
保炎器は効率良く冷却される。さらにまた、大型の燃焼
器に適用するためには、円環型の保炎器とするのが好ま
しい。
【0015】なお、保炎器を中空構造とし、保炎器の内
部へ冷却媒体を導き入れ、前記冷却媒体を保炎器の受熱
面、及び先端部に衝突させる構造として、前記の角をは
さむ二つの面の根元から抜き出しするようにしてもよ
い。
【0016】燃焼負荷を増大すると火炎温度が上昇し、
保炎器の温度も上昇するために燃焼負荷に応じた冷却媒
体を供給する手段或は、保炎器から冷却媒体を抜き出す
手段を設けることが望ましい。具体的には、実際に使用
する燃焼用空気の一部、または冷却用に設置されたコン
プレッサから供給される空気、または前記コンプレッサ
から供給される空気に水滴を同伴した霧状の空気を冷却
媒体とし、コンプレッサから供給される空気量を燃焼負
荷の大きさに応じて開度制御される弁を介して保炎器内
に設けられた流路に供給し、ワンスルーで混合気体流の
中に放出するのが実用上、最適で効果がある。
【0017】前記第二の目的を達成するには、拡散火炎
及び、予混合火炎を形成するガスタービン燃焼器におい
て、火炎を安定化する手段として、本発明の保炎器を適
用するのがよい。具体的には、燃料と空気の混合気体を
噴出するノズルを有し、ノズルの出口開口部の近傍に本
発明の保炎器を設置し、保炎器の幅より、ノズルの幅を
大きくすることで、安定な拡散火炎や予混合火炎が得ら
れる。また、ノズルから噴出される混合気体を分割する
ように保炎器を配置し、混合気体噴流の外側から、すで
に燃焼してしまった気体を混合気体噴流中に混入させる
ことでNOxが低減される。また、混合気体中に燃料の
濃い領域と薄い領域を形成し、燃料の濃い領域を流れる
気体が保炎器に衝突するよう保炎器を配置することで、
火炎安定性を向上させNOxを低減できる。
【0018】広い燃焼負荷変化に対応できる燃焼器構成
としては、1次燃料と1次空気の混合気体を所定の方向
から燃焼室内へ噴出し第1の火炎を形成する手段と、前
記第1の火炎または前記第1の火炎から排出される燃焼
気体流の外側から2次燃料と2次空気の混合気体を噴出
する手段を有し、請求項1から請求項6までのいずれか
に記載の保炎器を、前記混合気体噴流が衝突するように
設置するのがよい。
【0019】具体的な保炎器の配置方法としては、1次
燃料と1次空気の混合気体を噴出する手段と、その下流
の外側に、2次燃料と2次空気の混合気体噴流それぞれ
が衝突する保炎器を、同心円状にそれぞれ配置するのが
よい。また、前記1次燃料と1次空気を噴出する手段
と、その下流の外側に、前記2次燃料と2次空気の混合
気体噴流が噴出する手段とを備え持ち、それらの混合気
体噴流が衝突する位置に円環型の保炎器を設けるのが望
ましい。
【0020】ここで、1次燃料の一部を分岐して供給す
る燃料と、1次空気により形成される火炎を拡散火炎と
すると、燃焼負荷変動時の火炎の不安定への対応が容易
になり有効である。
【0021】流れ方向に分割された1次燃焼室と2次燃焼
室を有し、1次燃焼室は2次燃焼室の上流側に位置し、そ
れぞれの燃焼室に燃料と空気を供給する手段を有する燃
焼器において、燃料と空気の混合気体噴流を1次燃焼室
内及び2次燃焼室内に形成する手段を有し、本発明の保
炎器を前記混合気体噴流が衝突するように設置しても、
前記第二の目的は達成できる。
【0022】NOxをさらに低減するためには、燃料と
空気の混合気体噴流中に流れの抵抗体である保炎器を設
け、拡散火炎や予混合火炎を形成する燃焼方法におい
て、保炎器を前記水滴を同伴した霧状の冷却媒体により
冷却し、冷却した後の霧状水滴を、燃焼前の前記混合気
体噴流中に放出する燃焼方法とするのがよい。以上の燃
焼器の構成は、ガスタービン用燃焼器に適用することが
できる。
【0023】また、これらの燃焼器は、燃焼器にガスタ
ービンを接続し、このガスタービンに発電機を接続する
ことにより、ガスタービン発電機を構成することができ
る。
【0024】
【作用】発明者等は、平板型の保炎器を使用して、予混
合火炎の安定性向上を検討した結果、保炎器を用いる
と、火炎基部が常に保炎器先端部に付着し、火炎安定性
が良好であること、ただし、火炎が付着する保炎器先端
部は赤熱し易く、特に鋭角な保炎器先端部の冷却が必要
であることを確認した。
【0025】保炎器、特に先端部の冷却を促進するため
の一つの手段としては、混合気体が衝突する冷却面の面
積を大きくし、高温燃焼ガスの循環流と接触する保炎器
の受熱面(基部面)の面積を小さくすることである。断
面形状が三角形の保炎器を用い、その底辺を受熱面と
し、他の2辺を混合気体が衝突する冷却面とすると、平
板型の保炎器よりも冷却面の面積を大きくすることがで
きる。ただし、混合気体の主流方向と冷却面とのなす角
度により冷却効率が変化するため、必ずしも、冷却面の
面積を大きくすることだけで保炎器の冷却を促進できる
わけではない。
【0026】発明者らの知見によれば、保炎器の断面形
状を三角形とし、混合気体の主流方向と冷却面とのなす
角度を30°〜45°の範囲とすることで、効率良く保炎器
を冷却できる。受熱面の幅を一定として、混合気体の主
流方向と冷却面とのなす角度を30°より小さくすると、
冷却面と混合気体流との間の伝熱係数が小さくなるた
め、また、角度を45°よりも大きくすると、冷却面の面
積がしだいに小さくなるため、いずれも冷却効率が悪く
なる。
【0027】断面を三角形とし、その底辺を受熱面と
し、他の2辺を冷却面とした保炎器の内部を中空に構成
し、該中空部に空気もしくは霧状水滴を含んだ空気を冷
却媒体として流入させれば、前記受熱面が内部から冷却
されるので、冷却に際して火炎の保持状態に影響を及ぼ
すことがない。さらに、冷却後の冷却媒体は燃焼室内に
直接放出されるので、冷却後の冷却媒体放出のための設
備は不要である。また、該冷却媒体を保炎器から燃焼室
に放出する放出口が、前記混合気体流が衝突する冷却面
上に設置されると、放出された冷却媒体は該冷却面の冷
却をも行い、冷却効果が向上する。冷却媒体を保炎器か
ら燃焼室に放出する放出口が、前記冷却面上でなく、前
記基部面よりも上流側でかつ前記冷却面に衝突すること
のない混合気体流中に、該混合気体流の主流方向に対し
て垂直の方向に冷却媒体を放出する位置に設けられる
と、保炎器内での冷却媒体の流れの屈曲が少なくなって
流路抵抗が低減されるとともに、冷却媒体の放出による
保炎器角部の混合気体の流れへの影響がすくなく、基部
面への火炎の保持が良好な状態で維持される。
【0028】保炎器をさらに冷却するためには冷却板を
保炎器に設けて放熱面積をもつと大きくすればよい。た
だし、冷却板に混合気体が衝突すると、その後流に渦が
形成され、冷却板そのものが保炎器として作用する。こ
の場合には、冷却板が過熱されるため、保炎器を冷却で
きない。冷却板が保炎器として作用するのを防止するに
は、保炎器の側面に、混合気体の主流方向と平行に冷却
板を設置し、冷却板の下流方向端部が保炎器の前記受熱
面から下流側に突出しないように、かつ該受熱面の幅方
向(混合気主流方向に対し直角方向)端部から幅方向に
はみださないようにする必要がある。
【0029】また、保炎器は、火炎が付着する鋭角な先
端部の温度が最も高くなり易い。従って、冷却板は保炎
器の先端近くに設置するのがよい。
【0030】類似の公知技術として、例えば、米国特許
4,445,339に記載される保炎器では、保炎器の側面に羽
根が設置されている。しかし、保炎器の断面形状がV字
型で、受熱面の面積が大きく、保炎器が過熱されやす
い。また、羽根は、混合気体の主流方向と平行に設置さ
れておらず、さらに、羽根の幅は保炎器の幅より広い。
従って、この羽根は保炎器として作用するため、冷却効
果はない。
【0031】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳細に説明す
る。
【0032】図2は、本発明に係る燃焼器の一実施例を
示す。図示の燃焼器は、燃料供給管51と、該燃料供給
管51に接続された燃焼器外筒22と、該燃焼器外筒22の
上流部内部に同心状に配置された1次予混合燃焼ノズル
50と、該1次予混合燃焼ノズル50の吹き出口に同心状に
配置された円環状の1次保炎器2と、前記1次予混合燃
焼ノズル50の下流端に接続して同心状に配置されその内
部に1次燃焼室31を形成する燃焼器1次内筒23と、該
燃焼器1次内筒23の下流端外周部に配置された円環状の
2次予混合燃焼ノズル14と、該2次予混合燃焼ノズル
14の吹き出し口に同心状に配置された2次保炎器4
と、前記2次予混合燃焼ノズル14の下流端外周部に接
続して配置されその内部に2次燃焼室32を形成するほぼ
円筒形の燃焼器2次内筒24と、該燃焼器2次内筒24の下流
端に接続して同心状に配置され燃焼ガスをタービン翼に
導く流路を形成するほぼ円筒形のトランジションピース
42と、を含んで構成されている。
【0033】燃焼器外筒22は、前記燃料供給管51に
結合され中心部に開口22Eを備えた接続フランジ22
Aと、該接続フランジ22Aの下流面に結合された円筒
形の外筒上流部22Bと、該外筒上流部22Bの下流端
にその小径端が接続された円錐形の外筒拡大部22C
と、該外筒拡大部22Cの大径端に接続された外筒下流
部22Dとからなっている。
【0034】1次予混合燃焼ノズル50は、前記接続フラ
ンジ22Aの下流面に接続され前記外筒上流部22B内
にその中心軸に沿って同心状に配置された1次予混合ノ
ズル外筒50Fと、前記接続フランジ22Aの前記開口
22Eの下流面に接続され前記1次予混合ノズル外筒5
0F内にその中心軸に沿って同心状に配置された1次燃
料ノズル50Bと、前記開口22E及び前記1次燃料ノ
ズル50Bに挿通され該1次燃料ノズル50Bの中心軸
に沿って配置されたパイロット火炎用燃料供給路50A
と、該パイロット火炎用燃料供給路50Aの下流端の吹
き出し口に設置された旋回器6と、前記パイロット火炎
用燃料供給路50Aの下流端外周と前記1次燃料ノズル
50Bの下流端内周の間を塞ぐように配置された塞ぎ板
50Dと、該塞ぎ板50Dよりも上流側で前記パイロッ
ト火炎用燃料供給路50Aの外周と前記1次燃料ノズル
50Bの内周の間を塞ぐように配置され冷却空気室50
Hを形成する塞ぎ板50Cと、前記1次予混合ノズル外
筒50Fの下流端外周に設置されたフランジ50Gと、
前記1次予混合ノズル外筒50Fに設けられて該1次予
混合ノズル外筒50Fの内外を連通する空気供給口50
Kと、前記1次燃料ノズル50Bの下流側先端部近傍の
外周を前記1次予混合ノズル外筒50Fの内周面に支持
する支持部材50Eと、前記1次燃料ノズル50Bに形
成され該1次燃料ノズル50Bの内外を連通する1次燃
料ノズル開口49と、前記冷却空気室50Hと前記1次
予混合ノズル外筒50F外部とを連通する冷却空気管5
0Jと、該冷却空気管50Jに設けられた1次切替弁8と
を含んで構成されている。前記1次燃料ノズル50Bの
外周面と前記1次予混合ノズル外筒50Fの内周面との
間は、1次混合部19を構成している。燃焼器1次内筒
23は、前記フランジ50Gの外周端に接続されている。
【0035】1次保炎器2は、1次混合部19の下流端
の1次燃焼室31への吹き出し口付近に、断面2等辺三
角形の底辺を下流端側にかつ前記1次予混合ノズル外筒
50Fの軸線に垂直にして配置された環状の保炎器本体
2Aと、前記冷却空気室50Hと該保炎器本体2Aの上
流側の頂点とを結んで冷却媒体の流入口をなす導管21
と、該導管21を前記支持部材50Eに支持する仕切り
板7とを含んで構成されている。
【0036】2次予混合燃焼ノズル14は、燃焼器1次
内筒23の下流端外周に嵌合されたほぼ円筒形の2次燃焼
ノズル内筒14Aと、該2次燃焼ノズル内筒14Aの外
周面との間に所定の間隔をおいて同心状に配置された2
次燃焼ノズル外筒14Bと、該2次燃焼ノズル外筒14
Bと2次燃焼ノズル内筒14Aとの間に環状に配置され
た2次旋回混合器20と、2次燃焼ノズル外筒14Bと
2次燃焼ノズル内筒14Aとの間でかつ2次旋回混合器
20の上流側に開口する2次燃料ノズル43とを含んで
構成されている。前記2次旋回混合器20の下流側の2
次燃焼ノズル外筒14Bと2次燃焼ノズル内筒14Aと
の間が2次燃焼ノズル14Dをなしている。2次燃焼ノ
ズル外筒14Bの下流端は、2次燃焼ノズル内筒14A
の下流端よりも下流側に伸びており、この伸びている部
分に複数個の開口14Cが形成されているとともに、前
記燃焼器2次内筒24の上流端が接続されている。
【0037】2次保炎器4は、2次燃焼ノズル14Dの
吹き出し口下流側に、該2次燃焼ノズル14Dと同心状
に配置された円環状の2次保炎器本体4Aと、該2次保
炎器本体4Aと前記開口14C連通して冷却媒体の流入
口をなす導管4Bと、該導管4Bを2次予混合燃焼ノズ
ル14に支持する仕切り板7と、前記開口14Cに設け
られた2次切替弁9とを含んで構成されている。
【0038】また、燃焼器1次内筒23及び燃焼器2次
内筒24は、いずれも同型状の短い円錐形の筒を軸方向
に互いに隙間をおいて連接した形状をしており、燃焼器
1次内筒23の前記隙間が1次冷却空気口44、燃焼器
2次内筒24の前記隙間が2次冷却空気口45となって
いる。
【0039】1次切替弁8と2次切替弁9は、いずれも
弁体に流体通路8A,9Aが形成されており、弁開状態
では、1次切替弁8は前記冷却空気管50Jと1次燃料
ノズル50Bの外部を、2次切替弁9は前記導管4Bと
2次燃焼ノズル外筒14Bの外部を、それぞれ連通し、
弁閉状態では、1次切替弁8は前記冷却空気管50Jと
弁体内の流体通路8Aを、2次切替弁9は前記導管4B
と弁体内の流体通路9Aを、それぞれ連通するように構
成されている。1次切替弁8及び2次切替弁9の弁体内
の流体通路は、それぞれ1次供給空気電磁弁33,2次
供給空気電磁弁34を介して空気圧縮機30の吐出側
に、またそれぞれ1次供給水電磁弁35,2次供給水電
磁弁36を介してポンプ40の吐出側に、接続されてい
る。
【0040】上記構成の燃焼器の動作を以下に説明す
る。
【0041】燃焼用空気26は、図示しない空気圧縮機に
より圧縮された後、燃焼器中の白抜き矢印の方向から流
入する。燃焼用空気26は、燃焼器外筒22と燃焼器1次内
筒23,燃焼器2次内筒24の間を流れ、パイロット火炎形
成用空気及び1次予混合燃焼用空気が共に通過する空気
供給口50Kを経て1次予混合燃焼ノズル50から1次燃
焼室31へ,2次予混合燃焼ノズル14から2次燃焼室3
2にそれぞれ噴出する。一部の燃焼用空気26は、数箇所
の冷却空気口44、2次冷却空気口45から、燃焼器1次
内筒23,燃焼器2次内筒24の壁面冷却空気としてま
た、燃焼気体の稀釈空気として供給される。
【0042】燃料はパイロット火炎形成用の燃料27と1
次予混合火炎形成用の燃料28,2次予混合火炎形成用の
燃料29とに、それぞれ分けて供給される。パイロット
火炎形成用の燃料27は、1次予混合燃焼ノズル50の中心
軸にそったパイロット火炎用燃料供給路50Aから流
れ、先端に設けられた旋回器6を通り、直接に1次燃焼
室31中へ供給される。予混合火炎形成用の燃料として
は、1次予混合火炎形成用の燃料28が1次燃料ノズル開
口49からと1次混合部19へ、2次予混合火炎形成用の
燃料29が2次燃料ノズル43から2次旋回混合器20
へ、それぞれ供給され、空気と混合された後1次予混合
燃焼ノズル50の吹き出し口,2次予混合燃焼ノズル14
の吹き出し口より1次燃焼室31,2次燃焼室32中へ予
混合気体として噴出する。
【0043】燃焼用空気26の大部分は空気供給口50
Kを経て、1次予混合燃焼空気として1次予混合燃焼ノ
ズル50の吹き出し口から1次燃焼室31へ噴出するが、他
の一部はパイロット火炎用燃料供給路50Aから供給さ
れた燃料と混ざり、図示しないイグナイターのスパーク
により点火されてパイロット火炎10(拡散火炎)が形成
される。
【0044】図1は、1次予混合燃焼ノズル50付近の
拡大図である。1次予混合燃焼ノズル50の吹き出し口は
1次燃料ノズル開口49の下流方向に円環状に配置され
る。上記のように1次予混合燃焼ノズル50を配置するこ
とで、パイロット火炎10(拡散火炎)からの受熱により
1次予混合燃焼ノズル50吹き出し口から噴出される混合
気体が速やかに着火される。
【0045】1次予混合燃焼ノズル50の吹き出し口の下
流に1次保炎器2が設置される。燃料と空気の混合気体
流1(矢印)は1次保炎器本体2A(以下1次保炎器2と
いう)に衝突し、該1次保炎器2の後流には循環流5が
形成される。循環流5中には1次予混合燃焼ノズル50か
ら噴出される混合気体が燃焼した後の高温気体が流入
し、この、高温の燃焼ガスの作用により1次保炎器2の
近傍に1次側予混合火炎11が形成され、保持される。図
示されていないが、実際には1次側予混合火炎11の内側
にも、循環流5の方向とは反対の向きに高温の燃焼ガス
循環流ができる。
【0046】もう一方の予混合火炎は図2に示したよう
に、2次予混合燃焼ノズル14の吹き出し口下流に設け
られた2次保炎器4の近傍に保持される。この時の火炎
は、上記同様の作用の他に、1次予混合火炎11からの
熱も受けるため、より安定な2次予混合火炎12が形成
される。本実施例では、予混合火炎を主に記述するが、
拡散火炎を上記同様の燃焼ノズルから燃料と空気を噴出
しても、本発明の保炎器を設けることにより形成でき
る。
【0047】1次燃焼室31,2次燃焼室32で発生した燃
焼気体はトランジションピース42を経てタービン翼のあ
る黒矢印の方向へ供給される。
【0048】本実施例では、燃焼器の中心軸上に1次予
混合燃焼ノズル50を設け、その下流円周に2次予混合燃
焼ノズル14が配置されている。それぞれの1次予混合燃
焼ノズル50,2次予混合燃焼ノズル14の出口開口部下流
に1次保炎器2,2次保炎器4が配置されている。仕切板7
は、1次保炎器2,2次保炎器4を支持するため、及び混合
気体の流路を小さな区画に区切り、平均な流れにするた
めに用いられている。1次保炎器2,2次保炎器4を他の方
法で支持できる場合には、仕切板7は必ずしも必要な
い。
【0049】本実施例の燃焼器では、起動時にパイロッ
ト火炎10の拡散火炎を形成できるため燃焼器の起動が容
易である。拡散火炎が形成された後、燃料供給管51か
ら1次燃料ノズル開口49を経て燃料の供給が開始され、1
次予混合燃焼ノズル50の吹き出し口下流に設けた、1次
保炎器2の後流に予混合火炎が形成される。
【0050】従来の燃焼器では、パイロット火炎(拡散
火炎)での燃焼量を少なくすると、予混合火炎の安定性
が低下したが、本発明の燃焼器では、保炎器を設置した
ことによりパイロット火炎(拡散火炎)での燃焼量に依
存せず予混合火炎を安定化できる。このため、高負荷運
転(高負荷燃焼)時には、拡散火炎での燃焼量を極めて
少なくでき、拡散火炎からのNOx排出量を低減でき
る。予混合火炎が形成された後、さらに高負荷燃焼を行
う際は、2次燃料ノズル43から燃料を供給して2次予混合
燃焼ノズル14の吹き出し口の下流に設けた2次保炎器4の
後流側に2次予混合火炎12を形成する。この段階でパイ
ロット火炎用燃料供給路50Aからの燃料供給を停止
し、全ての火炎を予混合火炎としても良いが、燃料の一
部をパイロット火炎用燃料供給路50Aから供給し、パ
イロット火炎(拡散火炎)を消えない程度に形成するこ
とで、予混合燃焼による燃焼負荷変動への対応が容易に
なる。
【0051】図1及び図2に示した燃焼器では、1次予
混合燃焼ノズル50吹き出し口,2次予混合燃焼ノズル14
吹き出し口が円環状に配置され、円環状の1次保炎器2,
2次保炎器4が設置されているが、1次保炎器2,2次保炎
器4は他の形状でもよい。また、1次保炎器2,2次保炎器
4は混合気体の流れ方向に対して平行にならないように
設置すれば良い。
【0052】図3は図1,2の保炎器本体部分の構造の
詳細を示す。図は、保炎器本体の長手方向に垂直な断面
形状を示し、断面形状は中空の2等辺三角形であり、三
角形の頂点の一つが1次予混合燃焼ノズル50,2次予混合
燃焼ノズル14の吹き出し口に対向するように、かつ、該
頂点に対向する辺(以下底辺という)が1次混合気体流
1,2次混合気体流31の主流方向にほぼ垂直になるように
配置されている。1次予混合燃焼ノズル50,2次予混合燃
焼ノズル14の吹き出し口に対向する頂点には流入口とし
て導管21が接続され、該導管21と保炎器本体との接
続部には、放出口として開口部15が設けられている。
この時、1次混合気体流1,2次混合気体流3が保炎器
の斜辺に衝突する角度(保炎器本体の上流側頂角)を、
60゜〜90゜にすると1次保炎器2,2次保炎器4の温度を低
く押さえられる。また,冷却板18を、1次保炎器2,2次保
炎器4の斜辺に1次混合気体流1,2次混合気体流3の方向
に平行に取付けることでもさらに冷却効果が向上する。
混合気体流が保炎器の斜辺に衝突する角度を60゜〜90゜
に、混合気体流の方向に対して保炎器の底辺(火炎付着
面)がなす角度を90゜に、それぞれ限定しているの
は、例えば保炎器が傾いて設置された場合でも、混合気
体流と保炎器の間に混合気体流がよどみの流れを形成す
るデッドスペースを作って熱移動が十分に行われないよ
うな状況になるのを避けるためである。
【0053】保炎器の温度をこれよりもさらに低く押さ
えるためには、保炎器からの熱移動を強制的に促進させ
る必要がある。保炎器の内部に流路を設けて、冷却媒体
を流し、熱交換を速やかに行うことが重要で、かつ効果
がある。図2の1次保炎器2,2次保炎器4の内部に、図3
に示したような流路を設け、燃焼用空気やそれ以外の空
気及び霧状水滴を同伴させた空気等、熱交換し易い冷却
媒体16を流して冷却するのが効果的である。
【0054】冷却方法を図1及び図3によつて説明す
る。燃焼用空気を冷却媒体として使用する時は、燃焼用
空気26の流路を1次保炎器2,2次保炎器4の内部の流路と
導通させ、その燃焼用空気流路と燃焼室31,32内との圧
力差を利用する。冷却空気(冷却媒体16)は1次保炎器2,
2次保炎器4の内部を一巡して通り、まず保炎器内面で混
合気体流の流れに対して直角の内側面,三角形先端の鋭
角部(底辺の両端部)を冷却してから開口部15から抜け
出る。抜け出した冷却空気は、1次混合気体流1,2次混
合気体流3と平行して流れ、それぞれの混合気体流が衝
突する保炎器の表面をフィルム状の膜をなして流れる。
従って,1次保炎器2,2次保炎器4が火炎から受けた熱
が、保炎器内部を流れる冷却空気に移つて奪われると同
時にフィルム状の冷却空気は保炎器の外周をも冷却す
る。一旦、保炎器内部を冷却済みの空気をフィルム状の
冷却媒体として再度利用するために、空気温度は若干上
昇するが、保炎器先端の鋭角部温度との差が300〜5
00℃あることから、十分冷却用に使うことができる。
この方法は保炎器を冷却するための特別の補機を必要と
せず、特に低負荷燃焼時の冷却に適する。
【0055】さらに燃焼量を増やした場合は図2の1次
切替弁8,2次切替弁9を、図示していない電動の開閉駆
動手段により閉にする。図14に示したのが1次切替弁
8,2次切替弁9の拡大図である。この時1次切替弁8,2次
切替弁9は矢印13の方向に移動して弁を閉にすることで
燃焼用空気26が1次保炎器2,2次保炎器4の内部の流路側
に流れるのを断つ。同時に1次供給空気電磁弁33,2次供
給空気電磁弁34が開かれ空気圧縮機30から燃焼用空気26
の温度よりも低い温度の冷却空気37(冷却媒体16)が弁
体内の流路8A,9Aを経て1次保炎器2,2次保炎器4に
流れて冷却する。この方法は特に中負荷燃焼時の冷却に
適する。
【0056】最大負荷燃焼状態では、前記1次供給空気
電磁弁33,2次供給空気電磁弁34が開かれるとともに、1
次供給水電磁弁35,2次供給水電磁弁36が開かれ、空
気圧縮機30から送られる途中の空気流に、ポンプ40によ
り水が送られる。その空気と水が交差する接続部の拡大
図を図15に示した。白抜き矢印が空気の流れる方向で
あり、流れの途中の水と交差する位置に絞り部を設けて
ある。絞り部の一方には黒矢印の方向から水が供給され
る。所謂ベンチュリ効果により、1次保炎器2,2次保炎
器4には霧状の水滴が冷却空気37に同伴されて流入し、
霧状の水滴が保炎器から受熱して蒸発する時の蒸発潜熱
によって保炎器が効率良く冷却される。蒸発した蒸気は
開口部15を経て1次燃焼室31,2次燃焼室32に抜
け出て1次混合気体流1,2次混合気体流3中に混じること
により予混合燃焼温度を下げることができるためにNOx
低減効果をも誘発する。燃焼負荷に応じて1次供給水電
磁弁35,2次供給水電磁弁36の開閉が独立して行わ
れるようにすることは勿論可能であり、1次側予混合火
炎11か2次予混合火炎12の内いずれか一方の燃焼だけが
行われる場合でも保炎器の冷却は可能である。この冷却
方法は、1次燃焼室31,2次燃焼室32のどちらか、
或いは両方共に最大燃焼負荷時の冷却に効果を発揮す
る。
【0057】以上、3段階の燃焼負荷に応じて切り替え
る冷却方法について説明したが、必ずしも3段階の順序
にこだわる必要はなく、例えば1次保炎器2,2次保炎器4
に熱電対を取り付け、これをセンサーにして温度を検知
し、高温度になつた保炎器に対して有効な冷却方法を適
用できることは当然である。しかも、必要に応じて適切
な冷却方法に切り替えることは、無駄を省き、ランニン
グコストを低く押さえる観点からも重要なことである。
【0058】霧状の水滴に代えて、水を冷却媒体として
用いることも考えられるが、そのまま供給すると流路中
での急激な蒸発によりベィパーロックやウォーターハン
マーが起こり、通水不能や槌打による金属疲労で保炎器
は破損する。これを防ぐためには、保炎器内の流路を水
で完全に満たし、蒸発は流路出口を出た段階で生じるよ
うにする必要がある。その結果、水が蒸発した燃焼室内
には過剰の水蒸気が充満し、火炎の失火及び燃焼気体の
極端な温度低下を招く。従って、水を直接に冷却媒体と
するのは、好ましくない。
【0059】図16に本実施例の燃焼条件を一定にした
ときの冷却空気量とメタル温度(保炎器の本体の温度)
の関係を調べた実証試験の結果を示す。図中、A,B,
Cは保炎器本体内部から冷却媒体が抜け出る開口部15
の位置を示し、Aは混合空気流が衝突する保炎器斜辺の
最上流側に開口部が設けられたもの、Bは該斜辺のほぼ
中間部に開口部が設けられたもの、Cは保炎器の底辺の
周縁部に開口部が設けられたものである。それぞれの開
口部ごとに3種類の保炎器を造り、保炎器先端の予混合
火炎が保持される鋭角部に熱電対を取付けて温度を測定
した。図16では3種類の保炎器を一つにまとめた冷却
空気の流路の位置と、該流路の位置ごとの、燃焼空気量
に対する冷却空気量の割合及び該割合に対応する保炎器
のメタル温度を示した。試験は、上述の燃焼負荷の段階
で、ほぼ、中負荷燃焼時に相当する条件で行なわれた。
冷却空気量が全く流れない状態での温度(昇温条件がそ
れぞれ違うが、ほぼ燃焼用空気温度と同じ)が、A,
B,Cそれぞれの保炎器で若干異なる。
【0060】試験の結果、Bの開口部より、またCの開
口部よりも、混合気体流が保炎器に衝突する面に開口部
から抜き出された冷却空気(冷却媒体16)が最も多く接触
するように流すAの開口部が、A,B,C3種類のなか
で冷却効果に優れていることが明らかになった。ここで
の評価は、単位冷却空気量あたりの温度低下、即ち、温
度降下の大きさでみるのが高負荷燃焼を考慮しても妥当
である。従って、図3の如き開口部15の位置に冷却空気
を抜き出すのが望ましい。
【0061】図3〜図13は、図1及び図2に示す燃焼
器の1次予混合燃焼ノズル50,2次予混合燃焼ノズル14
の出口開口部下流に設けた1次保炎器2,2次保炎器4の構
造例を示す図である。図3及び図4は1次保炎器2,2次
保炎器4の構成の一実施例を示した縦断面図である。図
5及び図6は、図3及び図4に示した縦断面構造の保炎
器を1次予混合燃焼ノズル50,2次予混合燃焼ノズル14付
近へ円環状に取り付ける前の構成を示す図である。図7
は2次予混合燃焼ノズル14単体に、断面が二等辺三角形
の形状を成す保炎器を設けた場合を示し、図8は断面三
角形で中空の保炎器本体に導管21が接続されている状
態を示し、図9は図8のXI−XI断面を示し、図10
は保炎器に冷却板を設けた例を示している。図11には
三角形の内角の一角が90゜で他の二つの角度がそれぞれ
45゜の断面形状で、即ち図8の二等辺三角形を半分の形
状にした保炎器を2次保炎器として適用したときの一実
施例を示した図である。
【0062】図4は、本発明の一変形例の保炎器縦断面
図である。図示の保炎器の冷却板18が取り付けられて
いる面(断面三角形の斜辺をなす面)は燃焼器の中心側
を向いており、導管21は外周側に向けて配置されてい
る。混合気体流はこの場合、導管21側には流れない。
図2に示すように、1次混合気体流1,2次混合気体流3が
1次保炎器2、2次保炎器4に衝突する構造であれば、1次
保炎器2、2次保炎器4を1次予混合燃焼ノズル50、2次予
混合燃焼ノズル14出口の外周に設置してもよい。このと
きにも、1次保炎器2、2次保炎器4の断面形状を三角形と
し、混合気体の主流方向に対して30°〜45°傾けて
設置することで1次保炎器2、2次保炎器4が効率よく冷却
され、さらに、1次保炎器2,2次保炎器4の側面に冷却板
18を設置し、冷却板18の幅(D2)を、1次保炎器2,2次
保炎器4の幅(D1)と同じか、あるいは1次保炎器2,2
次保炎器4の幅(D1)より小さくすることでさらに1次保
炎器2,2次保炎器4の冷却が促進される。これより、も
つと冷却効果を上げるためには、本発明の前記冷却媒体
16を供給することによつて達成できる。
【0063】図5及び図6は、図3及び図4に示した保
炎器と同じ形状で、図5と図3及び、図6と図4が対応
し、1次予混合燃焼ノズル50,2次予混合燃焼ノズル14の
それぞれに取り付ける前の構成図である。しかし、燃焼
用空気26,冷却空気37,霧状水滴と冷却空気37の混合気流
などである冷却媒体16は流入口である導管21から保炎
器内に供給され、保炎器を冷却してから1次保炎器2,2
次保炎器4の流路を抜け出るが、図3及び図4に示した
放出口とは全く異なる。1次保炎器2、2次保炎器4は、全
体として円環状に構成され、円周方向に4〜6等分に切断
され、切断面間の距離は数ミリメートル〜十数ミリメー
トル離しておいて1次保炎器2、2次保炎器4が円弧を描く
ように配置された間欠円環状の構成である。ここで具体
的に示してはいないが、切断面は予混合気が保炎器と衝
突する前述の角度と同じにして設けるのが望ましい。な
ぜなら、切断面の形状によって保炎器後流側にできる循
環流を乱さず火炎の保持を良好にするためであり、ひい
ては循環流の形成が低NOx燃焼に効果を発揮するから
である。以後説明する保炎器の長手方向端面は、全て前
述のように構成するのが望ましい。保炎器冷却後の冷却
媒体16は放出口となる切断面開口部17から1次混合気体
流1,2次混合気体流3へ、該混合気体流の方向に対して
ほぼ直角に抜き出される。
【0064】燃焼器中央にパイロット火炎10を形成し、
その周囲に1次予混合燃焼ノズル50、その下流円周上
に2次予混合燃焼ノズル14を配置するのは、図1及び図
2に示した燃焼器と同じである。1次保炎器2,2次保炎
器4は中空構造である。燃焼室の外側から、冷却媒体16
を流して1次保炎器2,2次保炎器4の内部に導入し、内側
から保炎器の受熱面(火炎が保持される基部面)を冷却
する。冷却後の冷却媒体16は、1次保炎器2,2次保炎器4
に衝突する1次混合気体流1,2次混合気体流3に対して、
直角方向に設けた切断面開口部17から1次混合気体流1,
2次混合気体流3中に放出される。このような冷却方法を
用いると、冷却媒体16の流路は、図3及び図4の保炎器
より流路抵抗が小さく効率良く冷却できる。また、図3
及び図4の保炎器では、高負荷燃焼になって冷却媒体の
流量を多くした場合、混合気体流が衝突する傾斜面状に
放出される冷却媒体量も増加し、保炎器に保持された火
炎を乱してしまう恐れがある。本実施例では、燃焼室に
放出される冷却媒体量が増加しても、火炎の付着部(基
部面)には空気などの冷却媒体が吹き出されないので、
基部面に保持されている火炎には影響が及ばない。実証
試験の結果、温度降下量は単位冷却空気量当り93℃
で、前述のAの開口部から冷却空気を抜き出す方法の場
合の27℃よりも温度降下が約3.5倍大きくなること
が実証された。また同時に火炎も安定に保持できること
が確認された。
【0065】1次保炎器2,2次保炎器4に冷却媒体16が流
入する流路の導管21は、図示のように必らずしも1本に
限定するものではなく、冷却効果に応じて増やすことが
できる。
【0066】図8は、燃焼器半径方向の断面(保炎器長
手方向の断面)が三角形状の保炎器を間歇円環状に構成
して仕切板7上に固定したもので、図5と同じ形状及び
構成の保炎器である。図7は図8に示した保炎器が2次
予混合燃焼ノズル14に配置された状態を示し、図9は図
8のXI−XI断面で保炎器の断面三角形形状とその内
部の冷却媒体の流路をなす中空部を示している。図10
に図8に示された2次保炎器に冷却板18が設けられた構
成を示した。保炎器の冷却効果は図8にしめされた2次
保炎器の構成でもよいが、これよりも2次混合気体流3と
の接触面積が大きく、2次予混合火炎12からの受熱を2次
混合気体流3中に多く放熱できる図10に示された2次保
炎器の構成が望ましい。前述の冷却媒体16を燃焼負荷に
応じて流すようにすると、さらに冷却効果は向上する。
なお、図9に示した例では、保炎器内部の中空部は断面
外周部の形状とほぼ相似の2等辺三角形をなしている
が、底辺部両端角部の温度が高くなりやすいことを考慮
し、該角部近傍それぞれに冷却媒体流路を形成してその
部分に重点的に冷却媒体を流すようにしてもよい。
【0067】図11〜13は、縦断面がフック形の2次
保炎器を2次予混合燃焼ノズル14に用いたときの2次保炎
器4の設置方法の例を示す。このときには、2次保炎器4
には内部の中空部は形成されていないので、冷却媒体16
の導管21は2次保炎器4には直接には接続されず、2次混
合気体流3が通らない2次保炎器4の裏側(図示の例では
保炎器の外周側)から、2次保炎器4の最も温度が高くな
る鋭角部方向に冷却媒体16を吹き付けるように設置され
ている。導管21は、これまでの2次予混合燃焼ノズル14
にではなく2次内筒24に保持固定され、冷却媒体16を流
すように設置される。従って、導管21中を流れる冷却媒
体16は、2次保炎器4の下流側に形成される2次予混合火
炎12からの熱伝導による熱を直接に受けないため、温度
が上昇する2次保炎器4のみを十分冷却できる。図11〜
13を参照して、2次予混合燃焼ノズル14に2次保炎器4
を設置した変形例について説明したが、図10の2次保
炎器と同じ冷却板18を設けることも可能であり、1次予
混合燃焼ノズル50の吹き出し口に設置することも可能で
ある。
【0068】図17〜26は、2次予混合燃焼ノズル14
に2次保炎器4を設置する方法とその冷却方法の変形例で
ある。
【0069】図17,18は図1の2次予混合燃焼ノズ
ル14が同心円状に半径方向に2分割され、外周ノズル1
41と内周ノズル142が構成された場合の例を示す。
その外周ノズル141と内周ノズル142の先端部に形
成される外周ノズル141の内側円周と内周ノズル14
2の外側円周間に間欠円環状の2次保炎器4が配置され、
外周ノズル141の内側円周と内周ノズル142の外側
円周間に冷却媒体16が通る流路が設けられている。冷却
媒体16は2次予混合燃焼ノズル14に設けられた冷却媒体
供給口25からこれまでの前記実施例と同じ方法で供給さ
れ、2次保炎器4を冷却する。2次保炎器4が図1に示す2
次予混合燃焼ノズル14に設けられる場合、2次旋回混合
器20も、外周ノズル141と内周ノズル142に分けて
それぞれに設けられ、それらの円周間にできる円環状の
間隙に冷却媒体16が通る流路が設けられる。図18は、
外周ノズル141と内周ノズル142各々の2次旋回混
合器両者の下流側にまたがつて設置された2次保炎器4の
断面を示す。冷却媒体16は保炎器4を冷却して保炎器円
周方向切断面開口部17から2次混合気体流3中に流れ
出る。
【0070】図19〜23は、2次予混合燃焼ノズル1
4に設けられた2次保炎器4が、2次予混合燃焼ノズル14
先端に形成された角度に沿って取付けられた構成の例を
示す。従って、2次旋回混合器20の旋回用羽根1枚ごとに
取り付けられていることになり、2次保炎器4の端部は、
図20に示すC,C′断面のようにこれまで説明してきた
保炎器を斜めに切断した形状をなしている。図21は、
その2次保炎器4のD,D′断面矢視を示す。冷却媒体16
は、前記図17,18と同じ経路をたどって2次保炎器
4を冷却する。また、図22の2次予混合燃焼ノズル1
4は、図20の2次予混合燃焼ノズル14とは2次旋回
混合器20の先端が異なり、2次混合気体流3の流れる
方向に対して直角方向、即ち、先端がフラットに成つて
いる。旋回器先端に配置された2次保炎器4の断面は図2
3の如き一般的な形状を成す。従って、2次保炎器4に冷
却媒体16を流して冷却する構成にはこれまでと変わりは
なく、冷却媒体16が流れ出す方向は2次燃焼室32側と、
もう一方が2次内筒24側になる。
【0071】図24,25は、2次予混合燃焼ノズル1
4から旋回した2次混合気体流3が噴出する部分、ま
た、旋回を与えない(旋回羽根を設置しない)2次予混
合燃焼ノズルの場合でも、2次混合気体流3が噴出する
部分にのみ、2次保炎器4を設けたときの例を示す。本
実施例では、2次予混合燃焼ノズルの円周に沿って2次
保炎器4を取付けてあるが、これに対して直角の向き、
即ち、放射状の向きに取り付けてもよい。図25は2次
予混合燃焼ノズル14の円周に沿って2次保炎器4を設
けたときの半径方向の断面を示す。旋回羽根を設置しな
い2次予混合燃焼ノズルの場合は、2次保炎器4が図5
のように構成される。さらにまた、2次混合気体流3が噴
出する部分なら、燃焼ノズル出口面に対角線上の斜め
や、旋回羽根を兼ねた保炎器も構成できる。図19〜2
5の保炎器は、混合気体流の噴出口に、保炎器の長さが
噴出口の保炎器長手方向長さとほぼ同じになるように一
杯に設けられているが、保炎器の長さを少し短くして保
炎器の長手方向端面が混合気体の噴出流内になり位置に
設けると、火炎の保持はさらに良好となる。
【0072】図26,27に示す実施例では、格子状に
形成された2次旋回混合器20が2次予混合燃焼ノズル
14先端の開口部から2次混合気体流3が噴出する位置
より上流側に配置され、そこから下流側のノズル開口部
付近に2次保炎器4が設置されている。図27は、2次
予混合燃焼ノズル14の軸方向断面を示す。図24〜2
7に示された例では、2次保炎器4の冷却は、上述の図
17〜23に示された例と同じように冷却媒体16が流通
する方法である。
【0073】上記各実施例では、冷却媒体として、空気
や、霧状水滴を含んだ空気を用いるものとして説明した
が、空気に限らず、たとえば気体燃料を利用すること
や、燃焼排ガスを冷却昇圧して利用することもできる。
【0074】以上、ガスタービン用燃焼器の燃焼ノズル
及びそこに設置する保炎器の冷却に関する実施例を説明
したが、本発明は、ガスタービン用に限るものではな
く、燃料の燃焼によりサーマルNOxが発生するもので
あれば、例えば、ボイラ、焼却炉や化学プラント等で反
応器と呼ばれるものなど、あらゆる拡散燃焼器や予混合
燃焼器に適用できる。
【0075】また、本発明の保炎器は、予混合燃焼を行
なうガスタービン用燃焼器を備えた航空用、船舶用、自
動車用、鉄道車両用等のあらゆる輸送機関用のガスター
ビン原動機に使用できる。
【0076】
【発明の効果】本発明によれば、予混合燃焼を行う燃焼
器において簡単な機構で保炎器の焼損を防止できるの
で、火炎安定性に優れ、かつNOx排出量の少ないガス
タービン燃焼器の寿命を延長する効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例であるガスタ−ビン用燃焼器の
部分縦断面図である。
【図2】本発明の実施例であるガスタ−ビン用燃焼器の
全体縦断面図である。
【図3】本発明の実施例の部分を示す断面図である。
【図4】本発明の実施例の部分を示す断面図である。
【図5】本発明の実施例の部分を示す斜視図である。
【図6】本発明の実施例の部分を示す斜視図である。
【図7】本発明の実施例の部分を示す斜視図である。
【図8】図7に示す実施例の部分を示す斜視図である。
【図9】図8に示す実施例のXI−XI線矢視断面図で
ある。
【図10】図8に示す実施例の変形例を示す斜視図であ
る。
【図11】本発明の実施例の部分を示す斜視図である。
【図12】図11に示す実施例の部分を示す斜視図であ
る。
【図13】図12のXIII−XIII線矢視断面図で
ある。
【図14】図2の部分の詳細を示す部分断面図である。
【図15】図2の部分の詳細を示す部分断面図である。
【図16】本発明による冷却効果の検証に用いた保炎器
の断面図、及び、これらの保炎器を用いたときの保炎器
温度を示したグラフである。
【図17】本発明の実施例の部分を示す斜視図である。
【図18】図17のA−A′線矢視断面図である。
【図19】本発明の実施例の部分を示す斜視図である。
【図20】図19のC−C′線矢視断面図である。
【図21】図20のD−D′線矢視断面図である。
【図22】図19のB−B′線矢視断面図である。
【図23】図22のE−E′線矢視平面図である。
【図24】本発明の実施例の部分の正面図である。
【図25】図24のF−F′線矢視断面図である。
【図26】本発明の実施例の部分の正面図である。
【図27】図26のG−G′線矢視断面図である。
【符号の説明】
1 1次混合気体流 2 1次保炎器 2A 1次保炎器本体 3 2次混合気
体流 4 2次保炎器 4A 2次保炎器
本体 4B 導管 5 循環流 6 旋回器 7 仕切板 8 1次切替弁 8A 流路 9 2次切替弁 9A 流路 10 パイロット火炎 11 1次予混
合火炎 12 2次予混合火炎 13 矢印 14 2次予混合燃焼ノズル 14A 2次燃焼
ノズル内筒 14B 2次燃焼ノズル外筒 14C 開口 14D 2次燃焼ノズル 15 開口部 16 冷却媒体 17 切断面開
口部 18 冷却板 19 1次混合
部 20 2次旋回混合器 21 導管 22 燃焼器外筒 22A 接続フラ
ンジ 22B 外筒上流部 22C 外筒拡大
部 22D 外筒下流部 22E 開口 23 燃焼器1次内筒 24 燃焼器2
次内筒 25 冷却媒体供給口 26 燃焼用空
気 27 パイロット火炎形成用の燃料 28 1次予混
合火炎形成用の燃料 29 2次予混合火炎形成用の燃料 30 空気圧縮
機 31 1次燃焼室 32 2次燃焼
室 33 1次供給空気電磁弁 34 2次供給
空気電磁弁 35 1次供給水電磁弁 36 2次供給
水電磁弁 37 冷却空気 40 ポンプ 42 トラジションピース 43 2次燃料
ノズル 44 1次冷却空気口 45 2次冷却
空気口 49 1次燃料ノズル開口 50 1次予混
合燃焼ノズル 50A パイロット火炎用燃料供給路 50B 1次燃料
ノズル 50C 塞ぎ板 50D 塞ぎ板 50E 支持部材 50F 1次予混
合ノズル外筒 50G フランジ 50H 冷却空気
室 50J 冷却空気管 50K 空気供給
口 51 燃料供給管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 啓信 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内 (72)発明者 小豆畑 茂 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内 (72)発明者 黒田 倫夫 茨城県日立市幸町3丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内 (72)発明者 佐藤 勲 茨城県日立市幸町3丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内 (72)発明者 塚原 聡 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料と空気によつて形成される混合気を
    燃焼させる燃焼室と、該燃焼室内に流入する前記混合気
    を鋭角な角部に直接衝突せしめて流れを変え、該角部を
    起点にして全周から火炎が形成され、火炎の形成する基
    部面が燃焼器軸線に対して直角になるように備えられた
    保炎器とを有する燃焼器において、前記保炎器を内部に
    中空部を備えた構造とし、該中空部に空気、または霧状
    水滴を同伴した空気から成る冷却媒体を流入させる流入
    口と、流入した前記冷却媒体を前記中空部から前記燃焼
    室内に放出する放出口を備えたことを特徴とする燃焼
    器。
  2. 【請求項2】 燃料と空気によつて形成される混合気を
    燃焼させる燃焼室と、該燃焼室内に流入する前記混合気
    のすくなくとも一部が衝突する位置に配置された傾斜面
    と該傾斜面の下流端に接続して配置され、燃焼器軸線に
    対して垂直面をなすと共に前記傾斜面との間に鋭角をな
    す基部面とを含んで形成された保炎器とを有してなる燃
    焼器において、前記保炎器には、内部に形成された中空
    部と、該中空部に空気、または霧状水滴を同伴した空気
    から成る冷却媒体を流入させる流入口と、流入した冷却
    媒体を前記燃焼室内に放出する放出口とが設けられてい
    ることを特徴とする燃焼器。
  3. 【請求項3】 放出口は、挿入された冷却媒体が混合気
    の流れに対しほぼ直角方向に、燃焼室内に放出されるよ
    うに形成されていることを特徴とする請求項1または2
    に記載の燃焼器。
  4. 【請求項4】 保炎器に形成される中空部は、該中空部
    を囲む周壁の一部が保炎器の長手方向に沿って開放され
    て燃焼室に連通するものであり、冷却媒体は該開放部分
    を流入口として前記中空部に供給されるように形成され
    ていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかの項
    に記載の燃焼器。
  5. 【請求項5】 燃料と空気によつて形成される混合気を
    燃焼させる燃焼室と、該燃焼室内に流入する混合気を鋭
    角な角部に直接衝突せしめて流れを変え、該角部を起点
    にして全周から火炎が形成され、火炎が形成される基部
    面が燃焼器軸線に対して直角になるように備えられた保
    炎器とを有する燃焼器において、前記混合気が前記燃焼
    室に噴出する同心円状に2分割された環状ノズルを設
    け、該2分割された環状ノズル吹き出し口相互間に、前
    記保炎器を間歇環状に設け、該保炎器内部を中空構造と
    し、中空部に空気、または霧状水滴を同伴した空気から
    成る冷却媒体を流入させる流入口と、該保炎器内部に流
    入した前記冷却媒体を前記混合気の流れに対しほぼ直角
    方向に前記燃焼室内へ放出する放出口とを備えたことを
    特徴とする燃焼器。
  6. 【請求項6】 燃料と空気によつて形成される混合気を
    燃焼させる燃焼室と、前記混合気を前記燃焼室内に吹き
    出させる環状ノズルと、前記燃焼室内に流入する前記混
    合気を鋭角な角部に直接衝突せしめて流れを変え、該角
    部を起点にして全周から火炎が形成され、火炎が形成さ
    れる基部面が燃焼器軸線に対してほぼ直角になるように
    備えられた保炎器とを有する燃焼器において、前記環状
    ノズル内に配置されて燃料と空気を混合する旋回器と、
    該旋回器出口端に配置された保炎器とを設け、該保炎器
    を内部に中空部を備えた構造とし、該中空部に冷却媒体
    を流入させる流入口と、保炎器内部に流入した冷却媒体
    を前記燃焼室内に前記混合気の流れに対しほぼ直角方向
    に放出する放出口とを備えたことを特徴とする燃焼器。
  7. 【請求項7】 燃焼器の軸線を含む平面での保炎器の断
    面形状が中空の2等辺三角形をなし、その底辺は前記燃
    焼器の軸線にほぼ垂直であり、該底辺に対向する頂点は
    該底辺に対して上流側に配置され、該頂点の頂角は60
    °〜90°であることを特徴とする請求項1〜6のいず
    れかに記載の燃焼器。
  8. 【請求項8】 燃料と空気の混合気を噴出するノズル
    と、該混合気を燃焼させる燃焼室と、該燃焼室内に流入
    する前記混合気を鋭角な角部に直接衝突せしめて流れを
    変え、該角部を起点にして全周から火炎が形成され、火
    炎の形成される基部面が燃焼器軸線に対して直角になる
    ように備えられた保炎器とを有するガスタービン燃焼器
    において、前記混合気の外側から燃焼ガスを混合気中に
    混入させる手段を備え、前記保炎器は請求項1〜7のう
    ちのいずれかに記載の保炎器であることと、混合気中に
    燃料の濃い領域と薄い領域とが形成され前記保炎器は燃
    料の濃い領域の気体が保炎器に衝突するようにかつ前記
    ノズルから噴出される混合気体を分割するように配置さ
    れていることと、該保炎器の幅は前記ノズルの幅より小
    さいこととを特徴とするガスタ−ビン燃焼器。
JP27416991A 1991-10-22 1991-10-22 燃焼器 Pending JPH05113207A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102297426A (zh) * 2011-07-26 2011-12-28 无锡龙泉燃烧器制造有限公司 氢气燃烧器
CN110173897A (zh) * 2019-07-04 2019-08-27 广东省众骋热能科技有限公司 一种具有多级绝热结构的燃烧换热装置
CN110296536A (zh) * 2019-07-04 2019-10-01 广东省众骋热能科技有限公司 一种具有多级降温结构的燃烧换热装置

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